Trump

北朝鮮が弾道ミサイルの発射などの挑発行為を続ける中、アメリカのトランプ大統領は、30日朝(日本時間の30日夜)、みずからのツイッターに「アメリカは、北朝鮮と対話をし続け、この25年間法外な金額を支払ってきた。対話は解決策ではない!」と書き込んだ。

何を証拠にこのようなツイッターをトランプ大統領は、発するのか、筆者には、見当もつかないが、彼の本能的な感覚がそのような言動を吐くのであろう。トランプ大統領のビジネス経験、人生経験から来た駆け引きの手なのであろう。

トランプ大統領が「対話は解決策でない」と言うが、それでは何なのか、と言うとまた、空っぽなのである。ビジネスは、それでよいのかもしれないが、一国家の外交舞台では困るのである。

このようなアメリカの最高軍事司令官であるトランプ大統領に頼らなければならない日本の陸海空軍の最高司令官である安倍首相の胸中をお察し申し上げる。電話では、通訳を通しての対話なのであろうが、通訳を通しては、安倍首相もトランプ首相も腹の底を読み取ることは不可能であろう。

そして、トランプ大統領は、夜、不安に駆られるのか、どうか分からないが、何か魔物がやって来る、ラップトップに向かい、キーボードをたたく。すると、安倍首相と対談した内容など忘れ、自分の「感情」に基づく言いたいことが出てくる。それを熟慮せず、タイプするのであろう。かくしてツイッターは流れる。安倍首相と側近は、電話会談と離れた内容に接し、一体トランプ大統領の本心は、どこにあるのであろうか、と大きな疑問が起こってくるのではないだろうか。

だから、小野寺防衛大臣、河野外務大臣は、ティラーソン国務長官、マッティス国防長官と同じような会談をする。その時、彼らの発言は、トランプ大統領とは異なり、彼らがトランプ氏の主張を無理して取り入れようとしていることを感じるであろう。トランプ大統領に歯向かうことは一切禁じられている彼らは、首を覚悟で勤めていると思われる。

小野寺氏は、ハーバード大学、河野氏は、ジョージタウン大学に留学しておられるが、アメリカとアメリカ国民を理解するには、それ相当な実生活を経験しなければ分からないと筆者は思う。だが、両大臣は、優れた能力、理解力と政治感覚を持っておられるとお察しする。熟慮され、慎重に対処されていると思う。

安倍氏、小野寺氏、河野氏は、トランプ氏の発言で「何が本当なのだろうか」と迷うのではないかと思う。残念ながら、トランプ氏の側近は、その辺のところの情報を知っているが、リークしないと思われる。ケリー首席補佐官により、厳しくコントロールされているからである。ホワイトハウススタッフには、言論の自由はないのである。強い忠誠心を強いられている。

「首にする脅しによるマネジメント」が今のホワイトハウスを支配しているのではないかと筆者は、想像する。

果たして、このようなホワイトハウス、アメリカの最高行政府と日本は、コミュニケーションを行い、北朝鮮の脅威をマネジメントできるのか。

そして、金正恩がこのような日米関係を知っていたらどうなるのか?

佐藤則男

ニューヨーク