2005年08月20日

Tシャツ

midoru


バナさしえ01

渋谷のミドルというインディーズTシャツを取り扱っているお店に置いてもらえる事になりました。
ほしい人はぜひどうぞ☆

通販はどうしましょう。。郵便局の代引きで行けそう。やった事ないので最初だけ不安ですが。

送料無料で3000円で売りたいと思います。

ほしい人は コチラ まで。折り返し確認メール出します。

なにぶん初めてのことだらけなので要領わるいですがよろしくおねがいします。  

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2005年08月07日

BARのドライバーネームのBeat110氏仕様

ad092b3a.gif作りましたよ。BARのドライバーネームのBeat110氏仕様を。
ぜひですね、これをBeatに貼って峠をテストしてほしいです。
もしくはBARにスカウトされた際にも使えるので持ち歩いてると便利ですよ。

というわけでココにデータを置いてみました。
ここのデータをアイロンプリント用紙で出力すれば同じTシャツができます。
買う程ではない、アイロン用紙で十分という方はこちらのデータをどうぞ。

このデータを使って何か面白いものを作ってくれるとうれしいです。


  

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2005年07月31日

しげの秀二先生のバナビー外伝をまとめてみました。

しげの秀二先生のバナビー外伝をまとめてみました。

挿し絵を入れれたらよかったんですが。
いつか自分で挿し絵を描いてみたいです。

でも「電車でD」の人が描いてくれたら最高ですね。
  

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頭文字D 第X81話 「謎の走り屋(前編)」

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 頭文字D 第X81話 「謎の走り屋(前編)」 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

高橋涼介ひきいるプロジェクトD対最強の敵パープルシャドウの交流戦はプロジェクトDの完全勝利で幕を閉じた。その話は瞬く間に関東周辺に知れ渡り、もはや関東地方に敵無しと誰もが思ったその時、エンペラーの須藤京一から涼介に一本の電話が入った。

京一 「涼介か? 俺だ。須藤京一だ。突然な話だが中部関西地方に全国的に有名なビート乗りがいるらしい。そいつは初めて走る鈴鹿フルコースでレース仕様のGT-Rと互角に張り合いアマチュアながら堂々の3着を収めたらしい。それも初めて乗る他人のFDでだ。」

涼介 「ふん。確かに興味深い話だ。 京一、そのビート乗りにはどこに行けば会える?」

京一 「さあな。 奴はめったに人前に姿を現さないそうだ。分かってる事といえば黄色いビートに乗っている事。コンビニでアルバイトをしているという事。本名は不明だがバナビーと呼ばれている事だ。」

涼介 「謎の走り屋というわけか… ますます興味深いな。」

京一 「行く気か?涼介。」

涼介 「当然だ。幸か不幸か藤原のハチロクの修理で先の予定は立っていない。その間に見つけてみせるさ。そのバナビーとやらをな。」

京一 「そうか… なら1つだけ忠告してやろう。 後追いの場合は決して奴の走りを見るな。噂ではセオリーを無視した、とんでもない突込みをするらしい。まるで敵艦に突っ込む神風特攻隊のようだという話も聞く。まぁせいぜいがんばるんだな。」

携帯を置き一息つく涼介。その顔にはごくわずかではあるが笑みがこぼれている。そして再び携帯を手にした涼介はある友人に電話をかける。

涼介 「史裕か。突然だが、なるべくハチロクの修理を急がせてくれ。それと次の交流戦は延期だ。おもしろい獲物が見つかったからな。詳しい事はまた連絡する。」

そう言って涼介はパソコンを開き検索ワードを打ち込む… 画面にはバナビーという文字が映し出されていた…


頭文字D 第X81話 「謎の走り屋(前編)」  

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頭文字D 第X82話 「謎の走り屋(後編)」

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 頭文字D 第X82話 「謎の走り屋(後編)」 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

PM11:00 三重県I市某コンビニエンスストア・・・ 

駐車場にはオデッセイと黄色いビートが停めてある。店内には男性スタッフが二人。そのうち1人が少し大きな声でもう一人に話しかけていた。

30半ばであろう男性 「おーい。伊藤君。レジは僕が見てるから倉庫からジュース補充しといてよ。」

伊藤と呼ばれた青年 「・・・はぁーい。」 

懸命な読者諸君はもうお分かりだと思うがこの青年こそ高橋涼介の捜し求めるバナビー、伊藤である。

バナビー 『…ったく、自分がやれよな。だいたい店長はいつもめんどくさい仕事ばかり俺にやらせるんだよね。自分が楽したいのがまる分かり。 まったく、ああゆう大人にはなりたくないね。だいたい何で俺が店長と入らないといけない訳? 多分、由香ちゃんと俺を二人きりにさせたくないって作戦だろうけど男の嫉妬はみっともないねー(W)』

