佐藤則男; New Yorkからの緊急 リポート

筆者はニューヨークに住んで40年以上たつジャーナリストです。ビジネスもやってきました。皆様に生のアメリカの政治ニュース。経済ニュース。社会ニュースを独自の分析、予測を加えてお届けします。職歴は、朝日新聞英字紙、TDK, 国際連合勤務を経て独立。NYに、ビジネスコンサルティング会社設立。学歴は、コロンビア大学経営大学院。MBA取得。

佐藤則男のエッセイは、次のサイトです。
http://blog.livedoor.jp/norman123-essay/

トランプ222Sanders

アメリカの大統領選挙は、相変わらず、本質から外れ、トランプの突拍子もない発想から来るヒラリー・クリントン、または、夫のビル・クリントンンにまつわる「つまらぬスキャンダル、ゴシップ」にアメリカ中が振り回されている。まことに情けない限りである。

 

トランプの日本からアメリカ軍を引き揚げる、とか日本が核武装すべきだとか、はトランプンの戯言のようなものであろう。そのようなトランプの発言を真剣に取り上げ、日本の一大事などと心配は、ご無用と筆者は考えている。もし、日本のマスコミがそれを大きく取ら上げるルナ、トランプの扇動jに乗っていると筆者は考える。

 

今度は、こともあろうに、トランプがサンダースにテレビ討論を呼び掛け、サンダースこれに乗り、「ぜひ、やりたい」と呼応した。トランプは、また、はったりをかましているのである。「サンダースとテレビ討論をやり、それを主催するテレビ局は、1000万ドルから、1500万ドルをチャリティに金を寄付することが条件、と豪語している。たかが、トランプとサンダースの討論に、こんな大金を出すテレビ局などあろうはずがないのである。そんな価値はない。

 

サンダースもトランプとテレビ討論をすれば、戦っているヒラリー・クリントンに大打撃を与える、と踏んでいるのである。ひょっとするとカルフォルニア州の予備選に、ダンダースが大逆転勝利し、民主党の正規大統領候補になれると考えているのであれば、常識のない候補であると筆者は思う。政治家は「個人の野望だけで判断」してはならない。「国家の利益と国民がよりよく生きられる国家を築くことを考えねばならないはずである。サンダースがこのトランプの誘いに乗れば、サンダースは、民主党を離党しなければならないだろう。そして、独立党で立候補するより仕方なくなってくるであろう。そうなれば、トランプの勝利は確実となる。

 

サンダースの場合、「自分の党の指名代表になるために、敵の大将と渡り合い、自分の党のフロントランナーのメンツをつぶし、見下げることにより、自分の優越さを示し、大逆転を図る作戦なのである。

 

大統領選挙を41年間、自分自身の目で見てきたが、こんな作戦は初めてである。もちろん、トランプのような「老獪でずるがしこい姑息な作戦」も初めてである。実に「せこい」と言わざるを得ない。アメリカ大統領になるには、「いかなる不名誉な手を使ってもよい」というトランプとサンダースの人間の質、人格を筆者は、疑うのである。

 

この二人の候補には、「正々堂々と戦うという精神、人間性はないのか。アメリカ大統領としての人格を持ち合わせていないのか」と、筆者は声を大にして叫びたいのである。いくらアメリカの力が衰え、世界のリーダーとしての役割を大幅に縮小することを訴えている二人の候補であるが、あまりにもひどすぎるのではないか、お粗末すぎるのではないか、と思うにである。41年間、アメリカに住んで、こんなレベルの低い大統領選候補は見たことがない。

 

そして、何度も言うのであるが、このような「妖怪候補」をニュースメディアが創り上げたのではないか、筆者は思うのである。メディアが商業主義に走り、特に熾烈な視聴率競争に勝つため、テレビメディアは、大統領選を初期段階で、何の捜査もなく、突っ込みもなく、批判もなく、この二人の候補を押し上げたのでなないか、と筆者は思うのである。

 

特にトランプに関しては、アメリカのニュースメディアは、早急に、この態度を改めなければならないと思う。

 

そして、速やかに、ドナルド・ドランプとヒラリー・クリントンのテレビ討論をどう行うか、準備に入らなければならないと思う。スキャンダルやゴシップに終止符を打ち、できるだけ早く、「アメリカ国家を論じ、内政問題と取り組み、さらに、あメリカが国家として、世界の中でどう位置付け、どう行動するのか、トランプとクリントンに正々堂々と論じてもらいたいものである。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

400px-Elizabeth_Warren_CFPB

ドナルド・トランプに猛烈な追い上げを食らい、ほぼ同列に並ばせられたヒラリー・クリントンに強力な助っ人が現れた。その人は、拙著「なぜ、ヒラリー・クリントンを大統領にしないのか?」をはじめ、その後、筆者も何度か述べたが、エリザベス・ウオーレン上院議員(上記写真)である。彼女は、ケネディなどで代表される民主党の牙城、マサチューセッツ州の選出である。

 

ウオーレン女史は、女性上院議員で、ただ一人、ヒラリーを大統領候補として、承認していない上院議員である。ウオーレンは、ウオーレンで理由があるのであろうが、思想的には、サンダースよりである。しかし、彼女の将来を考えれば、今、サンダースを支持すると、将来、彼女は、大統領選に出馬することは、確実なので、そう簡単に社会主義者とは組めない。

 

本題に入る前に、彼女の経歴を説明しておかねばならなない。筆者がなぜ、彼女をここで、挙げたかがお分かりになると思う。

 

エリザベス・ウオーレンは、1949年に生まれで、かつてハーバード・ロー・スクールで教鞭をとり、破産法を専門とした。積極的な消費者保護論者であり、消費者金融保護局の設立に貢献した。

 

2008年の金融危機の際には、不良資産救済プログラム(TARP)の監督を目的として創設された不良資産救済プログラムに関する議会監督委員会メンバーの議長を務めた。

 

2000年代後半から、タイム誌が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」に09年・10年と2年連続で選出されるなど、その認知度を広げていった。現在、リベラル派・プログレッシブ層からの支持が厚い。また、「ウォール街を占拠せよ」運動の思想的指導者であることを認めている。

 

この経歴から見ると、なぜ、クリントンを承認しないかがお分かりになると思う。ウオーレンにとっては、クリントンは、保守的すぎるのである。

 

さて、このウオーレンの大砲が、言いたい放題のほら吹き(?)トランプに対し、火を噴いたのである。ウオーレンは、昨日ワシントンのCenter for Popular Democracyのガラで強烈にトランプをたたいたのである。

 

「トランプは、2008年に起こったサブプライム住宅ローン危機をよだれをたらし嬉しがり、倒産した人々の家を破格の値段で買いまくった」と演説し「なんという男であろうか。家をなくし通りに放り出された人々から家を取り上げた。職を失った人々、年金を失った人々からも家を取り上げた」と痛烈に攻撃したのである。

 

トランプにとっては、この線での攻撃には、抵抗しにくいであろう。しかし、どんな嘘をついてごまかすか、筆者は、興味がある。

 

このウオーレンは、もちろん、サンダースに味方して当然なのであるが、それをせず、サンダースかクリントンか、旗色をまだ明確にしていない。しかし、ウオーレンは、民主党の中では、多数の支持を受けており、各地で支持が高いのである。

 

民主党のホープなのである。党内の人望では、ヒラリーよりは、高いと筆者は見ている。何せ、新鮮な感じのする上院議員である。

 

おそらく、ウオーレンが今、クリントンとサンダースで割れている民主党を何とか統一する働きをするのではないか、筆者は考える。

 

ウオーレンの役割は、二つである。第一は、副大統領候補として、クリントンのラニングメイトになることがある。もし、副大統領候補となり、クリントンと共にトランプに負けたら、次期大統領候補として、マイナスになるのではないか、という懸念を持っていると思う。左に傾いているが、アメリカ社会が抱えている問題を考えると、そのほうが受けるかもしれない。何せ、社会主義者のサンダースがこれだけ持てるのである。

 

もし、副大統領候補を受けなかった場合は、来月の民主党党大会でキイノート・スピーカーになることになるだろう。これも、名誉があり、党を代表する役割である。しかし、この役割を果たすより、副大統領候補として立つのが良いのではないか、と筆者は思う。たとえ、トランプに負けたとしても、その名誉は残る。

 

とにかく、ウオーレンが、これから、これまでの自粛を破り、クリントンの味方となり、さらに、副大統領候補として、全国遊説することになると、トランプも女性二人組と対決することになる。

 

筆者、民主党としては、この方向が対トランプ戦争の戦略となると思う。ウオーレンの参加は、トランプを反大衆に導く有力な戦略であると思う。

 

そして、肝心なことは、サンダース支持層を吸収することができると思う。これは、大きい。放っておくと彼らは、トランプに流れしまうと思う。

 

佐藤則男

51Hb3xom7VL


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

トランプ222

筆者は、大統領選をこれまで、見てきて、今回の大統領選の特徴を見た。それは、アメリカが白人と有色人種の争いになっていることである。トランプの出現がそのようなことを顕在化したのであると筆者は思う。

 

これまで、選挙民がなぜ、トランプを支持するかというと、「白人ブルーカラー労総者が経済的に苦しくなったからだ」と言われてきたが、どうやら、それは間違った認識として捉えられたようである。

 

これまでの予備選の出口調査で分かったことは、トランプ支持者の平均年収は、$72,000で、アメリカ人の年平均収入は、$56.000である。だから、トランプ支持者が所得の低い層である、という見方が誤っているのである。

 

トランプ支持者に関して、面白いデータが出ている。68パーセントのトランプ支持者が「アメリカの文化が「あまりにもSoft and Feminine(柔らかく女性的になっている)」と思っているのである。さらに、三分の二が、英語の話せない移民が入り込み、アメリカ文化が乱されていること、テロリストに攻撃されることを恐れている。

 

そして、トランプ支持者が圧倒的に、トランプの意図するイスラム教徒の入国を禁じる政策を支持しているのである。

 

そして、白人男性の52パーセントがトランプを支持し、クリントン支持は、わずか36パーセントなのである。

 

これでお分かりであろう。トランプ支持の高まりは、経済的理由ではないのである。続々とアメリカに入ってきて、アメリカの人種の属性を変える移民と、マイノリティに対する大きな不安を感じているのである。そして、そのような外国人がアメリカを乗っ取るのではないかと心配しているのである。そして、その中にテロリストがいて、白人のアメリカ人を殺すのではないか、と心配しているのである。

 

白人男性は、白人が完璧に支配していた古い時代へのノスタルジアがあると思うのである。何かというと、アメリカ政府は、マイノリティと移民に多くの時間とリソースを使ってきた。大統領選挙でも、彼らの票がほしくて、無理をしてきたと思う。そんなことを気にせず、多数の白人ですべて決まられた古い時代に帰ってほしいのであろう。

 

しかし、トランプという男は、そのようなことに目を付け、アメリカの選挙民をリードしてきたのである。白人男性の票に賭けているのである。

 

だが、筆者もよく覚えているが、前回の大統領選挙で、共和党候補のミット・ロムニーは、白人の票を59パーセント取ったが、それでもオバマに勝てなかった。この事実は大きいと思う。

 

1984年の大統領選挙では、共和党のレーガンが勝ったが、その時、レーガンは、66パーセントの白人票を獲得した。

 

今は、1984年とは、状況がかなり違う。もっとマイノリティの人口は増えている。また、人口比を見ても、どれだけのマイノリティが投票に向かうのか皆目見当がつかない。社会調査で権威のあるピューリサーチは、この票数は、全体の30パーセント占めるといっている。

 

白人のブルーカラーの投票率は決して良くはない。選挙に関してのマイノリティの関心は、高まるばかりである。トランプがマイノリティバッシングををやればやるほど、マイノリティは、こぞって、投票に向かうのではないか、と筆者は予想する。

 

このようにアメリカの大統領選挙は、収入に根ざした格差社会を考える必要もあるが、白人とマイノリティの対決が大きく影響するのである。

 

筆者が不思議に思うのは、アメリカ人のほとんどが外国から先祖が来たのではないか?

 

それに、ヨーロッパ系は、昨日移民しても、肌が白いので、白人と数えるのか?古くからいる白人は、白人の移民が来れば、自分たち白人の仲間と思うのであろうか?

 

世界にこんな身勝手な国民はいないと思う。肌の色が決めるのであるから、きわめてインテリジェンスに欠ける国民と思うのである。そして、大統領選挙が肌の色で決まるとしたら、とんでもない民主主義国家である。

 

大統領選挙がこのままネガティブキャンペーンで進み、アメリカ国家としての内政、外交政策が十分討論がなされないならば、それは、アメリカという国家が衰退している、と言わざるを得ない。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

トランプとヒラリー

大統領選挙は、新局面を迎えたと思う。各社の世論調査の結果を見ると、ヒラリー・クリントンとドナルド・トランプとの差が3パーセントに縮まり、ほぼ互角の勝負となっている。調査によっては、逆にトランプがリードしているものもある。調査結果は、リベラル系、保守系メディアにより異なる。だから、平均値をとるのであろうが、これも正しくないと思う。極端な数値も含まれるからである。そのような数値をカットすると、まだ、ややクリントンが有利と思われる。

 

しかし、統計的誤算を入れるとデッドヒートで、これで、クリントン主導型だった大統領選挙の傾向は終わりを告げたとみてよいと思う。これからは、クリントンVSトランプの掛け値なしの一騎打ちが始まる。

 

慌てているのは、クリントン支持のリベラル派のメディアである。まさかあれだけリードしていた共和党候補、それも下馬評が悪かったトランプに、こんなに早い時期に追い付かれるとは、予想もしていなかったと思う。

 

しかし、筆者は、拙著「なぜ、ヒラリー・クリントンを大統領にしないのか?」では、いくらヒラリーがリードしていても、どこかの時点で追いつかれることを指摘した。この本を書いたのは、昨年夏の時点のことであり、その当時は、クリントンが初の女性大統領となる可能性が高いことが予想されていたのであった。当時の筆者の見方は、多くのアメリカのメディアとは異なっていたのである。ヒラリーは、必ず、ある時点で追いつかれることを述べた。

 

今年1月、予備選が始まると、クリントンは、まったく問題にされていなかったサンダースに苦戦するようなことになってしまったのである。アメリカの選挙民の根強い「ヒラリー嫌い」は、払拭されていなかったのである。筆者は、拙著で、2008年の民主党予備選の例を挙げ、「最初は、大きくリードしていて、勝利確実」と見られていたヒラリーが、すい星のごとく現れた無名の新人、オバマに簡単に追いつかれ、惨敗を喫した時の例を挙げ、ヒラリーのもろさを指摘した。

 

ヒラリー・クリントンに対するアメリカ選挙民の関心は、フレッシュな候補が登場すると、急に離れるのである。今回は、トランプがそれである。あれだけ大統領として資格が疑われるトランプという人物が注目を集めると、簡単にヒラリーは、人望を失うのである。選挙民のネガティブ度が上がるのである。

 

それはなぜなのか?

 

ヒラリーは、アメリカの政界、ワシントンに長くいすぎることが第一の理由として挙げられるだろう。ヒラリーがファーストレディになったのが、1992年のクリントン政権誕生からであるから、もうかれこれ24年間である。ましては、選挙民の間では、反ワシントン体制の動きが激しくなっている時である。ヒラリー・クリントンがこれまで、有力候補として生き残り、大統領選をリードしてきたことが不思議なくらいである。

 

本日、ウオールストリートのM投資銀行の重役であるM氏に会った。会った瞬間、「トランプ大統領が誕生する。あのWitch(魔女)はだめだ」と嬉しそうに言う。もちろん、M氏は、共和党支持である。父親が軍隊で上級の地位にあったそうである。パットン将軍を尊敬している。

 

M氏は、「決して、ヒラリーを大統領にしてはならない。アメリカは軍事的、経済的に強くなければならない。トランプは、それをやる男だ」と強調する。M氏の言葉の裏には、共和党支持というより、「政治においては、女性大統領はダメ」という雰囲気がある。これこそ、男性の優位性を信じているアメリカ人男性の典型的タイプである。確かに、職場では、M氏は、女性を平等に扱う。女性は褒める。しかし、本心は、社会的に、女性を軽視しているのである。アメリカ人の中には、このような見方をする男性は、まだ多い。本音と建前は違う、アメリカ人の典型である。

 

どうやら、史上初の女性大統領の誕生は、雲行きが怪しくなってきたようだ。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

,Trump $Hillary

保守的な雑誌である「The Weekly Standard」のパブリッシャーであるビル・クリストルの反トランプの言動、活動が目を引くようになったと筆者の目には映る。トランプ、クリントンの両候補のみでなく、選挙民に第三党の選択を与えよ、ということがもっと注目を与える時が来るのではないか、と予想する専門家もいる。クリストルは、共和党支持であるから、保守的な第三の候補が出ることを望んでいることはもちろんである。

 

筆者は、このクリストルを長年、右寄りのジャーナリストとして、筆者は、注目して来たが、まさか、トランプを否定し、第三の保守的候補の大統領選立候補を唱えるとは思わなかった。そして、クリストルがリベラル系のテレビネットワークに出演するとは思わなかった。超保守的なFOXニュースチャネルのみの出演、と考えていた。

 

そのクリストルが共和党支持のジャーナリストの中で、率先して、保守系第三の候補をここまで、推すことになったとは、共和党保守本流派の代表ジャーナリストとして位置づけたからであろう。ご本人は、ハーバード大学の出身で、成績がよく秀才である。ブッシュの父親の大統領時代、ダン・クウエル副大統領の首席補佐官であった。ブッシュ家に対する忠誠心もあるのではないかと思われる。また、ネオコンジャーナリストとしても知られた人物である。

 

さて、このクリストルの呼びかけに応じて、リバタリアン党の党首、ゲーリー・ジョンソン元ニューメキシコ州知事と、今度同党の副党首に立候補するビル・ウエルド元マサチューセッツ州知事が、どうやら、今度の大統領選に立候補する気配になってきた。

 

本格的に大統領選キャンペーンを始めるとどのような影響をトランプ、クリントンの戦いに与えるのかまだ、わからないが、筆者は、特にトランプに影響を与えるのではないか、と思う。

 

しかし、影響は限られていると思う。キャンペーンで最も大きな影響を与えるのは、テレビ討論である。大統領選候補のテレビ討論会に出席できるためには、世論調査で、15パーセントの支持率を獲得しなければならない。このリバタリアン党のこのコンビが15パーセントの支持を得ることはほぼ不可能に近い。

 

しかしである。現在、トランプとクリントンの差が、3パーセントであるので、トランプからⅠパーセントでも、票を取ると、大きく影響すると思われる。さらに、本選で、その差が縮まると、リバタリアン党の影響はさらに強まる。

 

ゴアをブッシュが熾烈に争った2000年の大統領選を思い出す方が多いと思うが、そん時、独立党で立候補していたラルフ・ネーダーの獲得票は、2.7パーセントで、ゴアへの票を食ったのであった。ゴアのわずかの差の敗戦は、このネーダーによってもたらされたのである。

 

最新のThe Wall StreetNBCの世論調査によると、トランプとヒラリーの差は、徐々に縮まり、3パーセントになった。ついこの間まで、10パーセントだったのである。

 

ヒラリー危うし、の危機感が民主党に流れている。それでは、サンダース候補がとってかわるのか、というと、それはあり得ない。代議員数でクリントンがほぼ多数を獲得する寸前までいっているからである。カルフォルニア州で、サンダースが勝てば、話は変わってくる可能性があるが、その可能性は、低いだろう。

 

ヒラリーの支持が弱いのには、筆者は今更、驚いている。

 

同時に、トランプも支持が弱い、と思われる。ネガティブな見方が多いからである。

 

いずれにせよ、ヒラリーとトランプとの戦いは、接戦となる可能性が高い。リバタリアン党の候補がどれだけ票をトランプから取るか、重大な発展段階を迎えようとしている。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

トランプ222

さて、この事実がどう転ぶのか?その事実とは、1981年、トランプは、連邦税金を一銭も払っていないことが、事実として、ワシントンポスト紙により、暴露された。

 

この情報は、ニュージャージー州のギャンブル業界の当局が発表したものである。トランプは同州のギャンブリングが許されている、アトランティック・シティにある豪華なカジノホテル「タージマハール」を所有している。カジノビジネスに関わる人のチェックは厳しい。多くの書類を提出しなければならない。税金関係の書類はもちろんのことである。

 

トランプは、1970年代に作られた不動産開発者に与えられた税金の特権を利用し、このような税金ゼロということができたのであろう。その後のトランプの税金に関しては、何もわかっていない。

 

確かに、アメリカの富豪は、なんとかして、税金を節約する方法をとる。たとえば、大企業中の大企業であるGEは、税金節約で有名である。多額の利益をマンハッタンにあるビルを丸ごとコロンビア大学に寄付をして、税金をゼロにしたことを筆者は、よく覚えている。このビルの活用をどうしたらよいか、ということで意見を求められたことがある。

 

寄付をすれば、税金は、引くことができるのである。しかし、トランプは、まったく寄付などしている気配はないのである。この男がそんな寄付をするなどとは、筆者の考えも及ばない。相手に取り、ラフで厳しいビジネスの仕方をする男であることは、筆者も知っている。法律ぎりぎりのビジネスをすることは、方々から聞いている。その戦略として、倒産法も使ってきた。アメリカの倒産法は、倒産者にとっては、実に有利である。

 

1981年の記録で古いとはいえ、トランプのビジネスのやり方として、また、その性格として、税金をどうやって来たのか?合法的に税金を納めてきたとしても、税法の抜け道を見つけ、最大限に税金を節約してきたのではないか?という疑いは、選挙民のほとんどが興味を持つであろう。

 

ニュースメディア、選挙民がトランプに税金申告書(アメリカでは、Tax Returnと言っているので、以下、Tax Returnと表す)の公開を求めているが断じて応じていない。もちろん、大統領選候補とは言え、Tax Returnは、公開したほうが良い。前回の大統領選挙で共和党のミット・ロムニー候補は、それをせず、極めて不利な立場に追い込まれる大きな原因となり、オバマ大統領に大敗を喫した。ロムニーは、ウオールストリートを使い、大金を儲けていたのである。それも、倒産を扱っていたのであった。

 

トランプが最大に税金を節約することは、容易に想像され、何らかの不正もあるのではないか、と疑われても仕方がないと思う。まともに税金を払っている人物とは、到底思えないからである。頭の切れる税金コンサルタント、会計士を雇い、ザル法の税法の盲点を突き、節税をしていることも容易に想像される。

 

ましては、トランプも場合、これまで、ザル法である税法の盲点を突き、税金を逃れている資本家を痛烈に批判していた。この演説は、トランプの支持基盤である白人ブルーカラー層をとらえる要因になって来た。トランプ独特の選挙民を扇動する巧妙な妖術である。日和見主義のトランプの資本家に対する批判は、痛烈なものである。あたかも、自分を貧乏人の代表のように振る舞うこともあるのである。なんという矛盾であろうか。

 

トランプがどのようにビジネスをやってきたか、この問題は、選挙民の大きな関心である。トランプば終始一貫、まともなビジネスをやってきたかどうか、そして、どれだけ、如何に金儲けをしてきたか、選挙民の知りたいところである。

 

お伝えしたように、先日、ABCのニュースアンカーであるステファノポリスがトランプに「Tax Returnを公開するか?」という質問に関し、「None of Your Business」「お前に関係ない」と答え、一蹴したばかりである。

 

この「税金のゼロ支払い」がどれだけ、トランプに対し、圧力になるか?もし、トランプが公表しなかった場合、どれだけマイナスになるか?など、大きな観点になる可能性がある。

 

金持ちは、金を儲けることも得意であるが、税金の節約にも大変な戦略を使うのがアメリカンビジネスである。

 

以上

 

佐藤則男

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

51Hb3xom7VL
筆者が昨年秋に、拙著でで予測したことが起こっている。最近、ヒラリー・クリントンの支持がじりじりと後退している。これに歯止めをかけるべく、クリントン陣営は、必至である。しかし、その努力ははかどっていない。

 

大統領選候補として、ヒラリーは、トランプよりは、安定した政権を築ける人物であろうが、何せ、人気がない。否定的に見る選挙民が多すぎるのである。

これは、筆者がその著書「なぜ、ヒラリー・クリントンを大統領にしないのか?」で指摘したことであるが、あまりにも「古いワシントン政治家」のイメージを持っていること「女性に嫌われる女性」であること。そして「男性が支配するアメリカ社会」に、横に押されているのである。アメリカの選挙民は、初の女性大統領には、そんな魅力を感じていない、と言ったほうが正確であろう。アメリカ社会は、まだまだ男性優位が続いているのである。

 

クリントン候補は、これまで大方の人生をワシントンで過ごしてきた。現職の政治家の中では、最も「古いワシントンの価値観とイメージ」を持った人物で、今の「改革」を要求しているアメリカ大衆とかけ離れている。もちろん、彼らは、その改革が何であり、どうやって実現するのか、などに関しては、皆目見当もついていないのであるが。アメリカ国民は、「改革の亡霊に取りつかれているのではないか」という見方もできる。この亡霊がトランプとサンダースを押し上げているのである。

 

ヒラリーは、これまで、なんとか重要な州で、予備選に勝ってきたが、後半は、大統領となるなどととても程遠いイメージのサンダースに19の州で、立て続けに敗北する不面目な状況に立たされている。しかし、クリントンは、「代議員数では、私の勝利だ」と豪語している。

 

しかし、ただならぬうわさが流れ始めている。それは、大票田である、カルフォルニア州で、クリントンが勝てないのではないか?いうことである。カルフォルニア州が選出する代議員が546人であるが、獲得した投票で代議員は振り分けられるため、サンダースが勝ってもよほどの差をつけなければ、今の代議員の獲得数を逆転勝ちする可能性はない。

 

問題は、クリントン候補がカルフォルニアで、サンダースに負けるようなことがあれば、本選のトランプとの戦いに、それは、大きな影響を持つ。この敗北は、クリントンにとって、決して起こってはならないことなのである。なぜなら、カルフォルニアは、民主党の牙城であり、大統領選挙で、共和党候補が勝つことは、まことに稀有な州である。

 

クリントンは、何があっても、カルフォルニアで、まず、サンダースに勝てねばならない。今のところ、世論調査では、5141でクリントンがリードしている。しかし、6月9日の投票日まで、このリードを保てるかどうか、危ぶまれている。それほどまでに、ヒラリーへの選挙民の支持は、弱体化しているのである。

 

さて、クリントンとサンダースの対立で、民主党が真っ二つに割れている。その亀裂は、だんだんと深刻化している。トランプで、真っ二つに割れている共和党は、トランプの下にまとまろうとしているが、逆に民主党に、分裂の危機がやってきている。

 

このクリントンとサンダースの間の亀裂をどうどうやって埋められるのか?

