2019年09月08日

アッティリオさんと再会&はじめてのジェノヴァ

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絵本作家のアッティリオさんのところへ再び伺いました。
1年半ぶりの再会!お変りなくお元気そうで嬉しかったです。

アッティオ・カシネッリさんの絵本を昨年翻訳させていただいたことが縁で、1年半前、一度ご自宅にお邪魔し、また今回お会いすることが出来ました。

御年
94歳。もちろん現役です!

私が昨年翻訳させていただいたのは「あかずきんちゃん」「3びきの
こぶた」「ブレーメンのおんがくたい」「みにくいアヒルのこ」の4冊(岩崎書店出版)ですが、この「あかちゃん絵本シリーズ」は、上の写真のように続いています。イタリアだけでなく、フランスや中国など諸外国でも次々翻訳され大好評を得ています。

左上から右に「いなかのネズミと、とかいのネズミ」「あかいめんどり」「きんのまきげ」、下左から右へ「カエルの王子」「ライオンとネズミ」「まほうのふえ」です。

アッティリオさんの絵はどれもセンスが光っています。
赤ちゃん絵本シリーズの名前の通り、小さい子供がめくりやすい本の材質でできています。シンプルな絵ときれいな色が、短い物語りに凝縮されたことばと結びついて、絵本デビューする赤ちゃんのための絵本です。

この5冊も目を通したら、とても素敵でワクワクしました。特に私が気に入ったのは「あかいめんどり」。日本に紹介されないのが残念でなりません。

またこちらをみてください。

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本の大きさや形、紙の材質は上のシリーズと同じですが、カバーに色がついています。
こちらはストーリーがアッティリオさんオリジナルという新シリーズで、どれも自然の大切さがテーマ。自然を愛するアッティリオさんらしい素敵な物語です。

94歳にして、このように芸術活動に少しも衰え見えず、次々と作品を作り続けています。本当にすごいことです。

私がお邪魔した時も、「今朝思いついた話なんだけど」、と言って、大食いワニの物語りを話してくれました。

食べれば食べる分だけ空腹が増す、というワニのショートストーリ-で、ちょっと哲学めいた不思議な落ちがついて、おかしみのある物語でした。


創作意欲が泉のように沸いてくるのでしょう。お元気であるからインスピレーションが沸くのか、空想に遊ぶことが習慣になっているからお元気なのか、人生の大先輩として学ぶことが沢山あります。


そして今回、アッティオさんのもう一つの秘訣を発見しました。

それは「食の良さ」。

イタリアの家庭料理は「地中海食事療法」というものが存在するくらい、日本食同様、栄養バランスの良さが認められています。だから元気で長生きのお年寄りも多いです。


IMG_6133今回滞在中、何度か食事を共にしました。パスタや肉料理、そしてサラダを少しずつですが、しっかり召し上がっていて、ワインもたしなんでいました。

私は好き嫌いをせず、おいしそうに食べる人が好きです。アッティオさんは、まさに食卓を共にしたい理想の人です。

私もいっしょになって、遠慮もせずモリモリ食べました。アッティリオさんのご家族は、「小さいくせによく食べる日本人」と思われたことでしょう。


仙台の銘菓は色々ありますが、私は何かというと「支倉焼」を土産や贈り物に使います。

支倉焼は、1600年代という大昔に、ローマまで行き、ローマ法王に謁見したという支倉常長の偉業を称えるお菓子です。私が支倉焼を贔屓するのは、イタリアに関係していることも理由の一つですが、材料のシンプルさ。添加物は一切使いません。

また、創業以来
60年余り、販売商品は支倉焼のみ、という、販売製造元「ふじや千舟」の徹底した潔さが好きです。通常、プレーン味が軌道に乗ると(もしくは軌道に乗らないと)、イチゴ味とかチョコ味など、別バージョンを作りがちです。しかし支倉焼に関しては、そういうことはいっさいなしです。

けっして回し者ではないのですが、私はよくイタリアへのお土産にも使いますし、日本へやって来るイタリア人にも紹介して大好評です。

そんなわけで、今回、アッティオさんに支倉焼を持っていきました。

沢山昼食を頂いた後、アッティリオさんの娘さんが「ノリカの町の名物ドルチェよ。パパ食べる?」と菓子箱を開けました。

その時、アッティリオさんも私も沢山食べた後だったので、私は、「しばらくして、おやつの時間にでも食べたらいいのに」と思いました。「満腹にうまいものなし」。お腹が一杯だとせっかくのおいしい物もおいしく感じませんから。

菓子の包み紙にそそられたのか、「うん、食べる」と言って、なんとペロリと平らげてしまいました。「ボーノ、ボーノ」と言いながら。

私はとても嬉しく、一方でアッティオさんの健康の秘訣を垣間見る思いがしました。健啖家→胃腸が丈夫な人→長生き。

来年はローマで、アッティリオさんの大きな展示会が予定されているそうです!
ああ、楽しみ。

アッティオさんは、ジェノヴァ人で長年ジェノヴァに住んでいました。

前回、初めてお会いした時に、「ジェノヴァに行ったことがない?だったら是非行くべきだよ」と私にジェノヴァの歴史、重要な町である理由、見どころなど説明してくれました。そういうわけで、1日だけでしたが、ジェノヴァに行ってみました。
  
