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映画「切り子の詩」の回想シーン、筆箱の中のダンゴムシを作画させていただきました。

実写映画です。筆箱の中にビッシリ詰まったダンゴムシ、これが実写だと気持ち悪いので、
絵で大きく可愛らしく描いてアニメで動かして欲しいと監督に頼まれていたのですが、
筆箱とズレないよう描くのが精一杯でして、結局こんな感じになってしまいました。
全レイヤー表示すると気持ち悪いっすね!
まぁ、監督のオッケーが出たので目出度し目出度し。

きのう、映画の舞台である神戸市長田区(鉄人28号のすぐ近く)にて、
関係者一同に揃っての舞台挨拶&先行上映会がありまして行ってきましたよ。
監督の近兼拓史さんとは15年前に西宮北口駅前オーロラビジョンで
機動戦士のんちゃんを上映して頂いた頃からのお付き合いです。
11月4日(金) JR新長田駅前 ピフレホール3階


2016年12月2日(金)渋谷ユーロライブほか、全国順次ロードショー!
主演:とみずみほ、澤田敏行 監督:近兼拓史

ダンゴムシの跳ね方転がり方を24fpsでリアルに描いたので、
結構うまく合成されてましたよ。うまく行き過ぎてアニメだと気付かないくらい。
でも、それじゃ本当はダメなんです。可愛く描かないと。。
そして主役はダンゴムシじゃなくて、工作機械・設備の商社マン。

タイトルにある切り子とは、鉄工所で出る切りくずのこと。
派手な展開やドンデン返しなど無く、物語は静かに進みますが、
「名もない人々の小さな仕事の積み重ねが世の中を動かす大きな成果の礎となっていく」
誰にも気づかれないけど、コツコツ大切な仕事をしている
働くお父さんにスポットを当てた人情ムービーです。
近兼監督の思いと共に関西人のクスッとした笑いが随所に散りばめられ、
見終わった後で何とも清々しくて優しい気持ちになれる、そんな作品でした。

僕の担当部分はほんの少しでしたが、
エンディングのスタッフロールに「のすふぇらとぅ」と入れて頂きました。
チョットでもこの映画に関わることができて良かったと、
帰りの電車から神戸の町を眺めながら思いました。