2003年04月

2003年04月01日

NO.27 ディスレクシアの通信簿

先日、引越しをするので書類を整理していたら小学校時代の通信簿が出てきた。小学校時代の記憶は教室で立たされたり、忘れ物があるたびに居残りをさせられたりした思い出ばかりで、あまり良いものではない。クラスで習ったことはぜんぜん理解できなかった。
通信簿なんて見るのもおぞましいのだが生来の好奇心に負けて見てみると、とっても私のことを高く買ってくれていたはずのT先生が担任だった4年生のときの通信簿はオール3。コメントもほとんどなく、つまらないものだった。
ところが私をいじめていた(私が勝手に思い込んでいたのかもしれないが、私は傷ついていた)K先生が担任だった3年生のときの通信簿は国語の評価の欄にこと細やかに私の弱点と強みを見事に書き出してメリハリのあるものだ。「写字が苦手」、「漢字を覚えない」、「ケアレスミスを犯す」、しかし内容の把握の部分では最高の5をくれている。
また、日頃の行動については「ずぼら」、「忘れ物が多い」、「気が散っている」等々、その代わりに「動物の世話を良く焼く」、「理科クラブ」、「フランダースの犬の役」で活躍などの様子も出てくる。
今思うと、多分T先生は私のことを放っておいてくれたから私にとってはいい先生に見えて、K先生は熱心なあまり私をどうにか正しい道に導こうとして私につらく当たったのだろう。

お母さん達を拝見していても、ご自分がディスレクシアの方は漢字の練習を無理強いしても事態は好転しないことを経験から知っているので、子どもとの関係は比較的に良好だが、ご自分が優秀だった方ほど、子どもが漢字の読み書きが得意でないことにもどかしさを感じられるらしい。読み書きに力を入れるあまり、その子の大切な良い面が損なわれなければ良いがといつも願っている。

npo_edge at 00:00|PermalinkComments(0) メスタの独り言