佐藤則男; New Yorkからの緊急 リポート

筆者はニューヨークに住んで40年以上たつジャーナリストです。ビジネスもやってきました。皆様に生のアメリカの政治ニュース。経済ニュース。社会ニュースを独自の分析、予測を加えてお届けします。職歴は、朝日新聞英字紙、TDK, 国際連合勤務を経て独立。NYに、ビジネスコンサルティング会社設立。学歴は、コロンビア大学経営大学院。MBA取得。

佐藤則男のエッセイは、次のサイトです。
http://blog.livedoor.jp/norman123-essay/

images

ある日本の友人から、次のご意見をいただいた。(原文のまま)ご本人にお断りもなしに使わせていただいたことお許しいただきたいと思う。正当な忌憚のないご意見であると思うので、是非、ご紹介させていただきたいと思う。

 

「今日、日本の放送で、アメリカの映画監督、オリバー・ストーン氏のインタビューが放送されました。テレビ朝日のワイド・スクランブルという番組です。

オリバー監督はニューヨークの人なので良くご存じと思いますが、「プラトーン」とか、「74日に生まれて」で、アカデミー監督賞を取った、私の大好きなクリエイターです。

彼が、ドナルド・トランプが選挙戦に出て来たときは、ジョークだと思ったと言っていましたが、「でも、ヒラリーが勝つよりは良かった」と語っていた事が面白かったです。ヒラリーは、冷戦時代の世界観からまったく進歩していないし、勉強してもいない。軍事産業やイスラエルから手を切ることも出来ない。その点、トランプは、良くも悪くも「嘘がつけない」、率直過ぎるほど、自分の感情を口にする。今やCIAは腐敗している。嘘の情報に振り回されることなく、CIAと喧嘩する大統領も良いではないか、と。

そう単純でもないでしょうが、私もどこかで、ヒラリーよりもトランプ氏に正直さを見ています。まさに、彼が考えていること、口に出して言っている事が、アメリカでも日本でも、マザコンの強い男たちの本音です。だから、女性も、彼を支持するのだと思います。どうせヒラリーなんて、強そうに見せながら、そんな男たちにうまく使われるだけの存在だし、何よりも「女に対して嘘をつく女だ」と。

あと2日で大統領就任式ですね。トランプ氏が大統領になって、アメリカと世界のどこがどう変わるのか、アメリカ国民が、トランプ氏をうまく育ててくれることを期待します。」

 

筆者は、オリバー・ストーン監督に、彼が「ウオールストリート」(第一部)を撮り終えた時、会ったことがある。およそ2時間にわたるインタビューで大変エキサイトした。ストーン監督は、「父親がウオールストリートで働いていて、うだつの上がらない人であった。死ぬとき、自分の人生を映画にしてほしい、と言って死んだのがこの映画を作った動機であった」と語ってくれた。ストーン監督は、大変風変わりな人で、ガラガラヘビのいる砂漠で、一人でテントを張り、星空を眺めるのが大好きとのことだった。

4文字レターワードを連発し、態度は、きわめて粗野な人であった。しかし、筆者はそれゆえに親しみが持てた。

面白いことは、映画「ウオールストリート」の撮影に我が家のあるコンドミニウムビルのペントハウスが使われた。それがストーン監督に会えたきっかけであった。

ストーン監督は、超リベラルと言うべき人で、反戦、反原爆などの活動家でもある。同監督については、次のウエブサイトをご覧いただきたい。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B3


さて、筆者の東京の友人のご意見について述べるが、その前に、筆者は、ヒラリー・クリントンの支持者でないことは、拙著「アメリカはヒラリー・クリントンをなぜ大統領にしないのか」(講談社刊)で
2014年に、述べた通りである。筆者には、クリントン候補が大統領に選ばれる可能性が低いことを予測できていた。


では、この筆者の東京の友人の見方について申し上げたい。まず、今回の大統領選挙では、獲得投票で、クリントンがトランプより、およそ
300万票と言う途方もない大きな票を得ていることである。アメリカが真に民主主義国家で、「多数決原理」を尊重するなら、クリントン候補の完璧な勝利であったはずである。このような大きな欠陥を生む、今のアメリカの大統領選挙区制度が間違っているのである。

次に、トランプの勝利には、ロシアのプーチン大統領のハッキングによるクリントン候補に対する不当な世論操作、さらに、選挙投票日間際に、クリントン候補の再捜査を発表したコミーFBI長官、この二つの出来事は、大きくアメリカ大統領選挙をゆがめたのである。筆者は、この二つの出来事は、アメリカ史上に残る「アメリカ民主主義への挑戦」と呼ぶことができると思う。

これで、あろうはずもないトランプの勝利が可能となったのである。とんでもないことがアメリカの政治史上に起こったものである。筆者は、この42年間、アメリカと言う国を第二の故郷と思い、愛国心を持って生きて来たが、このトランプの勝利、デマゴーグ、嘘を平気で使うトランプの人間性、価値観、品格、素行に大きく失望させられた。これほど、非文明的な人物が大統領になる先進国も珍しいだろうと思う。

アメリカの大統領の大きな権限を駆使し、独裁的政治手法でアメリカを造り変えようとするトランプの強烈なエゴイズムを支持することはできない。

そして、この友人が言われるように、アメリカ国民がトランプを大統領として育てるなどと言うことは、到底不可能なのではないかと思うのである。トランプもすでに70歳を超えた史上最も年をとった新任大統領である。今更、変われないと思う。

また、ウルトラリベラルと見られるストーン監督がウルトラ右翼と見られるトランプを支持するのは、驚きで、何か「わけあり」のように思う。

 

トランプ新大統領の下で、アメリカ政府と日米安保条約、通商条約を維持しつつ、外交を行わなければならない日本政府こそ大変な時期に入ったと思う。トランプ新大統領が、日本政府、日本国民に難題を与えることになるのではないかと思う。日本の対米の苦しみが始まると思う。忍従なのか、挑戦なのか?日本の新たな試練が始まると思うのである。

 

佐藤則男

ニューヨーク



にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

donald_trump66-620x412

いよいよとランプが大統領に就任する。筆者は、アメリカが大変なことになり、世界がこの大国アメリカの変化、と言うより、このトランプ新大統領の予期せぬ変化に悩まされると思う。これまでの大統領がとってきた手法、常識は通用しないのではないかと思う。

 

この大統領には、首尾一貫した世界観や価値観はないと思った方がよいと思う。日常起こる出来事に素早く対応するが、その対応は、これまでのやり方とは異なり、意表を突くような政策が出てくると思う。それも、大多数を相手にした単純なものではなく、ある種の特殊性を持った政策を出すであろう。その理由は、トランプは、常に何かに重点を置き、その損得を掲載んに入れて考えていると思う。この人の特徴ともいえるだろう。そして、それを隠すのがうまいと思う。

 

トランプがどんな作戦に出て来るかと言うことを読むのは、非情に難しいと思う。何故なら、このトランプと言う人物は、Intuition(直観的)な人物で、その場その場で起こる自分のインスピレーションでことを判断し、決めていく人物であることを筆者は、長年のトランプの友人から聞いている。他人の直感やインスピレーションは、読むことはできないものである。だから、側近は苦労するであろう。

 

次の問題は。大統領に就任しても、果たして、大統領選の時のように、はったり、デマゴーグを使い、人々を混乱させ、カオス状況を作り、そのすきを突いてくる策を引き続き使うかどうかである。

恐らく、筆者は、この作戦、手法は続くと思う。理論的な論理を土台とした戦い方はしない、と言うより、できない人物であると思う。トランプのしゃべり方を聞いているとそれがよくわかる。二度繰り返す誉め言葉、表現、突っ込まれると感情的に反論する癖、それは、「自己権力意識」からくるものであろう。冷静に理論的に他人の質問を聞き、理論的に答える忍耐力を持っていないのであろう。

だから、記者会見でもけんかのような場面が生ずることになる。大人げなく、大統領らしくない。

 

次に、権力者的要素が非常に強いことである。この性格は、大統領になった人物、これからなろうとする人に重要な性格であるが、問題はその現れ方である。トランプは、ジュリアス・シーザーやパットン将軍など理性や理論で指揮を執らないタイプであると思う。自分の直感が伝える自分の短い言葉がすべてなのである。

 

だからツイッターが好きなのであろう。言葉で遊べるのである。それにアメリカが、世界が反応すれば、快感を感じるのではないだろうか。何の手間もつかわず、夜中の3時起きて、コンピューターに向かえば、それで世界は、反応するのである。トランプのような人物には、実に面白いことなのであろうと想像する。

 

トランプがアメリカ大統領となり、世界は、混乱するだろうと思う。なぜなら、混乱させることがトランプの第一の意図なのではないだろうか。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

images

トランプの大統領就任まで、後1日である。このトランプが大統領になることをアメリカの国民の多くが恐れ、世界が恐れていると言っても過言ではないと筆者は思う。この大統領を歓迎している人は、アメリカで、また、世界でどのくらいいるのであろうか。

そして、アメリカ、世界がこのトランプに関し何を恐れなければならないのか。それを知るためには、アメリカの大統領がどんな権限を持っているか知らねばならない。筆者は、トランプの権力の乱用、独裁的やり方を恐れている。

長くて申し訳ないが、アメリカンセンターの資料によると大統領権限は以下のようになっている。

 

行政権

  行政府において大統領は、国務および連邦政府の機能を管理する広範な権限を有する。大統領は、規則、規制、大統領命令と呼ばれる指令を発令することができる。大統領命令は、連邦政府機関に対して法的な拘束力を持つが、連邦議会の承認を必要としない。また大統領は、米軍の最高司令官として、州兵を連邦の任務に召集することができる。戦時、あるいは国家の非常時には、連邦議会が大統領に、国家経済を管理し米国の安全を守るための、さらに広範な権限を与えることができる。

  大統領は、行政府のすべての省庁の長官と、その他多くの連邦政府高官を指名し、上院がこれを承認する。しかし、連邦政府職員の大半は、公務員制度によって選ばれ、能力と経験に基づいて任命と昇進が行なわれる。

 

立法権

  憲法は、「すべての立法権」は連邦議会に属する、と規定しているが、大統領は、公共政策の策定者の長として、立法にも大きな役割を果たす。大統領は、議会が可決したいかなる法案に対しても拒否権を発動することができ、上下両院が3分の2以上の票によってこの拒否権を覆さない限り、この法案は法律にならない。

  議会が扱う立法の多くは、行政府の主導によって起草されるものである。大統領は、議会に対する年次教書と特別教書の中で、自身が必要と見なす立法措置を提案することができる。(中略)

 

司法権

  憲法で定められた大統領の権限のひとつに、主要な官僚の任命権がある。大統領による最高裁判事を含む連邦裁判所判事の任命は、上院が承認しなければならない。もうひとつの主要な権限としては、連邦法違反で有罪となった者に対して、弾劾の場合を除き、全面的な恩赦または条件付きの恩赦を与える権限がある。現在では、恩赦の権限に、刑期を短縮し罰金を減額する権限も含まれるようになった。

 

外交における権限

  合衆国憲法の下で、大統領は、米国と諸外国との関係について主要な責任を負う連邦政府官僚である。大統領は、大使、公使、および領事を任命し、上院がこれを承認する。また大統領は、外国の大使およびその他の外国官僚を接遇する。大統領は、国務長官とともに、外国政府とのあらゆる公式な接触を管理する。(中略)

 

  大統領には、国務省を通じて、在外米国人および在米外国人を保護する責任がある。大統領は、新しい国家や政府を承認するかどうかを決定し、また外国との条約交渉を行う。条約は、上院の3分の2の賛成を得て、拘束力を持つようになる。大統領は、外国との「行政協定」を交渉することもできる。これは上院の承認を必要としない。(中略)

 

軍指揮権(この資料には、この項目が抜けている)

大統領はアメリカ合衆国軍の最高司令官(Commander-in-Chief)としての指揮権(国家指揮権限)を保持する。宣戦布告は議会の権限であり、軍隊を募集し編制することも議会の権限である。しかし、今日では、議会による宣戦布告を悠長に待っていては先制攻撃が不可能になってしまったり、逆に敵対国から先制攻撃を受けてしまったりする危険性があるため、大統領はこの指揮権を根拠に宣戦布告なしで戦争を開始できることが慣例的に定着している。

  

ざっと、アメリカの大統領は、このような巨大な権限を持つので、大統領選挙では、選挙民は、きわめて慎重に考えて投票をしなければならないのである。今回は、実業家、ビジネスマンのトランプを選んだわけであるが、トランプにこれらの権限を持って、アメリカをリードし、世界をリードする能力があるかどうか、何か重大なことが起こった場合、正しい適切な判断を下し、対処できるのかどうか、本当に未知数である。
そして、トランプの性格を考えると、これらの権限を乱用するのではないか懸念するのは、筆者だけではないと思う。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

images

何ということであろうか。トランプは、自分にとり不利な世論調査結果を出したワシントンポスト、ABCニュース、CNNに対し次のようなツイッターを出した。

 

The same people who did the phony election polls, and were so wrong, are now doing approval rating polls. They are rigged just like before.

 

「大統領選挙ででたらめな世論調査結果を出した人たちは、私の調査を行い、また、同じようなインチキ調査を行った。」

筆者は、このアメリカで信頼あるメディアの調査を認めないどころか、馬鹿にしているトランプを見ると、情けなく思う。これらのメディアが、そんなインチキ調査をやるわけがない。トランプに関し、正当な調査を行い、正当な結果を出して発表しているのである。それをインチキ調査と言うのであれば、トランプは、そのインチキさを説明、証明しなければならない。

なぜ、トランプはそれをせず、ただ、暴言によってこれを退けようとするのか、筆者には、その理由は分からない。それで国民を説得できると思っているのであろうか?

なぜ、そこまで、傲慢になれるのであろうか?

トランプ大統領の問題は、ここにある。これまで歴史過程を経てアメリカの歴代大統領が歴史過程で、得てきた事実、真実をなくしてしまおうとしているのではないか、と筆者は心配する。これらの真実をツイッターで否定し、葬ってしまおうというのではないか、と恐れているのである。

オバマケアー、NAFTAなどの国際貿易条約、NATO, 日米安保条約など、片っ端から破棄、ないし、改定するというようなことをやるのではないかと思うのである。オバマケアーでは、それを取っ払うことにより、1200万人が健康保険を失うことになるという。

なぜ、そんなことを平気でできるのであろうか?

たとえ、共和党は政権政党とはいえ、確かに議会を握っていることは事実であるが、トランプの政策に賛成するのであろうか?

大統領選挙でトランプを支持しなかった議員は、トランプがかられをブラックリストに入れ、何らかの仕打ちを打つことを恐れているようである。一体、共和党はどこに行ってしまったのであろうか?

トランプは、アメリカの市民権を持つ子供と切り離されて、本国に強制送還される不法移民の家族の不幸が見えないのであろうか。

健康保険を失い、病気で路頭に迷う人たちに死ねと言うのであろうか。トランプと共和党の政策に対し、アメリカ国民は、黙っているのであろうか。

このようなトランプに収められる国民の犠牲者やメディアが騒げば、ツイッターで打ちのめされる。

あまりに無慈悲なトランプと共和党に怒りを感じる人たちは多いであろう。

そして、トランプの内閣のメンバーは、最高の所得を得る人たちである。金など、路頭でばらまいても、びくともしないほど金持ちで優雅な人たちであるのである。

そんなことで、アメリカを治めることができるのであろうか。筆者には、大きな疑問がやってきている。

トランプの言うなりにならない人は、トランプの秘密警察に秘かに捜査される時代がアメリカにやって来るのであろうか。

不安とおののきの時代に突入するのではないだろうか。そんな

ことまでも気になる国になってしまったのである。

 

 

佐藤則男

ニューヨーク

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

donald_trump66-620x412

トランプの就任式が20日に行われる。その直前に、Washington Post/ABCの世論調査が今朝発表された。それによると、トランプの支持率は、40パーセント、不支持は、52パーセントなっている。CNNの調査でも同じ結果が出ている。

そして、就任式では欠かせないFavorability(好感度)であるが、何と、好感を持っていると答えた人は、僅か40パーセント、好感を持っていないとする回答者は、54パーセントと言う最悪中の最悪である。

新しい大統領の就任式は、アメリカ国民の大きな祭りである。国を挙げて、新大統領を迎え、国の発展を願い、祝うのであるが、こんな低い支持率、好感度の人物が大統領になるのがふさわしいのか、と疑うほどである。

一つ筆者の見方を紹介しよう。アメリカでは、警察の取り調べのやり方として、「Good Cop」「Bad Cop」と言う言葉がある。良い警官・悪い警官と言う意味である。両者は、明確に相反するやり方で容疑者へのアプローチを行うのである。

「悪い警官」は対象者に対し、粗暴な非難や侮辱的な意見、脅迫などの、攻撃的かつ否定的な態度を取り、基本として対象者との間に反感を作り上げる。そして、対象者に同情的な役割を演じる「良い警官」を登場させる。「良い警官」は対象者に対し支援や理解を示すように見せかけることで、基本として対象者への共感を演出する。また、「良い警官」は対象者を「悪い警官」の締め上げから守る。

対象者は「良い警官」への信頼感や「悪い警官」への恐怖から、「良い警官」と協力関係が結べるのではないかと思い込み、結果として「良い警官」へ協力するために、色々な情報を話すのである。

このシナリオでは、トランプは、悪い警官である。このシナリオが成り立てば、トランプも救われるのであろう。

しかし、そのシナリオが成り立つためには、もう一人良い警官がいなければならない。残念ながらそれがいないのではないかと思うのである。副大統領のペンスではない。スケールが小さすぎる。ティラーソン国務長官でもない。二人とも良い警官を演じるカリスマ性はない。

筆者は、ある瞬間、プーチンを良い警官として想像してみた。しかし、あまりにも悪い警官すぎる。良い警官などとは程遠い。しかし、その演技はできるかもしれない。それゆえに危険であろう。

ここで言えることは、アメリカの大統領は、アメリカの世界における力を考えると、天下の天下のものであると言えるのではないか思う。だから、この地位に資格、良識、見識が疑われる人物を据えると、アメリカも世界も大混乱を起こすことになるのでないかと筆者は思うのである。

トランプがアメリカ大統領に就任するということは、21世紀の最初の重大なニュースではないかと筆者は思うのである。

筆者の尊敬する第25代アメリカ大統領であったセオダー・ルーズベルトは、1900年、つまり、20世紀の初頭、「20世紀には、我々の予期し得ない人物が現れ、世界を大きく変える恐ろしい人物が現れ、世界を一変する。我々は十分気をつけねばならない」と予測し、演説したのであった。それから、20世紀、世界を混乱させたどんな人物が世界に登場したか、お分かりであろう。ヒットラーなど大きく世界を変えた人物が登場した。筆者は、ルーズベルトを尊敬する人物として、同じようなことが想像されるのではないかと思う。

21世紀を迎え、17年経つわけであるが、この時点で21世紀の最も驚くべき人物が登場し、アメリカを動かすことになると思うのである。トランプが最初の登場人物ではないかと思うのであるがどうであろうか。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

John_lewis_

いよいよトランプ次期大統領の就任式が今週金曜日に迫った。就任式を前に、いろいろな問題を起こす人である。ツイッターでも、記者会見でも、何でも発言すれば、問題となる。いったい、なぜ、こんなにCombative(戦闘的)にならなければならないのか。多くのアメリカ人も筆者もその理由が分からない。

 

筆者の理解は、とにかく常に人々の注目を集めておくことにあると見る。それがトランプのリーダーシップのコツと思える。筆者はジュリアス・シーザーのようなイメージを持っているのではないかと思っている。シーザーは、短い名文句を残した。それらは、。「賽は投げられた」(alea iacta est)、「来た、見た、勝った」(veni, vidi, vici) 、「ブルータス、お前もか (et tu, Brute?)」などの特徴的な引用句である。

 

トランプの場合、それは、ツイッターに当たる。しかし、なぜ、大統領がツイッターをやらねばならないのか。トランプのツイッターサイトで読むと、大統領として、また、リーダーとして、何も必然性に基づいた内容のことは言っていない。たいてい、人の悪口と批判である。こんなことをしていて、何の得になるのかと思う。第一、言葉、表現自体が、知性と品格に欠けている。

 

大統領になってもこのツイッターを続けるとしたら、筆者は愚かだと思う。なぜなら、人々の注目は集めるが、言っている内容が敵を作る。先日、トランプは、ツイッターで黒人の下院議員ジョン・ルイスを叩いた。ルイスは、マーティン・ルサー・キングと公民権法案の運動をリードし、この道では、指導者である。このルイスが「トランプは、合法的な大統領ではない」と言ったことにツイッターで反論した。この反論が、あまりにも知性のないものだったのである。「あなたの選挙区は、犯罪に満ちている。その解決が先だ」と言うようなことをツイッターで述べたのである。

 

この言動は、愚かとしか言いようがない。黒人層をすべて敵に回すような発言である。大統領選当時、トランプの黒人層の支持は、8パーセントしかなかった。大統領になれば、彼らの支持は、不可欠である。

