2020年08月26日

御笠ノ忠次

By noshin0724
02:39
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 ほとんどの人にとってどうでもいい話。

 慣れ親しんだものを手放すときの感覚というのともまた違う。
 これが物質なら執着のようなものも生まれるのだと思う。
 物では無い。
 これは概念だ。
 概念は変化していく。
 そして概念は共有してくれる誰かと共に育てて変化していくことで初めて概念であるのだとも思う。
 そんな人達に感謝と謝罪を。
 これまでこの概念と遊んでくれてありがとう。
 概念を生んだのが自分自身であるなら自分自身で閉じてやるのも役割だとも思う。
 閉じたところで無になるものでもない。
 少なくとも自分が生きている間くらいは残るものなんじゃないだろうか。
 そう有りたいとこれからの人生でも証明していかねばならんのだけどね。
 なんて小難しいことは後付けの理由と致しましてですな。
 ようするに、



 御笠ノ忠次は本日をもって終了。



 20年前の8月27日に名乗り始めた名前なのでね。
 そんなつもりも無かったのに思いのほか長く続いた。
 ありがとう御笠ノ忠次。
 俺が俺に礼を言うよ。
 何かを辞めるわけじゃないんです。
 


 ただの伊藤栄之進に戻るだけ。



 引き続きよろしくお願いします。
 以上、ほとんどの人にとってどうでもいい話でした。



2020年08月25日

By noshin0724
04:13
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案山子堂

 数日更新を怠っていた。
 旅の疲れがでて休んでいただけなので特筆するべきことは…あった。
 結果、暇にはならなかった。
 難しそうな案件が楽しそうな案件に変わった。

 札幌へ向かう。

 札幌駅前で川尻恵太と演劇について語る。
 その後、川尻の元相方や彼がやっていた劇団のメンバー、芝居仲間と会う。
 短い時間だったが彼のホームで彼の友人達と会えて良かった。
 川尻恵太はいつも以上に楽しそうだった。
 
 22時から3時までリモート打ち。
 脳みそしゅわしゅわ。
 楽しいです。
 
 締切がひとつあったので直感で生まれた台詞を送る。
 いっつもそんな感じ。 

 夏が終われば暇になってる予定だったんだけどな。
 そうも行かないから人生は面白い。 

 札幌に来てもファミマのおにぎりとサンドイッチをアイスコーヒーで流し込んでるけど今はそれでいい。
 


 友人は網戸の穴で死ぬほど笑う

 今年初めて長袖のことを考えた

 突き出しでウニ



2020年08月22日

By noshin0724
02:00
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案山子堂

 ホテルの部屋から出たら居てはいけないはずの川尻恵太が隣の部屋から出て来た。
 なので二人でモーニングを食べた。
 鈴木珈琲店、良き店だった。

 川尻と別れたあと、何処か観光してから帰ろうかとも思ったのだが特に行きたい場所も無かったので新幹線に乗ることにする。
 ホームに永島敬三が居た。
 同じ車両だった。
 席は離れていた。
 あの「新幹線の中は既に帰路」みたいな感じってなんだか不思議だ。
 互いにディスタンスを保とうとする。
 本を読んで過ごす。
 小田原辺りの敬三の寝顔がなかなか良かった。
 お疲れ様でした。

 東京駅まで矢崎に迎えに来てもらう。
 腹が減って適当に車を停めた場所の近くが前から行こうと思っていた瓦蕎麦の店だったので小躍りした。
 美味かった。
 食べ終わった後、矢崎はなんの躊躇もなく瓦を触っていた。
「…熱っ」
 当たり前だと思ったのと同時に「温度は感じるんだな」と少し安堵した。
 彼には心が無いから。

 帰宅。
 犬はベッドから転げて妙な場所でスヤスヤ寝ていた。
 一週間以上いなかった私に対してのリアクションが薄いのもいつも通り。
 数日の日常を経て、札幌公演でツアーは終わり。
 楽しい夏として終われそうだ。

 

