2006年11月18日

麦の穂をゆらす風

mugi2 英&愛&独&伊&西
 ドラマ&戦争
 監督:ケン・ローチ
 出演:キリアン・マーフィ
     ポードリック・ディレーニー
     リーアム・カニンガム
     オーラ・フィッツジェラルド

1920年。長きにわたりイギリスの支配を受けてきたアイルランドでは人々
の間に独立の気運が高まっていた。そんな中、南部の町コークでは医師を志し
ていた青年デミアンが兄テディと共に武器を取りアイルランド独立を目指す戦
いに身を投じる。イギリス軍との激しい戦いの末にイギリスとアイルランド両
国の間で講和条約が締結された。しかし完全な独立からは程遠い内容に条約へ
の評価を巡ってアイルランド人同士の間に賛成派と反対派の対立が生まれつい
には内戦へと発展してしまう。そしてデミアンも兄テディと敵味方に分かれて
戦うことになるのだった…。 (allcinema)

アイルランド好きのボクは緑の丘陵地帯や草を食む羊の群れ、U2やエンヤに
ギネスビールと神秘的でユルリとした表向きの表情だけを見てきただけにアイ
ルランドの暗い過去を綴った本作と「マイケル・コリンズ」はかなりの衝撃。
混乱時のアイルランドが背景になっているから多少はドギツくなるところもあ
るだろと覚悟はしていたけれど英国兵による暴力行為や拷問のシーンなどの連
続は想像以上に神経に堪える・・・激しい銃撃戦などはもちろん恐怖を感じる
けれどボクが一番堪えるのは女子供そして老人の弱者に対して支配者側が見せ
るさり気無い暴力行為やからかいの哂いなどが目や耳を覆いたくなるくらい怖い。
講和条約を受け入れるか否かでそれまで同じ目的で肩を組み歩んでいた同胞た
ちが意見の相違から決別し内戦に突入していくあたりは結局のところまた同じ
ことの繰り返しなんだと思わざるを得ない。戦争とは言え時として主義主張が
違えば例え親兄弟、かつての盟友たちを手にかけなきゃならないのがなんとも
辛い・・・。

今までK・マーフィってあまり好きじゃなかったけれど戦争を嫌いながらも自
国の自由のために戦わざるを得ないことのもどかしい過酷な現実に打ちひしが
れる姿と終始見せる悲しげな表情にすっかり感情移入してしまった。
作品が作品だけに今回はK・ローチ監督のサッカー小ネタは無し・・・仕方が
ねぇこととは思うがファンとしてはやっぱりネタを放出して欲しかったね。

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静かな風が峡谷をわたり黄金色の麦の穂をゆらしていた
2. 『麦の穂をゆらす風』  [ 試写会帰りに ]   2006年11月18日 23:48
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3. 「麦の穂をゆらす風」  [ てんびんthe LIFE ]   2006年11月19日 00:18
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9. 麦の穂をゆらす風/The Wind That Shakes The Barley  [ 我想一個人映画美的女人blog ]   2006年11月20日 01:08
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10. 麦の穂をゆらす風  [ I am invincible ! ]   2006年11月20日 12:27
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監督 : ケン・ローチ出演 : キリアン・マーフィ/ポードリック・ディレーニー/リーアム・カニンガム/ 公式HP  || 「 麦の穂をゆらす風/THEWINDTHATSHAKESTHEBARLEY(2006) 」愛するものを奪われる悲劇を、なぜ人は繰り返すのだろう。  2006年カンヌ国際映画...
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若者がハーリングを楽しむごくありふれた情景。 一転して女性が涙を流すやりきれない事件から始まるこの映画は 同じ女性の涙でエンディングを迎えます。 どの時代の争いも、泣かなければいけないのは 自分の家で家族と平和に暮らしたいとただ望む人たち。 「麦...
16. 真・映画日記『麦の穂をゆらす風』  [ CHEAP THRILL ]   2006年11月23日 14:43
11月18日(土) 午前8時前に居酒屋「村さ来」を出る。 「ロンドン・タイムス」打ち上げメンバーはまだ残っていたが、 映画館にならぶので先に出た。 池袋駅に着き、満員の山手線で渋谷へ。 8時半、シネ・アミューズ・イースト・ウエストに到着。 一番乗り。 ...
17. 麦の穂をゆらす風 〜I’m not going to sell out〜  [ 映画のメモ帳+α ]   2006年11月26日 10:52
麦の穂をゆらす風 (2006 イギリス・アイルランド・ドイツ・イタリア・スペイン) 原題   THE WIND THAT SHAKES THE BARLEY      監督   ケン・ローチ        脚本   ポール・ラヴァーティ   撮影   バリー・アクロイド      音...
18. 麦の穂をゆらす風/キリアン・マーフィ  [ カノンな日々 ]   2006年11月27日 21:59
5 今年、2006年のカンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた作品、という事が広く知れ渡っているのかどうか知りませんけど、年配のお客さんがけっこう多かったですね。劇場のキャパが小さいこともあって盛況な感じなんですが、一人のお爺ちゃんが最初からいびき全開で爆睡状態で....
19. 『麦の穂をゆらす風』  [ Brilliant Days ]   2006年12月02日 11:03
2006年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品。 名匠ケン・ローチ!期待通りの素晴らしい作品でした。 タイトルと同名のアイルランドの伝統歌(アイリッシュ・トラッド)の旋律に心震わされ、途中何度かハンカチを濡らしました。 運良く地元にほど近い、音響効果に優れたシネ...
20. ★「麦の穂をゆらす風」  [ ひらりん的映画ブログ ]   2006年12月13日 00:13
2006年のカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いた・・らしい作品。 アイルランドがイギリスにいじめられてる・・・って内容は予告編で見てる。 ちょっと暗そうな作品ぽい。 観客の年齢層は、ちょっと高めだった。
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5  1920年のアイルランドの町・コークを舞台にしたカンヌ映画祭パルムドール作品。  ロンドンで研修医として勤務が決まっていたデミアン(キリアン・マーフィ)は、アイルランドから離れようとしていた矢先に仲間の少年がイギリスの武装警察ブラック・ア....
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コメント一覧