 

これに黒人は反発を感じ、黒人下院議員は、トランプの就任式出席を取りやめたしまったのである。人数は、把握していないが、10人以上であることは下らないであろう。

 

このルイスは何と言ってもキング牧師と1960年代、公民権法案を成立させた人物である。名声も高いし、実績もある黒人の指導者である。このルイスに向かっての発言をツイッターで述べるなど不適当であることは明白である。ルイスは、真っ向からトランプに挑戦している。

 

トランプのツイッターページは、次のサイトである。是非、立ち寄り、お読みいただきたいと思う。

 

https://twitter.com/realdonaldtrump

 

とにかく、何をやっても問題発言をし、世論を騒がせる。しかし、それがトランプのリーダーシップであり、リーダーとしての作戦なのである。世の中にまず、途方もない話題を持ち込み、騒ぎを起こす。人々にカオスを起こす。そして、その混乱に乗じて、政策を通す。そのやり方は、常に傲慢で、強引である。

 

アメリカは、これまでにない、「カオスの大統領」を迎えることになった。それがアメリカ国民の選択であった。

 

佐藤則男

ニューヨーク



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

images

昨日の筆者のブログで、トランプの支持率が44パーセントしかなく、不支持が51パーセントであることをお伝えした。ギャラップ世論調査の結果であった。就任式まで、2週間前に行った調査結果である。そして、その支持率は、アメリカの歴代大統領で、同時期の調査としては、最悪と言う結果である。

 

ここで、筆者に日本で元主要新聞社の記者であった友人から電話があり、「いったい、これからアメリカはどうなるのであろうか、世界はどうなるのであろうか」と言うので、電話で長話をした。トランプの出現で世界に何が起こるか分からなくなっているのである。何でも起こり得る状態になっているのである。

 

筆者は、新春番組で、NHKの番組を見た。この番組は、アメリカ人を含むゲストを迎え、世界が今後どう動くのかをテーマにした番組であった。筆者は、特にアメリカに関する部分を注目したが、現地取材はしておられたが、やはりアメリカの動きをとらえ、予測することは、外国の報道陣では、限界があると思った。それはアメリカの報道記者が日本に行って同じことをやったら、もっとひどいものになるだろうと思った。

 

アメリカは、言うまでもなく、トランプが何をやり、トランプが自画自賛してきた「アメリカをより偉大な国にする」と言う目的がどれだけ達成されるかと言うことにかかっている。公約であるメキシコ国境に大きな壁を作り、メキシコ政府に払わせる。オバマケアを即刻廃止し、別の健康保険制度を作る。外国に進出しているアメリカ企業をアメリカ本土に帰還させる。さらに、外国に進出する企業をアメリカ本土にとどめ、言うことを聞かない企業は、何らかの罰を与え、国内にとどめる。

 

1100万人と言われている不法移民の本国への強制送還、イスラム教徒の入国拒否。

 

そして、極め付きは、ロシアと親密な関係を築き、協調路線をとり、ISISを倒す、など積極的な外交政策をとる、など数々の政策をぶち上げたが、どれだけこれらの政策を現実に実施できるのか。「トランプのはったり」などともはや言っていられない。アメリカの選挙民は、そのような公約に引かれ、投票したのである。

 

だが、そのような公約の実現は、ほぼ不可能に近い、と思われている。トランプに対する期待は、さらに小さくなるのではないかと筆者は思う。すると、トランプが就任式の後、一時的に支持率が上がっても、下降線をたどることにならないだろうか。新大統領の最初の評価は、100日目である。その100日の間に、どれだけ公約を達成し、その後どのような経過をたどるのかの予想がその評価の土台となる。

 

公約がほぼ達成されず、その見込みも立たず、現在の支持率の44パーセントよりさらに下回り、ひどい支持率になるのではないかと言う可能性が大きい。

 

そして、ロシアの怪しいスキャンダル戦術に引っかかれば、更に危ないことになるのではないか、と思うのである。ロシアの怪しいスキャンダルについては、時を改めたい。

 

100日を迎えるトランプ内閣は、いずれの公約達成に進展がなく、ニュースメディアに徹底的に批判され、そして、トランプが大統領として、ツイッターで反論し、メディアに対し激しい逆攻撃をすればどうなるのか?

 

筆者のトランプ内閣の100日目の予測は、トランプ対メディアの激しい戦いと思うのである。そして、トランプの公約自体、意味を失ってくる可能性があると思う。

 

筆者は、もちろん、トランプ大統領がしっかりと仕事をやり、成果を上げることを期待している。そして、弾劾などと言う動きが起こらないよう願っている。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

donald-trump

何も言わず、次のアメリカの世論調査では定評のあるギャラップ世論調査の結果を見ていただきたい。大統領就任式を2週間前に控えたトランプの支持率である。ほかの大統領の同じ調査結果も示してあるので、非常に興味深い比較ができる。

 

Do you approve or disapprove of the way ... is handling his presidential transition?

Approve

Disapprove

No opinion

%

%

%

Donald Trump

2017 Jan 4-8 ^

44

51

4

2016 Dec 7-11    

48

48

4

 

Barack Obama

2009 Jan 9-11   

83

12

5

2008 Dec 12-14

75

17

8

2008 Dec 1 †

78

13

9

 

George W. Bush

2001 Jan 15-16

61

25

14

2001 Jan 5-7

65

26

9

 

Bill Clinton

1993 Jan 14-15 ‡

68

18

15

1992 Dec   18-20

67

15

18

1992 Nov 19-20 ‡

62

14

24

^ Asked of a half-sample; † USA Today/Gallup poll on Gallup Daily tracking survey; ‡ Gallup/Newsweek poll

Gallup

 

トランプの支持率は、支持が44パーセント、不支持が51パーセントで、不支持が7パーセントも上回り、前代未聞のアメリカの歴史上最悪の支持率となっている。一口に言って、「ひどい!」増しては、不支持が支持を上回ることなど、就任式を迎える新大統領としては、史上初めてである。ほかのクリントン以降の大統領と比較していただきたい。雲泥の差である。

 

この調査結果は、トランプが新大統領になることさえ否定している意味にとれるのである。なぜなら、ほかの大統領に比べてわかると思うのであるが、大統領選挙で大統領に選ばれたにもかかわらず、トランプは、わずか3か月で、支持が過半数を割るという結果にある、そのことは、大統領として失格であると筆者は思うのである。

 

3か月も持たない政権であったとみても差し支えないと思うのである。

 

こんなことになった責任は、だれにあるのか?答えは単純である。アメリカの選挙民が判断を間違えたのである。トランプの「反ワシントン体制」などと言う幻想に惑わされ、これまでと全く異なった人物、すなわちトランプをビジネスで大成功し、大金持ちになった人物に国の政治を任せようとしたアメリカの選挙民の安易な発想からであった。このことをアメリカの国民は、十分認識しなければならない。

 

このアメリカの選挙民は、このトランプのデマゴーグで固り、嘘を堂々と述べるトランプにもっと注目すべきだったのである。なにも公の仕事の経験のないトランプは勢いに乗り、選挙民は、これだけラフな大統領に花を持たせてしまったしまったのである。筆者に言わせると、なぜ、今頃、僅か3か月で自分たちが選んだ大統領を世論調査結果が示すように、否定できるのか、と言うことである。支持して投票したのであるなら責任を感じるべきである。

 

この世論調査の結果は、トランプがアメリカ大統領として資格が備わっていないことを表している。そして、最初から、それを見抜かなければならなかったのである。トランプの支持層は、学歴の低い白人ブルーカラーが主体であった。彼等には、トランプの真実が読めなかったのである。彼らは、トランプの混乱を起こし、こんがらかせ、それに乗ずるという作戦が分からなければならなかったのである。

 

これまでの政治の常識を破り、反体制と言うトランプの言葉と、激しいデマゴーグと嘘に塗られた言葉と扇動に、簡単に乗せられ、彼らの現状に対する不満を帰結させたのである。そして、彼らの最大のミステークは、トランプを救世主のようにトランプに思いこまされたのであった。

 

トランプがヒラリー・クリントンに勝ち、トランプ政権の内閣を作り始め、各担当者を決め始めると、思わぬことが起こった。選挙キャンペーン中あれだけウオールストリートを非難し、ヒラリーがゴールドマンサックスで講演をやり、巨額の講演料をもらったとし、散々攻撃したが、内閣を決めてみると、ゴールドマンサックスの重役二人を要職に任命したのである。

 

また、エクソンモービルの経営最高責任者を国務長官に任命し、大統領選挙で民主党、クリントンなどのメールをハックし、トランプに勝たせようとしたロシアと相談したなどとあらぬ噂が舞い飛んでいるのである。

 

トランプに関する限り、すべてが異常であり、すべてが間違った方向に進んでいると思うのは、筆者だけであろうか。

 

アメリカのトランプ支持派の白人ブルーカラー層にはあきれ返るばかりである。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

images

今、マンハッタンのオフィスにいる友人から電話がかかってきた。トランプの車が通ったが、すごい!護衛の車やオートバイが200台も連なっているという。

確かに、アメリカの現大統領や次期大統領の警護は主にシークレット・サービスが担っているが、通行規制などを担当するのはその地域の警察である。大統領が地元に滞在する時は必ず現地の警察が警護に当たることになっている。

特にトランプのケースは費用がかさむ。一家の自宅は最大都市ニューヨークの中でも人口密度の高いマンハッタンの「トランプタワー」内にあるからだ。トランプタワーがあるマンハッタン5番街は、大迷惑である。トランプタワーの隣にあるあのティファニーなどは、商売が上がったりであろうと想像する。

この警備にかかる費用は、一日100万ドルを超えていると言われている。いったい、この費用だれが払うのか、と言うことであるが、ニューヨークの納税者である。

広告

 

ニューヨーク市の財政の苦しさをトランプが考えれば、何もこんな中心部で仕事をしなければよいのである。それこそ、フロリダのトランプの自慢のゴルフクラブでやればよいのである。

筆者の友人である、民主党支持の女性二人は、「そんな金は、トランプに出させればよいのだ」と言うが、トランプは、そんな人物ではない。「とことん他人の金を利用する」人物である。これは、投資ビジネスをやる人の特徴である。あらゆるところに金を出させ、自分は、大統領なのであるから、ニューヨーク市は、法律の定める通りやらねばならないとしている。

さて、トランプが相変わらず、ツイートで鋭く、毒々しく批判を行っている。ある時は、午前3時にアップロードする。その数は、止まるところを知らない。今朝は、午前6時、例のロシアのハッキング行為を認めたものの、トランプに不利な情報を流したイギリスの元諜報部員をやり玉にあげ、激しい言葉で叩いた。また、トランプを支持した商品のメーカーの女性を称えた。このように特定のメーカーを大統領が褒めることは、法律的に問題がある。

なぜ、トランプは、ツイッターを使うのであろうか?

果たして、ホワイトハウスに入ってもツイッターを使うつもりであろうか?

一国の大統領がツイッターを使い、国民に何かを伝えるなどと聞いたことがない。トランプのツイッターに興味ある方は、次のリンクをクリックしていただきたい。

https://twitter.com/realdonaldtrump

これだけて、よくまめによくツイッターなどやるものである。正直言って、くだらないことを言っていると思う。大統領が普通の人と同じような手ベルのことを言っていると思う。

もし、トランプが大統領に就任して、このようなツイッターを続けていたら、アメリカ国民は、異議を唱えなければならないと思う。


佐藤則男

ニューヨーク

 

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

donald-trump

「トランプは、4年持たない。どこかの時点で弾劾される」とリベラルのA氏が声をあげて言うと、「そんなことにはならない。トランプは、アメリカの力を取り戻し、また、強い国にする」とB氏も声を荒げて言う。

 

ここは筆者がよく行くレストラン兼パブの「ニアリーズ」である。ランチが終わり、客は、まばらになった。そのうち、A氏とB氏の論争が始まったのであった。両方とも、60歳代である。B氏は、もちろん保守派である。

 

「大体、オバマは何をやって来たのか。この8年、アメリカを弱くするばかりで、何もして来なかった。この8年間、アメリカは弱くなるばかりで、世界のリーダーのポジションを失った。トランプと言う強い人物が大統領になったことを喜ばなければならない」と言う。

 

A氏は、だいぶこの言葉に刺激されたようである。さらに声をあげて、「何ということを言うのか。トランプは、最悪である。戦争を起すかも知れない危険な男である。大体、世界観がない。平和を築く外交政策を持ち合わせていない。外交を知らない。我々は、とんでもない男を大統領に選んでしまった。もちろん、私は、ヒラリーに投票した」とA氏は言った。

 

「ヒラリーが大統領いなったら、アメリカは、また、弱体化しそうだった。第一、ヒラリーには、アメリカを強くしようという意思がなかった。選挙キャンペーンをなまけた。それがこの結果である。我々は、働き者で、正しい大統領を選んだのだ」とB氏は言う。

 

このような激しい論戦は続く。

 

「我々は、マッドマン(怒れる男)を大統領に選んでしまった。何というミステークだろう。今後4年間、この男がホワイトハウスにいて、アメリカの政治は、大混乱を起こすであろう」とA氏が言うと、「ヒラリーだったら、アメリカはまとまるのか。とんでもない。ヒラリーこそ大統領職を務めることができず、アメリカは、路頭に迷うはずである。ヒラリーは、すでに体力がなくなっていた。選挙キャンペーンもトランプの半分ぐらいのスケジュールをこなしただけである。

 

「もう、アメリカはリベラルの大統領はいらない。オバマでこりごりだ。リベラルメディアがいけない。アメリカの真実を伝えていない。リベラルメディアがアメリカを滅ぼす」とB氏は言った。

 

すると、B氏は、「FOXテレビが支配するようになったら、アメリカは、滅びる。極端な右翼が政治を握り続けたら、アメリカは、浮浪者の国になってしまう。国民の全体の生活水準が落ち、大金持ちだけが、良い思いをする国になってしまう。そんな国にしてはならない」と言う。

 

昼下がり、この論争は、いつまでも続く。

 

国家として、一番大切なのは、国民である。国民がリーダーを決め、国民がその政治をリーダーに委ねる。しかし、多数決ルールは、正しさを決めない。ただ単なる多数決なのである。歴史上、この多数が如何に間違った判断を下したことか?

 

今回の大統領選挙ほど、アメリカを悩ませている選挙はないと思う。国中が怒れる人々で満杯になっている。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

donald_trump66-620x412

トランプ次期大統領は、今日、大統領選勝利のあと初めて記者会見を行った。しかし、それは記者会見と呼べないのではないかと筆者は個人的には思う。なぜならば、会見というものになっていないのではないかと思うからである。あまりにも記者団との言い争いが多く、それだけが目に付くのである。トランプが言っていることは、ほとんど実質的な答えになっておらず、内容がない。

 

なぜそうなのかと言うと、いかにそれを成し遂げるかはしゃべらず相変わらず大統領選挙キャンペーン当時のやり方を踏襲するだけである。良いことばかりしつこく言うが、いざ、その政策を実現する方法となると、何もないのである。大統領になることが決まれば、記者たちと政策論争をやるものと思っていたが、相変わらず自分のお題目のような政策を一方的に述べるだけで、方法論を加え、細かく政策を説明できないのである。

 

このことをウォールストリートの投資銀行で働く友人の P氏とランチを食べながら聞いてみた。すると、彼の答えは「自分で分っていないのである」という。なるほど、言われてみればそうである。自分のしゃべっている政策に精通しているならば、国民がわかるように説明できるはずである。それができないということは、自分でもわかっていないのではないかと思う。

 

例えば、メキシコの国境に高い塀を作るということであるが、メキシコ政府にそのコスト負担させるというのであるが、メキシコ政府はそれを否定しているのである。メキシコ政府はそれをはっきり言っているのにもかかわらず、アメリカ側がその塀を作り、メキシコ政府にあとでそれを払わせると説明する。相手の事前の同意なくしてどうやって支払わせるのであろうか。事前契約はしていないのである。

 

さらに、記者団に対する態度も筆者は感心できなかった。CNNの記者が手を挙げ質問をせがんでいるのに、それを全く無視してほかの記者に質問させようとしていた。この理由は、CNNはこの度、ロシアのハッカー事件でトランプにとって不利な報道したからである。本来ならば、そのような記者は無視しないで、正面から答えれば効果的なものである。それをしゃにむに無視してほかの記者にその機会を与えることは愚の骨頂であると思う。

 

要するに、自分のわがままと、傲慢さ、怒りの感情と仕返しをやれば自分の気がすむのであろう。

 

筆者のアメリカ生活 42年のなかでこのような大統領はいたであろか?

 

答えは、もちろん、ノーである、

 

友人のP氏がつぶやいた。「これで、この4年間、この男は、持つのであろうか」と。

 

だが、共和党支配の議会でトランプを弾劾するのはほぼ不可能であろう。アメリカは、少なくともこれから4年間、トランプを大統領として忍ばねばならないと思う。

 

佐藤則男

ニューヨーク



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

images

さあ、大変なことになった。トランプがロシアと大統領選挙中から、ロシアとCompromiseしていたとCNNが爆弾ニュースを落としたのである。

 

さて、英語は難しい。このCompromiseとはどういう意味であろうか。研究社英和大辞典によると次のように出ている。

 

1a (ある行為によって)〈名声・信用などを〉危うくする (endanger).

compromise one's position [reputation, credit] by one's own folly おのれの愚行で地位[名声, 信望]を危うくする.

b 〈理想・主義などを〉(便宜上)弱める; 弱体化する.

c [ oneself ] 身に累を及ぼす, 自分の体面を危うくする, 信用[評判]を落とす[疑いを受ける]ようなことをする.

2 相互に折れ合って[妥協して]処理[解決]する.

compromise a dispute, lawsuit, etc.

3 《廃》 協定[約束]で縛る.

vi.

1 (相互の折れ合いで)解決する, 和解する.

compromise on these terms こういう条件で和解する.

We agreed to compromise on 8/ (rather than 8 or 9). (8 9 でなく,) 8/ で折れ合うことで同意した.

2 恥ずべき譲歩をする, 屈従する with.

Don't compromise with such evil people! あんな悪い連中に譲歩するな.

adj. [限定的] 妥協の(結果の).

c#mprom#ser n.

