メスタの独り言
2002年11月01日
NO.19 かわいい子には旅をさせろ
いろいろな方からご相談を頂くようになってきて、いつもお答えすることがある。
一つは出来ないことに目を向けるのではなく出来ること、得意なこと、興味のあることに目を向けて。と言うことともうひとつは子どもの成長する力を信じて、かわいい子には旅をさせろということ。
家のかわいい子達はしっかりと旅に出て家には居ない。
早くから子どもと離れて暮らすことに賛否両論あるだろうが、私は手放して本当によかったと思う。
ディスレクシアのコダヌキはパスポートをなくす、航空券を捨ててしまう、言語の困難さ(読み書き困難)を抱えているのに良く話せない英語で1人で切り抜けなくてはならない。文字通り右も左もわからない(ディスレクシアは左右がわからないことがある)異国の地で自転車に乗らないと通えないような田舎道をキープレフトを守れないから歩けと言われる。財布を忘れて出かける、待ち合わせ場所を忘れる、時間の管理が出来ない等々。日本に帰ってくる時も一円も持たずに帰国する。どんなに心細かったかと思うがどうにか生き延びてきた。
イギリスに渡ってから3年半以上の間に本当にいろいろな方のご厚意に守られてきたが、多分私がそばにいたらここまで成長しなかったろうと思う。
その間もらったアドバイスは一つ一つ活きている。
まずはKEEP IT SIMPLE。単純化せよ−であった。
それまで、いくもの荷物を抱えていたのを、かぎ、財布、身分証明書などを全て一つの鎖でつないだものを朝起きたら、ズボンのベルト通しにつなぐ。これで一日暮らせる。時間の管理は出かけるときはまず目的地までかかる時間を計算し、二倍にしてから逆算して出かける。そうするとどうにか時間に間に合う。
今週も六本木の事務所にアメリカに長く住む日本の方が見えた。
やはりご子息がLDなので仕事を変えてアメリカに残ったそうだ。
このお父さんも言っていたのが、夏に6週間のサマーキャンプに毎年行かせていて、そのリーダーになったことでものすごく自信が付いたと言う。
外国にやってしまうのは乱暴かもしれないが、親元を離れて山村留学とか夏休みのキャンプとか、読み書きから離れていろいろと経験して体得できる旅にだすのもお奨めだ。お母さん達もその間、少し気分転換をして笑顔で子どもの成長を見ることができれば最高だ。
一つは出来ないことに目を向けるのではなく出来ること、得意なこと、興味のあることに目を向けて。と言うことともうひとつは子どもの成長する力を信じて、かわいい子には旅をさせろということ。
家のかわいい子達はしっかりと旅に出て家には居ない。
早くから子どもと離れて暮らすことに賛否両論あるだろうが、私は手放して本当によかったと思う。
ディスレクシアのコダヌキはパスポートをなくす、航空券を捨ててしまう、言語の困難さ(読み書き困難)を抱えているのに良く話せない英語で1人で切り抜けなくてはならない。文字通り右も左もわからない(ディスレクシアは左右がわからないことがある)異国の地で自転車に乗らないと通えないような田舎道をキープレフトを守れないから歩けと言われる。財布を忘れて出かける、待ち合わせ場所を忘れる、時間の管理が出来ない等々。日本に帰ってくる時も一円も持たずに帰国する。どんなに心細かったかと思うがどうにか生き延びてきた。
イギリスに渡ってから3年半以上の間に本当にいろいろな方のご厚意に守られてきたが、多分私がそばにいたらここまで成長しなかったろうと思う。
その間もらったアドバイスは一つ一つ活きている。
まずはKEEP IT SIMPLE。単純化せよ−であった。
それまで、いくもの荷物を抱えていたのを、かぎ、財布、身分証明書などを全て一つの鎖でつないだものを朝起きたら、ズボンのベルト通しにつなぐ。これで一日暮らせる。時間の管理は出かけるときはまず目的地までかかる時間を計算し、二倍にしてから逆算して出かける。そうするとどうにか時間に間に合う。
今週も六本木の事務所にアメリカに長く住む日本の方が見えた。
やはりご子息がLDなので仕事を変えてアメリカに残ったそうだ。
このお父さんも言っていたのが、夏に6週間のサマーキャンプに毎年行かせていて、そのリーダーになったことでものすごく自信が付いたと言う。
外国にやってしまうのは乱暴かもしれないが、親元を離れて山村留学とか夏休みのキャンプとか、読み書きから離れていろいろと経験して体得できる旅にだすのもお奨めだ。お母さん達もその間、少し気分転換をして笑顔で子どもの成長を見ることができれば最高だ。
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2002年10月15日
NO.18 ジェットコースター
このごろ私の生活はジェットコースターのようです。ものすごいスピードでものすごくいいことと、どうたらいいんだろうということが次から次と襲ってきています。捨てる神があれば拾う神もある。たぶん現在、帰国中の拉致事件被害者の方たちにしても同じでしょう。
また、先週はノーベル賞の受賞で日本中が沸きました。
お二人とも大変魅力的な方たちですね。カミオカンデのお話は以前から伺っていましたが、多分もう一方の田中耕一さんにとっても今回の受賞はあっという間にジェットコースターに乗せられた気分だったでしょう。
研究者にはもともと変人が多いといわれており、多分ディスレクシアではないかと私が勝手に思い込んでいる先生もいらっしゃるのですが、今回受賞されたお二人とも、週刊誌などによると日本の普通の価値観から見ると違う価値観をお持ちのようです。昇進よりも研究をという田中さんに大変好感を持ちましたし、今回の受賞が思わぬ失敗を単なる失敗で終わらせずに、無駄にしなかったことに端を発していることで、去年受賞された白川さんにも共通していると感じました。