 

筆者は、「サンダース副大統領候補して、サンダースを取り込む」以外方法はないと思う。

 

しかし、これは、遠い道のりだと思う。なぜなら、カッコよさを望むクリントンが74歳の老人をラニングメートに選ぶ可能性は、低いと思う。

 

先日、クリントンは、「経済のことは、音のビルを活用したい」とのべているが、まさか、夫のビル・クリントンをヒラリー政権で、何かの役割を与えようとしているのではないと思うがどうであろうか。そんなことをしたら、女性問題で、トランプの格好の餌食になるだろう。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

Sanders

大統領選挙に関し大変な調査結果が出ている。Data Targeting社の世論調査によると、以下のような結果になっている。

 

58パーセントのアメリカ人が、現在のトランプ、クリントン候補に投票をすることに不満足で、55パーセントの人々が独立党の候補に投票することを望んでいる。

 

それが、29歳以下の若者になると、なんと91パーセントの若者が、トランプでもクリントンでもなく、独立した候補に投票したいと思っていることが判明している。

 

そして、全体から見れば、65パーセントの選挙民がトランプ、クリントンに投票することに不満足であると言う結果が出ている。

 

そして、模擬投票では、トランプ34パーセント、クリントン31パーセントの投票獲得数が予想され、第三党、つまり、誰かが独立党で立候補したなら、21パーセントの票を得ることが予測されている。

 

Digital Targeting者の調査結果は、このようなものである。同調査会社は、信用度が高い。

 

さて、筆者は、ここに、サンダースが代議員数で、予備選の最終結果で、クリントンに及ばず、負けた場合、独立党で本選に出る可能性があるのではないか、という考えが出てくるのではないか、という見方ができるのではないかと思うのである。

 

戦い方によっては、独立党候補が勝てるのではないか、という可能性がある。すでに、トランプとサンダースの戦いになった場合、サンダースが10パーセントもリードしている。この事実を考えれば、サンダースが独立党として立候補を考えることは、当然といえる。

 

サンダースが本選で立候補した場合、クリントンの史上初の女性大統領の誕生は、一瞬に消えてしまう。

 

数字から見ても、歴史から見ても、独立党の候補が勝つ可能性はほとんどない。しかし、繰り返すが、今度ばかりは、分からないと筆者は思うのである。なぜなら、トランプとクリントンに対するネガティブ度が信じられないほど高いのである。こんなことは、過去、一度もなかった。少なくても、41年間、筆者がアメリカ大統領選を見る限りは、そうである。

 

確かに、1992年、ビジネスマンのロス・ペローがブッシュ父親、クリントンに対抗して。独立党で戦い、19パーセントの票を獲得し、驚かせた。しかし、結果的に、クリントンを勝たせることになった。

 

もちろん、サンダースではなく、分裂している共和党で、トランプに反対している保守本流から、誰かが独立党で立候補すれば、今度は、トランプに不利となる。

 

もし、誰かが立つとしたら、後者の可能性のほうが強いと思われる。サンダースは、現在上院議員であるから、所属する民主党を裏切れば、次の選挙では、上院議員の席を失ってしまう可能性が高いからである。しかし、年齢が74歳なので、後はなし、と考え、独立党で出る可能性もあり得る。

 

サンダースは、キャンペーン組織、選挙資金など、十分にその力はあるのである。

 

今後、注意して、第三の候補の出現を見なければならない。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

51Hb3xom7VL

/筆者が、昨年秋、出版した「なぜ、ヒラリー・クリントンを大統領にしないのか?」で述べたことが現実となってきている。ヒラリー支持がじり貧になってきたのである。これは、まったく筆者が昨年秋に予測した通りとなって来ている。

 

そして、さらに悪いことには、民主党が分裂している。もちろん、クリントン支持派とサンダース支持派である。この派閥の対立は、だんだんと激しくなり、クリントンの弱体化とともに、重大な局面に至っている。

 

ネバダ州でクリントンが辛勝したが、その代議員選抜の会場で、サンダース支持派が暴力に出て、中断された。ここに出席したバーバラ・ボクサー上院議員が党の結束を訴えたが、途中で演説を断念するまでに追い込まれた。ボクサー上院議員は、リベラルで有名だが、人気はある女性上院議員である。

 

民主党のマイノリティリーダーであるハリー・リードは、暴力の起こったネバダ州出身の上院議員である。同氏は、サンダースに対し、メモを送り、暴動をコントロールするよう訴えたが、サンダースは、「民主党のルールが間違っているのだ」と反発したのである。長年、マジョリティ・リーダーを務めたベテラン上院議員としては、実に屈辱的であろう。

 

このように、たとえ、クリントンの指名代表が確実になっているにもかかわらず、サンダースは、徹底抗戦をしている。ちなみに、今、両候補団議員獲得数は、クリントン2291、サンダース1528、指名代表に必要な代議員数は2383である。数学的には、クリントンが有利に立っている。

 

しかし、この両者の暴力などを含む争いが、これから行われるカルフォルニア集やニュージャージー州の予備選まで続くと、民主党は大混乱に陥るとみられている。この二つの州では、世論調査では、クリントンが二ケタのリードを保っている。

 

筆者の大疑問は、なぜ、74歳の老人であり、社会主義者のサンダースにこんなに支持者が集まるのか、ということである、その支持者は、若者が圧倒的に多く、サンダースのメッセージは、「クリントンは、ウオールストリートから、多額の選挙資金をもらっている」という単純なメッセージで、後、いろいろ主張しているが、ほとんど現実的に意味をなさない。

 

皮肉なことに、大学卒の就職希望先は、ウオールストリートが多いのである。特に、大学卒業生で成績の良いものがウオールストリートに採用される。えれ美ニュースで見る限り、サンダース氏時には、女子大学生が多い。

 

クリントンにとって、危ないことは、サンダース支持者は、本選で、クリントンに投票しないで、トランプに投票するか、棄権するとみられている。

 

明確に言うと、クリントンが本選で勝つためには、サンダース支持者の票が必要なのである。これがなければ、ヒラリーは、トランプに勝つことはできないと筆者は断言できる。

 

問題は、このまま、サンダースが民主党からはじき出されると、独立党で立候補する可能性があることである。これが起これば、ヒラリーの初の女性大統領の夢など、瞬間に吹っ飛ぶ。

 

この74歳の老人が、今回の民主党の大統領選挙を決める結果になっている。

 

ヒラリー陣営は、サンダースを副大統領候補にすると考える向きもある。確かに、それで解決するのであろうが、サンダースは、反ヒラリーで凝り固まっている。そう、やすやすとは引き受けまい。

ヒラリーの副大統領候補の一番手は、エリザベス・ウオレン上院議員であると思う。フレッシュなイメージで、上院議員として、実績のある頭の良い素晴らしい女性である。ヒラリーより、このウオレンの方が大統領に向いているという評判がある。彼女がヒラリーの副大統領候補のリクエストに応えるかどうかは、疑問である。ヒラリーが勝てなかった場合、自分の大統領への夢も消える可能性があるからである。もはや、ヒラリーには、そこまでの信用もない。

 

ヒラリーがなぜ、こんなに人気がないのか。ヒラリーがなぜ、こんなに苦戦しなければならないかは、拙著「なぜ、ヒラリー・クリントンを大統領にしないか?」をお読みいただきたい。

 

ヒラリーは、危険ゾーンに間違いなく入ったと筆者は見ている。

 

佐藤則男

 

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

,Trump $Hillary

トランプとクリントンの差が徐々に詰まっている。NBCの最新の世論調査では、トランプ45ポイント、ヒラリー48ポイントとのことである。その差3ポイントで、先週の5ポイントから2ポイント縮まった。今後この傾向が続くだろう。五分五分となり、トランプがリードすることになるだろう。

 

なぜなら、勢いはトランプにあるからである。ヒラリーが効果的なストップをかけないと、追い抜かれることになりかねないだろう。

 

この傾向を裏付けるのが、選挙民の両者に対する「Likability(好ましさの程度)」が落ちていて、トランプに否定的な人が62パーセント、ヒラリーのそれは、59パーセントであった。ほぼ拮抗してきた。トランプがあれだけ嫌われているのに、ヒラリーのLikabilityも落ちている。なぜ、こんなにアメリカの選挙民がこの二人に否定的なのか?

これでは、否定の中での選択で、アメリカの大統領を選出する中で、あまりにも不本意な選挙である。

 

この戦いは、「どちらがネガティブか」で決まると言う「誠に残念な戦い」になることになってしまう。このまま行くと、相手をいかにネガティブなレッテルをはるかで勝負がつくであろう。

「世界がますます混乱する中で、沈み行くアメリカの力をどうするか」「アメリカの世界での役割をどうするか」また。内政では、「この広がる一方の社会的格差をどうするか」そして、「いかにアメリカをより良い国にするか」などと言う基本的な問題が全く二人の大統領選候補者に討議されないまま」大統領選挙が行われてしまうのであろうか。

 

一体、この国はどうなるのであろうか。筆者が41年間住んだアメリカである。今まで、こんなことは、一度もなかった。筆者が気が付かなった間、アメリカは、徐々に衰退していたのである。まさか、このレベルまで、アメリカ国民の質が落ち、このような貧しいリーダーを決める国民になっているとは。今更気が付き、誠に無念である。

 

1975年、アメリカに渡り、初めてワシントンに旅をし、独立記念日の花火をジョージタウン大学大学院の国際学部の学生30人ほどと楽しい時を過ごした。この時、何か自分を体の底から、揺さぶるものを感じたのであった。その心の轟は、「アメリカに生き、骨を埋める決意」を筆者にさせたのであった。一体、「その日は何だったのであろうか?」

 

今、しみじみと当時を思い起こし、トランプとヒラリーが大統領として、不適当に感じ、誠に残念に思う筆者である。なぜ、こんな二人が大統領選最終戦を戦うことになったのか。アメリカ国家とアメリカ国民をしっかりと見つめ、考える必要がある、と痛切に感じる。

 

筆者は、学生時代、イギリスの歴史学者アーノルド・ジョセフ・トインビーの「A Study of History」を辞書を引き引き、むさぼるように読んだ。そのトインビーは次のように語る。

 

「挑戦に対して応戦を繰り返すことを重ねて文明は成長して行くが、なんらかの理由で文明が自己決定能力を欠いたときに衰退が始まる。

 

「挑戦に対する応戦は一握りの「創造的少数者」によってなされ、彼らの貢献により人間社会は救われる。しかしながら、彼ら(または彼らの後継者たち)は、やがて統治するだけの「支配的少数者」に成り下がり、堕落し文明の内部は分裂する。」

 

まさに、アメリカは。分裂の危機、衰退の危機に直面していると見られるだろう。大統領が創造的少数者でなくなっているのである。大衆の人気取りとなり、映画やテレビのスター、ショーマン、ショーウーマンになっているのである。それに大衆は、大統領選挙を国のリーダーとして選ぶのではなく、娯楽スターを選ぶように堕落したのであろう、と筆者は思う。

 

アメリカの衰退をストップさせるためには、アメリカに「創造的なマイノリティグループ」が誕生しなければならない。

 

佐藤則男

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

トランプ222

NY Timesがトランプの女性蔑視の実態を暴いた。ひどいものである。こんな人物がアメリカの大統領選に立候補し、共和党の指名代表になろうとしているのであるから、アメリカ国民の質の低下は、目を覆うばかりである。

このNY Timesの記事は、一口に言えば、トランプは、女性を人形扱いにし、女性の姿、形ばかりを気にする男で、ファッションモデルのような女性ばかりを相手にするということや、美人でない女性に対し、軽蔑語や下品な言葉を使ったというようなことを実際に取材し、書いたリポートである。

 

New York Timesは、トランプがトランプ以外の何物でもなく、とてもアメリカの大統領とか、世界のリーダーではないと言いたいのであろう。このストーリーが書いていることは、すでに知らていることで、選挙民に大きな影響は与えないのではないかと筆者は思う。アメリカの大衆は、そんなトランプの女性蔑視を既に知っていて、それでも容認し、支持を与えているのである。彼らは、そこまで、レベルが落ちてしまったのである。

女性蔑視は、断じて許される行為ではない。筆者は、トランプに大きな怒りを感じる。そして、そのようなアメリカ大衆に、猛反省を促したい。

 

果たして、共和党がそこまで、政治政党として、自分たちのレベルを落とし、トランプを大統領選の党の指名代表とすることができるのか、ということが大問題なのである。

 

筆者は考える。いくら多数決原理が民主主義の原則でも、多数決の判断が間違っていれば、それを少数が否定し、正す権利があると思うのである。つまり、多数決で出した結論が間違っていれば、たとえ、少数派といえども、それを正す権利と義務があるのではないかと思うのである。

 

筆者は穏健な共和党支持者であるが、今回のトランプのケースは、共和党として、共和党の多数がトランプの世界観、価値観に賛同できないのであれば、共和党に「共和党として、トランプを党の代表として公認できない」と宣言するのが当然ではないかと思うのである。

 

その場合、共和党は、別の人物を立てる必要があるであろう。それは、大きな困難にぶつかるであろう。

 

または、「共和党は、党の公認代表なし」と宣言し、トランプは、独立党で立候補させ、共和党支持者には、自由投票とするのだが、そんなことがアメリカの政治にあり得るのか?

 

The Weekly Standard」という保守的な雑誌があるが、この雑誌の編集長であるビル・クリストルは、トランプを共和党代表として、不適格である、とし、前回大統領選共和党候補だったミット・ロムニーと別の候補を立てるよう進めているが、難航している。ほぼ、不可能と思われる。

 

クリストルとロムニーは、第三党の候補を考えているとのことでもあるが、それは、クリントンを助ける以外何物でもないだろう。

 

やはり、トランプを公認するしかないのか?

 

しかし、7月の党大会まで、あと、一か月半ある。何が起こるかわからない。大統領選挙は、October Surpriseもあり、直前までわからない。

 

 

筆者は、このようにメディアの厳しい監視が増幅され、トランプ容認の雰囲気がだんだんと摩滅し始めるのではないかと予測するあるがどうであろうか?

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

ヒラリートランプ

筆者は、トランプとクリントンについて、アメリカのニュースメディアが十分な捜査をしておらず、事実に基づき、十分な批判をしていないことを指摘し続けてきた。

 

今日、FOXニュースチャネルにあのワシントンポストのボブ・ウッドワードが出演し、ワシントンポストが、ドナルド・トランプとヒラリー・クリントンの両者について、全面的な捜査活動を行い、本にまとめることを発表した。

 

トランプとクリントンの生い立ちから、これまで、どんなことをしてきたか、あらゆる面から綿密な捜査をし、調べ上げ、本にするとのことである。ワシントンポストは、このために、スタッフ20人を用意し、任務遂行にあたる模様。

 

ボブ・ウッドワードは、ニクソン大統領時代、民主党の本部に何者かが侵入した時、単なる侵入事件と見られていたが、それがニクソン再選を目指す人たちよる侵入事件であったことを突き止める。ウォーターゲート事件と呼ばれ、同僚のバーンスタインとともに生命の危険まで侵し、取材活動を行い、FBI副長官になっていたフェルトの協力もあり、ウォーターゲート事件におけるニクソン政権の組織的な関与を裏付けた。政権からのさまざまな圧力に屈しなかったワシントンポストと二人の記者はピュリツァー賞を受賞した。

 

その後も、ウッドワードは、ワシントンの政界を中心に、積極的な捜査報道を行う。ニクソン政権の末期を描いた『最後の日々(The Final Days)』からブッシュ政権のイラク政策の迷走を描いた『ブッシュのホワイトハウス(The State of Denial)』まで、その著作は、常に世界のジャーナリズムの脚光を浴びている。

 

筆者は、このボブ・ウッドワードの大ファンである。この人こそ、プロのジャーナリストとして、筆者は尊敬できる。このワシントンポストの決定で、やっと、筆者は安堵した。この本で、ドナルド・トランプがどんな人物であるか、明らかになるだろう。ヒラリー・クリントンについても、国務省のサーバー事件、4人の外交官がテロリストにより殺されたベンガジ領事館襲撃事件も明らかになるだろう。

 

このワシントンポストのアサインメントは、ワシントンポストの社主から直々の命令で行われているという。

 

なお、筆者は、あえて、このようなリポートを「捜査リポート」と呼ぶことにしたい。これは、アメリカのジャーナリズム界では、この種のリポートを「Investigative Report」と呼ぶからである。

 

筆者は、やっと、アメリカのジャーナリズムを尊敬する気になった。これまでのトランプについてのアメリカのニュースメディアの報道ぶりは、ジャーナリズムの観点からすれば、お話にならなかった。断片的なスキャンダルが中心で、商業主義に侵された最低の報道ぶりであった、と筆者は思う。そして、トランプという妖怪を作り上げてしまった。

筆者は、ワシントンポストが筆者と同じことを考えていたことに喜びを感じる。本当の正体のわからない人物を大統領に選ぶことは断じてやってはならない。トランプのビジネス場面での行動が暴かれることを願っている。かなり、きわどいことをやってきたのではないかと思う。

 

ワシントンポスト、そして、ボブ・ウッドワードに期待したい。

 

佐藤則男

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

トランプ222

アメリカの大統領選は、ドナルド・トランプとヒラリー・クリントンの一騎打ち、と言う状況が確実となったが、アメリカ人の見方は、より複雑となっている。ニューヨーカーの声を聞いてみた。

 

その前に、トランプに関し、新しいスキャンダルも出ているので、お知らせしたい。トランプの長い間、執事であった男がFaceebookでオバマ大統領を殺せ、といった、とか、「オバマは、白人のモスクから引っ張り出されるべきだ」とか、発言したことで、FBIの捜査を受けた。もちろん、トランプは、無関係、と逃げる。トランプ自身が言いそうなことである、という認識に立った報道が行われている。

 

また、1991年に、ワシントンポスト紙の電話インタビューで、トランプが宣伝担当者と名乗り、本人であることを隠した、などと言う細かいスキャンダルが報道されている。その電話テープは、明らかに本人の声である。なぜそのような行動をとるのか、人格が問われている。また、精神科医なども登場させた報道もある。このようなトランプの奇異な行動を分析するためである。

 

筆者は、共和党支持の友人であるダンと話した。「いざ、本選で投票となったら、トランプに投票するより仕方がない。トランプがいくら大統領としてふさわしくないといわれてもそうする。なぜなら、もう一方のヒラリーには投票できないからだ。ヒラリーは、トランプより悪い」と言う。「ヒラリーは、もっとふさわしくない。なぜなら犯罪人であるからだ」と語る。クリントンが国務長官時代の機密情報の扱い方は、違法性が高いことを指摘する。

 

ダンは、マーコ・ルビオを支持していた。トランプが指名代表確実になると、だれに投票するか、わからなくなってしまったが、党のチョイスを重要視している共和党が団結するのであるから、党の方針に従う」と言う。

 

元共和党ストラテジストで、弁護士のフレッドは「トランプは、信用しない。彼に投票せず、棄権する」と言う。トランプに投票したら、自分の信条を裏切ることになる。トランプは、まじめに投票を考える対象にもならない」と語る。「それは、どう言うことか」と正すと、「トランプは、決して、真実を喋らない男だ。私自身34回、トランプに会ったことがある。良い印象はひとかけらもも持たなかった。ほらふきだ」と言う。「誠意がない」ともいった。

 

「そんなトランプを大統領にと投票をしなければならない共和党支持者は多いのか?」と聞くと、「だいぶ棄権すると思う。私がその例である。また、投票自体に無関心の人もいると思う」と語る

 

「ヒラリーには、行かないのか?」と聞くと、「穏健な共和党支持者は、そうする可能性がある」と答える。「だが、中間層は、トランプに流れると思う。サンダース支持者も、ヒラリーに投票せず、トランプに流れる可能性が高いと思う」と言う。

 

筆者の共和党支持の友人たちは、トランプに否定的である。彼らは、みなホワイトカラーであることが原因なのであろうか。

 

次に筆者は、民主党支持の女性Yさんに聞いてみた。

 

「トランプをどう見るか?」と聞いたら、「回答するに値しない人物」といい「共和党支持者は、史上、最悪の候補を選ばなければならない。同情する。しかし、彼らは、だからと言って、ヒラリーを支持しないだろう。なぜなら、ヒラリーが女性だからだ」と言う。

 

同じく民主党支持で、ライターのB氏は、「トランプを大統領にすることは、外国にアメリカの信用を失わせることになる。この点、アメリカ人は、よく理解していない。アメリカのメディアもこの点、突っ込んでいない。アメリカ人は、世界でアメリカは、アメリカだけで生きていない。このことに多くのアメリカ人は気づかないのだ」と語る。

 

トランプとヒラリーのスキャンダルと勝ち負けを追いかけるアメリカのニュースメディアも本質からかけ離れている、と筆者は、思う。メディアが商業主義に陥る危険性は、古くから指摘され、筆者も憂慮してきたが、国のリーダーを決めることにおいて、これだけ、メディアがメディアの役割を果たしていないことは、なかったのではないか、と思う。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

ヒラリートランプ

トランプについて、ぜひ、筆者の経験した話をさせていただきたい。

 

筆者は4年前、ウオールストリートにあるレストランのバーにいた。いつの間にか、隣のカウンター席に一人で座っていた女性と話すようになった。ブロンドの女性であった。午後8時ころの出来事であった。その女性は、偶然、トランプの秘書であったのである。

 

話していくうちに、その女性は、トランプのことをしゃべりだした。トランプにうんざりしている様子で、「もう、トランプには、付き合えない。仕事がやりにくくて困る」と愚痴をこぼす。

 