#1426 (O)F compromis L compr#missum mutual promise (neut. p.p.) compr#mittere: com-, promise#

 

[株式会社研究社 新英和大辞典第6版]

 

このうち、どの意味をとるかは、お任せしたい。なぜなら、トランプとロシアの裏取引がどのようなものかまだ分からないからである。また、そんな裏取引があったかどうかも明らかになっていない。言われていることは、トランプのビジネス取引、利害の対立、税金の申告などのでたらめさをロシアのハッキングがつかみ、そのような情報をロシアがトランプと操作したと言われている。

 

もちろん、トランプはすべて否定している。アメリカの諜報機関は、そんなことがあったようなないような話をしている。ロシア政府も否定している。

 

この事件で重要なことは、この情報は、去年の夏ころからあったことで、この情報がオバマ大統領、共和党、民主党のリーダーには、伝えられていたことであった。もちろん、その情報が正しいかどうかは、確証はない。

 

今日、トランプは、記者会見を開き、申し訳をするそうであるが、嘘つきのトランプが真実を喋るわけがない。

 

さあ、筆者が予想したことがついに起こりつつある。それは、トランプとロシアの大統領選挙に関し裏取引の疑いが起こり、メディアとトランプの激しい戦いになるというのが筆者の予想であった。この筆者の予想が現実になりつつあると筆者は、強く思う。史上最大のスキャンダルとなるかもしれない。これが実証されれば、アメリカの大統領職が危機に見舞われるという史上最大の陰謀事件となるかもしれない。

 

このことは、筆者の42年にわたり、アメリカをウオッチしてきた感によるものであった。大統領選挙中、トランプは、徹底的にメディアを叩いた。それもリベラルメディアの牙城であるニューヨークタイムズ、ワシントンポスト、テレビは、CNN, NBC, MSNBC, ABC, CBSなどをターゲットとして、徹底的に叩いた。何度も、集会でそれらのメディアのリポーターをつるし上げ、公衆リンチのようなことをやった。

 

この行為は、民主主義国家で許されることではない。言論の自由と報道の自由が侵害されているのである。筆者は、憲法違反であると思った。

 

これからどう展開するか分からないが、筆者は、アメリカのメディアに信頼を置いているし、筆者がアメリカに渡った理由の一つに、この言論の自由にあこがれたことがあった。

 

さてどう展開するか、今後見守っていきたい。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

241695B400000578-

筆者は、トランプが大統領に選ばれてから、わずか2か月であるが、アメリカの文化、価値観に変化を起こしているのではないか、と思うのである。

 

まず、政治の見方、社会の見方において、男女で割るるというあってはならない働きをしたのではないかと思う。トランプは大統領選挙中、政治家が決して言わない女性の体の一部をジョーク話のタネとしたり、性的な俗語をふんだんに使い、選挙を制した。この作戦は、見事に当たったのであるから不思議である。アメリカのモラルからしたら信じられないことであった。

 

女性の有権者は、「トランプ許すまじ」である。筆者の周りに女性たちは、顔を真っ赤にしてトランプを否定、非難する。しかし、これも不思議な社会現象であるが、このトランプの女性蔑視を何とも思わず、支持する女性たちもいるから不思議である。ある筆者の知り合いの女性は、「ヒラリーが勝たなくてよかった。ヒラリーが勝って、いたら、私は、カナダに移住しようと思っていた」と語るのである。

 

確かに筆者が知る限り、ヒラリー嫌いの女性は多く、トランプが性的表現を使ったことに対する反発は一言も言わない。しかし、筆者がその女性に「もし相手がヒラリーでなく、異なった女性候補との対決だった場合、女性に対し性的侮辱用語、表現を使ったトランプに投票するのですか?」と聞いたら、「それはしません」とあっさり答えた。

 

この女性の投票パターンからしたら、相手が、ヒラリーでなければ、女性大統領は、誕生していたかもしれない。

 

さて、トランプが大統領になってから変化をきたしたのは、伝統的な共和党支持者もそうである。トランプを支持する共和党を元に戻そうとする人たちである。このグループは、ジョン・マケイン上院議員やリンゼイ・グラム上院議員が代表的人物で、真っ向からトランプと対立する人たちである。このグループの人たちが、今後どのような動きをするのか注目される。恐らく、2020年の大統領選挙では、トランプの指示の要請にもかかわらず、のらりくらりと逃げているポール・ライアン下院議長などがこのグループから出てくるだろう。

 

そして、アメリカの選挙民の代表的グループとなったマイノリティを除けよとする白人保守派である。ブルーカラー労働者が多く、アメリカ社会の問題をマイノリティのせいにし、極端な言い方をすれば、マイノリティが諸悪の根源である、と言う極端な見方までする人たちである。

 

筆者は、この種の白人を本当に困ったものだと思うのであるが、この人たちがトランプ政権を支えているのである。

 

そんな中で、増え続けるラテン系。そして、中国系をはじめとする韓国、日本、ベトナム人などアジア系のマイノリティはどうなるのであろうか。アメリカ社会では、一番勤勉で、大学進学率も最も高い。ウオールストリート、ハイテック産業界、IT産業で多くの優秀な労働力となっている。いわば、アメリカの牽引車となる人々である。犯罪率も圧倒的に低い。

 

勉強しないブルーカラー層が社会の底辺に落ちることは彼らの問題で、政治の問題ではないと思うのである。

 

このような中で、移民問題がどのような方向に進むのか。トランプ大統領は、このようなアメリカの発展の原動力となるマイノリティを締め出そうというのではないと思う。

 

トランプ大統領は、そこまで愚かではないと思う。

 

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

donald-trump

ロシアが大統領選挙でハッキング行為をして、アメリカの大統領選挙を汚し、ロシアが望んだトランプ氏を大統領にしたことは、今後のトランプ氏にどれほどの影響を持つのか、世界のどの国も真剣に、分析、検討、予測をしなければならないと思う。

 

筆者は、トランプ氏が大統領に就任し、100日以内に何らかの大きな動きに出てくると思うのである。今の「けがれた選挙で勝ち、大統領になった」と言うイメージを一編に替えるような手に出てくると思うのである。トランプ氏は、決して負け犬になるような人ではないと思う。

 

今のところ、アメリカでこの事件に騒いでいるのは、リベラル系のメディアで、ニューヨークタイムズ、ワシントンポスト、そして、テレビでは、CNN, MSNBCなどの24時間ケーブルニュース局、そして、3大テレビ局のCBS, NBC, ABCなどである。

 

筆者の印象では、共和党は、ジョン・マッケイン上院議員、リンゼイ・グラム議員、スーザン・コリンズ上院議員などはロシアンのハッキングを非難し、重要問題としている。さらに、ティーパーティのランド・ポール上院議員もいる。これらの議員は、トランプを共和党の代表とすることにはそもそも反対であった。

 

だが、共和党のほかの議員は、大変気になっているが「知らぬ顔」をしている。成り行きを見ているのであろう。騒げばトランプに敵対視される。騒がぬが得と考えているのであろう。何せ、トランプは、自党から出た大統領である。裏切るわけには行かないだろう。共和党は、ホワイトハウス、上院と下院と天下を取り、ほぼぼ独裁体制を敷いたのである。こんな良いことはない。最高の状態,なのである。

 

だが、問題は民主党と民主党支持者、そしてメディアである。どのように共和党とトランプをとらえるか。大げさな表現を使えば、トランプ政権は、「プーチンの傀儡政権」と言えると、筆者の民主党支持者のK女史は言う。「ヒラリーがリードしていたのに、プーチンがひっくり返した。それも卑怯な手を使った。

 

「今回の大統領選挙は、本来ならば、無効である。汚れた選挙である。このような他国、それも、敵国からの操作でアメリカの大統領が決まるなどとは、信じられない話で、世界どんな国でもこんなことはあるまい。あなたの国、日本でこんなことはありますか?」と聞かれたので、「日本の選挙は、アメリカのようなコンピュータシステムは使っていないし、そんな簡単に、ロシアのハッカーが侵入できるようなシステムではないと思う」と答えた。もちろん確証はない。アメリカのシステムがあまりにもろいのでそう答えただけである。

 

さて、このような「傷の付いた汚れた選挙」で勝ったトランプは、民主党支持者たちに、散々なことを言われることは必至であろう。何をやっても、何を言っても、後ろ指をさされるだろう。すると、トランプがやることは、そのような雰囲気を吹っ飛ばし、アメリカ世論を一気に味方に引き付ける手段をとるのではないか、と筆者は思うのである。いずれにせよ、通り一辺倒なことをやる男ではない。

 

何をやるか?

 

何か大きなことで、世論の賛歌を浴びること。例えば、ロシアと組んで、ISISを徹底的に叩くこと。これには、NATOも加えるだろう。

 

さらに、TPPに代わる、新しい世界貿易協定などのようにポジティブに出てくるか、または、イラン、シリア、北朝鮮などに向け軍事圧力をかけるなど、大仕掛けな手も選択肢に入ると思う。

 

中国に対しては、大仕掛けな手は打てないのではないか、と思うがどうであろうか?中国の後ろには、ロシアが控えているのではないであろうか?

 

いずれにせよ、トランプが何らかの大きな手を打ち、名誉挽回の策に出てきてもおかしくないと思われる。

 

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

Vladimir_Putin_12023_(cropped)

誠に奇妙なことになった。ロシアのハッカーとウイキリークによるアメリカ大統領選挙のハッキングとアメリカ世論操作事件である。アメリカのCIAなどの諜報機関はそれを認め、正式にロシアのハッキング行為と断定したのである。

 

そして、そのロシアのハッキング行為は、ヒラリー・クリントンを勝たせず、トランプに勝利させることが目的であったことも明確になったのである。

また、これらの一連の行為は、プーチンの指揮によって行われたと断定されている。

 

興味あるのは、ロシアのハッキング行為は、民主党本部ばかりでなく、共和党本部に対しても行われたようで、ロシアは、共和党に対しては、それを使わなかったのである。トランプに大統領になって欲しかったのである。

 

トランプ次期大統領は、最初、このロシアのハッキング行為は、認めていなかったが、現在はそれを認めているようだ。そして、「そのようなことがあったにせよ、私の勝利は変わらない」と述べている。

 

アメリカにとり、実に不愉快極まりないことであるが、大統領選挙をやり直すわけには行かず、おそらく時間の流れとともに、過去の歴史とする以外仕方がないと思う。

 

トランプ支持者の大方は「それがどうしたというのか、トランプが我々の選んだ大統領である」と言うし、ヒラリーサポーターは、「選挙は無効だ」と極端な人たちは叫ぶであろう。しかし、このような人たちは、極めて少数であろう。

 

しかし、トランプ政権を傷をつけることは確実である。次の大統領選挙には、大きく影響するだろう。プーチンの力で大統領になった、と一部の選挙民には言われるだろう。

 

さて、ことは取りようである。トランプとプーチンの接近が行われると予想する専門家、また、それを支持する選挙民もいることは確かである。世界は、イスラムテロリストで震えあがっている。彼らのテロ行為は、残虐そのものである。そのイスラムテロリストをトランプとプーチンが協力して、ISISを成敗するのではないかと言う期待が高まっているのである。確かに、シリアでは、アメリカとロシアの思惑は食い違っている。だが、それをトランプとプーチンが何とかするのではないか、と言う期待である。

 

また、ロシアは経済発展、産業発展、商業にトランプの力を借りることができる。オイル、天然ガスなどの自然エネルギーを考えれば、トランプの力をもってすれば、ロシアの発展に大いに貢献するだろう。プーチンにとっても願ってもないパートナーである。

 

しかし、筆者はそう簡単とは思わない。なぜなら、アメリカとロシアは、国際関係、国際紛争で大きな利害の対立がある。ウクライナ、イランなどで厳しく対立している。この対立をトランプとプーチンの接近で解くことができるかと言うと、容易なことではないと思われる。

 

接近し、手掛けられるところから手掛けられると思うのだが、果たして、両者が接近し、ベルリンの壁を壊したレーガンとゴルバチョフの関係のようになれるか?

 

そんな期待も果たしてできるのであろうか?

 

ロシアのプーチンと接近し、今の戦争が絶えない世界、軍事的対立で緊張している世界を何とか少しでも和らげることがこの二人のリーダーができるなら、それも方法であろうと筆者は思う。

 

もちろん、中国も欠かせない。

 

このような方向をキッシンジャー元国務長官がアドバイスしたという見方もあるが、筆者は、そこまで考えない。トランプ政権のティラーソン国務長官、フリン国家安全保障補佐官もその能力は持ち合わせていると思う。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

Kissinger

筆者にとってはただ驚きである。93歳になった元国務長官であるヘンリー・キッシンジャー氏が深くトランプ政権の外交政策に関わっていることが分かったからである。ワシントンポスト紙のコラムニストであるエリ・レイク氏がすっぱ抜いたのである。

 

レイク氏のよると、キッシンジャー氏は、トランプ氏が新しく任命した国家安全保障アドバイザーのマイケル・フリン氏に影響を与え、キッシンジャー氏のネットワーク、つまり、キッシンジャー氏のコンサルティング会社であるキッシンジャーアソシエートのK.T.マックファーランド氏を国家安全保障副アドバイザーに任命させたのである。

 

さらに、キッシンジャー氏は、トランプ氏に国務長官のポストにエクソンモービルオイルの最高経営責任者のレックス・ティラーソン氏を勧めたのである。これまで、民間のティラーソン氏がなぜ、国務長官に任命されたのか、筆者は分からなかったが、その裏にキッシンジャー氏がいることを知り、納得がいったのである。

 

これで、トランプ政権の外交政策に関して、キッシンジャー氏がいつでも要人に電話一つで影響を与えられることになると、コラムニストのレイク氏は言っている。

 

トランプ氏が台湾の首相と話し、中国をけん制したこと、ロシアのプーチンとうまくやることがキッシンジャー氏のアドバイスなのかどうか、レイク氏は明らかにしていないが、キッシンジャー氏がこれらの政策をトランプ氏にリコメンドしたとなると、キッシンジャー氏も鈍ったと筆者は思う。

 

しかし、筆者は、キッシンジャー氏がまさか、一つの中国政策を無視することは考えないし、あれだけ時間と努力を費やして、中国との国交回復を果たし業績を台無しにすることはしないと思う。

 

トランプ氏の外交政策にキッシンジャー氏が絡むことが果たして良いことなのか、悪い事なのか。筆者には、今は判断できない。

 

筆者は、2時間にわたり、キッシンジャー氏と向かい合い、一対一で、同氏をインタビューしたが、当時、キッシンジャー氏は、まだ63歳であった。ブッシュ政権とオバマ政権では、ネオコンの力が強く、キッシンジャー氏は、珍重されなかったが、トランプ政権で重要な役割を果たすことになり、権力側に復帰したわけである。

 

筆者は、キッシンジャー氏のアドバイス、力が働くことになり、トランプ政権にこれで、トランプ政権の外交政策が滅茶苦茶にならないのではないか、と言う安心感が出て来た。

 

筆者は、キッシンジャー氏の国際政治の見方、外交政策の根本的見方がうっすらと浮かぶところまで、キッシンジャー氏について勉強したと自負している。

 

しかし、アメリカも外交政策面において新しい若い世代で、頭の切れる人物が出ていないことも気になる。

 

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

images

今日、偶然のいきさつで知り合った投資ファンド会社を経営するS氏と真剣に話し込んだ。同氏は、ドナルド・トランプ次期大統領と20年以上にわたる親しい付き合いがあり、トランプ所有のマイアミのあのゴージャスなゴルフクラブの会員であるとのことだった。

 

早速、トランプがどんな人物であるかS氏に聞いた。S氏は次のように語る。

 

「トランプは、物事を理論的に理解するよりは、Intuition(直観)で理解し、決定を下す人である。人事を決める過程で見られるように、次から次へと人と会い、最終的に決める」と言う。なるほどそうであった、国務長官を決めるときは、ミット・ロムニーやルディ・ジュリアーニなどと最初に会ったが、最終的にティラーソン、エクソンモービルオイルの最高経営責任者に決めた。時間がかかったのであったが、緻密な計算をしたのであろう。

 

「トランプは、友情をいだくことを重要視する。なにはともあれ、トランプと仲良く付き合うには、友達になることが肝心である。何回もトランプの下に足を運び、友達になることだ」とS氏は、語る。この意味では、トランプ訪問を真っ先に成し遂げた安倍首相は正しかったのかもしれない。

 

「トランプは、部下に徹底的な忠誠を要求する。たてついたら首になる。だから、側近は、皆彼に忠誠を誓った者である」とS氏は言う。要するにワンマンで、独裁的だというのである。

 

そして「トランプは、強い人たちが好きである。弱い人は彼と一緒に働けない」と指摘する。「強い人が部下では、意見の対立があるのではないか」と聞くと「対立はあるだろう。しかし、トランプは、ボスとして、最終決断は自分で下す」とS氏は言う。「いくら強い人が周りにいて対立を起こしても、アメリカ大統領の地位にいるトランプがボスである。トランプが決断する」と言う。

 

トランプのホワイトハウスのマネジメントスタイルは、ビジネス企業と同じで、問題が起これば、その原因を突き止め、合理的に解決する、と言うのであるが、ワシントンの政治問題は、そんなに簡単ではないと思うのである。アメリカ議会ですんなりと通過し、速やかに実施される法案は少ないはずである。トランプが業を煮やすことは多いと思う。その時は、好きなツイッターを使い、皮肉るだろう。

 

確かに、議会は、上下院とも共和党が多数を占めているがトランプに関する限り、共和党は割れている

 

このようにトランプの性格を聞くとやはり強い懸念を持たざるを得ない。

 

佐藤則男

ニューヨーク

 

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

2017+Toyota+Corolla+

トランプ次期大統領がトヨタ自動車に難癖をつけた。内容については日本の方がよく伝わっていると思うので、あえて触れないことにしたい。

 

個人及び企業の利益追求の自由を侵すもので、今後世界は、トランプ下のアメリカに対し、十分な研究を行い、このようなトランプの行動に対し、対策を練らなければならないと思う。

 

日本政府や、経済団体、業界がトランプ大統領に直接働きかける動きは、控えた方がよいと思う。慌てた行動は、トランプの術中にはまるだけだと思う。トランプは、この種の駆け引きでは、いくらでも経験のあることで、トランプが何を考えているか、何を狙っているか政治的意図を十分読み取るために分析、予測を行わなければならない。

 

筆者は、これもトランプの「カオス戦略」の一つで、日本の対アメリカ貿易に何らかのショックを与え、新しくアメリカに有利な状況を造ろうとしていると考える。恐らく、日本に農産物など、日本が厳しい輸入条件を付けている、アメリカ製品の大幅な受け入れを迫るのではないか、と見えるが真意のほどは分からない。

 

一つだけ、筆者が言いたいのは、いくら安倍首相がどの国の元首よりも早くトランプ詣でを行ったところで、トランプなる人物は、トランプだと言うことである。ワンマン社長で、欲張りで独裁者であり、今度は、アメリカという国家を企業体のようにとらえ、自社の利益を最大限にしようと捉えた方がよいのではないかと思う。およそ、世界平和の確立とか、人類の共存、共栄などと言う哲学はないのではないか、と考えるべきであろう。

 

一方このような政策をとり続ければ、アメリカ国内の消費者が日本製品、その他の国々からの輸入製品価格に影響を及ぼすことになってくることぐらいトランプはちゃんとわかっているだろう。

 

また、トランプのこの種の政策が他の世界の企業を団結させることになることも十分わかっていると思う。そして、アメリカ製の製品に仕返しのような形で高い関税をかけるようになれば、貿易戦争に結び付くであろう。このこともトランプは分かっていると思う。

 

すべてが計算づくめのカオス戦略ではないかと思うのであるがどうであろうか?

 

カオス戦略の第一ステップは、ツイッターを使い、Unpredictable(予期できない)ことをぶっつけてカオスを起こすことである。

 

日本に対してのカオスとして、日本企業規模最大のトヨタを狙ったのではないかと思うがどうであろうか?

 

怖いのは、カオス戦略の第二ステップである。何が来るのであろうか?

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

MTE4MDAzNDEwNzUwNTcyMDQ2

何ということであろうか。大統領選挙時のロシアのハッキングについてアメリカが割れている。トランプ次期大統領はツイッターなどを使い、この事件の信頼性に対し、疑義を唱えている。しかし、アメリカ政府の諜報関係機関とその幹部は、ロシアのハッキングを専門的に証明している。

 

ロシアのハッキングの調査委員会は、上院軍事委員会で開かれている。この中で、諜報機関幹部は、ロシアのハッキングを証明し、トランプ陣営と真っ向から対立している。

 

不思議なことは、トランプ次期大統領は、この事件に対し、ハッキングを行ったという疑いをかけられているロシアと暴露専門のウイキリークを無実として擁護している形となっている。

 

なぜ、このような事件を「国家の危機」として、トランプ陣営は捉えないのであろうか。その理由は、自分の大統領選挙勝利を汚したくない、勝利は自分単独のもので、外部の力が働いたせいではないと主張したいのである。あまりにも狭い料簡ではないかと考える。

 

この上院軍事委員会での議長であるジョン・マッケイン上院議員(共和党、アリゾナ州選出)は、「この調査委員会の目的は、大統領選挙そのものの正当性を調査するのではなく、ロシアのハッキングが行われたどうかを見つけることである」と明確に述べている。

 

これは、重大な問題であると筆者は考える。トランプ大統領の勝利をけなすという意味ではなく、アメリカの政府のコンピュータコミュニケーションシステムがロシアのスパイに侵入されてしまい、その結果がウイキリークに流され、世界に拡散されるとは、恐ろしいことである。

 

そこまで、アメリカ政府のコンピュータコミュニケーションシステムのセキュリティが甘いとしたら、これは即刻対策が必要であるのではないか。ウイキリークへの情報は、すぐさま、ISISやそのほかのテログループにも伝わるであろう。考えただけでも恐ろしいことである。

 

マッケイン上院議員は、大統領選挙で、同じ党に属していながら、トランプを支持しなかった。しかし、同上院議員のアメリカ国家を愛することは、人一倍ある。ベトナム戦争でべトコンにつかまり、拷問を受け、耐え忍び、救われた兵士であった。同上院議員の倫理を疑うアメリカ人は、ほぼいないであろう。共和党の大統領選指名候補として、オバマと戦ったことはあまりにも有名な上院議員である。

 

トランプがマッケイン議員を大統領選挙中、自分を支持しないマッケインを「戦争捕虜と言うことがどういう意味を持つのか」と発言したことを筆者は覚えている。不遜だと思った。国のために戦い、不幸にも捕虜になり、散々な拷問を受け、それに耐え、無事帰還した兵士を称えないでいられようか。逆にそのような英雄に対し、尊敬の意を表し、ロシアハッキング事件の真相を調査し、その根元を断つことがアメリカ国家に対する忠誠心、愛国心ではないのであろうか。

 

国家は、自分のためにあるのではない。国家は国民のためにあるのであり、世界のためにあるのである。正義が通る天下のためにあるのである。。筆者は、アメリカが国家として、適正な調査を行い、結果を出し、日本をはじめとする同盟国とその結果をシェアし、同盟諸国の安全を守ることを願っている。

 

佐藤則男

ニューヨーク





このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

the-white-house-north-lawn-

トランプ大統領はきっとやる。退廃しているワシントンを改革し、ワシントンを国民の役に立つワシントンにする。そして、ワシントンをよく働く効率的なワシントンにするだろう。トランプならそれができる」という保守層の人たちが多い。リベラルの多いニューヨーク市であるが、筆者の周りには、なぜか保守層が多いのである。彼らは「オバマは何もやらなかった。オバマが何もやらなかった8年間に、アメリカの力は地に落ちた」と言う。

 