 電話の向こうのホームの音が動かす心もある

 いつかと同じ日常に出会うために選んだ非日常なんだよ

 生まれていない君には屍の権利も無い



2020年08月21日

あとは

By noshin0724
04:06
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案山子堂

 豊橋公演終了。
 揃いも揃ってはけ口を間違えた敬三と私にそれぞれぶつかられた川尻恵太は災難だったと思うけど、それも込みで楽しかったです。

 演出おじさんが豊橋出身ということを知る。
 少々の荒っぽさと演劇愛が同居している町という印象を持っていたのでなんだか凄く納得した。
 そしてそんな演出おじさんから「二人によろしく伝えてください」というLINEが届いた。
 豊橋公演にはSKEの古畑奈和さんと鎌田菜月さんが出演してくれた。
 二人は舞台『AKB49〜恋愛禁止条例〜』に出演していた。
 実は脚本を担当している。
 演出は御存知演出おじさん。
 その前にも一度(正確には二度未満)組んではいるのだけれど、演出おじさんとのタッグが完成したのは間違いなくこの芝居であり、ここを経ていなければミュージカル『刀剣乱舞』は今のような形では無かっただろうなとも思っている。
 私は稽古場に顔を出さない脚本家なので初対面のようなものだったんだけど、あの芝居に出ていた二人とこういった形で出会えたのはなんだか嬉しかった。
 すっかり女優さんになっていた。
 こういう月日の流れは良い。
   
 伊礼彼方さんと話せたのも嬉しかった。
 年齢が近いからなのかなんなのか、そのマインドにとても共感した。
 また何処かで御一緒出来たら…というか、そうなるような気がしてならない人だった。

 高橋戦車と永島敬三の劇団談義を横から茶々を入れながら聞いていた。
 二人の所属している劇団は演劇界にとって重要な存在だと思っているから頑張っていって欲しい。
 いや、マジで。

 

 
 飛べる役者も居ると知る

 明日帰るか明後日帰るかは起きてから考えよう

 あとは札幌でふざけるだけ



2020年08月20日

豊橋

By noshin0724
01:31
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案山子堂

 移動日。

 電車の中で本を読み眠たくなったら寝るという、若い頃に青春18きっぷを使ってあちこち行っていたときにやっていたようなことを40歳になってもやれてなんだか幸せな気分。

 京都着。
 乗り換えで時間が空いたので八条口のイノダコーヒーへ。
 京都に来ると来てしまう。

 豊橋までの新幹線のチケットを指定で買おうとしたんだけど、みどりの窓口のお姉さんに「自由席でも大丈夫です」と促されたのでそうした。
 そんなこと言ってくれるもんなんだね。

 豊橋着。
 たぶん初めての土地だと思う。

 穂の国とよはし芸術劇場プラットへ。
 演劇に愛が向いていることがひと目でわかる劇場だった。
 小屋が息をしている感じ。
 死んでるとこも多いからねー。
 豊橋公演での相方は永島敬三だ。
 全力の場当たりで早速流血していた。
 馬鹿なんだと思う。
 信頼出来る。

 
 
 悪いのは荷物で太陽じゃない

 Zoomの向こうで弟子がとろろをすすっている

 二十代なんてみんな天才だから



2020年08月19日

江原

By noshin0724
01:51
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案山子堂

 江原へ。
 駅前の町並みがなんだかかわいらしかった。

 江原河畔劇場へ青年団の『銀河鉄道の夜』を観に行く。
 ワタナベカズキが監督した、自分の処女戯曲の映像化でもある『ビリーザキッドの最期の弾丸』で共演した菊池佳南さんも出演していた。
 つーかパンフレットを見て知ったけどこの『銀河鉄道の夜』の映像もワタナベカズキが作ってる。
 あいつ何人いるんだよ。
 大演練から青年団まで、幅広いな。
 
 宮沢賢治って夏に摂取すると「夏だよな」って思うのに冬に触れると「冬だよな」って思う。
 なんてことを考えながら見ていた。

 こちらに移住して来ている井坂君と話す。
 彼にはかつてspacenoidや案山子堂でも照明をやってもらっていた。
 
「駅前のみゆき食堂のお母さんの名前はみゆきじゃないからね」

 至極どうでも良い情報を聞いて井坂君と別れる。
 
 劇場の目の前には川が流れていた。
 決して便利な土地とは言えないけど何かが羨ましかった。
 土地に根ざして演劇を生み出して行くこと?
 東京でもそれはやれている。
 単純に田舎に憧れているのか。
 時の流れかた?
 川の流れかた?
 それもあるだろうけどそればかりではないと思う。
 なんだろうね。
 そんなことを考えていた。
 そんなことを考えながら「このお母さんの名前はみゆきじゃねーんだよな」なんてことも考えながら牛丼を食べていた。
 ごちそうさまでした。