そう思いつつも倉庫からジュースを補充するバナビー。その作業も終わりカウンターで店長と一息ついている。バイトの終わる12:00まで後20分くらいだ。 そんな時、店の自動ドアが開いた。

店長&バナビー 「いらっしゃいませ。」

バナビー 「・・・って なんだ、坂下かよ。 何しに来たの? 俺、今忙しいんだよねー。」

坂下 「何しに来たって、お前が今日、I峠つれてってやるからバイト終わるちょっと前に来いって言ったんだろ。」

バナビー 「あ、そうだっけ? 忘れてたよ。」

店長 「へぇー。この後、峠いくんだ。元気だねぇ。」

バナビー 「坂下にも峠のおもしろさを教えてあげようと思ったんですよ。せっかくアルテッツァに乗ってるんだから走らないと損だよー。」

店長 「でもいきなり峠を走るのって危なくないかい? はじめはもっとこうジムカーナとかミニサーキットのほうが安全じゃないかな。」

バナビー 「大丈夫ですよ。店長。なんてったってレーサーの俺が教えるんだからね。」

店長 「・・・」

坂下 「でも俺のノーマルのアルテッツァで走ってもいいの?なんか煽られたりしない?」

バナビー 「大丈夫だよ。I峠は俺のホームコースだよ。あそこの走り屋はいつも俺を見ると敵わないって逃げ出すんだからさー。 だいたいアルテッツァはNAでFRって最高のマシンなんだよ。わかる?」

店長 「NAはパワー無いけどいいよね。僕も昔シビックのタイプR乗ってたから分かるよー。」

バナビー 「てんちょー(汗) FFなんかじゃ話にならないよー。 クルマの真髄はNAとMRなんだよ。ターボなんか直線が早いだけだしFFなんて大衆車だよー。 4WDは誰が乗ったって早いしねー。 わかる? F1だってNAでMRでしょ。つまり世界が認めてるわけ。 要はNSXはミニF1ってわけで俺のビートはミニNSXって事。 ビートはF1の血を受け継いでるんだよ。 この日本で真のスポーツカーと呼べるのはNSXとビートだけだよー。  まー強いて言うならS2000もかな。 でも俺はもうビートの限界を超えてるって事が前回の鈴鹿で分かったからねー早くNSXに乗り換えないと・・・ でもお金がなー あー金が無いってだけで、この才能を埋もれさせてるなんて不幸すぎ(涙) 」 

店長&坂下 「・・・」

バナビー 「あ、12時だ。 じゃあ店長。あがりまーす。おつかれさんでしたー。 坂下、早くいこーぜ。」

AM1:00 三重県I市I峠

路面も粗く中央線も無い、すれ違える場所も限られてる狭い峠だがそれをものともしない走り屋たちが何人か確認できる。

バナビー 「ここが俺のホームコースのI峠だよ。」

坂下 「狭いなー。これ2車線ないじゃん。 俺ぜってー無理だよ。こんなとこ走るの。」

バナビー 「なにびびってるんだよ。しょーがないなー。じゃあアルテッツァここに置いてって俺の助手席で同乗走行してやるよ。」

坂下 「安全運転で頼むぞ。」

バナビー 「わかってるって。 俺はココでは最早(さいそく)なんだよ。事故るわけないじゃん。」

そういうとビートは山を登っていった・・・そして頂上について一息ついた後。

バナビー 「さぁここからが下りだぞ。 いいか坂下。走り屋ってのは下りが早いのがかっこいいんだよ。レーサーが走る横に座れるなんてめったに無いんだからね。感謝しろよー(W)」

そういってバナビーが下っていったその時、彼らの視界に少し離れた1台のクルマが見えた。丸いテールランプがかろうじて確認できる。どうやらその先にも1台いるようだが車種は分からない。

バナビー 「ターゲット発見(W) 坂下。運がいいなー 今から真のレーサーのバトルを見せてあげるよ。」
坂下 「ちょ、いいよー 無理するなって。 ホント普通に走るだけでいいからさー ・・・ってやめろってー!」

もはや坂下の言葉など耳に入ってないのか、バナビーはアクセルをめいっぱい踏みつける。

お世辞にもパワフルといえないビートのノーマルマフラーから出るエキゾーストがI峠に響き渡る・・・


頭文字D 第X82話 「謎の走り屋(後編)」 
  

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頭文字D 第X83話 「コンタクト!」

 
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 頭文字D 第X83話 「コンタクト!」 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

下りの傾斜と軽い車重の恩恵か、わずか64馬力ながら、なかなかの加速を見せるビート。前方の2台がただ、流してるだけという事もあってあっさり追いつく。円形のテールランプ、滑らかな青いボディ、MAZDAのエンブレム・・・ 1台は、どうやらFD型のRX-7のようだ。