「トランプは、だらしがない男である。オフィスにおらず、どこに行っているかわからない。我々スタッフは、いつも彼がどこにいるか知らない。その日のうちに仕事で、ボスが決定しなければならないことがあるのだが、どこにいるかわからないので、連絡のしようもない。

 

5時近くなると、その日の決済があるので、皆、トランプを探して右往左往するばかり」というのであった。また、「しょっちゅう、女性と一緒である。もっと重要なことをスタッフが抱えていることが分からないのだ」と言っていた。そして、「毎日がカオス(大混乱)」ということだった。

 

このトランプの秘書は、「もう、たくさん」という雰囲気で、一人で、レストランのバーで飲んでいるのであった。

 

トランプの仕事ぶりのだらしなさは、容易に想像できた。

 

None of Your Business

 

None of your business!」(関係ない!余計なことだ!)トランプは、ABCテレビにインタビューで「あなたの税金は、何パーセントの枠に入っているのか?」という質問に対する答えである。質問を一蹴したのである。

 

大体、大統領選挙候補は、税金の書類を公開したがらない。それは、もちろんのことである。しかし、選挙民としては、大いに知りたいところである。結局は、公開することになるのであるが、前回の大統領選挙では、共和党の指名候補であったミット・ロムニーは、最後まで税金申告書を公開せず、これは大きな敗北の原因となった。

 

筆者も、トランプの税金申告書には、大きな興味がある。一体全体、どれだけの個人収入があるのか?極めて巧妙な税金セーブの方法が駆使してあり、最高の税金テクニシャンをそろえていることは確かであろう。

 

クリントン陣営の新しい作戦

 

ヒラリー・クリントン陣営が新しい作戦に出た。「Daily Trump」というキャンペーン用語を使い、トランプを常に監視し、行動を追いかけ、トランプのあら捜しをし、それらをニュースメディアに流すというものである。

 

大統領選挙では、メディに情報を24時間休まずに与え続けることが重要である。メディアは、自分たちの選挙作戦の一部なのである。

 

特に、3大ケーブルテレビ24時間局であるCNN, MSNBC, FOXは、最も重要である。CNN, MSNBCは、リベラル局であるが二つ足しても、視聴率で保守系のFOXにかなわない。FOX圧倒的な影響力を持っているのである。

 

しかし、クリントン陣営としては、この2局で勝負しなければならない。この2局を見ていると「できるだけ放送局の公平さを守ろうとしていて、トランプを批判するがある程度の公共放送の品格は守ろう」としている。

 

それに比べ、FOXは、ヒラリー批判、ものによっては、デマゴーグに基づく報道もする。公平さなどは、ほとんどなく、共和党支持をあからさまに表現する。保守に偏向していることは、明白である。それも、女性アナウンサーは、ブロンドでミニスカートを着て、遠慮なく長い脚を披露する。マイノリティ女性アナウンサーも同じである。実にかっこいい。Ivy League大学の出身も多い。

 

要するに、大衆受けする美女をそろえているのである。特に、白人ブルーカラーには、大いに好まれる女性たちである。

 

トランプピッタリでもある。

 

CNNMSNBCは、そこまでやらない。ほとんど中年以上で、地味な感じのする女性で番組を行っている。美女をそろえて、FOXに対抗するなど、まったく興味はないのであろう。

 

このような差のあるケーブルテレビ局であるから、トランプとヒラリーの戦いも「見てくれ」で、勝負がついているのである。

 

なんという大国アメリカの大統領選挙であろうか。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

wor1507060046-p1

ドナルド・トランプに関し、Tokyoの筆者の尊敬するK氏から、興味深い見方、分析をいただいたので、ぜひご紹介させていただきたい。K氏は、日米関係研究家でおられる。筆者は、41年もアメリカに住んでいて、このようなご意見を日本からいただくのは、大変うれしい。

 

―――――――――――――――――――――――――――――

K氏より

 

トランプの人格・品位・暴言etc 問題が非常に多いものの「アメリカの本音の暴露者」としてある意味のアメリカの本質も露呈させ、更に日本の場合 安全保障についてノー天気な 日本人の無責任の心情(タダノリ根性)に猛烈な打撃を与えをおろおろさせています。その意味で、トランプの 日本の覚醒には きわめて有効で 心ある日本人には(隠れキリシタンよろしく) 半ば肯定的かつ逆説的に評価しています。 

 

逆に トランプが当選したら、日本はたいへんなことになると騒いで いる評論家などは、どちらかというと軽蔑されるという傾向もすくなからずあります。

 

評論家や識者がいくら トランプを叩いてもアメリカ人民は 当選確実と見られていた ヒラリーも今や当選も危ぶまれるレベルにトランプに傾斜してきた。 アメリカが民主主義の国であれば、いくらトランプ支持の人民を衆愚、馬鹿、反知性とけなして も トランプは人民の心をとらえているというアメリカの現実を謙虚に受け止めざるを得ない。

 

イラク問題の国家的失敗を反省するでもない(ブッシュ弟の初期撤退などの事実はあったものの・・・) アメリカの傲慢さという問題がある反面 アメリカのはたしてきた「世界の警察官機能」の消滅に対する 世界の人々の増大する不安…これも世界の現実です。

 

しかし トランプのもたらした awakening 効果は 特に日本に対しては大きなものがあります。

 

そんなことで トランプ問題については ほとんど正しい予想をした識者ゼロの状態で、いや当初の予想とは逆の方向に 事態が進展している状況の中で 希望的感想や 理念的見解や感覚で 捉えることは あまり意味がないと考えています。

 

大統領選挙(トランプ当選として)の後アメリカが世界から顰蹙を買おうと、それは アメリカの民主主義の自己責任です。世界の歴史はこういうことで 失敗と成功を繰り返しています。その中に歴史の必然の筋というモノもあるわけです。

 

だからと云って 傍観していいというわけでもないというのが 佐藤さんの立場と感情でしょう。それはよいことです。 

 

民主主義というモノは多様な意見に寛大であらねばならない。

 

アメリカ人民が基本的に反理性の衆愚であろうと、そういう人民が選挙で決定したことに 正統性 legitimacyが与えられる。 アメリカ人民が誤りであると信ずるなら、これからでも正統保守は、打倒トランプに専心すべきです。 それもアメリカの民主主義です。しかしそれで負ければ アメリカ国家の選択になってしまいます。

 

アメリカの最終決定を 見守りたいと思います。

 

それにして アメリカも大変ですね。

 

こんな冷たい見解で もうしわけありません。

 

K

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

というK氏からのご意見であった。トランプが日本国民を目覚めさせているという見方には、筆者は驚いた。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

トランプ222

共和党を団結させるため、下院議長のポール・ライアン(前回共和党副大統領候補)とドナルド・トランプに第一回会談が行われた。

 

「うまい!」と筆者は、強く思った。こんなニュースは、大統領選に追って大したことはないのであるが、CNN, MSNBC, FOXのケーブルニュース局は、この会談に記者をへばりつけ、ほぼ、大統領選挙のニュースを独占する。ヒラリー・クリントンなどほとんど出てこない。完璧なトランプのニュースメディア独占である。

 

それも、第一回目の会談で結論を出さず、さらに、会談を続けるとのこと。そのたびに、ニュースメディアを独占するのである。実に、巧妙な作戦である。筆者もこの戦いぶりには、頭が下がる。トランプこそ「マスター・オブ・ニュースメディア操作」と呼ぶべき人物である。

 

アメリカが直面している内政問題、外交問題、経済問題などの議題には、ほとんど取り組まない。これまで、すべてにおいて、政策をまじめに、真剣に討論せず、大げさなセンセーショナルな表現で、でたらめに近い政策を述べてきた。

 

普通なら、大統領選挙では、後で、そのようなでたらめな政策を述べれば、その矛盾を突かれ、大変な危機に陥るのだが、この男のほら吹き発言は、何もアメリカの選挙民、特に、白人ブルーカラー層には関係ないようである。

 

筆者は、アメリカのメディア、ジャーナリスト、専門家に大きな疑問を感じる。こんな出来事を討論材料にするが、それを否定することをしないのである。トランプを否定することにないかを恐れているという印象を筆者は受けるのである。はっきりと、トランプが行っていることを「正しいか」「正しくないか」を彼らは、自分の意見としてさえも述べようとしないのである。

 

普通の常識人として、トランプの行動は間違っていると判断する人たちも多いのであるが、それを言う筆頭で、リーダーであるヒラリー・クリントンが、テレべに出て、真っ向から対決しないのである。もし、テレビ局が取り合ってくれないのであれば、その旨、大キャンペーンを行い、大集会を開き、真っ向から立ち向かわなければならないはずである。

 

そんなクリントンを見ていると、健康上の問題なのか、と勘繰ってしまう。それほどまでに、クリントンは、覇気がない。何か、秘密の作戦があるのかもしれないが、筆者は、もしそれがあるなら、今、トランプと同等の強さで出るべきと思う。静観することがどれだけマイナスかは、クリントン陣営が最もよく知っていることである。

 

それをやらないからかどうかわからないが、今になって、サンダースに追い詰められているのである。それも、これも、「モーメンタム」(勢い)をつける動きをとっていないからであると筆者は思う。だから、ニュースメディアは、トランプの独占状態となっているのである。リベラルメディアもクリントン自身がその気になってトランプに挑戦しなければ、何もできないのである。

 

すでに、こんなことなら、サンダースを指名候補したほうが、トランプに対して、よりよく戦うことができる、などという専門家も出てきている。

 

2008年予備選の時、オバマに惨めな負け方をしたような結果になるのか、注視したい。筆者の印象であるが、クリントン陣営には、「勝利モデル」より、「敗戦モデル」を懸念していると見れるように思う。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

2016-02-12reuters355131-thumb-720xauto

それは、2008年の民主党大統領選予備選であった。あれだけ世論調査でリードしていたヒラリー・クリントンが序盤戦で勝ったものの、すい星のごとく現れた無名の新人であったオバマに瞬く間に追いつかれ、追い抜かれたのであった。

 

筆者は、友人に連れられ、ニューヨークのクリントンキャンペーン事務所を訪ねたことがあった。そして、オバマを徹底的に攻撃するよう述べたことがあった。しかし、事務所の人は、受け入れなかった。ヒラリーの品格を重んじたのであった。「クリントン女史は、ハイロード進むキャンペーンを続けます」と言われた。

 

今、その時の自分を思い出す。最初共和党の指名代表になるべくもなかったトランプが素早く動き、自前のメディアセンスで白人ブルーカラーを引きつけ、指名代表を獲得した。

 

そして、今、トランプがこれだけ、ヒラリーをたたいているのに、ヒラリーの反撃が弱いのである。トランプが低俗なタブロイド新聞のようなキャンぺーンをやっているから、そうなのであろうか?

 

トランプが、夫のビル・クリントンの女性関係を非難し、下院で弾劾を受けたことについて「ヒラリーにも責任がある」と大声で叫んだ時、なぜ、即刻記者会見を開き「余計なことだ。不適切なことだ」と、反論しなかったのであろうか、筆者には、わからない。こういうことには、スピードが大切なのである。できるだけ早く前に進み出て、反論する必要があり、それこそ、そのような危機状態に対する対処の仕方なのである。アメリカの政治では、常識の手段である。なぜ、それをやらないのか?

 

クリントンのキャンペーンスタッフは、インテリジェンスの高い人たちが多く、そのような人たちは、頭が良いから、一瞬ためらうのである。緊急行動をとることに一歩遅れるのである。オバマの時もそうであった。反撃のタイミングをとらえることを知らないのである。

 

大統領選挙は、素早い行動がどれだけのスピードをもってできるかが、大金勝負どころなのである。

 

孫子が「兵法」で、曰く「臨機応変」が必要なのである。そして、「風林火山」の「動くこと風のごとく、攻めること火のごとく」が必須なのである。ヒラリー陣営に取り、今、」静かなること林のごとく、動かざること山のごとく」が用いる兵法ではないのである。

 

そのようなのんきな戦略をとっているから、社会主義者のサンダースにもウエストバージニア州の予備選で負けるのである。無様な敗戦である。この段階で、サンダースに負けるなどとは、問題外である。その原因は、キャンペーンが弱いのである。体が疲れて、連日のキャンペーンは無理らしいが、今が踏ん張りどころなのである。

 

そして、重大な事実は、民主党は、大統領選は、オバマの2期、そして、クリントンで、3期連続の大統領選の勝利を目指すのである。これどれだけ不利になるか、クリントンなら知っているはずである。

 

今、共和党が分裂していること、トランプが嫌われていることなど、クリントン陣営が考慮する必要などないのである。

 

自分で自分なりの戦略目標を持ち、戦略を組み、そして、作戦を立てればよいのである。

 

クリントンがあまりにも「もろい」のである。そして、その崩れ方があまりにも早いのである。

 

筆者は、「あれよ、あれよ」と沈んでいった2008年のオバマとの戦いをはっきりと思い浮かべた。大敗であった。また、大敗の感触がしてきたのである。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

トランプとヒラリー

ちょっと前まで、クリントンとトランプの一騎打ちの場合、クリントンが二ケタのリードを保っていたが、それが5パーセントに縮まった。勝敗を決める激戦区であるオハイオ州、ペンシルベニア州、フロリダ州では、互角となった。

 

選挙は「勢い」がすべてである。勢いは、だれが見ても、トランプにある。大統領選挙は、メディアをくぎ付けにする方が勝ちである。トランプは、大きな集会を開き、話題を独占している感がある。一方のヒラリーは冴えない。大きな話題がないのである。

 

また。大統領選挙がついに本格的な「タブロイド」(ゴシップ新聞の総称)に入ったとみてよいだろう。筆者の懸念が当たった。トランプが「ビル・クリントンは、モニカ・ルインスキーをはじめ、数人の女性関係を持ち、下院で弾劾された。ヒラリーは、そのことに責任がある」と演説し、激しく批判した。

 

これに対し、ヒラリーは、「私は、自分の選挙キャンペーンをするだけである。トランプも立派に選挙キャンペーンをするでしょう」と語っただけである。

 

本当は、このようなときは、ヒラリーは、すぐさま、記者会見を開き、強烈なカウンターパンチを打ち返さなければならないのであるが、夫婦間のことなのでそれができない。

 

間もなく、ヒラリーの5パーセントのリードも消える可能性がある。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

wor1507060046-p1

筆者の予想通り、とうとうアメリカの大統領選挙は、「タブロイド」(ゴシップ専門の新聞の総称)となった。筆者は、信じられない。

トランプは、ビル・クリントンのモニカ・ルインスキーなど彼がセックススキャンダルを起こした数人の女性を挙げ、ヒラリーの夫のクリントン元大統領の女性関係を大声で非難した。そして、「ヒラリーよ、お前は、ビルの最も身近にいたはずだ。知らないとは言わせない。お前にも責任があるぞ」と大声で叫ぶ。

なんということであろうか!

 

さらに「ヒラリーは、女性であることを利用している。女性がいなかったら、ヒラリーが取れる票は、ゼロだ」と牙をむきだして叫ぶ。なんという醜い表情であろうか。

 

ヒラリーは、トランプが女性蔑視の発言をしたビデオを流す。トランプは、そのビデオで「女は豚だ」と叫ぶ。このことを演説しているトランプの顔は、何と表現してよいやらわからない。凡そ、通常人が持つ品格もない。「なぜ、こんな男が大統領候補として成り立つのか」と思う人は多いだろう。

 

ヒラリーは、これに対して「私は、私の選挙活動をするだけだ。トランプは、トランプで立派な選挙活動をするでしょう」と逃げる。個人ベースでは、まともに取り合っていないが、内心は、煮えくり返っていると思われる。

 

さて、筆者は、大統領選挙に関し、こんなことを書くために時間は使いたくない。トランプはもちろんのこと、ヒラリー自身も「自分は、何のためにアメリカの大統領選に立候補したのか」と真剣に考えて欲しい。

 

アメリカは、いったい、世界の中でどう自国を位置付け、どう進むのか、示してほしいのである。それはアメリカ大統領選に立候補する最低条件である。それには、トランプもヒラリーも自分の価値観、世界観を示さなければならないはずである。それこそ、アメリカ国民、世界の人々が待っているはずである。

 

この議論が一つもない。大統領選挙報道は、まさに「タブロイド」になってしまったのである。トランプもヒラリーもアメリカ大統領選挙をそこまで、質を落とすことは許されないはずである。世界の国々、人々が笑っていることはわからないのであろうか。

 

よくぞ、そんなレベルまで、アメリカの大統領選挙のレベルを落とせるものである。こんな低俗な大統領選挙をやっている国は、世界中どこを探してもないと筆者思うのである。アメリカという大国の堕落を見出すのである。

 

トランプの出現は、アメリカを三流国にしてしまうと筆者は思う。そして、トランプをここまで、引っ張ってきたアメリカ白人ブルーカラーとその騒ぎをなんの痛烈な批判なく、金のため、報道してきたアメリカのニュースメディアは、大きな責任があると思う。

 

世界の人々は「もはや、アメリカは終わった。滅びるばかりだ」」アメリカの終焉」といっても、それに対し、筆者は、反発する気も萎えてしまった。あきれ返るばかりである。

 

トランプが大統領選に出馬してから、この国は、狂ってしまったのであろう。大統領選挙報道があると、「もう、たくさんだ」という内容ばかりである。予備選を通してこの方、ほかの候補に対し「ネガティブ」だけなのである。それも、セックス・スキャンダルあり、金にまつわるスキャンダルあり、ウオールストリートとの結託など、耳を覆いたくなる話が多いのである。候補者が政見を述べることなどほとんどないのである。

 

ここに、大きな問題がある。大統領としてふさわしい人が、大統領選に立候補しないのである。その理由は、「メディアに、CIAのように、あら捜しをしてほしくない」のである。人間、完璧に清く正しく生きてきた、といえる人は、少ないはずである。ましては、政治家である。後ろめたいことはあるであろう。

しかし、アメリカのメディアは、「候補者の恥部を見つけるまで、捜査する」のである。そして、ちょっとでも疑いがあると、書き立てるのである。そんな目にあっても、大統領になりたい人物は、きわめて少ないのである。よほどの野心がない限り、大統領などに立候補しなくなったのである。それが、今日のアメリカの姿なのである。

 

41年間、アメリカに住み、アメリカ大統領選挙を追いかけてきた。こんな悲しい時が来るとは思わなかった。トランプが大統領になったら、この国を去りたい。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

IMG_0525
IMG_0529

 今週末もコネチカットのウイークエンドハウスで、庭仕事に精を出した。庭仕事は、僕にとって、苦しいが、もっとも気分の良い仕事である。シャベルを押し車に乗せ、目的に応じ、その他のものもの、例えば、トップソイルを乗せ、作業をする現場に行く。そして、作業を行うのである。地中にシャベルの先を当て、エイッとシャベルに両足をジャンプして載せ、突き刺す。グサッと地中に刺さる。

 

まず、むくげの木を3本植え替えた。初夏に美しい優雅な花をつける気である。我が家に何本あるだろうか?50本はあるだろうか?

 

今日のメインの仕事は、40本近くあるバラの手入れである。バラについて、僕の知らないことがたくさんある。まず第一に、なぜ、一冬越すと、多くの茎が枯れるのであろうか?それぞれのバラの茎が半分以上枯れているのである。

 

まず、それをカットしなければならない。手袋をはめてやるのであるが、それでも、とげが手に刺さり痛いい。ある時は、深く刺さり、血が出るときもある。バラの手入れには避けられない犠牲である。

 

その時であった。けたたましい鳥の鳴き声が聞こえてきた。森を見ると、一羽の鷹が何かをわしづかみに飛び去って行く。そのあとを小さな鳥が気が狂ったよう追いかけているのである。何が起こったかすぐ、察しがついた。小鳥が育てているひな鳥を巣から奪ったのである。この母親の小鳥の鳴き声は、実に悲しそうで、聞いていられなくなる。せっかく育てた子供を鷹が取ったのである。

 

そういえば、つい先週まで、ひな鳥がいた家の近くのシャクナゲの木に鳥の巣があったが、その中にいたひな鳥がいなくなっていた。これも何かにやられたのであろう。動物の世界は、弱肉強食の世界である。こんなことは、しょっちゅう起こるのであろう。そういえば、以前、鷹が蛇をわしづかみにして、空高く、飛んでいるところを見かけたことがあった。蛇が大っ嫌いなので、よく捕まえてくれた、と思ったことがある。

 

鷹も勇ましいが、人間も勝手なものだと思った。

 

翌朝、5時に起きた。仕事が長引き、寝たのは、2時、3時間の睡眠である。小鳥たちは、朝陽の薄明り差し始めると、一斉に鳴き出す。16本並べて植えてある針葉樹は、小鳥たちの巣がたくさんある。そして、うるさいくらいに大きな声を出して鳴くのである。この瞬間、自然の一日が始まった気がする。

 

やがて、あたりが明るくなり、昨日植えた花が見えてくる。まだ肌寒いので、花はまだまだ小さい。花を植えると、すぐ大きくなってほしいと思うので、濃く水に水に溶かした

化学肥料をやる。あまり濃度が強いため、枯れることもある。花を育てるには、僕の性格は向かないのかもしれない。肥料を多くやるので、枯れたことが何度もある。そんな時、反省するのであるが、やはり、早く大きくなってほしいのである。

 

そんなところから「ケミカル・ノリオ」とアメリカ人の友人に呼ばれる。そんな時、皆、大笑いをする。

 

これまで咲かなかったライラックの木に花がついた、うれしい。このライラックの木は、この10年ほどの間、何度も植え替え、「いじけてしまって、花をつけなく」なっていた。そこで考え付いたのが、ハニー・サックルと一緒に隣り合わせで植えることだった。これ方法が見事に成功したのであった。

 

なぜ、成功したかというと、二つの違う花の木を近くにうえ、根を張る競争をさせるのである、根を争わず、共存共栄のための競争をしたのではないか、考えるからである。競争させることは、刺激があり、お互い早く成長する傾向が植物にはあると、僕は経験から学んだのであった。

 

これを「Competitive Planting Method」と呼ぶことにしたいのである。

 

さて。我が家の庭に60本は植えられているレンギョウである。10本ばかり植え替えた。この作業はてこずった。レンギョウはすでに大きくなっており、抜くことも、運ぶことも大変なのである。根もしっかりついており、抜くのにどれだけ苦労したであろうか。汗だくの作業である。

 

レンギョウは強い植物で、育ちもよく、早春、花が咲き、黄金のような色つやを出す。よく刈り込んで置くことが大切である。放って置くと、レンギョウの林になる。もちろん、それはそれできれいで豪華である。

 

いつの間にか、空は夕焼けとなっている。明日は、朝から、桜の木を植える作業が待ち構えている。芝生刈りの連中が苗木を持ってくることになている。

 

春は、新しい木を植える絶好の季節である。夏、植えた木は、半分は枯れてしまう。

 

そして、夕方、マンハッタンへ帰る。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

トランプ222

トランプという妖怪の魔術にかかったアメリカの反体制の選挙民は、果たして、このかかった魔術から解き放たれることがあるのであろうか?

