佐藤則男; New Yorkからの緊急 リポート

筆者はニューヨークに住んで40年以上 経つジャーナリストです。ビジネスもやってきました。皆様に生のアメリカの政治ニュース。経済ニュース。社会ニュースを独自の分析、予測を加えてお届けします。職歴は、朝日新聞英字紙 Asahi Evening News (,現在Herald Tribune International) 、TDK, 国際連合勤務を経て独立。NYに、ビジネスコンサルティング会社設立。学歴は、コロンビア大学経営大学院。MBA取得。

佐藤則男のエッセイ・サイトは、次のサイトです。
http://blog.livedoor.jp/norman123-essay/

sugがバイデン

アメリカ中が人殺しの銃乱射に怯えている。毎日のように銃乱射事件は起こっている。先日のインディアナの乱射事件は8人の罪のない人を殺した。犯人の母親は、前もって、自分の息子がそんなことをしでかす可能性をFBIに知らせていた。こんな事件は、いまのアメリカでは、驚かない。このほか、人種差別、白人至上主義、右翼や無政府主義者、極端な左翼などがいかなる事件を起こすか分からない。

アメリカの乱れは、ある一線を越え、新たなる無秩序の状態に突入している。筆者の47年のアメリカ生活から、実感として言える。

 

そして、コロナ、まだ増え続けている。若者は、コロナはもう終わったなどと騒ぎだして、好き勝手な行動をし、コロナを広めている。コロナは、若者の中で広がっているのである。

バイデン大統領は、こんな中で、国政の指揮を執っている。約3兆ドルに上るインフレ策を取り、危機を脱しようとしている。

バイデン氏がこんな状態の時、日本の総理である菅首相を招待したのである。世界のリーダーの中で、バイデンホワイトハウス誕生以来、最初の招待である。しかし、これをどうとらえるか。それは、中国の勢いに乗った動きが東アジア、東南アジアに大きな影響を与えている事実を知れば知るほどバイデン大統領は動かなければ、ならないのである。だが、急を告げる国内問題でそれはできない。

そこで対中国のための助っ人として、日本が浮かんできたのである。日本ハブ論の採用である。日本政府、専門家と綿密な打ち合わせが行われたであろう。バイデン政権の最大の外交課題は、中国への対処である。その難しい課題に日本を当てたのである。国務長官、国防長官を日本に送り、日本政府、国民にアメリカの日本防衛の決意を伝え信頼を得た。そして、それを両国のリーダーがワシントンで確認すると言うことあったのであろう。

しかし、これには、日本の国民感情が十分考慮されなければならない。日本は、まだ眠っている人たちが多くいるのである。それは、丸腰ならば、敵は攻めてこない、と考える人たちである。

バイデン政権は、それを良く知っているし、だからと言って、中国の圧倒的な挑発行為を日本国民は、我慢できなくなっていることも知っている。日本国民には、いざという起き、果たして、アメリカは助けてくれるだろうか、という疑問が常にある。当たり前であろう。アメリカ軍とて、人間である。祖国の人のためであれば、意気も上がるだろうが、他の国の人たちのためにはどうか。

それは、イラク戦争、アフガン戦争などで証明されている。これらの戦争で、アメリカ兵の死傷者数、悲劇がメディアにひっきりなしに報道され、ノイローゼが広がりその数は、3万人を超えたと筆者は記憶している。

 

筆者は、何度もバイデン氏、菅氏の記者会見の様子をビデオで見たが、何と中国問題についての言及が少ないのである。確かに台湾問題に関する言及は行われていたが、肝心要の中国本土に関しては、両首脳は、捨ててかかっているのである。恐らくサミット会談では、それ相当なやり取りが行われたであろう。専門閣僚、関係省庁の議論は訪米前の段階で十分行われていたのであろう。しかし、日本ハブ論は、日本政府がそう簡単に飲み込むはずはなかったであろう。菅総理訪米の出発は、延期されたのではなかったか。

バイデン氏、菅氏の共同記者会見は公のことで、日本政府は、そのような両国の基本政策があることは、特に日本政府は、中国に対しては、公言できるものではない。勿論、中国は、日本はハブ論などはとっくに知っており、それが公に出れば、日本叩きが勢いを増すであろう。中国に、公の場で、尖閣に関し、日本に対する軍事行動さえもとる口実にも使うであろう。

いずれにせよ、日本国家自身、日本政府、日本国民が中国軍事的対立、摩擦など起こす気はないと判断しても差し支えなのではないかと筆者は見るのだが、いかがなものだろうか。

もし、尖閣に中国軍が上陸し、島を占拠し、軍事基地、経済基地を創り始めた場合、

日本は、自衛隊を出動させるか否かも分からないと現時点ではわからないと思う。防衛省では、いろいろな条件のもとにいろいろな軍事的シュミレーションがおこなわれていrと思うのだが、肝心なことは、日本国民に果たして、中国と対決する機運が起こり、命を懸けて、戦うこと自体が無理になっていることが現状ではないか、と指摘するのは、ウオールストリートの投資銀行で働く筆者の長年の友人であるフィリップ ウオークレイである。

「日本は、これから戦争する国ではなく、戦争を起こさないことを考える国民になっていると思う。世界で核兵器の恐ろしさを十分知っている唯一の国だからだ。アメリカ国民は、日本がハブとして、行動することは、ありがたいが、中国包囲網を創り、中国に圧力をかけることができるかどうか疑問である」と語る。


佐藤則男
にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


sugがバイデン

既に
リポートしたように、アメリカの知日派として知られるマイケル・グリーン元国家安全保障会議アジア上級部長は、アジアの安全保障において、アメリカは自ら深く関与する方針を改め、日本がハブ(中心)となる多国間同盟へと転換させることを目指していると指摘している。日本政府が416日の日米首脳会談の主要テーマを安全保障だとしていることからすると、会談では中国封じ込めを念頭に置いた日米の新しい同盟関係が話し合われる可能性が高い。

 

 日米関係に長く携わった日本政府の元高官に首脳会談をどう見ているか尋ねると、「アメリカ政府の方針はまだはっきりしないが、いずれにしても我が国はアメリカとの同盟に軸足を置いてアジア戦略を考えることになる」と答えた。少なくとも日本が独自にアジアの同盟構築を進めることはない、あくまでアメリカの意向を受けて動くというニュアンスだ。しかし、アメリカはもはやアジアの安全保障に多くの予算や軍を割く余裕はない。中国の膨張を抑え込むには日本の積極的な関与が不可欠であるという考えが政権の主流であり、日本がより大きな責任と負担を求められることは間違いない。

 

 アメリカの軍事情報サイト「グローバル・ファイアーパワー」は、2020年の世界の軍事力ランキングを発表した。それによると、1位はアメリカ、2位はロシアで、中国は3位にランクされている。さらに4位にインド、そして5位が日本である。これを額面通りに受け止めれば、アメリカが日本、インド、オーストラリアと新たな同盟を模索していることと、グリーン氏の指摘は合致する。世界4位の軍事力を持つインドと5位の日本が協力すれば、中国を包囲して軍隊の活動を抑えられるという戦略だ。

 

 また、中国の政府系メディアは最近、日本の「潜在的軍事力」に注目する記事を相次いで発表している。それらによれば、日本の潜在的軍事力を支えるのは「工業力」だとされている。インドは世界4位の軍事力を持つものの、武器や兵器に関しては「買うことしかできず、自前で生産する能力はない」ため恐れるに足りぬ存在だとしている。一方で日本は、「核兵器以外のすべての武器・兵器を生産する能力があり、現に第6世代戦闘機をはじめとする次世代兵器の開発に着手している」として警戒している。軍事力ランキングに表れない「潜在的軍事力」で見れば、日本は「間違いなく世界一」だというのである。

 

 アメリカが日本にアジア戦略をバトンタッチしようとしていること、同時に中国が日本の軍事力を警戒する姿勢を露わにしていることは表裏一体だ。アメリカのアジア戦略を常に研究している中国は、今後はアメリカに代わって日本(自衛隊)が仮想敵になることを暗示しているのだろう。

 

 中国政府系メディアは、日本の潜在的軍事力について、工業力のほかにも、「すでにヘリを運用できる護衛艦を保有し、これを空母に改装する計画もある」とか、「原子力技術と燃料を保有しており、憲法とアメリカの制約がなくなれば短期間に核兵器を製造できる」などと警戒している。

 

 アメリカ軍がアジア・太平洋から撤退するようなことは考えられないが、日本が中心となって同地域の安全保障を担うとすれば、中国軍と対峙するための空母や核を自前で持つほうが軍事的に有利なのは間違いない。前出の元高官に、日本は本当に核兵器を製造できるか問うと、「これは日本だけの問題ではなく、核兵器の原料となるウランはもはや世界中探しても多くはない。中国軍と対峙するだけの量を日本が確保するというのは現実的ではない」と否定的な考えを示した。しかし、もし日本が近い将来、原子力発電を放棄して代替エネルギーを確保できるならば、原発に使う予定だった核物質を兵器転用することも理論的には可能だろう。

 

 筆者はかつて、石原慎太郎氏が東京都知事だった時代、同氏の訪米に際してニューヨークで同氏の講演会をアレンジしたことがある。石原氏は、いずれ米中がアジア太平洋で軍事的に対立することは不可避であり、実際に戦火を交えることがあれば中国に分があると指摘して会場をざわつかせた。同氏は兵力や装備の比較ではなく、主に両軍の士気に差があることを重視していた。つまり、この地域で大きな犠牲を払ってでも主導権を握りたい中国と、むしろ大西洋に目を向けているアメリカでは覚悟が違うということだ。

 

 石原氏の予言が的中するかはともかく、10余年を経て同氏の指摘した状況は現実に訪れた。ただ違うのは、アメリカは中国と直接対決するのではなく、その役目を日本に果たさせようとしていることだ。菅義偉・首相がその要求を受け入れることは簡単ではないだろう。尖閣諸島や北朝鮮問題でバイデン大統領のリップサービスをもらえたとしても、それと引き換えにするにはあまりにも重い難題だろう。日本の軍事力がいかにあっても、そして自衛隊の士気が高くても、日本政府に覚悟がなければ宝の持ち腐れになる。

 

佐藤則男(ニューヨーク在住ジャーナリスト)
にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 suga2

菅義偉・首相は、いよいよ今週ワシントンを訪れ、バイデン大統領と初の首脳会談を行う。アメリカ政府もこの会談を重視しているとされるが、それは東アジアにおける日本の役割を、さらに拡大させたい思惑があるからだ。

 

菅首相は昨年10月、就任後初の外遊でベトナムとインドネシアを訪問した。日本の総理大臣は初の外遊ではアメリカを訪問する例が多く、コロナや大統領選挙があったとはいえ、これは異例のことだった。実はその時すでに、日米の新しい関係が動き出していた。

 

菅氏の2か国歴訪の直後、ワシントンで日本通として知られているマイケル・グリーン氏が論文を発表した。同氏は、ブッシュ政権でアメリカ国家安全保障会議(NSC)のアジア上級部長などを歴任し、当時からアーミテージ国務副長官、ジェイムズ・ケリー東アジア・太平洋担当国務次官補とならぶ「知日派(ジャパン・ハンドラーズ)」と称された。安倍晋三・前首相とも懇意で、長く日米両政府のパイプ役を務めた人物だ。

 

アメリカでは、菅首相の訪米を前に、このグリーン論文が改めて注目されている。グリーン氏は菅氏のアジア歴訪について、「アメリカの政策立案者は、日本がアジア外交を重視する姿勢に不満を抱いていた時期もあり、日本でも菅外交は『脱米・入亜』だと指摘されるだろうが、実際には菅外交によって、伝統的なアメリカの『ハブ・アンド・スポーク同盟システム』が良い方向に変わりつつある」と指摘した。簡単に言うと、アジアでの同盟において、アメリカが中心(ハブ)となり、それぞれ2国間の関係(スポーク)を築いてきた関係が、日本を中心とする多国間同盟へと変化しつつあるという分析である。

 

 グリーン氏も指摘しているが、1990年代までは、アメリカはハブ・アンド・スポークの維持を日本に求めていた。しかし、軍拡を続ける中国がインド・太平洋への進出を進めたことでアメリカ政府の方針は変わりつつあり、日本のような主要同盟国が地域のハブとなって中国の進出を抑え込むことが重要視されるようになっているとされる。

 

 グリーン氏は、菅氏がベトナムと防衛品の輸出協定を結んだことに注目し、インドネシアやタイとも同様の協定を準備していることを指摘している。すでに日本は、防衛品輸出については、マレーシアやフィリピンと協定を結んでいる。特にフィリピンに対しては、レーダーシステムの提供や沿岸警備隊の増強に対する資金的な支援など広範な協力に踏み込んでおり、東南アジアにおける安全保障のハブとしての地位を強化している。グリーン氏は論文で、「日本の強みは、東南アジアとの外交が多面的なことである」としている。安全保障で同盟関係を強化すると同時に、コロナ対策や経済支援、インフラ投資などで各国と強固な関係を築いていることを評価しているのである。また、グリーン氏は日本が各国に「中国なのか日本なのか」あるいは「中国なのかアメリカなのか」といった踏み絵を迫らないことで、地域の対立を避けていることも功を奏したと分析した。

 

 菅氏はアジア歴訪から帰国するとすぐに、来日したデービッドソン米太平洋軍司令官と会談した。この会談で両氏は、中国の海洋進出について、「深刻な懸念と強い反対の意」を表明している。これは、アジア歴訪が日米両政府の合意のもとに行われたことを示唆しており、グリーン氏によれば、「日米がより平等なパートーシップに向けた進化を歓迎することを示す明らかな兆候」だったという。

 

 もうひとつ、グリーン氏の指摘で興味深いのは、アメリカにとっては東アジアにおける日本と並ぶ重要な同盟国である韓国について厳しい見方をしていることだ。韓国もまた、東南アジア各国に軍事的な支援をしているものの、それは「他のアメリカの同盟国と調整することなく行われている」ため、日本のような役割は果たせていないという。その点で日本は、「同盟国を怒らせることなく」地域のハブになりつつあると評価している。

 

 半年前の論文が、いま改めて注目されている背景には、バイデン政権の苦しい政権運営があることも忘れてはならない。コロナ対策が最優先であることはもちろんだが、その後の経済復興のために2兆ドルを超えるインフラ投資と、その財源のための国際企業への大幅な増税方針を打ち出したことで国内世論は真っ二つに割れている。「大きな政府」を目指すことに反発する国民を説得するためには、巨大な軍事費の圧縮も必要になるだろう。中国の膨張を見れば、アジア太平洋地域で軍事力を削減するわけにはいかないが、そのためのアメリカの負担はできるだけ減らしたい。その意味でも、かつては消極的だった日本のハブ化を容認しようという空気が生まれつつあるのである。

 

 日米が安全保障で対等なパートナーになることは長期的には望ましいが、そのためには日本は地域の安全保障により大きな負担を求められ、中国ともアメリカに頼らずに対峙する覚悟が求められることになるだろう。

 

にほんブログ村 ニュースブログ ニュース批評へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

佐藤則男2
kissinger3

筆者は、33年前、当時のニクソン政権の元国務長官であったヘンリー キッシンジャー氏に単独インタビューをしました。当時、筆者のような未熟で名もない、実績のないものがそんなことを発表すると、生意気などと日本の厳しいジャーナリズムの世界で袋叩きに会うと思い、押し入れの隅に眠らせておりました。それから、33年後、公表しました。筆者など、未だうだつがあがらず、ジャーナリズムの世界では、路傍の石のような無名の存在でしかありません。

ところが先日、次のようなありがたいお言葉をYoutubeサイトにいただきました。あまりにも嬉しいので、筆者のブログサイトに掲載させていただきます。インタビューは、何と40分延長され、トータルで一時間40分、そして「You are the best interviewer I have ever met.]と言われたのであった。

 

 

注目の返信

Hirotaka Kawano

8 時間前

佐藤則男様、31年間の沈黙を解禁しての公表YouTubeに感謝いたします。1988年、約33年前、キッシンジャー氏も60代半ば、数年後には、ベルリンの壁崩壊、ソビエト連邦・東ヨーロッパ共産主義政権崩壊。現在は、アメリカ、中国の覇権争い。中国寄り外交の始まりがキッシンジャー氏、あれから、約33年。国際外交史的にも、大変貴重なインタビューYouTubeです。🌈🛰

 

Hirotaka Kawano様、身に余る光栄です。心から厚くお礼申し上げます。佐藤則男

 

キッシンジャーインタビューのウエブサイト

 

https://www.youtube.com/watch?v=RqornEAPLiU

 

https://www.youtube.com/watch?v=Gu4jHI85Ero

 

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

nori11

予想されていた通り、トランプ前大統領の2回目の弾劾裁判は、無罪判決が下された。この判決は、一口に言えば、トランプ前大統領が頑固以外の何物でもない共和党長老のの次期大統領選挙に出馬するための強引な作戦である。

 

大統領弾劾制度もまずい。下院が前大統領の弾劾を過半数で決め、それを上院に送り上院議員が陪審員となり、判決を下すのであるが、弾劾を決めるには、三分の2の票が必要なのである。このシステムだと、よほどの悪行をした大統領でなければ弾劾されることはないのである。

 

更に筆者はおかしいと思うのは、この上院における世紀の裁判をやっている検察側、弁護側は、アメリカ合衆国の法律を侵す違法行為を被告が犯したかどうか、が問題ではなく、どちらが今後政党として有利になるのか、なのである。

 

どこのくにであれ、政治は、このようなシステムで動き、政治は混乱する。このシステムを民主主義と呼んでいるのである。

 

さて、トランプ氏の名声が地の果てまで、落ちているのに、これまでのように力を持ち続けることができるのか大きな疑問であろう。そこで、筆者は、元共和党のストラテジストから聞いていることをのべようと。その主たる原因は、今、共和党には、トランプにとって代われるリーダーはおらず

 

、2024年の次期大統領選挙までに出てくるかどうかわからないと言うのである。だから、トランプの力が必要なのだと言う。筆者は、その見方に大反対した。もはや、アメリカは、この人物を必要としていない。どんな人物も大統領選候補となれば、変わるものだ、と言った。この意味は、トランプではなく、ほかの人でも出馬すれば変わるものだと言いたかったのである。

 

最悪な状況は、トランプがフロリダホワイトハウスに入り、優秀なスタッフであるヴァ―ノン、娘婿のクッシュナーなどを使い内政、外政にわたってマラーゴから怪情報が流れ、指令も出るようなことになるとアメリカの迷走が破壊される。

 

それでは、トランプに変わって共和党にそんなポテンシャルを持っている人はいるか?