もう一人小柴昌俊教授が毎日新聞のインタービューでお答えになっていた、血税で研究をしているのだから何一つ無駄にできないということと、資金が少ないときのほうが帰って工夫をしてよい研究ができるということも励みになりました。
EDGEも少ない資金の中で最大限の効果が上がるような活動を続けたいなと
思った一週間でした。
また、先週はノーベル賞の受賞で日本中が沸きました。
お二人とも大変魅力的な方たちですね。カミオカンデのお話は以前から伺っていましたが、多分もう一方の田中耕一さんにとっても今回の受賞はあっという間にジェットコースターに乗せられた気分だったでしょう。
研究者にはもともと変人が多いといわれており、多分ディスレクシアではないかと私が勝手に思い込んでいる先生もいらっしゃるのですが、今回受賞されたお二人とも、週刊誌などによると日本の普通の価値観から見ると違う価値観をお持ちのようです。昇進よりも研究をという田中さんに大変好感を持ちましたし、今回の受賞が思わぬ失敗を単なる失敗で終わらせずに、無駄にしなかったことに端を発していることで、去年受賞された白川さんにも共通していると感じました。
もう一人小柴昌俊教授が毎日新聞のインタービューでお答えになっていた、血税で研究をしているのだから何一つ無駄にできないということと、資金が少ないときのほうが帰って工夫をしてよい研究ができるということも励みになりました。
EDGEも少ない資金の中で最大限の効果が上がるような活動を続けたいなと
思った一週間でした。
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2002年10月01日
NO.17 ディスレクシアのスペイン人研修生
1)ディスレクシアのスペイン人研修生
台風で潮来の鉄塔がクニャッと曲がった晩、経団連で行われたEUビジネスマン日本研修プログラム(ETP)21期生を迎えるパーティーに参加しました。
このプログラムは20年以上前に始まったもので、当時ヨーロッパと日本の間の貿易が大幅に日本の輸出超過であったのを受けて、日本で振るわないのは日本語を知らないため、日本の商慣習や風土を学ばなくてはという目的で始められました。欧州委員会が予算を組んで毎年40名程度の若いヨーロッパのビジネス・パーソンが日本語を一年間で学び、その後六ヶ月間で日本の企業で研修するというものです。
今回、参加している研修生の中にもディスレクシアの人が1人いました。やはり日本語で大変苦労をしていました。自分は‘特別’なのだからといくら説明しても日本語学校の先生には理解してもらえず、大変苦労していると訴えていました。いわく、「『ドコモ』と『子ども』をいつも間違えます。
書くのが大変です。先生にチャーチルもレオナルド・ダビンチもそうだったといっても判ってくれない。EDGEのウェブサイトを見て本当にうれしかった。」彼はテキスタイル・デザイナーとして実際活躍しているにもかかわらず理解してもらえず、怠けているように見られるのが辛いようでした。
日本人の留学生が英語は大変なはずなのに外国で勉強するほうがイキイキできるのと対照的ですね。
2)聴覚認知と視覚認知
同じ台風の晩、経団連会館に向かうのに音声認知装置付のカーナビに『経団連会館』と指令を出したところ、なんと、一生懸命考えた挙句に『営団赤塚駅』を探し出しました。気を取り直してもう一回、今度は『経団連』というとなんと『千駄木』を一分くらい考えて出してきました。このカーナビの状態が人間で言えば聴覚認知に相当問題があるディスレクシアなんでしょうね。フォノロジーでいうkとeで『け』という音のところのkを聞き落としているのでしょう。
実際人間の場合は「けいだんれん」が「えいらんれん」と聞こえてしまうことがあるようです。
そういえば、スキャナーが出始めの頃、もう8年位前ですが、20万円投資して買ったソフトをインストールして、日本語を読み取ろうとしたらこのソフトがディスレクシア状態になりました。ひらがなはともかく、例えば、この文章でも『始め」は『女台』、『資』は『次貝』、『買った』は『四貝』、『語』は『言五口』というように、ことごとくばらばらに分解して読み取っていました。多分、このソフトの状態は人間で言えば視覚認知のディスレクシアの一種でしょう。メスタの場合は『短』を書くときに『矢』と『豆』、どちらが右でどちらが左なのかがいつもわからなくなって悩みます。悩まなくて済むようになったのはワープロのお陰、筆不精だといわれなくなったのはメールのお陰です。
台風で潮来の鉄塔がクニャッと曲がった晩、経団連で行われたEUビジネスマン日本研修プログラム(ETP)21期生を迎えるパーティーに参加しました。
このプログラムは20年以上前に始まったもので、当時ヨーロッパと日本の間の貿易が大幅に日本の輸出超過であったのを受けて、日本で振るわないのは日本語を知らないため、日本の商慣習や風土を学ばなくてはという目的で始められました。欧州委員会が予算を組んで毎年40名程度の若いヨーロッパのビジネス・パーソンが日本語を一年間で学び、その後六ヶ月間で日本の企業で研修するというものです。
今回、参加している研修生の中にもディスレクシアの人が1人いました。やはり日本語で大変苦労をしていました。自分は‘特別’なのだからといくら説明しても日本語学校の先生には理解してもらえず、大変苦労していると訴えていました。いわく、「『ドコモ』と『子ども』をいつも間違えます。
書くのが大変です。先生にチャーチルもレオナルド・ダビンチもそうだったといっても判ってくれない。EDGEのウェブサイトを見て本当にうれしかった。」彼はテキスタイル・デザイナーとして実際活躍しているにもかかわらず理解してもらえず、怠けているように見られるのが辛いようでした。
日本人の留学生が英語は大変なはずなのに外国で勉強するほうがイキイキできるのと対照的ですね。
2)聴覚認知と視覚認知
