2012年09月24日

秋になりましたね〜。
このところ、家でクーラーつけなくてもよくなってきました。
今年の電気代、そらもぅ恐ろしい金額・・・。(号泣)

ふと手に取り、本屋で立ち止まったのが、

『ヴェネツィアの宿  須賀敦子著』
いつもは河出書房の文庫を買うんだけど、
少し薄くてサクッと読めそうな気がして
購入した。
まだこの本は読んでいなかったから。
表紙が彫刻家の船越桂氏の写真で
結構好きなのも後押しした気がする。

そこでこの本で予想外のことがあった。

解説を読んで見ると須賀敦子氏のことが
書かれていて、
どういう人だったのか、ナニを求めて
何を嫌い、何を持ってどこへいこうとしていたのか・・
おおよそそんな風なことが書かれていた。

:::
彼女は意思の人であり、向上心に貪欲な人であった。
こうあるべき自分というものを常にイメージしていた。
それは理想と言わないまでも、高く設定された目標だった。
そしてそれは高飛びのバーのように、
彼女自身の手によっていつもひそかに上げられていたのである。

友情を求めながらも孤独を恐れない人であった。
しかしそれ以上に『うっかり人生がすぎてしまう』ことを
許さない人でもあった。

学生寮の修道女が語った言葉もまた、くじけかける彼女を、
精神の深いところで支えた。
『ヨーロッパにいることで、きっとあなたの中の日本は育ち続けると思う。
あなたが自分のカードをごまかしさえしなければ。』

:::


ものすごく須賀氏に会いたい、会って話がしたい。
とこれほど強く感じたことはない。
氏の本はいつも自分を冷静に、湿った石畳のある町並みが
確かにどこかにちゃんとあることを伝えてくれてるようで、
気持ちを落ち着けさせてくれる。
だから好きだったのだが、
これほど氏に会って話がしてみたいと思ったことはなかった。
胸が一杯でたまらなく泣きそうな気持ちになった。
戦後の時代に、全く別の世界でも同じように考えもがき、
でもその人は孤独の中ででも、意思の強い生き方をしていたのだと知って。


私も、
自分のカードをごましかしさえしなければ。
うっかり人生を過ごすこともないのか。

なんて厳しくて、シンプルで美しいんだろう。
そんな風に生きてみたい。
強くしなやかになりたい。

秋の夜長に涙ぐむ
いつもと違う本との夜更け。






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この記事へのコメント

1. Posted by emukira   2012年10月04日 12:13
それほど会いたい人がいるのは良いこと。会ってわかることもあるでしょう。行って来いっ!!(おいっ!)
2. Posted by にゃんちょめ   2012年10月07日 00:17
もう故人です・・。(>o<)

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