バナビー「おーし。追いついた。FDかぁ。相手にとって不足なしだね。とりあえず様子見で次の次くらいのコーナーで神風アタックを仕掛けるかな?それでそのまま全てのコーナーで神風アタックをして引き離そう。
 うーん。完璧なシュミレーションだ。(w) あいつ負けた後そのFDくれないかなー。 キミの速さはもうビートの限界を超えている。よかったら俺のFDを使ってくれ とかって言ってさー。」

上機嫌のバナビーと、もはやツッコム気力さえ無く、ただ無事に走り終える事だけを祈っている坂下。 対照的な二人を乗せたビートがついに青いFDをとらえた。

FDのドライバー 「ん? 誰か後ろについたか? 今日はもう軽く流すだけのつもりだったんだけど。どうっすかな。引き離すか?でも速い奴だったらきついしな。道譲ろうにも、この峠は狭し・・・ どんな車種か分かる? 見てくんない?」

そう言ってFDのドライバーは助手席の友人に語りかける。

助手席の男 「うーん・・・ 暗くて、ちょっとわからねぇよ。 でも、かなり小さい車じゃね? 多分、軽だと思うカプチとかビートとか。」

それを聞いたFDのドライバーは落胆した表情とともにしゃべり始めた・・・

FDのドライバー 「うわっ。 バナビーだよ。 ったく、ついてねーなー。」

助手席の男 「バナビー? 誰それ? そんなに速い奴なん?」

FDのドライバー 「多分ド下手。  ・・・だと思うんだけどホントの所はわからん。 ここの常連なんだけど誰ともバトルしたこと無くてさ。でもクルマ自体はほとんどいじってないっぽいぜ。 前ちょっと覗いた事あるけど車高も高いし、インテリアもノーマルだしさ。 なぜかGTウイングだけ付いてるけど・・・ でも妙に自信ありげなんだよ。 アイツとしゃべった事があるって奴から聞いたんだけどさ。 なんか鈴鹿サーキットでレース用のGT-Rと走ってサスガに負けたけど総合3位だったとかって言ってたらしいし・・・ 本当は速いのか?やっぱり遅いのか?謎の奴だよ。」

助手席の男 「ふーん。 じゃあ一回バトルしてみりゃいいじゃん。 お前も結構常連だし、ここじゃ速い方なんだろ。」

FDのドライバー 「だめだめ。 あいつとバトルなんて怖くてできねぇよ。 この峠ってかなり道幅狭いから追い抜きなんて、まず無理だろ。 そうすると先行のときにチギるしかないんだけど、あいつコーナーの突込みがやばいんだよ。 全然ブレーキ足りてない進入するからさー。アンダー出まくって膨らむ、膨らむ。 一緒に走ったら絶対ぶつけられるよ。 なんかギャラリーの奴の話だと大声で神風アタ――――クッとかって叫びながら走ってるらしいぜ。 いろんな意味でやばいよ。アイツは。」

助手席の男 「そうなんだ。じゃあ今の状況ってやばくねぇ?前はエボ6で、後ろはそのバナビーって奴だろ。 はさまれててどうしようもないじゃん。」

FDのドライバー 「こういう時は端によってバナビーを先に行かすんだよ。 せまい峠って言っても軽と3ナンバーがすれ違える位の幅はあるからな。 まぁこの峠の暗黙のルールってヤツ? 多分あのエボ6も先に行かすぜ。 ほんとアイツがビート乗りで助かったよ。 これで5ナンバーだったり3ナンバー乗ってたらどうしようもないよ・・・  まぁ今日は“外れ日”って事だな。 もう帰るかぁ。」

そう言ってFDとランエボ5はバナビーに道を譲った。それから先、何台かがバナビーに後ろにつかれたが皆、同様に道を譲りそのまま帰宅した・・・


そうして下り終えたバナビーは少し不満そうに坂下に語りかける。

バナビー 「はぁー・・・ いつもこうなんだよね。 みんな俺が追いつくとビビッて道を譲って帰っちゃうんだよね。 俺が早いのは分かるけど、すぐに降参してたら一向に早くなれないって事がなんで分からないんだろ?」

そういいつつも嬉しそうに自惚れるバナビー。そんな彼に意外そうな顔で坂下がしゃべりかける。

坂下 「いやー俺もびっくりしたよ。 みんなお前が追いつくと道を譲るんだもんな。 昔、車の雑誌で読んだ事があるけどサーキットや峠じゃあ速い奴が後ろから来たら道を譲るのがマナーなんだろ? お前ほんとに最速だったんだー。 助手席に乗ってると、ただ怖いだけだったんだけど速く走るっていうのはああいうものなんだ?」

バナビー 「まーねー。でもたまにバトルもしないとかんがにぶるからねー。 あーだれか俺に挑んでくるような勇気のある奴はいないのかな? 早すぎることも困りものだよー。あー俺もシューマッハーと同じで孤高の帝王だね。(涙)  じゃあ今度は1人で下りのテストをするよ。 アルテッツァの所まで乗せてくから一回上って頂上で待っててよ。」



