ディスレクシアの研究 IN 英国NO.35 スウェーデンの場合

2003年09月02日

NO.34 メスタの独り言

先日、豪雨の中、「タッタヒトリノアナタヘ」〜一人一人のbeing(存在)を見つめよう、輝かそう!〜というフォーラムに参加しました。講師のお一人荒木次也さんは「困っている今の状況を出発のエネルギーに」と言うタイトルで普段は2時間かけるお話を40分の駆け足で聞かせて下さりました。ギュッと凝縮されていて、そのままお聞かせできれば良いのだけれど、その中でも特に響いたキーワードは「なってよかった不登校」「長所x好きなことx得意なこと=特別な才能」でした。荒木さんのほとばしるエネルギーに元気をいただきました。

「なってよかった不登校」
その荒木さんは東北の田舎の隣にはマタギが住んでいるような片田舎の全校生徒19人しかいないところで学校にほとんど行かずにいたそうです。
朝、家は出るのだけれど、犬やら猫やらウサギやら動物にであって結局学校に行っていませんでした。その後、学校の先生が彼に知的に遅れている生徒の世話を彼に任せてくれ、そのおかげで彼は役割ができ、その結果人と関わる仕事をするようになったという話でした。
身柄は学校に行っていても心は教室にない心の不登校。
メスタも小学校時代はそうでした。窓際のトットちゃん状態だったのです。
不登校は子どものサイン。サインを見逃していい子のまま大人になってしまうとそれこそ取り返しのつかないこともあると聞きます。
その子を見直す良い機会と捉えて、しばらくたって「なってよかった不登校」といえるように。

「長所x好きなことx得意なこと=特別な才能」
悪の三原色は白、青、黒。これはモロッコで飼っていたカメレオンを観察して感じていたことを荒木さんも指摘していました。カメレオンは周りの色に合わせることで良く知られている動物ですが、気分によっても色が変化することはあまり知られていません。気分がいいときは鮮やかな黄緑、求愛のときはその上葉っぱのように身体を平たく広げ大きく見えるような角度でメスの気を引こうとする。けんかをする気分のときは黄緑とクロのまだら模様。
ぎょっとすると白。他のカメレオンにいじめられると真っ黒。
流石に青はないのですが…。当日LD疑似体験のさわりのさわりをしましたが、随分白から青に顔色が変わった方がいました。10分程度でこれだから、一日8 時間、一年200日以上こんな目に遭っていたら、顔色だけでなく心の中まで真っ黒になってしまうでしょう。
カメレオンにとっての鮮やかな黄緑は人間にとってはほのかなピンク。
人は認められ、楽しく感じて、幸せな気分な時、好きなことをしているとき、得意なことをしているとき、ピンクに輝きます。これはディスレクシアの子にもいえます。
不得意なことをあげつらい、教え込むのではなく、良いところを見つけ、認め、得意分野から伸ばしていけば信じられないほど伸びます。
読めないはずの難しい本でも自分の興味がある本だったら読破して、そのおかげで段々読むのがいやではなくなります。
また、自分の好きな分野のことを学んでいるうちに違う能力も上がって行きます。
もちろん違う方法でその知識が吸収できれば言うことはありません。

「蛇足」
中央教育審議会は10月7日に出した初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実・改善方策についての答申の中で次のようにまとめています。

■新学習指導要領の基本的なねらいは[生きる力]の育成。
各学校では,家庭,地域社会との連携の下,[生きる力]を知の側面からとらえた[確かな学力]育成のための取組の充実が必要。

■「総合的な学習の時間」等を通じて学びへの動機付けを図るとともに,
子どもの実態指導内容等に応じて「個に応じた指導」を柔軟かつ多様に導入することなどの工夫による「わかる授業」を行い,子どもたちの学習意欲を高めることがとりわけ重要。

■全国的・地域的な調査により,
[確かな学力]の総合的な状況を把握し,各学校における指導の充実・改善や教育課程の基準の不断の見直しが必要。

昨日届いた小泉首相のメルマガの中で新しく文部科学大臣に就任された河村氏のメッセージには「 ただ、ここで言う「学力」とは、知識を詰め込み、試験で得点がとれるといったことだけを意味しているのではありません。子どもたちが生涯を通じて自ら考える力を育むためには、知識や技能に加えて、学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力なども含めた[確かな学力]が必要です。」とあります。私達EDGEもディスレクシアの子達の真の「確かな学力」を伸ばし、それぞれが生まれ持った「能力」を発揮できるよう「個にう応じた指導」を行う一助となれればと思います。

npo_edge at 01:00│Comments(0) メスタの独り言 

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