 栓抜きを買ったよ今年も旅先で

 あの蕎麦屋に通う為に移住する空想

 少ないから美しいひかりも素足も



2020年08月18日

豊岡

By noshin0724
02:41
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案山子堂

 移動日。

 チェックアウト時にホテルの入口でワタナベカズキと助手の松尾君と出会ったので一緒に小倉駅へ。
 大演練から引き続き、この夏はカズキとも随分一緒にいる。
 優秀な男ですよホントに。
 メーテルと鉄郎と一緒に写真を撮って二人と別れる。
 
 チーム全体は豊橋へ移動なのだけど私だけ豊岡へ向かう。
 明日、青年団を観るために。
 江原河畔劇場にも行ってみたかったから。
 
 新幹線で姫路まで。
 臨時便だからなのかコロナの影響なのかわからないけど車内販売が無かった。
 腹が減って内側からテリーマンかましてやろうかと思ったのだけど北九州芸術劇場のI女史から頂いたフィナンシェで生き延びることが出来た。
 ありがとう。

 姫路からは在来線で寺前→和田山という経路。
 車内で先日購入した松本清張の『日本の黒い霧』を読む。
 色々忘れていたので新鮮な気持ち。
 読みながら関連事項を調べてたいら祖父が関わっていた事件についての書籍が出ていたのでポチリ。
 定期的ポスト「うちのじいちゃんCIA」。

 豊岡着。
 駅前で皿そばを食らう。

 ホテルに荷物を置き散策。
 豊岡城址である神武山公園へ。
 宮部継潤の城だったそうな。
「あー地味だけど手堅い仕事した人だ」と思い出し思い浮かべるのはいつかの『信長の野望』のビジュアルだったりする。

 夜はリモート打ち。
 オイラは今日からの参加。
 二時間前からスタンバってしまった。
 それくらい緊張というか緊張感というかね。
 結果、楽しかった。
 頭のキレる仕事の出来る人達とアイデアを飛ばし合うのは本当に気持ちが良い。
 あっという間に三時間経っていた。
 朝まででも良かった。
 この感覚は久しぶりだった。
 この感覚が好きなんです。
 頑張ろーっと。



 今も昔もヒーローは鉄郎

 恐るべき速度で向かう豊違い

 カートに祖父の足跡を入れる

 知らない土地の夕暮れの味わい



2020年08月17日

馬島

By noshin0724
00:33
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案山子堂

 川尻恵太は東京へ帰って行った。
 オイラは豊橋公演までに某所を経由するので延泊。
 お互い一緒にいると遊んでしまうのでこの期間に仕事を進めることになるのだと思う。
 というわけで午前中に起きて書き物。

 昼は板そば。
 北九州で山形のものを食べるというのはいかがなものかと思いながらも蕎麦が食いたかったのでな。

 午後、馬島へ向かう。
 それほど活発では無い趣味に「島に行く」というものがある。
 旅公演のときなどに発作的に行う程度のもの。
 小倉からフェリーで30分弱で着く。
 行こうと思ったのは数ヶ月前にニュースで目にした名前だったから。
 藍島行きのフェリーが馬島を経由するのだが下船したのは私だけだった。
 港には釣りをしている若者が二人ほど居たが一人は見た目でわかるほどにグロッキーな感じで暑さにやられている様子だった。
 
 猫がいる島なのだ。
 港に一本だけ生えている樹木の下で四匹の猫が下涼みしていたのでお邪魔することに。

「邪魔するよ」

 海を見ていた。
 猫は寝ていた。

「んじゃまた」

 良い島だった。

 夜は奮発して鰻を食った。
 美味かった。



 あの木は猫の渋谷

 奪われる想像をしても海は穏やか

 仲間内では木陰ぼっこと呼んでいるとのこと

 夜と小倉とソフトクリームと



2020年08月16日

防人

By noshin0724
02:03
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案山子堂

 『DISTANCE-TOUR-』北九州公演、初日にして千秋楽を無事に終える。
 やはり旅公演は良い。

 川尻恵太とこれから先の互いの演劇について話している。
 自分に限って言えば、これから先の自分の演劇はこれまでやって来たこととは離れたところにあるような気がしている。
 演劇は何処にも行かない。
 だからこそ自分の方が演劇から離れたところに身を置く必要があるんじゃないだろうか。
 その方が演劇に持ち帰れるお土産も増えるんじゃないだろうか。
 そんなふうに思っている。
 そんなふうに思いながら旅公演なんていう採算度外視な実に演劇的なことをやっている。
 愉快な演劇病棟の重症患者。