筆者の行きつけのレストランである「ニアリーズ」て知り合ったヘレンもそうである。60歳を過ぎた女性である。もともとはブロードウエー・ミュージカルの俳優であったが、それを辞め弁護士になった女性である。筆者が「民間企業だけしか知らないトランプはワシントンで難しい壁にぶつかるであろう。政府の仕事を全くやったことがないのであるから」と言うと「私はそうは思わない。トランプは立派にその仕事をやると思う。なぜならば、有能な人材を閣僚に配置している。そして、トランプはマネジメント能力がある。私はちっとも心配はしていない」というのである。

 

筆者は、この見方には賛成できない。たとえ、トランプがいかなる天才であっても売り上げと利益を最大にすることを目指すビジネス企業と、予算が与えられそれを消化しなければならない政府機関との違いは歴然としている。

 

例として比較するのは、誠におこがましいが、筆者が民間企業から、国際連合に移った時そうであった。事務総長になるコーフィー・アナンの下で働いていたが、勤務して23週間経たところで、「国連の予算を3割ほど削れると思う。それは人件費である」と得意になって進言したら、「ここはそういうところではない。予算として成立したものは、使わなければならない。また、予算が足りなければ、国連の分配規則に応じ、加盟国に振り分ければよい」と聞かされ、唖然としたことがある。

 

大きなビジネスで、巨額の金を扱って、猛烈なビジネスをし、巨額の金を儲けたり、損をしたりしたトランプがリーダーで、アメリカという巨大な行政組織を切り回すのは容易なことではないであろう。第一、企業組織のように簡単に首にできない。

 

閣僚にビリネアーを揃え、そうそうたる「大金持ち内閣」を造ったがすでに考え方の食い違いが生じている。

 

このようなことをヘレンに話し、第一、トランプの前に議会が立ちふさがる。たとえ、共和党が上院、下院で多数を占めていても、共和党がトランプ支持で一致していない。トランプは、まず自分の党の反対派に立ち向かわなければならない、ことを挙げると、共和党の熱心な支持者であるヘレンは、自分の主張を緩めた。

 

そして、マスメディアの話題に入った。「メディアの92パーセントがリベラルである。どうしてメディアがそんなにリベラルになったのであろうか」と質問してきた。

 

筆者は、大学のジャーナリズムスクールがほとんどリベラルであることを挙げた。ヘレンは、同調はしたが、大きな疑問は消えないようであった。

 

筆者は、このような話をこのNeary’sでよくするのであるが、アメリカ人の政治意識の高さには、感心する。このヘレンは、ブロードウエイスターだったのである。

 

これまで、Neary’sで口論になったことは一度もない。それは、アメリカ人には、「他人の意見は、違うもの。それは、尊敬しなければならない」と言う意識が強く働いているからだと思う。

 

 

佐藤則男

ニューヨーク

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

donald-trump

国が動くためには何が最も重要であろうか ?筆者は、それは、行政府が正常に動くとではないかと思う。行政府を司るのは、官僚たちである。官僚たちをいくら批判しても、官僚たちが仕事をしなければ国は動かない。

 

このアメリカの行政府のトップは大統領である。それぞれの省庁は大統領が任命した長官をトップとして、それぞれの行政府が機能する。こんなことは筆者が言うまでもなく、当たり前のことである。

 

ドナルド・トランプが第45代アメリカ大統領になると、行政府のトップとなり、国を運営することになるのだが、アメリカ史上初めて、民間の一ビジネスマンが国を動かすこととなる。筆者は、ここにアメリカの第一のもろさを見るのである。まず、トランプが大統領執務室に来て、行政府の長として様々な書類にサインをするわけであるが、まず、一枚一枚の書類を見ても何のことがまるで分らないと思う。首席補佐官が助けるのであろうが、主席補佐官は、共和党の全国委員長だったプリーバスであるが、彼に大統領に来る文書など分かるはずがない。各担当の大統領補佐官がほとんど処理するであろう。

 

民間企業で最も大切なのは、売上であろう。トランプは、トランプ企業の売り上げ報告をまず、第一に聞き、その日の仕事が始まったであろう。ホワイトハウスに入ると、トランプは、この点、面食らうであろう。政府機関の仕事などなにも経験はないし、だいいち、売り上げのない政府などとても信じられないであろう。政府は、税金で得た金を「残らず使い」金はなくても使い、国民や外国に大きな借金をしてまでも金を使う化け物のようなものである。

 

トランプは、まず、このような集団があることにびっくりするだろう。企業経営はそうは行かない。そんなやり方をしていたら、即刻倒産である。倒産経験の豊富なトランプにとり、アメリカ国家の経営はどう映るのか、筆者楽しみである。

 

更に、トランプの部下の各省庁のトップもほぼ民間の出身で、大投資銀行の重役、オイル資本のトップ、元軍人、プロレス協会の会長、右翼政治家、医師などで、だれも長けた政府官僚はいない。

 

ざっと、トランプ内閣を見渡すとそんな内閣なのである。トランプは、大統領として、行政府のトップなどと言う理解はないと筆者は思っている。彼の選挙中の公約が守られれば、オバマケアの廃止、ISISの駆逐、アメリカ軍増強及びその世界戦略の変更、ロシアのプチンとの協力体制の確立、敵対する対中国政策、NAFTAの破棄、不法移民の割り出し、逮捕と本国強制送還、メキシコ国境に壁を作ること、アメリカ企業の海外進出のコントロールなど数々の「不可能な仕事」に没頭するだろう。

 

さらに大きく公約した経済発展も重くのしかかるだろう。株価が上がれば、経済は発展するものではない。

 

果たして、あれだけ勇ましく、反ワシントン体制、既成の政治家をぼろくそに言ったトランプが大統領になって、これだけのことをやれるのか。

 

それも慣れない政府行政の仕事である。

 

新しいトランプ大統領が就任して、100日目が第一のチェックポイントと言うが、トランプ政権は、その100日目は、レイムダックに陥っている可能性があると思う。トランプは、政府官僚をそう簡単に「You are fired!」と官僚を首にすることはできない。

 

いくら独裁性の強い行政府になろうとしても、議会がある。共和党が多数を占めているとはいえ、上院は、5248で、僅かに共和党がリードしているだけである。共和党の誰かが二人反対に回れば、タイになる。確かにそのような場合、副大統領が決選投票を行うことになるが、共和党内にも敵がいるトランプである。3人共和党議員が反対派に回れば、ひっくり返される。

 

その3人は、ジョン・マッケイン上院議員、リンゼイ・グラム上院議員、スーザン・コリンズ上院議員である。トランプには、どうしても合意できない3人である。

 

果たして、トランプ大統領が本来の大統領のように波を乗り越えられるか?

 

佐藤則男

ニューヨーク

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

images

120日は、トランプが第45代アメリカ大統領に就任する日である。アメリカの歴史において最も派手な大統領就任式になるであろう。世界中が注目するであろう。何といっても、その第一の理由は、トランプの政策は、アメリカの利益追求が第一で、第二次世界大戦後、これまでのアメリカの役割であった世界の警察としての役割を降りるということが注目を集めているからである。

 

それでは、世界をリードするのは誰なのであろう ?この点はトランプ自体、暗にほのめかしていたのが、自分とロシアの大統領プーチンであることは、つい最近まで明確であったと思う。二人で世界を動かすという密約があったとしてもおかしくないだろう。

 

しかし、予期せぬことが起こった。ロシアのハッキングによるヒラリー陣営の情報がリークされ、大統領選挙への介入が明らかになるにつれ、それができなくなったのではないかと筆者は想像する。従ってこのトランプとプーチンの野望は崩れたものと筆者は見ている。

 

この準備として、トランプはロシアと比較的友好関係にある中国との関係を得意のカオス作戦でけん制しようとしたのか、中国に対し挑発行為に出ていた。二つの中国というのがその具体的作戦であったと想像する。この作戦を修正しなければならないであろう。たとえトランプでも中国を全面的に敵に回すことは得策ではないと考えるであろう。国内事情、中国系アメリカ人を考えれば利口な選択とは言えないと思う。もはや中国を軽く見て、ロシアと親密な関係を築き世界をリードしていこうという考えを捨てなければならないと思う。中国には、ヨーロッパ経済市場により深く進出するという野望があるだろう。

 

また、筆者は、トランプには中国をアメリカ製造業の不振、国際競争力のなさを隠ぺいするスケープゴートに使ったのではないかという想像をしている。中国の為替政策を八百長と決めつけ、中国の輸入製品に対しバカ高い関税を課すような発言もこの一環である。アメリカの製造業を守るというよりは、国内の人気取りのためのであろう。このようの対中国強硬政策により苦しむのはアメリカの消費者である。そんなことが分からないトランプではない。最初から計算ずくめである。

 

トランプの対中国敵対政策は、鳴りをひそめるのではないかと筆者は見ている。

 

それでは、トランプは世界をどうしたいのであろうか。これまでの世界が歩んできた道、つまり、様々なたくさんの若い兵士と罪のない市民の血を流す戦いを経て、かろうじて築き上げ、その結果生まれた力のバランス、世界秩序を壊したいのであろうか。たとえ、アメリカの大統領になるとはいえ、そんな力はトランプにあろうはずがない。

 

トランプのアメリカの利益を優先することで、アメリカの力を取り返そうという考えは、間違っているのではないかと筆者は思う。、もはやこれまで起こってきた経済のグローバリゼーションは止めることはできない。トランプに備わっている力というのは、アメリカを扇動する力、つまり、ツイッターなどのソーシャルネットワークを使い、カオス状態をつくり出し、世の中を混乱させ、それに乗じて政策を実施するような本質を持たない政策なのではないであろうか。

 

だから、筆者は、アメリカはトランプの思うようにそうなったが、世界がトランプの扇動に乗り、カオス状態になるとは思えないのである。それよりも、トランプの下でアメリカの世界の指導力が失われることの方が大きいのではないかと思うのである。アメリカ国内でも、同じような動きが起こるのではないかと思うのである。

 

このトランプは、異常にメディアを好み、そして反面、異常にメディアを嫌う人物である。メディアを巧みに使い、メディアを操作し、大統領選挙に勝った男である。それゆえに、言葉に真実がない。時と場合によって、言葉や表現を変えるのである。果たして、世界がこの大統領をどこまで信用するか、また、協力するかは見ものである。

 

佐藤則男

ニューヨーク



にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

IMG_0048

皆様、新年おめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。今年もニューヨークから、発信していきたいと思います。

 

さて、大晦日から元旦にかけて、いつものアイリッシュレストラン兼パブの「ニアリーズ」で過ごした。中に入ると、年越しの客でごった返している。なんとか席に就けると、いち早く古き良き友のジャックが筆者を見つけ、そばにやって来て、隣の席に座る。そして、いきなり言った。「北朝鮮が核武装計画を終わる。日本が危なくなっている。日本もトランプの言うように核武装しなければならないのではないか」と。ジャックは、朝鮮動乱で19歳の時、従軍している。銃弾の中を潜り抜け戦った経験がある。

 

筆者が、「それはあり得ない。日本の平和憲法上問題があるし、日本国民が支持しない」そっけなく言うと、「それは知っている。しかし、事態が事態である。そんなことは言っていられないであろう」とジャックは、反論する。「北朝鮮が核兵器を持っているからと言って、日本が核兵器を持ったところで、対等の対峙体制を整えるだけである。北朝鮮が変わらない限り、危機は続く。北朝鮮を変える以外手はないのではないか」と筆者は言った。

 

ジャックは、「だが、日本は丸腰では、国の安全は守れない。丸腰が平和国家を築く方法ではない。軍隊を整備することが国を守るのである」と譲らない。筆者もそのことは十分理解している。

 

「だから、日米安保条約は、大切である。日本はアメリカ軍に依存せざるを得ない」と筆者が言うと、「馬鹿な。アメリカも変わってきている。自分の国を自分で守らない国をどうして、アメリカ助けるのであろうか」とジャックは反論する。

 

すると、反対側のテーブルに座っているボブが入ってきた。ボブは、一時は有名高校の教師をやっていたが、ビジネスに入り、成功している。50歳代である。「日本に行ったことがあり、日本の国防について、ビジネスマンと話したことがある。軍隊を充実させなければ、日本は、国を守れないと言っていた。今の安倍首相は、軍隊を大きくする政策をとろうとしている。だが、そういうビジネスマンは、強く安倍首相を支持していなかった。なぜかわからなかった。

 

「日本は、東シナ海で、中国、韓国と仲良くない。いったいどうやって、どんな方向に進むのであるか」と首をかしげる。

 

ごく普通のアメリカ人でも、いざとなると日本を心配する。トランプのように「核武装をしてでも、自分の国は自分で守れ」と言う意見が多くなったと思う。

 

さて、話題が真珠湾攻撃となった。「筆者が、真珠湾攻撃と広島・長崎の原爆投下は、この論争をタイにすることができる。アメリカ国民は、真珠湾攻撃を非難し、日本国民は、原爆投下を非難する。これでお相子にならないだろうか。どちらの国も、国民も苦しみ堪えた。過去の過ちとして、歴史として、葬り去ることが勇逸の慰めの道ではないか」と言うと、ジャックもボブを同意した。

 

そして、右寄りのジャックが「オバマ大統領が日本を訪問し、広島に行き、原爆被災者の墓参りをしたことを、我々は誇りに思う」と言った。

 

年越しは、こんな話題で時を過ごしたのであった。

 

佐藤則男

ニューヨーク

 <a href="http://blog.webings.net/"><img src="http://blog.webings.net/gif/1.gif" border="0" alt="ブログランキング"></a>

 


ブログランキング
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

images

アメリカは大みそかを迎えたにもかかわらず、とてつもない大きな事件のうねりが起こりつつある。

 

それは、ロシアのハッキングによるアメリカ大統領選挙不当干渉事件である。事件の詳細が明らかになるにつれ、オバマ大統領は、ロシアに対して制裁措置をとった。アメリカ国内でハッキングによるスパイ行為を行うロシア人の大邸宅の撤去、サイバースパイの国外追放の措置をとった。

 

そして、議会が超党派でこの問題の捜査を行うことになっているが、このオバマ大統領の動き、議会の動きに対し、トランプ次期大統領は、反対を唱えている。

 

トランプ次期大統領の反対は、どう受け取られるか、そして、ワシントン、国民にどのような影響を与えるか、注目に値する。大統領になる人が、このようなロシアのアメリカ大統領選挙への不当な干渉を許し、ロシアと友好関係を築くとはどういうことなのか?

 

トランプは、本件に関し、ツイートで「もっと大きなことに目を向けるべきだ」とロシアのハッキングスパイ行為の容認の立場をとっていることに筆者は驚く。ロシアのこのサイバースパイによる干渉がなかったら、トランプの大統領選での敗戦は、きわめて可能性が高った。つまり、大統領選挙の結果は、逆になり、ヒラリー・クリントンの勝利となったことは、確実であろう。

 

トランプとプーチンの秘密の取引があった、と言う疑いの声がワシントン、アメリカ国民の間にだんだん高まってくるのも当然であろう。そして、その可能性を捜査し、詰めるのも、ワシントンと国民の義務であろうと筆者は思う。

 

捜査の結果、そんな事実は、トランプとプーチンの間になかったということが明確になればそれはそれで、国民も安心するのである。「トランプは、正しい」と言う認識も生まれるだろう。

 

だが、この捜査は、トランプかプーチンがしゃべらない限り実証するのは難しいと思われるが、両者の関係者がそのようなことをリークすれば、また、話は異なる。筆者は、この種のリークが誰かによって行われる可能性は十分あると思う。そうなると、トランプもプーチンも懸命に否定するであろう。しかし、ニュースメディアの追及は、力を得て、さらに進むだろう。

 

筆者は、このニュースメディアの捜査リポートとトランプとの戦いが始まり、執拗にニュースメディアが食い下がった場合、トランプ政権のリスクが高まると思うのである。

 

この事件は、ウオーターゲート事件の比ではない。そのスケールと意義は、遥かに大きい。世界のリーダー国の大統領と大統領の疑惑である。全世界が注目するべき事件であろう。場合によっては、世界のメディアとトランプの戦いになるであろう。

 

そして、トランプは、選挙キャンペーン中、さらに、選挙後もリベラルメディアを名指しで激しくたたき、そのリポーターもジャーナリストも名指しで批判してきた。集会では、公衆の前でのリンチと思われるものであった。その口調と言葉、表現は、実に不遜なものであった。メディアの記者もジャーナリストもその屈辱を忘れず、そのつもりで挑むであろう。ワシントンポスト紙、ニューヨークタイムズ紙などは、すでにその決意に満ちているように思う。

 

ウオーターゲート事件では、最後まで戦ったワシントンポストの記者は、生命の危険まで追い込まれたが、このハッカー事件は、ジャーナリストをもっと危険な状態に陥れるかもしれない。ロシアでは、この事件とは別に、ジャーナリストが不審な死に方をしている。

 

アメリカは、新年を迎えるが、油断ならない政治状況になるかもしれない。

 

最後に、筆者と大手投資銀行の重役と2016年の最終ダウ平均の予想で、筆者が勝利したことをお伝えしておきたい。その大手投資銀行の重役の予想は、20500ドルで、筆者の予測は、19500ドルであった。

 

これでお分かりのように、ウオールストリートは、トランプの力を過大評価しているのである。

 

皆様、良いお年をお迎えください。

 

 

佐藤則男

ニューヨーク
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

20160526161535

筆者が国際連合に勤めている時であった。ロシアの同僚と仲良くなり、何度かランチに出かけた。ランチの帰り道、ニューヨークの建物を指さし、あそこのビルには、だれだれが住んでいると、聞かされたことが何度かある。

 

ある時、「あのビルにヘンリー・キッシンジャーが住んでいる」と聞かされたときは、びっくりした。そんなことを知っているのか、と筆者は驚き、国連で噂されていた「ロシアのスタッフは、皆スパイ」と聞いていたことが嘘ではないのではないか、と思ったことがある。

 

さて、オバマ大統領がロシアが先般の大統領選挙で民主党本部、ヒラリー・クリントンのキャンペーン事務所のコンピューターにハッキング行為を行い、怪情報をリークし、選挙を左右したことに対する報復措置を発表した。

 

アメリカにあるロシアの秘密諜報機関である2社の活動を禁じ、4人のサイバー高官、二つのロシアの軍事スパイエイジェンシーの活動を禁じた。

 

そして、35人のロシアスパイに国外退去を命じた。さらに、ロシアのスパイが住んでいると見られていたメリーランド州とニューヨーク州の建物を閉鎖した。

 

このようなロシアに対する報復に腹を立てているのは、トランプ次期大統領である。トランプは、自分の外交政策の基本として、ロシアのプーチンと親密に行う政策をとるよう進めていたことは確かで、このオバマ大統領の任期切れ間際にこのようなことを行ったことに対する反発が予想される。

 

もちろん、120日に大統領に就任すれば、この前任者のオバマ大統領の大統領職権で行ったこのロシア制裁を覆すことはできる。しかし、そのようなことを行えば、世論がどう動くか、そして、共和党内部では、このオバマ大統領の対ロシア制裁を支持する実力者が多いのである。ジョン・マッケイン上院議員、リンゼイ・グラム上院議員などがそうである。共和党の重鎮が、トランプ氏がもし、このオバマ大統領の決定を大統領職権で覆したら、反発を食らうだろう。

 

プーチン大統領はさすがにうまいと思う。普通ならこのようなオバマ大統領の決定に対し、アメリカ外交官の国外追放などと言う報復措置をとるのであるが、それはしない、と発表している。そうなると、ハッカー行為を認めたことになるが、それでは損と決めたのであろう。

 

相変わらず「大人」のプーチンである。

 

果たして、トランプがこのオバマ大統領の決定をはねのけるかどうか、見ものである。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

008

アメリカに住んで、42年になろうとしている。そして、アメリカを第二の故郷と考えている。このアメリカで生きた42年間、なにも後悔はしていない。アメリカも日本も立派な国であり、筆者が誇りにできる国である。両国とも人々が絶えず、幸せを求め、よりよい生活、人生を送れることを願っている国である。そして、平和を願っている国であると筆者は信じている。

 

しかし、筆者には、どうしても心の中で解決できないことがある。それは、真珠湾攻撃と広島・長崎への原爆投下である。この二つの歴史上の出来事は、太平洋戦争に関わって起きた。しかし、この二つの出来事は、今後も、事あるごとに論争されることであろう。アメリカ国民も日本国民も末永く語り伝えるからである。カレンダーにもそう刻まれ、人々の記憶を蘇らせる。

 

どちらも、アメリカ国民と日本国民が公平に論理立てて説明できない歴史のイベントである。「戦争に論理はあるのか」と問われれば、それはないと思う。戦勝国、敗戦国の認識の違いがあり、また、両国のナショナリズムも絡んでくるからである。

 

しかし、正直言うと、筆者は、アメリカの人々に、あまり真珠湾攻撃でとがめられたことはない、と言える。日本の人たちやメディアが気にするほどアメリカ人は、日本人を見てこだわっていないように思うこの頃である。筆者がアメリカに渡った1975年ころには、確かに真珠湾攻撃のこと取り上げられ、非難されたことは、何回かあった。しかし、時間とともに、アメリカ人の真珠湾攻撃の憎悪は弱まっているのではないか、と思うのであるがどうであろうか。

 

また、これまで2人のアメリカ人から「ルーズベルト大統領の陰謀説」容認の声を聞いた。一人は、投資銀行の重役、もう一人は、なんと筆者がアメリカの原子力空母に乗った時、甲板で出会ったベトナム戦争の退役軍人であった。両者とも真珠湾攻撃に関し、中立であった。筆者は、びっくりした。

 

しかし、退役軍人から、また、真珠湾攻撃の犠牲者の家族の人たちからは、強い批判を受けた。反論の余地はなく、ただ黙って聞いているだけであった。あまりにも悲惨な話であった。この時、筆者は、敗戦国の人間としての悲哀を強く感じた。戦争が如何に無残で、意味のない争いであるか、そして、日米間の戦争がなかったらどれほど両国の人々は幸せだったかしれないと思った。

 

このような筆者の経験をもとに安倍首相の真珠湾訪問、オバマ大統領との会談について少々述べさせていただきたい。

 

安倍首相と日本政府の意図は何だったのであろうか?

