イタリアの食材と歴史

2016年05月15日

シナモン風味の鶏のトマト煮 Pollastra in tecia

IMG_1959ヴェネツィアを州都に持つヴェーネト州は、古代より、東ヨーロッパ文明とアジア文明の境界地として形作られました。

とりわけビザンチウム(東ローマ帝国の首都。現在のイスタンブール)との関係は、社会文化的視点においても重要でした。

東方との交易は、短期間のうちに大変活発なものとなり、
1000年頃には、ヴェネツィアは最も力のある海洋国の一つへと成長し、交易する地域の人々の風習や食習慣が、ヴェーネト州全域に広まりました。

このような歴史背景により、ヴェネト料理の特色の一つはスパイスであり、あらゆる町の伝統料理にその特色が見られます。

コショウだけでなく、クローブ、シナモン、ナツメグ、干しブドウなどが、デザートだけでなく、料理にも使われています。

素朴な材料で作られるヴェーネト料理は、スパイスの登場によって、大変洗練されたものとなったと言われます。

ギリシャの友達の影響から、ギリシャ料理に興味を持った時期があります。ヨーグルトを料理に使ったりする他に、トマトと色々なスパイスを合わせるなど、一般的なイタリア料理には見られない香辛料の使い方にとても新鮮味を覚えました。ヴェーネトの郷土料理には、そういった東方の影響を感じさせるものがいくつかあり、その一つが、このシナモン風味の鶏のトマト煮です。

特に、日本ではシナモンはリンゴのケーキに降り掛けるなど、=デザートのイメージが強いので、トマト煮に加えるなんで変な感じがするかもしれませんが、とても合います。

この料理のコツは、はじめに時間をかけて香味野菜を炒めることと、鶏肉の余分な脂を取りはぶきながら焼くこと。シナモンがさっぱりとした味を引き立ててくれます。

今週の金曜日、5月20日「おいしいイタリア」では、先日ここで紹介した薄焼きパンPiadinaと共にこの料理を作ります。



<シナモン風味の鶏のトマト煮 4人分>

人参    1/4本
玉葱    1/4ケ
セロリ    1/4本
オリーブ油 大さじ1
バタ                15g

鶏もも肉  400g
塩、コショウ
ニンニク(すりおろし)半ケ

椎茸     6ケ

白ワイン   50cc
トマト水煮缶 大さじ7
シナモン   3振り
クローブ   2粒
塩、コショウ

パセリ(みじん切り)

①香味野菜(人参、玉葱、セロリ)はみじん切りにして、オリーブ油とバターをひいた鍋に入れて弱火でじっくり時間をかけて炒める。

②鶏肉は一口大に切って、塩・コショウ、ニンニクのすりおろしをよくからめておく。
椎茸は大きければ半分に切って、魚焼きグリルなどで塩を軽くして素焼きにする。

③冷たいフライパンに皮目を下にして鶏肉を並べて弱火から中火の火にかけ、ゆっくり火を通す。脂が出てきたら、キッチンペーパーで取る。片面が七部ほど焼けたら裏返し、もう片面も焼く。
白ワインを加えて、火力を上げる。アルコール分が飛んだら、①の鍋に、フライパンの中身全部(鶏肉と白ワイン)を入れる。

④トマト缶とシナモン、クローブ、塩、コショウを加えて、蓋をして15分煮込む。
焼いた椎茸を加えて、5分煮込んで出来上がり。
途中、水分が少なくなって焦げ付きそうになったら水を適量加える。

塩コショウで味を調える。パセリを振る。


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2016年04月15日

Risi e bisi グリンピースのリゾット

IMG_1916今日は「おいしいイタリア」の日でした。

「おいしいイタリア」は、毎月1回、第3金曜日、仙台市福祉プラザ9階にある調理室で開いているイタリア料理の会です。

今月のメニューは以下のとおりでした。

・グリンピースのリゾット
・鰯のサオール
・パプリカのオーブン焼き
・菜花とタコのサラダ


イタリア語が分かる方ならRisi e bisiが、標準イタリア語でないことに気づきます。ヴェネトの言葉で、Risiは米、bisiはグリンピースを指します。

イタリアの町にはそれぞれ守護聖人がいて、ヴェネツィアのそれはもちろん聖マルコです。

共和国時代、ヴェネツィアでは、4月25日(聖マルコの日)、ドゥカーレ宮殿のお祝いの会食で、必ずこのグリンピースのリゾットがドージェ(総領)にふるまわれたといいます。この昔話しは、より一層このシンプルな料理をロマンチックに際立たせます。