 

筆者は、トランプに注意を払わず、他の若手を育てるために、サウスカロライナ州知事、国連大使を歴任した、ニッキー ヘイリー女性知事を挙げた。ヘイリー氏は、次のような人物である。(ウイキペディアより)

 

ニッキー・ヘイリ―は、1972年生まれ。サウスカロライナ州知事。国際連合大使をれきにんしている。インド・パンジャーブ系アメリカ人。

 

サウスカロライナ州下院議員を経て、2010年中間選挙でサウスカロライナ州知事選挙に共和党指名候補として立候補。同年11月の本選挙で当選を果たし、20111月に同じ共和党のマーク・サンフォードから州知事職を引き継ぎ116代目サウスカロライナ州知事となった。サウスカロライナ州史上初の女性知事・人種マイノリティ出身知事である。また任期中は全米50州で最年少の知事でもあった。

 

信仰する宗教はメソジストの中でも保守派で、サウスカロライナ州兵の夫であるマイケルとの間に2人の子供がいる。中絶に強く反対する保守強硬派として知られている。

 

筆者は、これからのアメリカ大統領選は、トランプのような候補がつぐつぎにでてこられるとたいへんなことになるだとうろう。

筆者は、共和党に関する限り、トランプの様々な脅しと思われる仕事の進め方。諸外国と敵対するやり方、言葉使いなどの常識的な水準から見たトランプ氏の専門知識は、世界の政治スタンダードを下回る日本の外交政策のレベルにしてしまった。

 

問題は、頭コチコチの共和党の白髪頭の保守的思想にむしばまれた老人たちがなんというかである。

 

夢の対決は、ニッキーVSカマーラである。この対決が実現すれば、アメリカは、変わる。


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

議事堂に侵入した暴徒が、大暴れし、警官を捕まえ、苦しさと痛さを、それでもこらえ、抵抗したが、力ずくで殺す場面をそのビデオは、映し出した。その様子を見て、暴徒たちは、歓声を上げる。そして、暴徒たちは、アメリカ議会の議員を探し出そうと懸命になる。彼らの最大の敵であるナンシー ペロシー下院議長のオフィスに「ナンシー、ナンシー」と、気味の悪い声を上げ、近づいていく。明らかに殺す意図があるのだ。

共和党の造反組の一人であるロムニー上院議員も狙われ、かろうじて、逃げる姿が移されている。そして、極め付きは、トランプ大統領の命令に背いたペンス副大統領を捉えようとした。「裏切者ペンス」と叫びながら近づいた。その時、ペンス副大統領は、家族と一緒にオフィスにいた。そして、その殺しの手から、かろうじて逃れる。

こんな情景が警察から公開された防犯カメラがとらえたビデオが証拠として出され、下院のトランプ大統領弾劾の検察側に立つ民主党のプレゼンテーションに使われ、上院で公開された。

そして、その暴徒たちを煽り、議会に向かわせた狂ったような演説をするトランプ大統領の姿と、めちゃくちゃな内容の演説の姿とインターポーズされ上院の議会場で再生される。下院を代表する民主党議員の観察側のプレゼンテーションである。中には、娘を連れてきている議員もいて、その娘が「お父さん、私は、二度とワシントンには来たくない」と言われたことを発表し、嗚咽した議員もいた。他にも嗚咽をこらえ発表した議員がいた。

 

嗚咽と怒りをこらえ、民主党議員代表は、防犯カメラがとらえたビデを有効に使い、生々しいビデオを使い、検察側の証言としては、十分なように思われる。

 

まるで、狂った暴徒のリンチに遭う議員たちを表すハリウッド映画である。逃げ足が一歩遅ければ、何人の議員が殺されたであろうか。増しては、暴徒が機関銃を持っていたら、アメリカ議会は大混乱になり、死者が5人どころではなく、二けたになっていたであろう。

年を取り、やせ衰えたペロシー下院議長、トランプ大統領の悪鬼と化した命令を無視し、両院総会でバイデン大統領を認め、新大統領の誕生を可能にしたペンス副大統領を捉え、リンチにかけようとしたのである。民主党は、そのペンス氏を称えるのである。

筆者は、こんな情けないアメリカの政治状況は、46年間のアメリカ生活で見たことはない。

このようなプレゼンテーションを検察側から示されても、トランプ支持の態度を微動だにしない、共和党は、何なのであろうか。そして、17名の造反者を獲得しなければ、トランプ前大統領は、無罪放免になるのである。にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

今日もトランプ前大統領の上院における弾劾裁判が続いている。ケーブルネットワーク、地上局すべてがこの裁判をカバーしている。

 

筆者の46年間のアメリカでの生活の中で、最も激しい嵐が吹きまくるアメリカである。なぜこんなことが起こるのか。その理由は、アメリカ国民の政治、経済、社会がトランプという人物が大統領に就任し、ひっくり返し、これまでのアメリカが選んだ大統領の中でこれだけの間違った国策を国民に強いて、アメリカを治めたようとした大統領はいないからである。

 

そして、 民主党支持者、並びに民主主義を信じる善良なアメリカ国民、毎日一生懸命必死に働く中にも、アメリカンドリームを抱き、明るく希望を持って生きる無垢な素朴なアメリカ国民、そして、人種差別に苦しむ移民たちを不当に扱った大統領である。不法移民を監獄に入れ、親子を引き離し、行方を知らせず収容したのである。

 

アメリカに自由を求め、アメリカンドリームを目指し、アメリカの難しい移民法に耐え忍び、道を切り開くことを目指している移民の夢を砕いてきたのである。

 

近代文明では、理解できない政策、考え方、社会観、世界観を持っていたのである。

 

このような大統領を擁護し、リーダーとして保とうとする共和党は、いったいどうしたのであろうか。共和党も立派な政党で一時は、筆者は支持した時期があった。レーガン大統領の時代であった。その頃の共和党とは雲泥の差がある。

 

筆者は、46年前の3月、ケネディ空港に着き、筆者が思う存分吸い込んだ自由と開放の空気。生活は、貧しかったが、それに耐え、マクドナルドのハンバーガーで食べつないだ日々。掃除機が買えず、ごみを拾っていた時代。そんな中にも自由があった。誰にも干渉されず、だれにも侵されない人権とプライドを持てた。筆者は、そんなアメリカを尊敬し、深く感謝している。

 

 

にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

trump1010

トランプ前大統領の2回目の犯罪疑惑の裁判が行われる。とは、言っても、裁判所で行われる裁判ではない。政治的裁判で、下院がトランプ氏を弾劾し、それが正しいかどうか、上院で行う政治的裁判である。今のところ、上院では、民主党、共和党50人ずつの議員数で、過半数の評決案の場合でタイになるため、副大統領ハリスが決定票を投ずる。すると、民主党案が通過するのである。

 

だが。大統領弾劾の上院裁判は、3分の2の多数決が必要で、有罪か無罪かが決まる。つまり、トランプ前大統領を弾劾するためには民主党は、共和党議員に17人の裏切りものを出さなければならない。それは最初から、不可能であるとされている。

 

リーダーレスの共和党は、トランプ氏を立てなければ、だれもリーダーになれる人はいないのである。そんな状態であるから、トランプ氏は、ロンドンタイムズ紙の報道によれば、フロリダで、休息を取り、おいしいものを食べ、ゴルフをし、親しい友人たちとくつろいでいるということである。無罪放免は、もはや決まっており、共和党で最も力のあるリーダーとなるのである。

 

ここで、上院裁判のテレビ中継が始まった。

 

一か月前に起こった議事堂の攻撃のビデオが効果的に証拠として使われ、下院を代表する民主党の検察としてのプレゼンテーションが実に効果的で、筆者は改めて驚いた。トランプ前大統領の暴徒の扇動が明らかで、彼らを議事堂攻撃に走らせたことがビデを持って証明された。筆者には、動かせない証拠として残るのではないかと思った。

 

しかし、いざ裁判となり、共和党のトランプを代表する弁護士の反論となると、彼らの弁護は、既に大統領を退いているトランプ氏は、一般人で、そのような出来事とは関係なく市民であり、そんな人を弾劾裁判にかけること自体が、憲法違反であることを説いた。

 

つまり、憲法違反でこんな弾劾裁判自体が違法であることを説いたことは、失敗であったと筆者は思う。トランプ前大統領の中には、入らず、起こった事実を無視して、裁判をする入り口で葬ってしまおうと図ったのである。

 

共和党の首席弁護士の反論は、裁判自体の無効性を訴えると同時に、その原因は、2024年の大統領選挙に、トランプ氏がまた出馬し、再選に勝利することを恐れているからだ、と大弁護をし、民主党ばかりでなく、共和党からも愚かな弁護の声が上がっている。

 

弁護側の反論も終わり、陪審員、つまり、上院議員全体は、この裁判自体が違憲かどうか、投票が行われ、56対44で意見ではないことで可決された。 共和党の裏切り者は6人であった。

 

これで、この裁判は、認められ明日から、本格的な裁判が行われる。

 

理解しておきたい現実は、トランプ支持は、20パーセント台で、それにもかかわらず共和党のメンバーがトランプ氏にしがみつく理由は、今後トランプ氏が共和党のセンターになり、党を牛耳るからだ。もし、トランプ氏がディジタルメディア会社を持てば、同氏の共和党のコントロールは、さらに強まるだろう・


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

senkaku

大手投資銀行の友人のマイケルと話のついでに「尖閣諸島について知っているか?」と切り出してみた。案の定待ってましたと言わんばかりに歴史愛好家のマイケルは、自慢を始めた。「今、日本が最も悩まされている問題の島だ。小さな図体をしているが、日本と中国が戦争状態に陥る可能性がある島だ」という。その通りである。日本は、もう何年もこの問題で悩んでいる。

 

マイケルは、言う「この問題について、どれだけのマーケットリスクがあるがみんなで調べ、私の部門でも分析をしたことがある。この問題の歴史は、古いが我々の認識は、沖縄とその他の島々を日本政府に返還する時、アメリカが尖閣と言うちっぽけな島の所有権、統治権を明確にしなかったことが、後で、大きな問題に発展させる理由になっている。

 

「中国があの時のようにまだ経済力も軍事力もまだ我が国に対抗するなど、論議のできなかった状態なら、目をつぶっていても、アメリカが統治権を持っていることが明白である。そういうことなら、中国は、手は出せなかった。

 

筆者が「ひょっとして、アメリカ国務省、その当時の国務長官は、ヘンリーキッシンジャーだったが、同氏は、沖縄返還の時、尖閣諸島の所有と統治をめぐり、必ず、将来問題になることを知っていたのではないのか」言うと「想像はできる」と言った。

 

「恐らく、アメリカは、最初から、これらの 小島 は、中国と日本を将来戦渦に巻き込む戦いの発端になるだろうと腹の中にあったのではないか」とマイケルは言う。

 

それではどうするか?

 

マイケルは言う。尖閣諸島の問題を第三次世界大戦の可能性があることをまず世界の人々に知らせる必要があること、そして、その戦火は、いろいろな国々を巻き込む潜在性を世界に知らせなければならないと思う。日本が隣国の中国の軍事的脅威に現実で直面し、ウオールストリートに心配されているているなどとは、世界の投資家にどれほどダメ―ジを与えるか?

 

早速分析し、世界ファイナンシャル市場に影響するか、大手投資銀行にはなくて済まされる問題ではない。 世界のあらゆる情報を手元に持ち、この地球の隅々に情報もを持つことは、競合他社を駆逐することである。投資銀行は、各国に情報網を持ち、情報を素早く分析し、トップリーダに報告する任務を与えられている。

 

この尖閣のリスクは、どうか、と聞くと、「進む方向が戦争とわかれば、大変なことになる。ある航空母艦の艦長が私の友人だが、尖閣をめぐり、日本と中国の軍事的対峙のような状態になれば、第7艦隊は、日本海、南シナ海に駐留し、戦闘態勢を整えるような事になれば、経済は、世界規模で大きな動きになるだろう。

 

「バイデンと習近平が甲板に立ち、敵対し、そして、トマホークが一基でも発射されれば、東シナ海、南シナ海は、火の海になるだろう。金正恩も目を覚ますだろう。もっとも損をするのは、日本であろう。アメリカ軍の戦費を負担させられる・

 

「これは、軍備を怠り、国民の士気を高揚させなかった日本政府の責任であろう」とマイケルは語った。

佐藤則男



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

trump1010

筆者は、トランプ大統領が自分自身に大恩赦を与える問題について、考えるところがあり、ロスアンゼルスにいる筆者が最も切れる弁護士と思うH氏と電話で話した。H氏は、筆者とビジネススクール卒業直後に知り合った仲で難しい仕事を一緒にやってきた人物である。ハーバードロースクールを優秀な成績で卒業し頭脳明晰な弁護士である。

 

筆者は、「先日、アメリカのメディアは、トランプ大統領による恩赦をめぐって、贈賄工作があった疑いがあるとして、司法省が捜査を行っている報道している。1日に開示された裁判所の文書で明らかになったものである。どう思うか?」と聞くと「大統領の犯罪を追及すると言う意味では、重要なことで、トランプ氏が大統領としての地位にいることを揺さぶることである。そして、引継ぎを拒むトランプ氏に対する効果的な攻撃ではないかと思う」と、H氏は、答える。

 

「ワシントンの連邦裁判所が明らかにした文書によると、ホワイトハウス高官との接触を試みるなどの「秘密のロビー活動計画」に関する捜査を、捜査当局が8月に開始。司法省は「犯罪行為」があった可能性を示す内容が含まれているとして、通信記録や電子メールの閲覧を裁判所に求めたと、報道されている。この事実が証明されれば、万事休すではないのか」と聞いたら、「いや、そうとも限らない。それらの証拠の閲覧が起こり、十分その証拠固めをすることは容易なことではない」と言う。

 

「それでは、具体的に言えば、トランプ大統領により、どんな犯罪の疑いがあるか、調べてみると、いろいろ出てくる。私が個人的にニューヨークで、情報を入手したのは、トランプ大学を設立し、不動産業を教え、破格な利益を上げる方法をクラスで教えるものであったが、授業料だけ取って、何もしなかった事件。

 

「ワシントンのニュースレターのThe Hillは、政権が交代した場合、バイデン政権下で、ロバート・モラー特別検察官がロシア捜査で報告した司法妨害のケースや、元側近のマイケル・コーエン氏を有罪へと導いた選挙資金法に関する疑惑、ニューヨークタイムズが9月に報じた税金詐欺、大幅な脱税の可能性について、追求される可能性が指摘されている。これらの法違反は、裁判所で争われた場合、証拠不足で追及が難しいのではないか」と質問すると、「難しいが、可能と思う。特に、脱税では、大きな不正行為がが浮き彫りになっている。この追求が裁判でなされ、トランプ氏の会社、個人の税金申告書が公表されることになることが先決だ」と、H氏は語る。

 

【ニューヨークタイムズの記事を見ると、巨額の脱税が行われなかったならば、あのような税金ゼロは成立するはずがない。私も同じようなことをやっているハーバードロースクールを首席で卒業した弁護士を知っているが、法律すれすれのところで勝負し、有罪、無罪どちらでも取れるところで戦っている】と筆者が言うと「その方法は、負債と減価償却をうまくつかうやり方で論議を呼ぶだろう。

 

さらに重要なことがある。ロシア疑惑に関することである。

 

「モラー氏は20194月に提出したロシア捜査報告書で、現職の大統領は刑事訴追を免れるという司法省の見解を受け入れるとした上で、「徹底的な捜査の後に、大統領が明らかに司法妨害をしなかったという事実に自信があるならば、我々はそのように表明をする。事実と法的基準を元に、我々はこの判断にいたることができなかった」と述べ、「報告書は大統領が犯罪をしたことを結論づけないが、容疑を晴らすものではない」と結論を述べた、どうおもうか?」と聞くと、「その結論が事態を混乱させた。その様なあいまいな玉虫色の結論を出すべきでなかったのである。ハッキリとわからないのであれば、そのように述べ、さらなる捜査を促すべきであった。それをせず、あいまいにしたから、トランプ陣営、司法長官は、自分たちの都合の良い結果として受け取り、無罪放免としたのである」と、H氏は述べる。

 

バイデン氏は、既に、大統領は、大統領を恩赦はできない、と明確にしている。

 

大統領の恩赦を認める法律は、この問題に対する結論を出すに十分ではない。あいまいなのである。

 

筆者が言えることは、トランプ大統領が自分に恩赦を与えること自体、自分の犯罪を認めることになるのである。犯罪と認めることができるから、恩赦を考えるのである。

 

そして、それを題材に、トランプ氏と交渉し、トランプ氏の今後の政治活動を「民主主義の基本精神を守ること」を条件にトランプ氏とでぃーるすべきと思う。トランプ大統領は、は、トランプ大統領が自分自身に大恩赦を与える問題について、考えるところがあり、ロスアンゼルスにいる筆者が最も切れる弁護士と思うH氏と電話で話した。H氏は、筆者とビジネススクール卒業直後に知り合った仲で難しい仕事を一緒にやってきた人物である。

 

筆者は、「先日、アメリカのメディアは、トランプ大統領による恩赦をめぐって、贈賄工作があった疑いがあるとして、司法省が捜査を行っている報道している。1日に開示された裁判所の文書で明らかになったものである。どうおもうか?」と聞くと「大統領の犯罪を追及すると言う意味では、重要なことで、トランプ氏が大統領としての地位にいることを揺さぶることである」と、H氏は、答える。

 

「ワシントンの連邦裁判所が明らかにした文書によると、ホワイトハウス高官との接触を試みるなどの「秘密のロビー活動計画」に関する捜査を、捜査当局が8月に開始。司法省は「犯罪行為」があった可能性を示す内容が含まれているとして、通信記録や電子メールの閲覧を裁判所に求めたと、報道されている。この事実が証明されれば、万事休すではないのか」と聞いたら、「いや、そうとも限らない。その閲覧が起こり、十分その証拠固めをすることは容易なことではない」と言う。

 

「それでは、具体的に言えば、トランプ大統領により、どんな犯罪の疑いがあるか、調べてみると、いろいろ出てくる。筆者が個人的にニューヨークで、情報を入手したのは、トランプ大学を設立し、不動産業を教え、破格な利益を上げる方法をクラスで教えるものであったが、授業料だけ取って、何もしなかった事件。

 

「ワシントンのニュースレターのThe Hillは、政権が交代した場合、バイデン政権下で、ロバート・モラー特別検察官がロシア捜査で報告した司法妨害のケースや、元側近のマイケル・コーエン氏を有罪へと導いた選挙資金法に関する疑惑、ニューヨークタイムズが9月に報じた税金詐欺、大幅な脱税の可能性について、追求される可能性が指摘されている。これらの法違反は、裁判所で争われた場合、証拠不足で追及が難しいのではないか」と質問すると、「難しいが、可能と思う。特に、脱税では、大きな不正行為がが浮き彫りになっている。この追求が裁判でなされ、トランプ氏の会社、個人の税金申告書が公表されることになることが先決だ」と、H氏は語る。

 

【ニューヨークタイムズの記事を見ると、巨額の脱税が行われなかったならば、あのような税金ゼロは成立するはずがない。私も同じようなことをやっているハーバードロースクールを首席で卒業した弁護士を知っているが、法律すれすれのところで勝負し、有罪、無罪どちらでも取れるところで戦っている】と筆者が言うと「その方法は、負債と減価償却をうまくつかうやり方で論議を呼ぶだろう。

 

さらに重要なことがある。ロシア疑惑に関することである。

 

「モラー氏は20194月に提出したロシア捜査報告書で、現職の大統領は刑事訴追を免れるという司法省の見解を受け入れるとした上で、「徹底的な捜査の後に、大統領が明らかに司法妨害をしなかったという事実に自信があるならば、我々はそのように表明をする。事実と法的基準を元に、我々はこの判断にいたることができなかった」と述べ、「報告書は大統領が犯罪をしたことを結論づけないが、容疑を晴らすものではない」と結論を述べた、どうおもうか?」と聞くと、「その結論が事態を混乱させた。その様なあいまいな玉虫色の結論を出すべきでなかったのである。ハッキリとわからないのであれば、そのように述べ、さらなる捜査を促すべきであった。それをせず、あいまいにしたから、トランプ陣営、司法長官は、自分たちの都合の良い結果として受け取り、無罪放免としたのである」と、H氏は述べる。

 

バイデン氏は、既に、大統領は、大統領を恩赦はできない、と明確にしている。

 

大統領の恩赦を認める法律は、この問題に対する結論を出すに十分ではない。あいまいなのである。

 

筆者が言えることは、トランプ大統領が自分に恩赦を与えること自体、自分の犯罪を認めることになるのである。犯罪と認めることができるから、恩赦を考えるのである。

 

そして、それを題材に、トランプ氏と交渉し、トランプ氏の今後の政治活動を「民主主義の基本精神を守ること」を条件にトランプ氏とディーるすべきと思う。つまり、トランプ氏がホワイトハウスを去ってから、めちゃくちゃにバイデン政権を攻撃し、道を阻み、邪魔をするような行動をとらないことと法取引をする条件とするのである、と筆者言うと、H氏は、「悪い考えでばない。しかし、法律的には、そのような取引は、成立する。しかし、政治的には、成立しないだろう。政治は、常に世論の扇動、とメディアの扇動だからだ、とH氏は言った。

 

 

 


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村https://blog.with2.net/link/?id=1865168
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

皆様へ
「佐藤則男;New Yorkからの緊急リポート」は、このサイトに戻りました。今後は、このサイトにお出で下さい。
私は、ニューヨークに46年間住み、日本の皆様に、アメリカ情報をお届けしてきました。これからは、より突っ込んだ新しい視点に立ったアメリカ情報をお伝えします。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

佐藤則男
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

biden trump 5
小学館のサイトに移りました。つぎ の二つのサイトのどちらかを選び、カーサーでなぞりマークし、クリックしてください。これまでの記事と、毎日新しい記事が出ます。どうぞよろしくお願いたします。

https://news.yahoo.co.jp/search?p=%E4%BD%90%E8%97%A4%E5%89%87%E7%94%B7&ei=utf-8&aq=0

https://www.google.com/search?q=%E4%BD%90%E8%97%A4%E5%89%87%E7%94%B7&rlz=1C1APWK_enUS744US745&sxsrf=ALeKk025nWppKWrONuTx1gmlAjmjgGY3xg:1605376127979&source=lnms&tbm=nws&sa=X&ved=2ahUKEwiS2dqOzILtAhVqu1kKHYTYC0QQ_AUoAnoECBwQBA&biw=870&bih=289


佐藤則男
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

61d72c12-07a1-4898-9b3a-36c24c8d7a8b-trump_biden

[トランプが勝つ」電話口に出ると、一括していったのは、大手投資銀行の重役であるM氏である。同氏は、筆者の古い友人で、ウオールストリートの実績番付でトップ5パーセントに入っている人物である。

20016年の大統領選挙に関して、20015年、「なぜ、アメリカは、ヒラリー クリントンを大統領にしないか」という本を筆者は、講談社から出版していただき、ヒラリーの野望が実現しないことを予測した。しかし、その時、大勢の予備選候補者から「ヒラリーが勝てないことは、もちろんのこと、勝利者は、トランプだ。トランプが次期大統領だ」と大声をあげたものである。それは、筆者がジャーナリストを始め、いろいろな分野から専門家の友人を招いて次期大統領選について意見を聞くためのものであった。
M氏は、その当時、最も不人気なトランプ氏をいきなり次期大統領として、挙げたのには、皆びっくりした。そして、それがなんと命中したのある。2016年一月トランプホワイトハウスは誕生した。

それから、5年後、「ペンシルベニアは、勝てない。しかし、後の激戦区は、大丈夫だ。必ず勝つ」という。「フロリダはどうか?」と聞くと「勝つ圏内にようやく入ってきた」という。あまりにもM氏がトランプ氏を買っているのが妙だと思ったので、「トランプ氏のどここがいいのか?」と聞くと、「トランプ氏以外この危機を乗り切ることはできない」Covid 19を指す。「民主党がやるようになったら、もっと策略的になるだろう。ワシントンポリティックスのやりすぎだ」と語る。

