2003年07月

2003年07月15日

NO.32 倫敦より愛を込めて

始めまして高直です。今回はメスタに代わり独り言をつぶやかせていただく事になりました。
いざ東京に来てもっと湿気があるのかなあ、と気張っては来たものの、思ったより涼しくて驚かされている今日この頃であります。

さてディスレクシア本人の発言という事で、皆さんは僕の読み書きミスがあるのでは無いかと思っていらっしゃるのではないでしょうか。ところがどっこい残念ながらワープロ上では手書きのような問題が中々起こらないのです。というのも、英国のディスレクシア教育の一環でディスレクシアと判断されコンピューターの使用が有効と認められた生徒にはコンピュータの使用を薦めるからです。

僕の場合、書くときは鏡文字や変形した文字が多かったけれどもコンピュータを使う時は鏡文字や変な文字の修正もせずに、そんな大きな問題も無く言いたいことをそのまま文章にできるのです。学校もしくはディスレクシアの教育施設で、強制では無いけれどもコンピューターの使い方をオプションとして覚えられます。どうやって学んだか想像がつきますか? 

それはキーパッドをトランクス(未使用)の足を出すところから手を入れます。
そうすると最初は手がどのキーをタイプしているのかわからないのですが、手の感覚を短時間で覚えることが出来ました。テストの時は、ディスレクシアの特典としてそのコンピュータを使用することは可能です!読みと書きが非ディスレクシアよりも遅いわけです。早く正確にかけるのであれば問題なく使えます。それに補足としてテスト時間が非Dxよりも25パーセント長く貰えます。

これ以外にも数々の特典がもらえる僕らですが、それでも困ることが大かれ少なかれあります。
僕の場合考えをまとめるのに苦労することが多々あり、アイデアを一つにまとめていくのにすごく時間がかかることがあります。最近長時間読めるようになってきましたが、読む速度は遅いこともあります(色セロファンを使うと読みやすくなることもあります)。

でも成長するとともに障害が自然と状態が和らぐということが僕らの頭の中にはあるみたいです。
でもまだまだわからないことは多いみたいですねぇ。ということで高直による独り言です。

☆ 高直君は現在ロンドンの建築大学一年を終え、夏期休暇で一時帰国中です。


npo_edge at 03:00|PermalinkComments(0) メスタの独り言 

2003年07月01日

NO.31 ABLE

できる。スペシャルオリンピックスのアスリート二人が主演するヒューマンドキュメンタリー、

ABLE。なんとまた見に行ってしまった。三回目である。

主演のゲン君(ダウン症)もジュン君(自閉症)もすごい。
何がすごいって、そばにいる人を幸せにしてくれる。

それがアメリカのアリゾナの広大な風景と青空の下、これまた素晴らしいホストファミリーに迎えられて、見る見るうちに明るく、積極的にいろいろなことを身につけていく。

人間の能力は無限だと感じさせたれる。
ある一つの見方からすればDISABLEな人も、違う見方からするとABLE。
そんな簡単なことに気が付かせてくれる映画だ。
よく見ていると、三回目にして気が付くことも多い。
ホストマザーがゲン君を指して「言葉ができるから言語に頼って英語がわからないと戸惑っている。反対にジュン君は言語に頼らないから、とても自然に手振りと観察でわかっている。」と表現していたが、あっという間に溶け込んで、バリアがない。
エンディングのところでLDの人が描いたゲン君とジュン君の絵が出てくる。
そして最後が圧巻でこの映画の製作を応援した4000人以上の人の名前がすべて出てくる。
しっかり見ていくとみたこともない名前の隣に、著名な方の名前が出ている。
この映画の素晴らしいところである。
細川佳代子さんの多くの人の賛同を得てこの映画を作るんだという意気込みが伝わる一瞬だ。

9月に来日するマッケンジー・ソープ氏の絵画展も同じように多くの方に賛同されて開催したいと思っている。
有形、無形での応援をよろしくお願いいたします。

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