専門家は自閉症の子供を自ら育てているわけではない

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保護者と話しているとよくこの言葉を耳にする。「だって専門家が……」大抵は通っている療育センターの担当者や、療育をやっている人を指している。私が知る限り、本当の療育をちゃんと知っている人は日本にあまりいない。ほとんどの放課後デイの療育は「見ようみまねのなんちゃって療育」である。まして彼らの行為が児童にどのような心理的ダメージを与えているかすら考えたがことがないだろう。これには療育デイという制度に欠陥があることもあげられるが、この話は後述する。

専門家の落し穴 ヾ間と効果が短期的な視点
中には本当に知識のある専門家もいる。ただし!思うに療育の専門家には二つの大きな疑問が残る。一つ目は療育をやっている専門家のほとんどは自分の子供が自閉症ではない。よって、専門家と親がみている「期間と効果」の視点にギャップがある。 

専門家は自分が担当している期間しかみていない。療育センターや発達デイであれば長くて2才〜5才までである。つまり彼らが担当している手元を離れたら、その専門家がその生徒を後追いでみていくことはない。自分の療育プログラムを施した子供がどのような高校生、大人になったかを知るよしもない。つまり、専門家は自分の療育の最終成果を知ることはないのである。ゴールをみたことのない人を一体なんの専門家と呼べばいいのだろうか? 山の頂上にいったことのない人に山道案内を依頼するようなものだ。
 
しかし自閉症の親は違う。自分の子供が大人になるまでを心配しないといけない。幼稚園の時に療育で子供が少しくらい単語を覚えて、少し長く椅子に座れたところで、大人になる頃にはそれは大した意味を持たない。 療育による効果は人生という長期な視点からみると誤差でしかない。

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療育の成功とは何かの指標そのものがない

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この写真が何かは聞かないでほしい。単純に文字だけの記事だと、何がどの記事だか読者も毎回わかりにくいとおもって、サービスで適当に配置してあるだけである(笑)。実際問題なんの写真にしようか私自身も困っている(汗)。強いて言えば、がっちゃんブログはカラー写真で、ノリブロは白黒写真とすればこの二つの区別はつきやすいだろう。ちなみにこの写真はShake Shackバーガーのもの。おいしいので恵比寿にいったらみなさんもぜひいってみてちょん。

さて、話を本題に戻す。もし保護者の皆さんが、専門家や業者から「療育で自閉症が治る・改善する!」といわれたら、こう聞いてみてほしい。「実際に治ったお子さんに会わせてください」。そしてもし本当にそんなお子さんに会えたらぜひとも私に連絡をいれて頂きたい。私自身まだそんなミラクル・ボーイに出会ったことがないからである。

実は以前に自閉症を治すと本気で主張する著名なある団体のところへ行ったところがある。代表に会ってくれといわれていったら、ちょうど説明会をやっていた。それを聞いていて驚いたことが二つ。一つ目は「自閉症の子供は生まれつきの天才です! お母さんのメソッドを変えて親子で24時間がんばれば必ず自閉症は克服できて天才になれます!」。まるで24時間一生懸命卵をかき混ぜ続ければカステラが焼きあがるといわんばかりの主張だ。

次に驚いたのはこの主張。「うちのプログラムを頑張ったお子さんは間違いなく支援学級から普通級に戻れます!」この説明をウンウンと熱心に聞いている保護者がいるのだが、みんな肌カサカサ、髪パサパサの新興宗教系おばちゃんだ。というか、この説明を聞いてみんなおかしいぞと思わないのだろうか?? だって「天才になる」のゴールが「普通級に入ること」なのだ。それは天才になったのでなく、凡人になっただけの話ではないだろうか。あとここの議論で抜け落ちているのは、その普通級に戻った子は何年間そこにとどまれたのだろうか?

で、ここで重要なところにいきつく。実は自閉症の療育の世界には、何をもって「成功」とするかの「指標」がないのである。この話はつづく。

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普通級に戻った子はもともと高機能自閉症では??

