2006年08月

2006年08月30日

ディスレクシアだって力むな!4

 ここのところ、毎日書類作りに苦労していました。NPO EDGEに来るまでは登録書、申込書、日誌、はたまたブログに書き込むのでもミスが多く、後で直せないこともあり、このような作業は余計緊張しました。失敗するたびに、直すことばかり考えていましたが、それが出来ずにめいってしまいました。最近は大手を振ってディスレクシアなのだから、ミスがあって当たり前、むしろないほうが恐ろしいと考えるようになりました。気分が楽になると不思議なもので、相変わらず小さなミスはするものの、大きなミスは余りしなくなりました。完璧な仕事はありません。もともと個人には能力差があることは明白です。長い間、日本では平均レベルが高く、横並びが横行していました。ところがよくよく考えてみると、これは数字のトリックで、元々平均的な人々なんてほとんど存在していないはずです。今日の読売新聞で公立小中学校校長の9割「学力格差、将来広がる」と書いてありました。私から言わせれば、今まで平均レベルを高くしすぎただけで、最低限生きて行く「読み」「書き」「計算」が出来れば、学力格差が広がっても良いと思います。
 学者やエリート公務員に必要な学力を全体に強いるほうが無理がありました。無理し過ぎて、大切な基礎学力をつけるのを忘れてしまったのです。社会に出て、学力も一つの長所になることは否定しませんが、それだけが人生を左右するわけではありません。ディスレクシアとわかったら、無理をせずに自分の特性を生かすことを考えましょう。そうすると、自分ばかりか周囲の人々にも有意義なものになるのです。

事務局 柴田 章弘

npo_edge at 15:03|PermalinkComments(0) スタッフ日記 

2006年08月25日

みんなで考えよう2

 昨日の読売新聞記事は各方面に衝撃を与えたようです。ニートをしていた当事者としては20年ぐらい取り組みが遅れていると声を大にして訴えたい気持ちです。知り合いから面白半分、「どうやって暮らしていけるんですか」「将来不安になりませんか」「ご両親心配されているでしょう」とさんざ聞かれ、わざとらしく心配されました。そんなごく平凡な人たちにとっては、私は完全なる異分子で、理解の範疇になかったようです。20数年前、平凡に就職しようと就職試験を受けまくりました。失敗が続き、疲れ果てニートになってしまいました。もし、自分がディスレクシアで、多少苦手な部分があるだけだと知っていれば、無気力にならず、もっと積極的に生きることができたに違いありません。現在は発達障害の人々に夢と希望を与えることが仕事です。注目度が上がるのはうれしいことです。今後とも前向きに啓発してゆきたいものです。

NPO EDGE 事務局 柴田

npo_edge at 17:10|PermalinkComments(0) スタッフ日記 

2006年08月24日

ニートの中に「発達障害」の人々がいることを認める?2

 今日の読売新聞朝刊に「ニートに「発達障害」の疑い、支援に心理専門職も」という記事が掲載されました。首都圏にあるニートの就職・自立支援施設4か所を選び、調査した結果、利用した若者155人のうちの23.2%が発達障害、またはその疑いのある人々だったそうです。よく記事を読んでみると成人ディスレクシア当事会で、話し合われた会員の「困難さ」に話が似ています。「人との距離感がつかめず、職場での人間関係に失敗した」「その場の空気が読めず、よけいなことを言い、友だちがいなくなった」「口頭の説明がわからず、立ち往生した」など聞けば、聞くほど涙が出てきます。だから、「やれば出来る」とか「みんなと同じに」と周りから言われることぐらい悲しいことありません。ニートといわれている若者のかなり多くが発達障害で苦しんでいることをようやく厚生労働省のお役人様がご理解いただいただけでも、大きな進歩です。ニートになるのにはそれなりに事情があります。