同じ台風の晩、経団連会館に向かうのに音声認知装置付のカーナビに『経団連会館』と指令を出したところ、なんと、一生懸命考えた挙句に『営団赤塚駅』を探し出しました。気を取り直してもう一回、今度は『経団連』というとなんと『千駄木』を一分くらい考えて出してきました。このカーナビの状態が人間で言えば聴覚認知に相当問題があるディスレクシアなんでしょうね。フォノロジーでいうkとeで『け』という音のところのkを聞き落としているのでしょう。
実際人間の場合は「けいだんれん」が「えいらんれん」と聞こえてしまうことがあるようです。
そういえば、スキャナーが出始めの頃、もう8年位前ですが、20万円投資して買ったソフトをインストールして、日本語を読み取ろうとしたらこのソフトがディスレクシア状態になりました。ひらがなはともかく、例えば、この文章でも『始め」は『女台』、『資』は『次貝』、『買った』は『四貝』、『語』は『言五口』というように、ことごとくばらばらに分解して読み取っていました。多分、このソフトの状態は人間で言えば視覚認知のディスレクシアの一種でしょう。メスタの場合は『短』を書くときに『矢』と『豆』、どちらが右でどちらが左なのかがいつもわからなくなって悩みます。悩まなくて済むようになったのはワープロのお陰、筆不精だといわれなくなったのはメールのお陰です。
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2002年09月21日
NO.16 Dr.イアン・スマイズ氏のエッセイ
☆英国のディスレクシア コンサルタント、Dr.イアン・スマイズが15日、来日されました。
連日、精力的に学校を見学されたり、EDGEのメンバーとワークショップを行っています。今回のメルマガは、博士にエッセイをお願いいたしました。
メスタのひとりごとはお休みします。
#ディスレクシアの人たち全てが同じような読み書きの困難を抱えているのでしょうか?
最近、ディスレクシアと見られる双子のお子さんのアセスメントの依頼を受けました。二卵性の双生児でしたが、同じように一緒に育てられ、学校でも同じクラスに入っていました。読み書きについては同じような困難さを示していました。それでも特異的な困難さを評価していくと、片方は韻をふむことや新しい言葉を読むときに音韻性の困難さが目立つのに対して、もう片方は聴覚性の短期記憶に困難さがあることがわかりました。
ということは、二人は違う方法で教えられなくてはならないのです。音韻性の困難さがあるときはフォニックスのプログラムが必要ですし、もう片方の短期記憶に関してはこの困難さを克服するための戦略が必要となります。
短期記憶が問題の場合にいくらフォニックスのプログラムに沿った教育をしても時間を無駄に過ごしていることになるだけです。
これは英語を話す子どもの例でしたが、日本語を含むほかの言語でも同じことが言えると思います。一人一人の認知のプロファイルを理解することが重要であり、ディスレクシアだからみんなおんなじ困難さがあり、一つのプログラムで教えていけばよいというものではないことをキモに銘じなくてはいけません。ディスレクシアの人はそれぞれ違っていて、そのためにそれぞれに適切な教育計画がなされなくてはなりません。
#スナップショット
芭蕉は彼の短い滞在の感想を17の選び抜かれた文字に時、場所、文化の要素をつかんで、凝縮することができるのでしょうが、日本語の語彙も文化の理解も浅い外国人としては、スナップショットにまとめることくらいしかできません。
大変な抵抗と注意と心配についての話し合いの結果、生徒に対する情熱と文句のはさみようがない献身を見せてくれた日本の小学校の先生方にお会いできたのは喜びでした。生徒たちは単に授業に参加していただけではなく大変喜んで授業を受けていました。訪れた学校では、いろいろな困難さが指摘されているにもかかわらず大変洗練されたインクルージョン教育を見ることができました。全体的に遅れが見える児童をほかの児童が自発的に手助けし、特異的な学習の困難さを見せる児童にはサポートが早い時期から与えられていました。しかし、これだけで日本の状況は大変良いとか大げさに言うのは避けたいと思います。というのは、これまでに訪れた諸外国でも経験したことなのですが、大体、私を受け入れて下さる学校はベストな学校であったからです。生徒にはサポートは与えられてはいましたが、その児童の本当の困難さとニーズが何なのかをきちんと見ることのできる人がいないからです。そのためのツールが日本語ではまだ存在しません。あったとしても体系だった処方(Remediation)プログラムはまだきちんと開発されていません。ということは、本来の意味での一人一人にあったIEP(個別教育プログラム)を組むことができません。
個別に対応する適切なIEPができない限り、そしてそれを組むことのできる教師と教材ができない限り、まだまだやらなくてはならないことが山ほどあります。
EDGEは活動に焦点をおき、専心と決心だけでなく、実現のための計画と方法を用意しています。この組織が計画を現実に換える能力を持っていることを私は知っています。将来もEDGEの力となり、文化の理解とより日本語の力をつけて日本を訪れたいと思っています。
今回の忘れがたい思い出は一年生の生徒たちから「花笠音頭」を見せてもらった後で、手作りの笠をもらったことです。
芭蕉の句にある「卯の花をかざしに関の晴れ着かな」ではありませんが、紙の花を広げると、今年の私の晴れ着の帽子になることは請け合いです。
Dr. Ian Smythe
2002年9月20日
連日、精力的に学校を見学されたり、EDGEのメンバーとワークショップを行っています。今回のメルマガは、博士にエッセイをお願いいたしました。
メスタのひとりごとはお休みします。
#ディスレクシアの人たち全てが同じような読み書きの困難を抱えているのでしょうか?