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私の本のコメントに「著者の息子は療育に失敗しただけだ」と書いた人に聞いてみたい。別に怒っていないがとても興味があるので聞いてみたい。「療育で成功した方を見せていただけますか?」。もし全く普通の人がでてきて「実は私バリバリの自閉症でしたが、療育で治ったんですよ」といわれたら私も熱心に療育をやるだろう。

もっともそんな人が出て来たところで、「この人は生まれつきの高機能ではないか?」というあたりまえな議論がでてくる。実際多くの業者が主張する「うちの療育で自閉症が改善されて普通級に入れた!」は実際にあったと思う。ただしそれはあくまでも生まれつき高機能の子だったに違いない。グレイゾーンの子を普通級に戻すのは不可能ではない。逆にその子は療育ナシでもいずれ普通級に戻っていけた可能性が高い。

知らない方のためにいうと、「高機能」とはいわゆるグレイゾーンの子である。学力も普通にあり、集団学習が苦手だったりもするが、大人がちゃんと一対一でつけば普通の学力までもっていける。この時点で、これは療育論ではなく教育論である。なので、業者が主張する「療育が効いた」は的外れといえば的外れである。本当に対策が必要なバリバリの自閉症にとっては効果がないからだ。

時々療育でIQを上げられると主張する人がいるが、かなりまゆつば物である。そりゃあ同じIQテスト集を何回もやらせれば暗記でIQテストの結果はよくなるだろう。でもそれは回答を暗記しただけで、何かの問題解決能力が高まったわけではない。実際問題、もし本当に療育で人のIQが上がるのであれば、そこらへんの凡人もみんな療育を受けた方がいいだろう。ABAのようなシール貼り療育をしたぐらいでアインシュタイン並のIQになれれば、それこそがノーベル賞ものだろう。

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I haveなのか I amなのか?

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精神科医の井上先生加久先生と会食しながら自閉症座談会をやっていた。私が白い卵とスーパーボールの話をしたら、井上先生がこういわれた。
「それはあれですよ、I have 自閉症なのか、I am 自閉症なのか……」
おお〜まさにそうだ!! さすがプロは言葉が明確!

そうなのだ、うちの生徒をみていてこの2タイプに別れるのだ。頭の中は健常児と変わらないのだが、自閉症を持っている(have)がゆえに、それが弊害となっている。別の言葉でいえば文字通り障害を持っている地球人である。私からみると東田直樹くんなんかはこの代表格だ。もっというと、自閉症著者が書いている本などはみんなこのタイプといえるだろう。
 
問題はうちのがっちゃんのような宇宙人だ。自閉症っぽい行動と人格そのものが彼そのもの(I am)で、切り離すことができない。 多分彼から自閉症現象がなくなったところで、彼がスラスラと作文を書くとは到底思えない。多分普通にみて「宇宙人じゃないか!?」と思うだろう(笑)。

「療育とはなんであるか?」の疑問は横においておいて、仮に有効的な療育方法があれば、それは間違いなく前者に適応されると思う。飛び跳ねるとか、集中できないとか、言葉がでてこないという制約をとっぱらえば普通の人になると期待できる。この場合、療育とはリハビリ行為そのものである。

問題は後者の方だ。もちろん自閉症的行動にはこっちも困るところがたくさんある。しかし、仮に療育でその行動を直したところで、がっちゃんの意識や認知方法までは変えることはできないだろう。ま、そこまで変えてくれとはいわないが、もう少々落ち着いてくんないかな……と思うのは事実である(笑)。

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野菜には栄養がたくさんって本当!?

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療育と関係なく、どーでもよい雑談。

テレビ広告で「野菜には栄養がたくさん!」と謳っていた。ところが1日に必要な野菜は350グラムだという。そんなに沢山の量の野菜はたべきれないでしょ? だからこの野菜ジュースを飲みましょう、という宣伝であった。

これをみて、なんか矛盾していないか??と首を傾げた。野菜に栄養が沢山あるのであれば、少量の野菜で必要な栄養がとれるはずである。食べきれないほど大量の野菜を食べないと必要な栄養がとれないということは、野菜に含まれている栄養量が少ないことを意味している。

というわけで、どうも野菜には栄養がないらしい、というのが私の最近の結論である。ま、そんなことをブツブツいっていたら、「野菜食べたくないからって屁理屈をいわない!」と奥さんにおこられてしまった。 
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