NPO EDGE 事務局 柴田


npo_edge at 10:49|PermalinkComments(0) スタッフ日記 

2006年08月21日

夏休みの宿題とディスレクシア5

 学校時代の問題児、夏休みは宿題をまじめにやらなかった思い出ばかりだった。小学校から大学まで宿題は新学期になってから友だちのものを写したり、提出まで第一週までは執行猶予があると勝手に決め込んでいた。勉強しょうと思う時間になると、夏休みアニメ特集など、午前中にテレビ放送があり、気がついたら、残り一週間なんてことは毎年だった。つまり、先のことを見越して計画を立てるという概念すらなかった。そのうえディスレクシアだから、宿題帳を渡されても説明文を最後まで読まない。正確に言うと読むのが面倒なので、最後まで読まず、ほとんど途中で投げ出していた。ノートの枠内に文字を書くのが苦手で、常にはみ出していた。算数の計算が桁をうまくそろえてかけないので三桁以上の(足し算、引き算、かけ算)はミス続出だった。天気予報を記録するのも、始めの一週間ぐらいで忘れてしまい。いつも担当教師に怒られることを覚悟していた。そんなディスレクシア当事者の夏休みの宿題に取り組む様子がマンガになった。毎日新聞2006年8月20日朝刊から、さいばらりえこの毎日かあさんをご覧ください。夏休みの宿題ができなかったのにはこのような深いわけがあったのです。

2006/8/21
事務局 柴田 章弘

npo_edge at 14:38|PermalinkComments(0) スタッフ日記 

2006年08月18日

私も試してみました5

第7回ディスレクシア当事者会に参加できなかった女性会員からの意見がありました。

「前回、第6回ディスレクシア当事者会で出た話題」全部お試し済みです。
1 己を知り、「できないことは無理しない」

→できなくてもやらねばならぬ時→2につながります。

2 自分の苦手な部分を得意としている人を友だちにする。

→協力を頼んだら協力してくれすぎて、なんだかバカにされたような気分になってしまいました。そこで→3を試してみました。

3「文書」や「ことば」で伝えることが苦手な人は、絵、イラスト、四こままんがなどを使ったらどうか。

→これで理解してくれる相手ではなかった事が判明!相手は、ASのつわものだったのでした。傷つけないように断るのに、ただ今考え中・考え中…で御座います。
世の中、うまくいかないものですね〜〜〜


npo_edge at 11:23|PermalinkComments(0) DX会 

2006年08月15日

ディスレクシアを紹介した番組のブログ3

ディスレクシアについて大阪医大の竹田契一先生と藤堂親子がスカイパーフェクトTVに出演しました。(2006年2月18日)しかし、スカイパーフェクトTVを視聴できた皆様は数限れていて、せっかくのいい番組なのに残念でした。今回、黒岩祐治氏のメデカルリポート番組内容紹介の左下に「23回 置き去りにされた患者たち〜ディスレクシアの場合NEW」を見つけました。番組をご覧になれなかった方々はご覧ください。ディスレクシアを初心者にわかりやすい内容です。

NPO EDGE 事務局 柴田



npo_edge at 16:55|PermalinkComments(0) スタッフ日記 

2006年08月14日

ユニバーサルデザインに注目して!2

fb3e2b15.JPG 本年のミスユニバース世界二位に輝いた知花くららさんがご自分のブログにインターネットのユニバーサルデザインについて書くと、読者の方々からさまざまな反響の声がありました。NPO EDGEでも以前から、ユニバーサルデザインの一つとして、教科書や絵本のDAISY化(本の音声化)に取り組んできました。やっといくつか試作品が出来、これからというところなので、タイムリーな情報です。だれにでも使いやすい機能は障碍者ばかりか、健常者の人々にも役に立ちます。昨年来、私もパソコンソフトの試作品のユーザーモニターをしばらく引き受け、その使い勝手をチェックしました。予想以上に、説明や機能の使い方を習得するのに時間がかかりました。製作者として、よく吟味して機能を追加したつもりでも、必ずしも、だれにでもやさしいわけではありません。個人差もあり、難しい問題はあります。しかし、各メーカーがユーザーのために少しでも使いやすくしようとする努力はうれしいことです。日本のユニバーサルデザインはまだまだ発展途上です。昨年、「ディスレクシアに対する就労支援の状況」をロンドンとストックホルムに視察に行ったとき、日本より使い勝手のいい機器を見てきました。写真はロンドンで見てきたディスレクシアの人々にやさしいキーボードです。大きくて、普通のものより目や手に障害のある方や高齢者にも、楽に作業に取り組めます。もっと、もっとユニバーサルデザインが広がり、障碍者も、健常者も、高齢者も、お互いに違和感なく、当たり前に生活できるようになれば、この世の中が明るくなるのですがね。
NPO EDGE 事務局 柴田 章弘

