Trump

これまで、トランプ氏は、昨年の大統領選挙から、公の場で、何度「Fake News」という言葉を使ったであろうか。これは、彼のメディアに対して向けられた否定的で軽蔑的言葉で、「でっち上げのでたらめ記事」という意味である。

トランプ氏は、自分に対する批判記事や悪い記事は、ほとんどこの言葉で一蹴して来たのである。それには何も説明をつけず、ただ歯をむき出し、声を張り上げ、「Fake Media と決めつけるばかりであった。

しかし、社会に対する不満、メディア報道に対する不満を持っていた判断力を持っていない大衆にはそれが、大きく彼らの感情に響いたのである。その効力は見事なものであったと筆者は思う。ここにトランプという人物のカリスマ性を筆者は見るのである。

さて、このようなトランプ氏にも、ようやく、変化が訪れたと思う。

それは、これまで同氏は、ロシアゲートスキャンダルを得意のFake Newsと決めつけ、何の証拠もない事実無根でメディアでっち上げた事件として表面上は相手にしなかった。ところが、先日、フリン前国家安全保障補佐官が FBI嘘の証言をしたことを認め、全面的にモラー特別捜査官とその捜査チームに協力することを願い出るとトランプ大統領の態度が変わったと見るのは当然であろう。何か隠していたことがばれる、という分に怯えだしたと見られる。

もはや、メディアのFake Newsとばかり片付けられないことに気がついたと思われる。この意味ではモラー特別捜査官の存在は大変大きいと思われる。

さて、でたらめなメディア、でっち上げのメディアでは片づけられなくなったロシアスキャンダルをどうするのか、トランプ大統領は本格的に苦しんでいるのではなかろうか。

アメリカと言う大国がその大統領選挙において、一方の候補がロシアと結託して勝利を収めたというような疑いが持たれている事件である。メディアも必死の取材を重ね報道し続けている事件である。それなりの覚悟を持って取り組んでいる事件である。そんな簡単なトランプ大統領の軽蔑的な表現で片付けられてはいないのは当然である。

ニューヨークタイムズ紙やワシントンポスト紙などのリベラルメディアはそんなことで怯むような新聞ではない。

また、ABC, NBC, CBSの三大ネットワーク、そしてCNNMSNBCなどの24時間ケーブルニュースネットワークもそんなことで、降伏するメディアではない。憤然と大統領が犯したと疑いのある犯罪に取り組むことは確実である。

今後この動きがどうなるか、アメリカも世界も注目しているはずである。

 

佐藤則男

ニューヨーク



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