2002年10月
2002年10月15日
NO.18 ジェットコースター
このごろ私の生活はジェットコースターのようです。ものすごいスピードでものすごくいいことと、どうたらいいんだろうということが次から次と襲ってきています。捨てる神があれば拾う神もある。たぶん現在、帰国中の拉致事件被害者の方たちにしても同じでしょう。
また、先週はノーベル賞の受賞で日本中が沸きました。
お二人とも大変魅力的な方たちですね。カミオカンデのお話は以前から伺っていましたが、多分もう一方の田中耕一さんにとっても今回の受賞はあっという間にジェットコースターに乗せられた気分だったでしょう。
研究者にはもともと変人が多いといわれており、多分ディスレクシアではないかと私が勝手に思い込んでいる先生もいらっしゃるのですが、今回受賞されたお二人とも、週刊誌などによると日本の普通の価値観から見ると違う価値観をお持ちのようです。昇進よりも研究をという田中さんに大変好感を持ちましたし、今回の受賞が思わぬ失敗を単なる失敗で終わらせずに、無駄にしなかったことに端を発していることで、去年受賞された白川さんにも共通していると感じました。
もう一人小柴昌俊教授が毎日新聞のインタービューでお答えになっていた、血税で研究をしているのだから何一つ無駄にできないということと、資金が少ないときのほうが帰って工夫をしてよい研究ができるということも励みになりました。
EDGEも少ない資金の中で最大限の効果が上がるような活動を続けたいなと
思った一週間でした。
また、先週はノーベル賞の受賞で日本中が沸きました。
お二人とも大変魅力的な方たちですね。カミオカンデのお話は以前から伺っていましたが、多分もう一方の田中耕一さんにとっても今回の受賞はあっという間にジェットコースターに乗せられた気分だったでしょう。
研究者にはもともと変人が多いといわれており、多分ディスレクシアではないかと私が勝手に思い込んでいる先生もいらっしゃるのですが、今回受賞されたお二人とも、週刊誌などによると日本の普通の価値観から見ると違う価値観をお持ちのようです。昇進よりも研究をという田中さんに大変好感を持ちましたし、今回の受賞が思わぬ失敗を単なる失敗で終わらせずに、無駄にしなかったことに端を発していることで、去年受賞された白川さんにも共通していると感じました。
もう一人小柴昌俊教授が毎日新聞のインタービューでお答えになっていた、血税で研究をしているのだから何一つ無駄にできないということと、資金が少ないときのほうが帰って工夫をしてよい研究ができるということも励みになりました。
EDGEも少ない資金の中で最大限の効果が上がるような活動を続けたいなと
思った一週間でした。
2002年10月01日
NO.17 ディスレクシアのスペイン人研修生
1)ディスレクシアのスペイン人研修生
台風で潮来の鉄塔がクニャッと曲がった晩、経団連で行われたEUビジネスマン日本研修プログラム(ETP)21期生を迎えるパーティーに参加しました。
このプログラムは20年以上前に始まったもので、当時ヨーロッパと日本の間の貿易が大幅に日本の輸出超過であったのを受けて、日本で振るわないのは日本語を知らないため、日本の商慣習や風土を学ばなくてはという目的で始められました。欧州委員会が予算を組んで毎年40名程度の若いヨーロッパのビジネス・パーソンが日本語を一年間で学び、その後六ヶ月間で日本の企業で研修するというものです。
今回、参加している研修生の中にもディスレクシアの人が1人いました。やはり日本語で大変苦労をしていました。自分は‘特別’なのだからといくら説明しても日本語学校の先生には理解してもらえず、大変苦労していると訴えていました。いわく、「『ドコモ』と『子ども』をいつも間違えます。
書くのが大変です。先生にチャーチルもレオナルド・ダビンチもそうだったといっても判ってくれない。EDGEのウェブサイトを見て本当にうれしかった。」彼はテキスタイル・デザイナーとして実際活躍しているにもかかわらず理解してもらえず、怠けているように見られるのが辛いようでした。
日本人の留学生が英語は大変なはずなのに外国で勉強するほうがイキイキできるのと対照的ですね。