 昨晩、スワヴェク・ヤスクウケなんぞを聴きながら壁の一点を見つめていた。
 そこから浮かぶイメージは実に自由だった。
 自由のリスクは知っているつもり。
 タイミングも整っている。
 丁寧に進めて行こう。
 
 8月27日にちょっとした報告。

 小倉の町が好きですね。
 当たり前に山と川と建物と空が視界に入る特別感。
 夜は少しばかり猥雑な感じ。
 また芝居をしに来たい。



 シートランドはもっと刺さって良い

 二槽式で私服を洗い母を思う

 私は七十五より先の防人

 



2020年08月15日

By noshin0724
00:56
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案山子堂

 向かったラーメン屋から川尻恵太が出て来た。
 行こうと思っている場所がだいたい同じというね。

 炎天下、小倉城へ向かう。
 小倉は素敵な町だけど日陰は少ない。

 松本清張記念館へ。
 文学館には作家生前時の書斎が再現されていたりするわけだけど清張のそれは思わずニンマリしてしまうようなものだった。
「らしいや」というかね。
 久しぶりに読みたくなったのでミュージアムショップで文庫を購入。
 書皮も記念館独自のものっぽい。
 
 なんか一回全部休んで本を読むだけの一年とか作りたい。
 そうもいかんのだろうけど。
 ときどき言うね、これ。

 活字で世界を変えようとしていたから昭和の作家が好きなんだろうな。
 爪をねぶりたい。
 
 場当たりをサクサク行う。
 北九州は川尻恵太との清掃員。
 良い劇場だ。

 夜は資さんうどん。
 昨日と同様もりしたフルーツでソフトクリームを食べてしめる。
 歩き回ったので身体がバッキバキだ。



 紫川にエレキギターを聴かせてる彼は小倉のジミヘンなんだ

 インスタを待ちわびていた天守閣のひとり

 美しい土地ばあちゃんが働いている



2020年08月14日

小倉

By noshin0724
02:11
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案山子堂

 羽田空港へ。
 飛行機を普段使いしているわけではないので違いを実感しているわけでもないけど、やはり人は少ない気がする。
 北九州行きのJALの機内は三人掛けの席に一人、という感じ。
 機内で流れる映像でCAさんを演じているのが池田香織女史だったのでなんだか嬉しかった。

 北九州空港着。
 見覚えがあると思ったら去年も来てるね。
 『葵咲本紀』を観に来たときだ。
 その足で長崎に向かってアラケンと合流して島原に行ったんだった。
 あの取材旅行も楽しかったな。

 バスで小倉へ向かう。
 ハーロックの銅像があったので写真を撮る。
 空港にはメーテルのマンホールもあった。
 去年の夏は『スタンレーの魔女』を松本零士先生に観て頂いた。
 嬉しかった。
 カッコいいんですよ、先生の描く男たちは。
 鉄郎やワダチのようになりてぇなぁ。

 北九州芸術劇場へ。
 『ダイヤのA The LIVE V』以来か。
 あれも良い芝居だったな。
 長く演劇を続けていると町や劇場に預けていた記憶の断片をふいに返してもらえる感じがして良いね。
 今回のツアーもそんなふうに思いを預けていくのでしょう。
 


 事件の現場で手を合わせる
 
 近くに病院があっても心が向かわなければ辿り着けないのか

 楽しい夜のチャミスルは甘い

 22時を過ぎてもソフトクリームが食べられる小倉の町が好きだ


 



2020年08月13日

苦沙弥

By noshin0724
00:42
Permalink

案山子堂

 寝たんだか寝てないんだかわからない状態で珍しく午前中から活動。
 PCR検査を受ける。
 人生二度目。
 これから先、何回受けることになるんだろうねぃ。
 前回は唾液採取バージョンだったのだが今回は鼻に綿棒のようなものを突っ込むタイプ。
 普通にくしゃみ出た。
 夜には結果が出た。
 陰性。
 前回は一日かかったんだけどね。
 速度が上がっているのかしら。
 だとしたら良いことだ。
 あとは金額だ。
 これも安くなっていってるとのだと良いが。
 