「もし、今度の大統領選で、バイデン氏が大統領になったら、アメリカは、どうなるか?」と質問してみた。「経済が崩壊するだろう」と答える。「バイデンは、経済は、全く素人である。銀行をがんじがらめにするだろう。民主党の中に、経済の分かる人はいない」と言う。

「どんなことがあっても、バイデンをホワイトハウスに入れてはいけない。彼が大統領になれば来るのは社会主義である。社会主義に基づく政府が築かれれば、アメリカは崩壊する。我々アメリカ人には、通用する思想、社会システムではない」と強く主張する。

そして、筆者が「コロナウイルスは、どうなるのか?」と質問すると、「私が知る限り、もう少しで大量にワクチンが一般向けに出てくると、私は、ホワイトハウスの自信がある限り、素早く作られ、間もなく出てくると思う。それで解決する」と言う。

「トランプ氏が再選されれば、とうなるのか」と聞くと、「まず、経済の発展が著しくなるだろう。個人消費、ハウスセールスが大きく伸びるのではないか」と言う。

M氏は、電話の中で、燃えているのが分かる。

「こんなにアメリカが乱れたことはない。この原因は民主党にある。民主党は、社会を充実させ、国を強くすることを考えない。金持ちの金を奪い取り、社会の貧しい人に分けてやると言う。そんなことをしたら、社会発展はないだろうし、人々の生活レヴェルは変わらないであろう。アメリカは、世界からいくら批判されようと、馬鹿扱いにされても、社会主義への道を選んだら、国は衰えるばかりだ」と言うことであった。

先日、M氏は、トランプ氏の集まりに参加した。

やはり、ウオールストリートには、トランプ氏の友人は多い。

今後心配されることとして、左、右派の過激な行動が増えることが懸念され、バイデン氏のような法と秩序に良い政策を取れない民主党政権には問題がある。また、ハリス副大統領のような未熟な為政者が何か一身上のことがバイデン大統領に発生した場合、大統領職を引き継ぎ、適切な政策がとれるか疑問である、とも述べた。

佐藤則男
ニューヨーク




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

ooo

コロナウイルスの感染者が900万人を超え、死者の数は23万に達しようとしている。来年2月には死者の数は40万人に達すると予想されている。効果的で安全なワクチンの完成もめどが立っていない。アメリカは、地獄というものがこの世にあれば、まさにその真っただ中にある。

 

そんな時、トランプ大統領の息子が「そんな数字がどうしたと言うのか。そんなもの何でもない」と発言したことが人々を怒らせているが、それを認めている人々もいる。父親のトランプ大統領も「It is what it is.見る通りだ」と片付けた。一連のコロナウイルス問題は、自分たちの外の問題であるように聞こえる。この問題は、まさにトランプ大統領の問題で、逃げようにも逃げれない問題である。この問題に身を粉にして対処し、国家のため、国民のために全力を尽くすことは、彼の責務なのである。

 

民主党も一体何をしているのであろうか。こんなは発言をトランプ親子がしたなら、徹底的に大統領としての資格のないことを大々的に掲げ、攻撃するチャンスではないのか。下院議長のナンシー ペロシーが批判するようなことがあってもよい事件である。結局は、CNNMSNBCのケーブルニュース局が猛然と怒り、代理戦争をぶっつけたのである。トランプは、経済の再開を盛んにあちこちでぶち上げ、自分は、経済の専門家であるようにうそぶく。そして、コロナ対策をせず、店や工場を再開すると言うのである。コロナウイルス封じ込めを行いつつ再開を発展させるという工夫が必要なのである。

 

4年前ヒラリー クリントンがトランプに大統領選で敗れてから、どれだけ民主党は弱体化したのであろうか。コロナウイルスという大問題が起こり、トランプ政権がほとんど何もできないで立ち往生しているのに、バイデン氏は、このチャンスを生かしていない。何とか新しいコロナ対策を発表したが、トランプ氏とほぼ同じと一蹴されている。

 

さて、投票日まで、後4日と迫ったトランプ、バイデンの両候補は、勝負を決める中西部にその動きを移した。この地域もトランプ氏が強烈な追い上げ大接戦になっている。

 

現時点での激戦区の戦いは次のようになっている。

      Biden   Trump

Iowa      47.2       46.0       Biden +1.2

Wisconsin            50.3       43.9       Biden +6.4

Ohio      46.2       46.2       Tie

Michigan             50.0       43.5       Biden +6.5

Texas     45.7       48.0       Trump +2.3

Nevada  48.5       44.5       Biden +4.0

Pennsylvania       49.5       45.9       Biden +3.6

Florida  48.4       47.2       Biden +1.2

Georgia 48.0       47.2       Biden +0.8

North Carolina    48.5       47.3       Biden +1.2

Arizona 46.8       47.4       Trump +0.6

Minnesota           48.0       43.3       Biden +4.7

 

果たして、開票結果とどれだけ異なるか見ものである。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

61d72c12-07a1-4898-9b3a-36c24c8d7a8b-trump_biden

アメリカで政治家で選挙に勝つための鉄則は、決して逃げの態勢を取らないこと、攻撃は最大の武器であり、攻撃をし続け、決してデフェンスに回らないことである。逆に言えば、とことん攻撃を辞めず、勢いを持って推すことである。

筆者は、バイデン、ハリスの連合軍は、この鉄則に従っていないと思う。あれだけ情勢が味方し、もはや勝利はそこだ、と思った瞬間、トランプ軍の猛追に遭っている。少なくても世論調査結果ではそうである。

有利になって行くく情勢に油断が生じたのである。そして、メールによるキャンペーンに頼りすぎたのである。筆者のところに、バイデン、ハリス軍から届くメールは、毎日20通を超える。中には、「25ドルの寄付は、我々のメール代と思え」というメールが届いた。なんという言い草であろうか。

しかし、既に投票日前の投票が前回の三分の一に達しており、時間的なずれから見ると。その様なトランプ軍の猛攻が始まる前に投票は行われたと見れば、バイデン連合軍が有利なのではないか、という見方が常識となっている。しかし、これも簡単なハイポシスではない。

さて、ここで浮かんできたのが大統領選で最も熾烈な戦いを繰り広げるのがフロリダを戦場とした戦いである。大統領選挙に勝つために、フロリダを制すことが必須になる。

特にトランプ氏にとっては、激戦区を制すことが勝利するためには、必須となっている。勝つためには、いかなることもしなければならない。

アメリカ史上、フロリダ州で勝たずに大統領選挙で勝利しないで大統領になったのは、二人しかいないのである。さらに、2000年には、ブッシュとゴアが争い、最高裁までケースは進み、最終裁判でブッシュが僅少さで勝った経緯がある。前回の大統領選でのクリントンとトランプの戦いは、熾烈を極め、僅少さでトランプが勝利を握った。

 

フロリダに関しては、極めてユニークな状況がある。それは、4年前のトータル投票数に比べると、既に98パーセントの選挙民の投票が済んでいると言う。専門家もどちら有利か、リーとしているか予想を出すことを避けている。それだけ、フロリダは、予測が難しいのである。

これまで、勝利した候補は、500票などという差であるからだ。予測しようとも不可能なのである。

トランプは、戦略を経済に力点を置くようになった。GDPの伸びである。時系列でみれば30何パーセントの伸びなどと言える筋合いのものではないのである。今のアメリカの状態で、過去と対比し、経済の伸びなど語れるどころではないのである。アメリカの選挙民は、トランプのでたらめな話術に騙されているのである。こんな話術に騙されるの選挙民は、世界で少ないのではないだろうか。

トランプが掲げる経済の理屈は、ユートピアである。経済と金勘定は異なる。トランプ経済学は、トランプ王国の会計学とは異なる。

佐藤則男
ニューヨーク

 


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

biden trump 5

最後のテレビ討論以来、バイデン氏の支持が伸び、大統領選は、バイデン氏の勝利がまともに巷でささやかれ、選挙民に安心感が漂った。ところがどっこい、意外な結果が出た。例により、Real Clear Politics (RCP 多くの世論調査の結果を集め平均化したものをマーケティングしているアメリカ調査会社)RCPの記事が出るたびに、何か変化はないか、とチェックするのが筆者の楽しみである。しかし、今回は、異なった。何とトランプ氏がまた劣勢を挽回し始めたというニュースを聞いて慌てて調べたのである。

この時期まで来て、挽回することは、現職の候補に常にあることであるが、トランプ氏の場合、それはないはずであった。国内、外交ともに大きな成果はなく、国内は、危機に陥っている。経済は、落ちるところまで落ちる気配、そしてCOVID 19問題は、史上最悪の問題になる可能性がある。トランプ氏にとって良いニュースは何もない。

 

次のRCPの最新の結果を見ていただきたい。これは、どう見ても、現職の最後の力を考えれば、五分五分の勝負である。

 

Pennsylvania       49.6       45.8       Biden +3.8

Florida  48.0       48.0       Tie

Georgia 47.2       47.2       Tie

North Carolina    48.4       47.7       Biden +0.7

Arizona 48.4       46.2       Biden +2.2

Minnesota           48.0       42.0       Biden +6.0

 

どれも、統計的誤差の部類に入るであろう。

 

この原因は、容易に推察できる。第一に、トランプ大統領はキャンペーンに足軽く出て、バイデン氏のことを「好き勝手なことを言い、犯罪家族」にすることに成功しつつあること。バイデン氏は、家族総動員で、怪しげなビジネスマンに近づき、中国の銀行を使い怪しい取引をしていること、汚い金儲けをしていることを平気で、すらすらとキャンペーン演説に盛り込む。

それに対し、バイデン氏は、そんなことはない事を明確に弁明しないで、ひていしてただ無視するだけである。これは、身内の論争ではないはずである。今や、」しっかりと筋道を立てて無実を証明すべきである。このようなスキャンダルが出た瞬間、前に進み出て、記者会見を行い、堂々と説明するのがアメリカのやり方である。いや、そうすることは、ホワイトハウスの主の鉄則である。これをバイデン氏はやっていないのである。いったい、バイデン氏のコミュニケーションディレクターは何をやっているのか。

さて、次に筆者が気が付くのは、「トランプちゃねる」「共和党ちゃねる」と言っても差し支えないともいえるFOX News チャネルである。ニュースショウの司会者、アンカーマン、アンカーうーマンがそれぞれの持ち番組で、一線にそろい、バイデン氏のスキャンダルを「好き放題」報道するのである。まじめでオーソドックスなニュース番組をやるブレット ベイラー、切り口鋭いタッカー カールソン、トランプ氏と気脈の通じているショーン ハニティ、そして、理路整然とした女性アンカーのローラ イングラムが各自の持ち番組で、バイデン氏とハリス氏を一斉攻撃をするのである。トータルで、6時間である。

この強力な攻撃を迎え撃つのがCNNMSNBCなのであるがFOXのように戦う軍団ではない。公共放送局としての良識と品格を守ろうとしているのではないかともとれる。あからさまに。バイデン家の怪しいファイナンシャルスキャンダルは深く突っ込まない。

 

もう一点、筆者が疑問に思うのは。差が縮まって、あと一息で追いつかれそうなのに、バイデン氏は、地元のデラウエア州に帰っているのである。危機マネジメントができていないのではないかと思うのであるがどうなのか。

 

また、トランプsとバイデン氏の戦いは、混とんとしてきた。

佐藤則男

 

 

 


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

trump1010

アメリカは、この大統領選挙を早く終わらせ、トランプ氏、バイデン氏、どちらが勝とうと、早く落ち着き、正常な日常性を生活に取り戻すべきである。すでににほんきぐおおjj

トランプ大統領が誕生してから、アメリカは、この方、混乱に次ぐ混乱が続き、国内政策、外交政策に集中できず、国家としての正常な動きが取れていない。この原因がトランプ大統領の責任であることは、間違いなく、国家、国民共に大きな問題に陥っている。

トランプ大統領のミスマネジメントで、世界の歴史上最大の猛威を振るうと言われるコロナウイルスのミスマネジメントは、議会制民主主義体制を敷く日本などの国々では、即刻総辞職せざるを得ないであろう。大統領制の下では、為政者は絶大な権限を持っているため、辞職や弾劾を逃げ回ることができる。

トランプ大統領は、逃れる手段として、「Fire」をよく使ってきた。しかし、首にされた元高官がトランプ氏がどんな人物であるか、暴露したのであった。

筆者の記憶だけでも重要だと思うものがある。これは、ティラーソン元国務長官が漏らしたことであるが、大統領に届けられるメモ、Priorityとマークのある書類も、一切目を通さないと言うことであるが、これは致命的である。筆者も国連で働いていた時期がある。コミュニケーションは、すべてメモである。余談であるが、ワシントンの古文書館に行くとニクソン大統領が辞任のため書いたメモが展示されている。当時、国務長官であったヘンリー キッシンジャー氏に書いた、Letter of Resignationが展示されている。

たった一行:

 

I resign the president of the United States.

 

とだけ書いてある。

 

次に重要な問題は、首になったイエール大学首席で卒業したボルトン国家安全保障補佐官の証言である。同氏は「我々のボスの外交政策は、一貫性がなく、アメリカの利益を優先していない」と言い、そして「コロナウイルスに対して甘い政策が決められた」その重要性、高いリスクを見出していなかったのである、と同氏は言いたいのである。これは、大統領としての最大の欠陥であり、過失であろう。

 

アメリカ人が、Covid 19が引き起こす感染者数、死者の数の増加、そして、常識外れたトランプ大統領の政治的言動、行動などが引き起こす都合の悪い状況、不快な状況がアメリカ国民を不安にさせるのである。

今日もそうである。トランプ、バイデン両候補の最後のテレビ討論も終わり、少しは、 トランプ氏も反省したと報道されていたがいつの間にやら同じ態度になっていた。カマラア ハリス民主党副大党候補を「社会主義者」そして、マイノリティの女性副大統領として、白人至上主義者のような態度を取り、ひんしゅくを買っていた。

トランプ、不適当な大統領、という声が一層強まった。

 

にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村

そして、トランプ大統領が今度の大統領選で再選されようとされなくても、政治的暗い事件がMS-13, Antifaなどの過激集団による犯罪があるのではないか、という危惧の念が専門家の間で話されていると言う。

 

アメリカの暗い部分が浮かび上がってくることは、アメリカの深刻な病気を表している。


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

t an B

アメリカの政治ニュースは、何と言っても24時間放送をやっているFOX News, CNN, MSNBC3局の天下である。これらのてㇾビ局は、共和党候補、民主党候補にわかれ、 密接な関係を創る。勿論、その金も大変な金額と思う。各候補は、金が入るとすぐ考えるのがテレビ広告である。

 

FOX Newsは、メディア王と言われるルーパー マードックと言う元々は、オーストラリアのメディア王により創設された。なぜか、共和党とホワイトワイトハウスと結婚したようなテレビ局である。はっきり言うと、民主党やリベラルを認めるかけらもなく、言うことなすことが全面的に、赤裸々に共和党とトランプ大統領だけを認めるケーブルテレビ局なのである。トランプ大統領などは、FOXをホワイトハウスの一部門と思っているほどのテレビ局である。

 

必要に応じ、トランプ大統領が好きな時、いつでも出演できるようになっている。以前述べたが、このテレビ局のニュースショーのアンカーマンのショーン ハニティは、トランプの大統領のチーフオブスタッフのような存在である。トランプもこの男を離さない。。

 

CNNは看板屋から立ち上がり、アメリカのケーブルテレビビジネスの走りとなったテッド ターナーが始めたテレビ局である。

筆者は、アトランタで同氏に会ったことがあったが、ベンチャー的な男で、実業家で実に気持ちの良い人物であった。ハリウッドのリベラル女優で有名なジェーン フォンダと結婚している。

 

そして、MSNBCは、 放送ネットワークNBCとマイクロソフトが共同で設立したものであり、マイクロソフトのポータルサイト・MSNNBCを組合せたものがチャンネル名と、なっている。これもリベラルである。

 

競合状態は、この3社がケーブルニューステレビ市場を支配しており、伸びる一方である。今年は、大統領選の年で、昨年同期に比べ、視聴者は、FOX, 63パーセント、MSNBC 28パーセント伸び、CNNに至っては、172パーセント伸びている。

さらに、重要なのは、昨年度、MSNBCの視聴者の数とCNNのそれを足してもFOXに追いつかなかったが、今年に入り6月度の視聴者の数を比べると、CNN, 2512(000)MSN2266 そして、FOX、4078であり、これまで、CNNMSNBCを足してFOXを追いついたことになり、その屈辱的な立場から抜けたのである。

 

なお、これらのテレビの視聴率とかデータに関しては、ほぼ二―ルセン リサーチが独占している。面白いことは、この類の政治リサーチのサンプルは、22歳から54歳に限っていることである。その理由は、アクティブな人を調べなければ意味がないと言うことである。

 

CNNは、放送出演者を大幅に変えて以来、急速に視聴率が上がっている。又・レギュラーの出演者も充実させている。ますます激化するFOXとの戦いに、インテリジェンとなタレントを使っていることは効果がある。

 

NSNBCは、「Morning Joe」という朝5時からぶっ続けでやるニュースショーが大成功して、息を吹き返した。出演のジョー スカーツボロが元下院議員で、共和党であったがけて民主党に回った。この変化と相手役の女性がミカ ブレジンスキーと言って、カーター政権の国家安全保障補佐官のブレジンスキーの娘で、筆者は、このブレジンスキー氏に随分お世話になった。人間的に学んだだけでなく、世界観、日米関係などの面で、相当個人的に教わった。一緒に仕事で旅をしたり、食事も共にした。ブレジンスキー氏のご親切、ご厚意は、生涯忘れない。

そのブレジンスキー氏が、いかに不機嫌でも、内心が乱れていても、娘のミカの話をすると、すぐか優しいほほえみで溢れ、ミカの話をするのだった。

このジョーとミカの活躍で、MSNBCはいきかえった。

 

FOX Newsの右寄りの報道は、如何ともしがたい。タッカー カールソン、ショーン ハニティ、さらに女性のローラ イングラムなどの右派の放送タレントは、強くリベラルヲコウゲキ、ヒナンスル。ぞの鋭い怒りを込めた口調には、不快を感じる時がある。

 

さて,アメリカの大統領選挙で勝つためには、どうしてもこのFoxCNNMSNBC連合軍を持たねば勝てない。3つとも単なるテレビ局でしかないが情報を伝える能力、選挙民とのコミュニケーション能力は並べるものがいない。

 

佐藤則男


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

tirnp and biden

大統領選候補が投票日を直前に最後の討論を行うことに筆者は意義を置いている。なぜかというと、特に投票者を決められない選挙民に大きな影響を与えるからである。投票をしなければならないとする印象を与えるようである。

トランプは特に、一度や2度テレビニュースで見て、投票するかどうかを決めることは普通の人にはないと思われる.。トランプの性格が一点にとどまることがなく、良し悪しの態度が常に見えるため、何度も見なければならないのである。だから、トランプに投票する有権者は意思決定が遅れる。この点から見れば、今回のテレビ討論は、歓迎するものであった。

 

さて、それでは、今回のテレビ討論で少しでも遅れを挽回できたかというと疑問である筆者が見た、今回の討論で、バイデン氏の息子がロシアやウクライナから金を受けているというスキャンダルを持ち出し、圧倒し一気に攻守所をひっくり返そうと必死になったが、これは失敗したと思う。当たり前である。この戦いは、バイデン父親の戦いである限り、父親を相手にしなければならないのである。大統領選挙である。そんなことをひっかけようとしても無駄である。

トランプ氏の関心は、バイデン氏のこれまでの政治キャリアの中で犯した失敗とスキャンダルを挙げ、攻撃を仕掛けるのだが、バイデンは、のらりくらりと逃げる。捕まらない。その内容の話に入ると真剣に答えない。

アメリカ選挙民が最も力を入れてほしい問題は、コロナウイルスであるが、これも比較的短い討論で終わった。両者が基本的に問題の本質が分かっていない印象を受けた。筆者は、この点大いに気なった。コロナウイルスの問題が解決しない限り、アメリカの将来はない。このまま大国アメリカが沈み、夕やみに包まれたらこの国はどうなるのか。アメリカ国民が本当に心配し、大統領に期待しているのは、まさにこれなのである。うかうかしていられないのである。

そして、この問題は、経済の再開、発展を伴わなければならないのである。

何故、コロナと経済が大統領候補の討論会で中心になり、喧々囂々たる騒ぎにならないのか。アメリカとて、無尽蔵に金を刷り、ただで国民に与えると言う前代未聞の政策を取り、超インフレ政策を取り、国民を養っていくことはできない。トランプとバイデンには、このための策をいろいろ練っていると思うが、このままの方法を続けたら自殺行為に等しくなる。

 

佐藤則男


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

t an B

今晩、アメリカ東部時間9時(日本時間、23日朝午前10時)より、トランプ大統領とバイデン元副大統領との間で、今回の大統領選挙における最後のテレビ討論会が開かれる。

だが、筆者は、これを討論会と呼び、アメリカを世界のリーダーとして、世界をどのような方向付けをし、リードしていくのか、という基本問題に関して、選挙民は何も知ることはできないだろう。トランプ大統領の下では、アメリカは、そのような次元に立って考える意識を持っていない国であることを認識しなければならない。