2)聴覚認知と視覚認知
同じ台風の晩、経団連会館に向かうのに音声認知装置付のカーナビに『経団連会館』と指令を出したところ、なんと、一生懸命考えた挙句に『営団赤塚駅』を探し出しました。気を取り直してもう一回、今度は『経団連』というとなんと『千駄木』を一分くらい考えて出してきました。このカーナビの状態が人間で言えば聴覚認知に相当問題があるディスレクシアなんでしょうね。フォノロジーでいうkとeで『け』という音のところのkを聞き落としているのでしょう。
実際人間の場合は「けいだんれん」が「えいらんれん」と聞こえてしまうことがあるようです。
そういえば、スキャナーが出始めの頃、もう8年位前ですが、20万円投資して買ったソフトをインストールして、日本語を読み取ろうとしたらこのソフトがディスレクシア状態になりました。ひらがなはともかく、例えば、この文章でも『始め」は『女台』、『資』は『次貝』、『買った』は『四貝』、『語』は『言五口』というように、ことごとくばらばらに分解して読み取っていました。多分、このソフトの状態は人間で言えば視覚認知のディスレクシアの一種でしょう。メスタの場合は『短』を書くときに『矢』と『豆』、どちらが右でどちらが左なのかがいつもわからなくなって悩みます。悩まなくて済むようになったのはワープロのお陰、筆不精だといわれなくなったのはメールのお陰です。
台風で潮来の鉄塔がクニャッと曲がった晩、経団連で行われたEUビジネスマン日本研修プログラム(ETP)21期生を迎えるパーティーに参加しました。
このプログラムは20年以上前に始まったもので、当時ヨーロッパと日本の間の貿易が大幅に日本の輸出超過であったのを受けて、日本で振るわないのは日本語を知らないため、日本の商慣習や風土を学ばなくてはという目的で始められました。欧州委員会が予算を組んで毎年40名程度の若いヨーロッパのビジネス・パーソンが日本語を一年間で学び、その後六ヶ月間で日本の企業で研修するというものです。
今回、参加している研修生の中にもディスレクシアの人が1人いました。やはり日本語で大変苦労をしていました。自分は‘特別’なのだからといくら説明しても日本語学校の先生には理解してもらえず、大変苦労していると訴えていました。いわく、「『ドコモ』と『子ども』をいつも間違えます。
書くのが大変です。先生にチャーチルもレオナルド・ダビンチもそうだったといっても判ってくれない。EDGEのウェブサイトを見て本当にうれしかった。」彼はテキスタイル・デザイナーとして実際活躍しているにもかかわらず理解してもらえず、怠けているように見られるのが辛いようでした。
日本人の留学生が英語は大変なはずなのに外国で勉強するほうがイキイキできるのと対照的ですね。
2)聴覚認知と視覚認知
同じ台風の晩、経団連会館に向かうのに音声認知装置付のカーナビに『経団連会館』と指令を出したところ、なんと、一生懸命考えた挙句に『営団赤塚駅』を探し出しました。気を取り直してもう一回、今度は『経団連』というとなんと『千駄木』を一分くらい考えて出してきました。このカーナビの状態が人間で言えば聴覚認知に相当問題があるディスレクシアなんでしょうね。フォノロジーでいうkとeで『け』という音のところのkを聞き落としているのでしょう。
実際人間の場合は「けいだんれん」が「えいらんれん」と聞こえてしまうことがあるようです。
そういえば、スキャナーが出始めの頃、もう8年位前ですが、20万円投資して買ったソフトをインストールして、日本語を読み取ろうとしたらこのソフトがディスレクシア状態になりました。ひらがなはともかく、例えば、この文章でも『始め」は『女台』、『資』は『次貝』、『買った』は『四貝』、『語』は『言五口』というように、ことごとくばらばらに分解して読み取っていました。多分、このソフトの状態は人間で言えば視覚認知のディスレクシアの一種でしょう。メスタの場合は『短』を書くときに『矢』と『豆』、どちらが右でどちらが左なのかがいつもわからなくなって悩みます。悩まなくて済むようになったのはワープロのお陰、筆不精だといわれなくなったのはメールのお陰です。