 先々に向けてZoom打ちを幾つかこなす。
 なんだかもう当たり前になっているけどリモートでの打ち合せもコロナ以前はあんまり無かったんだよね。
 これに関しては良いことだと思っている。
 しかしながら先の予定は読めない。
「この仕事は本当に形になるのだろうか?」という意識で向き合うのはなかなかモチベーションのキープが難しい。
「どうせ無くなるかもしれないもんな」という思いを抱えながら進めて「やっぱりね」というパッケージに全体が慣れ始めているような気もしている。
 慣れたくはないけどその意識で取り組んだ方がダメージが少ないのもわかる。
 作り方として健全ではないかもしれないけど心の健全を失うくらいならそっちの方が良いと思う。
 心を壊すような何かはコロナ以前でもあかんもん。

 そんな中でも今出来ることを模索してポジティブなことをやろうとしている人達を見つけてホッとしたりしている。
 大きな花火は打ち上げられないけど小さな花束を届けようとしているような。
 その思いだけでも元気になれる。
 予期せぬ誤配なのかもしれないけど。
 花束の届け合い。
 花びらの見つけ合い。
 ありがとありがと。

 さて、明日からはツアーだ。
 荷造りするわー。



2020年08月12日

控えの間

By noshin0724
04:06
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案山子堂

 大演練を担当することが決まったのが去年の秋だった暮れだったか。
 もうそんなことすらもあんまり覚えていない。
 本来適任の方々のスケジュールが無くて演出を出来る人がいなくて「これは自分が手を挙げるべきなんだろうな」と察して引き受けたというのがそもそもの始まりだったと思う。
 大変そうなだとは思ったけど作品作りで大変なのは苦じゃないからポジティブに取り組んで来たけど、流石にここまで大変だとは思っていなかった。
 
 コロナ。

 作っては更地にし、それを繰り返し、何度か完全に中止になり、また復活し、形は変わり続け、そして迎えた今日。
 そんな感じ。

 幾つもの世界が初めて交わる日だった。
 それまで一切の情報を遮断してきたわけだけど、暮れの刀ステを皮切りに色んな世界を一気に自分の中に傾れ込ませた。
 
 ああ、そうそう。
 大演練を引き受けようと思ったきっかけの話。
 
 唐橋さん。
 
 『スタンレーの魔女』のアフタートークに末満さんが来て下さった。
 そのときに末満さんが「あのひとは何者ですか?」と仰っていたのが唐橋さん。
 それがきっかけがどうかはわからないけど、後に刀ステに唐橋さんが出ると知ったときは小躍りした。
 観に行く動機を作ってくれた。
 だから大演練も引き受けようと思えた。
 世界を繋いでくれたような感覚。
 なんかだ妖精みたいな人なんだよな。

 そうそう、大演練。
 
 「今回は見送りましょう」

 そう言ったのは自分。
 現場の責任者として稽古を始める前に決めました。

 コロナ。

 何もかもコロナよのう。
 今日まで翻弄しまくってくれましたな。
 日々状況が変わり、それによって内容が変わり、中止になったり、やっぱり復活したり。
 もう具体的なプロセスはあんまり覚えてないや。
 
 そして『控えの間』。
 出るつもりは無かったんだけど、これもやっぱり流れでそうなったというか、ここに至るまでの経緯を話せる人がやった方が良いということになり、それも責任の果たし方なのかもしれないと思って引き受けました。
 見送ろうと言ったのは自分なのでね。

 結果的に、なんか楽しかったです。
 はじめましての人ばかりだったんだけど、みんな魅力的な人達だった。
 出来れば現場で会いたかった。
 会ってからだったらまた話せることも変わってきただろうし。
 でもね、今日は「いつか直接出会う」ことや「いつか一緒に作品を作る」という夢とか目標とか目的とか、ひっくるめて縁が生まれた日だと思ってます。

 ええ。

 そんな感じで。

 限界。

 寝ます。



2020年08月11日

By noshin0724
01:59
Permalink

案山子堂

 明日は『大演練 控えの間』本番。
 あとは見て頂くだけ。
 最初に目指していた地平とは違うけど。
 実際7~8回ひっくり返ったわけで。
 スタッフの皆さんには本当に頭が下がります。
 今出来ることを出来るだけ。
 『DISTANCE-TOUR-』も東京千秋楽だ。
 この夏は作演出を始めて20周年ってタイミングだった。
 時代はとんでもないところに来ている。
 受け入れて抗って生き延びようじゃないの。
 終わったあとの東京タワーはどんな色だろうね。
 赤いか。
 