肝心要なのは、それをメディアが行っているのである。しかし、テレビ、新聞、その他メデイアと呼ばれるEntityが中立性を失い、右寄りか、左寄りかを明らかにせずに生き残れなくなっている。

マルクスが共産党宣言して以来、世界を右と左と分けることが始まり、社会を論じることが難しくされたと筆者は思う。階級闘争の概念が入り無政府主義や共産主義思想が論議され、巨大な共産主義国家ができた。歴史的には、アメリカは、共和党と民主党が生まれ、それぞれ異なった思想を持っていたが世界に階級闘争が広がり、右と左という見方に取って代わられたと思う。

今回の大統領選挙は、この左派的な動き、つまり、バーニー サンダースの支持が強く表れ、民主党を「プログレシズム」の党と見られ、サンダースは、自ら社会主義者と名乗り、民主党は、選挙民の中心から外れた。

だがそのような社会主義的見方は、トランプ大統領の失政、資本主義者に見られる不正、極端な保守主義、人種差別、移民の差別など前代未聞の疑いがかかり、アメリカは、大騒ぎになっている。トランプ大統領のこのような問題は、選挙民を反トランプ、反共和党に動かし、態勢では、民主党有利に動かしている。

そんな時、悪魔が狙い撃ちした。コロナウイルスである。多くを説明する必要もないであろう。アメリカを大混乱に陥れ、黒い雲で覆い、先を見えなくしている。その悪魔の力はアメリカ国民の心身に深く入り込み苦しめている。

そんな中でのトランプ、バイデンの討論会である。大きな、酢嵐いことは期待できない。だが、言い争いだけで終始することは、アメリカ国家の威信において避けてほしいと思う。

 

佐藤則男


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

trump1010

NY Timesのッ最新世論調査が今朝報道されたがバイデン50パーセント、トランプ41パーセント、その差は、9ポイントとのことであった。筆者は、少々意外に思った。。くっつきすぎている。CNN12ポイントバイデン有利とのことであったので、筆者の記事はそれを反映していた。このすべてが不利な状況の中で、何故、その差が10パーセント以下なのか。マスクもかけず、独自の言葉で独自スタイルで、好きな喋りをしてキャンペーンをやっているトランプが魔王のように見える。

 

1020日のニューヨークタイムズは、「共和党の有権者は過激な陰謀論を主流にする」というヘッドラインで「QAnonは、大統領自身からの励ましを受けて、オンライン掲示板から政治集会や議会キャンペーンに移行した」と報道したのである。

 

そして、QAnonから実際にそのように集会に参加している人たちを取材しているのである。QAnonから州議会にに立候補している人にも取材しているのである。これだけ見ると、まさか以前ひと騒動となったTea Partyのようなものを設立するのかとさえ思う。

早速。出勤時間を狙い親友の大手投資銀行のトランプファンのM氏に電話すると「そんなものFakeに決まっている。バイデンのスパイじゃないか」という。M氏が気にするのもわかる。」NYタイムズは。次のように伝える。

 

QAnonの預言者は「Q」である。これは、大統領を破壊しようとしているディープステートについて2017年に不可解なメッセージを投稿し始めた、高レベルのセキュリティクリアランスを持つ政府のインサイダーと称されている。フォロワーは、「Qドロップ」として知られる投稿を詳しく調べて解釈する。基本的な信念は、終末論的な対決が人身売買の陰謀団を打ち砕き、アメリカを変革するというものである。彼らはその変容を「大覚醒」と呼んでいる」とNY Timesは言う。

 

「神話の中心にあるのはトランプ氏で、アメリカを救うために必要な能力と不屈の精神を持つユニークな才能を持つものとして描かれることがよくある。描写は彼自身のプレイブックからまっすぐに取り除かれます。彼が2016年に共和党の指名を受け入れ、コロナウイルスを捕まえることは奇跡の治療法につまずくことを可能にする「神からの祝福」であると今月初めに宣言した瞬間から、大統領は歴史上の特異な人物として自分自身を提示しようとした。

 

NY Timesは続ける。「彼の最も熱心な支持者、特にQAnon信者は、彼の想像上の力をさらに増幅し、誇張した。オンラインミームのコテージ業界全体は、デラウェア州を横断するジョージワシントンの象徴的な絵画のように、有名な偉大なイメージに大統領をフォトショッピングに専念している。今では、アメリカ初代大統領の顔に貼り付けられたニヤリと笑いながらオンラインで見つけることができる。

 

「それ以外の時には、トランプ氏は神にちかいものとして扱われる。大統領のコロナウイルス診断の後、著名なカノンのプロモーター、ブレンデン・ディルリーは、トランプ氏は「神層遺伝学」に恵まれているとラジオ番組のリスナーに語った。」

さらにNY Tinesは、つづける。「「大統領は8月、殺人、国内テロ、誘拐計画の罪で起訴された数人のQAnonの信者を「我が国を愛する人々」と表現した。彼の子供たちと側近は、この運動に関連するソーシャルメディアの投稿を共有しており、トランプ氏の世論調査の数が減少するにつれて、彼らのメッセージはより明確になった。彼の元国家安全保障顧問マイケル・T・フリン - ロシアの調査で不当に迫害殉教者として親トランプのサークルで見られた男 - この夏、彼自身がQAnonデジタル兵士の誓いとして知られているものを取るビデオを投稿した」

恐ろしいストーリーである。こんなストーリーはコロナウイルスに翻弄され続ける、恐れと不安の中に生きているアメリカ人にとっては、つらい話である。

 

佐藤則男


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

t anf b 20908

11
3日の大統領選挙まであと10日に迫った。新しいことが毎日のように起こりはするが、民主党バイデン有利の状況は固まりつつある。トランプは、反撃としてバイデンの息子のロシアからの不当支払いを受けていた、と犯罪調査を要求している。ナンセンスである。大統領になろうとする父親と息子は、別個の社会人であるから、別個に扱うべき問題である。

 

アメリカの選挙区は、州に分かれるが長い歴史のプロセスの中で、パターンが創られてきた。ニューヨーク、カリフォルニア、イリノイは、大都市を抱え、こういう州は、民主党が圧倒的に強く、常勝の選挙区である。やはり、都市化するとリベラルに流れるのである。都市化とリベラル化が一致しているのである。

いくら都市化が進んでも、それでも全国レベルでは、民主党は大統領選挙では負けるのである。その理由は、オクラホマ、ミズーリ‐、アラバマ、ルイジアナなど南部の州は、完璧に共和党支持で、歴史的にそうなっている。残りの州、つまり、中西部の州はもとは民主党支持であったが共和党も勝てるようになった。民主党の左派が強くなったせいである。このような州は、Swing States と呼ばれるように、どちらにも転ぶ州となった。さらに、フロリダ、ペンシルベニア、オハイオなども、大きく変化し、Battle Ground Stateなどと呼ばれる激しい戦いの選挙区となった。

これで選挙区別見方がお分かりと思う。

注目するのは、フロリダとペンシルべニアである。この2州で勝利を収めた方が勝ちである。まさにこれが前回の大統領選挙で、ヒラリー クリントンとトランプの間で起こったのである。現在、トランプは、フロリダで、1.4パーセント、フロリダでは、5.0パーセントリードされている。ペンシルベニアは、バイデンの地元のデラウエアの隣の州。どう見てもバイデンに有利であろう。

筆者は、その地で、デュポン家、つまり、大きな化学企業デュポン社の統領であった筆者は、ピート デュポンと知り合って感じたのだが、民主党も共和党でも地元では仲が良い。デラウエア州は、また、良くまとまった州で、トランプに勝てるチャンスはないと思う。

フロリダは、リタイアーした年寄りの集まる州で、あちこちのビーチには年寄りが多い。その州には、若手の共和党員で有望な人物がいる。マルコ ルビオ上院議員である。年寄りをいじめて、同じく旧軍人に反感を抱かせているトランプは問題外であらろう。自分自身で、年寄りを安心させる老人で、技術を持っているバイデンの反撃が始まるであろう。これまで、トランプ流にやらせてきたのである。

 

トランプは、先代大統領に比べ、人間としてはるかに劣る人物であることが明確になった。筆者がアメリカに渡った時、ちょうどニクソン大統領がウオーターゲートスキャンダルで辞任した直後で、その後、フォード()、カーター()、レーガン()、ブッシュ()、クリントン()、ブッシュ()、オバマ()、トランプ()と変遷してきた。交互に後退しているように見える。この変化は、アメリカ選挙民がどちらの政党に長年にわたり国政を一つの党に独占させないよう「自然の調和」を知っていたように筆者は思う。その理由は、それぞれの大統領が2期までやるとどうしても自分のイデオロギーに偏る傾向がつよくある。また、ウオーターゲート事件のように、最終的には、ゴールドウオーター上院議員がニクソン大統領の下に議会を代表して、趣き「大統領閣下、もはやこれまでです」と言える人物がいないのだ。

その間に、トランプ大統領は、いくらでも自分の思う方向に事を持って行けるのである。だから進まない。

しかし、選挙民が公平を求める理性とインテリジェンスがあり、結果としてこのようにトランプ不利となったものと思う。筆者がアメリカのこのバランスを取る力をアメリカ選挙民の良識と呼んできた。

 

この選挙民の良識を頭から粉々にしてしまったのが、前回の大統領選挙であった。そしてヒラリー クリントンを人間として、辱め、最低の叩き方で突き落とした。平等でフェアな選挙人ではなかった。

 

もう一点、トランプの大統領らしからぬ人間性はそのスタッフの使い方にある。トランプが最初に国務長官に任命したティラーソン氏は、優秀な人でこの人を首にしたことは、大きな間違いだった、と聞いている。

また。自分が雇った自分の内閣の人たちを侮蔑し、首にした行為は、アメリカの大統領がやることではない。そして、ホワイトハウスでは、そのような問題は最初から明らかにするべきだった。

 

筆者は、ニクソン政権のヘンリー キッシンジャー元国務長官、カーター政権元国家安全保障補佐官、ブッシュ政権元国防長官キャスパー ワインバーガー氏などに民間人として、単独でお会いし、プレスインタビュー、セミナー、国際会議などを行ってきた。実践を通し、一生懸命頑張ってきた。アメリカでしかできなかったことであろう。この国は、勇気ある行動を認めてくれる。だから、個人でも大切にしてくれる。子供の時から、裕福に育ったトランプには、分からないであろう。

筆者は、トランプ大統領がいかにアメリカ大統領として不適当か分かる。アメリカという国をワンマン経営をやろうなどとできるはずがないのである。トランプの思い過ごしである。

佐藤則男
にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

trump1010
トランプ「胎児を使う最新治療」で保守派から総スカンの危機

 

 アメリカ大統領選挙は「トランプの最後の逆襲」に焦点が移っている。そのトランプ大統領に新たな悩みの種が植え付けられた。コロナウイルス感染症からの「早すぎる回復」には、彼の政治基盤を揺るがす「禁じ手」が使われたというのである。ニューヨーク在住ジャーナリスト・佐藤則男氏がリポートする。

 

* * *

トランプ大統領のコロナウイルス感染症からの回復が魔法のように早い。これまでアメリカでは21万人以上の尊い命が奪われている。なぜ、74歳のトランプ大統領が、ウォルター・リード陸軍病院にわずか3日間入院しただけでホワイトハウスに帰り、翌日には大統領執務室に入って仕事に復帰することができたのか?

 

精神に異常をきたすなどの副作用もあることから、通常は重症者に使うステロイド剤を使用したことは医師の治療薬リストで明らかになった。しかし、ステロイド剤は炎症を鎮める対処療法にすぎず、コロナウイルスに直接働くものではない。ウイルスを叩くためには別の薬剤が使われた。それが、8g投与されたと発表された「ポリクローナル抗体カクテル」である。コロナ治療薬として認可されたものではない。

 

 ところで、報道によればトランプ氏の医師団や側近たちは、今回の治療の前に守秘義務契約を結ばされたそうだ。一般的に医師には患者のプライバシーを守る義務があるが、スタッフまで含めてこのような厳重な契約で縛るのは異例と言えるだろう。彼らは治療の詳細やその決定の過程について、生涯しゃべることができなくなった。

 

そこまでしてトランプ氏が隠したかった治療こそが、ポリクローナル抗体カクテルだった可能性がある。これは、免疫細胞であるB細胞から、特定のウイルスやがんに対する抗体を取り出して複製し、薬品にするモノクローナル抗体技術が使われている。筆者はかつてハーバード大学の小児がん研究者から詳しく取材したことがあるが、医学にとってすばらしい技術である半面、使われる細胞の由来について倫理的な懸念が生じるという厄介な問題もはらんでいる。ニューヨーク・タイムズが以下のように報じている(一部要約)。

 

《何十年もの間、胎児組織は多くの医学的研究に欠かせないものだった。現在、多くの企業が使用している細胞の元になった293T細胞株は、1970年代に中絶された胎児の腎臓から採取したものだ。同様の細胞株Per.C6は、1985年に流産した妊娠18週目の胎児の網膜細胞から得られた》

 

 

 トランプ氏に投与された薬品は、アメリカのバイオテクノロジー企業・リジェネロン社が作製したモノクローナル抗体2種類を混合したもので、同社は上記の293T由来の細胞を一部の実験に使用したことを同紙の取材に認めている。

 

 医学的、科学的、そして企業活動として、そうした研究や開発が大きな意義を持つのは確かだろう。しかし、アメリカではこれが別の問題を引き起こす。この胎児由来の細胞を使った研究には、キリスト教福音派の一部や保守系団体が猛然と反対しており(つまり「神の領域」を侵す行為だという点で)、かつて共和党のブッシュ大統領(子)は、この細胞を使った研究に大きな規制をかけざるを得なかった。

 

そして、トランプ大統領もブッシュ政権と同様に、この研究に対して厳しい規制をかけている。2019年には、中絶によって得られた胎児組織を使用した研究に対する連邦予算からの援助を停止し、「人間の尊厳を高めることは、トランプ政権の最優先課題の一つだ」と、その理由を説明していたのである。

 

今回の治療は、自らの命を守るため、政権の方針も支持者への約束も投げ捨てて未認可の新薬に飛びついたということになる。 治療が功を奏したとしても、これは政治的には致命傷だ。 最大の支持基盤であるキリスト教福音派からは総スカンを食うだろう。

 

もちろん筆者は、そのような研究が倫理的、道徳的に良いものか悪いものかを判断する立場ではないし、その知見も足りない。 しかし、国民や研究者や企業には倫理を説いて規制をかけ、一方で自分だけは例外で特別枠に置くという行為は政治的に許されないと考える。 トランプ氏にとって、天下は天下のためにあり、その天下とは自分自身だというなら、もはや天下人の資格はないのである。にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

tb2

トランプはステロイドでおかしくなった」の声が続々

 

 トランプ大統領の異例のコロナ闘病キャンペーンは、アメリカ内外で物議をかもしている。選挙を優先するあまり、スタッフや側近を命の危険にさらしていることはもちろん、無理やり症状を抑えるためにいくつもの薬を同時投与して健康を維持している(ように見える)こと自体が、国家と世界の大きなリスクファクター(危険因子)になっている。ニューヨーク在住ジャーナリスト・佐藤則男氏がリポートする。

 

* * *

すでにお伝えしたように、トランプ大統領はわずか3日で退院するために、強いステロイド剤を使用した。強いステロイド剤には精神の高揚や落ち込み、さらに認知障害などの副作用があり、大統領として正常な判断ができるのかどうかに疑問が生じる。これは、アメリカと世界にとって選挙戦よりも重大なテーマである。なにしろ人類を滅ぼすだけの核ミサイルのボタンを今も握っているのである。

 

にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村

 その影響は、すでにアメリカでも取り沙汰されている。コロナ危機対策として、政府は16000億ドル(約170兆円)の予算措置を提案しているが、民主党のナンシー・ペロシ下院議長との折衝は難航し(民主党は24000億ドルの予算を要求している)、ついにトランプ氏は「民主党との交渉は大統領選挙後まで延期する」と一方的に話し合いを打ち切ってしまった。それに対し、怒り心頭のペロシ氏は、「強いステロイドのせいで、大統領の心理が侵されているのではないか」と非難した。かなり過激な発言である。

 

 実際、トランプ氏の3日間の投薬治療は通常行われるものとは大きく違った。強ステロイド剤であるデキサメタゾンは、精神に影響を与えるだけでなく、糖尿病の誘発などの重篤な副作用を起こす可能性がある。それ以外にも、まだ治療効果が実証されていない「ポリクローナル抗体カクテル」を8グラム投与され、コロナ感染症治療薬として認可されたレムデシビルは複数回使われた。その他、亜鉛、ビタミンD、ファモチジン、メラトニン、アスピリンを毎日服用しているという。こうなると、ステロイド剤の影響がどうかという以前に、そもそも世界で最も過酷な選挙戦を戦う健康状態ではないことは明白だ。

 

 さて、トランプ氏の心身状態も心配だが、アメリカに暮らす筆者としては、トランプ氏が「キレた」ことでコロナ対策が選挙後に先送りされた影響も気になる。支援を期待していた国民の多くは落胆し、怒っている。貧困層にとっては、キッチンから貴重な食料が消えたような衝撃である。アメリカでは、この8月に廃業した人が85万人もいる。これは例年の同時期に比べて6割増しの数字だ。

 

 筆者の行きつけレストランの経営者N氏は、「店の営業はようやく許可されたが、25%しか客を入れてはいけないと決まっている。これでは店をやるだけ赤字になる。人件費も出ない。悪いジョークだ。大統領殿は、救済策は選挙後だというが、本当に薬のせいで頭がおかしくなってしまったのではないか」と吐き捨てる。

 

 N氏に、選挙までの3週間にどれだけの支援が必要かと問うと、しばらく考えてから「少なくとも3000ドル(約32万円)」と答えた。切実な金額なのだろう。

 

 トランプ氏の暴走でバイデン氏の支持率は上がっているが、筆者から見ると、同氏も庶民の窮状はまるでわかっていない。リンカーン大統領が、「人民の人民による人民のための政治を地上から決して絶滅させないために、我々はここで固く決意する」と演説したペンシルベニア州ゲティスバーグを訪れたバイデン氏は、そこで民主党左派同士の対立をやめるよう訴えた。リンカーン演説との落差が際立っただけだ。要するにバイデン氏は敵失に浮かれて、国民の苦しみにはout-of-touch(無知・無関心・音信不通)なのである。

 

 リベラルを掲げながら国民を見ない挑戦者と、「強いアメリカ」を標榜しながらステロイドを投与してバルコニーに立つ現職が争う大統領選挙は、もはや世界のリーダーを決める戦いには値しない。

 <a href="https://news.blogmura.com/ranking/in?p_cid=10801061" target="_blank" ><img src="https://b.blogmura.com/news/88_31.gif" width="88" height="31" border="0" alt="にほんブログ村 ニュースブログへ" /></a><br /><a href="https://news.blogmura.com/ranking/in?p_cid=10801061">にほんブログ村</a>


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

t anf b 20908

 トランプ大統領のコロナ感染で前代未聞の展開を見せるアメリカ大統領選挙だが、トランプ氏はなかば強権を発動して早期に退院し、ホワイトハウスに戻った。しかし、一般国民であればどんな要職の者であろうと、感染拡大の危険がある2週間は隔離される。大統領だから許されると言わんばかりの行動には、アメリカ国内はもちろん、世界中から疑問と非難の声があがっている。ニューヨーク在住ジャーナリスト・佐藤則男氏は、トランプ氏の容態は陣営が言うほど軽くないのではないかと疑問を呈する。

 

* * *

コロナウイルスに感染したトランプ大統領の動きは何もかもが唐突で、アメリカのメディアは右往左往している。コロナウイルスに捕まれば、2週間の間に様々なことが起きる。最悪のケースは死である。アメリカではすでに20万件を超える悲劇が起きており、老人やマイノリティに、死のケースは集中している。重症化率や死亡率が低い日本とは根本的に恐怖のレベルが違うのである。

 

アメリカや世界のメディアがつかめずにいるのがトランプ大統領の本当の容態である。医師団が記者会見を行っているが、肝心要の質問にはエリート医師たちは答えない。この沈黙は大いに示唆的だ。選挙を優先して本人の健康や感染拡大のリスクを後回しにすれば、大きな間違いを犯すことになるだろう。

 

トランプ大統領の唐突な行動の最たるものは、突然、入院していた病院を退却し、我が家であるホワイトハウスに戻ったことだろう。大統領選挙を戦うには、病院ではなくホワイトハウスにいなければならないと判断したと思われる。トランプ支持のFOXニュースなどは、その行動を勇気ある決断だと英雄視するが、それに付き合わされる医療スタッフやホワイトハウスのスタッフたちはたまったものではない。身勝手なボスの選挙のために命の危険に晒されるのである。万が一、ホワイトハウスでさらに感染が広がれば、そして重大な結果を招けば、トランプ氏の軽率な行動は厳しく断罪されることになる。

 