 

この行動で何を達成したかったのであろうか?

 

と言う疑問がすぐ浮かんでくる。オバマ大統領がそうすることはわかる。太平洋戦争で失われた若い兵士の死を悼むことだったであろう。筆者はアメリカの陸軍士官学校の卒業式に出席し、オバマ大統領が演説し、それを聴き如何に戦争による国際問題の解決を避けているかよく理解した。

 

しかし、安倍首相の明確な意図が分からない。また、安倍首相の演説の内容がよく分からないのである。英語で読んでみると、なおさら、安倍首相の意図が分からないのである。安倍首相の演説は、言葉が多いので、結論として何を言いたいのかわからなくなってしまう傾向がある。

 

そして、真珠湾攻撃が、広島・長崎への原爆投下と言う人類の歴史上、最悪の行為の発端となったことを指摘しないのであろうか。このような大量殺人行為は、二度と人類史上あってはならないと筆者は、強く思う。そして、核兵器拡散を許してはならないと思う。核兵器製造を増やすことを主張したトランプ次期大統領に対するけん制となるのではないかと思う。

 

日本は、唯一の原爆被爆国として世界にメッセージを発する権利と義務がある。あのような参事は、いかなる理由があるにせよ、人類は避けねばならない。二度とあってはならないことである。

 

2017年は、北朝鮮の核武装準備が終わる年だという。北朝鮮は、今や核保有国となるのである。なぜ、世界は、北朝鮮を説得することに一丸となれないのか。

 

安倍首相には、核兵器増産反対の強い姿勢を示してほしいと思う。そして、真珠湾攻撃に関しては、「歴史の時間の経過」にも注意を向けてほしい。

 

筆者は、あるところで「Let’s put it behind. Let’s move on」(真珠湾攻撃を過去の出来事とし、前へ進もうではないか)と述べた。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

wall_street_sign

筆者のウオールストリートの年金マネジャーのフィルに「この株高はいつまで続くか?」と聞いたら、「この株高は、アメリカがやっとヒラリーから解放された安堵の株価だ!」と言う。トランプのせいではない、と言うので、二人で大いに笑った。

 

次は、トランプの最新のツイッターである。

 

The world was gloomy before I won - there was no hope. Now the market is up nearly 10% and Christmas spending is over a trillion dollars!

 

「私が大統領選挙に勝つ前、世界は暗く、希望がなかった。今や(私が大統領選に勝ってから)株価は、10パーセント上がり、クリスマスの売り上げは、一兆ドルを超えた。」

 

筆者は数字は、問題ないと思う。しかし、「すべてを自分の手柄にする」態度がトランプの性格を如実に表している。筆者に見えてくるのは、これから、4年間、この手柄話を聞き、「悪いこと」は、すべて、オバマ大統領と、これまでのワシントン体制のせいにするのであろう。実に単純で頭の良い作戦である。こういうことを戦略と言わない。戦略には、もっと価値判断があり、目的がある。トランプは作戦の人であると思う。

 

どこの国でもそうであると思うのだが、その国の大統領や首相が代わっても、経済のトレンドは変わらないと言うことである。なぜなら、大統領の経済における権限は、財政政策によって影響力を与えられる範囲である。トランプの場合、確かに公共投資を大幅に増やし、企業と個人の減税を行い、金持ちの大幅な減税を行うことを公約した。

 

しかし、これらの政策が一般の納税者にとり、どれだけの効果があり彼らの消費を伸ばすことが期待できるのかは不明である。まず、公共投資の拡大を叫ぶが、どこから金を持ってくるのか?それと並行して、企業と金持ちの減税を行うというのであるが、減税をしながら、公共投資を伸ばすことが果たして可能なのか。アメリカの増え続ける巨額の赤字をどうするのか。減税ができるのか。

 

経済政策は、常にトレードオフを伴う。何にがプラスになり、何がマイナスになるか、そのバランスの結果がどうなるか、プラスに出るのか、マイナスに出るのか、予測をしなければならない。

 

さすがにトランプはビジネスマンである。様々なプラス要因、マイナス要因を十分理解していると推測される。そして、それらの政策を作成することも十分知っていると思う。

 

トランプ内閣で、これらの政策を司り、実施するのが、ゴールドマンサック出身の重役と投資会社を経営し、テレビ経済評論タレントのカドロウ氏である。筆者は、このカドロウ氏と会ったことがある。筆者がニューヨークで企画実施した経済討論会に出席してもらった時である。この時、同じく出席してもらったボルカー元連銀議長は、カドロウと聞いて顔を渋らせたことを覚えている。経済タカ派で政治的な人物であると筆者は捉えている。果たして、このような人物が経済諮問委員会をリードして頼りになるのか。極めて政治的な男である。

 

筆者は、トランプとこれらのビジネスプロフェッショナルであるスタッフの才能と個人的な素晴らしいビジネス実績は認める。だが、だれも公の経済政策を実施したことはないのである。それに、立法機関である議会もある。彼らが民間金融会社でやってきたようには、事は動かないのである。

 

ウオールストリートの友人、フィルは、最後に言っ多。「ダウ平均が2万ドルを超えているのは、まだそれで安定しているわけではない。続くのは、2月までではないか」と。つまり、いつでも2万ドル台から脱落するときがあるということである。

 

トランプになり急激な株価の上昇がトランプのせいではなく、「ヒラリーからの解放」がゲインなのではないか、と見た方がよいと筆者は思う。それだけ、ヒラリーの存在がアメリカを悩ませてきた見るウオールストリートは、オポチュニストであると思う。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

images

これほど見事にアメリカが短期間に、左から、右へ移動したことがあろうか?2016年は、その大変化の年であった。大統領選挙で終始リードしていた民主党のヒラリー・クリントンが一気に、あっという間に追いつかれ、追い越され、とうとう、大統領選挙で負け、トランプと言う得体のしれない人物をアメリカ国民は、大統領として選んでしまった。

 

大統領として、トランプがどんな政策をとるのか、選んだ国民自体が、戦々恐々として見ているのである。国務長官に最大オイル企業のエクソンモービルの最高経営責任者のティールソンを起用し驚かせた。その他トランプ内閣のメンバーは、極端な右寄りの人物、人種差別主義者と言われるセッションズ司法長官。そして、トランプがキャンペーン中、あれだけ批判したゴールドマンサックスの重役たちの起用。

 

国家機密活動、国家の安全には、元軍人の起用、など、筆者は、トランプの意図が手に取れるように見える。根本的には、ビジネス・オーガニゼーション・マネジメントの手法である。適材適所と言うことで、それも、自分の腹心の部下として抱えようとしたのではないか、と見る。恐らくトランプに忠誠な人となりやすい人物を選んだのではないか。

 

歴代大統領のように、論功褒賞などを含めた政治的配慮はほとんど働かせていないとみる。機能的に人を登用している。

 

そして、極め付きは、キッシンジャー元国務長官である。CBSテレビにインタビューで「トランプは、Unpredictable(人々が予想できない)政策をとる方が良い」などと発言し、このようなことをトランプに進言したとしたら、トランプがツイッターで、核兵器増産をアナウンスし、再び核兵器競争をスタートさせるようなことになったとしたら、大変なことである。

 

これまで、世界は、かろうじて力のバランスを保ってきた。バランスをくずようなことが起こるとリーダー国が話し合い、なんとか片付けてきた。こんなところに、トランプが何とソーシャルメディアを使い、暴言を吐き、混乱させ、「カオス」を起こすのである。これを筆者は、トランプの「カオス戦略」と名付けるのである。

 

なぜ、そんな世界を混乱させるカオス戦略が必要なのであろうか?そのようなトランプの動きには、全く説明がない。ただツイッターでカオスを世界中にまき散らすだけである。

 

しかし、このようなトランプの作戦もわかるような気がしてきた筆者のこのごろである。あえてここでは、作戦と言う言葉を使わせていただく。戦略ではないのである。ケネディ大統領は、就任演説の後、「平和の戦略」を唱えた。しかし、トランプの場合、何も達成する目標はないので、ただ単なる作戦でしかない。

 

トランプは、この目的のない作戦で、何か、意図を持っているのではないだろうか。それは、ビジネスゲームの世界であると思うのである。自分の力とアメリカ大統領と言う巨大な権力を使い世界を動かしてみたいと考えているのではなかろうか?

 

そして、そんな大それたことは、一人でできるはずがない。そこで、その協力者を選んだのでは?

 

それがプーチンなのではないか?

 

いや、プーチンが考え付いた理論なのかもしれない。

 

トランプとプーチン、2017年の世界の動きは、この二人の動きが中心になり、そして、そのようなゲーム設定の中で、中国の習近平がどう動くのか?

 

習近平の動きが穏健なものか、過激なものか、世界の動きが読めない筆者の考える領域ではない。

 

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

image

2000年代の前半、僕は、リスボンに向かう途中、ロンドンからの機内で、ポルトワインを楽しんだ。実に美味しかったので、ボトルのお代わりをした。いい酔い心地で、空港に降り立ち、ホテルに着いた。

 

古めかしい部屋であった。何もかもが古い。ニューヨークに住み慣れた僕にとっては、19世紀に戻ったような気がした。

 

その夜は、夕食の招待を受けていたので、夕方、出かけた。地中海の夕日が美しかった。

 

やがて、迎えに来てくれた車は、丘の上に立つ、これも古い家に着いた。こじんまりした家で、適度につたが絡まりついていた。

 

夕食に招待してくれた家主の名は、長い、区切りの多い名前で、覚えられなかった。40歳代のご婦人であった。結婚はされていないとのことだった。

 

出口で迎えられ、居間に通されると、僕は驚いた。部屋の装飾、家具は、15世紀のものだった。

 

僕が、すぐ「これらの家具は、15世紀のものではありませんか?」と、聞くと、その婦人は、「そうです。それにしても、よく、あなたは、それがお分かりになりましたね。15世紀の家具とピッタリ当てた方は、珍しいのです」と言う。そして、嬉しそうな微笑みを浮かべ、「どうしてお分かりになったのですか?」と訊いて来た。

 

僕は、ハーバードビジネススクール出身の秀才で、企業買収ビジネスで大成功していた友人が、古い家具が好きで、オフィスに15世紀の椅子と机、その他の家具や装飾品を置いていることを話した。

 

「それで偶然分かったのです」と言うと、婦人はにっこり笑い、奥に入り、用意されていたオードブルとシェリー酒を持ってきた。オードブルの中には、僕の大好きなキャビアもあった。すぐ、それに手を付けた。僕には、遠慮はあまりない。美味しいものから食べる。

 

僕は、「ところで、あなたは、どのような方なのですか。ずいぶん古い家系の方ではないのですか?」と聞くと、彼女の答えにびっくりした。

 

「私の祖先は、ヴァシコ ダ ガマです」と答えたではないか!「あの喜望峰を発見したヴァシコ ダ ガマですか?」と聞くと、「そうです」と、にっこり笑いながら答えたではないか。

 

僕の胸は躍った。僕の人生は、人との偶然の出会いである。しかし、初めて訪れたポルトガルで、最初に会った人が。ヴァシコ ダ ガマの子孫であったとは、思いもよらなかった。

 

婦人と会話をしていると、15世紀の探検の時代、帆船で世界に出掛け、苦労して、新天地を発見したコロンブスが思い出された。スペインやポルトガルの黄金時代であったのである。

 

やがて、婦人が「あなたを歓迎して、今夜は、レストランを予約してあります。私のファミリーの人達も一緒です。そこで食事をしましょう」と言った。

 

森の中にある古めかしいレストランに着いてみると、30人近いファミリーの人達がテーブルに座り、僕を待っていた。皆、英語が上手であった。招待した婦人がテーブルの中央に座り、皆を取り仕切った。そのファミリーのボスなのである。

 

食事では、話が弾んだ。そして、舞台では、男女二人がオペラのように掛け合いで、交互に会話のように、歌っている。皆、静かに聞き入っている。

 

僕は、それが何であるか知っていた。少年時代、僕を可愛がってくれて、家に夕食に招いてくれたこともあるポルトガル大使が教えてくれた「ファドウ」と言うポルトガルの音楽であることが分かった。「ファドウ」とは、「運命」と言う意味である。歌の内容は、「恋愛」である。男女が歌で恋を語り合っているのである。それも運命的な恋なのである。

 

僕がテーブルに座っているそのファミリーの一人に「ファドウ?」と訊くと、そうだ、とうなずいている。僕は大のオペラファンであるので、すぐ舞台にとらわれた。

 

歌っている言葉の意味は、分からないが、恋の言葉のやり取りであることは分かった。メロディーがそうであるからだ。そして、オペラの原初形態もこんなものであったのではないか、と考えた。

 

確か、オペラは、15世紀ころ、メディチ家とハプスブルグ家の息子と娘の結婚式で演じられたのが最初と理解している。そのお祝いの舞台で余興として、演じられるダンスや音楽、劇が幕間に演じられたところからスタートしたものと、僕は理解している。間違いかもしれない。

 

その幕間の原初的オペラがファドウのようなものではなかったかと今でも思っている。もちろん、良く調べていないので、本当のところは、分からない。

 

どなたか知っておられる方がいたらお教え願いたい。

 

そのレストランでファドウを楽しんでいると、マリア カラスの「リスボン、トラヴィアータ」が浮かんできた。リスボンは、オペラで有名である。オペラを楽しむポルトガル人が良く理解できた。

 

さて、舞台のファドウのパーフォーマンスが終わった。レストランも緊張感が消え、和やかさがやって来た。

 

その時、僕は、あることに気が付いた、

 

周囲にいた満員の客がすべて消えていたのである。周囲は、その30人近い家族のテーブルを残し、いつの間にやら、誰もいなくなり、しーんとしているのである。

 

隣に座っていた家族の一人で、僕と面倒みてくれている中年の人懐こい男性が、「我々は、マフィアと思われているのだ」と、僕の耳元にささやいた。これには、びっくり仰天した。

 

その家族は、F1レースを行う自動車レースサーキット、ホテル、貿易、小売りなど、ポルトガルとブラジルをまたにかけ、手広くビジネスをやっているのであった。

 

翌日、その家族の保有するホテルに泊まったら、ある事件が起こった。泊り客の30万ドルの宝石が盗まれたとのことであった。信じられなかった。F1レースの前夜祭であった。大きなパーティが開かれていた。僕も出席していた。レーサーたちと彼らのガールフレンド、関係者が出席していて華やかなパーティであった。僕は、シューマッハーやピケなどと話すことができ上機嫌であった。

翌朝、警察がやって来て、パスポートを調べられた。マフィアに狙われたのか。飛行機の時間が迫っていて気がせいたが、警察がパトカーでサイレンを鳴らしながら、飛行場まで送ってくれた。


飛行機に乗ると、また、ポルトワインを飲んだ。地中海の葡萄酒色に染まる水面が見えた。ワインでワインカラーの水面に乾杯した。

 

ヴァシコ ダ ガマの子孫の家族は、本当にマフィアなのであろうか?

 

 

佐藤則男
ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

donald-trump

これもトランプが仕掛けた計略か、と思うほど、アメリカのニュースメディアは、大混乱状態ではないかと筆者は思っている。もはや、アメリカのメディアから「事実」はつかめても、「真実」は捉えられないと思う。筆者は、真実とは、事実を探求し帰納法に基づき追及され、解釈され、論理立てて説明されたものと思う。アメリカのメディアには強いバイアスがかけられているのである。。

 

その理由は、リベラル・メディアとコンサバティブ・メディアの対立があまりにも激しく、チープな戦争とも思えるのである。新聞でリベラル・メディアの代表は、なんと言ってもニューヨークタイムズ紙とワシントンポスト紙である。この二つの新聞は、権威もあり、格調が高いが、内容は、リベラルの立場をとっている。

 

もちろん、両紙とも内容を客観的にしようとしているが、極めて高度な書き方テクニックで、リベラルの味方をしている記事もある。あまり高度なテクニックが使われ何を言っているのか分からない記事もある。

 

コンサバティブなメディアの代表的なものは、ウオールストリートジャーナル紙、ワシントンタイムズ、FOX Newsチャネルなどであるのだが、ウオールストリートジャーナル以外、NY Timesやワシントンポストほど権威のある大きな新聞はない。だが、ニューヨークポスト、ウエブサイト専門のBreitbart Newsなどは、鋭い「保守のナイフ」と持って、リベラル・メディアのNY TimesWashington Postを容赦なく突き刺す。それが実に効果的なのである。これらのメディアは、超保守派のラジオトークショーホストのラッシュ・リンボーやテレビニュースショーホストのビル・オライリー、ショーン・ハニティなどを揃え、圧倒する。彼らのニュースのプレゼンテーションは、あまりに偏っている。

 

Breitbart Newsは、特筆に値するので、少々述べたい。なぜなら、このメディアの最高経営責任者は、スティーブ・バノンは、大統領選終盤にトランプのキャンペーンマネジャーになり、トランプを勝利に導いた男である。トランプ内閣では、特別戦略家として、トランプの懐刀となるのではないかと筆者は見ている。このバノンの動きは、注視しなければならないと思う。

 

Breitbart News社の創業者は、アンドリュー・ブライトバートである。同氏が「レーガン保守主義者」でもあり、保守系の代表ウエブサイトニュースのドラッジ・レポートの右腕的な存在だった。ブライトバートは優れたアイデアマンであり、超党派的だった初期のハフィントン・ポストでも働いており様々な助言をしたが、ハフィントン・ポストは直ぐに左翼的に成ったので袂を分かった。このハフィントン・ポストの日本のパートナーは朝日新聞である。

 

2005年、ブライトバートはニュースサイト「breitbart.com」を立ち上げた。2007年には各社のビデオを集めたビデオ・ブログ「Breitbart.tv」を立ち上げて、WTAEニュースのアンカーだったスティーブン・バノンを雇い入れた。

 

20123月、2012年、大統領選挙の最中に創業者のアンドリュー・ブライトバートが亡くなった。死後すぐに再編が行われた。20142月、会長のスティーブン・バノンは12人ほどの職員を増員し、同社の事業を拡大した。。とするや、トランプがこの男に目を付け、キャンペーンマネジャーとして雇ったのであった。結果はご覧の通り、トランプの逆転勝利であった。

 

これらの左右のメディアの戦いは、トランプが「カオスによるゲームプラン」を進めれば進めるほど、敵味方に分かれ、激しくなるであろう。そして、メディアの戦いは、さらに辛辣になり、トランプのリベラル・メディアに対する攻撃はより先鋭化していくと思う。とたんプのメディアを知り抜いた作戦と言えるだろう。

 

新年は、トランプ大統領を挟み、左右メディアの熾烈な戦いの年になるであろう。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

images

イギリスの元首相、と言っても、だいぶ前の誇り高き人物であるウインストン・チャーチルは、次のように言ったそうである。

 

If You Are Not a Liberal at 25, You Have No Heart. If You Are Not a Conservative at 35 You Have No Brain. 

