2016年07月

こんにちは、荒井 典雄です。
文字画像アパレル#3

個人ブログを始めた際には、必ず書きたいテーマの一つだった

「アパレルブランドの始め方」。

※アパレルとは洋服のことです。

ぼくがICHI-MIRI(イチミリ)というブランドをスタートしたのは2006年。
服飾の専門学校を卒業し、セレクトショップの仕事に数年携わった後、
学生時代からやりたかった事の1つであった「洋服のブランドを作りたい!」という考えを現実にする為に始めました。
そこから今まで10年以上続けて来れており、沢山の方々に感謝です。

当時、洋服のブランドを始めるにあたって、インターネットもまだまだ普及しておらず、
「洋服のブランドを始める為の情報」というピンポイントなものはさすがになく、ほぼ感覚のみで開始しました。
当然沢山の紆余曲折がありますよね。

そんな当時の想いもあり、「これから自分のアパレルブランドを始めたい!」と思う人達に、少しでも参考になればと、当時のぼく自身の様子をお話しすると共に、数字などビジネス面なども出来るだけ具体的に書いて行こうと思います。
後から加筆や修正もすると思いますが、まずは書き始めてみますね。

ブランドに興味を持って頂いた方は、よろしければブランドHPもご覧ください。
ICHIMILE GRATORY オフィシャルHP

アパレルブランドの始め方 #3

~ICHI-MIRI、ICHIMILE GRATORYを運営しているぼくのブランドの始め方~

#2からの続きです。
今回はこの辺りのお話しをしようかと思います。
・ハンドメイドの時に陥りがちな原価計算の話。
・本格的に既製服に取り組む際に大切なこと。

僕は2005年に、合同展示会の「FRONTIER」で初めて展示会というものに参加しました。
そこから途切れることなく、2016年の現在まで展示会を続けているので約11年くらい行っています。
なかなか長い間続けて来れております。

この時は、現在のICHIMILE GRATORYやICHI-MIRIというブランドの前身にあたるブランドで参加したのですが、当時はまだ既製服というものに対して手さぐりだったので、自分のハンドメイドでパターンから縫製まで全て作っていました。
幸いパターンを引くことも、縫製も好きで、問題なくこなしたので形になっていました。

ハンドメイドで陥りがちな原価計算のこと。

最初はハンドメイドや手作業で行う部分もあるでしょう。
この時の原価計算で、僕もやってしまっていた見落としがちな??最初はやりがちなことを注意しておきます。

「自分の人件費の計算」をしっかり入れること。


基本的な洋服の原価としてかかっているものは、おおまかに下記の項目です。

1、生地代
2、付属代(釦、ファスナー、接着芯、etc.)
3、パターン代
4、縫製工賃
5、ロスの見込み(生地のロス、サンプル代、etc.)
 
この中で、どこかの部分をハンドメイド、手作業で行ったとします。
その時に、自分の人件費をそこに加えないといけません。
「いけません。」ということはないのですが、あとあと大変になるので、その作業にどの位時間がかかって、その時間でどの位の金額が掛かるべきか想定してコストに加えましょう。
なぜかスタートして間もない頃だと、このハンドメイドの部分のコストを抜かしてしまって、妙に安い原価になるのですが、全然利益が出ない。ということに陥ったりすることがあります。

さて初めて参加した合同展示会「FRONTIER」の成果ですが、1件以前からの知り合いのバイヤーさんと久しぶりに顔を合わせて、取引をして頂けることになりました。
この展示会での成果としては、こんなところでした。
まだまだ自分たちの不足している部分も多く、合同展示会に出れば取引きが決まるというのは甘い考えですね。

しかし当時一緒にやっていたもう一人のデザイナーの貢献で、自社のWEBサイトも当初より開設しておりましたので、そこからのアプローチをお店様から数件頂いており、流れは悪くなかったと思います。

そしてハンドメイドのみでは、僕がこの時やりたかったブランドイメージにはそぐわなかったので、より本格的な既製服の制作に入る為にブランド名を改めました。
この時に「ICHI-MIRI」というブランドになります。
ICHI-MIRIのスタートが2006SSシーズンでした。展示会準備に向けて既製服としてのサンプル制作をして行くこととなります。

本格的に既製服に取り組む際に大切なこと。

既製服を作る為に必要なものは、生地、付属品、パターン、縫製する工場が最低限必要になり、それぞれ手配して行くことになります。(既製服とは工業製品のことです。)