2020年08月10日

二個

By noshin0724
02:35
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案山子堂

 性差について考える。
 男は作りが簡単だなといつもの結論に辿り着く。

 本多劇場へ。
 今日もまた数人の友人達と再会。
 某紙の取材を受けるが次があったので中座する。

 打ち合せ。
 自分の能力を如何なく発揮出来そうな予感。
 テンションが静かにぶち上がっている。
 険しい山を登れそうだ。
 見たことのない景色が見たい。
 本当に久しぶりの戦闘的お仕事モード。
 にゃ。
 
 想定していた流れ。
 無視をして好きなものと結びつかないように見張るだけ。



 車中のカロリーメイト二個が晩飯



2020年08月09日

ボンタン

By noshin0724
03:12
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案山子堂

 所用で代官山へ。
 なかなか来る場所ではない。
 無事にミッション達成。



 下北沢へ。
 西岡君(ニシオカ・ト・ニール)おすすめの路庵にて天せいろ。
 店内も蕎麦も天ぷらも丁寧なお仕事。
 また来よう。



 本多劇場へ。
 春風亭一之輔師匠の『らくだ』を堪能。



 『DISTANCE-TOUR-』が終わったら暇になるかと思っていたんだけどそうもいかなくなってきた。
 あんまりキャンプ行きたいとか言わなくなっている。
 仕事人間。



 出会ったのはまた緑色

 日ハムのTシャツを着こなせる生き方

 カタコトのボンタン

 世界は悪く見える方が善人だよ



2020年08月08日

職質

By noshin0724
01:01
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案山子堂

 巣鴨の染井温泉SAKURAへ。
 隠れ家みたいな雰囲気もあって好きな感じだった。
 畳の談話室でクースカ寝た。
 駐車場も充実してるようなので時々来ようか。

 

 歩いていたらかつての相方が通っていた高校に辿り着いた。
「こんなところまで通ってたのに無茶言ってごめん」
「どれもこれも20年前の良い思い出だね」
 そんなLINEのやりとり。



 駒込で蕎麦を食べながら考える。
 命は終わってしまうから生きている人の力になれるだけなろう。
 当たり前のことなんだけど。



 田原町の駅前で警察に囲まれている奴が居た。
 職質よりも距離を詰められている感じだったのでおそらく何かやったんだろう。
 なんかニヤニヤしてやがるし。

「あ、社長」

 魚住君だった。
 警察官ごと写真におさめてやろうと思ったのだが間に合わず。

「デニーズ行って帰って来るまでの間に二回も職質受けたよ」

 警察は情報共有しておきなさいと思う。
 私もかつてTSUTAYAの行きと帰りで二度職質受けたことがあるので気持ちはわかる。

「なんかチンコもまれた」

 タバコの中身も調べられたって言うから薬物系の事件でもあったのかもしれんね。

「しかし栄ちゃんはこういうとき偶然通りかかるよな」

 この手の引きは強い。
 身内が警察かヤクザに絡まれているのを目撃するのは御馳走だ。
 ごちそうさまでした。



 リモートにて取材を受ける。
 過去の仕事のことはあんまり覚えてないのでこういうのは結構苦手だ。
 作品の中身よりも一緒に作った人達のことを覚えている。
 あの人達に会いたくなった。
 そう思えただけでも取材を受けた意味はあった気がする。



 連絡を受ける。
 近頃の色々な迷いが吹っ飛ぶ。
 捨てる神あれば、だな。
 仕事と身内の職質に関してだけはどうしたって強運なのだろう。
 おし、次の場所へ。


 
 知らない人の夏の装いに驚く

 見つけてもらうのを待っているように見える人が居た

 夕暮れ坂道三輪車

 目だけは知ってる人だった

 