そもそも、74歳のトランプ氏が、たった数日で病院から逃れて仕事ができるまでに回復することなどあるのだろうか。CNNニュースのアンカーマンであるウォルフ・ブリッツァーによれば、トランプ氏はステロイドを使っている可能性があるという。ステロイドは強い抗炎症作用があるため、ウイルスに侵された呼吸器などの症状を抑えることはできるかもしれない。しかし、それは根本治療ではないだけでなく、体に負担は大きく、精神にも影響を与える。認知機能障害や気分の高揚・落ち込み、睡眠障害などの可能性もあり、世界を滅ぼすだけの核ミサイルのボタンを握るアメリカ大統領が、そのような状態で執務してよいのか、十分な検証が必要だ。

 

大統領選挙も、予定通りに進められるとは思えない。1015日と22日に予定されているテレビ討論会はどうなるのか。対策、戦略ができたとしても、感染リスクを排除して討論することは不可能に思える。オンラインで実施されれば、これまた前代未聞のことである。そして、113日の投票日を待たずに症状が悪化した場合は、果たして投票は行われるのだろうか。

 

世論調査では、トランプ氏とバイデン氏の差はさらに開きつつあり、もはや勝敗は動かないところまできている。バイデン氏も、いつまでもトランプ大統領を口汚く攻撃するのではなく、名誉ある撤退を促すべく、最大限の敬意を示して呼びかけるタイミングに来ているのではないだろうか。バイデン氏は、トランプ氏がマスクを着用せず、ソーシャル・ディスタンスも守らなかったことを非難し、感染の責任は本人にあると述べている。

 

下記は、CNNで報じられたオバマ前大統領の言葉である。これを見ると、バイデン氏とオバマ氏の人間としての器の違いを感じざるを得ない。

 

「(妻の)ミシェルと私は、アメリカ合衆国大統領とファーストレディ、そしてコロナウイルスに感染したすべての人々が、必要とするケアを受けていることを期待している。彼らが迅速な回復への道にあることを期待している」

 

佐藤則男

ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

ronald-reagan-9453198-1-402

トランプ大統領とバイデン元副大統領は、本当に仲か悪いのだと思う。同じアメリカ人で、アメリカの政治をリードしていく人物として、大変失礼だがふさわしくないとさえ思う節がある。

 

まず、トランプ氏は、自分がコロナウイルスに感染し、クリティカルな状況にもかかわらず、バイデン氏のところに何も伝えていない。また、バイデン氏は、トランプ氏にこの問題が発生した後、トランプ氏に見舞いのメールは7時間たっても届かなかった。普通は、挑戦者が大統領に見舞いのメールを送るのが当たり前のことである。

 

 イラン革命のさなか、1979年11月、イランのテヘランでアメリカ大使館が革命派の学生に占拠され、大使館員が人質となった事件が発生した。イラン革命政府はアメリカに亡命したパフレヴィー2世の引き渡しを要求していたが、アメリカがそれを拒否したことに憤激した学生がアメリカ大使館を占拠し、館員52名を人質にした。アメリカ政府は報復をほのめかしながら交渉に当たったが難航し、苦境に陥った。

 

1980年4月24日の深夜、特殊部隊による人質吸湿作戦が行われた。作戦は、ウイキぺデイアによると、八機のヘリコプターが、アラビア海に停泊中のアメリカ艦船から飛び立った。時を同じくして、六機の輸送機が、エジプトから離陸した。乗組員たちは、イランの砂漠で落ち合い、また別な場所に移動してから、陸路テヘランへ向かうことになっていた。イランの革命勢力によって、テヘランのアメリカ大使館で5ヶ月にわたって人質にとられていた53名のアメリカ人を救出するためである。

 

「鷹の爪」と名づけられたこの作戦は、無残な失敗に終わった三機のヘリコプターが砂塵のためにイランに到達できず、もう一機も故障に見舞われた。作戦の中止が決定されたあと、混乱の中で、ヘリコプターと輸送機が衝突し、八名が死んだ。衝撃を受けたカーター大統領が、国民に秘密作戦の失敗を告げたのは、それから数時間あとのことであった。「この任務を開始した責任は大統領としての私にある。この任務を中止した責任も、大統領としての私にある「語った。

 

一方、レーガン氏は、選挙キャンペーン先で、「救出作戦が失敗し、国難の事態を迎えた。このような時は、国民は、大統領を支持し、大統領の下に集結すべきである」と演説した。

 

トランプ大統領とバイデン元前副大統領はどうであろう。驚くことは、一方がコロナウイルスに感染し、生死をさまよっていても非難、悪口めいたことを言うのである。バイデン側のCNNMSNBCとトランプ側のFOX Newsは、相変わらず、お互いの弱点を攻撃し合い、とことん突き詰めた悪口を言い合い、泥ゲームを行うのである。

いい加減に、このへんでコロナにお互い一生懸命取り組みこの危険なウイルスを取り退治したらいかがなのか。


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

trump cou@le
大変ことになった。筆者がこれまで46年間も住んだ第二の祖国であるアメリカのトランプ大統領夫妻がコロナウイルスにかんせんしていることが判明した。この記事を書いている途中で、トランプ大統領には、Minor Symptomがすでに出ているとの発表がホワイトハウス主治医か発表があった。そこから進むのかどうかわからないが、症状が悪化すれば、トランプ大統領の命にかかわる大問題になる可能性があり、アメリカの大統領職が大混乱となるだろう。

 

トランプ氏がいかなる人たちに、いかなる批判を浴びようと、非難されようと、後ろ指をさされようと彼の大統領職は消えない。アメリカ国民は、トランプ大統領夫妻に同情と安否を気遣い、回復を祈るべきであると筆者は思う。それは、トランプ氏に対するものでなくても、アメリカ憲法に定める大統領職と歴史ある偉大な人間の尊厳と人間の自由と平等、基本的人権に基づくアメリカ民主主義に対する尊敬でもあるからである。その民主義思想がどれだけ世界に貢献したか、少なくてもアメリカ国民は知るべきである。

 

正直言うと、筆者は、大統領選挙キャンペーン中、マスクもつけず多くの選挙民にむかって激しい演説をしているトランプ大統領をテレビで見て筆者は、「コロナウイルスにやられる」と思っていた。だから、このニュース聞いた時、そうであろう、と思った。あまり驚きは感じなかった。そして、筆者の理解は、70歳を超えている人物なので、もしものことがあり得る、と考えた。

 

筆者には、トランプ氏の親しい友人であるS氏が筆者の友人の中にいる。大企業の社長をしていた方で、今は、独立して投資関係の仕事をやっている。トランプ氏が4年前大統領選に勝つと、すぐ筆者はお招きを受けた。S氏は、「トランプ氏のものの見方の中心は、ビジネストランザクションで、それをとことん追求し実現することにある。世界観や価値観を論じる人ではない」トランプ氏理解の基本を教えてくれた。

 

筆者は、まだ若いころ、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官に単独インタビューをしたことがあり、大変多くのことを学んだ。その時、教わったことであるが「人と交渉する時には、相手の立場に自分を置き、自分が相手なら、「いかに考えるか、How to think」を読め」と強く言われた。キッシンジャー外交交渉の基本であった。

参考

https://www.youtube.com/watch?v=Gu4jHI85Ero

https://www.youtube.com/watch?v=RqornEAPLiU&feature=

 

筆者がトランプ大統領だったらいかに考えるか?

まず、トランプ氏が病室でどういう状況に置かれているか。どんな精神状況にあるかである。いつも家族が仕事にも家庭にもいて、父親として強い力を持っている自分がたった一人で、病院の一室に、隔離されている。極めて孤独であろう。

 

マスクをつけることをいくら他人に言われても、頑強に拒否してきたことを悔やんでいるか? 。「他人に言われたことは、絶対やらない、とする性格を持っている」と指摘するのは、トランプ本の書評をした友人である。この性格は、幼い時から続いている。日本語でいうへそ曲がりなのである。かくして、マスクは捨てられた。パンディアック予防には、最も有効な小道具の一つであったのだが。

 

ワシントンを変える、と豪語し立候補し、大統領になった。しかし、ワシントンで大統領として君臨することを阻む人たちを取り除くことがいかに難しいかいやというほど知ったであろう。毎晩寝付かれず、飛び起きては、ツイッターに向かったであろう。

 

弾劾裁判で名誉を傷つけられたことは、大きな屈辱であったであろう。

 

外交では、ビジネス交渉化しすぎ、あまり実らなかった。イスラエルとアラム諸国との国交は樹立したが、これは、ネタニヤフの大統領選勝利のための贈り物であった。

 

もし、自分の症状が悪化し、大統領の職にあり続けることができなったらどうするか?

ここの考えは、トランプ氏の頭の中から、すっぽりと抜けて居るのではないだろうか?

 

そして、後4年でやって来る4億ドルの借金の返済をどうするか?

 

そのうち、フロリダのゴルフ場で、ゴルフに熱中する姿が浮かぶ。海からの潮風が気持ちが良い。そして、深い眠りに陥るだろう。




 

 


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

wall st2

ウォール街首脳「トランプと共和党は明らかにやりすぎた」

 

 民主党のバイデン氏有利で進むアメリカ大統領選挙だが、実は経済界にはトランプ支持派が多い。トランプ政権の4年間、アメリカの経済成長は順調で、4年前の就任直前には2万ドルを切っていたNYダウ平均株価は、コロナ問題の前に3万ドル目前まで上昇した。トランプ政権が大企業への減税など産業保護政策を優先した結果であり、大企業の社員や企業経営者、富裕層には恩恵の大きい政権だった。彼らはいま、トランプ劣勢をどう感じているのか。ニューヨーク在住ジャーナリスト・佐藤則男氏がリポートする。

 

 * * *

「まずい。実にまずい」と、ウォール・ストリートの大手投資銀行首脳であるM氏は渋い顔である。株価を上げることにこだわったトランプ大統領の再選が危うくなっているのだから、それは予想できる反応だったが、興味深いのは、M氏が「まずい」と繰り返した理由である。コロナ問題でも人種差別問題でもなく、最高裁判事の人選だった。

 

「トランプ大統領は、リベラル派のギンズバーグ判事の後任を保守派にするつもりのようだが、もともと最高裁判事は54で保守派が多数だった。このままの構成でどこがいけないいのか。多数決で勝てばよいのだから、63だろうと54だろうと同じことだ。圧勝しても何の意味もない」とM氏は憤る。

 

「私はトランプ氏を支持するが、大統領選挙の年には最高裁の人事は行わないというのが政治の慣習だ。それは大統領職に敬意を示すことでもある。これから行う選挙で勝ったほうが真の大統領であり、判事の任命権を持つ。選ばれた大統領が決めるべきだというのは、極めて公平でアメリカらしい美点だろう。それをひん曲げては、保守派までもがトランプ氏から離れてしまう。なぜ再選されるまで待てないのか」(M氏)

 

 大統領により指名された判事を承認するのは上院である。共和党はわずかに過半数を維持しているから、承認される可能性は高い。共和党上院も選挙前の指名・承認に積極的な姿勢を見せている。こちらもアメリカの良き伝統を壊そうとしていることになる。「そんなことを党ぐるみでしているから、改選になる共和党の上院議員たちも劣勢になっているのだ」(M氏)という見方はトランプ陣営にも共和党にもないようだ。

 

 この件に関しては、世論を見ても政治の常道から考えても、トランプ陣営への批判が強いのは明らかだ。最高裁判事の任期は終身なので、ここで63の状況を作ってしまうと、この先何十年にもわたって最高裁の決定は保守的判断一辺倒になる可能性があり、それに対する国民の違和感や危機感は強い。当然、民主党やリベラル勢力は、トランプ氏や共和党を徹底的に叩くだろう。不安な世相が広がり、今よりも過激なデモや暴動が起きる恐れも日に日に高まっている。トランプ陣営がこのまま突き進むようなら、大統領選挙で態度を決めかねている中間層も、一気にバイデン支持に傾くことが予想される。

 

M氏に、「国民に一党独裁国家のような印象を与えれば、トランプ離れ、共和党離れが進むのではないか」とぶつけると、「残念だが、もうそうなっている。我々がトランプ支持を貫くのは、民主党大統領予備選を戦ったバーニー・サンダース氏やエリザベス・ウォーレン氏といった極端な左派、社会主義者が増えているからだ。彼らが国の中枢を担うことがないよう、対抗しなければならない」という。

 

 確かに民主党の中には極端な左派が増えている。しかし、バイデン氏は穏健派であり、社会主義者というレッテル貼りには無理がある。その点を指摘するとM氏は、「確かにバイデン氏は社会主義者ではないだろう。しかし、これまで以上に左寄りの政策を取らなければ基盤である民主党員が納得しなくなる。バイデン氏は苦しい立場にある」と指摘した。

 

 最後にM氏に、「ではアメリカ経済はどうなるか」と質した。

「今のアメリカは経済活動が平常時の半分くらいに落ちている。まもなく持ちこたえることができなくなる。コロナワクチンの開発を急ぐのは当然だ。今年中にワクチンが完成すれば、来年6月くらいにはコロナ以前の経済に戻せると予測している」

 

 トランプ大統領が「年内にワクチンを完成させる」と連呼しているのは、もちろん選挙対策の一環ではあるが、その視線は、未知の病に怯え苦しむ国民というより、ウォール・ストリートや産業界に向いているのだろう。


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村>
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

abortion_2020

本日までの激戦区の様子である。激戦区を制すものは、大統領選を制す、と黄金のルーがあり、前回の大統領選は、トランプが証明している。実際の選挙民の投票数では、トランプは、ヒラリーに300万票も後れを取っていたのである。

 

 

Florida  48.6       47.0       Biden +1.6

Pennsylvania       48.7       44.7       Biden +4.0

Michigan             47.8       43.0       Biden +4.8

Wisconsin            50.1       43.4       Biden +6.7

North Carolina    47.5       46.6       Biden +0.9

Arizona 49.2       44.2       Biden +5.0

Georgia 45.4       46.4       Trump +1.0

Ohio      46.7       44.3       Biden +2.4

New Hampshire  48.0       42.5       Biden +5.5

Iowa      46.3       47.7       Trump +1.4

Nevada  46.5       40.5       Biden +6.0

Texas     45.0       47.3       Trump +2.3

 

トランプがリードしている州は、ジョージアとテキサスしかない。だが注意深く見ると、デリゲートが大きいペンシルベニア、フロリダが最もキーであるが、ペンシルべニアは、やはり民主党のバイデンの選挙区が近く、長い関係がものを言うと予想し。バイデン有利と見る専門家が多い。残りは、フロリダである。トランプは、フロリダに別荘を持ち、理論的に有利である。だが。トランプがそれを訴えてもフロリダは、老人とヒスパニックの人口が多い。老人は、トランプの老いたバイデンの冷やかしにうんざりしている。

ヒスパニックは、伝統的に民主党支持である。

ニューヨーク、カルフォルニアなどほかの州は、既に決まっているので、これら激戦区で勝つのが重要なのである。

これら激戦区で、バイデン、トランプの勝負は決するのであるが、分からないのは、イシューにより、大きく投票は外れるのである。

注目の最高裁判事の後任に関する共和党とトランプの大統領選前に後任を決め、承認してしまうと言う決定は、今のような大統領選挙の様子を大きく変える可能性をもっている。

もし、大統領選に負けても。最高裁判事の後任の人選、投票を今行えば実現するのである。63という裁判官の配置となり、圧倒的に共和党有利な状況が創られてしまうのである。

するとどうなるか?

保守的思想が重要視され、妊娠中絶などが簡単にできなくなるのである。生命は、神のみが決定することになり、神が支配することになる。これは、あまりにも不都合なことで、神の手にゆだねることに反対する選挙民も多い。共和党は、神に決定に従うのである。

そのほか、道徳的に深い意味のある裁判は、保守派が決めることになる。

選挙戦では、女性運動家がいきり立ち、大統領選は、激化することは確実である。これまでの争点もこの問題に大きく傾くであろう。アメリカ中が中絶議論に熱中するだろう。

コロナ隠しにはぴったりと思われる。

しかし、民主党も黙っちゃいない。

大きな選挙活動に出るであろう。

この大きな騒ぎは、あと数週間に迫った大統領選挙を大きく左右すること間違いなしで、特に、これまでトランプ政権、共和党が攻撃され、かわし切れなかったコロナウイルスから少なからず、選挙民の関心をそらすだろう。

コロナウイルス逃れのトランプ政権、共和党の作戦と位置付けている人は多い。大統領選は、新たな段階を迎えたと言える。


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

t anf b 20908

米連邦最高裁のルース・ベイダー・ギンズバーグ判事が87歳で死去したことを受け、大統領選を目前にして後任人事をめぐり与野党及びトランプ大統領のうごきがっ激しくなっている。

ドナルド・トランプ大統領は19日、後任人事について、ツイッターで「遅滞なく」進める国民への義務がある」と書いた。また今週末にも女性を後任に指名するつもりのようである。最高裁判事の任期は終身制で、最高裁の判断はアメリカの日行政、制度、法的規制、国民生活に大きな影響力をもつため、その構成が、極めて重要である。。

 

トランプ氏はツイッターで、「我々は誇り高く自分たちを選んでくれた人たちのために決断をするべく、この重大な権力の地位につけられた。特に重要な決断は以前から、最高裁判事の選考だとされてきた。我々には遅滞なくこの義務を果たさなくてはならない!」と書いた。

 

さて、トランプ大統領は、本当にそんなこと考えての発言かと言うと、全く異なる。ここで、筆者の長い友人で元民主党コンサルタントだったK氏に登場してもらう。「トランプは、大統領選に勝てないと言う恐怖がある。眠れない夜を過ごしているだろう。そこで、できるだけ早く、最高裁判事の後任を任命し、上院で証人喚問プロセスを早く始め、選挙民の注意を引き付ける。それを毎日、メディアがカバーし、自分の大統領選不利の報道がいくらか減る。そのチャンスを狙い、バイデンを徹底的に「共産主義の男、無政府主義者と結びつける。そして叩く。

「だが、これまで、アメリの歴史の常識として、最高裁判事の交代は、大統領選挙の年は、行わないと言うしきたりがあった。何故なら、任命した場合、もし大統領側が負けたと、新政権の権限を先取りした形となる。それは、極めて不都合なことであり、失礼あんふえあーな行為である」と、K氏は言う。

共和党幹部もそのように言っていたが、いざ、大統領選と一緒に行われる上院選挙を見ると、これも勝利は確実ではない。第一、マコーラム院内総務を改選の波を受け、沈没の可能性も出てきた。

そこで、共和党もトランプも大統領選を待たず、早く任命をやってしまい、自分たちが天下にある時、この重要課題と自分たちの圧倒的に有利立場にしておこう、というのである。

「しかし、民主党もトランプがそう出てくれば戦う手がある。トランプと共和党をそのような姑息な手段で、アメリカがアメリカゆえんが勝ち得た歴史的常識を捨ててしまうのだ」と大々的な批判ができる。これは大きなプラスである」とK氏は指摘する。

最早、トランプも最後が見えているのだな、筆者は思う。

これは、トランプの賭けである。それも断末魔の状況に落とされ、彼が決めたナンセンスな影響を」自ら背負っているのである。

 

1人の大統領が4年間で、最高裁判事を3人も決めるのはきわめて異例。トランプ氏は、人工中絶に反対する2人の女性の連邦控訴裁判事を念頭に置いているのである。この人工中絶こそ、アメリカの価値観の土台を揺さぶる課題なのである。

またしても、トランプの切羽詰まった末に出たトリックである、K氏は言う。

ドナルド、何とwastefulな大統領なのであろうか。


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

19rgb

最高裁の史上2人目の女性判事で、女性や少数者の権利を強力に擁護したギンズバーグ判事は、すい臓がんのため亡くなった。何事があっても、高いインテリジェンスと品格に人格に筆者は心から尊敬の念を持っていた。。

 

ハーヴァード・ロー・スクールを卒業後、幼い子供がいるからと弁護士事務所に採用されず就職に苦労したギンズバーグ判事は、弁護士として、そして後に裁判官として、女性や少数者の権利擁護に取り組んだ。最高裁判事を27年間務めたギンズバーグ氏は、「RBG」のイニシャルで親しまれた。アメリカを代表するフェミニストの1人で、リベラル派にとって象徴的な存在だった。

 

現在の米最高裁は長官を含む計9人の判事が54で保守多数となっている。最高裁判事の任期は終身。トランプ大統領はこれまですでに、保守派判事2人を最高裁に送り込んでいる。ギンズバーグ判事の後任も保守派になった場合、最高裁判事の構成が63で圧倒的に保守寄りになる可能性がある。民主党は何とかせねばならない。63では、この国の方向は間違ってしまうと思うからだ。

 

さて、こんな日、トランプ大統領は、ノースカロライナに大統領選キャンペーンに出かけた。筆者は、テレビ中継を見ていた。そして、大統領演説と主催者発表の32000人の観衆に目を見張った。この番組前に、トランプ大統領は、ギンズバーグ最高裁判事の死に哀悼の意を表していたことは、良かったと思う。いくらめちゃくちゃなトランプ大統領も、同裁判官の死に対し、尊敬の念を払わなかったら、軽蔑に値する。

 

さて、筆者は、この2時間余りにわたったトランプ大統領、いや、大統領選を戦うトランプ氏の演説姿を見て、大統領だと思うには、あまりにも度が過ぎていると思った。前回の大統領選挙より大統領職が良く分かり、板についているのだが、これでは、どれだけのレベルまで、演説している内容を理解しているのか大きな疑問を持った。日本が絡んだTPPなど、アメリカが大きな損をするようなことを言ってあまりにも簡単に葬る。その代わり、ホワイトハウスが考え出した政策は、皆アメリカにとり、良い結果をもたらす、などと自画自賛する。アラブゲリラのリーダーを殺したなどと言うことも大げさに言う。自分のそのような言動が新たに、彼らの大攻勢を引き起こすかもしれないのである。

