2015年04月26日

セッション

whip アメリカ
 ドラマ&音楽&青春
 監督:デイミアン・チャゼル
 出演:マイルズ・テラー
     J・K・シモンズ
     ポール・ライザー
     メリッサ・ブノワ

【物語】     (シネマトゥデイ)
 名門音楽学校へと入学し、世界に通用するジャズドラマーになろうと決意するニーマン。
そんな彼を待ち受けていたのは、鬼教師として名をはせるフレッチャーだった。ひたすら罵声を浴びせ、完璧な演奏を引き出すためには暴力をも辞さない彼におののきながらも、その指導に必死に食らい付いていくニーマン。だが、フレッチャーのレッスンは次第に狂気じみたものへと変化していく。

 昨今なにかと話題のパワハラ、モラハラ全開の予告CMにこういう作風はきっと腹立ちのなかで、鑑賞することになるだろうから、本来なら絶対的に観ることのない作品と思うところなんだけれども、ナゼか本作に限っては「スッゲェ観たい!」と思えたことと、圧巻のラスト9分19秒に惹かれ(9.19はオレの誕生日で、なんか啓示的なものあったし♪)、結局は悪感情を抱くであろうを覚悟で、観に行ってきた。

 完璧なリズム、テンポに執着するサディスティック教師フレッチャーの暴力&暴言も辞さない狂人指導は天才を作らんがための信念ある指導法の彼の言い分を聞くと、ある程度のスパルタは必要と思うだけに納得できる反面、度を超えた言動を見ると、手前ぇが手にすることができなかった才能と将来性を持つ若者へのやっかみと見えなくもだし、そんなことはないだろうけど、パワハラ&モラハラを肯定してるような気がしなくも。
 オレなんかこんな指導を受けたら、その場で即ケンカだけど、なかにはアンドリューのように精神を追い込まれているにもかかわらず、フレッチャーのような指導者信じ、求める人もいるし、不必要な暴力は絶対的にいかんけど、時として鉄拳を喰らって解ること、改め引き締まるところもあると思うだけに一概に否定もできず…そんなこんなで、いろいろな感情に襲われたけれどもモヤモヤ感もなけりゃ、フレッチャーの言動に嫌悪感もなく、逆に狂気然とした空気に惹き込まれ、最初から最後まで、オモシロく観ることができた。 
 和解し、2人で新たな高みに昇るための師弟関係が復活していく様に前半とは違ったオモシロさに、さらに惹き込まれたのだけれども、これがイイ意味で大きく裏切られることに。
アンドリューを追い詰めたことと、むかしの過失から職を奪われたことに対するフレッチャーの逆恨みと、それに神懸り演奏で答えるアンドリューの覚悟とケツ捲りのぶつかり合いは圧巻。
その神懸り演奏の前にフレッチャーの見事なまでの掌返しに「コイツ…。」と。

 アンドリュー役のマイルズ・テラーは吹き替えなしでのドラム演奏とのことで、もはやあっぱれとしか言いようがない。オレもかつて2〜3年ギターをやったことがあって、ちゃんとFコードも押さえられて、音も出せたんだけど、ドレミファソラシド以外の音符が、まったくもって覚えられず、断念しただけに楽器ができる人は無条件で尊敬に値する。
狂教師フレッチャー役のJ・K・シモンズの鬼気迫る狂人演技はアカデミー助演男優賞受賞も大きく頷ける。また紅一点のメリッサ・ブノワはタイプの顔立ちで今後の活躍に期待。

【余談】
 合気道の道場に通っていて上級、古参にもなってくると、入門してきた初心者、子供の部からから上がってきた中学生の稽古を見ることが増えてくる。
オレは「真剣に楽しみながら、長く続ける」をスタンスとしていることもあって、フレッチャーが否定する「Good Job!」の安売りをする傾向にある。
オレの指導法が正しいワケでもないし、スパルタ指導は必要でもあるんで否定する気はない。
つまり人に教えることは、あらためて難しいなぁと。ただやっぱりパワハラ&モラハラ紛いの指導は絶対的によろしくない!と、思えたしだい。

notorious74 at 22:30コメント(2)トラックバック(9)劇場公開  

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コメント一覧

1. Posted by sabunori   2015年05月18日 19:49
風情♪さん、こんばんは。
鑑賞から1か月近く寝かせてしまい(笑)すっかり記憶の彼方のため簡単な感想になってしまいましたがかなり面白かったです。
メリッサ・ブノワ可愛かったですよね〜。
彼女との関係はまさにタイミングが悪すぎたというか。
よりによってなぜあの時期に付き合い始めるかなーとイヤな予感がしていたらやっぱり・・・。
彼女との最後の苦い再会(?)もまた青春ですねぇ。
2. Posted by 風情♪   2015年05月21日 13:01
コメント感謝です♪

彼女との出会いは確かにタイミング悪しですよね。
にしてもあの自分勝手な言い分で振っておいて、心身ともに
スッキリしたから、あわよくばヨリを戻そうの考えは解らん
でもないけど、同じ男としてもそら〜ダメだろでしたね。

それはそれとしても、よくもまぁこうも体罰容認とも受け取
られそうな作品を作ったなぁです♪
(゚▽゚)v

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