 

それが難しいのではないか、と筆者は思っている。なぜなら、彼らはトランプの政策が現実的に不可能で、だれが大統領になってもなしえないことを知っているからである。魔術と知っていてかかったふりしているのだと筆者は思っている。

メキシコとの国境にバカ高い塀を作り、その代金をメキシコ政府に払わせるとか、中国や日本から製品を輸入しないで、それらの商品の生産をアメリカ国内に戻し、アメリカで行うとか、日本や韓国から兵を引き上げるとか、
NAFTAなどの外国との交易条約を破棄するとか、さらに、オバマケアを即刻廃止するなど、現実的にそんなことは不可能であり、口ばかりに過ぎないことも知っているのである。

 

つまり、これは、トランプにおとぎ話をしてもらい、それを聞き、それに熱狂し、「USA, USA….」と叫び、彼らの絶望を癒しているのであると筆者は理解する。だから、トランプの演説は、支持者にとっては精神安定剤である。

 

トランプの支持基盤である白人ブルーカラー層は、格差社会に大いに反発を感じている。彼らは、コンピューター化された職業に入ることができず、職を失っている。しかし、今更、コンピューターを勉強し、仕事を見つける気力も能力もない。その種の仕事につかなかったら、収入は上がらない。世の中、いくらでも金持ちはいる。その金持ちたちの収入は、桁が違う。ミリオネアーどころか、ビリオネアーなのである。

 

しかし、ブルーカラー労働者には、そん金を手に入れるチャンスは、決してない。宝くじにあたらない限り、そんな金を手に入れることはできない。また。そのような階級社会に歯向っても道は切り開けない。世の中はそうできているのである。彼らは、格差社会などといっても解決の方法は見つからないのである。アメリカ社会の構造、システム、人間の行動からして、格差社会は必然なのである。

 

そんな時、トランプというビリオネアーが現れた。ものすごい金持ちである。トランプは、彼らの言葉で、しゃべり、どん底に落ちた彼らの気持ちを分る。そして、そのような社会を作ったのは、ワシントンだ。そして、ウオールストリートだと説き。彼らの積年の恨みは、ワシントンとウオールストリートに向いたのであった。ワシントンとウオールストリートは、責めを負わせるには、またとない攻撃ターゲットなのであった。

 

大衆は、この妖怪の説法を聞きにトランプの集会に参加したのであった。実に快い。自分たちの言葉でしゃべり、ワシントンの政治家、ウオールトリートのエリートを叩き、「自分が大統領になったら、すぐ、彼らがやっていることをやめさせる」と自信を持って叫ぶのである。

 

トランプの集会での演説を聞き、家に帰る。すると、トランプが救世主のように思えたのであろう。しかし、トランプが大統領になっても格差社会が解決するなどという期待はない。

 

ここにトランプの狙いがあったのである。トランプは、こんな白人ブルーカラーの悩み、絶望は、よく知っている。彼らの票をまとめれば、大統領への道は、おのずから開けられるだろうと考えたのであろう。口先だけでよいのである。

 

さて、このような事態が選挙民に形成されたのは、16年前のブッシュ政権当時からではなかったかと筆者は推定している。その前にクリントン政権の時は、ITバブルがあり、景気は良かった。国家財政も黒字に転換したほどであった。しかし、この時、IT関係の労働者と一般ブルーカラー層と収入はかけ離れたのであった。

 

ブッシュが大統領になると、9.11テロ攻撃があり、アメリカは大きく変わった。そして、イラク戦争へと進んだ。この時、大量破壊兵器が発見されず、戦争は、目的を失ってしまった。戦争で、4000人もの若い兵士の命を失い、35,000人ほどが精神障害を起こした。そして、自殺者た多数出た。

 

イラクは大混乱に陥り、ISISまでも出現し、解決策は、まったく見えず、現在も大混乱が続いている。オバマ大統領は、これといった策は取らなかった。こんなイラク戦争は、アメリカの選挙民に大きな影響を与え、戦争遂行に賛成したワシントンの政治家たちは、信用を失ったのであった。このブッシュ、オバマの16年間に、白人ブルーカラーの生活は苦しくなるばかり、彼らの怒りは、頂点に達していたのである。

 

だから、トランプという妖怪の魔術は。そう簡単には、解けず。その魔術を解く「クリントン・コード」の作成も時間がかかるだろう。

佐藤則男
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

wor1507060046-p1

 

アメリカには、通常のテレビ局の3大テレビネットワークがあることは、周知の通りである。CBS, NBC, ABC3大ネットワークがそれである。しかし、この3大ネットワークのニュースでは、世界の動き、アメリカ国内の動き、社会の動きなどを国民が知ることは不可能となっている。朝と夕方の看板ニュース番組では、アメリカの国民が知りたいことは、十分に報道されていないと筆者は、思っている。

 

もちろん、朝と夕方のニュースの他に、マガジン・ショーと言われるニュースを深く掘り下げた番組がある。CBSの「60ミニッツ」などがそれである。しかし、これらを合わせても、やはり、ニュース番組は限られているのではないかと筆者は思う。というより、視聴者を満足させるのは、不十分だと思う。

 

そこで、24時間ケーブルニューステレビ局があるのであるが、3大ネットワークを補完するという意味よりは、ケーブルニュース局がアメリカのテレビニュース番組の中心を奪ったとみてもよいと思う。

 

現在、このケーブルニュース局も3大ネットワークと呼べるとものがあり、、CNN(リベラル派), MSNBC(リベラル派), FOX(保守派)の3局である。

 

トランプを作ったケーブルニューステレビ局

 

さて、本題に入るが、トランプを共和党の大統領選指名代表にしたのは、この3大ケーブルニュース局の偏った報道が大きく影響していると筆者は思うのである。

 

トランプのめちゃくちゃな選挙演説を無制限に、よくぞ、一部始終を時間的制限もなく、中継してきたと思う。選挙では、たいてい、それぞれの候補に公平な時間を与えるのであるが、トランプに関しては、けた外れに、トランプのニュースを偏って流してきたと思う。

 

それも、トランプの言っていることを詳細にわたって、調査せず、捜査せず、批判せず、吟味せず、トランプの言うことをそのまま、実況中継てきた。また、録画したのにもかかわらず、ライブと称し、長時間、流してきたと思うのである。これらのケーブルテレビ局は、トランプのコマーシャルをタダで、延々と流してきたのである。

 

もちろん、トランプを出せば、視聴率は上がる現実がある。

 

こんな選挙の報道の仕方は、前代未聞である。これらのテレビ局に登場する白人エリートのジャーナリストや、コメンテーターたちも、何が理由かは、知らないが、明確にトランプを批判しなかった。今もそうである。

 

なぜなのか?トランプが怖いのか?

 

彼らの何分の一は、そうであろう。何がそんなに怖いのであろうか?その理由は、トランプを熱狂的に支持する反知性主義の白人ブルーカラーの攻撃ではないだろうか?

 

トランプ支持のブルーカラー労働者とは、筆者も決して論争はしたくない。なぜなら、彼らと意見が合わなければ、場合によっては、汚い言葉を浴びせられ、挙句の果ては、殴られるのではないか、という心配さえ浮かんでくる。

 

そして、トランプと直接、面と向かって対決したくないのであろう。トランプのような話の内容、トランプのような論理で、言葉遣いで話されるのが嫌なのであろう。理路整然とした討論は、できないどころか、負けてしまうのである。

 

筆者もトランプと同じようなしゃべり方、論理の展開をするアメリカ人の友人と話したことがある。実に厄介で手を焼く。まず、不利なことを聞かれると話を他に持って行く。また、非論理的で、感情的な強み持った話に巻き込む。観客がいれば、うまく自分の味方にしてしまう。

 

白人インテリ層のテレビ出演者は、テレビ番組やメディア上でトランプと正面からの討論は苦手なのである。しかも、いやなのである。だから、必然的トランプは好意的には、見られない。トランプ嫌いが65パーセントもいる。それでも、共和党の予備選に勝つのである。

 

これもそれも、24時間ケーブル・ニュース・テレビの無批判にトランプ報道し続けたのは、まずかったと思う。トランプは、これを見逃さなかったのである。テレビ局の盲点を突いたのであった。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

Trump

「トランプは、この時点から変わるから、心配する必要はない」と断言するのは、極端と思えるほどの共和党支持者のN氏である。N氏はレストラン経営者で、トランプをよく知っている人である。

 

「変わるとは、どういう意味か? これまでのトランプの暴言とあの人を馬鹿にした言い方、言葉遣い、態度が変わるのか?」と筆者が聞くと「そうだ、トランプは、大丈夫だ。これから、大統領らしく見えるようになるから」と答える。

 

筆者は、トランプがライターに書かせた自叙伝「Crippled America」を読み、独書評を小学館の仕事としてやったのであるが、そのとき、どうも様子が違うと思った。それは、本で言っていることと、選挙キャンペーンで言っていることは同じだが、態度が全く異なるのである。本では、誠実jに自分の政策を述べているが、演説の時、あのような言い方、表現、態度になるとは信じられないのであった。

 

まさか、知性の低い大衆をとらえ、支持を取り付けるためにそのようなふりをし、乱暴で、人を馬鹿にした言葉を遣い、言い方、態度をわざととしていたのであったのではないか、という気がして、N氏に聞いてみた。するとN氏は、「装っていたことは確かだ」と答えるのである。

 

「そんな器用なことを人間ができるはずがないのではないか?しかも大統領選挙という大事なところで」筆者が言うとN氏は、答える様子はなかった

 

筆者は、トランプが「馬鹿を装い、これまで、演技して来て、これから、本当の姿を見せて、大統領らしく振舞う」ということはとても信じられない。

 

たとえ、トランプが変わったとしても、これまで、トランプが吐いた暴言が消えるわけではないのである。

 

今後、トランプに関し、このようなことをいう人が増えてくるのではないかと思う。トランプの新しいキャンペーン戦略なのではないか、と思われる。

トランプは、民主党の中から、副大統領候補を選びたかった、と報道されているが、断念したようである。

 

佐藤則男



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

2016-02-12reuters355131-thumb-720xauto

トランプが妖怪のような人物であるという見方は、筆者の見方であるが、その根本は、トランプが「現実をよく自分で検討しないで、でっち上げの空論を唱え、大衆を扇動する人物である」からである。トランプの言うことには、何も現実論の裏付けがない。テレビショーかラスベガスのショーの「エンターテイナー化、ショーマン」なのである。

 

その冴えたるものは、「大幅な減税をし、税負担を軽くし、人々の暮らしを良くする。そして、軍事予算を増やし、軍備を充実する」という。こんなことは、国家予算の赤字が増える一方のアメリカには、そんなことができるはずがないのである。しかも、国家の支出を減らす方策は何もないのである。税収入を減らし、支出を増やせば、国家予算の赤字は増え、アメリカは、その分の多くは、外国から借金をすることになる。

 

こんな当たり前なことをアメリカのメディアは、鋭く突っ込もうとしない。何を考えているのであろうか?トランプを持ち上げれば、新聞が売れ、テレビの視聴率が上がり、自分たちの給料がよくなるとでも考えているのであろうか?

 

ひょっとして、メディアこそトランプの妖怪の魔術にかかっているのではないだろうか?メディアは、あまりにも、批判なし、調査なしにトランプの言うことをそのまま流しすぎると筆者は思う。

 

それでは、ヒラリー・クリントンは、このような妖怪に、どんな手立てで応戦するのであろうか?

 

まず、現実論を唱え、トランプに反論するであろう。そして、自分の現実的な政策を披露し、トランプをやり込めようとするだろう。この作戦は、それなりの効果を生むだろう。トランプは、金のかかかる政策をコミットメントしすぎている。増税など、その片鱗も見せない。

 

次に、ヒラリー・クリントンにとって大切なのは、トランプを鋭く、自信を持って、説得力あるアタックできる人物を副大統領候補と選ぶことが肝心となると思う。いろいろな候補が上がって、十分な検討がされていると思うが、筆者が聞くところによると、女性が上がっているようである。

 

その第一候補としては、マサチューセッツ州選出の上院議員であるエリザベス・ウオレン女史である。ハーバードロースクール出身で、リベラルな女性である。名声も高い。しかし、どうであろうか?ヒラリーは、イエールロースクールの秀才であるので、Ivy League大学同士のコンビとなる。この要素は、トランプの魔術に引っかかっている大衆に対し、どれだけアピールするか、筆者には、判断がつかない。

 

また、クリントン陣営は、ブッシュ政権の国家安全保障補佐官のコンドリーサ・ライスも視野に入れているというから、面白い。ライス元長官がそれを引き受けたら、共和党の人材を民主党が取り入れることになり、歴史的な出来事となるであろう。ヒラリーとコンドリーサのコンビとなれば、大きなインパクトを与えるだろう。しかし、実現性は、ほとんどないと思う。単なる、ファンタジーであると思う。

 

筆者は、大統領候補、副大統領候補が女性だけのコンビでもちっとも不都合はないと思うし、それぐらいの変化がアメリ史の中であってもよいと思う。大統領候補が男性で、副大統領候補が男性、という時代は終わったと思う。

 

筆者の情報筋によると、クリントンは、トランプを全く恐れていない、という。 なるほど、クリントンの立場に立って、トランプとの対決をよく考えてみると、トランプは、共和党員でも、正統派ではない。おそらく、主流派を含めた挙党一致体制は、作れないだろう。場合によっては、クリントンは、穏健な共和党支持者の票を得られる可能性もある。

 

筆者は、クリントン女史の苦戦を予想していたが、苦戦ばかりではなさそうである。

 

しかし、トランプという妖怪の魔術にかかっている大衆、特に白人ブルーカラーから、その魔術を解くには、手間暇がかかるだろう。やはり、繰ン温煦戦ではないかと思う。

 

佐藤則男


51Hb3xom7VL

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

,Trump $Hillary

嘘ぱっちの情報をもとに、映画スターやセレブ達のでたらめのゴシップ記事を集め売っている新聞を「タブロイド」と呼んでいる。アメリカには、この種の新聞が多く、スパーマーケットなどで売られている。内容は低俗な興味本位の嘘で固められている。しかし、この種のメディアは、使い方によっては、大衆に噂をばらまき、人を陥れたり、逆に、大衆の注目を買うこともできる。悪魔のメディアと呼んでもよいだろう。

 

ちょっと前のことになるが、トランプと、同じ共和党のテッド・クルーズ候補がけんかしたのは、トランプ夫人のメラニアのヌード写真がGQという雑誌に掲載された時であった。もちろんGQは、タブロイドではない。ちゃんとした男性雑誌である。だがこの記事の内容はタブロイドである。

 

そして、記事には、次のような文言がついていた。「次期ファーストレディーのメラニア・トランプさんです。それが嫌なら、22日にはテッド・クルーズに投票することもできます」

 

トランプは、ツイッターにこう投稿した。「うそつきテッド・クルーズがGQから取ったメラニアの写真を自分の広告に使った。気をつけろ、うそつきテッド。お前の妻の秘密を暴いてやる!」トランプは、クルーズ夫人がこれを仕組んだととらえたのであった。

 

ライバル候補の妻を標的にするという前代未聞の攻撃を受け、クルーズはすぐにこう反撃した。「お前の妻の写真はこちらの陣営から出たものではない。(妻の)ハイジを攻撃しようとするなら、お前は思った以上の腰抜けだ」。この投稿には「低脳」のハッシュタグが付けてあった。

 

筆者は、トランプの演説を聞くと、タブロイド・メディアの話を想像するのである。

 

トランプは、すでに、ヒラリー攻撃で、ヒラリーとビルの夫婦関係に何回も触れた。勝ち誇ったように不敵な笑いを浮かべてしゃべる。ヒラリーをCrooked Hillary、つまり、嘘つきで不道徳のヒラリーと呼び、ヒラリーの品格を落としている。自分が得意な「大衆のゴシップのるつぼ」に引きずり落とし、低俗な戦いに持ち込もうとしているのである。

 

トランプは、本日、共和党の指名代表が確実となって初めて、ウエストバージニア州の大集会で演説したが、現在のアメリカの諸問題を解決する政策的な内容、アメリカの将来のヴィジョンを描き、選挙民に希望を持たせ、説得する内容は何もない。

 

あるのは、「大衆の言葉で語り、自分自身を大衆の一部にしている」に過ぎない。アメリカという国の将来を解く部分は何もない。とても最高指揮官というリーダーの姿ではない。

そんな演説にかかわらず、観衆は、「トランプ、トランプ」と、大合唱をするのである。筆者は、
41年間、アメリカの大統領選挙を見てきたが、こんな愚かな情景は見たことがない。まるで「おとぎ話」である。異様な雰囲気を感じる。国が末期的な状況になるとこのようなことが起こると筆者は思うのであるが、まさか、アメリにそれが来ているとは思わない。

 

しかし、そのようなトランプの演説をメディアは、長い時間テレビ中継しているのであるから、アメリカの異常性を感じる。メディア自体、そのような時間つぶしで、視聴率を稼げるのである。つまり、金を儲けることができるのである。

 

これでは、250年近くにわたるアメリカの2大政党の一つである共和党の大統領選候補としては、あまりにも情けない話ではないか。

 

このトランプが、世論調査で、民主党候補のヒラリー・クリントンとの差を少しずつ縮めているのである。そして、トランプが勝つのではないか、などというコメンテーターがテレビに登場する。

 

トランプが勝つか、ヒラリーが勝つか、などという論議の前に、このような信じられない現象、つまり、「タブロイド版」大統領選挙が起こっているアメリカという自分たちの国をもっと考えてもらえないものであろうか。

 

アメリカの世界における役割は、たとえ、力が衰えたとはいえ、大きい。まだ、まだそれなりの力を発揮してもらわねばならない。特に、日本は、アメリカに大金を払い、国の防衛を依存している。

 

しかし、この落ち行くアメリカに国防は、頼れないのではないか、という強い懸念を持ったほうが良いのではないかと思う。いくらアメリカに大金を収めても、日本の防衛が安全であるとは言えないのではないだろうか。南シナ海でのアメリカの力の後退は明らかではないだろうか。

 

大統領選挙を妻たちのヌード写真とか、ヒラリーとビルの夫婦関係が論議されるなどということは、アメリカがいかに堕落しているか、表すのではないだろうか。

 

筆者はこんな状況に驚愕している。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

トランプ222

トランプン支持基盤の中心は、白人ブルーカラー層である。彼らは、既成のワシントン政治体制に不満と怒りに燃え、それが爆発して、トランプ・ブームが起こったのだ、と常にアメリカのメディアに報道されている。

 

白人ブルーカラー層がトランプの下に走る原因は、彼らが仕事に就けないからだとも報道されてきた。だが、ここにアメリカのメディア記者の勉強不足を見出す。アメリカのメディア記者には、経済や金融に精通している者少ない。筆者は、アメリカが若いメディア記者と会って話すと、あまりにも経済、企業経営に関する知識に欠けていることを痛感する。ウオールストリートジャーナルの記者でもそういう記者に会ったことがある。

 

筆者は、トランプ支持基盤の白人ブルーカラーについての報道がいかに間違っているかもっとアメリカのメディアに報道してもらいたい。なぜなら、ちょっと調べただけでわかるのだが、アメリカの労働者の賃金と福利厚生費は、この一年で、1.8パーセントも上がっており、失業率は、5パーセントに改善している。失業率が5パーセントなら、アメリカでは、完全雇用状態といえるのである。

 

そして、アメリカの経済成長率は、外国に比べ、悪いとは言えず、オバマ政権の下で、緩やかに回復している。日本よりも良いのである。

 

さて、白人ブルーカラー層のワシントン政治体制に対する不満と怒りについても、議会は、上院、下院も共和党が多数を握っており、トランプ支持者たちは、自分たちが選んだ人たちに怒りをぶつけていることになる。これもなんと無責任な人たちかと思う。

 

筆者はこのような白人ブルーカラー層のトランプ支持者に大きな疑問を持つのである。白人ブルーカラーには、十分な仕事が市場にあるのである。求人もあるのである。しかし、その仕事は、彼らがこれまでやってきた仕事と異なり、勉強不足でやれないのか、選り好みをしているからなのである。

 

特に、仕事の機械化で、締め出された人たちが多いのである。当たり前である。コンピューターを使えなければ、今の世の中は仕事がないのである。生きるためには、学校に行き、コンピューターを学ばねばならない。それをせず、酒場でビールを飲んでいても落ち込むばかりである。何の救いにもならない。

 

そんな白人ブルーカラーたちがトランプの大集会に出席しきちがいのように「USA, USA」と連呼するのである。さしずめ、トランプは、彼らの救世主のようにふるまっているが「太った扇動者」でしかないのである。大衆の怒りに油を注ぎ、燃え立たせ、扇動する妖怪なのである。世の中が不安になってくると妖怪が登場するのは、歴史上よくあることである。

 

この妖怪が共和党の大統領選指名候補が確実になったので、これから、このトランプという妖怪に、計算高い人々が集まってくる。権力の座を目指す人たちである。まず、副大統領候補である。すでに、政治に巧妙なニュート・ギングリッチ元下院議長などが挙がっている。

国務長官には、以前から候補となっているのがセッションズ上院議員である。タカ派で、移民に対し厳しい人である。筆者は、この人の発言には、人種差別さえも感じる。トランプの移民政策に合致する政策を体現するような人である。しかし、国務省では、仕事として、移民問題を扱うより、もっと重要で、緊急にやらなければならない問題が山積みしているはずである。

 

トランプは、移民を不当に苦しめる。しかし、今のアメリカの移民の79パーセントはアメリカ生まれである。移民のために、白人ブルーカラーが仕事を失っていると主張するのは、どういうことなのであろうか。自分の妻たちも移民ではなかったのか?アメリカ人などという人たちは、おらず、アメリカインディアンを除き、全部が移民ではなかったのか?

 

トランプが大統領になれば、このような世の中の変化について行こうとせず「失業を選び「、結局は、よく勉強し、よく働く移民たちが納める税金が貢献する社会保障で生きて行くようになる人たちになっていくのではないか、と筆者は思うのである。

事実、このような白人ブルーカラーの人たちは、「これまで、我々が移民たちを養ってきたのであるから、今度は、我々が移民たちに養ってもらう時が来たのだ」とさえいう人に筆者は会ったことがある。その人たちは、マップル間から、バーでビールを飲んでいた。

 

社会の技術革新について行けなかった白人ブルーカラー層は、格差社会を形成する原因にもなっている。それは、考えずとも、火を見るより明らかである。

 

アメリカは、妖怪に「造られた大衆」「扇動された大衆」が政治を動かし、外交政策まで、動かすのであろうか?

 

大統領制が造り出す恐ろしい創造物である。間違えば、アメリカのような大統領制の国は、民主主義といっても、愚かな大衆が動かす衆愚政治に陥る危険性があるのではないか?

 

筆者は、アメリカに来て初めて、議院内閣制の利点を発見したように思う。

 

同時に、没落するアメリカの姿を見る。これで、まだ、発展余地のある中国やロシアと競争できるのか?ISISなどと戦えるのか、というような疑問が起こってくる。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

wor1507060046-p1
写真 ロイター

世界中の国々、人々がトランプがアメリカの大統領に選ばれた場合のアメリカという国と、トランプを大統領にしたアメリカの人々の大変化をよく知らなければならないと筆者は強く思う者である。今のうちから、果たして、トランプが大統領になるかどうか、全神経を持って、動きを見なければならないと思う。

 

それほど、このことは、大きな変化だと思う。

 

もし、トランプが大統領にえらばれたら、これまでとは、まったく異なったアメリカであり、アメリカの人々と思わなければならないと思う。なぜなら、トランプという人物は、これまでアメリカの歴史で大統領に就任した人物とは、まったく、異質の人物であるからである。公平さもインテリジェンも全く異質の人物である。人間社会のゲームを知っている「ゲームズマン」である。大統領として、彼ができることは、「ゲーム」であろう。

 

これまでのアメリカの大統領になった人物は、人間の常識がわかり、人間を人間として理解する知性を持っており、世界のあらゆる国々の人々の人権を認識していた。そして、その世界の人々が平等に平和に暮らせる道を追い求めて大統領という職務を果たしてきたと筆者は信じている。確かに、正しい認識を持たず、必要のない戦争を起こした大統領もいた。ジョージ・ブッシュのイラクへの侵攻がその例である。

 

だが、トランプという人物は、自国の人々さえも同等に見ないと思われる発言がある。さらに、人間を平等と思い、尊敬する心も持っていないのではないかと、筆者は疑いを持って。この意味で、トランプの選挙キャンペーン中の発言を聞いていると堪えられない時がある。それは、選挙で他の候補を小ばかにし、独裁者のような態度をとるときがある。女性を尊敬しない発言も多い。これは許されざる態度である。

 

しかし、アメリカの人々は、このような人物を大統領に選ぼうとしている。それも熱狂的である。いったい、アメリカ国民に何が起こったのであろうか?

