ニューハンプシャー州予備選でのヒラリー・クリントンの大敗北、トランプの勝利を受け、大統領選出馬の機会を狙っているブルムバーグ前ニューヨーク市長は、出馬を真剣に考えているのではないかと筆者は見ている。

その理由の第一は、「サンダースとトランプの対決で、アメリカの大統領は決まってはならない。もう、一つの選択が選挙民に与えられることが必要だ」と筆者は考えるからである。

ブルムバーグ前市長は、「スポイラー(邪魔をするもの)」と考えられることを十分警戒していると思う。第三党から、出馬する候補者は、「スポイラー」として扱われる。つまり、2大政党の国で、独立して立候補し、全体に影響を与えるのは、よくない、ということからである。クリントン、ブッシュ父親が争った1996年の大統領選に、ビジネスで大成功したロス・ペローが出馬した時がそうであった。ペローは、スポイラーと呼ばれたが19パーセント支持票を得た。

しかし、筆者は、社会主義者のサンダース、過激な言動をするトランプとの一騎打ちとなった場合、アメリ国民は、第三者の候補に投票する機会が与えられるべきだと思うのである。こんな選択の貧しい大統領選挙は、41年間アメリカに住んでいて筆者は初めてになるであろう。

もし、民主党は、ヒラリーが指名候補となっても第三の選択の機会が与えられてよいと思う。もはや、アメリカがここまで、混乱すると、2大政党では、機能しないと思う。なぜなら、世の中二つの政党の意見では、何が正しい判断か、決めることは、両党の過激な対決で国、国民が分裂するだけではないかと思うからである。

アメリカは、ここで、全く別の第三者が国リーダーを決める選挙に登場しなければならないと思う。ブルムバーのような人物がいることは、アメリカ国民が知るべきだと強く思う。

頭の良く、的確な判断力を持つブルムバーグである。決断を下すであろう。


佐藤則男
Copyright