コンサマトリー（consummatory）

それ自体が目的であること。

その行為そのものが目的であり、ただそれだけで欲求が充足するようなことを、コンサマトリーといいます。
逆に、その行為は別の目的のための手段であり、それだけでは欲求が満たされないようなことは、インストゥルメンタルといいます。

自分の行動や他人の行動が、果たしてコンサマトリーな行動なのかインストゥルメンタルな行動なのか、考えてみることの価値はありそうですよ。

いくつか、話の例を並べてみましょう。

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例えば、テレビをつけておくという行為。
ドラマやお笑いを見たり、情報を収集するためにテレビをつけておくのは、インストゥルメンタルな行為です。
テレビをつけておくだけで寂しさが紛れるからテレビをつけておくのは、コンサマトリーな行為です。
ここでコンサマトリーな人に対して「番組を見てないのならテレビを消しましょう」なんて発言は、筋が違うわけです。

例えば、学校で勉強するという行為。
将来行きたい学校やなりたい職業のために勉強するのは、インストゥルメンタルな行為です。
新しい発見ができて心が満たされるから勉強するのは、コンサマトリーな行為です。
ここでコンサマトリーな人に対して「そんな勉強して何の役に立つの？」なんて発言は、筋が違うわけです。

例えば、イオンに行くという行為。
買いたい商品や見たいイベントがあってイオンに行くのは、インストゥルメンタルな行為です。
何となくイオンに行くと楽しい気分になれるからイオンに行くのは、コンサマトリーな行為です。
ここでコンサマトリーな人に対して「何が見たくてイオンに来たの？」なんて発言は、筋が違うわけです。

例えば、恋人同士の会話という行為。
お互いに意思疎通を図ったり情報を共有するために会話するのは、インストゥルメンタルな行為です。
ただ二人で会話をしているだけで幸せでいられるから会話するのは、コンサマトリーな行為です。
ここでコンサマトリーな人に対して「話をするなら何が言いたいのか用件をまとめようよ」なんて発言は、筋が違うわけです。

例えば、他人の住所を調べるという行為。
手紙を送ったり訪問するために住所を調べるのは、インストゥルメンタルな行為です。
住所フェチな人が心の充足を得るために住所を調べるのは、コンサマトリーな行為です。
ここでコンサマトリーな人に対して「人んちの住所を調べて何する気だよ」なんて発言は、筋が違うわけです。

例えば、ケータイを携帯するという行為。
日頃の連絡のやりとりや緊急時の通信手段としてケータイを携帯するのは、インストゥルメンタルな行為です。
日頃特に電話やメールが来なくてもとりあえず持っていないと落ち着かないからケータイを携帯するのは、コンサマトリーな行為です。
ここでコンサマトリーな人に対して「普段全然使ってないんだから持ち歩く必要ないんじゃない？」なんて発言は、筋が違うわけです。


こんな感じで、違いが分かりましたでしょうか。
あなたは普段、コンサマトリーな行動をしていますか？


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Comments

例があるのでわかりやすい。ありがとうございます。

Posted by 劉 at 2011年11月25日 00:03