自衛隊

今、日本への飛行機の中にいる。まっしぐらに日本へ向かっている。自分が生まれた国、日本。この42年間、何回、東京とニューヨーク間を往復したであろうか。

良いことに、日本へ向かう途中、一度も嫌だなあ、と思ったことがない。いつも、何かあると言う期待に燃えている。それは、日本が自分の祖国と思うからである。筆者は、祖国を忘れることができない。祖国があるゆえに、自分はニューヨークで生きられるのだと思う。

ニューヨークは、孤独で、恐ろしく匿名な街だと思う。路上で名もなく、死んでしまえば、警察は、調べもせず、死体を始末してしまうそうである。そんなことを考えると、我が祖国日本は、まったく異なると思う。そんな事件があれば、良く調べ、身元を確信し、家族にと会わせてくれるであろう。

そんなニューヨークに住み、もうすぐ43年目に入ろうとしている。

そんな筆者が祖国日本を思い、気になるのは、果たして、日本の安全、国防をどの程度アメリカに頼れるか、いざとなった時、どの程度アメリカが、助けてくれるのか分からないが、これだけは言える。

アメリカ国民には、第二次大戦でヨーロッパ連合軍に対して行ったような軍事援助は、あり得ないと思う。もし、そのような行動をアメリカがとった場合、東アジアにそれなりのアメリカの国益を見た時であろうと思う。

それもよほどの利益を見出した時であろう。何故なら、中国が控えており、局地的な争いであったとしても、途方もない大きな犠牲を払わなければならず、ほぼアメリカ軍が前線に出ることはないだろう。すると、アメリカは、日本が他国の攻撃を受け、危機的状態になっても、軍隊を出動させ、日本を救う可能性は極めて薄いと考える。

そして、万が一、アメリカ軍の最高指揮官である大統領が、日本を救え、という命令を全軍に出しても、アメリカの兵士が死に物狂いで日本を救うと言う決意、戦場と言う人間の殺し合いの場で、命を投げ捨て戦う高揚した意思があるかどうか、筆者疑問に思う。

何故なら、アメリカ軍兵士にとり、日本は、我が祖国でないからである。人間だれしも祖国を思い、愛し、祖国が危機に陥れば、祖国を、一命を投げ捨て敵国と戦う勇気と決意があるものと筆者は信じる。

人々は、輝く目を持ち、希望にあふれた子孫たちを守り、祖国を存続させ、発展させる大きな希望と勇気を持っているからである。戦いに敗れ、敵国の支配下にはいった場合、自分の子孫たちは、どのような状況に置かれるのか。それを考えれば、戦わずにはいられなくなるはずである。

更に、日本には、いや、日本国民には、大きな役割があると思う。それは、世界で唯一の核兵器被爆国であることである。広島、長崎のあの時の悲惨な状況、地獄の状況を世界に知らせなければならないと思うのである。世界は、この大量殺人兵器を決して使ってはならないことを知らなければならない。

これは、世界における、歴史における日本の役割であり、神が与えた使命であると筆者は思う。

日本に向かう飛行機の中は、エンジンの音だけが聞こえる。孤独で匿名の世界である。それが世界であろう。ここでも自分を守るのは、自分であり、周りの席の人に安全は頼めない。

 

佐藤則男

ニューヨーク



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