この世界買いが自分の行きずりばったりの政策がどんな結果になるのか読めていないのである。筆者の友人でトランプ氏と親しい関係にある友人もそのことを大いに気にしている。

トランプ氏の演説は、原稿もなく、テロップもない。ただ、演説の前に数字だけはつかみ頭の中に入れ、それに簡単な形容詞を加え、論理のチェーンを創り、それを頭に詰め込んで、後は、演説の壇上で話すだけのことだと思う。話すことは、壇上に上がると自然に浮かんでくるのだと思う。いわばナチュラルスピーカーなのである。

だから、政治家、大統領としての演説でなく、とトランプ氏は、政治エンターテイナーとしての舞台俳優なのである。このような天才的な男であるから、観客が何を望んでいるか分かるのであり、それを実践できるのである。こんな大統領は、アメリカ史上いなかったと筆者は、言い切れる。何故なら、コミュニケーションで才能のある人は、相手が何を考えいるかは、多面的に人を理解する技術が発達し、このディジタル時代、それが可能になったのである。

 

だから、事実を知り、事実をベースにしゃべれない。だから、結果として、うそつきになるのである。

バイデン氏は、このような男に対し、どう戦うのであろうか。先日のタウンホールミーティングのように自分の製作についてあまり語らず、語っても抽象論で、あとは、家族を語り、友人を語り、自分の人生を語っていたのでは、どうしようもないだろう。

バイデンは、鬼にならなければならない。  

にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

biden05


917日、CNNの主催で民主党の大統領候補、ジョー・バイデン氏のタウンホール・ミーティングが開かれた。ドライブイン形式で集まった有権者からの質問に答える構成で、コロナ禍の選挙で数少ない市民と直接対話する機会だった。バイデン氏は、富豪の家に育ったトランプ大統領に対して自分は中間層出身であることや、トランプ政権のコロナ対策が株価や企業ばかり気にしていることなどを訴えた。

 

 アメリカに渡って46年、いくつもの大統領選挙を見てきた。今回はタウンホール・ミーティングだったが、やはり戦いのクライマックスは一対一のテレビ討論会である。今回は929日を皮切りに3回予定されている。しかし、既に郵送による投票は開始されており、バイデンが余裕を持ってリードしており、その差は、70対30と第一回目の司会役であるFOX Newsのマイク ウオレスはいっている。

 討論会では数々の名勝負も生まれた。それをきっかけに、それまで積み重ねてきたリードが帳消しになった例もある。例えば、再選を目指したブッシュ(父)氏が若きクリントン氏の挑戦を受けた1992年がそうであった。当時、ブッシュ氏は湾岸戦争に勝利し、再選間違いなしと見られていた。しかし、選挙前に不況に入り、テレビ討論会ではクリントン氏から経済政策について厳しく追及された。また、タウンホールミーティングの時学生の質問にこまり、ブッシュ氏は「早く終わらないかな」という態度が見え見えで、何度も腕時計に目をやった。その所作が致命傷となり、そこから流れが一気にクリントン氏に傾いたのである。

 

 タウンホール・ミーティングも重要である。市民からの質問にどう答えるかは候補者の能力が試される。今回のバイデン氏のそれは、正直に言って焦点のないぼんやりしたものだった。CNNの仕切りも悪かったのか、質問に立ったのは民主党支持者ばかりで、厳しい質問や追及はひとつもなかった。

 

 これも過去の例を見れば、民主党の大統領候補でも、クリントン氏、ゴア氏、オバマ氏などは、みな下っ腹に力の入った強者の顔をしていた。強い自我と有権者を動かす説得力を持っていた。その言論には研ぎ澄ました刀のような鋭さがあり、同時に聞くものを熱狂させる包容力も見せた。それに比べて今回のバイデン氏には、トランプ氏への強い対抗意識も、戦いに向かう闘志も感じられなかった。

 

 トランプ氏はこの集会をどう見ただろうか。バイデン氏の攻撃力がこの程度だとわかったのだから、反撃の機会を狙って鷹のような目で隙をうかがっているはずだ。トランプ氏の攻撃力の高さはいまさら言うまでもないだろう。3回のテレビ討論会では、司会者の役割も重要になるが、今回は全体を通してトランプ氏に有利な人選になっている。少なくとも、討論会に向けて布石に余念がないのはトランプ氏のほうである。

 

筆者の指摘以前に、民主党の重鎮たちもバイデン陣営の戦略家たちも、優位に立ったら一気呵成に攻めるのが常道であるとわかっているはずだ。それができないということは、やはり体力的に不安を抱えている可能性もある。情勢は引き続きトランプ氏が不利だが、929日に形勢逆転が起きる可能性はまだ残っている。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

kamara2

本日、元民主党コンサルタントだった筆者の長い友人であるK氏と電話で話した。K 氏は今はニュー‐ヨークの弁護士事務所に勤務している。

まず、筆者が『ボブ・ウッドワードの本は、トランプにとっては、ボディブロウだった』と言うと「その通りだ。トランプ自身の答えの録音が大きく効いた。バイデン陣営にとっては、これだけの証拠は手に入らない」という。

そして、トランプがごまかそうすればするほど深く選挙民の中に残るだろう」という。「そんなことを言ったら、トランプの発言は、ほとんど嘘だろう。記者会見では、リポーターたちももっと厳しく突っ込むようにもっとリサーチすべきだ。

筆者が「私がバイデン氏のストラテジストなら、徹底的にフロリダに力を注ぐ。デリゲートの数は248人もいる。しかし、今日現在、フロリダでのバイデンのリードは。1.6しかない。統計はさておき、このまま選挙日は、逆転されてもおかしくない」と、筆者が言うと「だから、ブルムバーグ元NY市長が一億ドルフロリダ民主党に寄付する、と発表したのである」という。

民主党予備選では、エリザベス・ウオーレンに女性をからかったことで、集中砲火を浴び、あっさりとドロップアウトしたのであった。

それでもやっとバイデンのために一肌脱ぐことを決意したのである。ブルンバーグの偉大さと筆者は。解釈している。

さて、筆者は、リスクを取り、次の質問をした。

「バイデン氏がもし、大統領選に勝ったとして、健康上の理由で、辞任をせざるを得ないことになる可能性は高いと思うのだが、そうなった場合、バイデンは、いなくなり、ハリスが大統領にとって代わる。このことは、予備選段階で考えられていたのか?と聞くと、「わたしは聞いていないが当然そうであろう」と答えた。

それは、すでに民主党幹部は、初の女性大統領を生む計画を持っていたのである。

つまり、バイデンは、対トランプ。ハリスは、大統領本命好捕と判断されたのだともとれる。しかし、いくら何でもそのようなことは現実的にあり得ないだろう。

K氏は、「そのようなことが考慮「されていたとして、ハリスでは、クリントンやブッシュのように知事を経験していない。経験したのは、カルフォルニア州の司法長官である。

これから数年、アメリカの地位は、安定しないであろう。

 

佐藤則男

ニューヨーク


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

IMG_3949(1)
IMG_3951(1)

コロナウイルスが暴れ出して以来、マンハッタンは、言わば、人間が人間らしく暮らすことのできない街になってしまった。街中、コロナウイルスがあちこちを汚染し、まるっきり遠慮なく人間の中に入り込み、機能を侵し、死に至らしめる。自分の体の中に入ったことが分かった時は、もはや、ウイルスを追い出すことはできないことに気が付き、「なぜ、こんなことになったのであろうか」と思うであろう。お年寄りならば、待っているのは、死のみである。家族とも、友人とも隔絶され、一人で死んでゆくのである。アメリカは、こんな人を19万人を数えた。悲劇である。悲しい、無念な悲劇である。この卑劣なウイルスには、情けなどない。人間を殺すのみである。なんというウイルスであろうか。しかし、こんな微生物は、生物が誕生して以来、いくらでも現れたのであろう。

さて、久しぶりにマンハッタンの我が家に帰り、街に出た。人々の活気のなさにウイルスへの憎しみがこみあげてくる。ヘアカットし、夕飯を買うことにした。途中、有名なレストランが、外にテーブルを出し、形よく整えているが、客がいない。従業員も何もすることがなく、突っ立っている。この形式のみがレストランの商売を市が許している。レストランにしてみれば、一ドルでも収入が欲しいのである。だがそんな方法は、徒労に終わるだろう。

つぎにスーパーに入った。ここは活気がある。当たり前である。食料供給所である。買い物客は、しっかりマスクをつけ、他人とのソーシャルディスタンスを保とうとしている。人間は、お互いにウイルスから身を守る重要性を知っているのである。ウイルスを移す方も移される方も怖いのである。

唐突であるが、この暗いニュース環境の中で、ここで明るい嬉しいお話をしたい。このスーパーは大きな店で、大評判の寿司売り場がある。本格的な握り寿司と巻物の寿司が売られている。アメリカで開発された「アメリカ寿司」であるが、この原型となったスーパーマーケット、デリカテッセン型のマーケッティングコンセプト、マーケティング戦略と展開計画を立てたのは、この筆者で、今アメリカの大きなスーパーは、この寿司ビジネスで大成功している。後日、このビジネスに関しては、詳しいお話をしたい。

さて、このウイルスと闘う総大将が「コロナウイルスはインフルエンザのようなもので、空気伝染する。時期が来れば消えるだろう」などと語った男がいる。そして、極め付きは、自分の演説会場に2000人ほどの観衆を招待した。しかし、この時、マスクの使用を禁止したのである。

この総大将こそ、ドナルド・トランプアメリカ大統領なのである。

総大将の認識不足は、人々を間違った方向に招き、不幸をもたらす。既に19万人の命を奪ったのだある。

ここで、まだ、適切な処置ができないのであれば、アメリカ選挙民は、ここで総大将を変えねばならない。そのチャンスが113日の大統領選挙なのである。筆者は、この日を「コロナデイ」と名付けたい。アメリカ選挙民は、正しい行動をしなければならない。

政治記事は、次のページへ
https://www.google.com/search?q=%E4%BD%90%E8%97%A4%E5%89%87%E7%94%B7&sxsrf=ALeKk01e2PsQ4p8HGaibprSThCt5rHUKnQ:1600336257487&source=lnms&tbm=nws&sa=X&ved=2ahUKEwje45eR9e_rAhXCc98KHcamBG4Q_AUoAnoECBwQBA&biw=860&bih=360



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

https://www.news-postseven.com/archives/20200915_1595555.html?DETAIL
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

hhttps://www.google.com/search?q=%E4%BD%90%E8%97%A4%E5%89%87%E7%94%B7&rlz=1C1APWK_enUS744US745&sxsrf=ALeKk02kareiESk48yoos4HSEmOSr5DdEA:1599922396306&source=lnms&tbm=nws&sa=X&ved=2ahUKEwjA7-Ww7-PrAhXNmuAKHTqSAfMQ_AUoAnoECBwQBA&biw=853&bih=380ttps://news.yahoo.co.jp/articles/8489ceb902e45786cbecc0e3ceb01e0812e0564b
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

t anf b 20908

大統領選で最も必要なもの、それは、もちろん候補者の人格、世界観、国家観、社会観、人間観、などあらゆる角度からの資質なのであろうが人間そんなに立派な人はいないであろう。そこで、大統領選候補者は、できるだけ、選挙民のニーズ、好み、思想、現実の暮らし、不満、そして、何はともあれ、候補者は、選挙民のあやふやなチョイスに合わせなければならない。つまり候補者が、より多くの支持者が得られるよう創られるのである。すると候補者は、自分ではなくなる。いわばロボットである。

この候補者を創ることを行い、選挙民を捉える仕事をするのがStrategistである。そうなるとその候補者でなくなり、票を集める、金を集める集票マシーンになるのである。Strategistは、通常。政治学、経済学、社会学、英語、コミュニケーションズなどを勉強したもので、選挙戦略を立て、実施する選挙本部をまとめる仕事をする。近年では、クリントン大統領を創ったジェームズ・カヴィール、ブッシュ大統領を創ったカール・ローブ、オバマ大統領を創ったデビッド・アクセルロッドがいる。これら3人がいなかったら、3人とも大統領にはなれなかったであろう。

筆者は、この3人のStrategistを「大統領選挙の鬼才たち」と呼ぶ。大統領作りの名人とでも呼んだ方が良い。実に感覚と頭が切れるのである。

さて、ここで筆者がトランプ大統領に関し、大きな、大きな驚きを感じることがある。それは、トランプ大統領には、これといったStrategistが浮上してこないのである。これまで出てきた中に共和党のポールテーカーであるフランク・ランツぐらいなのである。ランツは、優秀なポールテーカーではあるが、ストラテジストではありえない。そんな器の人ではないと筆者は思っている。。

するとだれだろう?

筆者たどり着いた点は、トランプ自身ではないかと思うのである。トランプ氏自身がストラテジストで、同時に司令官なのである。

共和党大会のスピーチを見ていたのであるが、あれは、トランプ氏自身の自作自演ではないかと思うのである。第三者のストラテジストが付いていたら、あれだけ観衆が集まり、興奮しない。しかも一歩間違えれば、コロナにやられる。トランプ氏は、個人の力で、観衆を興奮させ扇動し、舞台を独り占めにできる演技力を持っているのである。その道の持って生まれた自然の申し子であろう。

ある設定された舞台がある。それを前にするとIntuitionで自分の思うような舞台演技が浮かぶ。すると、Impromptuに演技ができ、せりふが出てくる。そのスピーチは、能動的で人駆り立てる。観衆は、それに酔いしれる。その内容などうでもよくなるのである。既に彼らは、洗脳されているからである。

あのすぴーちは、大統領選挙の流れを変えた、いや、これから変わる流れのきっかけを創ったスピーチであった。恐らく、岳父に忠誠を誓っているジャレット・クッシュナーと一緒に創ったのであろう。そして、最終的に相談したのは、選挙の鬼才カール・ロー

ブだったのではなかろうか?

カール・ローブの頭は、実にするどい。さすが「The Architect」と呼ばれるはずである。確実に家を建てる。

「影の大統領」、或いは「カール国王」などと呼ばれていた。CIA職員の身分漏洩疑惑やホワイトハウスの司法省人事介入に対し捜査が行われていたが、大統領令により打ち切られた。

ローブがトランプ氏についていたら、バイデン氏にとっては実に大変な敵をしょい込んだことになるだろう。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

myouga2

まず、最初のページの添付写真をご覧になっていただきたい。筆者のコネチカット州、ウエストポートという小さな田舎町にあるウイークエンドハウスのハーブ園で見事に育つ日本の茗荷と青しそである。ある日本人女性がアメリカ人の軍人と結婚し、息子が生まれた。息子と父親の強い希望で息子は、ウエストポイントの陸軍士官大学に入り、優秀な成績で卒業した。そして、任務に就き、アフガニスタンに送られたのであった。ある日、戦いで、銃弾が頭をかすり、脳に影響を受け言語障害。全身不随となった。その後、夫は亡くなり、母親一人で育てた。全身不随の息子を育てる苦しい時代がづづいた。

息子を思うとあまりにも悲しくなり、「よし、息子のために生きる。そして、戦争をなくするのだ」と決意し、ワシントンに移った。毎日、ホワイトハウス付近で看板を背に掲げ、反戦を訴えた。同じような仲間と毎日、反戦を呼び掛けた。

その方は、Tさんと言い、Facebookで知り合った。筆者も深く動かされ、何度も言葉を交わし、息子さんのことを思いやった。

そのとき、Tさんと一致したのは、共和党の上院議員であったジョン・マケイン氏を心から尊敬し、心から同氏を支持することで一致したのだった。マケイン氏がオバマ大統領の2期目をかけた大統領選」に共和党の大統領選候補として、挑んだが、残念ながら勝てなかった。筆者は、マケイン候補を、少々の寄付金も出した。」マケイン氏の潔さ、見事な紳士的なキャンペーン、言動、堂々とした態度、そして、見事な負けっぷりに感動した。マケイン氏は、ベトナム戦争で捕虜になり、ベㇳコンの拷問を受けたが何とか生き残った人である。捕虜釈放が決まったが、「ほかの兵隊にそのチャンスを与えてほしい」と申し出て、自分は、残った人である。

筆者は、以前からマケイン氏と話したいと願っていた。そして、たまたまワシントンに行った時、上院下院合同の経済公聴会を傍聴し、休憩時間に議員席に座っていたマケイン上院議員の席に、直行し、面と向かって会った。筆者の日米経済問題を上げ質問した。同氏の柔らかい態度、落ち着いた態度は、まるで神様のような印象を持った。心が躍った。新しい人生の希望が湧いた。公聴会が終わり、外に出た。ワシントンの青空がさわやかに輝いていた。

当時、筆者は、ワシントンによく行った。アメリカの政治家、専門家に会うためであった。取材の仕事もあったが、主な目的は、「人生を学ぶ」ことだった。だから、面会は、個人の身で申し込んだ。一匹狼は、そうやって生きるのが宿命である。常に「Sink or Swim(沈むか泳ぐか)」の状態に置かれる。筆者は、泳いできた。

ヘンリー・キッシンジャー元国務長官(会ったのは、ニューヨーク)、ビグニュー・ブレジンスキー元国家安全保障補佐官、ワインバーガー元国防長官、などの方々にお会いした。皆親切にたくさんのことを教えてくださった。人生話さえしてくださった。特に、キッシンジャー博士、ブレジンスキー博士は、筆者の良き師となった。。お二方なくして筆者のこれまでの人生はない。未熟で、何も知らない子供を育てるように教えてくださった。頭が下がるばかりである。このころ、上院外交委員長だったバイデン上院議員にもあいさつを交わす程度であったが、お会いした。会話は覚えていない。

そして、マケイン上院議員に会ったのであった。

Tさんもマケイン氏については、「よい方で、感激しました。本当に人の話をよく聞き、理解してくださる方です。私たちのようなものでも上院議員のオフィスに入れてくださいました。この格好で」と反戦の看板を惜しげもなく写真で見せてくれた。マケイン氏らしいと筆者は、微笑んだ。

さて、Tさんと話しているうちに、何かの拍子で「忘れたいつらいことがあった。早く忘れたい。物忘れには、日本の茗荷が良い」などと冗談を言った時、

そして、どのようないきさつになったかよく覚えているのだが、わざと知らぬふりをしてTさんに「忘れたいので、茗荷があれば簡単なのだがなあ」と、独り言を冗談に言うと、何と「茗荷なら、私の家の庭にあります。差し上げます」と言って苗木を送ってくれたのであった。その手の込んだ苗木の丁寧な梱包に筆者は、思わず目が潤んだ。どんなに息子を愛し、戦争をなくしたいと言う決意が強いか身にしみてわかった。筆者は、熱くなった目頭をぬぐった。

今日も夕飯は、庭でとれた茗荷料理である。

コネチカット州の小さな田舎町で、外に出て、茗荷とナス、しその葉をたっぷりと入れた茗荷の漬物は格別である。

 

今、次期アメリカ大統領をめぐり、トランプ大統領、バイデン元副大統領が激しく戦い始めた。、よくご理解いただきたいのです。アメリカ人でも、日本人でも、アメリカの大統領には、それだけの信頼を置き、重要と思い、心から尊敬しているのである。アメリカ大統領選挙に当たって、がお願いしたいことがある。老人のくだらない喧嘩を演じてほしくないのである。これ以上、醜い争いは、国の恥であり、立候補者の恥である。

 

ここにキッシンジャー元国務長官とのインタビューのビデオを添付しておいた。筆者は、このビデオで撮ったことを忘れていて、30年の間、筆者の押し入れで眠っていたのである。すっかり忘れていたのであった。筆者は頃から茗荷好きだった。茗荷のせいであろうか。

 

添付:キッシンジャ―博士インタビュー 1988年1月。ウオルドルフアストリアホテル、ニューヨーク。インタビュー時間1時間40分

 

https://www.youtube.com/watch?v=RqornEAPLiU&feature

https://www.youtube.com/watch?v=Gu4jHI85Ero

 


佐藤則男

ニューヨーク

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

tb2

t

 民主党共和党両党の党大会のテレビ中継を見て、共和党のほぼ完璧な勝利と見たが、こんなに早くその結果が出てくるとは、想像もつかなかった。Real Clear Politicsによると、共和党大会の翌日の各社調査をまとめると、America全土の平均は、バイデン氏が6.9パーセントほどリードしているが、肝心要の激戦区では、早くも支持を落としつつある。

激戦区は、次のようになっている。

Georgia 45.6       46.7       Trump +1.1

Ohio      47.0       44.7       Biden +2.3

Minnesota           49.3       44.0       Biden +5.3

Iowa      45.0       46.7       Trump +1.7

Nevada  48.3       44.3       Biden +4.0

Texas     43.3       46.8       Trump +3.5

ほぼ、統計的エラーの範囲以内であり、バイデン候補、トランプ候補、同等と見ることができる。激戦区でのバイデン氏の支持が急速に落ち、平均わずか2.2パーセントに落ちた。ある時期、2桁あったのであった。

今週末頃の同調査の結果を見れば、トランプ氏が逆転し、有利になっていることが予想される。大統領選挙では、追い上げる側が有利である。トランプ氏は、追い上げ傾向に乗った感がある。

