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日本では、トランプ大統領が北朝鮮とどう取り組むかに焦点が集中しているが、アメリカでは、トランプ大統領の民主党とのディールがトランプ氏の方向転換なのかと注目されている。

トランプ大統領は、政府負債の上限の一時的な延長を民主党と妥協し、政府オフィスのシャットダウンを未然に防いだ。また、若者の移民政策にも柔軟な姿勢を示しているようである。

確かに、アメリカのメディアや評論家は、右と左に分かれ、このトランプ氏の動きには、異なった見方をしているが、筆者は、このようなトランプ大統領の豹変に注目している。なぜならば、これまでアメリカの歴史の中で、政権を支える政党と大統領は、お互い強く支持することが常識であり、仲違いすることはなかったのではないかと思う。

現実は、トランプ大統領を支える議会は、上院、下院とも共和党が独占しているのである。もっとやりやすいはずである。

だが、極めて両者は仲が悪い。トランプ大統領の場合、自分を支持しない議員が多い共和党を力ずくで奪い取り、乗っ取りに成功したのであった。今回の豹変は、その共和党を裏切ったのである。もちろん、そんなことは一時的で、すぐ民主党とまた対立すると見ることは、常識であろう。

だが、筆者は、そうとばかり考えられないと思うのである。何故なら、トランプ氏は、直感的な人で、ひらめき型の人である。これを英語では、Intuitiveな人と言うが、第六感が冴えている人である。この点では、極めて優れた人物と言う見方をトランプ氏の友人から聞いている。

歴史的に続いているアメリカ議会の共和党、民主党の争いは、犬猿の仲とは言わないが、近年思想的にも価値観でもその違いは、アメリカを真っ二つに割ってきた。アメリカ選挙民は、このように何も決められない議会の状態に、嫌気がさし、その不満と怒りが爆発したのであった。そして、大統領として、最も過激なトランプ氏を大統領に選んだのであった。

なんとそのトランプ大統領が今回、民主党とディールを行ったのである。ホワイトハウスと議会を握っている共和党として、こんなことは許せないことである。裏切られたと思っても当然である。ライアン下院議長、マッコーネル上院多数派リーダーにとり、大きな恥である。

トランプ大統領としては、それなりの作戦がひらめいたのであろう。今回のディールには、一時的に就労を許す若い移民800,000人に対する考慮も含まれていると解釈されている。

今回のディールは極めて効果的であると筆者は思う。まず、トランプ氏が右寄りのコース一辺倒の共和党に反抗することにより、自分が超党派であることをアピールすることができるのであろう。そうすれば、自分に対する国民の半官は、多少和らぐかもしれない。そして、支持は伸びると踏んだのであろうか。

この思いもかけないトロンプ氏の動きがどう出るか、注目される。

佐藤則男

ニューヨーク