そう言って坂下を送って行った後バナビーは1人で走り始めた・・・
少しぎこちないものの1人で最後まで上りきり頂上で一息つく坂下。少し興奮しつつも初めての経験に嬉しさが抑えきれないようだ。その後何本かは走った後、小粒の雨が降り出してきた。 バナビーが走っているせいか頂上の広場で雑談している他の走り屋たちも帰り支度をしているように思える。 坂下もとりあえず自分の車に乗ろうとアルテッツァへ向かい歩き出す。 しかしそんな彼の元に一台の車が近づいてくる・・・ 


それは彼が今まで見たことのある車とは明らかに違っていた。 異様に幅の広いボディ。高くそびえたつ大きすぎるGTウイング。 同じ種類のウイングではあるもののバナビーのそれとは明らかに存在感が違う。地面と車体の隙間はほとんど無く、タイヤは普通の車の2倍はあるように思えた。フルエアロで武装されたそのボディは先ほどビートの目の前を走っていた青い車と同じ、RX-7である事すら彼には分からなかった・・・ 初めて本物のチューニングカーを見る彼にとって、その黄色い車の威圧感は異質すぎた・・・  周りの走り屋も何が来たのかとざわめきだした。

そしてその車から二人の男が姿をあらわし、そのうちの1人が彼にしゃべりかけてきた。 180を超えているであろう長身に鋭い眼差し。もはや坂下は萎縮してしまい彼の言葉を聞く事しかできない。しかしそんな彼が放った言葉は坂下をさらに驚愕させる事になる。

「なぁ、ここでとても速い黄色のビート乗りがいるって聞いたんだが、あんた知らないか?」

「え?」

この一言からI峠始まって以来、最大の伝説が始まる事になるとはその場の誰も予想できなかった・・・



頭文字D 第X83話 「コンタクト!」 終     X84話へ続く  

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頭文字D 第X84話 「前哨戦」

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 頭文字D 第X84話 「前哨戦」 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


だんだんと強さを増していく雨の中
黄色いFDから出てきたもう1人の男が会話に割って入ってきた。

文浩 「いやー突然すまないね。 俺達は群馬のプロジェクトDってチームなんだけど、ここの峠に随分速い走り屋がいると聞いてね。ちょっと見たくなったんだよ。」

坂下 「その人かどうかは分からないんですけど黄色いビートなら俺の友達で今走っていますよ。」

史裕 「そうなんだ。じゃあ少し待つかな。 よかったらその人を紹介してくれないか。」

坂下 「はぁ いいですよ。 しばらくしたら戻ってくると思いますけど・・・」

史裕 「ありがとう。 じゃあちょっと待たしてもらうよ。」

そういって史裕と啓介はFDに戻っていった。

史裕 「運が良かったな。啓介。 路面のビデオを撮った後すぐ帰らず夜まで待ってた甲斐があったよ。 まさかターゲットのバナビーに会えるなんてさ。」

啓介 「まぁな ケンタのヤツが風邪引いたから仕方ないって来たけど、どうせ暇だしな。昼間じゃないと分からない事もあるしさ。 来て正解だったって事だな。雨も強くなってきたし後はバナビーとやらの腕前を拝見してから来週か再来週辺りにバトルの約束してから帰るか。 」

プロジェクトDの2人がそんな会話をしている脇で坂下は他の走り屋に囲まれていた。

走り屋A 「ねぇ君。さっきの人達の事知ってるの?なにかしゃべってたよね?」

坂下 「なんか群馬から来たプロジェクトDってチームの人達らしくて黄色いビートを探してるらしいんですよ。それで俺がそのビートの人と知り合いですよって言ったら、紹介してくれって言われて・・・ そんなところです。」

走り屋B 「やっぱりあのプロジェクトDなんだ。まさかこの峠に来るなんてな。今までは関東だけで活動してたのに・・・」

坂下 「そんなに有名な人たちなんですか? なんかすごい車乗ってますよね。」

走り屋C 「ああ、たぶん日本でもトップクラスの走り屋チームじゃないかな。関東周辺の峠に出向いては地元最速の走り屋たちとバトルしてすべて勝ってるらしいからね。 でも黄色いビートを探してるって、もしかしてバナビーと走るために来たの? もしかしてバナビーって本当に速かったのか?」

坂下 「え? バナビー? 伊藤の事ですか?」

その時、会話をさえぎるようにエキゾーストが響いてきた。ビートが帰ってきたのだ。車から降りたバナビーは自分に向けられる周囲の視線に違和感を感じつつ辺りを見回すと坂下がこっちに向かって走ってくる。走ってきたためか興奮しているのか少し息を切らした坂下が語りかけてきた。