大統領選挙を決めるのは、「勢い」であり、常にどちらに勢いがあるかを見ることだ。

何故、共和党とホワイトハウスは、またとない良い結果を党大会で出すことができたのか。その答えは、全面的に作戦勝ちと言える。

大論争が予想されたコロナウイルス問題についてであるが、これだけ多くの患者を出し、多数の国民の犠牲者を出したパンデミックは、とらんぷだいとうりょうときょうわとうにとり、大きな荷物になると思われたが、なんと恥ずかしさもなく、すべて中国のせいにし、そして、それはオバマ政権の中国政策の過ちとしたのである。大胆不敵である。^バイデン氏は、オバマ政権のナンバー2でありその責任は重いことを指摘された。

今回の大統領選挙で極めて不利であったパンデミックも逆に中国とオバマ政権の

せいにしてしまったのであった。このふてぶてしさは、アメリカの保守主義者たちの特権と見ても差し支えないだろう。

次に、共和党とホワイトハウスは、民主党殺しの最大の作戦を実施した。それは、このところ、アメリカの全国で起こっている暴力事件、暴動騒ぎ、警察と暴徒の戦いが広がっているが、この問題を何と民主党の極端な左勢力と結びつけ、民主党の左翼、社会主義者と断定し、その問題をバイデン氏と結び付けたのである。この暴力事件は、大げさに無政府主義者と捉えられ、古典的社会主義、共産主義と同一にとらえられ、バイデンチームをくぎ付けにしたのである。そこまで、言われれば、バイデン氏は、即刻記者会見を開き反論するのが当然と思う。

よく考えてみれば。このような基本的政策の原点に関して。バイデン氏の反論は緊急に正当になされなければならないのに、未だになされていない。

この問題は、バーニー・サンダース氏と関係がある。予備選中、民主党をはばからず、自ら社会主義者であることを名乗り、アメリカを社会主義国家とすることを選挙民に植え付け、社主義社会への移行を唱えたのである。

このサンダースの動きを共和党は、フルに利用した。全国に広がる暴動とその暴徒たちを極端な民主党の左翼主義者と決めつけ、「法と秩序」の重要性を大きく取り上げ、大統領選挙の柱としたのである。

この作戦は、大きな効果がある。民主党を社会主義政党であること。民主党の左翼の若者は、法と秩序を守らず、中には、無政府主義者もいると訴え、暴動の原因として民主党の責任としたのであった。法と秩序の問題が今回の大統領選の大きな争点となったのである。

民主党、共和党は、党大会を終わり、その結果は、共和党躍進を可能にしたのである。

共和党とホワイトハウスのこれらの戦略は、だれか戦略家として裏にいるのではないかと今、筆者はある男を追っている。この男は、選挙の鬼才である。もう少しわかり次第お伝えしたい。

 

佐藤則男

ニューヨーク

 

 

 

 

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

t&B

昨夜は、共和党大会の最終日でトランプ大統領の演説が行われた。筆者は、一部始終をテレビ中継で見た。ただ、驚ばかりであった。日本の枕草子に出てくる「いと、凄まじきもの」である。こんな品格のない大統領選演説は、これまで46年間見たことがない。

まず、現職の大統領が今、自分自身が使っているホワイトハウスを舞台として、同氏が共和党の正式候補として指名される儀式を行うことは、不適切であることをまず挙げたい。今度の大統領選挙は、ホワイトハウスの主をだれにするかを決める選挙なのである。ホワイトハウスを争う選挙である。ホワイトハウスをわがものとして使うことは、慎まなければならないのではないか。

次に、トランプ大統領は、自分の政権がこの3年間で達成したことを枚挙し誇ったが、それらは事実であるかどうか、である。筆者が完璧に嘘だと思ったのは、トランプ政権になってから、経済が急速に発達し、アメリカ史上最高記録ある、と言っていたことである。これは、筆者はよく覚えているが、これはオバマ大横領の時代を継続しているだけのことである。

そのほか、トランプ大統領の口から出た輝かしい業績は、疑わしいと思われる。The New York Timesやワシントンポストなどは、詳細にわたり、確認のため調査中である。その結果は、早くも、New York Timesが発表したので、添付する。

 

https://www.nytimes.com/live/2020/08/27/us/rnc-fact-check?action=click&module=Spotlight&pgtype=Homepage

 

次に、最も大きな問題は、何と言ってもバイデン氏についての批判である。よくぞ、レベルを落とし、これだけ現職の大統領として、相手候補の名誉棄損ともとれる発言をしたものである。一番筆者を驚かせたのは、「ジョー バイデンは、トロイの木馬である」という決めつけである。

全米各地で起こっている黒人の暴動は、民主党左派の仕業で、社会主義革命を目指しており、バイデン氏は、彼らの手先で、トロイの木馬のように、自由主義社会に入り込み、破壊活動を行う人物である、と決めつけた。

ここまで、言われて、即時に反論しないバイデン氏も筆者は、理解に苦しむ。アメリカの政治で大切なのは、叩かれたら、即刻、前に進み出て。堂々と反論することである。この処理の仕方で成功したのは、ビル クリントンである。

バイデン氏は、学んでいるはずであるが、動きがのろい。

さて、これで、民主党、共和党の党大会は、終わったわけであるが、この結果がどう反映されるか。

アメリカの選挙民が、果たして、コロナ隠しのトランプ大統領のごまかしの弁明を信じ、そのことに関してバイデン氏を「この種の問題に関し、何の経験もないバイデンを信用できるか」と決めつけ、ぼろくそに言ったことを果たして選挙民が支持するか。そして、それを世論調査が結果として証明されるか、見ものである。

民主党と共和党の党大会があまりも違うので、選挙民は、混乱を起こしていると思われる。

そして、極め付きは、トランプ氏とバイデン氏のテレビ討論会である。トランプ氏の方がプレゼンテーションに迫力があり、優勢が考えられるが、バイデン氏も黙っていないだろう。激突が予想されるが、民主党の大実力者である下院議長のナンシー ペロシー氏は、バイデン氏は、テレビ討論を避けるべきと発言。バイデン氏不利と見ているのである。しかし、そんなことは、もはやできない。3回のテレビ討論が予定されている。

果たして、トランプ氏の暗い影が揺れる環境で、バイデン氏が立ち向かい、戦うことができるかどうか、である。否定とデマゴーグの醜い戦い、筆者は、予測したはずである。

佐藤則男
ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

ハニティ

この男が、テレビスタジオでニュースショーをやっていて、「それでは、ホワイトハウスに電話を入れて、トランプ大統領と話します」と言うと、本当にトランプ大統領が電話に出てくる。大統領がこんなに簡単にインタビューに応じ、テレビ出演してよいものであろうかと思う。

この男が大統領と話すと、この男の話し方は、アメリカ大統領に話しているとは考えられない口調なのである。まるで、通常の友達のように話す。普通なら、かしこまり、ミスタープレジデント、と呼び、緊張するのであるあるが、全く緊張がない。トランプ大統領も、普通に好きなように話す。しかし、すぐ激しい調子になる。お互い熱が上がって来ると、まるで同僚の熱弁のようになる。それほど気が合っているのである。

この男こそ、トランプテレビ局、とか、共和党テレビ局と言われているFox Newsテレビ局のニュースアンカーマン、ショーン・ハニティである。極端な右寄りの人物であるが、そのような表現では生ぬるい。筆者は「左殺し」とでも表現した方が良いのではないかと思うのである。徹徹底的に左が黙るまで叩く。ボクサーが何も抵抗しないサンドバッグを思うように叩くようなものだ。リベラらるで、肥大が勝った思想や意見は、一切受け付けないのである。

ハニティ氏が行った左倒しの行動は、数多くあるが、前回の大統領選挙で行ったヒラリー・クリントン民主党指名候補に対してとんでもないデマゴーグを飛ばし、大打撃を与えた。まず、古いクリントン夫妻に関係する動産投資問題がホワイトウオーター疑惑に発展し、1990年代騒がれ、弁護士が自殺する羽目になった。クリントン夫妻が殺したなどというデマが流れたが、これは、ハニティ氏の仕業であった。

また、前回の大統領選の時、クリントン氏が演説の時、檀上がよろめいたが、これをパーキンソン病と決めつけ、クリントン氏を悩ませた。

更にベンガジで、アメリカの大使館員がテロ攻撃で殺されたが、これを前もって情報を秘密に得ていながら、見殺しにした、などと、これもデマであったが、クリントン候補に大打撃を与えたのであった。

ハニティ氏は、FOXチャネルの看板スターで、その地位は、確固たるものである。視聴率は、ケーブルニュースチャネル中ナンバーワン。

そして、ハニティ氏は、ラジオシンジケートも抑えている。全国のラジオに毎日出演し、右の思想で人々洗脳している。そのエネルギーは、ただ敬服するばかりである。収入は、途方もない金額で何億ドルという金額に上ると計算される。

筆者も公平を期すためよく見るのだがなんと言ってもプレゼンテーション内容、質ともに高いし独特の突っ込み方をする。ナレーションも実にうまい。生まれつきの論客である。

アメリカの選挙民にとっては、その様なデマをまじめにとらえ、真剣に考えることは実にばかばかしいのである。しかし、ハニティ氏は、魔術を知っているとしか思えない。ちゃんとこのようなニュースをまことしやかに構成し、説得力を持たせ話すことを知っているのである。なんと正義感をにじませて熱弁できるのである。プレゼンテーションの仕方で、なにが正義か分からなくなる。

2016年の大統領選挙では、ハニティ氏は、早くからトランプ氏と親しくなった。夜トランプ氏があれこれと気にし、眠れなくなるとハニティ氏と話すなどという情報もアメリカのメディアは、伝えている。

政策に関しても二人はよく相談しているとのことである。ハニティ氏は、いろいろなアドバイスを与えるようなり、特に外交政策では, 自分のコネを使いかなりさまざまのアドバイスをするようになったと思う。ニュースショーを見ていてそう思う。

かくして、トランプ側近のスタッフは、ハニティ氏を「影の大統領首席補佐官」とよぶようになったという。

問題は、大統領職にある人が特定の報道人とそんなに親しくてよいのか、という疑問が浮かぶ。国の最大機密は漏れる。

 

ここで、アメリカのケーブルテレビニュース局について少々触れておこう。各局の視聴者の数は、4月度は次のようになっている。

 

FOX News 368万人

CNN      203万人

MSNBC   195 万人

 

FOX Newsの影響がいかに大きいかよくわかるであろう。トラン氏は、毎日記者会見を行い、FOX Newsに登場している。

 

アメリカは、トランプ氏が再選されれば、この危なっかしいよろよろ飛行は続くだろう。

 

佐藤則男


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

kamara

民主党の副大統領候補に、カマーラ・ハリス氏が決まったので彼女の影響がプラスなのか、マイナスなのか見ることは重要である。既に述べたように、今度の線大統領選挙の民主党の総大将は、ハリス氏に移っていくのではないかと見る向きもあるからである。その見方には、筆者は、大いに賛成する。何故なら、いまさら78歳になる老人大統領をアメリカが望むのであろうか。

 

さて、例により、激戦区の世論調査結果を見ると次のようになる。

 

Wisconsin            50.0       43.5       Biden +6.5

Minnesota           50.0       43.0       Biden +7.0

North Carolina    46.3       47.0       Trump +0.7

Florida  50.3       45.3       Biden +5.0

Pennsylvania       49.7       43.3       Biden +6.4

Arizona 47.0       45.0       Biden +2.0

激戦区を平均すると、バイデン48.7パーセント、トランプ44.4パーセントで差は、4.3パーセントである。統計的誤差の範囲以内と解釈される。

全国平均では、バイデン氏49.2パーセント、トランプ氏41.8%で、差は7.4パーセントでバイデン氏がリードしている。しかも7パーセントのリードは大統領選の常識からは、大きい。通常の大統領選挙であれば、勝負はすでにあった!と、見てもよいであろう。

だが、筆者は、この大きなリードをそのままそのように解釈していない。何故なら、CBSテレビの調査で、バイデン氏支持の理由は、60パーセントがトランプを支持できないからであることが判明している。つまり、バイデン氏を積極的に個別に支持していないのである。この要素は大きい。選挙民は、トランプが嫌いなのである。そのトランプ嫌いが行き渡り、バイデン氏支持に回っているのである。

 

バイデン氏の戦略の間違い

バイデン氏の戦略には、根本的な誤りがあると筆者は思う。。ご本人の基本戦略は、現在のリードを保つことを戦略目的とし、それを達成するために、いわゆる「ローズガーデン戦略」を取っているのである。つまり、城の外に打って出ず、相手と顔を合わせることをせず、城の花園で時間を過ごしているのである。現在の有利な立場を取り、戦わないのだ。正面から、向かえば、同等の立場に立つことになり、血みどろの戦いをしなければならないのである。

大統領選においては、「戦わずして勝つ」方法はない。そこで、バイデン氏は、メールをめちゃくちゃにたくさん使う。筆者のところに、平均一日7通届く。迷惑千万である。多いときは、10通も送ってくる。支持を求め、5ドルの献金をお願いしてくるのである。

バイデン氏が、ローズガーデン戦略を取らざるを得なかった理由としては、高齢からくる体力の衰えであろう。バイデン氏も民主党もできるだけ早く、ランニングメイトを決め、キャンペーンを行わなければならない状態であった。。

大統領選挙に勝つためには、決して押しまくられる立場になってはいけない。堪えず、執拗な攻撃を続行し、攻めに攻めて、相手を守勢に追い込むことが重要である。攻撃こそ最大の武器であり、これを展開するのであるが、前回の大統領選では、トランプ氏は、執拗な攻撃で、劣勢の立場から、見事な逆転芸をやってのけたつわものである。

バイデン・ハリス組は、トランプ氏の意図、目的、戦略を十分読まねばならない。トランプ氏が使ってくる戦略は、得意の「カオス戦略」ではないかと思われる。この作戦は、まず、常識を超えることを起こし、カオスを起こす。それで、選挙民を引き付ける。その事象は、相手の弱点を突くものである。そして、自らの論理に相手を巻き込む。すると相手は、アリ地獄に落ちたように、抜けられなくなる。戦えば戦うほど落ち込んでいく。そして、エネルギーを取られ、討ち死にさせる。このようなやり方が得意のトランプ氏である。

其れに打ち勝つためには、同じ戦略を使い、立ち向かうことである。バイデン―ハリス組に必要なのは、優秀なストラテジストであると思う。クリントンについたジェームズ・カヴィーる、ブッシュについたカール・ローブ、オバマについたデヴィッド・アクセルドルフなどの選挙の天才たちである。彼らには、人引き付ける動物的な感覚がある。

トランプ氏は、何と言っても、娘婿のジャレット・クッシュナーが本格的に入ってくるようである。彼は、つい最近、イスラエルとアラブ首長国連邦との正式外交関係の締結を成功させた。いつの間にやら、力をつけていた。

バイデンとハリス組には、このような天才戦略家が付くかどうか、注目している。

佐藤則男
 ニューヨーク


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

b and h

バイデン民主党大統領選挙の指名候補の決まっているジョー・バイデン氏のランニングメイトがカマーラ・ハリス氏に決まり、17日には、民主党党大会は、開かれ、正式に両名が選出されれる。党大会のスターは、通常は大統領候補のバイデン氏であるが、今回は、副大統領候補出るハリス氏であることは間違いないであろう。何故なら、バイデン氏は、政治家として、大統領候補としては、新鮮味が全くない、峠を越えた人であるからである。

トランプ大統領は、ハリス氏が副大統領候補に決まった瞬間、それに対抗する自らの記者会見を行った。それも2回行った。何も副大統領ごときのためにそんなことはしなくてもよいのでは、と筆者思った。

古い友人で元共和党のコンサルタントをしていたK氏がいるので、率直に聞いてみた。意外な答えが返ってきた。「トランプ大統領は、ハリス氏が副大統領候補になることを最も恐れていた。何故なら、バイデン氏は、キャンペーン能力はあまりなく、彼の支持率が良くても、倒せると信じていた。しかし、ハリス氏は、能力があり、検事の道を歩んできたので、人を被告席につけ、罪人にする事に長けている。

」更に、尋問がうまく、トランプ大統領自体、彼女を恐れている」と言うので「ロシア関連の疑いも何も出ず、第一、弾劾を逃れたではないか」と言うと、「とんでもない。まだ、発表されていない事件がある」という。それをハリス氏はすべて知り尽くしていると言う。

バイデン・ハリスキャンペーンの中心の力となるのは、ハリスだ。バイデンには、もはやそんな体力も知力もない。副大統領候補の決定でもバイデンは、自分と仲の良いスーザン・ライスを最後まで推したと聞いている。民主党のエスタブリッシュメントがそれに応じなかった」というのであった。

トランプ大統領が2度も記者会見を開いた理由はここにある。そして、トランプ陣営にとって、攻撃をかける相手は、ハリス氏であることがくみ取れる。ハリス氏の副大統領の発表以来、FOX Newsは、ハリス氏の批判を強め、攻撃が激しくなるばかりである。

トランプ氏自ら、激しい批判に転じ、予備選のテレビ討論会の席上、自分を目立たせようと意識から、バイデン氏に向かい、人種差別者呼ばわりしたハリス氏であった。それが、今、蜜月に変わったのである。二人の会話が録音されたのが放送されたが深夜の電話で、恋人同士のような会話であった。

ここにトランプ氏は、切り込んだ。「そんなに対立していた二人がそんなに親しくなるはずがない」というのである。それは、民主党幹部が決めたことだから、と解釈した方がよさそうだ。

いずれにせよ、アメリカの大統領選挙は、仁義なき戦いである。何がいつ飛び出してきて、一転するか分からない。一時は有利でも、一寸先は、闇である。

前回も、クリントン候補が直前まで有利であったが壇上でよろけ転びそうになったのがすべてを変えたのであった。

佐藤則男
ニューヨーク

 


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

k

バイデン氏は早くから、副大統領候補は女性を指名すると宣言していた。候補として数人の候補が挙がっていたが、その中で、白人ではなく、勉学に秀で、法曹界を歩んでカルフォルニア州司法長官、上院議員にまで上り詰めたスーパーウーマンであるハリス氏は、早くから有力候補と目されてきた。移民の家族に生まれ、懸命の努力でキャリアを築いてきた女性である。アメリカンヒロインとして認められて然るべきだと筆者も思う。候補に挙がった数人のなかでも、最もふさわしいと感じていた。

 

ただし、今後の戦いは簡単ではない。バイデン氏のランニングメイトとして、共和党のトランプ大統領とペンス副大統領と正面から戦うわけである。これまでのように法律家としての口調と論理は通用せず、時には言葉を極めて個人攻撃もしてくる老獪なベテラン2人とわたりあっていかなければならない。最初の攻撃材料は、おそらくバイデン氏との政策的な不一致になると思われる。

 

すでに共和党のベテラン議員は、「予備選では極端なプログレシブ派(進歩主義・革新)の肩を持ち、バイデン氏を古い政治家だと攻撃していた。テレビ討論では、人種差別者であるとまで言っていた。2人がパートナーになるのはおかしい」と指摘している。

 

これ以外にも、ハリス氏はバイデン氏が女性蔑視と受け取られる発言をしていたことも厳しく批判した。共和党の重鎮は、「この指名はバイデン氏自身の決定ではない。民主党の決定だ」と言い切る。たしかにそれは当たっていると思う。予備選で、民主党はバイデン氏のような中道路線と、サンダース候補など極端な左派とに分裂した。今回の指名は、分断された党を一つにまとめる意図があったことは明白だ。ただし、バイデン氏のコアな支持者たちは、左派を取り込むことに積極的ではないのである。そのかりそめの同盟をトランプ氏が見逃すはずはない。

 

 ハリス氏は個人としてとても優秀だと思う。副大統領候補として十分な資質を持っているだろう。しかし、今回の「民主党副大統領」は、それだけでは務まらない。保守系のFOXチャンネルではすでに、「77歳のバイデン氏が大統領になったら、いつ何が起きるかわからない。もしもの時にはハリスは大統領になるのだ」と解説者が強調している。否応なく有権者もそういう目で彼女を評価することになる。女性であり、アフリカ系であることや、もともと左派路線をとっていたことが、その時にどう影響するかは簡単には予測できない。

 

逆に、もしハリス氏がアメリカ初の女性大統領にも値する実力ある政治家として評価されれば、個人的人気はイマイチのバイデン氏を支える最高のランニングメイトになれるだろう。

 

トランプ大統領は記者会見でハリス氏について、「予備選での成績はふるわなかった。増税に非常に熱心で国防予算を信じられないレベルで削減しようとしている」と、さっそく批判している。プレイヤーが出そろい、いよいよ大統領選の激しい舌戦が本格化する。

 

佐藤則男

ニューヨーク


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


t7

世論調査結果に少々変化が生じている。トランプ氏とバイデン氏の差がほんの少しではあるが詰まってきているのである。数ある世論調査結果を集め平均値を出し、分析しているReal Clear Politics社の発表によると、アメリカ全国平均では次のようになっている。

バイデン  49.1パーセント  トランプ   42.7パーセント  バイデン +6.4

バイデン氏の二けたのリードは消えた。バイデン氏の思わぬ世論調査の伸びでで上機嫌だった民主党やバイデン氏のサロゲートたち、リベラルなジャーナリストたちは、満足していたのである。