最近、ディスレクシアと見られる双子のお子さんのアセスメントの依頼を受けました。二卵性の双生児でしたが、同じように一緒に育てられ、学校でも同じクラスに入っていました。読み書きについては同じような困難さを示していました。それでも特異的な困難さを評価していくと、片方は韻をふむことや新しい言葉を読むときに音韻性の困難さが目立つのに対して、もう片方は聴覚性の短期記憶に困難さがあることがわかりました。
ということは、二人は違う方法で教えられなくてはならないのです。音韻性の困難さがあるときはフォニックスのプログラムが必要ですし、もう片方の短期記憶に関してはこの困難さを克服するための戦略が必要となります。
短期記憶が問題の場合にいくらフォニックスのプログラムに沿った教育をしても時間を無駄に過ごしていることになるだけです。
これは英語を話す子どもの例でしたが、日本語を含むほかの言語でも同じことが言えると思います。一人一人の認知のプロファイルを理解することが重要であり、ディスレクシアだからみんなおんなじ困難さがあり、一つのプログラムで教えていけばよいというものではないことをキモに銘じなくてはいけません。ディスレクシアの人はそれぞれ違っていて、そのためにそれぞれに適切な教育計画がなされなくてはなりません。
#スナップショット
芭蕉は彼の短い滞在の感想を17の選び抜かれた文字に時、場所、文化の要素をつかんで、凝縮することができるのでしょうが、日本語の語彙も文化の理解も浅い外国人としては、スナップショットにまとめることくらいしかできません。
大変な抵抗と注意と心配についての話し合いの結果、生徒に対する情熱と文句のはさみようがない献身を見せてくれた日本の小学校の先生方にお会いできたのは喜びでした。生徒たちは単に授業に参加していただけではなく大変喜んで授業を受けていました。訪れた学校では、いろいろな困難さが指摘されているにもかかわらず大変洗練されたインクルージョン教育を見ることができました。全体的に遅れが見える児童をほかの児童が自発的に手助けし、特異的な学習の困難さを見せる児童にはサポートが早い時期から与えられていました。しかし、これだけで日本の状況は大変良いとか大げさに言うのは避けたいと思います。というのは、これまでに訪れた諸外国でも経験したことなのですが、大体、私を受け入れて下さる学校はベストな学校であったからです。生徒にはサポートは与えられてはいましたが、その児童の本当の困難さとニーズが何なのかをきちんと見ることのできる人がいないからです。そのためのツールが日本語ではまだ存在しません。あったとしても体系だった処方(Remediation)プログラムはまだきちんと開発されていません。ということは、本来の意味での一人一人にあったIEP(個別教育プログラム)を組むことができません。
個別に対応する適切なIEPができない限り、そしてそれを組むことのできる教師と教材ができない限り、まだまだやらなくてはならないことが山ほどあります。
EDGEは活動に焦点をおき、専心と決心だけでなく、実現のための計画と方法を用意しています。この組織が計画を現実に換える能力を持っていることを私は知っています。将来もEDGEの力となり、文化の理解とより日本語の力をつけて日本を訪れたいと思っています。
今回の忘れがたい思い出は一年生の生徒たちから「花笠音頭」を見せてもらった後で、手作りの笠をもらったことです。
芭蕉の句にある「卯の花をかざしに関の晴れ着かな」ではありませんが、紙の花を広げると、今年の私の晴れ着の帽子になることは請け合いです。
Dr. Ian Smythe
2002年9月20日
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2002年09月14日
NO.15 メスタの独り言
ここのところ毎月イギリスやアメリカに行っています。
今回はイギリスで感じたこと。
昨年12月のEDGE主催のシンポジウムで英国からいらしたワイデル先生は「英国の医学部の中にはディスレクシアの学生を受け入れない学校がある」と仰っていました。今回の研修ではスコットランドの少なくとも3つの大学の建築学部ではディスレクシアの学生を優先的に入れると聞きました。空間認識、創造性などの見地から優れた作品を生み出す力を持つディスレクシアの人たちも多くいるからだそうです。
海外の企業ではその独創性からディスレクシアの人しか雇わない企業もあるそうです。もちろん優秀な経営陣がいて成り立つのですが…。
また、ついにあのバージン・アトランティックのリチャード・ブランソン氏が自分がディスレクシアであることを認めて、英語の基本スキルのテストで優勝したという記事がディスレクシアの雑誌に載っていました。ブレア首相と握手をしていましたよ。そういうアントルプルノール(起業家)には大変優秀な秘書が必ず付いているそうです。
今回のメルマガは盛りだくさんなので、ここら辺でお後がよろしいようで
今回はイギリスで感じたこと。