坂下 「なぁ、なんかプロジェクトDとかって人たちがお前に話があるみたいだぞ。」

バナビー 「プロジェクトD? なにそれ?」

坂下 「群馬の走り屋チームでかなり有名な人たちらしいよ。 各地を転々として速い人たちとバトルしてるんだってさ。 しかも負けた事がないらしいよ。 あ、今こっちに来る二人組の人だよ。」

史裕 「やあ。はじめまして。プロジェクトDの史裕って言うものだけど君がここの峠で有名なビート乗り君? 坂下君に聞いたよ。 ここじゃもうバトルしてくれる人がいなくなるほど速いんだって?」

バナビー 「まぁね。 最近はもう1人でのテスト走行ばっかりだよ。 鈴鹿を走る者としてはいつスカウトが来てレースに参戦することになるか分からないから定期的にバトルしないと勘が鈍っちゃって困るんだけどね。 みんなオレが後ろにつくとすぐにリタイアしちゃってさ。 早すぎるのも困りもんなんですよ(w)」

啓介 『こいつがバナビーってヤツか。やけに自信があるみたいだが全然オーラを感じねぇ。ホントに速いのか?しかも何故だか分からねぇけど見てるだけでムカムカするぜ。』

大口をたたくバナビーを見て啓介は生理的な嫌悪感を感じるが史裕は話をどんどん先に進めている。

史裕 「それはちょうど良かったよ。 いやぁ実は僕たちも速い走り屋を探していてね。 良かったら来週僕たちとバトルしてもらえないか? 通常は下りと上りとで2戦やるんだけど君はフリーの走り屋っぽいし、さすがにビートで上りはキツイだろうからね。今回は下り一本勝負って事でどうかな?」

バナビー 「大丈夫だよ。 俺は下りも上りも早いからね。 車だって社長に頼めばショップのデモカーのFDを借りれるしさ。 ま、オレだからだけどね(笑) 日々レーサーになるためのトレーニングを積んでるオレにとっては、下りと上りのバトルくらい連続でやっても平気だよ(w)」

史裕 「ショップのデモカーか。すごいなー君。じゃあ来週の日曜、夜9時から下りのアタック。その後、休憩してから上りのアタックって事でいいかな?道幅も狭いし対戦方式は2台同時スタートじゃなくて先行後追い式のバトルって事でさ。」

バナビー 「それでいいよー。 1週間後ね。 腕が鳴るよー。 でも運が良いよ。お兄さんたち。  レーサーのオレとバトル出来るなんてさ(w) 今まで負けた事がないらしいけどそれも今回までかもよー でもショックを受ける事はないけどね。 」

史裕 「はははっ まぁお手柔らかに頼むよ。 じゃあ啓介、俺は涼介に交渉成立って事で電話してくるからしばらく待っててくれ。」 

そういって史裕は離れて行った。 大口をたたき続けるバナビー、それを見てさらにイラつく啓介、オロオロしている坂下。その場になんともいえない気まずい雰囲気が流れている・・・

啓介 『ちっ・・・ なんかむかつくヤローだけど一応挨拶くらいはしとくか・・・』

そう思い啓介がバナビーに喋りかける。

啓介 「俺が上り担当の高橋啓介だ。あのFDで相手させてもらうぜ。 まぁよろしく頼む。」

そういって自分のFDを指す啓介だったがそれを見るなりバナビーは

バナビー 「え? あれがFD? うわー、ダメだよ。 あんなエアロ。 まぁ黄色っていうのとGTウイングはいいんだけど他が最低だよ。 特になに?あのライト。FDはリトラってのがいいんだよ。 それをあんなのにしちゃってさー。 FDが泣いてるね。 センス悪すぎ! ほんとオレが乗った方が車のためだよー 不幸すぎる(涙) さっきも青いFDがいたんだけど、すぐに道を譲っちゃってさ。 まったく、みんなFDに乗る資格ないよー。」

啓介 「な・・・ おいバナビー! お前ケンカ売ってんのか?」

今までのイラつきもあって啓介も冷静になれないでいる。しかしバナビーは悪気はなくとも他人を苛立たせる事にかけては天才的な才能の持ち主である。

バナビー 「は? バナビー? なにそれ? 俺のことを呼ぶならライトニングビートって呼んでよね。 だいたい俺とケンカしたら、お兄さん負けるよ。 俺は昔ヤンチャだったからねー。」

啓介 「ラ、ライトニング・・・ってお前、本当に俺を馬鹿にしてるようだな。 オイ!今すぐビートに乗れよ!これから前哨戦と行こうぜ。下り一本勝負だ。 安心しろよ。このバトルの勝敗は来週の交流戦とは関係ねぇ。俺個人のバトルだからな。 だが、圧倒的な力の差を見せ付けてやるぜ! 来週、恥ずかしくて来る事が出来ない位にな!」