  コロンブスの生家

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ジェノヴァと言えば、「母をたずねて三千里」とコロンブスです。食いしん坊の私はすぐに食べ物と結び付けて考えますが、料理では、ジェノヴァペーストやフォカッチャなど美味しいものも沢山思い浮かびます。しかし、街自体は行ってみるまで良く知りませんでした。

何世紀にもわたって海洋貿易の中心地として栄えてきたリグリア海に面した湾岸都市。そしてジェノヴァ港はイタリア最大の貿易港。中世には海洋国家、ジェノヴァ共和国として、イタリアの金融業の中心地として長い歴史を持っています。

大通りの一つ、ガリバルディ通りは、16世紀の邸宅群が並んでいて、Palzzi dei Rolliと呼ばれています。ロッリというのは迎賓館リストのこと。つまり迎賓館目録に登録されていた館群ということです。

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世紀に総督ドリアのもと、スペインと同盟を結び、欧州カトリック世界のメイン銀行となって金融業で繁栄したj共和国時代。世界から訪れる来賓用迎賓館の必要性から、国家の来賓を迎えるゲストハウスとして、法律で、有力貴族が住む華麗な館や大邸宅を厳選しリストに登録したのでした。

   ストラーデ ヌォーヴェ
IMG_6036この大邸宅群のため、新しい道が次々に作られました。中でも1551年から整備の始まった最初の新道は、ガリバルディ通りのこと。このPalazzi dei Rolli(迎賓館群)と、Stradenuove(新しい道々)は、2006年に世界遺産に登録されました。
 ロッリの一つの館入口
IMG_6044今は美術館や市庁舎、銀行などとなっていて、中に入れないパラッツォでも
1階の入口は入ってみることが可能です。





    白の館          赤の館
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ロッリのリストに登録されたうちの
3つの邸宅が博物館になってます。
赤の館
Palazzo Rossoでは絵画が見られます。白の館Palazzo Biancoにも絵画が所蔵されています。ドリア・トゥルスィPalazzo Doria Tursiは、パガニーニのバイオリンやギターの他、金融業の中心地だった歴史を物語る、色んな時代の様々な国のコインが並んでいて、海洋時代どれだけ重要な町だったのかを物語っているようでした。

  ロレンツィオ教会の屋上からの眺め        ロレンツィオ教会のファサード
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もう日も傾いていたのですが、丘の上に建つ(ヴィレッタ・ディ・ネグロ公園)キョッソーネ東洋博物館へ滑り込みました。
エドアルド・キョッソーネは明治政府の「お雇い外国人」の一人として日本に呼ばれ、近代的な製版法、印刷技術を日本に伝えて紙幣や切手の国産化を成功させました。また宮廷画家としても活躍し、有名な明治天皇のご真影や西郷隆盛、大久保利通など明治の要人の肖像画はみんな彼の手によるものです。その間、多くの日本芸術品を収集しイタリアへ持ち帰ったもの展示しているのがキョッソーネ東洋博物館というわけです。


 状態がとてもよい江戸時代の能面   甲冑もいくつも並んでいた。
                         伊語で細部を何と呼ぶか説明パネル

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能面や甲冑、仏像など状態のとても良い日本の美術品が沢山並んでいましたが、所蔵品数を見ると、これはごく一部なのだと分かりました。明治政府のお抱え外国人ですから、結構な報酬をもらっていたのだろうと想像します。

来館者は私だけで、私が見終えるのを、今か今かと係の人が待ちかまえているのを感じたのですが、「時間内だし」と、ゆっくり見学を続けました。それでも、閉館時間の10分前くらいに私が退館すると、背後で鍵をかけた音が即座にし、鍵係の人は、あっという間に私を追い抜かして家路を急いでいるのでした。

イタリア語講座で生徒さんと遊びながらイタリア語を学べるような、イタリアの子供たちが楽しむ卓上ゲームをずっと探しています。今はビデオゲームやユーチューブを見るなど、卓上ゲームなどは不人気なのか、おもちゃ屋さんなどを覗いても、それらしいものは見かけずに今に至っていました。

立派なジェノヴァ・ブリーニョレ駅

IMG_6016キョッソーネ博物館を出て、駅に向かおうと方角を確認するため、たまたま入った店がおもちゃ屋さんでした。親切に道を教えてもらった後、ダメもとで訊ねると、色んな卓上ゲームが次々出てきました。時代が変わっても、求める人はいるし、数は減ったといっても、製造も変わらず続けているのだと思います。

迷った挙句、ジェノヴァ版人生ゲームを買い求めました。その名も「パランケ
Paranche」。パランケとは、ジェノヴァの方言で「お金」の意味。

何となく、店主の眼差しが初めから親しみがあるなぁと思ったら、奥様は日本語が好きで独学しているのだということでした。


さっそく、パランケをイタリア語教室で使ってみようと思っています

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norichetta at 00:03│Comments(0) イタリア旅行 | ジェノヴァ

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