25歳になって、リベラルでないなら、ハートのない人である。35歳になっても保守的でないなら、脳のない人だ。)

 

筆者は、我が身を考えて「なるほど」とも思う。筆者も20歳代はリベラルであった。何といっても、筆者の頭の中にあった人物は、ケネディ政権の司法長官であったロバート・ケネディであった。同氏の理想主義に燃えた政治活動に魅了されたものである。

 

1975年アメリカに渡り、夏休みワシントンに行き、個人として、ロバート・ケネディの息子のジョー・ケネディに会った。当時、ジョーは下院議員であった。ジョーは、機嫌よく話してくれて、一時間以上二人で話した。議会の投票が始まるというアナウンスがあり、話が終わらなかったので、「一緒に行こう」と、筆者を議会の入り口まで速足で歩きながら、連れて行ってくれ、話したのであった。

 

ジョーには、父親の面影はあった。そして、「父は良く、都の西北を歌っていた」と言って、「早稲田、早稲田、早稲田。。。。」早稲田大学の校歌の一部を口ずさんだ。筆者は驚いた。家にそのレコードがあり、父親がそれをかけて聴くのを聴いて覚えたそうであった。

 

筆者がリベラルであった頃の思い出である。

 

そして、ロナルド・レーガンカルフォルニア州知事が大統領選でジミー・カーターに挑戦した時、当時、イランのアメリカ大使館員人質事件が起こった。そして、カーター大統領が特殊部隊を送り救出に向かった。だが、救出部隊は、イランの砂漠に墜落し、計画は大失敗に終わった。

 

その時、レーガンは、選挙中でカーターとしのぎを削る戦いをしていたが、「国が危機に陥っているとき、我々は、大統領の下に集結しなけらばならない」とテレビ演説を行った。大統領選で争っているカーターを大統領として立てたのであった。この時のレーガンの態度が印象的だった。筆者も30歳台に入っていた。

 

このレーガンを機に、筆者には、保守的な見方が出て来たと思う。しかし、その後、父親ブッシュのあまりに汚い大統領選挙を見て、共和党に失望した。そして、クリントン、ブッシュ(息子)、オバマと続くのであるが、これと言って支持はしなかった。特にブッシュが9.11のテロ攻撃を利用し、サダム・フセインを取り除いたイラク戦争に踏み切った時は、不快であった。

 

そして、トランプになるのである。トランプに関しては、リベラル、とか、保守とかの問題ではなく、それ以上の問題である。果たして、アメリカの大統領として、やって行ける能力があるのか、また、世界のリーダーとしてふさわしい良識と見識の持ち主であるのか、物事を理解し、分析し、予測し、的確な判断を下せるインテリジェンスを持ち合わせているのか。また、世界のリーダーをリードし、世界を安定した状態に導くために、彼らを引き付ける人格を持ち合わせているのか、と言う問題である。

 

トランプはこれらの点でまだ実証されていない。筆者は、この回答は、就任式を終わり、最初の100日目が第一の判断を下す時期だと思う。

 

筆者の新年の予測は、激動の世界である。トランプの動きを見ながら、秘かに動きをとる国が出てくると思う。一般的には、トランプとプーチンの仲が良いので、うまく行く、と言われているが筆者には、そう思えないのである。トランプの対中国敵対政策がとられるなら、プーチンがそれを利用してくるであろう。

 

トランプと共和党トランプ支持派の過度の右寄り政策も、世界を不安定にするだろうと思う。共和党の伝統的な保守主義とトランプのネオ保守主義との溝は深まるのではないか。

 

また、経済は、ウオールストリートが主導し、トランプ政権初期は、株価も上がり、金持ち層は、潤うと思うが、より大きな格差時代がやってくるのではないだろうか。

 

結局、それでは、トランプ政権を支えるのは、どんな人たちになるのか?結局は、ウオールストリートになるのではと思うのであるがどうか。

 

新年は、不安定で激動の年になるのではないか、と言うのが筆者の見方である。

 

佐藤則男

ニューヨーク

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

Night school
筆者が毎月、小学館のサイトで執筆しているアメリカのベストセラーの書評です。今月は、次の書籍です。


リー・チャイルドのジャック―リーチャー・シリーズ
21作目  Night School
次の小学館のリンクへどうぞいらしてください。
http://pdmagazine.jp/trend/new-york-review-13/

 l  ジャック・リーチャーが主人公の人気作に注目・今アメリカで一番売れている本は?

l  世界で人気の「孤独なアウトロー」若き憲兵隊時代の活躍ストーリー

l  冷戦時代の恐怖の遺物(小型核兵器)「デイビー・クロケット」

l  1996年 -冷戦の終結、統一ドイツ、イスラム過激派組織の台頭
分厚い原書を毎月読み、書評を書くのは手間がかかります。なんとかやらせていただいています。どうぞご一読くだされば幸いです。よろしくお願い申し上げます。

佐藤則男
ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

トランプ222

ワシントンポスト紙の報道によると、トランプはツイッターを使い、とんでもないことを言い、カオスを国内、国外に起こし、驚かせ、国を治めていくという戦略をとっているというのである。

 

この「カオスの戦略」と聞いて筆者もこのアメリカ的な表現を買うのである。その第一の理由は、先日、トランプは、核兵器競争を再開する意思をツイッターで述べたからである。この核兵器競争の再開は、極めて危険であると思う。

 

筆者独自の見方であるが、今や、核兵器競争が行われたアメリカとソビエトの冷戦時代とは全く異なり、北朝鮮やイラン(定かでないが)などが核兵器を持っており、これからも核兵器保有国は、増えてくるであろう。もはや、国際機関の監視が効かなくなり、どの国でも求めれば、核兵器を持つことは可能である。

 

ISISでさえ持つ可能性は、十分あると言われている。

 

核兵器の国際的監視、縮小機能がなければ世界はどうなるのか。外交交渉で核兵器を持っていることは、それはそれなりに効力はあるだろう。何といっても核兵器は、究極の人殺し兵器である。人類を一気に皆殺しにできる兵器である。なぜ、こんな兵器を作ったのか?

 

それは、人類が絶えず、考えなければならない問題である。大量の人殺しが、いったい何を解決するというのか。例えば、イスラムテロ集団である。彼らを殺せば、かられのテロ行為は解決できるか?そんなことが果たしてできるのか?イスラム教徒も同じ人間である。

 

これらの質問の答えは、すべてNOである。核兵器を戦争の抑止力としてとらえる人もいるが、筆者は、そのような理論を信じることはできない。人間の戦いの本能、領地を広げる本能、他民族、他人種に対する憎悪、嫌悪などは消えないが、それを核兵器による皆殺し作戦で、そのような効果を考えることは、ばかげていると思う。

 

人類は、常に、いかに平和に幸せにお互い生きられることを考え、実践していかなければならない。それが人間が人間である証拠でもある。人間の命の尊厳さを守らず、よその国人々を殺す行為は、言語道断である。

 

やっと、アメリカもソビエトもそのような問題を克服し、核兵器拡散抑止条約を結んだのであった。それを破棄するような発言をするのは、言語道断である。そのような発言は、即刻、アメリカ大統領の資格をはく奪しなければならないほどの罪であると筆者は思う。怒りで一杯である。

 

増しては、そのようなことを極めて短い23行の文で、ソーシャルメディアに乗せるとは、どんな精神構造をしているのか。アメリカ大統領以前の問題ではなかろうか?

 

それを何とも思わないアメリカ人が多いのである。何という国民であろうか、とも思うが、トランプのカオス・マネジメントのたぐらかし」に引っかかっているものと筆者は思う。

 

オバマ大統領の広島の原爆記念日の訪問をほとんどのアメリカ人は知らない。知っている人で、広島、長崎への原爆投下を「戦争だから」「日本軍がひどいことを続けそうだったから、早く戦争を終結する手段であった」などと原爆投下を肯定する見方をするアメリカ人も多い。

 

戦後71年もたって、まだ、そのような見方で、アメリカの原爆投下を容認するのである。

 

それでいて、キューバ危機の時は、核兵器が使われるのではないか、と言うメディア記事にアメリカ国民が惑わされ、大不安を感じ、パニックになったのであった。日本人のことはさておき、かられ自身の問題となるとそうは行かなくなるアメリカ国民もいるということである。

 

トランプの核兵器製造発言を世界は、許すわけには行かないと思う。発展する人類の恥だと思ってもらいたいと思うほどである。

 

果たして、このようなトランプのソーシャルメディアを使ってのカオスによるマネジメントは、これからもどんどん続くのであろうか。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

donald_trump66-620x412

本日、トランプ次期大統領は、次のことをツイッターに掲げた。

 

Donald J. Trump ‏@realDonaldTrump  23時間

23時間前

 Translate from 英語

The United States must greatly strengthen and expand its nuclear capability until such time as the world comes to its senses regarding nukes

 

アメリカが核兵器能力を高めなければならない、と言う発言である。

 

筆者は、MSNBCの朝の番組を見ていたが、確かにこの番組のアンカーウーマンのミカ・ブレジンスキーはトランプとのインタビューでこのことをトランプが言ったことを証明している。美香は、元国家安全保障補佐官だったブレジンスキー元国家安全保障補佐官のブレジンスキーの長女である。ブレジンスキー氏は、この長女を非常にかわいがっていることを筆者は同氏に何度か聞いたことがある。

 

トランプのスタッフは、大騒ぎである。これは、これまでのアメリカの歴代大統領の言っていることとは、まったく反対の方向であって、これまでの平和へ歩み続けてきた世界のリーダーに対する挑戦ともとれる言葉である。

 

なぜ、これまで持っている核兵器で十分ではないのか。全世界の核兵器が使われれば、地球上の生物、いや、地球そのものを破壊することもできるであろう。

 

筆者は、いよいよトランプが世界を動かし始めたと感じる。トランプが、世界が歩んできた道を曲げようとしているのか、それともいつものブラフなのかと疑問に思っている。

 

ツイッターを使い、世界を振り回すことができるのは、おそらく世界でトランプだけであろう。それは、トランプが偉いということでなく、トランプがアメリカの大統領で、アメリカと言う国力を背景にした力なのである。人を「首にする」と叫ぶテレビショーをやっていることとは違うのであるから、常識を持ってほしいものである。トランプにものをいうことができ、意見をすることができる人がアメリカにいるのか疑問であると筆者は思う。

 

今入ったニュースによると、プーチンがトランプに「非常に友好的な手紙を送り、トランプも非常に友好的な手紙を返した」とのことである。

 

一体、この二人のリーダー、と筆者は言いたくないが、何を考えているのであろうか。この二人は、今後ますます世界を牛耳ることになると思われる。ドナルドとヴラディミールの会話をぜひお聞きしたいともう。

 

 

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

images

コロンビア大学の病院、コロンビア・プレスビテリアン・ホスピタルの名医であるC氏と興味ある会話をした。C氏は、政治に関しては、平凡な人だと思う。ごく普通の人の人の考え方をしている。

 

「トランプ氏は、再選させてはならない。なぜなら、オバマケアの廃止をするようであるが、今の彼のプランでは、アメリカ人で医療保険を持たない人が大きく増えるだる。これは、国家として許してはならない。

 

「アメリカは、医者にかかれない病人が増え、巷にあふれるだろう」と語る。トランプの医療保険の改革とは、一口に言えば、国の負担を軽くし、本人の負担を重くすることである。

 

ご承知のように、アメリカには医療保険に加入できない人々が多い。貧しいからである。そして、保険会社が馬鹿高い保険金と、製薬会社が馬鹿高い薬を請求しているからでもある。

 

トランプのこのような保険会社と製薬会社を何とかしようという動きには、筆者は賛成である。だが、公共投資に莫大な金を使うなら、金がなくて医療保険に加入できず、病気でも医者にかかれない人たちを救ってほしいと思う。

 

アメリカの医療の実態を筆者の場合に限って説明しよう。

 

まず、初めての医師のオフィスにアポイントメント取るために電話をする。すると秘書だ出てきて、「どなたの紹介ですか?」と聞いてくる。これは、初診のとき必ず聞かれる。そして「保険は持っていますか」と聞かれる。筆者は、まず、政府の保険であるメディケアの保険番号を言う。そして、筆者の第二の保険である民間保険会社であるEtenaの保険番号を言う。なぜなら、政府の保険がカバーしない部分を第二の保険でカバーするためである。第二の保険とは、保険会社が提供しているサービスであるが、保険金が馬鹿高い。

 

しかし、ここで問題が生じる医者が多い。「政府の保険は、扱っていません」とぴしゃりと言われる。なぜなら、政府の保険は、事務手続きが面倒くさいからである。高い給料の専門事務員画筆量なのである。だから、結局馬鹿高い保険金をとる民間保険会社の保険を使わなければならないのである。

 

アメリカの医師は、保険を持っていない以上、医療を受けつかないのである。これは誠に悲しいアメリカの現状である。

 

筆者が深夜、怪我をし、病院の緊急室に電話した。そのときもおなじであった。「医療保険を持っていますか?」と聞いてくるのである。保険に入っていなければ、断られるのである。何という、残酷なことだろうか?

 

どんなことがあっても保険のない病人を無料で医師や病院が面倒見てくれないのである。

 

トランプが大統領になり、オバマケアをぶっ潰せば、どんなことになるのであろうか。

 

「貧乏人は、金がなければ、パンを食うな。病気になっても医者にかかるな」と言う国になるのであろうか。そして、そういう人は死ね、と言うのであろうか。

 

C医師は言う「金銀だらけの豪邸に住み、世界の最高級のワインを飲み、何千万円と言う最高級の服を着て、世界で最高の食材、最高の料理人が創る食事をし、貧乏人をはねのける政治、こんな人が大統領として、国を治めたらどんなことになるのか?」と。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

Kissinger

トランプ次期大統領の外交政策に関し、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官は、先日、CBSテレビの番組に出演し、トランプ氏の外交政策は、予測できないところが役に立ち、有利だと語ったのである。そして「外国は、まだトランプ氏を知らないし、見たことがない。トランプは。多くのことができる大統領になると思う。なぜなら、外交政策で、オバマ大統領が部分的にやらなかった空間を埋めるであろうからである。そして、これまでやらなかったことを取り上げ、やるだろう」と、キッシンジャー氏は、語ったのである。

 

言っていることは当たり前のことで、「なんだ、そんなことならだれでもいえる」と思うであろうが、筆者は、このキシンジャーなる人物に単独で、お会いしたことがある。1988年に2時間もインタビューして、お話を伺い、世界を教えてもらい、人生さえも教わった人物である。この会見は、筆者にとり、人生を変えたのであった。

 

だから、キッシンジャー氏が、このよう普通の表現で何を言わんとしているかその意図が予測できるのである。もちろん間違っているかもしれない。

 

キッシンジャー氏が言いたかったのは、もっと大きなスケールのことであろう。まず、自分が築いた対中国との国交回復以来、中国を慎重に扱ってきた歴代政権の政策を変える時期に来ていることがあると思う。なぜなら、これまで、中国との関係を重んじるあまり、ロシアとの関係を一生懸命やってこなかった。だが、中国を甘やかせてきたのではないか。変化の時である、と見たのではないか?

 

そこで、エネルギー政策でロシアと大きな利益が期待でき、ロシアもアメリカとこれらのプロジェクトをやるのが最も利益がある、と見ているのではないだろうか。ロシアは、オイルは眠っているが金がない。アメリカは、ウオールストリートにいくらでも金はある。アメリカが資金を調達することができるのである。お互い大きな利益を生むことができるのではないか。

 

中国に対しては、国交回復以来、慎重で中国側にとりあまりにも有利な方式でこれまでやってきた。ここで、変化させなければならない、と考えたのではなかろうか?

 

つまり、これからの外交は、アメリカ、中国、ロシアの3軸体制が始まり、この3国の間のバランスが極めて重要と見たのではないだろうか?

 

もし、トランプ氏とキッシンジャー氏の関係が親しいならば、米、中、ロの3者の力バランスの築くこと、そして、どのようにそれを築き、どのように行くか、などがこれまで話されて来たのではないかと筆者は予測する。

 

どうやら、トランプ氏の外交政策は、この3国関係を中心にして進め、力点をベイジンからクレムリンに移行するのではないか、筆者は、見ているがどうであろうか。

 

いずれにせよ、外交政策など勉強も経験も全くないド素人の筆者である。このような大それたことをお話しするのは、あまりにも僭越であると思う。どうかお許しいただきたいと思う。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

images

英語がお得意の方、英語を学びたいと思っておられる方、まず、次のサイトの記事をお読みいただきたいと思う。

 

read:http://www.record-review.com/record-review/12-16-16_Editorial__Mr._President,_one_more_question.html

 

この記事は、クリントン夫妻が住むニューヨークの郊外の町の週刊で発行されている小さな町のローカル紙の記事である。この新聞社の記者が偶然、クリントン夫妻を本屋で見かけ、話しかけ、カジュアルな会話を交わした時の記事である。

 

ニュアンスが複雑にまじりあっているので、日本語にうまく訳せなくて申し訳ないと思う。要するに、この対話でクリントン元大統領は、トランプの大統領選の勝利を皮肉を込めて発言したのである。同時に勝利したトランプも独特の皮肉を込めて、ヒラリー・クリントンの敗戦の理由についてツイッターで述べたのである。

 

この会話を筆者は、驚くのである。アメリカの歴史の中で、大統領同士がこのような不快な会話をするのは、例を見ないからである。たとえ、価値観も、政治の見方、世界観が全く異なっていても、大統領経験者と新しく大統領に就任する人がお互い不快感を表すことは不文律として「アメリカにとってふさわしくない」と思う。

 

アメリカの大統領は、よほどのことがない限り、これだけ意見が分かれ、右と左が真っ二つに割れていても、アメリカ合衆国である。大統領同士は、国を一つにすべく、お互い尊敬し、敬意を払い、アメリカ合衆国を国として、一つの国にする努力をしなければならない、と言うのがアメリカの伝統と価値観であると筆者は解釈している。大統領同士が、大統領選勝利と敗戦に関し、皮肉、批判を言うことは、言語道断であると思う。

 

増しては、クリントン夫妻もトランプ夫妻も同じニューヨークの中で暮らし、行き来もあり、親しい友人であったのである。大統領同士が悪口を言い合っていることは、まったく情けないと筆者は思う。

 

それは、今回の大統領選挙には、ロシアのハッキングの介入、選挙の投票を2週間前にして、FBI長官のクリントン捜査の再開と言う不当と思われる介入はあった。だが、結果は動かせない。その結果をクリントン元大統領が非公式にせよ、公式にせよ、批判することは、アメリカの常識に反すると思うのである。

 

それよりも、何らかの形で「アメリカ合衆国のため」に、プラスになること、トランプ次期大統領が直面する問題に関し、「求められたら」アドバイスをする方がアメリカ国民にとって、喜ばしいはずである。

 

クリントン元大統領もトランプ次期大統領もこれでは、あまりにも料簡が狭いのではないだろうか、と筆者は思うのである。

 

憎しみや嫌悪から良い政治は生まれない。それを捨て去り、アメリカのため、世界のために、英知を寄せ合わなければならないのではないだろうか。

 

先日、NHKテレビで安倍首相のインタビューがあったが、その途中、民進党の蓮舫代表の発言が入った。すぐその後で、安倍首相は、彼女の発言を「間違っている」と言う一言で一蹴した。筆者は思った「蓮舫氏の意見は、尊重するし、尊敬する。しかし、私の考え方とは異なる」とどうして言えないのであろうか。

 

意見の相違、考え方の相違は、お互い尊重しなければならないのではないだろうか。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

トランプ222

トランプ新大統領に関して、筆者が最も心配しているのは、外交政策であるが、その中でも最も心配なのは、トランプ自体の性格からくる「感情に任せたゲーム理論」である。トランプは、選挙キャンペーン中、感情の高ぶり、興奮、怒りに任せた発言を容赦なくやってきた。言いたいことを言ってやって来た。これは、アメリカ国内だから通った。

 

しかし、大統領になったら、このような交渉術は、外交面では通らないと思うのである。確かに、ニクソン大統領は、ベトナム戦争当時、ソヴィエトと北ベトナムに対し怒りをぶっつけ、核兵器を使うことをほのめかしたことがあった。この戦略を「怒りの男の理論」(Madman Theory)と自ら呼んだという。これを1968年の大統領選挙中、「秘密プランを持っている」と言ったそうである。この作戦は、当時、それなりの効果はあった、と見られている。水際作戦、とでもいえるであろう。これは、相手を恐れさせ、交渉に持ち込む手段であった、と言われている。

 

トランプは、大統領選挙キャンペーン中、ISISに激しく怒り、彼らを倒す秘密作戦がある、と何回も言い続けた。どんな作戦か分からないが、ISISに対して、核兵器を使うというような恐れを持たせることのように思える。

 

トランプは、このように、はったりを使い、相手を恐れさせる手など、深く考えず外交でも使ってくるのではないか、と言う危険性があると筆者は思うのである。「そこまで、愚かではない」と言う人もいるだろうが、筆者は、トランプを感情的な人と見ている。怒ると周りの人が何といおうと聞かないと思う。感情に任せ、葉をむき出しにして、感情的な演説を行うと思う。この人には、制御が効かない。

 

これまで、一国の外交の要職に就いて、外交政策など考えたことのある人ではないのである。好き勝手なことを言いたい放題、各国のリーダー、国民に言うことも大いにあり得る。例えば、最近、中国に関してそうであった。二つの中国、中国からの輸入品に45パーセント関税を課する、さらに、不当に元の切り下げ、為替操作をして、暴利をむさぼっている、など外交では、口にしてはならないことを派手に言いまわって来た。

 

このような表現による中国非難は、ニクソンと同じように、相手を恐れさせ、交渉に持ち込むということを意図しているのかどうかわからないが、危険極まりないと思う。

 

これらの言葉が、ただ単なるその場、その時の感情で出た言葉であるとしても、外交では、重要な発言となるであろう。アメリカの大統領の発言である。「トランプは気違いだから、そんなことは放っておく」と言うような寛容を持って見る各国の元首はいないと思う。