バナビー 「いいよ。 今からレーサーの実力を見せてあげるよ。 下りで俺に挑戦するなんて馬鹿だねー。 すぐにバックミラーから消してあげるよ(w)」

啓介 「上等だ! さっさと行けよ。 1本目はお前が先行だ。 ぶち抜いてやるから2本目はないけどな。」

雨が降りしきる中、ビートとRX-7、奇しくも同じ黄色い車が轟音とともに下り始めた・・・ 啓介の実力を知らず余裕を見せるバナビー、炎のような闘争心を見せる啓介、焦る坂下、気づいてない史裕、そして成り行きを傍観している他の走り屋たち、この場にいる全員が予期していない出来事が起きようとしていた・・・



頭文字D 第X84話 「前哨戦」 終     X85話へ続く

*この作品はフィクションです。 登場人物及び登場団体は実在には存在しません。 公道はマナーを守り安全に走行してください。  

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頭文字D 第X85話 「拓海の告白」

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆頭文字D 第X85話 「拓海の告白」☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

「あれ?啓介は?」

涼介へ報告の電話を入れていた史裕が啓介を探すが見当たらない。 FDも見当たらず困惑する史裕に坂下が慌てて駆け寄ってくる。

坂下 「史裕さん。大変ですよ。」

史裕 「そんなに慌ててどうしたんだ?坂下君。啓介もバナビーくんも見当たらないようだけど何かあったのかい?」

坂下 「それが伊藤と啓介さんが口げんかを始めちゃって・・・ だんだんエスカレートして前哨戦だとかってバトル始めちゃったんです。」

事のいきさつを聞いた史裕は少しため息をつくも安心した様子で坂下に語りかける。

史裕 「まったくしょうがないな。啓介も。 でもそんなに心配する事もないだろう。 数回しか走ってないコースで強い雨も降っているし不利な要素は多いかもしれないけど、啓介のFDは金のかかったフルチューンでビートの7倍近くのパワーが出てるしね。あのビートは車高とか見るとノーマルっぽいし、ちぎられる事はないだろう。2本目のために戻って来た所で俺が啓介を止めるよ。」

雨がさらに激しさを増す中バナビーのビートが駆け抜ける。しかし後ろにはすでに啓介のFDが張り付いている。

啓介 「ちっ… 拍子抜けだぜ。 全然話になんねぇ。 これならケンタでも勝てるんじゃねぇか? この程度の相手に来週、三重まで来なけりゃならないなんてな。 こうなったら力の差を見せ付けて今日でギブアップさせてやるぜ。 確か次のコーナーは比較的道幅も広いしビート程度の大きさならオーバーテイク出来るはずだ。 アウトから仕掛けるか!」

バナビー 「なかなかやるようだね。こうなったら次のコーナーで必殺の神風アタックを見せてあげるよ。」

奇しくも同じコーナーに勝負をかける二人。 そして運命の右コーナーが目前に迫ってきた。

啓介 「よし!ここだっ!!」

パワーにまかせてビートの横に並びアウトからアプローチする啓介。さらに車半分前に出る事でバナビーにラインを制限させつつブレーキングに入るが信じられない出来事が雄叫びのような声と共に啓介を襲う。

バナビー 「ひっさぁっつ! 神風アタァァァック!!」

啓介 「なに! 減速しねぇ?」

啓介よりも奥でブレーキングに入る事により一時的にFDの前に出るビート。しかしあきらかに足りないブレーキと勢いに任せたフルブレーキのため、タイヤをロックさせてしまいアンダーステアを誘発する。

普通に啓介が後ろについていたままならアンダーで外に膨らむビートの脇をすり抜け一気に決着がついたが不幸な事に今は横に並んでしまっている。 ガードレールとだんだん迫ってくるビートに挟まれ絶体絶命の啓介。しかもビートのフルブレーキによる水しぶきが啓介の視界をさえぎる。

啓介 「やばい!」

衝突を回避しようとブレーキングする啓介だが横Gがかかった状態での不安定なブレーキングのためにスピンしてしまい、その反動で右手を痛めてしまう。
バックミラーでスピンするFDを確認するバナビー。

バナビー 「やっぱりアイツも神風アタックに見とれてしまったんだねー。まあ、俺に神風アタックまで出させたんだから良くやったほうだけど、所詮シロウトがレーサーに勝負を挑むなんて無謀だったね(w)」

自分が啓介に助けられたなど微塵も思ってないバナビー。しかしさすがの啓介もスピンした上に右手をいためた状態では、まともに走る事もできずビートに追いつく事はできなかった。どんな事情があろうともリザルトの上では高橋啓介のリタイア、バナビーの勝利である・・・

上にいる全員がこの事実に驚愕した。非公式とはいえバナビーが高橋啓介に勝ったのである。
次の日、この事実は中部、関東両方の走り屋に伝わり、I峠は1週間後の交流戦を楽しみに待つ走り屋たちの異常な熱気に包まれていた。