昨年12月のEDGE主催のシンポジウムで英国からいらしたワイデル先生は「英国の医学部の中にはディスレクシアの学生を受け入れない学校がある」と仰っていました。今回の研修ではスコットランドの少なくとも3つの大学の建築学部ではディスレクシアの学生を優先的に入れると聞きました。空間認識、創造性などの見地から優れた作品を生み出す力を持つディスレクシアの人たちも多くいるからだそうです。
海外の企業ではその独創性からディスレクシアの人しか雇わない企業もあるそうです。もちろん優秀な経営陣がいて成り立つのですが…。
また、ついにあのバージン・アトランティックのリチャード・ブランソン氏が自分がディスレクシアであることを認めて、英語の基本スキルのテストで優勝したという記事がディスレクシアの雑誌に載っていました。ブレア首相と握手をしていましたよ。そういうアントルプルノール(起業家)には大変優秀な秘書が必ず付いているそうです。
今回のメルマガは盛りだくさんなので、ここら辺でお後がよろしいようで
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2002年09月01日
NO.14 文字のない文化とディスレクシア
ディスレクシアは文字という記号を目から、耳から入れてそれを音として出す、文字として再現するとことが困難な症状です。
そう考えると文字を持たない、アイヌやジプシーの社会ではディスレクシアの気がある人たちはどのように暮らしているのだろう?今週、北海道に行って考えました。
読み書きはできなくても何もハンディがなかったのではないでしょうか?
短期記憶は悪くても体験によって体得できる人たちはアイヌの自然と一体になっての暮らしは大変得意だったのではないでしょうか?
鮭や鹿を狩り、自然を愛でつつという暮らしを今の日本で実行するのは難しいことですが、国会議員をしていたアイヌ出身の萱野茂さんはできるならそういう生活に戻るのが一番だと語ってくれました。
今の日本では読み書き計算ができないと学問ができないと思われがちですが、人類が文字を手に入れてからまだ4,5000年といわれています。それよりずっと以前から身に着けている知恵を大事にしたいなと、北の大地、アイヌのコタンをたずねて思いました。
そう考えると文字を持たない、アイヌやジプシーの社会ではディスレクシアの気がある人たちはどのように暮らしているのだろう?今週、北海道に行って考えました。
読み書きはできなくても何もハンディがなかったのではないでしょうか?
短期記憶は悪くても体験によって体得できる人たちはアイヌの自然と一体になっての暮らしは大変得意だったのではないでしょうか?
鮭や鹿を狩り、自然を愛でつつという暮らしを今の日本で実行するのは難しいことですが、国会議員をしていたアイヌ出身の萱野茂さんはできるならそういう生活に戻るのが一番だと語ってくれました。
今の日本では読み書き計算ができないと学問ができないと思われがちですが、人類が文字を手に入れてからまだ4,5000年といわれています。それよりずっと以前から身に着けている知恵を大事にしたいなと、北の大地、アイヌのコタンをたずねて思いました。
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2002年08月15日
NO.13 映画の中のディスレクシア
台風が続いて来ると戦々恐々とします。このNPOの事務所になっている北青山の事務所は地下鉄青山一丁目駅から徒歩2分、周りは東宮御所、外苑の銀杏並木が見張らせる抜群の立地ですが、なんと言っても築40年の建物の最上階なので何回直しても雨漏りがするのです。
今週もポタポタと嫌な音がノ
映画の中のディスレクシア
雨の日の楽しみはビデオです。
先日、外国では見る気がしなかったといって、子ども達が「パールハーバー」のビデオをレンタルしてきました。なんと主人公の男性はディスレクシアではありませんか?パイロットになるために健康診断を受けるときに、目の検査をしながら、読めない彼に看護婦さんが「小学校に行きなおしてからもう一回きなさい」というと彼は「僕は馬鹿ではない、昔から字が読めないだけで数学や空間認知、運動能力には長けている。今僕をパイロットとして合格させないと君は国家に対して大きな損害を与えることになる」というような会話がなされていました。
ディスレクシアと言う名は出てこなかったものの、主人公はディスレクシアそのものです。
講演会の質問へのお答え
7月7日は200名以上の方に御来場いただき大変有意義な講演会を催すことが出来ました。途中でいただいた質問に関しては来月にはウェブサイト上でお答えをお載せできると思いますが、いくつかこの場を借りて参加できなかった方たちに臨場感を味わっていただきます。
1)成人したディスレクシアの人が犯しがちな日本語の間違いと称して御紹介したのが区_凶(16歳の子が手紙の宛名で書いた)杉山_山形(メスタが新聞で見て、他の人に伝えるときに「やまがた」と言った)三木_森(三本の木というイメージからか?)