ヴェネト州は米の産地としても知られています。

ヴェネト州は古代より東ヨーロッパとアジア文明との境界地として形作られたわけですが、とりわけ東ローマ帝国の首都であったビザンチウムとの関係はとても重要です。東方との交易によって、1000年頃には、ヴェネツィアは最も力のある海洋国の一つへと急成長し、交易する相手国の風習や食習慣がヴェネト州全域に広まりました。

お米は、アラブの世界から、アーディジェ川とポー川にはさまれた三角州、ポレーズィネに到来し、短期間のうちにヴェネト料理に欠かせない素材となりました。ヴェネト料理の本を見てみると、他の地域にくらべると、パスタ料理があまり発達しなかったようです。それはきっと、ポレンタ(トウモロコシの粉を練ったもの)と米料理が豊富だったからではないかと思います。

このグリンピースのリゾットとほぼ似た料理を、ギリシャやトルコなどの東地中海地域で見ることが出来るのも、ヴェネツィアが海洋国として力を誇っていた時代の交易が、現在の食卓にも繋がっているのを感じて興味深いです。

ドージェにふるまわれていたグリンピースのリゾット、どんななレシピだったのか、細かいことは今ではわかりませんが、今では、春を告げるヴェネツィアの代表的米料理になりました。

イタリアの料理でも、調理でスープを使う時、家庭ではよく顆粒スープが使われます。
私はあまり好きではないので、煮干しのだし汁で炊きます。西洋のだし汁に比べ、こんなに簡単に作れる日本のだし汁を使わない手はないと思うのです。

生グリンピースを使うのが理想ですが、冷凍のものでもOKです。


<グリンピースのリゾット>

米(洗わない)               120g
オリーブオイル               大さじ1

バタ                    10g+5g

玉葱                     1/4ケ
グリンピース                50g
ベーコン(生ハムでもOK)           20g
白ワイン                               50cc


パルメザンチーズ                        大さじ1~2


煮干し                   15g

                                   700cc

塩                     小さじ1/2弱

<作り方 Preparazione


煮干しは分量の水に漬けて
1530分ほど置いてから火にかけ、沸騰したら約6分煮出して取り出す。熱いうちに分量の塩を入れ、お吸い物程度に味をつける。コンロに、この煮干しスープをかけ、アツアツの状態にしておく。


②平鍋にバタオリーブオイルを入れ、みじん切りにした玉葱を透き通るまでゆっくり炒める。ベーコングリンピースを加えて炒めた後、を加え、全体が熱くなるまで炒める。白ワインを注ぎ、アルコール分を飛ばす。

③②に、お玉2杯分の熱い煮干しスープを加え、表面がふつふつ煮立つ程度の火加減で、木べらで混ぜながら煮ていく。

④汁気がなくなってきたら、お玉1~2杯スープを加え、木べらで混ぜ続ける。この作業を繰り返し、全体で約1720分煮る。仕上がりはアルデンテに。

(スープが余ってもよい)


火を止めて、パルメザンチーズと残りのバタを加え、空気を含ませるように鍋底から大きく混ぜ、なめらかなとろみにする。


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2015年12月18日

Umbricelli al sugo piccante ウンブリチェッリのアラビアータ

IMG_1037今日は「おいしいイタリア」の日でした。

「おいしいイタリア」は毎月第三金曜日に仙台福祉プラザの調理室で開いている料理の会です。イタリアの家庭料理を参加者の皆さんと作っていただきます。


今月のメニューは以下の通り。

・ウンブリチェッリのアラビアータ
・豚肉のミルク煮
・白菜とリンゴのサラダ 柚子風

IMG_1058ウンブリチェッリ umbricelliは小麦粉と水、塩で作るパスタの一種です。一見うどんのようです。

ウンブリア州では、このパスタをウンブリチェッリと呼ばれていますが、トスカーナ州では「ピーチ pici」、また別の地域では「ストランゴッツィ strangozzi」と呼ばれています。