その頃群馬の高橋邸では涼介、啓介、史裕、松本、拓海の5人で緊急ミーティングが開かれていた・・・

涼介 「啓介の怪我は1週間じゃ完治しないようだ。FDも足回りにダメージを負っているみたいだしな。残念だが今回のヒルクライムはリタイアだ。 プロジェクトD初の負けという事になるがしょうがない。今回は藤原のダウンヒル一本で行くぞ。」

啓介 「待ってくれ。アニキ。 あのバナビーってヤツは実力はたいした事ないんだ。今回の俺の負けだってあいつの無理な突込みが原因なんだ。そんな奴にプロジェクトDが負けたなんて思われたくねぇ。 向こうに1週間なり2週間なり延期してもらってくれ。」

涼介 「ダメだ。 埼玉の件は向こうに非があったが今回はバナビーに非は無い。無謀といえる突っ込みも奴なりの駆け引きの可能性だってある。バトルは速さが全てじゃない事は藤堂塾戦でお前も学んだはずだ。 1週間後にのぼりと下りの2本勝負を申し込んだ時点で俺たちにはそれを守る義務がある。 向こうに非がない以上、それは勝ち負け以前の最低限のルールだ。」

涼介の正論にその場に重い沈黙が流れる。しかしそんな雰囲気を壊したのは以外にも拓海であった。

拓海 「涼介さん。 向こうもバナビーって人が上りと下り両方走るんですよね。だったら今回のバトルは俺に上りも走らせてもらえませんか?」

その意外な提案にその場にいた全員が驚きを隠しきれないが史裕が半分笑いながら喋り始める。

史裕 「いやぁ確かに藤原が走ることはルール上問題ないけど相手はショップのデモカーのFDを持ってくるって言ってるんだ。 下りならまだしも上りでデモカーのFD対NAのハチロクじゃ絶対勝てない。 これは腕がどうこうって問題じゃなくてだなぁ。」

涼介 「史裕の言うとおりだ。オレも下りならランエボが来ようがNSXが来ようが自身を持ってお前を走らせるんだが上りとなると話は別だ。いくらなんでも最低限のパワーは必要だ。」

涼介や史裕の言葉を聞いて少し黙った拓海であったが決心した面持ちで喋り始める。

拓海 「すいません。隠しておくつもりは無かったんですけど実は俺、今はインプレッサにも乗ってるんです。」

突然の拓海の告白にその場にいた全員が言葉を失った・・・




頭文字D 第X85話 「拓海の告白」 終     X86話へ続く



*この作品はフィクションです。 登場人物及び登場団体は実在には存在しません。 公道はマナーを守り安全に走行してください。  

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頭文字D 第X86話 「決戦迫る」

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 頭文字D 第X86話 「決戦迫る」 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

涼介 「驚いたな… まさか藤原がハチロク以外の車を持っていたとは。それもインプレッサか。」

拓海 「いや、正確に言うと俺が持ってるんじゃなくて親父の車なんですけど。最近、親父の命令で毎朝の豆腐の配達はハチロクとインプで交互にやってるんですよ。」

涼介 「それで、肝心の走りの方はどうなんだ?そのインプレッサで納得のいく走りが出来るか?」

拓海 「大丈夫だと思います。 始めはあまりの高性能に戸惑ったりもしたんですけど、最近は四駆の走らせ方が少し分かった気がします。

涼介 「わかった。今回、上りはインプレッサ、下りはハチロクで行くぞ。啓介の話じゃバナビーの腕はたいしたことがないらしいがショップのデモカーをプライベートで借りられる立場にいながらノーマルの状態のビートで啓介と戦った事が気にかかる。意図的に実力を抑えて走ったのかもしれん。そうだとすると相当にバトル慣れしたヤツだ。油断はするな。藤原は今日から出来るだけインプレッサで走りこめ。」

拓海 『インプレッサでバトルか・・・ まだハチロクほど乗りこなせてはいないけど今日からなるべく時間を作って走りこむしかない。 相手が誰であろうとも自分に出来る事をやるだけだ。』


同時刻、三重県I市…


おなじみのコンビニで大きな笑い声が聞こえる。 有頂天になったバナビーである。

バナビー 「いやー、はっはっはー。由香ちゃんにも見せてあげたかっよ。俺とビートの勇姿をさー(w) 降りしきる雨の中、FDと熱い死闘を繰り広げるオレのビート。 普通ならビートとFDはパワーに差がありすぎて戦えないんだけど俺のテクニックはパワーの壁を超えるんだよね(w)そして必殺の神風アタックが炸裂! 向こうは、そのあまりの早さと美しさに見とれてしまってスピン。
もう最高だったよ。 なんか来週の交流戦をみんな楽しみにしてるみたいだけど、すごい大イベントになっちゃったね。 これだけの騒ぎだと多分BARのスカウトの人も来るだろうし、ここでいいところを見せてF1デビューって感じになると思う。長かったけどビートで走ってたのは無駄じゃなかったんだね(w)」