 

世界に民主主義の種をまき、独裁者の国々を民主義国家にするため、高らかにラッパを鳴らし、人間の自由と権利を保障する民主主義国家となるようアメリカの大統領は図ってきた、と筆者は信じている。もちろん、このようなアメリカ大統領の働きかけをそうは取らず、植民地化を図ってきたというような見方をする人々もいるだろうが、筆者は、そうは取らない。

 

だが、筆者は、トランプを大統領に選ぶアメリカ国民を、これまでとは、全く異なった目で見なければならないと思っている。とくにアメリカの白人ブルーカラーの話を聞いていると、これまで見てきたアメリカ人、付き合ってきたアメリカ人と異なっていることを発見する。

 

彼らの中には、これまでアメリカが世界の人々に対し施してきたことを間違いとし、外国の政府、人々が不正行為を行い、アメリカから仕事を不当に奪ったとさえ思うような人々になっていることに驚く。このような間違った考えをトランプは、「中国や日本為替操作を行い、不当にアメリカから仕事を奪った」という言葉に扇動されているのである。

 

アメリカが生産工場を失ったのは、自分たちの技術を磨かず、生産コストを下げる競争に立ち向かわず、労働組合が高い賃金を要求し、自分たちで、国際競争力をつけなかったからではないのか。すべて、自分たちの責任ではないのか。それを簡単に中国や日本のせいにするトランプの言葉に、だまされているのである。しかし、事実は、そうではない。彼らは、そんなことは知っている。知っていて、どうにもならないから、トランプを大統領に選ぶのである。自分たちの敗北を隠しているのである。自らその弱点を認め、生産技術を開発し、生産コストを下げる努力をすることを拒んでいるのである。

 

筆者は、41年間、アメリカ社会に住んできた。今日、アメリカの人々、特に、白人ブルーカラーの外国人に対する「醜いひがみ」「偏見」を強く感じる時がある。こんなことは、筆者の身の回りの人々になかった。

 

トランプを大統領に選ぶアメリカ国民の変化をしっかりと世界は、見なければならないと思う。アメリカは、経済、外交、国防において、これまでのように日本が頼り続けられる国、国民ではなくなっているように思える。日本は、独自の道を探り、見つけ、進むべきと考える。そうしてこそ、日本の将来が見えると思う。

 

筆者が不安に思うのは、ヒラリー・クリントンを排斥する選挙民が少しずつ増え、トランプに移っている気配を感じることである。ヒラリー・クリントンの影が薄くなっている。筆者が拙著「なぜ、アメリカは、ヒラリー・クリントンを大統領にしないか?」述べたとおりである。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

,Trump $Hillary
写真;ロイター

インディアナ州の予備選の結果は、クルーズ敗退、トランプの共和党指名代表を確実にしたが、最も、注意して見なければならないことは、ヒラリー・クリントンの「弱さ」である、と筆者は思う。また、サンダースに負けてしまった。大統領になるなら、ここで、負けてはならないのである。しかし、健康上の理由からか、キャンペーンを怠った。2日、休暇を取った。これでは、負けても仕方がない。

 

落ち目のサンダースに敗れたことは、実に大きい。もし、これで、カルフォルニア州予備選で敗れたら、予備選勝利さえも、一気に危なくなる。筆者には、このヒラリーの弱さが目につくのである。

 

このままだと、11月の大統領選で、トランプに勝てない、と思われる。下手すると、本当にトランプ大統領が誕生しかねないことになってもおかしくないと思う。

 

なぜ、トランプ大統領実現の可能性の話が、出てくるかといえば、第一に、ヒラリー・クリントンは、オバマ政権を全面的に支持する作戦に切り替え、「8年間何もしなかったオバマ政権の延長」として、捉えられ現体制側に立っていることが挙げられる。これは、現在のアメリカの社会的雰囲気からして、大きなマイナスである。

 

アメリカの大衆が党派に分かれた議論ばかりで、何もできず、マヒ状態に陥っているワシントン体制を不満として、起ち上がり、アウトサイダーを求めていることは、衆知のとおりである。そこから、トランプが出てきたのである。その大衆、特に白人ブルーカラーの反ワシントン体制のうねりは、全国に広がり、アメリカ全体を包んでしまった。トランプへの支持は上がるばかりである。とうとう、あれだけ共和党主流派の反発を受けながら、共和党の指名代表を獲得した。

 

このような大衆のうねりに、クリントンは、「乗れない」のである。あくまでも「旧体制」の人、と見られているのである。このイメージは、どうしても拭い去れないのである。

 

次に、サンダースとの争いのため、民主党が割れている事実である。クリントンが党大会に臨めば、サンダースの支持者である代議員が、「クリントンでは、本選は勝てない」と叫び、クリントンの代議員を自分たちのほうに勧誘する動きに出たらどうなるか?

 

そのような可能性は、低いと思うのであるが、サンダースは、党大会でクリントン指名に対し、反発する動きに出ることを宣言している。このサンダースの動きは怖い。非友好的になれば、本選で、サンダース支持者は、クリントンに投票せず、トランプに投票するか、投票を棄権してしまう可能性が出てきている。クリントンに見切りをつけることになりかねない。

 

次にトランプ勝利の可能性の理由として、トランプを排斥してきた共和党主流派に、変化が起こってきていることである。共和党のトップがトランプ支持に回ったのである。徐々に、トランプは排斥の動きが収まり、トランプ支持で、まとまりかけていることに注目しなければならない。トランプの代表指名が確実になり、これから約5か月後の大統領選挙本選まで、共和党はトランプの下で団結を強めるだろう、と思われる。

 

次に挙げなければならないことは、メディアである。一口に言えば、クリントンについては、報道する材料がないのである。何も新しいニュース価値に値するものはなく、「過去の政治家」というイメージがますます強くなっているのである。クリントンのニュースが流れると「やっと、クリントンが取り上げられたか」と思うほど、メディアのカバーレッジが少なくなっているのである。

 

これに反して。トランプは、良いこと、悪いこと、ニュースになることに事欠かず、メディアは、いくらでも追っかけ、ニュースにすることができる。自然に、メディアは、トランプを中心に追いかけてくる。新聞もテレビもディジタルメディアもこぞって、トランプを追いかけ、ニュースを探す。

 

この傾向は、クリントンに取り、実に不利な状況を作ることになる。

 

クリントンは、既に「歴史」なのである。だから、74歳のバーニー・サンダースにこれだけ苦戦させられ、あわや、負けるのではないか、というところまで達したのである。

 

このような背景があり、クリントンは、上り竜のようなトランプに、勝てないのではないか、というような見方が出てきたのである。

 

これから、クリントンとトランプの一騎打ちである。後、大統領選まで、5か月の間に何が起こるのか?

 

勢いのついているトランプにも、「予期せぬこと」が起こり得る。それは、大衆の反トランプの動きである。

 

どこで、どちらに何が転ぶか?

 

予断がならない。

 

「相手がトランプなら、クリントン絶対有利」という見方、神話は、崩れた。新しいページがめくられたのである。インディアナ州予備選の結果である。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

無題

アメリカのテレビメディアが右と左に分かれ、極端な報道を繰り返していることは何度も述べた。特に、24時間ケーブルテレビチャネルは、ひどいと言わざるを得ない。右寄りのFOXニュース。左寄りのMSNBCとCNNの視聴率争いは、熾烈である。マーケットシェアは、MSNBCとCNNの視聴率を足しても、FOXには追い付かないのである。

FOXニュースは、メディア王、ルーパー・マードックが築き上げた巨大メディア帝国である。

これらのテレビ局の大統領選挙のカバーレッジの仕方は、まるで、別の国にいるようである。それほどこれらのテレビ局の見方は異なる。

さて、このような最初から強いバイアスがかかっているテレビ局であるから、「視聴率の争い\は、すさまじい、このような」視聴率を稼ぐ」という基本的な競争原理が、大統領選挙報道にも密接に関係する。今は、トランプを扱わねば、視聴率は稼げないのである。彼らの政策論争など、どうでもよいのである。「誰が勝っているか」に焦点が置かれる。

これをトランプは、見事に利用する。遊説先で、よくテレビを見る。そして、どのテレビ局のだれが、トランプをどういったかを覚えていて、集会の時は、それを利用して演説する。トランプは政治家ではない。テレビのショーマンである。自分がテレビカメラの前で、どう振る舞ったら視聴者の注意を引き付けるかものの見事に知っている。

こうやって、無知な大衆、特に白人ブルーカラーを扇動することはお手の物である。

「トランプの独壇場ある」と専門アドバイザーは言う。

アメリカの大統領選挙は、ここ半世紀、テレビにより、動かされえ来たと筆者は思う。ケネディとニクソンがテレビ討論を行ったことが、そのような道を切り開いたのであった。

最初は、選挙民に大統領選挙で、各候補の政権演説を報道し、役に立った。しかし、途中から、候補者の宣伝メディアと化し、候補者の選挙民の扇動メディアとなってしまったのである。今は、政党と候補者の選挙民扇動のための道具であり、テレビ局の視聴率稼ぎの対象であり、宣伝の道具である。大統領選挙で、しこたま儲けるのである。

選挙の争点、アメリカという国家の現状と将来、などの報道をやっていたのでは、視聴率は稼げない。

トランプという大統領選候補は、このようなテレビメディアの化け物と化した、メディアと本人が作り上げた妖怪であると筆者は、失礼ながら表現したいのである。

そんな妖怪を本選でヒラリー・クリントンが簡単に退治する、などというおとぎ話を世界のリーダーや人々は信じてはならないと思う。アメリカがおとぎ話の国になってしまったことを筆者は、恐れる。

この選挙で、アメリカの良心と良識が選ぶ大統領選挙は終焉となるかもしれない。それは、トランプ大統領が決まった時であろう。

佐藤則男

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

wall_street_sign


先日、大統領選挙で、批判の的になっている大手投資銀行の重役二人に会った。一人は夕食を共にした。非常に親しい人でお互い何でも話せる仲である。この男は、
M大手投資銀行の重役で、ここではA氏と呼ぶ。名前を明かしたら、大変な問題になるので伏せさせていただきたい。

 

もう一人は、G大手投資銀行の重役で、筆者の良き友達である。非常にファッショナブルな女性で、B女史と呼ぶことにしたい。性格がよいので、誰にも好かれる。名前は、やはり、伏せさせていただく。

 

A氏は、いきなり、「Facebookで君がヒラリー・クリントンとトランプについて、たびたび書いていることを知っている。翻訳ソフトウエアで、読むのだがよくわからない。まさか、ヒラリーを支持しているのではないだろうね?」と強く押してくる。「ジャーナリストなので、中立だ」というと、にやりと笑う。筆者がトランプを嫌っていることはとっくに知っている。

 

「トランプは、ショーマンだ。テレビ番組をやっていれば、良い男だ。トランプには、政治はできない。この国をリードしていくなどとは、とんでもない男だ。不法移民労働者を使って、ビルを作り、それなのに、自分で不法移民を追い出せなどとよく言えるものだ。アメリカ政府は、トランプから巨額の罰金を取らねばならないはずだ」と、トランプを非難する。

 

そして、ヒラリーはといえば、これも支持どころか、ヒラリー嫌いである。「ヒラリーが大統領になってはならない。ヒラリーはバーニーと同じ、社会主義者だ。

 

「それに、ヒラリーは犯罪人だ。国務省のサーバーから情報を外に引き出したことは、重大な犯罪だ」とすごい剣幕である。

 

A氏とすると、トランプもヒラリーも支持しないことになる。A氏が待っているのは、共和党がトランプを締め出し、誰か代わって出てくることを期待しているのである。

 

「何か不慮のことがあって、トランプが出れないことになることを考えているのか?」聞くと、にやりと笑っているだけであった。筆者と同じく「トランプには、何か起こるだろう。このままでは行かない。行ってはならない」と思っているのだな、と思った。

 

トランプがアメリカの大統領になることは、不適格である、と思う人が多くいるのだ。「ホワイトブルーカラー、困った人たちだ」と憎しみを込めていう。トランプの支持基盤は、ホワイトブルーカラーなのである。

 

一方、G大手投資銀行のB女史は、ヒラリー・クリントンを講演に招き、高い料金を払い、サンダースの批判の攻撃材料になっている。

 

「問題の真っただ中だね」というと「サンダースは、ウオールストリートがどれだけ、企業のファンナンスを助け、事業を広げ、雇用を創造だしているか何もわかっちゃいない。困ったものだ」と嘆く。

 

トランプのことを出すと、これも、嫌って、口をゆがめるだけである。「この男はひどい。何も尊敬していない。大統領なんて、とんでもない」という。そして、「もちろん、もう一方の方もどうしようもない」という。ヒラリーのことである。

 

これで、お分かりいただけたと思うが、選挙戦で批判の的になっているウオールストリートは、支持する候補は、トランプでも、ヒラリーでもないのである。今度ばかりは、支持する候補がいないのである。

 

今のところ、消去法を取り、トランプでもヒラリーでもないが、後、45か月で決めなければならない。しかし、彼らは、何か共和党に起こることを期待しているのである。

 

A氏は、「サンダースに何も興味はない。トランプを引きずり降ろしてくれる方法が見つかれば、大歓迎だ」という。

 

ウオールストリートは、オバマが大統領選で勝った時、落胆した。しかし、オバマは大統領になっても、これといったウオールストリートに不利になることは行わなかった。

 

この意味では、ウオールストリートは、ヒラリーなら、呑み込める巣と思っていると思う。

 

佐藤則男

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

本表紙

本とは面白いものである。筆者が2年前に電子書籍で出版してほとんど売れなかった本が、2年後の今、少しは売れるようになろうとは!

この電子書籍は、筆者が41年前にニューヨークに渡り、書いたエッセイ集である。筆者は、12年にわたり、毎週欠かさず、二つのメールレターを出してきた。一つは、政治経済関係の内容で、もう一つは、エッセイのメールレターである。

ある日、読者の一人である仲良しの音楽評論家の湯川れい子女史が。「発表したらどう?」とおっしゃってくださった。出版してくれるところなどなく、アマゾンの電子ブックで出すより方法はなかった。案の定、出してもほとんど売れなかった。

それ以来、そんな本を出したことなど忘れいた。しかし、それから2年後、少し動くようになったのであるから不思議である。

この本の紹介は、友人の元日経の記者が次のように書いてくださった。

生粋のニューヨーカーよりもニューヨーカーだ」。―米国人にそう言われた日本人、そのエッセイ集である。

ニューヨーク在住40年。ニューヨーカーたちと「とことん」付き合い、彼らの素顔を見て来た日本人がいる。その男は、ニューヨーカーの友人たちに、こう呼ばれる。「ニューヨーカーよりもニューヨーカー」。

その男は言う。「ニューヨークには、ニューヨークにしかない独特の自由と、成功のチャンスがある。そして、完璧なまでの孤独も・・。苦悩しても、常に夢と希望を持って明るく生きる。それがニューヨーカーである」と。

その男の名は佐藤則男。自らを、無名の「路傍の石ジャーナリスト」と呼ぶ。

ジャーナリストとしての佐藤の特徴は、その広い視点にある。これは、佐藤氏の様々な経験に拠っている。日本で英字紙発行のジャーナリズム界に入り、後、大手エレクトロニクスメーカーに移るや否や、ニューヨークに渡る。コロンビア大学ビジネススクールを卒業し、国際連合勤務となった。

その後、ニューヨークに国際ビジネスコンサルティング会社を設立し、日米企業のコンサルティングサービスに従事する。特にマーケティング分野を得意とした。しかし、ジャーナリズムへの志向が一層強まり、仕事の傍ら、米国でジャーナリズム教育の最高峰として知られるコロンビア大学ジャーナリズム・スクール発行の雑誌「コロンビア・ジャーナリズム・レビュー」の記事を12年間に渡り「サピオ」誌に執筆掲載。ジャーナリズム活動の幅広い展開を始めた。

現在は、ジャーナリズム活動を主流の仕事とし、アメリカの政治、経済、社会のニュースを分析・予測する「NY Letter」を毎週10年間、また日常の出来事を綴った「今週のエッセイ」を毎週5年間、それぞれ「限られた善き友人」にのみメールで、無料で配信してきた。

今回発売されるエッセイ集「ニューヨークからのメール」には、この「NY Letter」と「今週のエッセイ」から、著者が自ら抜粋した作品が収録してある。第Ⅰ章「I Love New York」から第Ⅴ章「I Love Tokyo」まで、筆者が厳選した29編の作品を掲載している。

佐藤氏のエッセイの特色は、ニューヨークに本当に溶け込んだ者にしか見えないアメリカの風景、生活を活写していることだ。ニューヨーク、マンハッタンで偶然会ったニューヨーカー、住宅街の一角にある、行きつけのアイリッシュレストラン「ニアリーズ」の人々。ニューヨーカーたちの息吹、哀感をあたかも眼前にするように、読者はいつの間にか強い共感を掻き立てられている。

また、取材や、その他の仕事で知り合った世界的な大物との交流も興味深い。キッシンジャー元国務長官、ブレジンスキー元国家安全保障補佐官、ジャーナリストのデイビット・ハルバースタムなどである。読者は、日本のジャーナリズムではあまり知られていない彼らの人間性豊かなもう一つの顔に出会うことになる。

コネチカット州にあるウイークエンドハウスでの自然との生活でも、ニューヨーカーたちの知られざるライフスタイルの一端を知ることになるだろう。

佐藤則男氏は、自らのエッセイ執筆の根本を「人間性を追求する」こと、そして、「彼らを通し、『人間』を学ぶことにある」という。佐藤氏は言う。「人間にとって、最も大切なことは、優しさ、ではないか」と。「自分も優しくなることを心がけて来た。しかし、それは難しいことであった。何故なら、それには、人を許さなければならないからだ」という。

無名の「路傍の石ジャーナリスト」を信条とする佐藤氏には、当初、エッセイを書籍として出版する気持ちはなかった。しかし、著者の善き友人である日本作詩家協会名誉会長、音楽評論家の湯川れい子さんの、ある日の一言「皆さんを愉しませて差し上げたら?」に、動かされたと佐藤氏は言う。

今回、電子書籍での出版にしたのは、「いつも、新しいやり方を選ぶのが好みで、自分のライフスタイルだ。アメリカでは、電子書籍が広く売られ、タブレットの普及に乗って多くの人々に読まれている。値段も安い。日本はアメリカに比べて電子書籍の普及が遅い。その時代は早く来た方が良い」と考えるからだという。

「電子書籍は、やがて新しい文化を創ることになる。今回の出版が、そのための小さな一助になればよい」。この視線の高さも、佐藤氏のエッセイの底に流れている特色の一つであろう。

ご興味のある方は、Amazon.co.jpへどうぞ。

佐藤則男



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

51Hb3xom7VL
日本に女性総理大臣が誕生することを期待したい。アメリカでは、ヒラリー・クリントンが大統領にえらばれるかどうか、不確定要素が多く、その可能性は、皆目わからない。ヒラリーがアメリカ史上、初の女性大統領になれば、日本にも大きな刺激になるであろう。日本にも女性総理大臣がぜひ、誕生してほしい。少なくても、有力候補が上がり、騒がれるようになってほしいと思う。日本の男女平等の社会は、女性総理大臣が生まれれば、大きな前進がなされるだろう。

政治家に男性が優位に立ち、派閥を作り、その派閥政治がいつまでも止められない日本。そして、女性議員は、男性の派閥に入り、女性として、差別を受けているというのが筆者の理解である。実力があり、ちゃんと国をリードできれば、総理大臣が男性であろうと、女性であろうと筆者は、よいのだが、日本の政治が変わる一つの療法として、女性の首相が生まれることは意義があるのではないか、と思うのである。

アメリカも同じことで、男性ばかりが大統領に選ばれてきた。いまだに、アメリカには、男尊女卑の傾向がある。女性を侮る発言をする白人男性は、本当に愚かに見える。日本に女性の総理大臣が誕生すれば、アメリカにも刺激になる。男尊女卑といえば、日本はその代表的な国の一つなのであろう。その日本の首相が女性ということになれば、世界は驚くであろう。日本の女性総理大臣が国際的に大きな役割を果たすことになるかもしれない。

筆者は、日本の女性国会議員にも何人かお会いしたことはあるが、能力的には、男性に比べて何も引けを取らない。しかし、「ぜひ、総理大臣になってください」と励ますと、ほぼ絶望的な答えが返ってくる。冗談にも「頑張ります。見ていてください」とは言わない。絶えず、男性がリードする派閥の縛りに屈している。与党も野党も女性議員が団結すれば、大きな力になると思う。男性が作っている派閥にこだわらず、独立し、自分たちで団結することを考えてもよいのではないか、と思うのである。

日本に、初の女性総理大臣が、できるだけ早く誕生することを願っている。

国際政治舞台では、すでに、日本人女性の優秀さは、ぴか一と認められ、日本女性が国際機関の要職を勝ち取っている。日本国内で、彼女たちが活躍する時代がやってこようとしている。日本男性政治家で、国際的な活躍をした人がほとんどいない。男性に代わって、女性ができることである。ぜひ、日本女性に自信を持っていただき、頑張ってほしいと思う。

佐藤則男
ニューヨーク


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

桜150430

 

窓の外に、大きくなりすぎた八重桜が満開である。ウイークエンドハウスの窓に力いっぱい咲いている。一つ一つの花の房が、まるで、餅のようである。

 

自分自身で、何年前に植えたのであったか、正確に思い出せない。植えたときは、僕の背より低かった苗木であった。それがこんなになるとは、夢にも思わなかった。

 

あまりにも大きくなり、雪が降った時、全体に枝が折れ、危ない時期もあった。何とか危機を逃れた。また、木の成長とは、ダイナミックなものであると思った時がある。それは、この桜の木に布の切れ端と巻いていたのであったが、いつの間にやら、木自体がそれを飲み込み、二股に分かれて枝の中に入ってしまったのである。

 

これには驚いた。まるで、布切れを食べてしまったように思った。

 

この桜の花が落ちると、これもまた見事である。芝生の上に花びらが落ち、ビロードのように厚さをもって広がり、花のじゅうたんができるのである。まるで、芝生を花で覆ったようになり、起伏さえできるのである。素晴らしい花の砂漠である。

 

結末は、芝刈りのジョバンニが処理するのであるが、どのように処理するのかわからない。いつの間にか、なくなっている。

 

その隣には、これもまた自分で植えたリンゴの木が二本ある。一本は、大きくなり、白い花が沢山咲いている。もう一本は、まだ小さいが。年ごとに大きくなっている。大きな木には、リンゴがなるが、食べたことがない。また、食べられるまで大きくなったのを見たことがない。いつもリンゴの実の季節には、日本に行っているので、タイミングが合わないのである。

 

いつも草刈のジョバンニがとって食べる。

 

さらに、その八重桜のそばに、クラブアップルという木がある。これは、またつぼみであるが、咲くとすさまじい赤い花となり、木の枝に一面に花が咲く。圧巻である。

 

3本の枝垂桜は、終わった。巨大な大木になった。とても信じられない。僕自身が植えたときは、これも僕の背の高さより低かった。何がこんなに成長させるのかわからない。信じられないほどの大きさになった。

 

これらの3本の巨大な枝垂桜は、これから葉桜となる。その枝は、まるで、滝の流れのようである。

 

また、ライラックの花も咲いた。ライラックの花は、香水の原料となるため、素晴らしい香りを出す。ライラックも自分で植えたもので、4本ある。ライラックも大きくなった。はるかに自分の身長を超え、見上げると、まあ、よい香りがする。

 

これから、間もなく、40本ほどあるバラの花が咲く。そして、100本あると思われるアジサイ、20本はあるシャクナゲ、何本もあるシャクヤク、ユリ、アイリス、10本ほどのつつじ、そして、数え切れない日光ゆりなどが咲き始める。

 

また、ムクゲの気が30本はある。これらが咲き始めると、お見事である。やさしくて、力強いいろいろなカラーの花が咲く。ムクゲの花の数は、数知れない。

 

昨日は、赤とピンクのゼラニウムを20本植えた。このよう一年草は、毎年、約500本植える。

 

今年の「花たちの祭典」が始まる。

 

僕がなぜ、こんなにたくさんの花を植えるのか?

 

咲いた花を眺めて楽しむためではない。

 

花が咲くこと自体が不思議なのである。土と水と空気があれば、花は咲くのである。こんな質素なもので、あんなに美しい花が咲くのである。

 

不思議で、不思議で仕方がない。

 

佐藤則男

 

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

,Trump $Hillary
写真;ロイター

 アメリカの大統領選挙がドナルド・トランプとヒラリー・クリントンの間で争われることがほぼ固まったといえる状況になった。ただ、筆者がここで、このことを明確に100パーセント確実と言えない理由がある。

 

それは、今後、反トランプの動きが予測できないからである。いかなることがあろう「生命が危険になる」こと以外、トランプが指名代表を降りることはないだろうが、反トランプの暴力行為を見ていると、どのような展開になるのか、見当もつかない。まだ、党大会も控えており、大統領本選まで、6か月もある。なんでも起こり得ると筆者はみている。

 

さて、トランプとヒラリーの一騎打ちは、どんな展開となるのであろうか?