それに対して英語で犯しがちな間違いは?と言う質問がありました。
メスタはいまだにPoepleなのかPeopleなのか間違えます。
今ではワープロの自動修正に登録しています。
was_saw
dog_god
bed_deb
なんていうのはよく言われます。
2)ディスレクシアの青年は自分がディスレクシアだとアセスメントを受けてほっとしたといいました。
それに対して質問は「いつアセスメントを受けるのが一番適当か?」でした。
本人の答えは「早ければ早いほど良いと思うけれど、僕は日本で小さいときに言われても受け入れられなかったと思う。それは判明しても何のサポートもなければ、そして周りの理解がなければ意味がない。」でした。
ディスレクシアやADHDを持つ本人が講演会などで発言したのは今までも余りありませんでした。彼らの勇気に感動をしたという感想を一杯いただきました。そのような中で、一日も早く、アセスメントとサポート体制を作らねばとの思いを新たにしました。
今週もポタポタと嫌な音がノ
映画の中のディスレクシア
雨の日の楽しみはビデオです。
先日、外国では見る気がしなかったといって、子ども達が「パールハーバー」のビデオをレンタルしてきました。なんと主人公の男性はディスレクシアではありませんか?パイロットになるために健康診断を受けるときに、目の検査をしながら、読めない彼に看護婦さんが「小学校に行きなおしてからもう一回きなさい」というと彼は「僕は馬鹿ではない、昔から字が読めないだけで数学や空間認知、運動能力には長けている。今僕をパイロットとして合格させないと君は国家に対して大きな損害を与えることになる」というような会話がなされていました。
ディスレクシアと言う名は出てこなかったものの、主人公はディスレクシアそのものです。
講演会の質問へのお答え
7月7日は200名以上の方に御来場いただき大変有意義な講演会を催すことが出来ました。途中でいただいた質問に関しては来月にはウェブサイト上でお答えをお載せできると思いますが、いくつかこの場を借りて参加できなかった方たちに臨場感を味わっていただきます。
1)成人したディスレクシアの人が犯しがちな日本語の間違いと称して御紹介したのが区_凶(16歳の子が手紙の宛名で書いた)杉山_山形(メスタが新聞で見て、他の人に伝えるときに「やまがた」と言った)三木_森(三本の木というイメージからか?)
それに対して英語で犯しがちな間違いは?と言う質問がありました。
メスタはいまだにPoepleなのかPeopleなのか間違えます。
今ではワープロの自動修正に登録しています。
was_saw
dog_god
bed_deb
なんていうのはよく言われます。
2)ディスレクシアの青年は自分がディスレクシアだとアセスメントを受けてほっとしたといいました。
それに対して質問は「いつアセスメントを受けるのが一番適当か?」でした。
本人の答えは「早ければ早いほど良いと思うけれど、僕は日本で小さいときに言われても受け入れられなかったと思う。それは判明しても何のサポートもなければ、そして周りの理解がなければ意味がない。」でした。
ディスレクシアやADHDを持つ本人が講演会などで発言したのは今までも余りありませんでした。彼らの勇気に感動をしたという感想を一杯いただきました。そのような中で、一日も早く、アセスメントとサポート体制を作らねばとの思いを新たにしました。
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2002年08月01日
NO.12 アメリカは大きい
小学校の頃とっても大きく見えた小学校の机や校庭、担任の先生が卒業して同窓会などでみると拍子抜けするほど小さく見えた思い出を皆様はお持ちではないでしょうか?
