日時:2011年1127日(日)14:0016:00
場所:福岡県発達障害者支援センターゆう・もあ
参加者:おとな7名、子ども5名(計12名)
話題提供者:木藤政博さん(同上所長)


2011-11サロンチラシ





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木藤先生11
月のWillサロンは長く障害児者の支援に取り組んで来られた木藤先生にお話をうかがうべく、田川市にある福岡県発達障害者支援センターゆう・もあにお邪魔しました。多忙な木藤先生は、この日も午前中に他市で発達障がい者のための講演会がありましたが、Willサロンのために駆け足でセンターに戻ってきていただきました。その忙しいさなかにも、ちゃんと奥様においしいお茶菓子の準備を頼んでおられたことが、さすが気遣いの木藤先生だなぁ~と感激しました。



 到着してまず、ゆう・もあの建物を見て、その規模の小ささに驚きました。福岡県内に4か所あるという発達障害者支援センターですが、ここの職員さんは4人。その4人で乳幼児から大人まで二百数十名にものぼる利用者の方々や学校の先生などからの相談を受けたり、療育指導を行っておられます。一回の療育相談に2時間ほどかかるため、お一人が利用できるのは1カ月半に一度くらいの頻度になるそうです。利用料は、県の施設と言うことで無料なので、利用したい人はたくさんいます。病院や療育センターで発達障害の診断はついていないが、保護者や支援者から見て気になる子も、利用して良いというのがゆう・もあのすごいところです。「本当は週単位で利用してもらいたいんだけどね…」と木藤先生もため息をつかれていました。発達障害の特性を持つ子どもが増えていると言われる中、支援センターの規模、数ともにまだまだ足りない現実が見えてきました。また、地方分権の流れの中、自治体間の格差がかなりあるようです。どこに生まれたのかで支援が受けられたり受けられなかったりといった不平等がいつかなくなるといいのになぁと考えていました。



 先生はセンターでの相談以外に、県内の幼稚園・保育所、学校などに訪問し、気になる子どもへの対応について、保育士さんや先生方の相談も受けておられます。「親が子どもの障がいに気がついていない場合、その親への対応はどのようにされていますか?」との質問には、まずはその子の特性(得意なことと苦手なこと)について話し、子どもが幸せに暮らすために相談を受けてみないかと勧めるそうです。親は、「障がい=ものすごく大変なこと」と考え、受け入れられずにいることがあるが、苦手な事があってもその人の全てがダメなわけではない。と先生はおっしゃいます。私は、先生のお人柄が表れている言葉だなぁと感じました。



また、センターの職員が、成人の利用者の就労のために、熱心に企業や地元の農家などを回っておられるという話も感激しました。発達障害は、ひとくくりにできない性格や性質があります。その人その人にあった仕事を見つけることも、先生たち職員の仕事の一つだそうです。「きちんと税金が払える生活をするために」日々地道に活動もしておられます。経過観察と療育指導だけではなく、障害者が「できる範囲で自立した生活」を送られるように支援することが、このセンターの目的の一つなのだと改めて気づかされました。



ブログ用ADHDについては、小中学校で周りがうまくかかわれば、高校ではさほど気にならないほど問題なく過ごせるようになることもあるそうで、「早期の適切な治療が大切」とおっしゃっていました。親子で過ごす乳幼児期にはあまり問題が見えてこないが、幼稚園などの集団の場に参加してはじめて子どもの特性が表れる。そのために親が気付きにくいということがあるとすれば、乳幼児期に定期的に多くの親子が接し、親もまわりのたくさんの子どもを見ることで、我が子を客観的に見ることが出来るような場の必要性も感じました。またそのような親子を理解し、支える人間関係が地域に作られていくといいなぁと感じながら帰路につきました。



あれから木藤先生の笑顔がずっと頭の中に残っていて、そのお陰で、とっても落ち着いて物事に対処できている感じがします。また、じっくりお話しを聞けるチャンスがあるといいな・・・と思っています。