 

筆者は、基本的に「大統領選挙」ということではあるが、「私闘」に近いような展開となると予測する。トランプが相手の場合、世界観、アメリカの進むべき道、アメリカの将来などという次元に立った上での堂々とした討論になることはないであろう。

 

筆者が41年間、アメリカで見てきた大統領選挙も、民主党と共和党候補の攻め合いであったが、それでも、内政、社会政策、経済政策、外交政策、軍事政策など、それなりに大統領選候補により、討論されてきた。しかし、2016年の大統領選挙に関する限り、これまでのような論争にはならないと思う。

 

基本的には、トランプが攻める、それをクリントンが応酬する。そして、トランプのクリントンに対する個人的な攻撃をクリントンが逆手に取り、逆襲するというパターンとなるのではないだろうか。

 

トランプの攻撃の手段は次のようなものであろう。

 

ニックネーム

 

トランプは、すでにクリントンを「Crooked Hillary」(嘘つき、ごまかしのヒラリー)と呼んでいる。これは、国務省のサーバー問題で真実を明かさないクリントンを徹底的にたたくだろう。この線でのトランプの攻撃は、激しくしつこい攻撃となるだろう。

 

このトランプのニックネーム付けた呼び方は、予備選でも使われジェブ。ブッシュは「Low Energy Bush」、マーコ・ルビオは「Little Marco」。テッド・クルーズは、「Lyin’ Ted」などと呼び、それらを定着させることに成功した。この方法は、大衆に競争相手を単純に認識させることの大いに役立った。

 

クリントンの女性カードを逆手にとる

 

トランプは、すでにこの作戦をとっている。確かに、クリントンは、女性として初めての大統領を目指しているが、トランプは、そのことに関して、「女性の票ばかりで、ヒラリーが男であるなら、男性の票は、1パーセントしかとれない 」と言っている。要するに、ヒラリーが当てにできるのは、女性票だけだということである。そんなことがあろうはずがないのであるが、トランプのハッタリである。

 

次に、トランプは、68歳のヒラリーを大統領としては、もはや。年が年で、大統領としての激務に耐えられない身体として決めつけている。トランプ自体は、クリントンより、2歳上で、自分のことは、棚に上げている。このようなことは、たとえ、戦う相手でも、普通の人は言えない。トランプのみがなせる業であろう。

 

次は、おそらく、外交政策で攻めてくるであろう。クリントンが第一次オバマ政権の国務長官だったことにかこつけ、オバマの下で、外交政策、特に中東問題の処理が全くできていないことを挙げ、クリントンの責任を突くであろう。ベンガジ領事館がテロリストに襲撃され、アメリカ史上初めての外交官が犠牲になったことも持ち上げるであろう。

 

さらに、NAFTAなどの外国との通商条約が、アメリカの労働者から仕事を奪ったことなどもトランプは、強烈に突っ込んでくるだろう。トランプは、ワシントン体制の外にいたため、ワシントンの政治の欠点、弱点、問題点を好き勝手に攻撃できる立場にある。そして、クリントンは、そのワシントンの体制派の象徴である。戦う前から、この運命を背負っているのである。そう簡単には、トランプの攻撃をかわせる立場にない。

 

筆者は、このような戦いを大統領選挙と呼ぶには、あまりにも次元が低すぎるのではないかと思うのである。

 

それもこれも、その本元は、共和党選挙民にある。これまで、十数名予備選立候補者がいた。その中には、トランプよりはるかに大統領としてふさわしい人物がいたのである。しかし、そのような人物を選ぶ目を共和党選挙民が持っていなかったのである。

 

日本に多いと思うのであるが、クリントンとトランプの戦いになれば、クリントンが楽勝するとみる向きがあると思うのだが、トランプはそう簡単にいく候補ではない。パンチの応酬となるが、トランプは、様々なトリックを使い、クリンチに持ち込み、クリントンのパンチを外すだろう。そして、自分のパンチを打ち込むだろう。

 

そのような相手と戦う場合、クリントンもファイターにならなければならない。アメリカの大統領選挙で史上初の女性候補である。その戦い方が注目される。

 

選挙民の反体制のうねりで、以前、ファートレディであたことがハンディキャップとなることが今のアメリカを象徴しているといえるのではないだろうか。アメリカの政治中枢であるワシントンが選挙民、特に共和党選挙民の支持を失い、いわば、衆愚政治に陥ろうとしているのである。

 

世界は、中東問題、中国の軍事的台頭、プーチンの軍事的野望などが進展し、ますます、リスクが高まっている。そんな世界にあって、アメリカの大統領選がこんなレベルになっているとは、あまりに情けないと筆者は、思うのである。はっきり言ってアメリカに関して、これだけ失望したことはない。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

wor1507060046-p1
写真:ロイター

一体、アメリカ選挙民に何が起こったのであろうか?こんな大統領選はアメリカとして、世界にみっともない。こんな内容のない「低俗な悪口の言い合い」「些末な批判」「罵り合い」で大統領選挙が行われる国も少ないだろう。アメリカはそんな程度の国になってしまったのか、と筆者は、つくづく思う。世界に恥ずかしいと思う。

 

一体、アメリカの市民の良識はどこに行ったのか、知識人は、なぜ、口を開かなのか。彼らは、押し黙っているのである。いつからアメリカは、こういう良識が通用しなくなったのか。筆者は、嘆かわしく思うこの頃である。筆者が信頼できるのは、自由に論じ、自由に恐れず行動をとるブロガーだけとなった。

 

筆者が41年間にわたり、お世話になり、感謝していた偉大な国、アメリカに終焉が来たのか?

 

これまでのアメリカという国を見直し、これからのアメリカを考え、新しいアメリカの方向を決める今回の大統領選挙がこんな貧しい議論、口論に終始している。この原因が、ドナルド・トランプという人物にあることは、火を見るより明らかである。

 

しかし、このトランプという人物をここまで動かしたのは、アメリカの選挙民である。彼らのトランプへの支持は、反対派が暴力をもって公に戦うところまで来てしまった。昨日の南カルフォルニア州で起こった暴力事件がそれである。暴力を持って、自分の意志を表す方法は、もはや、民主主義ではない。残念ながら、筆者は、この反トランプとトランプ支持者の間で、時間がたつにつれ、争いは、広がると思う。大統領選挙が間近になったら、暴動が起こるのではないかとさえ思う。

 

アメリカは、国のリーダーを決める大統領選挙に、暴力が使われてきた状況にもかかわらず、理性的にそれをストップしようとする動きも出ない国になってしまったのか?

 

この暴力事件は、一部の人たちによる、一時的な動きとばかりは見えない。トランプが共和党の指名候補として正式に選ばれらたら、もっと反発は激しくなるであろう。大きな事件にならなければよいと思うだけである。

 

トランプという男にアメリカの選挙民が振り回されているのである。しかし、これは、トランプの責任ではない。アメリカ国民、選挙民の責任なのである。もっと言えば、この16年間のアメリカ政府の政策、やってきた政治、経済政策、社会政策、そして、外交政策などが大きく影響していると筆者は考えるのである。

 

ブッシュ政権の8年間、オバマ政権の8年間が大きく問われているのだと筆者は思う。理由が明確でなかったイラク戦争、その戦争の多数の犠牲者、偽りの勝利、そして、兵を引き上げるだけで、ほぼ何もしなかったオバマ政権。イラク情勢は、悪くなる一方である。

 

確かに、経済は発展した。だが、貧富の差は開くばかり。格差社会は進む一方。しかし、これまでの歴史過程で、貧富の差がこれだけ社会的矛盾として、とらえられ、人々が暴力化したことはなかったように思う。少なくても、筆者の41年間の在米生活の経験では、そうである。

 

それが、急速に格差社会への反発となり、ウオールストリートたたくことにより、莫大な票が集まるようになったのである。それが、民主党予備選候補のバニー・サンダースである。サンダースの主張は、ほぼこの一点に集約されるのである。それで、ヒラリークリントンを一時は、窮地に追い込んだのである。

 

アメリカを知る上で、このトランプとサンダースの出現と勢いを十分研究する必要があると思う。前代未聞の候補ではないかと思うのである。

 

確かに過去、リベラルのハンフリー候補とゴールドウオーター候補などもいた。しかし、サンダースもトランプも全く異なる.両者は、絶大なる大衆、特に、白人ブルーカラーに支持を得ているのである。ハンフリーもゴールドウオーターもこのような大衆の支持は得られなかった。

 

アメリカが絶大な軍事力、経済力世界を支配する時代は、終わったことは、誰も認めるであろう。しかし、アメリカ国民の活力、良心、そして、忍耐力までも失われる苦になろうとは、筆者には信じられない。

 

アメリカの本当の没落が始まったのではないか、と思うのである。九日から、存続において、民力が落ちることは、まさにそれを表すのではないか、と思うのである。

 

佐藤則男




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

,Trump $Hillary
写真:ロイター

筆者は、アメリカの大統領選挙がドナルド・トランプとヒラリー・クリントンの間で争われることを非常に残念に思う。その第一の理由として挙げられるのは、二人ともセレブリティ的な人物であって、右と左、富の大小、つまり格差社会、人種、不法移民などアメリカが抱える問題で分裂し、厳しく対立する国民と社会を是正する人物ではないからである。

 

11月の大統領選挙までの期間中、アメリカ国民は、反吐が出るほど、二人の悪口の言い争いを聞かねばならないであろう。これに、メディアの解説者、専門家が拍車をかけ、実に不快な選挙になると思う。うんざりすると思う。しかし、大統領選挙は、ネガティブキャンペーンが最も戦略として効果的なのである。それは、過去の大統領選挙で証明されている。

 

トランプもクリントンも、アメリカ国民、社会の分裂、論争を利用し、多数を勝ち取るという戦いに長けていると言えるのではないだろうか。トランプは、先天的にそういう性格であり、ヒラリーは、長いワシントン生活で長い経験をしている。もっとも、政治的な女性と見ることができると思う。それに、冷静沈着である。

 

今、アメリカが必要としているのは、Uniter、つまり、人々を融合させる人であり、Divider、つまり、人々を分裂させる人ではない。だが、そんなことができる人物は、めったにいない。逆に政治家は、そのような分裂社会を利用し、多数を取戦略を練り、それを実施し成功することが先決なのである。

 

だが、筆者は、ここにアメリカが繁栄するために、それを決めうる大きな要素を見出す。それは、そのような分裂した人々の対立を吸収できクッション能力を持ち、その解決策を少しでも発揮できる人を大統領にすることだと思うのである。そのクッション能力が大きければ大きいほど良い。

 

残念ながら、トランプにそんな能力はない。対立を煽り、一方的立場をとり、他方を叩き潰すことにより、多数を得る、という人物であろう。国をリードする政治家としては、トランプの器は、コーヒー茶碗程度のものではないだろうか。自分の要求を通さない者は、すべて、安っぽい攻撃をかけつぶすのである。トランプの演説を聞いていると、まるで、おとぎ話に聞こえる時がある。

 

一方のヒラリーは、対立化する社会をできるだけ和らげようとしているが、残念ながら、これまで、あまりにも長くワシントン政治の中にいすぎた。彼女がどれだけ政治家として能力があるか、その限界を選挙民は現実的に知っていると思う。選挙民は、「また、クリントンが出たか」という疲れを感じていると思う。いわゆる、ビル・クリントン時代、モニカスキャンダルなどでピンチに追い込まれ起こった「Clinton Fatigue 」(クリントン疲れ)の再来である。

第一、夫婦そろって大統領になる、などということにエキサイトするアメリカ人は、ほとんどいないのではないかと思う。クリントン夫妻がそれだけ立派で偉大な夫婦と捉えているアメリカ人の数は少ないと思う。的確な世論調査結果もないのに、こういうことを述べるのは、不適当だとは思うが。大統領時代はともかく、今のビルの評判は、あまりにも悪い。

 

だから、トランプとヒラリー、二人とも、分裂するアメリカ社会を是正し、融和する方向にリードしていけるタイプの政治家ではないと思う。どちらかというと、さらに分裂を深める可能性もある人物である。

 

それ故に、筆者は、2016年の大統領選挙は、アメリカにとって、貧しい選択になると思うのである。

 

だが、現実は現実である。そんな中でもアメリカの選挙民は、トランプかクリントンかを選ばなければならないのである。

 

同時に、トランプ陣営もクリントン陣営もあと大統領選挙まで6か月あるので、その間、何が起こるか分析し、予測し、それぞれ時系列的な戦略を立てることに奔走していると思う。

 

もちろん、その時々に起こる現実の出来事に対処することが第一であろうが、そればかりにとらわれていると、選挙間近になり、必ず起こる変化、October Surprise10月サプライズ)でひっくり返されることあり得る。だから、6か月先の本選を目指しての準備は、難しい。その前に、党大会もある。これも油断ならない。

 

さて、トランプとクリントンの争いになったらどうなるか?

 

一部の日本のメディアが報道しているように、そう簡単に、ヒラリーが勝てるとは言えない。

 

勝敗の決め手は、トランプの意地悪で、俗な批判や攻撃、揶揄にヒラリーがどれだけ耐えられるか、そして、それを逆手に取り、どれだけ効果的に反論し、逆襲できるかにかかっていると思う。

 

どちらも大きな欠点、弱点がある候補である。もっと言えば、どちらも致命的弱点を持っている。こられの弱点を突かれ、防戦に回ったら終わりであろう。弱点を突かれたら、逆手に取り、相手の弱点を素早く、突く。そして、徹底的に突いたほうが勝ちとなるだろう。

 

この致命的な弱点の応酬は、テレビ討論で大勝負となると思う。そして、アメリカの親たちは、このテレビ討論の中継は、できるだけ、子供には見せないだろう。決して、子供たちによい影響を与える討論ではないだろう。

 

勝敗の分かれ目は、トランプの汚い攻撃に対し、戦う能力をクリントンが持っているかどうかであろう。筆者には、トランプがどう出てくるかは、読める。しかし、クリントンがこのトランプの出方をどう受けて立つかが見えない。それが勝負でとなるであろう。クリントンの真の力が全てを決めることになると思う

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

Trump


アメリカは、大きく変わりつつある。格差社会が進み過ぎたのか?それが一般大衆の許容範囲を超え、そこを見事にとらえた人物、ドナルド・トランプがその大変化の引き金であるといえよう。アメリカの大衆社会に大きな不満としてくすぶっていた鬱積をこのトランプが突き、膨らみ過ぎた風船玉が破れたのである。

大衆の不満を、大衆の言葉でしゃべり、大衆の一部として入り込み、行動をともにする、という独特の摩球を投げるをトランプは、見事にやってのけているのである、と筆者は理解する。さらに、トランプは、そのような状態に陥っている責任をワシントンの政治家に向け、強烈な炸裂弾をたたき込んだのであった。ワシントンの政治家は、共和党に関する限り、引っ込まされてしまった。ワシントン体制派のクルーズ上院議員は、自分に嘘をつき、よそ者を装い、かろうじて残っているだけであろ。

このトランプの戦略は、トランプを誰も予測をしなかった共和党の大統領選指名候補にするところまで、押し上げ、それがほぼ確実となった。専門家があれよ、あれよと思っているうちに、そこまで上り詰めたのである。

筆者は、今日、トランプの外交政策演説の中継をテレビで視ていたが、上記のような印象を強く持った。トランプが巻き起こした大変化は、世界におけるアメリカの位置づけを変えたものだと筆者は思った。とたんぷに外交演説は、日頃、ざっくばらんに口語体でめちゃくちゃなことを言っていたことを公の文語体にしたものという印象を持った。

日本のメディアでトランプの演説内容は、報道されていると思うので、詳しくは述べる必要はないだろう。中国、日本、メキシコなどについて軍事的、経済的な見方を文語体で用意されたものをテレプロンプトに入れ、それを読んでいるのであった。しかし、それには、飽き足らず、時折、自分自身の口語体の調子も加えていた。文語体がよほど嫌いなのであろう。

時々、いつもの牙を見せる。この時のトランプの表情には、人を許すところがない。

アメリカが、世界の敵に対し、強い態度で臨み、軍隊を持って戦うことを明確にしている。それには、これまで減らしてきた軍備を強化するため、もっと金を使うことなどを明らかにした。

しかし、どうやって、赤字が膨らむ国の財政からそんな金を出すのか。また、自分の政権が創られたら、これまでとは異なった人物を要所に据えることも堂々と言う。どんな人物を国務長官、国防長官に任命するのか、国家安全保障補佐官はだれかなど、大きな不安が筆者の頭を横切る。

そして、オバマ・クリントン体制をごみ箱に捨て去るようにバカにする。自国の大統領だというのに、何も尊敬はない。共和党も民主党も外交政策では超党派で、一致しなければならないというアメリカの外交の鉄則は、述べるが、言っている内容は、オバマ政権の外交政策をなきがごときものにする。

このトランプという人物の特徴は、必ず、悪いことは、他人のせいにする。その能力は、実に長けている。中国ロシアは、悪者であると決めつける。実に単純明快である。その方が大衆に受けるからである。常に、トランプは、大衆に受けるかどうかが基準である。衆愚政治を自分で作っている、という印象さえ受けるのは、筆者だけであろうか。

別の場所で、別の演説では、「ヒラリー・クリントンが男であるなら、5パーセントの票しか取れないであろう。ヒラリーは、女性票しか取れない」とこき下ろす。アメリカの大統領選挙戦で、ここまでいうのか、と思う。そして、ヒラリーがトランプを「セクシスト」と呼んだことに対し「夫のビルはどうなんだ」とモニカ事件をほのめかす。ビル・クリントンは、2週間もヒラリーの応援はしていない。

トランプの作戦は、他の候補を否定し、徹底的に叩き、とんでもない悪いレッテルを貼り、それに成功し、引きずりおろすことに戦略はある、という見方をする専門家が多い。そして、自分の政策は、持っていないのではない。持っていても、しゃべらないのである。その分、徹底的に他の候補を攻め、潰すのである。筆者は、41年間、アメリカで、大統領選挙を見て来たが、こんな候補は記憶にない。

そして、筆者が不思議に思うことは、アメリカの大衆は、そのような人物に熱狂的について行くのである。アメリカ国民、大衆が筆者には、「得体のしれない人々」になってきていることを強く感じる。もはや、筆者には、アメリカ国民が見えなくなったような気がする時もある。

世界において、どこにアメリカの位置づけているのであろうか、と思うのである。まるで、大混乱した国家が、一人の妖怪のような人物に引っ張られているような気もしないではない。もちろん民主国家であるから独裁者が登場するはずがない。

いったいアメリカはどこに向かって進むのであろうか。

アメリカは、プラグマティズムの国であるから、物質的なもので動くのであるが、トランプの怪しい(?)価値観に無残にも引っ張られているアメリカは、どうなるのであろうか。筆者は、アメリカがこれまで経験したことのない激しい変化が起こっていると思う。

そんな中で、オバマ大統領の広島訪問が行われるとは、誠に不思議である。筆者は、オバマ大統領のファンではないが、オバマ大統領が懐かしく思うようになっている。

女性初の大統領を伺う、ヒラリーは、トランプに相当苦しめられるだろう。その野望は無残にも打ち砕かれるかもしれない。妖怪の力にねじ伏せられるかもしれない。

そして、アメリカという巨大な宇宙ステーションが宇宙の迷子になるかもしれない。

佐藤則男

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

ヒラリートランプ

誰もが予想した通り、火曜日の東部5州にまたがる予備選は、共和党は、トランプと民主党は、ヒラリー・クリントンの勝利となった。

特に目立つのは、トランプへの支持が高まっていることである。世論調査で、全国レベルのトランプ支持が50パーセントを超え、勢いがついている。何度も言うようだが、選挙の勝敗の決め手は、勢い、である。今、勢いは、トランプにある。

これまで、トランプに批判的だったテレビメディアは、右も左も、トランプを正常に扱うようになっており、トランプの極端な勝利演説も、批判なしに流すようになっている。その原因は、トランプの極端な世界観にマヒして来ており、そのような極端なトランプの見方に逆らっても、視聴率を稼げないからであろう。テレビ局は、市長率獲得に熾烈な戦いを毎日、毎時間、毎分、毎秒行っている。そして、選挙に最も大きな影響を与えるのは、まだまだテレビである。ニュースメディアの影響と責任は、あまりにも大きい。

トランプの演説には、筆者は耐えられない。独りよがりの勝手な言いたい放題言っている。何の遠慮もなく、恥ずかしげもなく、競争相手を知性のない、「大衆語」で呼ぶ。ヒラリー・クリントンを「Crooked Hillary」(嘘つきヒラリー)などと呼ぶことは、大統領選挙という大国アメリカの大政治イベントしては、失礼千万であり、不適当である。

もはや、トランプに洗脳されているアメリカの大衆は、疑問を感じなくなっているのはないか、と思う。テレビ局のニュースルームもそうである、放送中、ディレクターの指示がキャスターに対して、耳元のレシバーを通して響くのであろう。

この傾向がアメリカの知的レベルの高い層まで、浸透すると、筆者は、失望する。自分が骨をうずめると考え、大いに期待し、41年間も住み慣れたアメリカという国家に、大きなショックを感じる。

トランプは、中国や日本、ベトナムなどを言いたい放題批判し、「これらの国々は、貨幣を不当に切り下げ、アメリカから仕事を奪った。このように奪われた仕事をアメリカに取戻す」などと、平然としてしゃべる。平然と外国を悪者にするのである。

そんな時、筆者はテレビに向かい{How?」と思わず、口に出てくる。トランプのスピーチの最大の欠点は、すべて、言いっぱなし。何も「いかにして、それを実現するか」ということが全く示されない。巧みな話術、いたずら小僧のような、詐欺師のような貧弱な言葉による表現に、アメリカの選挙民、特に知的レベルの低い、白人ブルーカラー層は、同調してしまうのである。

トランプは、新しい政治レトリックを身に着けた。それは、民主党のサンダースに「民主党から離れ、独立し、インデペンデントで立候補しろ」と勧めているのである。何という傲慢な態度であろうか。よその党のことである。サンダースが、民主党を離れ、独立して大統領本戦に望めば、ヒラリーの票をとるだけで、ヒラリーの本戦でに敗北の可能性は、高まる。いや、そうなれば、ヒラリーは、トランプに勝てないだろう。

しかし、そんなトランプの誘いに乗るサンダースではないだろう。サンダースがそんなことをして、ヒラリーが負けるようなことになれば、サンダースの民主党における、政治生命は終わりとなるだろう。

筆者は41年間アメリカで生きてきたが、アメリカの大統領選で、選挙民がこのようになったことは、見たことがない。

いったい、アメリカどうなるのか?どこに向かって進むのか?何が狂ったのか?

大衆が支配する衆愚政治に陥ると、アメリカはどうなるのか?