私のアメリカの原体験は6歳のときフランスから6歳上の姉と日本へ向う飛行機が給油のため立ち寄ったアラスカのアンカレッジで機体の整備の都合で飛び立たなくなりホテルで2泊したときにあります。何と今はなき石原裕次郎が一緒で彼に絵本を読んでもらったりして気を紛らわした思い出と共にアメリカの朝ごはんが忘れられません。絞りたてのミルクが大きなコップになみなみと注がれ、大きなパンにたっぷりのバター、卵を3個は使ったと思われるオムレツ。
時は流れて40数年後、私もずいぶん大きくなったはずなのにアメリカはやっぱり大きかった。昼食は副会長の長田さんと半分こにしてもまだ多いくらい。服も日本ではLサイズの私でもSサイズで十分。国の中に時差が3時間、ハワイまで入れると5時間もあるなんて!ホテルの部屋も大きくて寂しいくらい。
何をいまさらといわれそうですが、原体験を再現した旅でした。
多言語、多文化下のディスレクシア
今回の訪米の主目的はアメリカ、イギリス、ヨーロッパのディスレクシア協会が共催する多言語、多文化下のディスレクシアに関する国際会議に出席するためでした。EFL、ESLを学ぶ人たちの英語教育、香港の漢字でのディスレクシア、アセスメントのあり方等興味深いセッションが続きました。中でもわかりやすいテーマでおもしろかったのはOECD加盟国で実施しているLiteracyの調査の中間発表でした。
22カ国で16歳から上の成人に聞き取り調査をしています。サンプル数は68000件。通常の日常生活で不便をしない程度のLiteracyが5段階のレベル3という測り方でいくつものテストや質問で浮き彫りになるのはアメリカ、イギリスではレベル1と2で50%になるという驚くべき数字だというのです。すべての国ではありませんがLDだと自分で申告している人の率(この場合は学校で学習で困難さを覚えていたという率)や不便を感じている程度、そして実際のLiteracyも統計で見られます。初めに簡単なスクリーニングで知的な障害者は省かれています。
識字率の意味が生活に密着した形で測られていることが重要だと感じました。その方法は例えば薬の効能書きから自分はどの程度その薬を飲めばいいのかがわかる、除草剤の正しい使用方法が読み取れるなどが設問でした。
イギリスはすでにこの調査から識字率が低いことが経済的だけではなく雇用など社会的にもどれだけの損失を国家に与えているかをポンドでしっかりと計算した上で、対応して政策とそれに見合う予算を算出しています。
OECDの重要な加盟国である日本の調査の報告がないので訊ねたところどういうわけか、我が日本はこの調査のフィールドリサーチは参加したがそのあとは何の連絡もないとスウェーデンの担当者が言っていました。是非日本でも受験用の識字ではなく生活に密着した識字率の調査を実施していただきたいと思った次第です。
私のアメリカの原体験は6歳のときフランスから6歳上の姉と日本へ向う飛行機が給油のため立ち寄ったアラスカのアンカレッジで機体の整備の都合で飛び立たなくなりホテルで2泊したときにあります。何と今はなき石原裕次郎が一緒で彼に絵本を読んでもらったりして気を紛らわした思い出と共にアメリカの朝ごはんが忘れられません。絞りたてのミルクが大きなコップになみなみと注がれ、大きなパンにたっぷりのバター、卵を3個は使ったと思われるオムレツ。
時は流れて40数年後、私もずいぶん大きくなったはずなのにアメリカはやっぱり大きかった。昼食は副会長の長田さんと半分こにしてもまだ多いくらい。服も日本ではLサイズの私でもSサイズで十分。国の中に時差が3時間、ハワイまで入れると5時間もあるなんて!ホテルの部屋も大きくて寂しいくらい。
何をいまさらといわれそうですが、原体験を再現した旅でした。
多言語、多文化下のディスレクシア
今回の訪米の主目的はアメリカ、イギリス、ヨーロッパのディスレクシア協会が共催する多言語、多文化下のディスレクシアに関する国際会議に出席するためでした。EFL、ESLを学ぶ人たちの英語教育、香港の漢字でのディスレクシア、アセスメントのあり方等興味深いセッションが続きました。中でもわかりやすいテーマでおもしろかったのはOECD加盟国で実施しているLiteracyの調査の中間発表でした。
22カ国で16歳から上の成人に聞き取り調査をしています。サンプル数は68000件。通常の日常生活で不便をしない程度のLiteracyが5段階のレベル3という測り方でいくつものテストや質問で浮き彫りになるのはアメリカ、イギリスではレベル1と2で50%になるという驚くべき数字だというのです。すべての国ではありませんがLDだと自分で申告している人の率(この場合は学校で学習で困難さを覚えていたという率)や不便を感じている程度、そして実際のLiteracyも統計で見られます。初めに簡単なスクリーニングで知的な障害者は省かれています。
識字率の意味が生活に密着した形で測られていることが重要だと感じました。その方法は例えば薬の効能書きから自分はどの程度その薬を飲めばいいのかがわかる、除草剤の正しい使用方法が読み取れるなどが設問でした。
イギリスはすでにこの調査から識字率が低いことが経済的だけではなく雇用など社会的にもどれだけの損失を国家に与えているかをポンドでしっかりと計算した上で、対応して政策とそれに見合う予算を算出しています。
OECDの重要な加盟国である日本の調査の報告がないので訊ねたところどういうわけか、我が日本はこの調査のフィールドリサーチは参加したがそのあとは何の連絡もないとスウェーデンの担当者が言っていました。是非日本でも受験用の識字ではなく生活に密着した識字率の調査を実施していただきたいと思った次第です。
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2002年07月13日
NO.11 今度は渡米です!
明日からアメリカに行ってきます。ワシントンでアメリカ、イギリス、ヨーロッパのディスレクシアの専門家が集まり、多言語、多文化下におけるディスレクシアに関する国際学会が開催されるのに副会長の長田さんと珍道中をしてまいります。
アメリカとイギリスではディスレクシアの定義の範囲が微妙に違うので実際に現場でどう違うのかを見極められたらと思っています。アメリカのLD教育で有名なランドマークスクールにも行きますが、あいにくと休暇中のため子ども達がいないのであまりきちんとした観察は出来ないかもしれません。
会場となるショアマンホテルは歴代大統領が就任パーティーをしたことでも有名なところだそうです。アメリカ大陸には初めて足を踏み入れます。ドキドキ!