1. Posted by charlotte   2006年11月19日 16:13
こんにちは。
恋人のシネードの髪の毛を切ってしまうシーンには、怒りを通り越してなんかこう言葉に出来ない言いようのない悲しみがどっと沸いてきて・・・。それを見てるだけで何もしなかった(できなかった)デミアン達にも、失望したり。でもあれは仕方がないのかな…。
医者になるつもりが・・・。運命には逆らえない無力さをこれでもか!と見せられ、気力を失いながらもどっかに希望を探してよ・・・と言われている気にもなりつつ・・・。
はー、なんとも哀しい過去ですね。

2. Posted by 風情♪   2006年11月20日 13:04
コメント感謝です♪

髪の毛を切ってしまうシーンが一番怖かったです。
逆に処刑やリンチ、気を悪くされると思いますがレ
イプされるシーンの方がまだ耐えられるかな・・・
と言うのが本音です。

>それを見てるだけで何もしなかったデミアン達に
 も失望したり・・・。
まぁ、ボクも心中では「助けに行け!」と叫んでは
いましたが、一時の感情に流されて余計な損害を
出すことを考えればこれも致し方の無いことなのか
もしれませんね・・・ε-(ーдー)ハァ
3. Posted by kazupon   2006年11月22日 21:39
こんにちわ!
この映画を観る前に「明日へのチケット」を
観ていたので、ケンローチの幅の広さに驚きました。
あっちはサッカーネタ炸裂の物語ですし^^
拷問シーンは怖かったけど、見方を処罰する場面とか
あっちのほうがよほど怖かったです。;;
4. Posted by 風情♪   2006年11月22日 22:10
コメント感謝です♪

K・ローチ監督は【低労働者階級】を描かせると
最高ですんで、機会があったら漁ってみてください。
かつての同胞を処刑、私刑するのは観ていて本
当に怖いし、とても嫌な気分になっちゃってしばらく
の間、凹んでましたよ・・・ε-(ーдー)ハァ
5. Posted by 現象   2006年11月23日 08:05
先ほど他のライブドアブロガーのところにはTBが送れたのですが、
それはほんのたまたまだったようです。
残念、またコメントのみ失礼します。
テーマがテーマだけにサッカーの話を挟む余裕はなかったですかね。
関係ないですが昨日は新聞で俊輔の活躍を読んでビックリしました。
ここで描かれるイングランドに権力の恐ろしさを見せつけられました。
同胞たちが相対するようになるのはやり切れず、
主義主張がそれほどまでに意味をなす状況下に置かれることが辛かったです。
6. Posted by 風情♪   2006年11月24日 10:55
コメント感謝です♪

サッカー好きと称していますが海外サッカーには
なんら興味がないんですよ〜。
俊輔の活躍はスゴイですね!!かつて在籍した
セリエAのチームが今更ながらに絶賛したとかし
ないとかで♪ (゚▽゚)v

>イングランドに権力の恐ろしさを見せつけられた
マジで怖かったです・・・「ミシシッピー・バーニング」
やチベット問題の「クンドゥン」とか観ても支配者側の
暴力的な心情は恐怖以外の言葉しかありません。
7. Posted by jamsession123go   2007年02月03日 11:49
こんにちは、jamsession123goです。

jamsession123goも、U2、エンヤなどの音楽からは想像もできない歴史を持った国であることを、今さらながら知りました。

ホテル・ルワンダ、ナイロビの蜂など、まだまだ知らないことが多いもので、それらを映画を機に知れることは、とても大切なことなのでしょうね。
たくさんの人に見てもらいたい映画ですね。
8. Posted by 風情♪   2007年02月08日 14:29
メント感謝です♪

IRAの活動なんかも以前に比べると
大人しくなってきて最近じゃ旅行番組
やU2&エンヤ&コアーズのエンタメ
系ばかり見聞きしてたんで本作や「マ
イケル・コリンズ」、ちょっと外れる
けれど「父の祈りを」を観ると穏やか
なイメージとは裏腹に血塗られた過去
にかなりショック受けます・・・( ̄~ ̄;) ウーム

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