筆者は、日に日に増すトランプの勢いに、不安と慄きを持つようになっている。そして、それを作っている真犯人は、アメリカの大衆であることに、驚きさえ感じる。まるで、彼らは、トランプという人物に、得体のしれない薬を調合され、飲まされているように思う。

佐藤則男

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

Trump

トランプの支持率が初めて50パーセント台に達した。もうすぐ今日投票が行われたペンシルベニア州など5つの州で予備選の結果が出るが、共和党では、トランプの大勝利が確実である。

このような動きに共和党主流は、プリースト共和党議長をはじめ、幹部がトランプを支持する方向に動き、共和党の結束を図ることを決意したようである。共和党支持者の選挙民がトランプを選ぶのであれば、民主主義の原則から言って、トランプにいかなる問題があろうと、トランプを党を挙げて、支持すべきだ、という考え方を通す模様である。

予備選であれだけトランプと悪口の言い合いをしたマーコ・ルビオもトランプ支持を発表した。

予備選の結果は、民の声、と認める以外、手はない、と見たのであろう。

しかし、このような決定は、必ずしも、本戦でトランプがヒラリー・クリントンに勝てない、という悲観主義の中での決定と思われない。筆者は、ヒラリー陣営は、緊張していると思う。何故なら、アメリカの人口の多くを占める白人ブルーカラー、ヒラリー嫌い、女性大統領を否定するアメリカの白人男性たちを「反体制」で動かすトランプの扇動的な動きは、決して、過小評価はできない。ヒラリーを否定的に見る選挙民は、55パーセントもいるのである。

今から、トランプは、ヒラリーを「Crooked Hillary]」(不正手段で地位を得たひらりー)というあだ名をつけ呼び続けている。この表現に、反ヒラリーの選挙民は、かなり動かされると思われる。そして、トランプという「人の悪口を平然と表現する」人物の猛攻撃が始まる。

サンダースに勝ったヒラリーの「常識論、現実論」の展開は、効き目が薄いだろう。これらの面でも、トランプの「戦闘的な嫌味に燃えた」トランプの攻撃には、手を焼くだろう。

既に、本戦は、始まっている。ヒラリーの勘な勝利に終わるなどという大方の日本にメディアの見方は、楽観的過ぎると思う。

今のアメリカの選挙民は、トランプの悪魔とも思える扇動の魔術に犯されているのではないだろうか?

佐藤則男

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

IMG_0149
IMG_0269
IMG_0214

ニューヨークから、熊本の皆様に、心からお見舞い申し上げます。早い復興をお祈り申し上げます。2年前、熊本に旅をした時のエッセイをお贈りします。

ある由緒ある公園をこの方の案内で、散歩していた。外人の若い女性がジーンズをはき、ナップサックを背負い一人で歩いていた。そして、我々と行き交おうとした。その瞬間であった。その方は、英語で「一人で旅しているの?」とその若い女性に尋ねた。本当に「自然な調子」の英語であった。僕は、ハッと思った。その英語を聞き、すぐに「英文科の出身ではないか」と思った。お見事な英語である。

 

実は、その前に案内していただいたある大学での見学を終え、外に出た時、「大学では何を勉強されたのですか?」と、その方に聞いたら、恥ずかしそうに笑い「そんなこと聞かないでください。どうでもいい学部です。言ってみればゴルフ学部かな」とおっしゃる。「ひょっとしたら英文科ではないですか?」と僕は訊いた。直感的にそう思ったのである。何故なら、しゃべる時の腕と手の動き、表情でそう感じたからである。その方は、いたずらそうに笑うだけであった。

 

この方の微笑は、人を和ませる。生まれつき持っておられる天性の微笑と言えるであろう。人間の緊張をほぐす素晴らしい微笑みである。山茶花の花のように素朴で、明るい、可愛らしい微笑みである。

 

この公園で会った外人女性は、ジェニーというアメリカ人であった。10分ほど立ち話をした後、その場で別れた。しかし、公園を歩いている途中でまたジェニーに会った。ジェニーが多少気まずい顔になっていたので、僕は大きな声で、「ジェニー、我々と一緒に歩こう」と声をかける。すると、ジェニーは遠慮がちに返事をして、我々について来た。そして、その方は、「自然」にジェニーを我々の仲間に迎え入れた。そして、その公園にある由緒ある茶室に案内するため、全員の切符を買った。ジェニーは、我々と共に茶を楽しむことになったのである。その方の一部始終の行動が実に「自然」そのものなのである。

 

そして、今、このエッセイを書いている時、この方が「上智大学文学部英文科」の出身であることを知った。

 

そして、ここは熊本市。この公園は、熊本藩細川氏の初代藩主細川忠利が寛永13年(1636年)この茶室を築いたことから始まった公園で、水前寺公園といい、見学に訪ねた大学は、熊本大学である。この大学の図書館には、細川家の永青文庫があり、山と積まれた細川家の古文書の研究が行われている。細川幽斎が写本した「源氏物語」を見せて頂き字の美しさに感激した。

 

そして、案内していただいた「常に自然」で「素晴らしい微笑の持ち主」は、細川佳代子さんである。日本の「元ファーストレディ」である。恐れ多くも、元ファーストレディにほぼ3日間、熊本市をご親切にご案内して頂いたのである。誠に光栄なことで、何とお礼を申し上げて良いやらわからない。心から感謝を申し上げたい。

 

宮本武蔵

 

長いドライブであった。熊本のひょろ長い杉の木が生える林が続く、山々の中の危険なカーブが続く道を車は、「怖いスピード」で走る。その怖さをいってはならないと思い、「運転がお上手ですね」と僕は細川夫人にいった。「みんな私が運転すると怖いといいます」とファーストレディはおっしゃる。対向車とすれ違うとほぼ10センチくらいの間隔しかないであろう。もっと近く感じる時は、車体のこする音がしないか耳を立てる。

 

「はて、どっちの道だったかな」と、今度は、道が二つに分かれるところに差し掛かると細川夫人は、迷う。しかし、細川夫人の決断は早い。車はどちらかの一方を走り続ける。そして、「これでよかった」と、ご自分に言い聞かす。GPSもない車である。地理は昔の記憶に頼っているようである。やっと無事、目的地である宮本武蔵が巌流島の決闘の後、閉じこもった洞窟のあるところにやって来た。驚くほど山の中で、既に空は夕暮れを迎えようとしている。

 

薄ら寂しいところである。誰もいない駐車場に車を停め、空っぽの入り口の鉄の回転ドアを「開いているかな」といって、押すと「開いた!」と声を挙げ安堵する。

 

そして、道などない急斜面の岩道が続いている。その岩には、たくさんの小さな仏像が立っている。そんな斜面の岩道を何と、このファーストレディは、10センチほどの高さのあるハイヒールの靴で歩く。何という足であろうか。それも、先頭に立って早足で歩くのである。僕はついて行くことに精一杯である。

 

宮本武蔵の洞窟の登り口に着いたが、その洞窟の所まで行く階段を見上げてぞっとした。この階段は、ほぼ直角に近い勾配である。僕は、持っていたカバンを下に置いた。負担を軽くするためである。第一段を上った時、後ろにひっくり返る不安で、「これで我が人生も終わりか」と思った。ところがファーストレディは、平気である。10センチほどの高さのハイヒールの靴で、その階段をまたも「速足」で登るのである。まるで、天狗の申し子のようである。

 

フィーストレディが16歳まで、バレエをやっておられたことは聞いていた。それがそんな階段を10センチの高さのハイヒールの靴で登ることを可能にしているのであろうか。洞窟の前に着くと、丁寧にお参りをする。僕は、その直角に近い階段を下りなければならない不安で一杯である。とても、礼拝などする気分になれない。どうやって下りるかばかり考えていた。しかも薄暗い。

 

とにかく、下りることができた。そして、再び、急な斜面の岩道を歩き、入り口まで帰って来た。辺りは、既にかなり暗くなっている。実に寂しいところである。こんなところで、よく武蔵は、暮らせたものである。武蔵の時代は、民家も近くになく、全くの山の中であったのであろう。魔物が出てくる気配である。考えるだけでもぞっとする。

 

するとファーストレディは、「武蔵はこんなところで何を食べて生きていたのでしょうね」とおっしゃる。僕はあ然とした。何故なら、これから車に乗り、山中の危険な道を暗闇の中で走らなければらならないのである。そんな時、武蔵の食べ物の話ができるのである。余裕を持っておられる。「多分、村の人たちがご飯を運んでやっていたのでしょうね」とファーストレディは、ご自分で答えを出した。

 

再び、真夜中の危険なトライブが始まった。すれすれに対向車とすれ違う。ファーストレディは、一向に危険を感じないようである。「私は、ヨーロッパにいた時、アルプスの山中で、乗っていた車が30メーターの崖から落ちました。しかし、全員助かりました。皆骨を折ったくらいの怪我でした。現地の新聞にも載りました」とおっしゃるではないか!

 

僕は思わず胸の中で、十字架を切った。ライトを上向けにした車とすれ違った。ひやりとすると「私が急いでいないなら、あの車を停めさせ、降りて注意するところなのに」とおっしゃる。さすが公共心満点である。だが、運転はどうなるの?

 

まず、熊本に着いて、第一日目、細川佳代子さんの勇気と大いなるエネルギーを学んだ。

 

「平成のガラシャ」

 

「私の住む家の二階の窓を開けると、「ガラシャの墓が見える」とおっしゃる。あの細川ガラシャ夫人である。その話に大きな興味を持った。そして、その家に「連れて行って下さる」とおっしゃる。ガラシャ夫人のストーリーが浮かんで来た。ガラシャ夫人に関しては、多くを語る必要はあるまい。

 

ガラシャ夫人は、明智光秀の娘で、15歳の時、同じ年の細川忠興に嫁いだ。主君、織田信長の媒酌であった。明智光秀が謀反を起こし、織田信長を殺すと、窮地に追い込まれ、非業の最期を遂げた女性である。クリスチャンであるため、自殺はできず、家臣の刃で最期を遂げ、屋敷は燃やしたのであった。

 

美しい女性で、才長け、情けあり、信仰心強い女性であったという。そのガラシャ夫人の辞世の句は次のようなものであった。

 

  散りぬべき 時知りてこそ 世の中の

         花も花なれ 人も人なれ

 

細川佳代子さんは、彼女の自叙伝の「花も花なれ、人も人なれ」で次のように述べておられる。

 

「…数年間(ガラシャの墓を)お参りしているうちに、ふと、ガラシャの声が聞こえて来た。『私はあなたから同情される悲劇の人間ではありません。人間はいつ死ぬかわからないのよ。年月の問題ではありません。精一杯生き切った満足感が私にはあります。命があるのは当たり前と思って、漫然と生きているあなたの方がよほど気の毒だと思います。しっかり生きなさい。』

 

「そして、ガラシャは私に問いかけた。『あなたは何のために生きているの?』」

 

この細川佳代子さんの解釈が、彼女を駆り立て、認定NPO法人スペシャルオリンピックス日本の名誉会長、認定NPO法人世界の子どもにワクチンを日本委員会の理事長として、社会福祉活動に専心させるに至ったのではなかろうか。同時に、日本のファーストレディとして、世界にデビューしたのであった。飾り気のない「英語の上手」さと知性と品格のある茶目っ気たっぷりのファーストレディの誕生だったと思う。

 

こんなことを言うと、さも堅苦しく聞こえるが細川女史は、常に明るく、楽しく、そして、ダイナミックに活動に励まれておられる。その熱心さは、ひとかどのものではない。連日全国を飛び回り、真剣にボランティア活動に取り組まれておられる。

 

細川邸に着くと、茶室で最高のおもてなしを受けた。僕は、それを大きな名誉と思い、ファーストレディに対する尊敬をさらに深めた。この茶事のおもてなしに関しては、後述したい。

ガラシャ夫人

まずガラシャ夫人とファーストレディについて述べなければならない。

 

「ガラシャ夫人が使ったもので、唯一に残っている物があります」と細川佳代子女史がガラシャ夫人の墓に連れて行って下さった。そして、外に石でできた手水鉢があった。それがそうであった。

 

僕は、その時は、既に、「ガラシャ夫人」とこの「ファーストレディ」にどこか似ているのではないか、という見方をしていた。つまり、いつの間にやら同一視していたのである。人間には、うっすらと感じる人間としての親しみが湧くものである。その人が快いとさらにそういうイメージを持つことがある。

 

僕は、ファーストレディにガラシャ夫人の手水鉢の隣に立ち、写真を撮ることをお願いした。そして、撮影が終わると「平成のガラシャ夫人ですね」というと、ファーストレディは、大笑いした。その時撮った写真をここに添付したいのであるが、遠慮させていただく。

 

おもてなしの茶会

 

由緒ある茶室「仰松軒」の前に来ると、和服を着たご婦人たちが3人迎えてくれた。このお出迎えが快かったし、そのようなお迎えは、大変名誉であり恐縮してしまった。そして、ファーストレディの心の温かさとセンスの良さに感無量であった。この熊本の茶道は、「肥後古流」で、「ウイキペディア」は次のように説明する。。

 

「細川三斎(細川忠興)は利休七哲に数えられるほどの達人であるが、豊前小倉で忠利に家督を譲ると、忠利は寛永2年(1625年)に円乗坊宗圓の婿である古市宗庵を細川家の茶道役として召し抱えている。三斎も忠利も、古市宗庵に利休から変えることのない「古風の茶の湯」を伝えることを命じている。これが肥後古流の祖である。」

 

僕は、その肥後古流の茶を楽しませていただいたのであった。

 

この茶室には、「にじりぐち」はない。中に入ると静寂がやって来る。床の間に花一輪が花瓶に飾られている。細川元総理の息子さんが創ったという風流な花瓶に挿してある。花がやや垂れている角度が快い。

 

小さな掛軸が正面の壁に掲げられ「平常心、是道」と書かれている。僕は思わず、「自分の平常心」とは、何であろうかという疑問が湧いて来た。果たして僕に平常心などというものがあるであろうか。それがなければ僕は平常心に帰れない、とつくづく感じた。

 

うぐいすの鳴き声が聞こえる。その他の小鳥たちの鳴き声も聞こえる。右手の小さな窓を見ると、芽を出し始めている木立が見える。座っていると、落ち着きがやって来た。お茶をたててくれる人の手で、厳かに見事な手さばきで茶がたてられる。「熱めがよろしいですか、ぬるめがよろしいですか」と聞かれたので、「熱め」を所望した。熱めの茶で、早春の小鳥のさえずりを聞きながら飲む茶には、新鮮な苦みがあった。お代わりも頂いた。大学生の頃、まがりなりにも茶の作法を学んでおいてよかったと思った。

 

茶を飲み、肥後古流の話を細川夫人はしてくださった。僕は、千利休と秀吉の話、平常心の話、無の世界の話をした。茶器も見せていただいた。茶杓は、細川護熙元総理の作であった。

 

肥後古流、お見事な手前であった。

 

茶室を出た。外で茶を立ててくれた女性たちと歓談した。彼女たちは、細川家を尊敬し、肥後古流の茶道を後世まで伝える決意をしていた。早春の太陽光線が木の枝枝の間からこぼれ、女性たちが着ている美しい着物をまだらに照らし輝かせていた。早春のまだ冷たい風が茶で火照った頬をかすめて行った。

 

山桜が咲き始めた細川邸の早春の茶事だった。

 

佐藤則男

Copyright


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

トランプとヒラリー


あまりにも遅すぎた!あまりにも日和見すぎる!あまりにも作戦の実施が遅れた!昨夜、発表された共和党予備選での
23位連合のことである。もちろん、テッド・クルーズとジョン・ケーシックの連合のことである。

 

トランプの快進撃、というより、狂気じみたアメリカ白人ブルーカラーの迫力に押されっぱなしの共和党保守本流派の動きである。筆者は、このクルーズとケーシックの連合が「ストップ・トランプ」の動きに勢いをつけ、その目的を実現するとは思えない。それを本当に望んでいたなら、なぜ、今になって、こんな作戦を実施するのかわからない。遅くても2月スーパーチューズデイ直後にやっておかねばならなかったのである。クルーズとルビオの連合チームを作っておかねばならなかったのである。ルビオの若さの強さが今、必要なのである。

 

ストップ・トランプは、アメリカの国際政治における名声、誇り、そして、威信にかかわることなのであると筆者は考えている。「中国や日本から仕事を取り返してやる」「国際通商条約は、すべて、アメリカから仕事を取り去ってしまった。これらの条約を即刻すべて破棄する」「NATO、日本、韓国などから兵を引き揚げる」「日本、韓国を核武装させる」などと暴言を吐くきちがいじみた人物を大統領にする動きをする同じ党内の選挙民に対し、対抗勢力を作れなかったのであろうか。そのチャンスは、十分あったと筆者は思う。

 

それには、トランプと同じくらいの力を持つ主流派候補を立てる必要があったのである。その人物は、共和党の中にたくさんいたはずであった。大統領選で最も強い立場である知事レベルの候補者がいたはずである。それをせず、最後の詰めの段階で、党大会の代議員を策略的に動かし、トランプが大統領になることをストップする、などというどん詰まりの刹那的な方法に頼ってきたのである。あまりにも情けないと思う。

 

この方法こそ、このクルーズとケーシック連合の狙いであり、実施戦略なのである。

 

今後行われる予備選で、トランプに代議員の勘半数を取らせず、決選投票に持ち込み、代議員を鞍替えさせ、トランプを打ち破るという作戦である。トランプが第一回投票で過半数を取れる確率も高いのである。そうなれば「万事休す」である。第一回目で、最高票をとることは決まっており、その人物を党代表にしなかったら、民主主義の原則は成り立たなくなる。

 

クルーズの代議員とケーシックの代議員が「ストップ・トランプ」で団結し、「打倒トランプ」でまとまるはずがないのである。一部は、逆にトランプ支持に回るであろう。選挙民もそうなのである。クルーズとケーシックの支持者がそんなにうまく合計されるはずがないのである。それが政治選挙というものである。そんな足し算は、内閣議員制度の国のシステムで、党員の縛りの強い国しか通用しない。

 

それに、クルーズもケーシックもそんなに魅力的な人物ではない。クルーズは、宗教的傾向が強く、人間的にも大統領の器として、人民が認める人物ではない。ケーシックは、ややリベラルで共和党保守派も穏健派の支持は受けられる人物ではない。

 

勝手だ、気ままに、世界の国々、アメリカ社会を「きちがい」のように批判し、勝手な不遜なジョークを使い表現するトランプに意見し、伝統的な共和党の価値観、政治家としての良識を持つよう何もなしえなかった共和党保守本流派は、一体何を考えて来たのであろうか。第一、不真面目な人物である。筆者の主観であるが、トランプほど、世界の国々を公に、批判し、ましては、アメリカの大統領選候補として、不適格として思わなかったのであろうか。

 

アメリカが世界的に、また、国際政治舞台で、このような人物が大統領選で一方の党のフロント・ランナーになるなんて、とんでもないことであり、信じられないことなのである。先進国で、このような人物が大統領選をリードするとは、常識では考えられないことではないだろうか。

 

本日、トランプは、クルーズとケーシックの連合を受けて、演説したが、このテレビ中継を見ていた筆者は、思わず「アメリカ人も落ちたなあ」とつくづく感じたのであった。こんなアメリカ人ではなかったはずである。いつ、どこで、どのようにこんなアメリカ人になったのか、と思わず考え込んでしまった。そこには、世界をリードするプライドも、責任感も感じられない。日本の安倍総理大臣の方がはるかに優れているとつくづく思った。

 

このような共和党に比べ、民主党のヒラリー・クリントンとバーニー・サンダースの予備選の戦いは、まともである。ヒラリーは、政策論争にも優れ、世界に通用することを述べている。サンダースは、社会主義にかぶれているが、ある半面、アメリカが改善しなければならない社会問題点を突いている。また、態度にも、真摯なところがある。

 

共和党の不名誉な予備選の戦いは、より、民主党を際立たせるのではないか、と筆者は強く思う。

 

だんだんとアメリカの良識ある選挙民は、ヒラリーに関心を持ち、まともな大統領選候補と見るようになるのではないだろうか。

 

世界各国政府、国民は、トランプを共和党大統領選候補として選ぶアメリカ国民に疑問を感じてくるのではないかと思う。いや、既にそうなっている。アメリカの威信とアメリカの伝統的誇りがより一層かかった大統領選挙になろうとしている。

 

こんなことをしていると、アメリカは、世界の国々から見放されてしまうかもしれない。

 

佐藤則男

 


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

IMG_0132IMG_0229
IMG_0238IMG_0132
IMG_0328

IMG_0291

タクシーの窓から、コネチカット州のウイークエンドハウスが見えてくるとほっとした。「無事だったか」と思うのである。ここに来るのは、昨年、12月以来である。

コネチカットの春は遅い。庭の桜がきれいに咲いている。木の芽もたくさん出ていて、やがて葉に変るであろう。やがて。燃えるような春の祭典が始まる。

 

しかし、ここに着いて、僕がもっと最も関心があったのは庭仕事である。昨年末、庭師のジョバンニに頼んでおいたヒイラギの木3本である。僕が指定した場所に植えてあるかどうかであった。庭に入ると早速調べてみると、心配した通りであった。とんでもないところに植えてある。自分でやり直すことにした。早速荷物を家に置き、シャベルを持ち出し、植え替え作業である。

 

穴を掘る。しかし、木の根っこに当たり、なかなか掘れない。浅い穴に何とか合わせ、ヒイラギの木を地中に植えた。穴が浅くて、浮き上がった部分には、土を積み、石で囲み、何とか植えた。このままだと浅すぎるという欠陥はあったし、木の根っこが下にあり、跳ね除けられる心配はあったが、そのような厳しい環境で生きてもらいたいのである。「植物は、できるだけ厳しい競争環境で育てる」は、僕の信条である。

後の理由は、植えるところがないのである。ぎっしり、ほかの植物が植えられているのである。もう、満杯である。

 

次に気がついたのが、桜の木である。6本のうち、一本が調子が悪い。花のつき方がよくない。よく見ると、幹と枝に大きなこぶがたくさんできている。病気であると診断した。後で、ジョバンニに来てもらい調べてもらったが病気という結論を下した。細菌性のもので、他の桜の木に伝染する可能性もあるので、取り除くことにした。


木を切り、捨てることは忍びない。しかし、他の木に被害を広げるとなると状況は変わる。育ちの悪い梨の木も取り除いた。周りの花に大きな日陰を作るからである。

 

それから、僕の目は、芝生に転じた。芝生は、育てるのが大変難しい。まず、春先は、クラブグラス対策である。これは、大きなカニ状の雑草で、実に醜い雑草である。これは、芽が出てしまうといかなる雑草剤も効かず最悪である。だから、種が目を出す前に処理しなければならない。クラブグラス・キラー剤の入った肥料をジョバンニに買ってきてもらいまいた。この作業は、庭が広いので大変である。翌朝、5時に起き、コーヒーを飲み、作業を開始した。


そして、夕方7時まで続けた。そして、ワインをの今日やった仕事を眺めた。夕焼けが美しかった。

 

かくして、「庭との戦い」は、今年も始まった。

佐藤則男



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

Trump

大統領選挙速報:トランプの巧妙極まる戦略

 

共和党大統領選予備選候補のドナルド・トランプが、大それたイメージチェンジを図るという。トランプは、これまで、教養程度の低い白人ブルーカラーを相手に、票を獲得する手段として、品格のない表現を使い、彼らの言葉をしゃべり、態度も真似て来たのである。そして、票獲得のため、意図的に、彼らの関心を引き付け、利用し、扇動してきたことが明らかになってきたと、筆者は解釈するのである。

 

つまり、筆者の予測が当たったのではないかと思うのである。筆者は、トランプなる人物が、実に巧妙で老獪な人物であると見ていた。教養程度が低く、社会の端に追いやられ、格差社会に不満を持ち、ワシントン体制に怒りも持つ白人ブルーカラー層を爆発させれば、大きな票に結びつくと踏んでいた可能性が高いのである。筆者は、これを常にトランプの中に見出していたのである。

 

そうでなければ、名門ビジネススクールのペンシルベニア大学ワートンビジネススクールに入学し、卒業できるわけがないのである。しかし、頭が良いといっても、それを使うことに大変優れた人物なのである。それを善い方向に使うか、悪い意図を持って使うか、その人の価値観によるが、トランプの場合、大統領になるための最も「巧妙な扇動」に使ったと筆者は、思うのである。トランプは、完璧に権力志向の人物であり、アメリカ大統領ために、猛烈な執念を燃やしてきた男である。

 

トランプの「大統領取り」「国盗り物語」の作戦は、大きな不満を抱え、ワシントン体制に猛烈な怒りを持つホワイトブルーカラーを握ることであったのである。ホワイトブルーカラーは、教養程度が低いから、彼らの言葉を使い、彼らの心をとらえる内容をしゃべる。自分は、大金持ちだから、それをアントレプレナールと称して、「自分自身で金を儲けてきた」ことにする。本当は、もちろん違うのである。そんなトランプを白人ブルーカラーは、うまく乗せられたのであろう。

 