2020年08月07日

SOD

By noshin0724
01:39
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案山子堂

 車で下北沢へ向かう。
 首都高がアホほど混んでいて30分近く遅刻した。

 某俳優と会い近況報告。
 そのまま二人で本多劇場へ向かう。

 『DISTANCE-TOUR-』二日目。
 六月の『DISTANCE』には出演していたのだけど『大演練』があったので今回の東京公演は出演を見送ったんだよね。
 で、自分の役は永島敬三に託した。
 川尻恵太も忙しくて数日出られないことになり、弊社所属の中村哲人を推薦した、という流れ。
 なので今日は敬三&哲人ペアの初日。
 『大演練』が『大演練 控えの間』ということになり自分のスケジュールも色々動いたので観劇出来ることになったってわけです。

 やっぱり劇場は良いですな。

 街裏ぴんくさん、エレキコミックのお二人、堪能させて頂きました。
 笑った。

 やっぱり劇場は良いですな。

 客席で色んな人達と再会したり。
 これも演劇を続けている御褒美のようなものだと思っている。
 
 やっぱり劇場は良いですな。

 やっぱり演劇は良いですな。
 手間も金も時間もかかる上に非効率でめんどくさくって。
 振り向いてもくれなくて。
 それでもたぶん好きだから、それでいいんです。
 それだけじゃ駄目なのはわかり過ぎるくらいわかったから自分は自分の役割を果たして行こうと思います。
 


 フィッシュ&チップスを食べながら開くイギリスの写真集

 ソフト・オン・デマンドと言い間違えた瞬間に信じた

 拍手を送ることの心地良さ
 
 笑い声で居ることを知られる

 四角い帽子が似合っていた

 埼玉の友人を浅草まで送る楽しみ

 かわいいままの懐かしい声



2020年08月06日

二日酔い

By noshin0724
00:57
Permalink

案山子堂

 『梨泰院クラス』を見終わってしまった。
 テレビドラマを最後まで見届けたのはどれだけぶりだろうかね。
 それに付随して、昨日飲んだチャミスルで完全に二日酔いだ。
 酒なんてもんはろくなもんじゃないな!
 まだ苦い。

 『DISTANCE-TOUR-』の幕が開いた。
 幕開きと同時にツアー先の愛知が緊急事態宣言をしたわけだが。
 そのことにもちゃんと向き合いますよ。
 それがこの企画の意義だから。
 清水宏さんの演目だけ視聴が間に合った。
 やっぱりあの人は美しいよ。

 川尻恵太と高橋戦車とリモート打ち。
 真面目な話しは早急に済ませて『梨泰院クラス』の話しに終始した。
「これはもはや業務だから、見て」と未見の戦車を二人で説得した。
 Netflixを登録させるところまでは成功した。
 業務だから。

 『大演練 控えの間』の追加情報を発表。
 
 髪を切った。
 


 室温と外気温の差に少し声を出す毎日の儀式

 今日のところはパーマ液のにおいにまとわりつかれている

 歯痛の理由は氷を噛んだからにしたい

 



2020年08月05日

チャミスル

By noshin0724
02:08
Permalink

案山子堂

 稽古が休みだったアラケンが事務所に来ていた。
 二人で近所の『たまちゃん』って串焼き屋に行ったのだけどなかなか居心地が良かった。
 ちょいちょい来よう。

 うー。
 しかしまだ頭がぼーっとしている。

 昨日矢崎と「梨泰院クラスのタンバムに置いてある緑色の瓶の酒ってなんだろうね」なんて話しをしていたら横から入ってきた魚住が「チャミスルだろうね」などとぬかしおって「ドラマも見ていないくせに何を言ってやがる」とパク・セロイに謝らせようと思ったらどうやら事実らしいことが判明したのだ。
 そういえば魚住は何故か昔から韓国事情に詳しい。
 現在の容姿も韓流アイドルを炭で炙って水分を飛ばしたような感じだし。
 
 そんなわけで今日の昼間はチャミスルを探しに出かけた。
 近所のスーパーでも買えたのだが気分を出すために東上野のコリアンタウンまで出かけて購入。

 で、飲んでみた。
 その様子はインスタグラムにアップしているので膝を舐めるくらいしかやることがないヒマな人だけ見て欲しい。
 はしゃいだロニー・ジェイムス・ディオが見られると思う。
 ゆえに頭がぼーっとしているのである。
 ぼー。



 『代紋TAKE2』が全巻揃っている喫茶店で夕涼み

 「鳥居で一礼を」ってのぼり旗はあんまり好きじゃない

 朝方ヒョニで泣く
 



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表現する猫

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