npo_edge at 15:02|PermalinkComments(0) スタッフ日記 

2006年08月11日

「出来ない」ことが幸いする話5

 第7回ディスレクシア当事者会の話の中で、参加された会員2名の男性から面白い報告がありました。ごく平凡な人々のように一般的な仕事は苦手なので、専門職に就いたほうが有利に働けるという話になりました。仕事を変えずに、続けられるということはすばらしいと誉めました。すると二人の返答は「別に不満がないし、転職の仕方がわからない」、「履歴書を書く苦労より今の会社にいたほうがまし」という意外な返答が戻ってきました。ディスレクシアの人々の特徴として、今まで文章がうまく書けないことは不便で、不利益になることだけと考えていました。しかし、転職のための「手続き」は面倒です。その困難さをあえて避けているうちに仕事が長続きする。ある意味では「災い転じて福」となることを知りました。ディスレクシシアも悪いことばかりではありません。無理に辞表を3回書かされ、履歴書を泣く泣く作成していた私には羨ましく感じられました。
ディスレクシア当事者会
世話人 柴田 章弘

npo_edge at 16:11|PermalinkComments(0) スタッフ日記 

2006年08月10日

デイスレクシアについて...

私の周りには不思議とデイスレクシアの人が集まっている気がする...
慣れてはいるもののやっぱり毎回約束の時間に遅れてきたり、忘れられたりすると機嫌が悪くなってしまう時もありますが、さすがに彼らに囲まれているとこっちも学ぶものです。留学中にできたもう付き合いが三年になる友達ですが、彼女は自称ディスレクシアで最初は信じていなかった私ですが、毎回約束を忘れられ「わざとじゃないの?」と思ったときもありますが、知ってゆくにつれて彼女は授業の時間割・課題の提出日などことごとく忘れてしまっているのです。それを見て思ったことは私が怒っても仕方がないこと、それから本人の方がもっと辛いだろうということです。彼女も忘れたくて忘れているわけじゃないし、やっぱり授業や課題等を忘れていやな思いをしているのは彼女自身、それから約束を忘れてしまうたびに友達から怒られてしまうのも彼女。もう一人はデートの時間に3時間遅れていってしまって、ついた時には相手はもういなくなっていたということもあるそうです。なので私は毎回彼女と約束をするときは時間は会う時間より30分早め、それから前日に確認をする、そうしたらお互いに楽になった気がします。そんな彼女がまたやってくれました!「私ってほんとにだめなの・・・」と言うので理由を聞くと帰国子女として仕事の面接を受けた彼女ですが、面接予定の前の日に面接にいってしまったそうです。面接官はアメリカ人で何も言わず面接をしてくれたそうなので、彼女は次の日の夕方になってカレンダーを見るまで日にちが間違っていたことにきずかなっかたのです!!私は大物だなぁと思ったのですが、面接の結果はまだ出ていませんが、面接官も一言言ってあげればよかったのにと思います。でも私も「海賊船」を「怪物船」と呼んでしまったり、50平米を「50 エム 二」 (50m2のこと)と呼んでしまったりしているのでディスレクシアではないのですがあまり人のことは言えません...
あみ

npo_edge at 16:02|PermalinkComments(0) スタッフ日記 

2006年08月07日

ディスレクシア当事者会も一年経過しました。5

6be7d462.JPG
 昨年の8月、成人のディスレクシアで悩んでいる人々の意見交換の場を作り、お互いに前向きに生きようとこの会は作られました。8月5日、第7回ディスレクシア当事者会が無事に終わり、やっとほっとしている状況です。今回は息子さんが成人してから学習障害とわかり、対処の仕方を相談にあるお母さんが参加されました。行きがかり上、われわれ当事者3人が相談に乗ると言う形で話はすすめられました。「出来ないことを無理に努力させるより、出来ないことを認めてあげること。代わりに得意なところを見つけ、ほめて、さらに能力を伸ばしてあげること」を繰り返し、3人が3様の言い回しで語りました。このお母さんは笑顔で、「これからいいところを見つけてほめます」と語ると足取り軽く帰って行きました。「今回も心すっきり充実した会だったのかなあ?」と自己満足しています。又、会の新名称はカンカンガクガクやっているうちに先送りになりました。方向性は見えてきたので、今月中に新名称を付ける予定です。左上に載っている3人の人物絵はこの会のシンボルキャラクターです。誰が誰だかわかりますか。会員のM氏が仕事の合間に描いてくださいました。NPO EDGEの活動が忙しく、頭が混乱し、月一回なんて、出来るわけありません。二ヶ月に一度、忘れない程度に適度な間合いを取ったのよかったのかもしれません。めでたく一年経過しました。ひとえに皆さんのご協力のおかげです。今後とも、よろしくお願いします。
NPO EDGE 事務局 ディスレクシア当事者会世話人 柴田 章弘

npo_edge at 13:56|PermalinkComments(0) DX会