トランプは、ホワイトブルーカラーの不満、つまり、なぜ、彼らが仕事を失ったか、などについても明確にした。それは、不法移民が仕事を奪った。しかし、ワシントンは、不法移民たちに何もしない。さらに、彼らが仕事を失った理由は、NAFTAなどの各国との通商条約があるからだ、と説いた。それは、同時に、赤字財政をゼロにしたクリントン政権の実績を軽んじることができる。何故なら、NAFTAを成立させたのは、クリントン政権であった。

 

また、イラク戦争を「愚の骨頂」と決めつける。対立候補で、有力な候補だったジェブ・ブッシュを倒せる、と踏んだのだと想像できる。この作戦は、見事に当たった。ブッシュは、トランプの巧妙な作戦にうまくはめられてしまった。

 

このようにして、トランプは、白人ブルーカラーを土台にし、味方にし、次々に対立候補を倒してきたのである。自分が白人ブルーカラー層のメンバーではなく、実はとんでもない大金持ちであることは、見事に芝居を打ち、成功したのだと解釈する。

 

「人間の世界に入れば、人間の言葉をしゃべり、獣の世界に入れば、獣の言葉をしゃべる」という人物なのであろう。

 

この作戦は、見事に、「思うまま」に成功したと言えるのではないだろうか。

 

さて、予備選での勝利がほぼ決まりかけた。トランプとしては、そろそろ本戦の用意をしなければならない。そこで、イメージチェンジである。それも、完璧なイメージチェンジをしなければならないのであろう。

 

メキシコとの国境に高い壁を創る、とか、中国や日本が為替操作により、輸出を伸ばし、アメリカから仕事を奪った、などの不合理な言動を吐いてきたが、全部手のひらをひっくり返したように、別なことを言うと思う。それらを突かれると、また、巧妙な逃げを行うと思う。トランプの得意の業である。このようなことには、実に長けた人物なのであろう。

 

そして、外交政策などは、これまで、専門家から学んだことを中心に「まともな外交論」を唱えるだろう。それももっともらしい態度をとり、演技をするだろう。

 

国際情勢も、同じことだろう。共和党保守本流の人たちと同じことをしゃべるだろう。

 

そして、さも女性の味方として大いに振る舞うであろう。

 

また、国内政策も、「まとも」なことを言うだろう。「大統領らしい表情で、大統領らしい言葉と態度」で話すことにするのであろう。

 

これが、トランプのイメージチェンジだと筆者は想像する。

 

既に、このようなイメージチェンジを白人ブルーカラー層の人たちに、調査をかけ、「確実にいける」という確証を得ているのであろう。そのようなイメージのテストも行い、どんなイメージ作りがよいか、突き止めているだろう。

 

トランプの「対ヒラリー対決の戦略」の第一歩は、イメージチェンジなのであろう。

 

この筆者の推論が当たれば、トランプは、「史上最大の演技者」である。

 

公衆トイレ問題

 

さて、トランプのイメージチェンジの一つとして、面白いニュースが舞い込んできた。

 

アメリカのリベラルケーブルテレビ局MSNBCは、ドナルド・トランプが、トランスジェンダー(心と身体の性が一致しない人)が 政府や学校の施設で出生証明書に記載された性別のトイレを使用するよう規定したノースカロライナ州の新法は「不必要であり、自分に合ったトイレの使用が認められるべきだ」と言ったと報道している。

 

トランプは、「いまのままで良い。現状に対して苦情はほとんどない」と語っている。

 

ノースカロライナのこの新法に対して、企業や芸能人、活動家らが撤回を求めている。同州の観光業界や財界は、会合やコンサートの会場変更などで数千万ドルの経済損失が出ると言っているのである。 トランプは「ノースカロライナ州は大変強烈なことをして、大きな代償を払わされている」と述べた。

 

これに対し、同じく共和党予備選候補のテッド・クルーズ上院議員は、新法を擁護する立場を表明したのである。

 

この事件は、アメリカのメディアは、重要に取り上げている。なぜなら、このトランプの立場は、トランスジェンダーの権利を認め、差別をしないことを述べているのである。

 

「人種差別主義者」と疑われているトランプのイメージチェンジ作戦の開始である。

 

トランプに、振り回されるアメリカの選挙民である。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

BRFY-330x440

小学館のP+Dというサイトに、僕のアメリカのベストセラーの書評が毎月載っています。
次のサイトをお訪ねください。

http://pdmagazine.jp/trend/book-review-from-ny/

今月は、トーマス・ジェファソン大統領のトリポリの海賊退治の戦いを扱った本です。アメリカ海軍の母体を創った戦いとなりました。お楽しみください。

佐藤則男。



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

ヒラリー51Hb3xom7VL

ヒラリー・クリントンは、ホームグラウンドであるニューヨーク州の予備選で、サンダースを14パーセントも引き離し、勝利した。これ以前に9つの州の予備選のうち、8つの州で負け、うろたえ、顔つきも変わっていた。「これは大変、ここでサンダースの勢いを食い止めなければならない」と思ったのであった。焦燥感が漂っていた。

 

だが、大差で勝った。また、これまでの予備選で獲得した票数は、トランプに比べ、1000万票も多いのである。勝利に酔いしれ、当日の夜は、よく眠れなかったという情報もある。大統領選に立候補した時は、サンダースが社会主義者だということで、簡単な勝利が予測され、勝って当然、と言われた選挙戦予想であったが、意外な苦戦をしなければならなかった。その理由は、選挙民の「反ワシントン体制に対する強硬な反発、「トランプの進撃」そして「ヒラリー嫌い」、「国務長官時代のスキャンダル」「クリントン家に対する反発」などであった。

 

そのような選挙民の動きは、サンダースに大きく味方し、強い追い風となった。一時は、サンダースの逆転勝利かとも思われた。ヒラリーは、苦悩し、苦しい戦いとなった。「こんなはずではなかった」とつくづく思ったであろう。

 

だが、立ち直ったのである。ニューヨークが救ったのである。考えてみれば、面白い。クリントンがニューヨーク州から上院議員に出馬し、ジュリアーニ元市長と争うことになっていたが、ジュリアーニが前立腺がんと分かり、途中で立候補を辞めたのであった。

 

何とついていたのであろうか。そして、それまで、ニューヨークには、観光旅行程度で来ただけだったのであった。立候補した時は、ニューヨーカーにさんざん「よそ者」として、叩かれたが、選挙で勝ち、ニューヨーク州の上院議員となったのであった。そんなニューヨーカーがヒラリーを支え、今回の勝利となったのである。

 

さて、これで、ヒラリーも一安心で、勢力の7割は、来る118日の大統領本戦の準備に取り掛かることができると踏んでいるだろう。

 

ヒラリーとしては、共和党の戦う候補がワシントンで最悪の評判を持っているテッド・クルーズの方が闘いやすいと踏んでいるだろう。しかし、クルーズが党大会で代議員を操作し、指名代表になろうとしているが、トランプが代議員の過半数を取れば、何もできないというのが筆者の見方である。おそらくトランプであろう。

 

すると、ヒラリーは、トランプと闘わねばならない。世論調査結果では、ヒラリーが10パーセントほどリードしているが、そんな「架空」の闘いの予測は、禁物である。実際、闘ってみなければわからない。

 

トランプは、ルビオを「Little Rubio」(小さなルビオ) と呼び、ブッシュを「Low-Energy Bush」(エネルギーが枯渇しているブッシュ)と呼び、挙句の果ては、クルーズを「Lyin’ Ted」」(嘘つきテッド)と呼んだ。これらの呼び方は、演説に集まった人々を大喝采させたのであった。

 

そして、今度は、早くも、ヒラリーを「Crooked Hillary(心の曲がった、不正直なヒラリー)と言い始めた。このCrookedは、悪い意味を持つ。悪者を表す言葉である。

 

さらに、激しく、ヒラリーが国務長時代行った政策を攻撃してくるであろう。ヒラリーのスタッフは、寝ずに作戦を練り、トランプが攻めた時に対処するための予行演習を行っているだろう。トランプは、決して侮れない相手である。

 

トランプは、攻撃に強いだけでなく、相手をどん底まで引き降ろし、否定の世界に相手を引きずり込み、徹底的に否定で勝負すす男である。ヒラリーは、サンダース相手のようにポジティブなメッセージでは戦えない相手である。ポジティブな言葉を表現しても「Crooked Hillary を連発し、選挙民を扇動するだろう。この戦略は、「打たれたら弱い」ヒラリーを悩ませるだろう。

 

ヒラリーは、男性とこのようなネガティブな戦いは、やったことがない。ヒラリーがアメリカ史上、初の女性大統領になる道は、本人が思っているほど簡単ではないだろう。

 

ここで筆者は、大きな声で言いたいのは、「アメリカの大統領選挙の候補者と選挙民の大多数は、外国の政府、外国の人々がどう思おうと関係ない」ということである。

 

つまり、トランプとヒラリーを比べて、外国の政府、国民がトランプについて、何を言おうと、アメリカの選挙民は、動かされないということである。ヒラリーの国務長時代の外交政策は、トランプの叩くところとなりそうである。しかし、それは専門的な政策論争ではなく、「漫画化された」言い合いになるだろう。

 

以上。

 

佐藤則男



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

cruz

共和党保守派のグループが、何とかトランプを指名代表にしないと言う手段に出ている、しかし、そのような手段が選挙民の批判を受け、頓挫し始めている。

その理由として大きな要素は、2番手のテッド・クルーズ候補の不人気がある。ニューヨークの予備選では、惨めな敗北を喫し、挽回することは、ほぼ不可能に近い。それでも、代議員数で何とかしようと、あらゆる手段を試みているが、選挙民が離れてしまった。また、FOXニュースなどの右寄りのメディアもどうやら、クルーズ氏を見放したようである。

昨夜、FOXニュースの超保守派であるショーン・ハニティがクルーズ氏に、トランプに勝つ作戦の種を明かさず、腹を立て、クルーズ氏は、苦しい立場に追い込まれた。

クルーズ氏は、宗教的な凝り固まりがあり、宗教的な保守主義は、大衆受けしないのが大統領選挙の常である。

どうやら、トランプ氏の共和党代表選挙はトランプ氏で動く様相を呈してきた。

だが、筆者の疑問は、トランプ氏、クリントン女史のどちらが勝っても、70歳という年齢である。もし、大統領になって、2期続けるとしては、年齢的な限界があるのではないか、ということである。

アメリカは、二人のうち、どちらが大統領になっても、不安定なことになるのではないか、と思えるのである。これからのアメリカには、大きな不安がある。

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

ヒラリートランプ

ニューヨーク州の予備選挙は、ドナルド・トランプとヒラリー・クリントンの圧倒的な勝利となった。この二人の候補者こそ、選挙民に最も「否定的(Unfavorably)に捕らえられている候補である。何せ、最近の世論調査では、この否定的要素は、トランプが65パーセント、ヒラリーが56パーセントである。

 

要するに、アメリカの選挙民は、他に投票すべき候補がいないので、最も気嫌いする候補を仕方なしに投票しなければならない、という誠に不本意な状況に置かれていると、筆者は言ってよいのではないかと思う。

 

これは、消去法というものでもない。「否定の中の苦肉の選択」といえるものではないかと思う。数学の世界が人間の世界に通用するかどうかは、まったく疑問であるが、「マイナスとマイナスをかけるとプラスになる」という数学的な現象が。起こればよい、と筆者は願う。

 

このニューヨーク州の予備選の結果で、118日の大統領選挙は、トランプとクリントンの一騎打ちの可能性が強くなってきた、というより、決まったと思う。そして、筆者は、この二人の本選での一騎打ちを憂うのである。

 

世論にネガティブにとらえられている二人が、徹底的にネガティブな戦いをし、アメリカ合衆国の人々をネガティブの戦略で、真っ二つに割り、United States of America(アメリカ合衆国)をDivided States of America(アメリカ分裂国)にしてしまう可能性があるのではないか、という大きな不安を筆者は持つのである。

 

トランプとヒラリーの戦いは、右と左はもちろんのこと、男女性別の争い、白人同士の争い、マイノリティの争い、貧富の争い、妊娠中絶の争いなどなどをさらに激しくすると思うのである。アメリカを「内部抗争の国」「嫌悪と憎悪の国」にしてしまうのではないかと思うのである。

 

しかし、このような「対立だらけの大統領選挙」「ネガティブだらけの大統領選挙」にするのは、アメリカの政党であり、アメリカの選挙民である。

 

大統領選候補うち、最も問題のある人物であるドナルト・トランプ、選挙民の怒りを買うワシントン体制派のクイーンであるヒラリー・クリントンを長い、巨額の金のかかる予備選で選んだのもアメリカ国民である。

 

アメリカは、国家として、この二人の選択をし、あと6か月ほどのうちにこの二人のどちらかを大統領に選ばなければならない。どちらを選んでも、「否定から」から選ばなければならないことは、誠に残念に筆者は思う。

 

「マイナスとマイナスをかけるとプラスになる」という数学の原理が人間の社会に成立すればよいとつくづく思うのである。

 

佐藤則男


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

2016-02-12reuters355131-thumb-720xautoTrump


アメリカ大統領選挙史上、こんなに両党のフロントランナーが選挙民にネガティブに捉えられていたケースは、おそらく、なかったであろう。少なくても、筆者が
41年間、アメリカで見てきたかぎり、初めてである。最悪の大統領選挙である。

 

民主党のトップを走るヒラリー・クリントンに対して、「よくない(Unfavorable)」と見る人が56パーセントもいる。一方の共和党のドナルド・トランプは、なんと65パーセントがネガティブである。こんなネガティブに見られている人達が大統領になる資格があるのかと疑われても不思議ではないと思われる。

 

アメリカの選挙民に、大統領選挙について話しかけると無関心な人が増えたように見受けられるようになった。ヒラリーにもトランプにも疲れたのである。そして、ヒラリーとトランプの争いでは、とても満足できないのである。ある選挙民に「ヒラリーかトランプか?」と聞くと、「トランプは問題外だ。しかし、もう一方も気に入らない。不満足だ」という。後者はヒラリーを指す。これが代表的なアメリカ選挙民の言葉であろう。

 

民主党支持者が社会主義者のバーニー・サンダースをここまで善戦させているのは、ヒラリー・クリントンが嫌いだからではないのではなかろうか。全国レベルの世論調査を見ると、クリントン47パーセント、サンダース46パーセントで全く並んでいる。

 

クリントンの勝利が予測されているのは、これから予備選が行われるニューヨーク州、ペンシルバニア州、メリーランド州、カリフォルニア州など、大きな州でヒラリーが二ケタのリードを保っているからなのである。

 

代議員獲得数では、これまで、クリントン1289、サンダース1045で、全国レベルの世論調査が示している通り、200しか差がないが、これに、スーパー・デリゲイツと呼ばれる連邦議会の議員が加わる。これらの大半を握っているのがヒラリーなのである。

 

だから、民主党は、二人の候補が拮抗しているが、ヒラリー・クリントンが指名代表となる予測が大半を占めているのである。しかし、このように、全国レベルでの世論調査だが、実際の指名選では、クリントンが圧倒的に有利になるのであり、ここに、ヒラリーの要領の良さに反発を感じる多くの民主党支持者がいるのである。サンダース支持者は、アメリカが社会主義国家になることなど、ひとかけらも望んでいないのである。

 

いくら、格差社会が進んでも、アメリカには、まだ、方策の余裕があると筆者はみている。税制の改革の余地もあり、労働者トレーニングなど、道はあると思う。

 

共和党の指名候補がトランプなら、ヒラリーが大統領に選ばれる可能性が高いが、少なからずの民主党支持者は、サンダースでもよいのである。だが、そういう人たち、つまり、サンダース支持者たちは、ヒラリーでは、満足できないのである。彼らの一部は、本選になれば、逆にトランプに回るものも出てくることが予想されている。

 

経済

 

ここで、筆者が最も重要だと思うのは、アメリカ国民の暮らしが、4年前に比べよくなったか、という基本的な問題である。これは、常に大統領選挙で論じられ、論争に発展するのである。しかし、今回の選挙は、このいつもの命題が大統領選挙の中心にならないのである。

 

ここに、ゆがんだ今回の大統領選挙があると筆者は思っている。移民問題、NAFTATPPなどの世界貿易条約の問題、ウオールストリートの問題、などがトランプ、サンダースの口から、散々出てきて、本当の問題が十分討論されていないのである。トランプ旋風だの、サンダース旋風だのと妙な代名詞がメディアによって、創られ、核心を突く問題が立候補者の間でも、選挙民の間でも、真剣に論議されていないのである。

 

もちろん、これは筆者の見方である。筆者は、大統領選の候補者の口から「あなた方の生活は、4年前に比べ、暮らしぶりがよくなったか?」という大質問が候補者の中から、聞きたいのである。

 

アメリカの選挙民は何を求めているのか、が大統領選戦略の中心にならなければならないのである。

 

選挙民の中心の関心は、経済である。世論調査にもそう出ている。1992年の大統領選挙で、ビル・クリントンが大統領選の時の選挙参謀であったジェームズ・カーヴィルは、「Economy, Stupid」と言った。この意味は、経済こそが重要なのだ、愚か者)は、アメリカ合衆国の政治において、ビル・クリントンがブッシュの父親に対して勝利を収めた1992年アメリカ合衆国大統領選挙の最中に広く使われた言い回しである。

 

当時、冷戦の終結や湾岸戦争における勝利といったような、外交政策で大きな成果をもたらしたブッシュに勝つことは難しいと考えられていた。しかし、ビル・クリントン陣営は、この言い回しで勝ったといってもよい。

 

メディアの創作

 

この経済問題を真摯に論じることが今回の選挙戦から抜けているのである。繰り返すが、トランプ旋風とサンダース旋風が原因なのであるが、「実際は、そんなものはないのだ」と筆者は思っている。そのような言葉と状況をメディアが創作したのである、と筆者は考える。メディアは、大統領選において、事実の報道をしていればよいのだが、熾烈なメディア戦争に勝たねばならず、事実を歪曲し、でっち上げ、メディア・サーカスを作り上げているのである。

 

この意味では、トランプは天才なのである。メディアの活用を知り尽くしているのである。

 

しかし、このトランプは、経済が選挙戦の中心なることを望まない。アメリカ経済は、トランプに気に入らない状況である。オバマ大統領の下で、経済は、まあまあの様相を呈してきたのである。だから、オバマ大統領支持率は、50パーセント台なのである。大統領として、支持率が50パーセントというのは、極めて良い数字である。このことは、トランプにとっては、民主党を攻撃するネタを失い、本線の目玉である経済問題から、十分な攻撃ができない。これは、トランプにとっては、大きなマイナスである。

 

一方、ヒラリーにとっては、プラスに働く。なんといっても、ヒラリーはオバマ政権で、国務長官であった。チャンスがあるにつけ、オバマ大統領を褒め称えている。

 

だが、ここに、ヒラリーにとっては、好ましからぬ男がいる。それは、ビル・クリントンである。ビルほど、今のヒラリーにとってマイナスになる人はいないと思う。また、黒人の集会で問題発言をしたのである。引っ込んでいればよいのにのこのこと出てくるのである。

 

トランプは、「クリントン家は、みな嘘つきである」と演説している。トランプは、大統領選候補として、「嘘つき」という表現をよく使う。決して良い言葉ではなく、大統領選候補が避けたい言葉である。しかし、「嘘つき」と人を呼ぶのは、2016年大統領選を象徴している。

 

何と、質の悪い、程度の低い大統領選挙なのであろうか?

 

以上

 

佐藤則男



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote



ヒラリートランプ
こんなに両党のフロントランナーが選挙民にネガティブに捉えられたケースは、おそらく、なかったであろう。少なくても、筆者が
41年間、アメリカで見てきて初めてである。

 

民主党のトップを走るヒラリー・クリントンに対して、「よくない(Unfavorable)」と見る人が56パーセントもいる。一方の共和党のとナルド・トランプは、なんと65パーセントもいるのである。こんなネガティブに見られている人が大統領になる資格があるのかと問われている。

 

アメリカの選挙民に、大統領選挙について話しかけると無関心な人が増えたように見受けられるようになった。ヒラリーとトランプの争いでは、とても満足できないのである。ある選挙民に「ヒラリーかトランプか?」と聞くと、「トランプは問題外だ。しかし、もう一方も気に入らない」という。これが代表的なアメリカ選挙民の言葉であろう。

 

共和党がトランプなら、ヒラリーが大統領に選ばれる可能性が高いが、ヒラリーでも、満足できないのである。消去法を使ったら、どちらも消えてしまうのである。

 

それでは、アメリカの選挙民は何を求めているのか?

 

彼らの中心の関心は、経済である。ビル・クリントンが大統領選の時の選挙参謀であったジェームズ・カーヴィルは、「Economy, Stupid」と言った。これは「経済が馬鹿なように、すべてである」という意味である。

 

この意味では、小浜政権下で、トランプは気に入らない状況である。オバマ大統領の下で、経済は、まあまあの様相を呈してきたのである。だから、オバマ大統領支持率は、50パーセント台に上がっているのである。大統領として、支持率が50パーセントというのは、極めて良い数字である。特に最後の年で、これだけ高い支持率の大統領は稀である。

このことは、ヒラリーにとっては、プラスに働く。なんといっても、ヒラリーはオバマ政権で、国務長官を務めたのであった。遊説先で、チャンスがあるにつけ、オバマ大統領を褒め称えている。

 

だが、ここに、ヒラリーにとっては、好ましからぬ男がいる。それは、ビル・クリントンである。ビルほど余計なところに顔を出し、失言している。それは、直接ヒラリーに影響する

トランプは、「クリントン家は、みな嘘つきである」と演説している。トランプは、大統領選候補として、「嘘つき」という表現をよく使う。決して良い言葉ではなく、大統領選候補が避けたい言葉である。しかし、「嘘つき」と人を呼ぶのは、
2016年大統領選を象徴している。

 

何と、質の悪い、程度の低い大統領選挙なのであろうか。


今週かようびは、ニューヨーク州の予備選である。トランプの勝利が確実化されている。ヒラリーは、差を縮められているが、なんとか勝ちそうである。


本選は、ヒラリーとトランプのニューヨーク出身者の戦いになるか?そうなっても、ニューヨーカーとしては、何もエキサイトするものがないのである。これだけ、否定的な人が大統領になっては、国民も歓迎できない。もし、初の女性大統領が誕生しても熱狂はないであろう。

 

佐藤則男

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

世界は日本女性のアントレプレナーシップを待っている!
今回の日本トリップで、これまでの認識を再確認したことがある。それは、日本のアントレプレナールは、女性であるということである。日本女性が世界でほかの国に比べ、いかに優秀であるかは、言うを待たない。筆者は、国際連合に勤務したことがあるが、その中で、ひときわ目立つのが日本女性の活躍である。これには、驚いた。彼女たちの底力は、計り知れない。

 

そんな優秀な日本女性がビジネスとなっても、勇気があり、アントレプレナーシップに溢れ、新規事業をやっている姿を多く見て、筆者は、日本女性を誇りに思った。

 

筆者のみの周りでは、英語学校を創業し、大活躍のAさん、地域に国際文化交流団体を創設し、多くの地域住民を集め、事業化したBさん、ドレスのレンタル業を創設し、成功し、海外進出をも果たしているCさん、ファッション界でユニークな発想をし成功しているEさん、そして、ネイルショップを何百件も出し、海外進出を積極的に行い、大成功を収めているDさん、コンサルタントで精力的に働き、実績を上げているFさん、数えたらきりがないほど、沢山の成功例がある。実に素晴らしい!

 

これらの日本女性のユニークな発想、力強い展開力、決して負けないという精神力、どんなことにもくじけない粘り強さ、成功への固い決意、筆者は、日本女性を大きなプライドとして、世界に発信している。

 

筆者が今、日本女性をオーガナイズし、日本とアメリカで、やっていただきたい事業がある。この事業には、筆者は大きな夢を描いている。既に準備が進んでいる。しかし、ここでは、まだ早すぎるので、公表はできない。

 

筆者は、日本の女性は、最善のビジネスパートナーと思っている。日本女性の方々に申し上げたいことは、「思ったら、計画を立て、何でもやっていただきたい」ということである。

 

重要なことは、「考えは3割、後の7割は行動で試す」ことではないかと思うのである。

 

日本の女性の方々、自信を持ち、是非、思うことをおやりください。世界であなた方が最も優れています。頑張ってください。

 

佐藤則男

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

このページのトップヘ