 

トランプがアメリカ自体にどれだけ、権力を振るって恐れさせ、アメリカを運営しても、外国には関係ないと思う。難しい大統領をアメリカ選挙民は、選んだと思う。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

IMG_0102

筆者はいつものアイリッシュレストラン兼パブにいる。今夜は、コネチカットのウイークエンドハウスから帰ってきたところである。とても寒い。寒いと人々は暖を求め、いや、人のぬくもりを求め、お客がすべて友達のような、家族のようなこのレストランにやってくる。

 

今夜は運んでいる。来た人は、バーのセクションで飲み、待っている。オーナーのジミーはいくら客が多くなっていても、客の順番を忘れない。それを客も知っている。だから、安心して待っている。レストラン経営においては、この安心感は、重要である。

 

そんな時、隣のテーブルに中年のカップルが座り話が始まった。ご夫人に話している。「ドローンが南シナ海に落ち、中国がその残骸を返そうかと言っている。トランプは、その必要ない。好きなようにしなさい、と言っている。それが正しい。どうせ、中国は、返すに当たって金を請求してくるだろう。そんな金はやらない方がよい。そして、トランプは、それをやらせる代わりに、何か報復措置をとると言っている。それを支持する」と言うのである。ご夫人は、同調している。

 

筆者はそのカップルに話しかけた。「トランプ大統領は、大丈夫でしょうか?まるで喧嘩腰ですね。中国は大国です」と言うと「トランプは言わせておけばよいのです。言うこととやることは、一致しない男です。そうは言っても、実際やることは異なるでしょう」と言う。同感である。このトランプほど言うこととやることが不一致な国のリーダーはいないのではないかと思う。

 

「大統領になっても、そのままでは困りますね。世界のリーダーとそんな調子で話したら、アメリカの信用にかかわります」と筆者言うと、「しかし、プーチンに見られるようにほかの国のリーダーも同じようなもの」と言う。

 

「日本の安倍首相は、プーチンと16回会っているのに、プーチンから、ほぼ何も取れない。実にプーチンは、外交に長けています。日本から、大金を引き出しています。トランプと今度の新しく国務長官に任命されているティラーソンは、プーチンと仲が良いのですが、ロシアに対し、大きな外交的な動きはあると思いますか?」と筆者は聞いた。すると「金が問題です。どちらが儲けるか。世界はすべて金ですよ」と言うことであった。

 

そのカップルが引き上げ、次のカップルがやってきた。男同士である。また、話が始まった。

 

「今日、トランプが大統領選挙人の投票で大統領に選出されました。ロシアのプーチンのハック活動に助けられたということですが、その話信じますか」と聞くと、「トランプは、それがなかったら勝てなかったと思います。ロシア、いや、プーチンが創り出したアメリカの大統領、とんでもないことです」と言う。

 

それから、トランプ大統領が就任したら、具体的な起こり得る問題を話したのであるが、やはり、外交問題で、中国との関係であった。そして、この二人が最も心配するのは、トランプが南シナ海に軍隊を送ることであった。

 

ISISとは、宣戦布告をした戦争にはならない。しかし、南シナ海で争えば、国と国との戦いになる」と一人の男性が言うと「そんなこと、また、トランプのブラフですよ」と言った。

 

寒い夜の食事で、バーのセクションでは、クリスマスソングを楽しみながら、大勢の客たちで賑わっていた。

 

今週末は、クリスマスである。

 

Merry Christmas!

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

Vladimir_Putin_12023_(cropped)

この国(アメリカ)は、どうなってしまったのであろうか?ロシアのハッカーによる大統領選介入事件で、議会に調査委員会を設置し、徹底的な調査を行う動きに、共和党は、消極的で、なかなか決まらない。

 

共和党の中では、ジョン・マッケイン上院議員、リンゼイ・グラム上院議員がこの計画に乗り気で、この調査を進めている民主党マイノリティリーダーのチャック・シューマー上院議員に同調しているが、肝心の共和党マジョリティリーダーのミッチ・マッコーネル上院議員は、消極的なのである。消極的な理由は、きわめて単純で、自党のトランプ次期大統領を不利な立場に追い込みたくないのである。

 

トランプは、「そんな調査委員会は必要ない」と一蹴している。

 

トランプに共和党がどう考慮しようと、不利益を被ろうと、この事件は、重大な問題である。筆者の見方からすれば、大統領選で、ロシアがアメリカの大統領を誰にするかを決めたとして、捉えられ、アメリカの主権が侵されたと言えるのではないか、と言う議論が起こって当たり前だと思うのであるが、市民レベルにはまだ達していない。しかし、筆者は、弁護士の資格はない。この問題を法的に論じる資格がない。

 

こんな事件は、日本やほかの国であれば、政権は、崩壊しているであろう。アメリカ国民は、アメリカを「世界で最も民主主主義が発達している国」として「民主主義のレクチャーを世界の国にしてきた」が、今回のロシアの行為を断じて許すべきではないと思うし、二度と起こらないよう厳重な調査をし、対策を即刻、とらなければならないと思う。

 

トランプをあれだけ嫌い、大統領選候補として認めなかった共和党議員がトランプが勝つと、手のひらをひっくり返してしまったのである。それが政治家と言うかもしれないが、これとロシアがハッキング活動で、アメリカの大統領選挙に影響を与え、トランプに勝たせたという事実は、消えないだろう。

 

そこで、トランプは、国務長官にプーチン大統領の懇意のエクソンモービル社の最高経営責任者であるレックス・ティラーソン氏を任命した。この国務長官の任命を上院外交委員会が承認すれば、アメリカの外交政策は固まる。

 

また、強硬な右寄りの軍人であるマイケル・フリン氏を国家安全保障アドバイザーにすでに起用している。このフリン氏もロシアとの関係が深い。同氏は、ロシア関係で、様々なことに関わってきたが、後日、説明したい。

 

トランプ氏の外交政策がロシアとの関係を重視していることが分かり、そのロシアがハッカースキャンダルに陥れば、トランプ氏にとり、大きな痛手となる。それを今から、逆襲しているのであろう。

 

トランプ氏を大統領に選んだ当初は、アメリカの選挙民は興奮した。「これでやっと変化は来たのだ」と思いきや、このようなスキャンダルである。いったい、アメリカはどこに向かって進むのか?

 

株価は上がり、トランプ大統領で、変化が起こる、と言う認識も期待も高まっている。しかし、「どうやってその変化が起こすのか」と問いかけるとよくわからないのである。「アメリカの利益が先だ」とか、不法移民を追い出す、とか、NAFTAを破棄するとか、オバマケアを引き裂く、とかいろいろなことを言うが、どれも効果が期待される政策ではないように思う。

 

あまり、トランプ大統領に期待せず、コツコツと稼いでいるアメリカ人が利口に見える。だから、トランプについて無関心のアメリカ人が増えてくるだろう。そうなると、とんでもないことをやる人がこの人なのではないか。常にセレブでなければいられない人ではないだろうか。

 

佐藤則男

ニューヨーク

 

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

Xi_Jinping_October_2015Vladimir_Putin_12023_(cropped)
images

今日、ウオールストリート・ジャーナル紙とNBCの世論調査結果が発表された。

 

まず、外国がある国の選挙にハッカーを使って影響を与え、選挙の結果を変えようとすることをどれだけ問題だと思うか、と言う質問に対し、「重要問題だと思う」と答えた人が、43パーセント、「ある程度問題だ」と答えた人が、12パーセントで、問題だと思う人が、全体の55パーセントであったという。

 

低い!国の元首である大統領選挙に干渉されるということは、主権を侵されているように筆者は思う。一体、アメリカ国民は自分の国を何と思っているのであろうか。

 

そして、このようなロシアの活動がトランプを大統領にすることに役立ったと思うか、と言う質問になると、「Yes」が37パーセントで「NO」が57パーセントなのである。このような回答も現段階に限ったもの欲しい。トランプが実際大統領に就任してみないとその実力は分からないからである。トランプの業績が上がれば、もっとNoが増えるだろう。

 

ウォールストリート・ジャーナル紙は、「アメリカの選挙民は、大統領選挙がロシアのハッカー行為によって態勢が変わった、という事実を気にしていない」ということを言いたいのではないかと思わせる記事である。トランプ肯定論、支持論を匂わせているように思う。

 

筆者はウォールストリート・ジャーナル紙も大変尊敬しているのだが、いくら保守系の新聞だからと言って、そこまでトランプの肩を持つ必要はないのではないかと思うのである。トランプとクリントンの差はわずかであった。このロシアのハッカー行為の影響は大統領選挙の結果をそのまま反対にしていたかもしれないのである。

 

ここで、メディアはしっかりしなければならない。ハッカーを使い、卑劣な手段でアメリカの大統領選挙の結果を変えたロシアに対し、憤然と立ち向かい、抗議し、そのようなことは二度と起こらないようにアメリカ自身のハッカー対策を即刻開始しなければならないはずである。アメリカの大衆がこのロシアのハッカー行為に対しどのように考えるか、などと言う世論調査は、どうでもよいことではないのであろうか。

 

アメリカはリベラル派と保守派で真っ二つに割れている。その分裂の溝は深まるばかりである。まるで人間の脳が右と左に別れてしまい、もはや統一の考えを持つ可能性はないように思われる。それは、民主党と共和党が歴史の過程で激しい争いを繰り返したことも大きな原因であると思うが、メディアの発展も大きいと思う。

 

メディアは、真実を追求し、それを見出し、人々に知らせる使命を持つと筆者は思うのだが、その役割よりも、右と左、共和党と民主党の争いに拍車をかけ扇動する働きの方が強くなってきたのである。彼らも企業であり、金もうけを優先しなければならない。右と左に市場を分けて、自分たちが生きるマーケットニッチを見つけなければならない。

 

今回の大統領選挙については、ロシアのハッカー行為が選挙の結果を変えたという結論めいたものがCIA, FBIなどのインテリジェンス・コミュニティから出てきている。ホワイトハウスもそのような結論に達している。

 

つまり、トランプの大統領選勝利は、はロシアがもたらした、ということになりつつある。いや、なったといわれているのである。しかし、だからと言って、選挙をやり直すわけにはいかない。いくらそのような結論が出ても、共和党と民主党の議会での多数決で決まってしまう上院も下院も共和党の数が圧倒的にリードしている。トランプの勝利は動かないであろう。

 

NYタイムズやワシントンポストなどのリベラル新聞が徹底的に報道しているが、戦っても及ばないのではないかと思う。かくして、ロシアのハッカー行為がアメリカの大統領選挙を左右したという事実は記録としてアメリカの歴史の中に残るだけとなるであろう。

 

このような形でトランプが大統領になり、世界は驚き、世界は大きく流れを変えようとしている。それはトランプのアメリカとプーチンのロシアを軸にして世界は、動くと思うのだが、果たして、大国中国がどうやって、その軸の回転に隙を見つけ、自分を組み込んでいくのか?果たして、米、ロ、中が一つの軸になれるのか?

 

トランプ、プーチン、習近平の顔合わせが極めて重要になって来ている。そのような会談は、可能であろうか?この3人を結び付ける重要な課題があると良いと筆者は真剣に思うのである。彼らが共通の利害を持つイシューがあれば、可能と思うのであるが、筆者のような社会の末端で生きている人間が考えることではないと思う。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

RTX1Z33F-606x416

どう表現したら現実になるのか、アメリカのジャーナリストたちも手を焼いている。「ロシアのプーチン大統領がアメリカ民主党本部、クリントンキャンペーンチームのコンピューターハッキング活動で、クリントンにとり不利な情報をつかみ操作して、トランプを大統領にした」と言うニュースストーリーである。理由は、ロシアにとって、トランプ大統領の方がやりやすいからであり、その他利害を分かち合えると踏んだからであろう。

 

事実、トランプ氏とプーチン大統領は親しいとされていて、馬が合うともいわれている。トランプ氏は否定しているので、事実がどうかは証拠をもって証明されていない。しかし、トランプの家族は、ロシアと親しいとされている。

 

今のところ、この種の捜査リポートでは、定評のあるワシントンポストが一歩先に出ている。同紙は、すでに、このストーリーは、CIA. FBIなどの諜報機関コミュニティが認めている、としている。

 

更に、オバマ大統領もどのくらいか分からないが、確証を持っているような報道も見られる。そして、関連諜報機関による捜査を指示している。

 

ニューヨークタイムズのリベラルなカラムニストであるニコラス・クリストフ氏は、「Donald Trump: The Russian Poodle」と題して記事を書いている。Poodleと言う意味は、「1 プードル《フランスの国民の犬とみなされていて活発で聡明な犬; standard, miniature, toy など 3 種ある; 毛は一色で, 種々の刈りこみ方がなされる》. 2 こびへつらう人; 人の手先.」と言う意味である。[新英和大辞典第6版]

 

クリストフ氏は、確実な証拠は上げていないが、国務長官に任命されたエクソンモービルのCEOであるレックス・ティラーソン氏がプーチン大統領と親交があること、同じく、酷寒安全保障補佐官に選ばれたマイケル・フリン氏もロシアから招かれ、夕食会でプーチン大統領の隣の席に座ったとか、極め付きは、前のトランプ選挙本部のトップだったポール・マナフォード氏がウクライナの親ロシアの政党から、1300万ドルの金を受け取った、などを挙げ、トランプ内閣の深いロシアとの関係を説明している。。

 

どうも筆者に分からないのが、もし、そんなことが実証されるなら、プーチン大統領が勝手に、トランプを大統領にするため、ハッカーを使い、やった事件なのか、それとも、トランプ氏がプーチン大統領と話し合ったうえでの犯行か、疑いそのものが分からないのである。

 

とにかく、議会で調査委員会が開かれることになっているが、そのようなものでこの事件は、決まらないと筆者は見ている。なぜなら、議会でこの種の調査委員会は、民主党、共和党の激しい争いになること必死で、政治のゲームとなるだろう。

 

だが、コーヒー沸かしのスイッチが入り、確実に、一滴、一滴コーヒーは流れ始めているように見られるのであるが実際は、どうなのであろうか?

 

筆者は、以前から言っているように、メディアの捜査リポートがどれだけ突っ込みがなされ、信ぴょう性のある報道が出てくるかにかかっているのではないかと見ている。

 

ニクソン大統領を辞任に追い込んだ、ウオーターゲート事件よりもはるかに大きなスキャンダルで、ロシアの大統領がアメリカの大統領選挙を左右したなどと言うことがアメリカで本格的に議論され始めたら、それは、重大なことになると思われる。

 

トランプ氏は、この事件を必死に否定し、自分が選挙民の意思で、大統領に選ばれたことを強く主張しているが、同氏も疑われる矛盾を起こしている。大統領になっても、日々のIntelligence Briefingは不必要と言っているのである。このIntelligence Briefing とは、大統領がCIAなどから、国家機密機関から、毎日聞く報告である。この態度は、トランプ氏がプーチン大統領の力で、大統領になったなどと言うことに関連した報告を聞きたくないからであると言われている。

 

この噂と言うか強い疑いがトランプ氏にかけられているわけである。こんな疑いのあるスキャンダルは、アメリカ史上初めてで、メリカg国家として引けない、スキャンダルに発展するポテンシャルは、十分あると思うのである。

 

トランプ氏とリベラルメディアの激しい戦いが始まろうといしているのではないだろうか。

 

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote


海外ニュース ブログランキングへ img_b142dbaf965a97c5e31276d7dfe3e151127194

筆者は、アメリカに渡り 42年を経過しようとしている。それも100パーセントニューヨークで生活してきた。そのよう人生であるから、日本について語っても認識の間違いが多いと思う。お許しいただきたいと思う。そして、このブログサイトに来ていただき感謝申し上げたい。

 

安倍首相の精力的な外交は、ほかの国のリーダーに比べ、類見ない外国訪問数であろう。NHKニュースで知ったのであるが、プーチン大統領とは、今回16回目の会談だというから、驚く。世界で一番プーチン大統領に会っているリーダーなのではないかと言う印象を持っている。

 

NHKテレビに生出演した安倍首相の話を聞いて、筆者が思ったのは、今回の会談で前もって達成する目的はなんであったのか、そして、それを実現するために、外務省などの関連行政機関はどのような準備をしておられたのか、と言うことである。今回の会談には、資源外交も含まれているので、当然、民間から商社なども相談を受けたと思うのだがどうであろうか。アメリカは、エクソンモービルの最高経営責任者が、国務長官に任命されるほどである。

 

NHKの番組の安倍首相の話を聞いていると、日露平和条約の締結に向けての合意、北方領土の返還交渉を進めること、エネルギー源共同開発、そして、それらの仕事の契約は、ロシアと日本の法律に基づくものではなく、相通じる特別の法律に基づくもの、などの点であったように思うが、正しいであろうか。

 

筆者は、外交など全く音痴で、ど素人の域を出ないが、このような目的を持った首脳会談の準備を首相命令で与えられた、外務省など行政府の官僚たちは、何日徹夜して準備しても、十分な準備はできないのではないかと察するがどうであろうか。アメリカの行政官僚もこのような達成目標を与えられても、「無理です」とはっきり言うと思う。それほど多分野にわたる大きな使命であると思う。

 

筆者は、長年、セオダー・ルーズベルト協会のメンバーで、同元大統領が日露戦争の仲介をやり、ノーベル平和賞を受賞しているので、日露戦争に凝り、研究した。日本に敗戦したが、外交に長けているロシアは、日本に賠償金、戦勝金を払うことがなかった。戦いで勝った日本は、ロシアから何も戦利品を取ることができなかった。日本では、そのため、市民デモが起こったのであった。

 

古代から、領地をめぐる戦争が絶えないヨーロッパで鍛えられ、老獪なあらゆる外交手段を身につけ、生き残ってきたロシアははるかに上手だったのである。この日露戦争終結のための平和交渉に臨んだ小村寿太郎、金子堅太郎などには、成す術もなくロシアの巧妙な交渉術にやられてしまったのであった。

 

筆者がまだ若かりし頃、外務省の優秀な若手官僚と仲良くなり、ロシアの外交交渉能力について話したことがあったが、その友人は、「ロシアにとって、我々などは、赤子の手をひねる様なものですよ」と言っていたことを筆者は今も忘れない。

 

同じく、筆者が若いころお会いしたヘンリー・キッシンジャー氏が「外交交渉は。交渉の目的をしっかり決め、交渉のフレームワークを交渉相手とはっきり決めておく必要がある」と言われた。そして「そうでないとはこの隅をつつき合う交渉になり、まとまらない」と言う。筆者は、このことを生涯の金言としている。

 

安倍首相の外交は、それをフォローする官僚たちを苦しませていると筆者は、想像するがどうであろうか。それゆえに、成果も思ったほど上がっていないのではないだろうか。日本政府がお金を貸すか、あげる以外は?