そこで、作り方として大きく2つあることを知っておきましょう。

1、自社で生産管理をする。
2、OEM会社に生産管理をしてもらう。


ICHI-MIRIの立ち上げ準備の当時は、僕も情報があまりなく、とりあえず飛びこむように知り合いに紹介された、縫製工場へ話をしに行きました。
しかし基本的には縫製工場は、縫製のことしかわからないもので、生地、付属はそれぞれ別で手配してもらえる問屋さんとの契約が必要になってくることがわかりました。
自社で生産管理をするとはすなわち、生地、付属品、パターン、縫製工場の全ての取引先と契約し、それぞれとやり取りをすることです。
これがなかなか結構な労力なのです。

そしてもう1つの選択肢は、OEM会社に生産管理をしてもらうこと。
生産管理に使う時間をかなり短縮できますが、その分手数料がかかりますので、生産管理の時間を、圧倒的なブランド力アップの時間に繋げられる自信のある人は、OEM会社に全て任せるのも良いと思いますが、しかしこれもなかなか簡単ではありません。

2つのやり方の、ぞれぞれメリット、デメリットあります。
僕のほうでわかっているメリット、デメリットとしては下記です。

自社生産管理
メリット
・コストを最低限に抑えられる。

デメリット
・スケジュールコントロールに時間を取られる。
・先に素材などの支払いが出てくる。


OEM会社生産管理
メリット
・生産管理のスケジュールコントロールをしなく良い。
・支払いが一番最後になる。
・自分達の視野にはない提案をしてもらえる。

デメリット
・生産管理マージンがかかってくる。

自社生産管理の方がメリットの項目少ないですね(笑)
でも項目数の問題ではなく、このコストの部分がやっぱり1番悩みの部分ですよね。
今、このブログを見て頂いている人で、この情報がわかっている人には、両方のやり方を平行して進めてみることをおすすめします。
当時のぼくはと言うと、まず自社で生産管理をする為に、色々なコネクションを使って一通り取引できるところを見つけて行き、何とか次回の展示会へ向けてICHI-MIRIの2006SSサンプル制作に取り掛かって行きました。
そして、2016年現在のICHIMILE GRATORYとしては、自社生産管理が8割、OEM会社利用が2割くらいです。

既製服の作り方に関しては、まだまだ色々ありますので、まずはとりあえず始めるにあたっての触りのところだけとしておきます。


次回に続く。

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荒井典雄(アライノリオ)プロフィール
株式会社グラトリー代表。
2006年にメンズアパレルブランドICHI-MIRIを立ち上げ、現在ICHIMILE GRATORY デザイナー。
渋谷に「AKALI」、高崎に「ThereThere」というショップを運営。
アパレルのお仕事以外にも、カメラやドローンを使用した撮影やイラストやグラフィックを描くことなど、クリエイティブなお仕事に色々と携わらせて頂いています。
お仕事のご依頼などもお気軽にご相談ください。→adx86010@ams.odn.ne.jp  
 

オススメの本

漫画「亜人」の設定がすごく秀逸。まだ読んでいない人はぜひ読んでみてください。

アパレルブランドの始め方

アパレルブランドの始め方#1
アパレルブランドの始め方#2

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こんにちは、荒井典雄です。

僕は22歳から社会人になり、2016年の今年で14年目になります。
仕事を続けて行く中で1番嬉しく思うことは、長いお付き合いを続けられる人たちが増えて行くことですね。

最初はアパレル販売員として職歴をスタートしましたが、その20代前半頃に出会ったお客様の中でも、今でも連絡をくれる人もいますし、そこからお仕事に発展している人もいます。嬉しいですね~。

その後は、デザイナーという立場で10年以上アパレルブランドの展示会を開いていますが、毎回展示会に来てくれるバイヤー様に感謝ですし、バイヤーのお仕事を辞めた後でも会いに来てくれる人もいます。

自分のお店の方では、オープンから通い続けてくれている人達や、仲の良いお客様とは飲みに行ったりもしています。

そこには商品とかサービスだけではなく、人同士の繋がりが有り、それが長くお付き合い出来ているポイントですよね。
友達のような感覚ですが、馴れ合いではなくお互いが楽しめる状態にいれることが、やっぱり長続きしますね。
楽しく

僕がデザイナーや、販売員、どういう立場でも、会いに来てくれる人がいる。
これは大変嬉しいことですし心強いです。

今までも自然体で仲良くさせて頂いて来ておりますが、もっともっと目の前の人を楽しく出来ているか?ということに、真剣に取り組まなければいけないと思っています。
目の前の人を楽しませられなければ、誰も楽しませられませんよね。がんばります!

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荒井典雄(アライノリオ)プロフィール
株式会社グラトリー代表。
2006年にメンズアパレルブランドICHI-MIRIを立ち上げ、現在ICHIMILE GRATORY デザイナー。
渋谷に「AKALI」、高崎に「ThereThere」というショップを運営。
アパレルのお仕事以外にも、カメラやドローンを使用した撮影やイラストやグラフィックを描くことなど、クリエイティブなお仕事に色々と携わらせて頂いています。
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