さらに、CBSテレビの調査によれば、バイデン氏支持者の60パーセントはトランプ大統領に反感を持つ人たちであることが判明したのだる。つまり、バイデン支持者は、バイデン氏個人を支持している人たちではないのである。

 

激戦区は、次のようになっている。

Wisconsin            48.0       43.0       Biden +5.0

North Carolina    49.3       44.7       Biden +4.6

Georgia      45.6        47.2       Trump +1.6

Florida       49.7        45.7       Biden +4.0

Pennsylvania       48.7       44.0       Biden +4.7

Arizona      48.7        45.0       Biden +3.7

 

激戦区でも差は狭まっている。バイデン氏のリードなどと喜んでいた民主党支持者たち、民主党や、サロゲートたち、リベラルメディアは、慌てている様子がうかがえる。

特に激戦区は、統計的誤差の範囲以内であることは確実である、

この両候補の接近している原因としては、まず、トランプ大統領のバイデン叩きが本格的に始まったことである。トランプ氏は、バイデン氏を「極端な左翼分子と結びつき、アメリカを社会主義者が支配する国にしようとしている」とラベルを貼ろうとしている。さらに、「これまで、オバマ政権の副大統領で中国を甘やかしてきた」などとアタックを始めている。トランプ氏の攻撃は、嘘に基づいているものもあるとは言え迫力がある。

 

さらに注目しなければならないことがある。、最もバイデン氏に関し心配されていたことが起こっている。リベラルメディアの一つCBSテレビがバイデン氏を直接インタビューし、バイデン氏の年齢からくることに関して、突っ込んだ質問をしたのである。

次のビデオをご覧いただきたい。

 

https://www.cbsnews.com/video/biden-scoffs-when-asked-if-hes-taken-a-cognitive-test/

バイデン氏に直接高齢からくる認知症の可能性について質問している。トランプ氏は、既にこの問題を上げ、「大統領が認知症にかかっていて状況判断、意思決定が遅れたり、間違うようではアメリカは危機に陥る」と述べ、バイデン陣営を恐れさせてきた。今度は、3大ネットワークのうちの一つCBSが報道したのである。インパクトは大きい。

これに対し、バイデン氏は、笑い飛ばすと同時に「そんな愚かなことを聞くなんてとんでもない」と、怒るそぶりを見せ、質問に直接答えていない。今後、この質問は、どのメディアの取材対象にもなるであろう。バイデン氏は、ずっと以前から、失言で有名な人である。これを認知症の関係も挙げられている。専門医の診断がないのでわからない。今後、アメリカのメディアは、それを要求するのではないかと思うのである。

 

このバイデン氏の問題を考えると筆者の記憶にまざまざと浮かんでくる例がある。1988年の大統領選挙は、レーガン政権のブッシュ副大統領(父親)とマサチューセッツ州のデユカキス知事との争いであった。8月ころまでは、世論調査でデユカキス氏がギャラップ調査で18パーセントもリードしており、もう大統領選挙は終わった、とまで言われていた。

しかし、デユカキス氏が精神病の医者にかかっていたことが発覚。ブッシュ陣営はこれを取り上げ騒いだのであった。次の大統領になる人が精神病、なにが起こるか分からない、という噂が広まり、急速支持率が落ち始めたのであった。デユカキス氏は、効果的な反論ができず、徹頭徹尾守勢に回り、18パーセントのリードを守れなかったのであった。

過去には、こんな例もあり、バイデン氏の認知症の疑いは、あまりにも危険である。もし、トランプ氏が「認知症の疑いのある大統領が核兵器のボタンを押したらどうなるか」などということを発言したら、選挙民は、恐怖に陥ること必須であろう。

この一週間、世論調査で支持が少々落ちた原因にこのことが関係しているとしたら重大なことである。

アメリカの大統領は孤独である。国防長官、防衛長官、国家安全保障補佐官などいくら優秀なスタッフがいても最後の決断を下すのは、自分一人である。スタッフが大統領執務室から重大な会議を終わり、彼らは、冷たく帰っていく。それから、大統領は、一人残され、熟慮の末、自分一人で決断しなければならない。この辛さは、ブッシュ大統領(息子)が後、こぼしたことである。歴代大統領、すべてがこの孤独な時間と迷いを持ったことであろう。どのような結論を出し、決断するか、一歩間違えば、全世界を巻き込む恐れがある。たった一人の孤独な意思決定の時間、バイデン大統領は、正しい決断を下せるか。状況を素早くとらえ、正しい判断を下す力を持っているか、それを判断するのは、アメリカ選挙民である。

佐藤則男
ニューヨーク

 


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

t&B

アメリカの大統領選挙の見方として、筆者が必ず見るのが、激戦区の状況である。何故なら、これらの激戦区は、代議員数多く持っており、開票の時、接戦となり決着が遅い。戦いが激しくなった場合、それらの激戦区の結果がものを言う。

2000年、ブッシュとゴアが争った時、フロリダが最後まで接戦が続き、翌日になっても、勝負が決まらず、最後は、最高裁が決定すると言う大変な混乱となったことは、記憶に新しい。

さて、トランプ氏とバイデン氏の戦いは、このような接戦選挙区は、6地域では、Real Clear Politicsの各リサーチ会社の結果を平均したリポートを出しているが、次のようになっている。。

 

ウイスコンシン       バイデン 5.0 リード

ミシガン           バイデン 7.8 リード

ペンシルバニア      バイデン 6.0 リード

ノースカロライナ      バイデン4.7リード

フロリダ           バイデン6.2リード

アリゾナ           バイデン3.7リード

 

先週よりもバイデン氏が有利な状況になっている。通常の大統領選挙なら、筆者もこれまでの46年間、アメリカで大統領選挙を見て来たが、バイデン氏の楽勝が予想される。そして、バイデン氏の勝利は濃厚とでもヘッドラインをつけるが、まだ、今回の選挙はそうはいかない。

その理由は、コロナウイルスが猛威を振るっていて、アメリカ中が史上でもっとも危険な状態にある。見方によっては、第二次大戦よりもその影響は大きい。トランプ氏の対処能力は、ほぼ実証されているが、バイデン氏は全く未知数である。テレぼ討論などで、同氏がどのような政策をどのようにプレゼンテーションし、どのような反撃をトランプ氏がするのか、これも筆者は見たいのである。

次に、77歳という高齢に達しているバイデン氏が、再選まで視野に入れる通常の大統領選でどのようにプレゼンテーションするのか、見たいのである。「One-term President」(一期だけの大統領)と自分をプレゼンテーションした場合、選挙民がどのように反応するのか。再選と迎えた時のバイデン氏は81歳である。

筆者が思い起こすのは、歴代2位の高齢(69349日)で選出されたれたレーガン大統領である。2期目の後半には、アルツハイマーが進み、演説を行間を間違えて読み上げることがあった。

あまり年齢のことを言うことは、良くないことであるが、トランプ氏は、この問題を突くであろう。

次に、筆者が気になるのは、何と言っても「October Surrise の可能性である。これは、本選挙投票の1か月前の10月に選挙戦に大きな影響を与えるサプライズ(出来事)のことを指す。

これはだれも予測できない。前回の大統領選では、ヒラリー・クリントン女史の勝利が予想されていたが、演説の壇上で足がもつれた時があったが、その様子をテレビカメラが捉えた。それを共和党の誰かが「「パーキンソン病にかかっている」と言い、広がったのであった。「大統領業務に支障をきたす。アメリカが緊急事態に陥った時、大統領が動けない」と騒がれ、致命的な一撃となったのであった。まさに投票日直前のことであり、これもOctober Surpriseであった。

バイデン氏は、自らの力で指名候補になったのではなく、民主党の主流派がが本格的な候補が見当たらず、ノースカロライナの予備選の時、有力な黒人リーダーであるクライバーン下院議員に持ち上げてもらい、サウスカロライナの予備選に勝ち、そこから躍進した。それも民主党主流派の作戦と見られており、本当の実力はわからない。

支持基盤は、「反トランプ」の良識派と社会主義を主張するプログレシブ派の選挙民である。ケネディ大統領や、クリントン大統領、オバマ大統領のようなフレッシュさ明敏な頭脳、熱情、リーダーシップを持った人物ではないと思われる。

第一回目のテレビ討論で、トランプ大統領と互角に渡り合えば、バイデン氏の勝利は確実になると思う。要は、アメリカの大統領として、ふさわしい刃部突して信頼できるかどうかを選挙民が自分の目で確かめられるかどうかである。

 

佐藤則男

ニューヨーク

 


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

kamara

バイデン民主党大統領選候補のラニングメイトがだれになるか注目されていたが、来週発表するとバイデン氏は、表明した。バイデン氏が大統領選で勝った場合この副大統領職は重要となる。

バイデン氏が任期、一期を終わると81歳であり、再選されれば84歳でそれまで、大統領職を続けなければならない。このことは現実的に困難でなのではあるまいか。副大統領が大統領にとって代わらなければならない時もあるのではないだろうか。偶然の力で女性大統領が誕生することもあるだろう。一期で終えたアメリカの大統領は少ない。バイデン氏が一期だけの大統領と限定して大統領になるとは信じがたい。民主党としてもそれを望まないであろう。

筆者の記憶では、ジョンソン大統領がベトナム戦争で行き詰まり、再選を断念したことがあった。めずらしいケースであった。同大統領は、悲壮な演説を行い再選を断念した。その年の大統領選は、共和党のニクソン氏が勝ち、民主党はホワイトハウスを譲ったのであった。

 

今度の大統領選で、副大統領候補として、現在、3人の女性が有力視されている。何故、バイデン氏が最初から女性に限ったのか、筆者はわからないが、トランプ大統領の女性軽視を前面に出すためか。今、第一候補と見られているのは、カメラ・ハリス上院議員である。アジア系と黒人の血が混じった女性である。立派な職歴を持っている。カルフォルニア州検察官、司法長官を経て上院議員に当選した。法律畑の出身なので、議会で議論になるとしゃべりはうまく、ぬけ目のない発言をする。良く物事に精通しており、その幅広い教養と知識は抜群である。失言が多くて有名なバイデン氏にとっては、大きなプラスになる。バイデン氏は、失言でこれまで何度も窮地に追い込まれて来た。ハリス女史は、テレビ映りもよい。落ち着きもあり、魅力的である

強いて言えば、難点は、検事畑を上がってきたために保守的で、攻撃型だけにプログレシブ派からは、敬遠されている。

 

2番手に上がっている候補は、ヴァレリー・デミング女史である。彼女は、黒人下院議員で、今年の初め下院弾劾委員会のマネジャーの一人であった。フロリダ州オーランドの出身で、そこで24年間警察官をやっていた。そのうち、3年間は、警察署長を務めた。在職中は、犯罪が大きく減り、実績でその能力は、示された。

彼女は、自分の実績を誇ってきた。しかし、党内では、彼女を批判するメンバーはいない。しかし、プログレシブ派には、あまり歓迎されない人物と見る。

 

3番手に上がられているのがスーザン・ライス女史である。国際的にもよく知られている。クリントン政権で」は、国家安全保障会議スタッフ、アフリカ担当国務次官補を務め、オバマ政権では、国連大使、そして、国家安全保障問題担当大統領補佐官を務めた。バイデン氏には、個人的に親しい。

彼女は、人権問題に携わった関係上、特に、リベラル派と親しい。ライス女史は、ヒラリー・クリントン氏が国務長官だった当時起こったベンガジ大使館が襲撃され大使館員が全員殺された問題で、共和党に激しく攻撃されてきた。

前回の大統領選挙では、クリントン女史の足を引っ張ったのではないかと見る向きもある。

温和な顔でよくテレビ出演をした来たので支持者は多い。

まだ、ほかに候補者はいる。

副大統領は、大統領にもしものことでもない限り、たいくつなポジションである

だが、冒頭で述べたとおり、今回は、特別に重要である。

 

佐藤則男

ニューヨーク

にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

tb1
アメリカの大統領選挙まで、ちょうどあと100日に迫った。だが、アメリカの人たちは、少しも盛り上がらない。恒例の大統領選指名候補の選出で熱狂する党大会は、地方からの陽気な代議員も観客もいない。どんなことになるのか見当もつかない。テレビ討論は。これも観客がいない。このような観客なしの党大会やテレビ討論は、大衆を巻き込み大合唱を起こすのが得意なトランプ氏にとり、残念なことであろう。

アメリカ全土を覆っている黒い雲は、すさまじい勢いで、人間の命を奪うコロナウイルスの恐怖と効果的対策のない中央政府、州政府である。アメリカ中が大騒ぎであcる。ワクチンも治療薬も完成のめどが立っていない。

トランプ氏は、この問題に直接対処していることが弱味になったり、強味になったりしている。だが、コロナウイルスの患者が再び増え、死者数が14万に達している現状では、何も誇れない。マスクを何故自らしなかったのか、などとなどという記者会見で、大統領を愚弄するような質問も出る始末。簡単なことさえ怠った大統領である。

一方、民主党のバイデン氏は、トランプ大統領の失策を痛烈に、また毒々しく攻撃する。トランプ氏を愚か者扱いにし、無視する態度も大統領選としては、不適当とさえも取る人もいる。バイデン氏は、コロナ対策の骨子を明確にし、堂々と政策論争をしていないと批判する筆者の友人もいる。。

コロナの動きと密接に関係ある経済政策も二人の候補の間で、激論が交わされていないのである。

何がなんでもバイデン候補を持ち上げているWashington PostNY TimesCNNなどのリベラルメディアは、バイデン氏が10パーセント以上リードし、勝利の可能性が高い楽観的見方を報じている。だが、権威ある調査会社Real Clear Politicsは、各世論調査を集計し、平均値を出しているが、それによると、バイデン氏のリードは、8.7パーセントである。そして、最も影響の大きい激戦区の戦いであるが、次のようになっている。

 

Wisconsin         47.8     41.8     Biden +6.0

Iowa          44.5     46.0     Trump +1.5

North Carolina   47.3     45.3     Biden +2.0

Florida             49.2      42.8     Biden +6.4

Pennsylvania     49.4      42.8     Biden +6.6

Arizona           47.8     45.0     Biden +2.8

 

はっきり言って、接戦状態である。

筆者は、46年にわたり、アメリカ国内に住み、大統領選挙を見て来たが、現職が挑戦者に世論調査で負けている場合、終盤に猛烈に追い上げるパターンが多い。現職の強味が出るのである。

そして、注目しなければならないのは、「October Surprise」である。大統領選挙の年、投票日寸前の10月にすべてを変える事件が起こると言うジンクスである。その例として、1980年、カーター大統領と挑戦者レーガンの時、イランのアメリカ大使館襲撃事件が起こり、人質救出に向かったアメリカ軍の部隊が砂漠に墜落すると言う事件が起こり、カーター氏の大敗北になった。

バイデン候補の楽勝を予想するメディアもあるが、筆者は、まだわからないと思うにほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

t7

大統領選挙の投票日まであと4カ月に迫った。トランプ大統領とバイデン元副大統領の一騎打ちである。現在のところ、世論調査では、バイデン氏が10ポイントほどリードしている。普通なら、その道に精通している人なら、勝負あったとみて、そのようにメディアで発言し、選挙民もそれを良しとしてバイデン大統領の大統領就任を前提として論じられてよいのであるが、今回は、なかなかそうはいかない。。

10ポイントもバイデン氏がリードしていても、その段階に至っていない。

その原因は何か。

アメリカの選挙民の多くは、前回の大統領選でヒラリー・クリントンを選ばず、トランプ氏を選んだことの難しさ、いや、その失敗を今頃知ったのである。筆者は、方々腕素そのような声を聞く。勿論、リベラルな人たちからである。

トランプ氏は、大統領に就任して約3年半になるが、スキャンダルに次ぐスキャンダルで、これと言ったアメリカの大統領としての仕事は、何もやっていないのではないだろうか。

この点に関しては、バイデン氏も同じ評価を受ける。バイデン氏の政治歴を見ても、選挙民がこぞって高い評価をする仕事は、ほぼやっていないと言ってよいと思う。

ここに大きな問題が提起されるのである。果たして、トランプ氏もバイデン氏もコロナウイルスを退治し、本来のアメリカを取り戻せるのか。選挙民の多くは、半信半疑なのだと筆者は、解釈している。そして、どちらもどちらだと思うのである。

お互い年齢からして、峠を越えた同士である。何も新しい画期的なことをやれるわけではない。トランプ大統領が世界保健機構を脱退することで、何もコロナバイルス退治に助けにならない。アメリカだけがワクチンで儲けるわけにはいかない。パンデミックと名の付く通り、世界に波乱を起こしている難物なのである。

すると、投票に関しての決め手は、どちらがアメリカにとり、国内、世界に対し、アメリカの立場を悪くしないか、世界を安定させ、よもや戦争など起こさないか、などという単純なことがアメリカの庶民にとって重要なのである。

奇妙な話であるが、どちらの候補がアメリカにとり、品格があり、インテリジェンスがあり、コロナウイルスとアメリカ、および世界経済を発展させることができるかなのである。

単純、過去を振り返れば、ビジネス経験からすれば。 、ここ3年半の間に、何か経済で声も出ない効果的な政策を取って来たか?

今回の大統領選については、マイナス要因があまりにも多すぎ、言い争いや、品格を落とす原因になるかもしれない。

トランプ氏が負けると一年中経済活動がちぐはぐになると思う。トラムプ氏の方がマイナス要素がはるかに大きい。

 

佐藤則男

ニューヨーク


にほんブログ村 ニュースブログ ニュース批評へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

t1
筆者は、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官に単独インタビューした時、同氏の外交交渉の秘訣を質問した。同氏の答えは、交渉相手と接している時、自分がその場の交渉相手の立場だったら、「いかに考えるか(
How to think)を読め」と学んだ。それ以来、人に会って、交渉する時でもそうでなくても、必ずその方法を取ることにしている。

筆者のキッシンジャー氏とのインタビューに、ご興味のある方は、この記事の終わりにビデオを添付しておいたのでご覧いただけたら幸いである。

 

そんなことはあり得ないが、もし、筆者がトランプ大統領に会うことができたなら、この方法を使い、トランプ氏と話してみたいと思う。筆者は、トランプ氏は、キッシンジャー氏が指摘しているが「相手の立場に自分を置き、相手がいかに考えるか読み取る」などとは、ひとかけらも想像しないであろう。自分の利益、アメリカの勝手な利益だけが念頭にあるのではないかと思うのである。そして、交渉を有利に進めるため、赤裸々な嘘を使う。もちろん相手を不利益にする。アメリカの強大な力を利用する。脅しも使う。

筆者がまず、トランプ氏に聞きたいことは、2016年大統領選挙に勝利した時と、状況が現在とでは大きく異なると思う。こんなに国民の支持が落ち、苦境に立たされたのは、何故か、と質問してみたい。もっと物事を慎重に外国の動きも十分考慮に入れ、政策を打たなかったのか。各国の首脳は、それぞれの弱点もある。」

そうすれば。ロシアとの関係、中国との関係も現状のようにはならなかったはずである。誰がそのような外交を両国と進めることをリコメンドしたのか?

キッシンジャー氏もトランプタワーに呼ばれ外交のブリーフィングを行ったが、その効果は全くなかったように思う。ということは、トランプ外交においては、キッシンジャー氏は、無関係と見るべきであろう。しかし、最初国務長官にティラーソン氏を迎えたことは、異例の人事であった。これは、キッシンジャー氏のリコメンデーションではなかったかと思う。ティラーソン氏は、エクソンモービルの会長で、キッシンジャー氏は、ネルソン・ロックフェラー氏の右腕であった。オイルの結びつきであろう。

さらに、オバマ政権が外交で活発な政策を取らなかったので、自分にチャンスあり、と見たのか。対NATOや中国どへ積極的に出た原因の一つと思う。。しかし、その政策は意味をなさないのではないかと思われる。

ロシアとの関係は、大きな問題に発展し、下院で大統領を弾劾された。

今度は中国と対立を起こしたい様子であるが、まず外交で何か成果を上げようと思っていたのではあるまいか。因縁のつけ方は、極めて辛辣である。

 ロシア、中国問題の動機は、あまりにも低次元すぎている。

世界の首脳をその国の大企業の社長ぐらいに見て、トランプ大国の商売を売り込み利益の拡大を図っているようにも思える。

国内問題は、火の車状態を通り抜け、完璧な危機状態である。コロナウイルスでは、13万人の死者を出し、トランプ大統領がどれだけその責めと罪を負うのか見当もつかないが対処の仕方は、到底国民の満足のいくものではない。

人種差別の非難を受けるが、これには真っ向から否定し、逆に超リベラル派のせいにし、自分の責任範囲以外の問題にする。この線でに反撃は激しいものになるだろう。。

他国、他国の人々などのことは、一切考えない人と思う。貧乏人は、放っておき、外国人は、アメリカにとり、マイナスになるなどと考えているのであろうか。

アメリカ国民が良識ある選択をするよう願いたい。

 

筆者のキッシンジャー氏とのインタビューのビデオを次のYoutubeでご覧いただきたい。

https://www.youtube.com/watch?v=RqornEAPLiU&feature=

https://www.youtube.com/watch?v=Gu4jHI85Ero

 

 

佐藤則男

ニューヨーク


にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