 

アメリカもロシアも孫正義氏がお金を出せば、すぐ笑顔で会い、褒め称える。お金を持っていなければ、トランプもプーチンも会わない。それを十分知っている孫氏は、優秀な外交官だと思うのであるが。

 

トランプとプーチンは、金権国際政治をやるつもりなのであろうか。

 

日本は、お金持ちの国なのである、とつくづく感じる。

 

佐藤則男

ニューヨーク



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote


海外ニュース ブログランキングへ xBaKF3aN

トランプが大統領になってから、トランプ支持派には、日本の評判が大変良いことが特筆される。トランプ氏が大統領選で勝利を収めるや否や電光石火のごとく安部首相がトランプ氏に祝福の挨拶にやってきたことが挙げられる。トランプのファンは大喜びであった。筆者の周りのトランプファンは、レストランやバーで会うと、筆者のところにやってきてお礼を言う。

 

また、それと呼応してはどうかは知らないが、ソフトバンクの孫正義氏が,ニューヨークにやってきて、500億ドルの投資をアメリカにすることを決め、トランプ氏は大歓迎をしたことは大きなインパクトを与えた。二人で並んで写真を撮り、アメリカのテレビと新聞で発表したのであった。

 

そして、トランプ氏と新国務長官に任命されたティラーソン氏が極めて親しいロシアのプーチン大統領を安部首相が自分の故郷である山口県の温泉に招き会談したことも特筆されねばならないと思う。まだ、明確にこれがどのような評判になるか分からない。

気をつけねばならないのは、日本の資源外交は、時として、アメリカのオイルメジャーの反感を買うことがあるからである。ロッキード事件もオイル資本が絡んでいたと言われている。

 

言えることは、トランプ・ホワイトハウスはオイル、ガスなどのエネルギー産業を重要視しているようであり、日本もロシアの天然資源の開発に協力を目指しているようで、この3人の利害と一致するように思われるのだがどうであろうか。

 

既にこれまでの、日本とロシアのエネルギービジネスの話し合いには、ティラーソン氏が最高経営責任者であるエクソンモービル社も含まれているように言われているが、その役割がどんなものであったかは、筆者は知らない。

 

だがこのロシアのエネルギー開発のビジネスに、日本の利害とロシアの利害、そしてアメリカの利害が含まれ、一致しているとしたら、影響は大きいだろう。このロシアの資源開発に、日本からは大手商社が活躍しているようである。これは日本の方々の方が良く知っておられると思うのでご意見をいただきたい。

 

さて、このように見ると、あまりに単純な見方かもしれないが、ト「ランプ大統領時代を迎えると、アメリカ、ロシア、日本が世界の中心になって、世界を動かす一つの軸になるかもしれない]語るのは筆者の友人の大学教授である。しかし、このような中にあって、中国の動きをどうとらえるか、その教授も筆者も不明であった。一一体、中国がこの3国の間でどのような動きをとるのか、筆者には皆目見当もつかない。

 

中国とロシアの関係は良いと聞いているが、果たしてそうなのかと問われたら、筆者には答えはない。筆者のこれからの課題である。

 

さて、アメリカのトランプ支持派には、このように好意的にとらえられる安部首相であるが、民主党をはじめとするトランプの反対派にとっては、安部首相もプーチン大統領も、憎まれっ子であろう。ロシアのハッカーが大統領選挙の時、クリントン候補の事務所のコンピューターから情報を盗み取った、との話しが広がり、今や、プーチン大統領が直接、関与したとも報道されている。もちろん、このようなロシアのハッキングはトランプを大統領にするための仕業で、そのようなことをほのめかす記事が、ニュースメディアに盛んに扱われている。もちろん、いかなる証拠も見つかっていない。オバマホワイトハウスでさえ、そのように疑っているようである。

 

この動きは、さらに深まる様子を示している。順調に行けば、このようなスキャンダルは、短期間で収まると思うが激しい選挙戦の中で、トランプが作った戦術はあまりにも汚く、卑怯であったという印象を民主党に与えてしまったようである。

 

この辺に、日本の外交政策コミュニティーがどのように考え、いざという時、どのような戦略があるのか筆者にはわからない。しかし、それも取り越し苦労かもしれない。つまり、トランプの天下が定まれば落ち着くのかもしれない。

 

佐藤則男

ニューヨーク

 

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

人気ブログランキングへ

20161210203011_402307

筆者にとり、偶然が付き物の人生であるが、こんなことも珍しいと思う。筆者が、新しい国務長官についてブログ記事を書いたあとで、クリスマスパーティに出かけると、偶然会った青年が国務省に勤務しているという。その偶然性に、少々驚いたが、いつものことである。

 

その青年は、明るく、さすがに外交畑を生きている感じがした。パーティ会場でも社交に慣れている。筆者は、国際連合で働いていた自分を思い出していた。筆者の上司は、コーフィー・アナン氏で、後、国連事務総長になった人であるが、実に社交術が見事な人であった。

 

その夜のパーティには、大勢の人が参加しているので、その青年とは、長い時間は話せなかったのは残念であるが、大変勉強になった。その青年は、今度の大統領選でトランプが大統領に選ばれたため、これまでの仕事が変わるのではないかと心配していた。自分の所属する部署も上司もすべて変わるのではないかと考えているようであった。トップが変われば、すべて変わるのは、政府機関、民間企業、同じことである。アメリカは、トップダウンがものをいう組織である。

 

その青年は、これまでも、仕事面でかなりハードワークが重なり、疲れているようであった。外国の勤務地から帰って来たばかりであった。そして、その青年は、これまで、高いプライドを持って仕事をしてきたことを誇りに思っていた。しかし、退職を希望しているようであった。

 

その青年が国務省という政府機関で働いているため筆者もその青年も話しには十分気をつけて話した。筆者は特別な話題など求めていなかった。その青年が一生懸命働いて様子が見え、聡明でしっかりした世界観を持っていることに感心した。その青年はIvyリーグの大学の出身で博士号取得を目指すのだそうである。国務省に勤務しながら、十分博士論文の準備ができたようであった。

 

筆者は、アメリカの若手官僚を高く評価していなかった自分を深く反省したのであった。優秀な若手官僚であることがよく分かった。

 

筆者が、その青年から得た印象では、トランプ大統領の下で外交政策が大きく変わり、今のところどのように変わるのかは、まだ見えていないようであった。

 

筆者が「ティラーソン新国務長官の下では、ロシアとアメリカのオイル資本が力を持ち、オイルとガス産業が、これまでの外交政策に加わりより多角化するのではないか」と自分の意見を述べると、慎重に「そう思う」と答え、「日本もロシアとその方向で動いている」と言う。さすがだと思った。筆者が日本人と見て、そのようなことも見ている、と言うのであろう。日本の安倍首相のロシア戦略も十分見ているようであった。

 

安全保障の話題に入ることは避けた。それまでであった。きちんとした、真摯な青年であった。日本の若手官僚に期待する筆者は、そのような優秀なアメリカの若手官僚に会ったのがうれしかった。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

人気ブログランキングへ

donald_trump66-620x412

ワシントン体制に反乱を起こし、選挙民にくまなくワシントン体制の形骸化を訴え、打破を訴えたトランプが次期大統領に選ばれ、その公約をどのように果たすのか、注目されていたが、トランプが自らその回答の大きな部分を出した。

 

それは、行政のトップのポストを民間の財界の大物を起用することであった。そのもっとも大きな動きは、国務長官にエクソンモービルの最高経営責任者のレックス・ティラーソンの起用であった。ティラーソンは、ロシアのプーティン大統領と親交があり、これまで様々なビジネスをやってきた。このブログサイトでこれまで十分述べたので、アーカイブを参照いただきたい。

 

次に、財務長官に、ゴールドマン・サックスの重役のスティーブ・ムヌーチン、商務長官に、ベンチャーキャピタリストのウイルバー・ロス、労務長官に、ファーストフードチェーン店の会長のアンドリュー・プズダー、中小企業長官には、プロレス業界の会長であるリンダ・マクマホン、そして、経済諮問委員会会長には、ゴールドマン・サックスの社長のゲリー・コーンを起用した。

 

外交面、経済面では、すべて民間ビジネスマン、ビジネスウーマンを当てたのである。それも重鎮ばかりである。同時に、これらの人々は、トランプの朋友でもある。

 

果たして、この戦略がワシントンを変えることに効果的かどうか、見ものである。

 

まず、これらの民間の大物は、苦しい立場に立つことになると思う。彼らは二人のボスを持つことになる。一人は、立法府である議会、もう一人は、直属のボスである大統領である。この二人のボスからの命令は、ほとんどと言っていいほど、対立すると思う。だから、どちらの言う命令を現実的に聞き入れるか、判断が難しいと思う。

 

もちろん、怖いのは、トランプ大統領である。間違えば「Fire!」であろう。陰口をたたいても「Fire!」であろう。ボスであるトランプの言うことは、イエス以外返事はないであろう。

 

この民間人トップは、だれも政府の公の仕事をした経験がない。戸惑うだろう。省内外のコミュニケーションがほとんど文書によるコミュニケーションになる。メールのやり取り、電話のやり取りもメモに残さなければならない。このような仕事の進め方は行政組織では常識で、この民間人の大物たちは、閉口するであろう。

 

さらに、彼らが発見するだろうと思うのは、行政機関で働いている人たちと自分の会社で働いている人たちの能力の差があるのではないかと思う。

 

余計なことであるが、アメリカの官僚と日本の官僚と比べたら、日本の官僚の優秀さが目立つ。それは、筆者がライシャワー元駐日米国大使が個人的にお会いした時、筆者に内緒で日本の官僚の優秀さを指摘していた。これら民間企業の大物たちが強く感じることであろう。

 

さて、果たして、トランプのマネジメントスタイルがワシントンで通用するかどうか筆者は興味がある。筆者は、偶然、バーでトランプの秘書に会ったことがあり、長時間トランプがどんな人物であるか聞いた。5時になってもオフィスにいないし、居所もわからない。皆決定のサインがもらえず、おろおろしている、とのことだった。

 

ワシントンで長年仕事をやってきた上院議員や下院議員、また議会スタッフたちが、トランプにどのように反応するか大変興味がある。トランプが大統領である。しかも議会は共和党が上院及び下院で多数派を占めている。マイノリティである民主党の影は薄いであろう。よって、トランプがワシントンに慣れていなくてもスムーズに事は運ぶかもしれない。

 

新しい大統領が決まり、ホワイトハウスに入ると常に言われるのは、大統領に就任して最初の100日で、どのような大統領になるか、どのような4年間になるかを予想することがあちこちで行われる。

 

その100日が経った時、どのような評価が下り、どのような予測がなされるかアメリカ中が興味を持つであろう。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

-1x-1

トランプ次期大統領は、国務長官にレックス・ティラーソン、オイル企業トップのエクソンモービルの最高経営責任者を任命することが確実になっが、この任命がワシントンの政界筋で問題となっている。

 

もちろん、いくらトランプが任命したところで、上院の外交委員会の公聴会で、承認されなければならない。共和党内部には、この任命に反対する動きもある。マッケイン上院議員、グラム上院議員であるが、彼らは、外交委員会のメンバーではない。するとこの任命に反対出来るのは、今のところ、マーコ・ルビオ上院議員だけである。現状のままだと、承認される可能性が高い。

 

共和党内部のこの任命に反対の原因は、まず第一に、ティラーソン氏が、これまでほぼ30年間にわたり世界各国の実力者と取引きをし巨額の利益を会社にもたらしたのであるが、その中でもロシアのプーチン大統領とはきわめて親しく、いろいろな商取引を行ってきた。ということは、ティラーソン氏とプーチン大統領は、ビジネスマンと政治家でありながら相互の利害が合うということではないのか。

 

この観点からすると、ティラーソン氏が国務長官となった場合、果たしてこの二人がアメリカ、ロシアの2国間の外交関係から、民間企業の利益追求の観念から離れられるかどうか、大きな疑問が上がってくるのは当然である。そして、ティラーソン氏の上司は、トランプ氏で、これも公的立場の仕事に就いたことがなく、企業利益追求の考えの人間である。

 

さて、このような企業人が、国家間の外交ができるかどうかである。企業の利益は、具体的である。金銭的な利益である。しかし、国家間の外交は、そうは行かない。ほかの国々との兼ね合いもある。すべてを考慮に入れなければならない。世界の力のバランス、平和を築くための課題と取り組むことを第一としてもらわなければならない。戦争を起こされては、世界が不安定になるばかりである。

 

ティラーソン氏とトランプ氏にこのような考えが十分できるか。ましては、ことにプーチンが入っている。この人こそ政治とビジネスさらに国家間の外交交渉に長けた人である。世界の国々の大物を動かせる。今の世界で、最も外交能力を持っている人物ではないだろうか。外交の切り札も持っているだろう。それに、ロシアの企業には、国営大企業もあり、そのトップは、プーチン氏ではないだろうか。

 

そして、大きな問題が存在している。ロシアがアメリカ大統領選挙をハックし、トランプに勝たせた、と言う見方が公然と論議されるようになったことである。

 

つまり、ロシアが大統領選挙で民主党候補ヒラリー・クリントンの選挙事務所のコンピューターシステムをハックし情報を盗み取っていたとする見方が大勢を占めるようになってきている。結果として、このハック事件がクリントン候補を不利にし、トランプに勝利をもたらしたと見る人々が増えているという現状である。

 

この事件を重く見た議会は特別捜査委員会を開くのだが、共和党が多数を占める議会は、おそらく、そのような事実を実証することはできないであろう。しかし、トランプ大統領の二期目の戦いを苦しくするのではないかと思う。

 

とにかく、トランプ内閣はアメリカの歴史上、誰も見たこともないユニークな内閣となるであろう。

 

佐藤則男

ニューヨーク

 

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote


20161210203011_402307

どうやら、国務長官が内定したようである。予想通り、オイル産業のキングであるエクソンモービルのCEO(高経営責任者)のレックス・ティラーソンのようである。

 

筆者は、この人が次期国務長官と聞くと、愕然とする。確かに、ロシアのプーチン大統領とは、無二の友人である。世界のあらゆる国で、オイルビジネスをやってきた。世界の財界、政界の大物は、いくらでも知っていることは確実である。

 

このティラーソンで最も気になるのは、同氏のロシア、特に、プーチン大統領との関係である。同時に、筆者が気にするのは、ウルトラ保守派の元国連大使、ジョン・ボールトンとの緊密な関係である。この人の世界観は、危険であると思う。

 

いったいティラーソンは、プーチンとどんな関係があるのであろうか?オイルビジネスとロシアの経済発展に関与していることは、事実であろう。そして、数少ないプーチンとの関係者で、いったいどこまで親しい友人なのであろうか。

 

筆者は、大統領選挙で、ロシアがヒラリー・クリントン候補事務所の情報をハックし、ヒラリーにとって不利な情報を流していたと信じている。そして、その時のロシアの意図がトランプを大統領にしたいということもわかる。結局ロシアは、アメリカのウオールストリートを中心とするファイナンス能力を期待しているのではないかと思う。このストーリーは、筋道が立つプロットであると思う。

 

これは、筆者の山勘で申し訳ないが、クリントン事務所にロシアのスパイが入っていたと思う。

 

筆者は、国連時代、ロシアの同僚と仲良くなり、マンハッタンを歩いたことがあるが、そのロシアの同僚があるビルと指さし、「あのビルのペントハウスには、キッシンジャーが住んでいる」と教えてもらたことがある。さらに、23人のアメリカのセレブが住んでいるビルを教えてもらった。これがどうと言うことではないが、アメリカの要人がどこに住んでいるか嫌によく知っているな、と思った。

 

さて、予想される最も困る状況は、ティラーソンがプーチンと親しく、政治経験を国際舞台で知り尽くしているプーチンにティラーソンが使われ、トランプとの架け橋となることであると思う。そんなことになったら世界はどうなるのか。プーチンとトランプが世界の覇権を握るようになり、民間しか経験のないティラーソンとトランプがプーチンと共に世界政治のリダーシップが与えられることになるだろうと思われる。

 

筆者が最も嫌うのは、オイル資本が出て来たことだ。オイル産業は、それぞれの世界各国で信じられない権力とファイナンス力を持っている。オイル産業界は、アメリカのビジネスの発展の歴史過程で圧倒的な力を発揮してきたのである。スタンダードオイルを築き、巨万の富を築いたロックフェラー家は、あまりにも有名である。ロックフェラー家については他の機会で論じたい。

 

年末のダウ平均は、2万ドル台か?

 

このトランプ・ティラーソンとプーチンの3人が結びついた場合、世界史上最大の権力となると思う。トランプ、ティラーソンと言う公的サービスン経験のないがビジネス界でキングある二人、そして、国際経験豊富で、国際舞台で数限りない謀略を行ってきたプーチン、これにウオールストリートが加わるだろう。株価は、上がり続けるだろう。

 

そして、先日、あるレストランで、最大手投資銀行の重役と会い、年末の株価の終値の賭けをした。筆者は、ダウ平均19500ドルを出したが、その重役は、20500ドルであった。2万ドル台で筆者は、びっくりした。

 

世界は、これまでになかった時代を経験しようとしている。

 

吉と出るのか、凶と出るのか、筆者には、見当もつかない。

 

 

佐藤則男

ニューヨーク

<a href="http://blog.with2.net/link.php?1865168">人気ブログランキングへ</a>
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

RTX1Z33F-606x416

アメリカの大統領選挙にロシアのハッカーによる介入が問題となっているが、議会で調査委員会を開き調査することが本決まりとなった。これは、もちろん大統領選で敗北を喫した少数派の民主党の提案であったが、共和党の重鎮たちがこの問題を重要視し、支持に回ったことは、お伝えした通りである。マッケイン上院議員、リンゼイ上院議員がこれを支持た。

 

本日、この実力者のほかに、共和党の上院多数派リーダーのミッチ・マコーネルも賛成し、本格的に動くことになった。しかし、マコーネル院内総務の方針は、ロシアのハッカーの介入が大統領選挙で行われたのかどうかという点に、重点を置いた調査委員会である。トランプがはたして、ロシアのプーチン大統領と何らかの関係があり、背後で民主党のヒラリー・クリントン陣営の情報をハックし、クリントン候補を、不利な立場に立たせたかどうかは、捜査の対象にならないことを明確にしたものである。

 

アメリカの議会の調査委員会は、その調査のフレームワークが決められている限り、たとえ、トランプ氏とロシアの関係が持ち上がっても、議長がそれを排除することが行われる。今回、調査委員会が開かれても、議長が共和党議員となるため厳重にトランプ氏に触れないように行われる。地頭の大統領であるトランプ氏を守るのである。しもちろん、そのような状況になった場合、民主党は激しぶつかるだろうが、無駄であろう。

 

しかし、このようなロシアのハックが事実とするなら、もし、それが結論として出るならば、大騒ぎである。事実、誰の手によるものかわからないが、リークがあったのは事実であり、ほとんどのアメリカのインテリジェンス コミュニティは、ロシアの手によるものとみなしている。

 

これは、アメリカとしては、絶対許せないロシアの行為で、真剣に取り組まざるを得ない事件である。もしこの事件がトランプにつながれば、トランプどころか共和党自体が極めて困難な状況になると思われる。

 

トランプは、選挙中、さんざんにワシントンの議会をなじり、ワシントンの議会議員をバカ呼ばわりした。その表現は、ワシントンの議員を刺激し、大きな反感を植え付けたと思う。たとえ、共和党の議員でも、トランプに反感を持つ人は多いと思う。

 

さらに、本日の 筆者のブログで述べたが、最大オイル資本のエクソンモービルのレックス・ティラーソン最高経営責任者を任命しようとしていることが注目されている。同氏は、ロシアのプーチン大統領に極めて親しくロシアに精通しているとされる。

 

このティラーソン氏が国務長官になれば、それこそプーチン大統領の狙い通り、トランプとともにアメリカを動かし、世界を動かすという構想が生まれてくることもかけ離れた理解ではないと言われている。

 

この時点で、ワシントンポスト、ニューヨークタイムズなどの新聞、三大テレビネットワークやCNNなどのケーブルテレビニュースネットワークなどは、この事件に執拗に食い下がる捜査報道を展開するつもりのようだ。

 

ニュースメディアを徹底的に批判し、公衆の面前で名指しでリポーターを攻め立てたトランプをメディア記者たちは忘れていないであろう。彼らも執拗にトランプに挑戦するだろう。トランプが大統領に就任しても、このトランプとメディアの戦いは、続くだろう。

 

もし、トランプがロシアと何らかの形でつながっていることが証明されれば、ウオーターゲート事件より、はるかに重大な事件となろう。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

imagesRTX1Z33F-606x416

筆者の予想通りであった。ロシア政府が関与していると見られているアメリカ大統領選でトランプを大統領にしようというハッカーの陰謀の捜査がワシントンで本格的に始まることになるとみられる。

 

共和党のジョン・マッケイン上院議員、リンゼイ・グラム上院議員がこの陰謀説の議会に於いて、民主党が要求している特別捜査委員会の設置に賛成に回り、さらにこの動きに、共和党スーザン・コリンズ上院議員、ジェームズ・ランクフォード上院議員などが賛成に回りそうである。

 

ワシントンのCIAなどが含まれるインテリジェンス・コミュニティで、この事件が注目されるようになり、ロシアのトランプ勝利のための陰謀説が確実にクローズアップされている。

 

また、ワシントンポスト、ニューヨークタイムズ、CBSABC, NBCなどのテレビ局、CNN, MSNBCのケーブルニュースチャネルも前面にこの陰謀説を取り上げるようになり、メディアのこの事件の取り組みに力が入ってきている。

 

このロシアのアメリカ大統領選を操作するという事実が証明され、トランプを大統領にするロシアの陰謀が明らかになれば、アメリカは、大揺れに揺れる。ウオーターゲート事件など比べ物にならないほどの影響力を持つ。国家の危機であるからである。

 

トランプは、これを知ってか国務長官にロシア、プーチンと関係が深いエクソン・モービルのCEOであるレクス・ティラーソン氏を起用するといううわさが流れている。

 

巨大オイル資本のトランプ内閣入りである。誠に危険極まりないと筆者は見る。ティラーソン氏は、世界のあらゆるリーダーを知っており、これまでオイルの世界で生きてきて、各国の大物政治家、財界人と関係があり、巨額のネゴシエーションに携わってきた。アメリカのオイル資本のキングである。

 

そして、さらに危険なのは、アメリカ資本主義の象徴、体制派を支えるオイル資本の関りである。筆者の調べによると、ロッキード事件もこのオイル資本が絡んでいると思われる。

 

アメリカを大きな力で動かしてきたオイル資本、ロックフェラー家、さらに、ブッシュ家を王朝にしたオイル資本。そして、そのオイル資本のキングが国務長官、そして、そのキングが緊密なロシアコネクションを持っている。このような状況証拠は、アメリカ、ロシアばかりっではなく、世界に何を意味しているのであろうか。

 

トランプとプーチン、どんな関係があるのであろうか。もし、二人が結びついているとしたら、二人の狙いは、何か?

 

また、中国をどうしようとしているのか?

 

何故か、トランプの本当の恐ろしさがまだ見えないのではないだろうか、と疑ってしまう。

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

このページのトップヘ