IMG_1027生地を台の上に置いて、手のひらで押しながらコロコロ前後に転がして一本一本伸ばしていきます。

ペルージャの大学に通っているときの話です。
中世史の先生を囲んでクラスのみんなと夕食会をしました。

場所はウンブリア地方料理のレストランでしたが、もちろん、このウンブリチェッリも提供していました。

生粋のペルージャ人の先生の授業はとても面白く、毎回ワクワクするもので、先生のことが好きだった私は、先生の隣に座りました。

先生はメニューを一瞥すると、ウンブリチェッリを注文すると言いました。それは何か、と問う私に説明してくれたわけですが、すぐに「ピーチのことだな」とピンときました。ペルージャ以前、フィレンツェに住んでいたことがあったので、同じパスタが別名でウンブリア州にも存在することがとても面白く思いました。

メニューには、様々なソースと和えたウンブリチェッリが並んでいましたが、先生は、辛みが利いたトマトソースがないことに失望していました。先生が言うには、このパスタに一番合うということでした。

さっそくウエイトレスを呼ぶと、トマトソースに唐辛子を加えることをお願いしていました。「たくさんではなく、ほどほどにね」

先生の前に運ばれてきた一皿は、真っ赤なトマトソースも鮮やかでとてもおいしそうでしたが、先生は手も付けずじっと見つめると、「残念だ」と言いました。パスタは、機械もしくは包丁で切られたようで、断面が丸ではなく、四角だったからです。

「このパスタは、本来、手でこうやってのばすから、丸い断面であるべきなんだよ」と、動作付きで外国人の私にわかりやすく説明してくれました。

よほど私の顔が物欲しそうにしていたのか、まず私に一口味見をさせてくれました。パスタは「手打ち」ではなかったかもしれませんが、ソースはニンニクが香ばしく効いていて、さすがはペルージャで知られた郷土料理店だと唸りました。

今までこのblogで紹介したピーチはこちらです。
http://blog.livedoor.jp/norichetta/archives/51920396.html
http://blog.livedoor.jp/norichetta/archives/51743919.html

辛みのあるトマトソースは、香ばしく薄いきつね色までみじん切りのニンニクをゆっくりオリーブ油で炒めるのがポイントです。うっかりするとあっという間に焦げてしまうのでフライパンから離れないようにします。

乾麺のパスタにはないモチモチ感がおいしいパスタです。是非作ってみてください。


< 材Ingredienti 4人分 >
(パスタ)

強力粉  300g
水    180cc(大さじ12)
塩    3つまみ


(アラビアータソース)

にんにく         大2片

トマト缶          2

塩            小さじ1弱

砂糖           小さじ半~1杯

唐辛子(種ごとみじん切り)小さじ1
オリーブオイル      大さじ4



パルミジャーノレッジャーノ(おろしたもの)

パセリ



<作り方 Preparazione
(パスタ)

強力粉をボールに入れて山にしてからてっぺんにくぼみを作る。そこへを入れて、少しずつ周りの「壁」を崩しながら、全体をまとめる。

②台の上で約5分練り、ラップにしっかり包み、30分ほど冷蔵庫で寝かせる。

③生地を手のひらで軽くつぶししたら、端から1㎝厚さに切っていく。
その切り口を上にして、再び1㎝幅に切っていくと棒状の生地が出来上がる。

それを1本ずつ、手で台にこすりつけるようにしながら、うどん状にのばしていく。

*茹でると太くなるので、細目にのばすこと)

麺同士がくっつかないよう打ち粉をしておく。

④沸騰した湯に塩を加えて、45分茹でてザルに取ったらソースで和える。


アラビアータソース)

