2002年03月

2002年03月03日

NO.3 英語は難しい

英語圏でのディスレクシアの発現率は10%以上と言われています。これは比較的ゆるくLDを認定しているアメリカでは14%とも言われています。さて日本はというときちんとして統一された判定方法がないのもさることながら、LDの定義が1997年に厚生省(当時)、1999年に文部省(当時)がしたものと一般に理解されているものの間に違いがあることも一因となっていまだに発現率は低く見られており2%から3%といわれています。

日本語には基本的に5つしか母音がありません。また、ほとんど一つの音に一つの文字が対応している仮名と表意文字である漢字で成り立っています。それに対して英語は言語の中でもスェーデン語などについで複雑なそして不規則性の高い言語です。どうして英語を国際語として使うようになったのかは英国の非常に巧妙な植民地政策とアメリカのグローバルスタンダードのおしつけによるものだと私はひそかに思っています。

ディスレクシアの人にとって英語のどこが難しいのかというと
1) アルファベット26文字の組み合わせですべてをまかなわなくてはならない。DXの人は一時に多くの情報がどっと入るので混乱を起こしやすいといわれていて大変分かりにくいのです。

2) 同じスペルでも発音が違う
例えばow follow とallowでもう違う
ea beat  dead  bear  dear  beautyすべて違う

3) 発音にはないのにスペルにある音、その反対にスペルにあるのに発音しない音がある。それも発音する場合としない場合がある。
例えば gh fight, eight, Edinburgh, borough, enough!!

4) どうしたらそんな発音になるの?という言葉
例えば Worcester ウースター ま、地名は仕方がないかな?

こう見ると何もDXでなくとも英語が嫌いになるわけが分かりますよね。日本では一部の私立校を除いてほとんどの学校で英語は中学校から学びます。どうにか日本語ではつじつまを合わせて来たディスレクシアの人達は中学校で英語が出てきたとたんついていけなくなるのではないでしょうか?

それなのにアメリカやイギリスで勉強していたり暮らしているDXの人達の方がのびのびと自信を持って自分の望んだ道に進んでいるのはなぜでしょう?それはまた次号のお楽しみ!

npo_edge at 00:00|PermalinkComments(0) メスタの独り言