2004年02月

2004年02月01日

これからもエッジをよろしく

私は、十年以上に渡ってLD(学習障害)の問題に関わって参りましたが、活動をして行く中で、初めは「LD(学習障害)」と言っていたのが、いつの間にか「LDとその周辺」と言われ始め、「その周辺」とは一体何なのだろう…と思っているうちに、現在では「LD・ADHD」並べ称されているのを、見聞きするようになってまいりました。
ADHD(注意欠陥多動障害)については、私の記憶では96年頃「学級崩壊」がマスコミなどに取り上げられるようになったあたりから、注目され始めたように思われます。

LDに関しては、文部科学省が平成11年にその「定義」を打ち出してはいますが、現実に生きている子供たちは、「定義」どおりに存在している訳ではなく、さまざまな躓きを併せ持っているのです。

エッジが取り組んでいる「子供たちのディスレクシア」については、その困難さが本人の内部に生じているだけで、それだけでは“周囲に迷惑をかけない”こともあって、なかなか本格的には、取り上げられてはいないように思われます。
(もちろん心ある先生方の個人的な努力があることは、申しあげておきます)

LDの定義の中に「全般的な知的発達に遅れはないが、読み書き等のうち特定のものの習得と使用に著しく困難を示す」と述べられていますが、これはディスレクシアの定義とほぼ一致してもいるのです。
(子供の成長過程で出てくる「読み・書き」障害を発達性ディスレクシアと呼び、成人の場合と区別することもあります)

エッジの活動の特徴的なところは、その焦点を「読み書き」の問題、すなわち「子どもが言語を習得する上での困難さ」に当てているところにあります。
文字を読んだり書いたりする「学習」に四苦八苦している子どもたちの、なかなか口に出せない苦労に思いを馳せる時、エッジの活動の「地道ではあるが、大きな必要性」を痛感いたします。

平素より、ディスレクシアの問題に関心を持ち、エッジを見守って下さっている皆様へは、ご期待に沿うよう努力して行く所存ですが、なにぶんにもスタートしたばかりのNPOです。
皆様のご指導ご闊達をよろしくお願い申しあげます。

文責:長田 政江

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