①冷たいフライパンに、みじん切りにしたニンニク唐辛子オリーブオイルと共に入れて弱火にかける。ニンニクが薄いきつね色になるまでゆっくり火を通す。

トマト缶を加え、火力を上げ、沸騰したら中弱火にして1520分ほど煮詰める。砂糖を加えて味を調える。

③ウンブリチェッリを茹で、ソースと和える。お好みでパルミジャーノレッジャーノとパセリのみじん切りをかけて出来上がり。
↓ウンブリチェッリをのばしている皆さん

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2015年07月30日

Chioggia キオッジャという町

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キオッジャという町で文化交流があり、そのお手伝いをしました。

キオッジャはヴェネト州ヴェネツィア県にある町で、ラグーン(潟)上に位置しています。パドヴァからは50㎞、ヴェネツィアからは40㎞のところにあります。

  旧市街                         ソットマリーナ
30日4chioggia 2








初めて行った町でしたがとても印象的でした。

可愛らしい旧市街がこちら側にあれば、あちらには「ソットマリーナ」と呼ばれ、海水浴に来る人たちで一杯のビーチが広がり、海に並行して走る大通りにはホテルが立ち並ぶリゾート地です。まったく趣が異なるこの二つの地域が橋で繋がっているのです。

卸し専用業者向け魚市場          
Mercato ittico                  アウトシーズンで魚市場の中はガラーン
30日1330日14







一方でイタリア屈指の漁港としての顔も持ちます。
私たちが業者向けの魚市場を訪れた時は、アウトシーズンで閑散としていましたが、北イタリアの町々を中心に、ここから新鮮な魚が運ばれていきます。

もちろんヴェネツィアで料理される魚介は、この漁港で水揚げされたもの。こうして、毎日多くのトラックが買い付けにやって来ては、運ばれていくので、毎朝の渋滞とスモックという深刻な問題を産み出し、また通行する人々の安全も脅かすということで、ずいぶん前から、中心街にある現在の市場を郊外へ引っ越す計画が話し合われていて、数年後には現実のものとなるだろうと言ってました。

松島を眺めると牡蠣の養殖場が見えるように、キオッジャではムール貝の養殖が見えます。街を取り囲む運河には漁業の船が大小浮かんでいて、ちょうどアウトシーズン中ですから、多くの船がメンテナンスをしていました。

chioggia3chioggia5魚介ばかりではなく、キオッジャは野菜も豊富。
野菜市場の責任者によると、切り口が美しいビーツ、ラディッキョ、じゃが芋、かぼちゃ、玉ねぎ、人参、緑色のセロリなどなど、キオッジャ種の野菜は私が想像していた以上にとても豊富で、町の誇るべきものの一つだと教えてくれました。滞在時間が少なく、野菜を沢山味わうことが出来なかったことが残念。

chioggia4しかし、キオッジャの丸いラディッキョは、レストランでサラダとしていただきました。
同ヴェネト州のトレヴィーゾもラディッキョで有名な町ですが(もしかしたら日本ではこちらのほうが知られていると思います)、それとはまた違った食感と味わいでした。とてもおいしかったです。

夕刻スタートの文化交流会の前に、キオッジャの方々と夕食を共にしました。楽しくイタリアと日本の方々の質問が飛び交い、キオッジャの人たち(キオッジョッティchioggiottiと呼びます)の素朴で穏やかな人柄を感じました。
30日2430日23
小エビのから揚げが添えられたポレンタ(トウモロコシの粉を練ったもの)、小さなホタテのオーブン焼き、魚のグリルは鰻、鯛、舌平目の3種類!などなどいただきました。

食事が終わるころ、「楽団が待機している」という声が聞こえました。出て見ると、日本からの私たちのために楽団を用意して下さっていました。そこから文化交流会が行われる市庁舎までの数十メートルを演奏しながらリードしてくれたのです。
30日29市庁舎の前ではイタリアの国歌「マメリ」の後、「君が代」を演奏してくれました。キオッジャの楽団の方々が日本の国歌を練習してくれたのだと思うと感動で気持ちが一杯になりました。


