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休日。この日は、何となく横浜方面に遠征してみるかなと言う気分になり、どの店へという具体的な計画もないままに家を出ました。そう言えばと向ったのが、20数年前に横浜の事業所に勤務していた頃、得意先回りでよく訪れていた東神奈川から白楽にかけての辺り。横浜線で東神奈川まで行って下車。

東神奈川駅前から、東横線の東白楽駅を過ぎて、横浜上麻生線(県道)を六角橋方面に辿ります。昔の面影はあるものの、大きく町並みは変っていますな。20数年の時の経過は馬鹿にできません。さて、15時半頃と時間帯が悪く、頭に浮かんでいた同所周辺のラーメン店はほぼほぼ中休み中w 六角橋商店街を白楽駅まで辿った後、引返して来て、昔、六角家の本店があった辺りに出来ていたとらきち家に入店してみることにします。

同店、千葉に本拠を置く、元直系店である王道家から暖簾分けの比較的新しいお店。と言うことは、未だ総本山に詣でたことのない私としては、直系店に近い雰囲気の一杯が味わえるということかな。ちょっとワクワクしながら16時前に入店。券売機でラーメン(680円)の食券を購入し、カウンターに着席して手渡す際に、「麺柔らかめ、その他普通」と伝えます。厨房にはベテラン風店員が数人。手際よく調理をし、ややあって高台より配膳となりました。


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同色の受皿が付いて、縁にゴールドのライン(よく見るとその下には店名も)の入った黒い丼に、茶濁して潤沢に鶏油の浮かんだ豚骨醤油スープ。その丼上の殆どが、家系らしい海苔3枚、肩ロースチャーシュー、ホウレンソウで埋め尽され、中央部に家系の一杯らしい平打ちの太麺が僅かに覗いています。ではいただきます。

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まずはスープ。豚ガラを高温で炊いた濃厚なベースに、醤油ダレをキツめに合せた豚骨醤油スープ。丁寧に下処理をしていて臭みもなく、乳化脂を多く含む、資本系チェーンの家系とはベクトルが違うショッパ旨いタイプ。レンゲを口に運ぶと、豚出汁の厚みのある旨みと醤油感が、しっかりとバランスしています。とても美味しい。

麺。厨房スペースには、やはり王道家の銘の入った麺箱がありますな。普段から家系を食べつけている訳ではないので、家系の代名詞でもある酒井製麺の麺と、どこがどう違うのかは語ることができませんが、家系らしい少し細めの平打ち太麺。オーダー通り、少しムチ感のあるモキュッとした、柔らかめの食感に仕上がっていて良い感じ。家系の一杯は、個人的にはこれくらいの茹で加減が一番好みです。美味しい。

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チャーシューは、直系の流れを汲むスモークタイプ。旨味がスープに逃げ出してしまったような、出涸し感の全くない、ブリッとした存在感のあるチャーシュー。これは美味しい。これなら、滅多に頼まないチャーシュー麺を頼んでも良いかなと思える逸品です。

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さて半ば。潤沢に用意された卓上アイテムの中から、まずは粗挽きトウガラシと刻みニンニクを使ってカスタム。この粗挽きトウガラシは、豆板醤ほど塩分の添加がなされていないので、極端にスープをショッパくすることもありません。ピリ感とニンニキーなパンチがアップして良い感じ。

その後、同店自家製の刻みショウガなるものも試してみることにします。紅ショウガ状のピースに刻まれたショウガの酢漬け。色は無色。これを付属のトングでレンゲ一杯分投下。サッパリとした後味に変化するのを確認。最後の締めにはこの手のチューンもありかなw 2段階のブーストを発動し、KKにて掻っ込んで食了。食べ終えた黒丼には同店のロゴが、金色に輝いていました。

私などは、家系総本山はもちろん、直系と言われるお店やその流れにある店舗で食べつけている訳ではなく、ターミナルに多く存在する資本系のその系統でいただく頻度の方が多い位です。そんな私でも、横浜に店舗を構える、直系あるいはそこに源流を持つお店でいただくと、あぁやはりコチラが本物なんだなとしっかり感じることができた一杯でした。

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【住所】 神奈川県横浜市神奈川区西神奈川3-1-1
【電話】 045-491-5953
【時間】 11:00~22:00
【定休】 月曜日