さて、来る7月7日には麻布区民センターで日本では初めてだと思われますが二人の学生が壇上で話します。
一人は英国で今度の9月から建築の大学に通うことになるディスレクシアの男子、もう一人はADHDの男子大学生です。
二人にはどんな風に育ってきたのか、これからの日本の特別支援教育に望むことなど大いに話してもらえればと今から期待しています。(お申し込みはhttp://www.npo-edge.jp)
ラベルを貼るなといわれることもありますが、本人達は自分のことをよりよく知ることで楽になり、自分の本来もっている能力を発揮できるようになって来ました。また、周りに受け入れてくれる環境がありました。そこのところも当日ご披露できると思います。
子ども達が悩むことなく、スムースに自分のことを知り、周りに判ってもらい、サポートしてもらえる、そしてその力を社会に還元できるような仕組みが欲しいと切に願います。
その第一歩として、今度イギリスでの研修旅行を企画しております。ディスレクシア先進国のイギリスで10日間にわたりディスレクシアについて学び、その教育の場での
対応とサポートについて知り身に着ける機会です。
ご興味のある方はhttp://www.npo-edge.jpをご覧ください。
アメリカとイギリスではディスレクシアの定義の範囲が微妙に違うので実際に現場でどう違うのかを見極められたらと思っています。アメリカのLD教育で有名なランドマークスクールにも行きますが、あいにくと休暇中のため子ども達がいないのであまりきちんとした観察は出来ないかもしれません。
会場となるショアマンホテルは歴代大統領が就任パーティーをしたことでも有名なところだそうです。アメリカ大陸には初めて足を踏み入れます。ドキドキ!
さて、来る7月7日には麻布区民センターで日本では初めてだと思われますが二人の学生が壇上で話します。
一人は英国で今度の9月から建築の大学に通うことになるディスレクシアの男子、もう一人はADHDの男子大学生です。
二人にはどんな風に育ってきたのか、これからの日本の特別支援教育に望むことなど大いに話してもらえればと今から期待しています。(お申し込みはhttp://www.npo-edge.jp)
ラベルを貼るなといわれることもありますが、本人達は自分のことをよりよく知ることで楽になり、自分の本来もっている能力を発揮できるようになって来ました。また、周りに受け入れてくれる環境がありました。そこのところも当日ご披露できると思います。
子ども達が悩むことなく、スムースに自分のことを知り、周りに判ってもらい、サポートしてもらえる、そしてその力を社会に還元できるような仕組みが欲しいと切に願います。
その第一歩として、今度イギリスでの研修旅行を企画しております。ディスレクシア先進国のイギリスで10日間にわたりディスレクシアについて学び、その教育の場での
対応とサポートについて知り身に着ける機会です。
ご興味のある方はhttp://www.npo-edge.jpをご覧ください。
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2002年07月03日
NO.10 ドタバタ訪英記
ワールドサッカーと女王陛下御即位50周年(Golden Jubilee)に沸き立つイギリスに行ってきました。パブというパブは白に赤い十字のイングランド旗がはためき、大画面の前で大人も子供もユニフォームを着て大騒ぎです。
スェーデン対イングランドは引き分けということもあったのでしょうが比較的友好的に済みました。我が家のこども達はベルギー人の友達と日本対ベルギー戦を観戦したそうです。
タクシーもユニオンジャックとイングランドの旗をつけて走っています。
バッキンガムパレスで行われたコンサートでも女王陛下が久々に素晴らしい笑顔を見せてくれました。開かれた王室ということでパレスの外で集まった人たちにもお話をしておられました。
丁度学校の中間休みも重なって、日本のゴールデンウィークのような状態で飛行場もごった返していました。
さて、ということで肝心のディスレクシアの関係部署には29日と30日の二日で10件を回るという超人的なスケジュールになってしまいました。かのイートン校でも50人近くがディスレクシア用の個人の補習を受けているそうです。又そのほかにも50人ほどスペリングと学習技術(Study skill)の授業をとっているそうです。7年前から取り組んでいて、その枠組みを作った方にもお会いしました。
15世紀に出来た町全体が学校の持ち物だというイートン校。
伝統を保ちつつ、新しい試みを取り入れる進取の精神を感じました。
スェーデン対イングランドは引き分けということもあったのでしょうが比較的友好的に済みました。我が家のこども達はベルギー人の友達と日本対ベルギー戦を観戦したそうです。
タクシーもユニオンジャックとイングランドの旗をつけて走っています。
バッキンガムパレスで行われたコンサートでも女王陛下が久々に素晴らしい笑顔を見せてくれました。開かれた王室ということでパレスの外で集まった人たちにもお話をしておられました。
丁度学校の中間休みも重なって、日本のゴールデンウィークのような状態で飛行場もごった返していました。
さて、ということで肝心のディスレクシアの関係部署には29日と30日の二日で10件を回るという超人的なスケジュールになってしまいました。かのイートン校でも50人近くがディスレクシア用の個人の補習を受けているそうです。又そのほかにも50人ほどスペリングと学習技術(Study skill)の授業をとっているそうです。7年前から取り組んでいて、その枠組みを作った方にもお会いしました。
15世紀に出来た町全体が学校の持ち物だというイートン校。
伝統を保ちつつ、新しい試みを取り入れる進取の精神を感じました。
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