30日3130日37文化交流会は市庁舎内の立派な議会室で行われました。イタリア側、日本側からキオッジャと塩釜という港町の共通点を上げたり、町の紹介をしたり、それぞれの郷土料理や水産加工品についてのプレゼンをしました。私もイタリア語に訳してお伝えしました。

30日54-2 (2)30日52支倉常長はキオッジャやヴェネツィアに来ることはありませんでしたが、その30年前の天正遣欧使節では、伊藤マンショなど4人の少年たちが訪れ、大歓迎されたことが記録に残っています。日出ところの国からやって来た少年たちがキリスト教に導かれてやって来たということに大変感激したキオッジャのFiamma司教は式で挨拶をするなど多忙を極めたようです。それが原因だったかわかりませんが、その後梗塞で亡くなってしまいます。以前、天正遣欧使節団についての本を読んだ時に、亡くなった司教がいたことは記憶していましたが、その町がここキオッジャだったのか!とようやく私は合点したのでした。

30日53始まる頃、何となく客席を見渡すと、先月日本に盆栽ツアーで通訳ガイドさせていただいたヴェネツィアの方々が私の仕事ぶりを見にやって来てくれました!

ヴェネツィアからキオッジャは車で40分くらいだそうで、仕事の後、夕飯も食べず駆けつけてくれたのでした。明日も朝から仕事があるのに、なんだか申し訳ないような、でもすごく嬉しいような、先月日本で会って、今度はキオッジャで顔を合わせるのが不思議な気持ちでした。

Campanilismoカンパニリーズモという言葉がありますが、つまり自分の町がいちばんだと信じて疑わない「地元根性」という意味で、イタリア人の特徴の一つを表します。

キオッジャでは、Risotto al goと呼ばれる「ハゼのリゾット」を食べるそうです。私たちの仙台雑煮にはハゼが欠かせないことを受けて、イタリア人側のプレゼンで、そう紹介してくれました。
文化交流会終了後、わざわざ来てくれたヴェネツィアの人たちと話していると、その一人のジャンニが、「ハゼのリゾットなら、ヴェネツィアにおいしいレストランがある。こんど連れて行ってあげる」とちょっと怒った顔で言います。
chioggia6またキオッジャの船乗りたちが長い漁に出かける時、船に持ち込んだという「鰯のマリネSarde in saor」は、保存も可能で時間と共に美味しくなるということで一石二鳥だったという話しで、これもまた有名なキオッジャの郷土料理の一つとして交流会で話題となりました。
しかし、それを受けて、ヴェネツィア人のジャンニは「あれは我々の料理だぞ」と言い切ります。

翌日、キオッジャの人たちに囲まれてのランチの出来事ですが、前菜に、例の「鰯のマリネ」が出ました。聞くともなしに聞こえてきた言葉は、「ヴェネツィアのやつらは、自分たちの料理だ、という言うけれど、もともとはここの料理だからね...」。
40㎞の範囲内にある町ですから、どっちの料理と、そう目くじらを立てなくても...と私は可笑しくて笑いました。

イタリア人のCampanilismoは、どこか滑稽だけれども、その真剣さが可愛らしいなぁと思います。
そういう私も「仙台名物-はらこ飯」などという、けしからん表示を見ると、亘理人として心穏やかではいられず、きっとイタリア人のそんなところが私は大好きで惹かれる所以なのでしょう。



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2015年04月05日

Pan di ramerino パン・ディ・ラメリーノ

006今日4月5日は復活祭です。

イタリアの復活祭パスクアPasquaは、クリスマスと共に重要なお祭りですが、寒く暗い冬から、あらゆる植物が芽吹きだすこの時期にお祝いするので、宗教とはまた違った喜び、特にイタリア人は太陽が大好きですから、ウキウキ感が高まっているのを感じるfestaです。
 
この時期にイタリアを訪れると、巨大な卵型のチョコレートや卵に色をつけてリボンをつけたカラフルな飾りを見かけます。

諸説ありますが、卵は「始まりと終わりがない」、どこから始まって、どこで終わるという印がどこにも見当たらないもの」なので、生命の「永遠」「無限」の象徴として、つまりイエス・キリストを表すものだからだそう。
 
パスクアの午前中、フィレツェでは「ロ・スカッピオ・デル・カッロ lo Scoppio del Carro 」という山車のイベントがあります。ドゥオーモの前で、賑やかに行われる有名なイヴェントです。

大聖堂の祭壇から山車までワイヤーが取りつけられ、大司教が火花を放つと、ワイヤーにつりつけられた模型の白い鳩がワイヤーをつたって山車まで飛んで行き、爆竹が積まれた山車にたどり着くと、モクモクと景気よく煙を立てながら、バチバチという大音響が響き渡ります。

鳩の飛び具合によって、今年は豊作かどうかを占います。「今年はとても良い実りが期待できる」と、このイヴェントを行って見てきた友人が、先ほどスカイプで教えてくれました。

迷信とも思えますが、去年の鳩の飛び具合はまったく良くなかったそうです。実際、昨年のトスカーナのオリーブオイルは大不作でした。今年は豊作の良い年になりますように!

さて、写真のパンは、トスカーナならではのもので、パンディラメリーノPan di ramerinoです。復活祭の時期に食べられ、レーズンとローズマリーが練り込まれて、とってもおいしい!その昔、復活祭のミサの後、教会の外で売られていて、みんなが挙って買って食べたそうです。

今も復活祭が近くなるとパン屋さんに山積みにされて売られます。でもおいしいので、実は年中売られています。てっぺんに十字の切り込みを入れますが、そんなところにも宗教的意味合いが隠れていることをレシピから知りました。

発酵させる手間はありますが、ローズマリーとレーズンの組み合わせ、日本人的にはちょっと新しいと思うので、挑戦する価値はあります。

さて、映画の話題。
Movix利府で「第3回 新午後十時の映画祭」がスタートしました。1年間通して、様々な永遠の名画を上映しますが、イタリア映画も2本ばかり上映されます。

5月2日~8日「ニューシネマパラダイス」
5月30日~6月12日「ひまわり」です。

監督がイタリア人(ベルナルド・ベルトリッチ)ということで
11月28日~12月11日「ラストエンペラー」

舞台がローマということで
5月9日~15日「ローマの休日」
もやります。



<パンディラメリーノ 材料6ケ分>

ドライイースト 大さじ2
ぬるま湯    150㏄
砂糖        50g
強力粉      350g
オリーブ油   大さじ4
ローズマリー  一枝
干し葡萄    100g
塩        小さじ1
卵(艶だし用) 適宜

<作り方>
002①ローズマリーは洗って、キッチンペーパーで水気をよくとり、枝からしごいておく。
小なべにオリーブ油、ローズマリーを入れて5分ほど弱火にかける。ザルで漉して、オイルとローズマリーを分けておく。

②強力粉、ドライイースト、砂糖、塩をボールに合わせ、くぼみを作り、そこにぬるま湯、冷ました①のオイルを入れる。フォークで周りの粉を崩しながら、少しずつくぼみの液体と混ぜていく。だいたい混ざり合ったらったら、手で一塊にする。

③調理台に生地を取り出し10分ほど練る。(ねばりつくようだったら、手粉を適宜加えながら作業をする)

④丸めてボールに戻し、近くに熱湯を入れたコップを置いて、全体を新聞紙などで覆って1時間発酵させる。

⑤レーズンはぬるま湯に数分浸けて柔らかくなったら、ザルに上げて水気を取っておく。

⑥生地が2倍くらいに膨れていたら発酵成功。
再び調理台に出して2~3回練ってから、①のローズマリーと⑤のレーズンも生地に加え、均一になるように軽く練る。

⑦6等分して、一つ一つ丸めて天板に並べる(膨れるので間隔を置くこと)。
 上部に、卵液を刷毛でぬって、包丁で十字に切り目を入れる。
 沸騰した湯の入っている鍋の上に天板を置いて、ラップをふんわりかけて第二発酵(30分)。→また少し大きくなる

⑧200度のオーブンで20分焼く。(火力が強すぎる場合、残りの5分間は180度くらいに温度を下げる)

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