店長 「でも、あの高橋啓介に勝ったなんてすごいよ。僕もネットとかでよく聞くからね。プロジェクトDの話は。僕も来週の交流戦は見に行こうかな。藤原拓海も来るんでしょ。あのハチロク渋くてイイよね。」

由香 「私も今日友達から電話があって、 由香の所のビートに乗ってる人有名人なんでしょ  って言われましたよ。なんかプロジェクトDって人たちのことも聞いて私も来週のイベント見に行きたくなっちゃいました。」

バナビー 「本当? 絶対来てよー(w) 絶対だよ。絶対。 そうだ! 多分F1のスカウトの人とかも来るからさー。レースクイーンに推薦してあげるよ。由香ちゃんなら絶対合格だよ。来年は一緒に世界を回ろうよー(w)」

由香「はぁ… そうですね…。  『本気で言ってるのかな? やっぱり、この人ちょっとおかしい… でもプロジェクトDの人ってカッコよくて大病院の息子って友達が言ってたし、もしかしたら知り合いになれるかも?』」

以外にしたたかな有香ちゃんの思惑にまったく気付かないバナビー。もはや彼のテンションは留まる事を知らない。全てを自分の都合のいいように解釈してしまう。

バナビー「いやー。これはもう来週絶対勝たないとね(w) ビートはもう神の領域まで操れるけどFDはクラッチ重くて時々エンストするからなー。今のうちから練習して慣れないと。そうだ早速、社長のところ行って1週間ぐらい借りてこよう。努力を惜しまない天才に死角はないねー(w) じゃあ店長。俺、早退しまーす」

そう言っていきなり帰ってしまうバナビー。困っている店長の言葉には耳を傾けず一目散に世話になってるショップへと向かう。


バナビー 「こんばんはー。社長いますー?」

社長 「おぉ伊藤君。聞いたよ。なんかすごい事になってるらしいね。プロジェクトDっていったら僕たちプロのショップでも有名なチームだからね。そこのリーダーの高橋涼介って子はプロのチームからいくつもスカウトされてたしね。」

バナビー 「え、やっぱスカウトとかあるんですかー? じゃあ今度の交流戦でも俺が勝ったらスカウトされますよねー。やっと今までの苦労が報われる(涙) あ、もしかしたらその場で契約とかあるかもしれないから履歴書とハンコも用意しないと。」

社長「そ、そうだね・・・」

社長『・・・って、絶対何かの間違いだろうな。 FDがスピンして負けたって聞いてるし大方、伊藤君が無茶な走りをしてそれに巻き込まれたって感じだろう。』

さすがに何回もバナビーと走っている社長である。バナビーの実力を誰よりも知っているため今回の一件も的確に判断している。

バナビー 「それで今度の交流戦の件でちょっと話があって来たんですけど今、時間あります?」

社長 「ちょうど今スープラのセッティングも終わったしね。大丈夫だよ。」

バナビー 「スープラ? あ、ビートおじさんも来てたんだー。スープラどこかいじったの?」

ビートおじさん 「うん、ちょっとタービンを変えてみてね。今日で完成だったんだよ。」

バナビー 「ふ〜ん。そうなんだ。良かったね。」

バナビー 『そんなTOYOTAのターボ車に金掛けたって無駄なのに… 車はHONDAのNAが一番ってなんでわかんないんだろ? そんな車につぎ込むくらいなら未来のF1レーサの俺に援助してくれた方がよっぽど有意義なのに… 天才はいつの世も理解されないって言うけどまったくその通りだよ… はーん、不幸すぎる(涙)』

社長 「で、話しがあるってどういう事?」

バナビー 「それが今度の交流戦って上りと下り両方やるらしいんですよ。下りはビートで出るんですけどのぼりを走る車がなくて。だから社長のFDで走る事にしたんで今から貸してください。 早速練習しないと。」


社長 「 …え? 走る事にしたんで…って え?」

あまりにも突然のバナビーの報告に焦る社長。エスケープゾーンの広いサーキットならまだしも、峠なんかを走らせたら何百万円とかけたデモカーが壊れるのは目に見えている。あせる社長。

社長 「いや、あの… なんというか… そ、そう! 今あのFD故障中なんだよね。 結構大掛かりな修理でさ。何週間かかるかわかんないんだ。」

バナビー 「えー それは困るよー。このままじゃ不戦敗になっちゃうよ(汗) モータースポーツはスタートグリッドにつけないと負けなんだよ。 そんなところをスカウトの人に見られたらどうしてくれるんだよー(涙)」

社長 「いや… どうしてくれるって言われても… なんで僕が…」

バナビー 「やばいよー。せっかくF1レーサーになれるチャンスだったのに… 由香ちゃんにも嫌われちゃうよ。 あぁ走れば絶対勝てるのに走る事ができないなんて不幸すぎ(涙)」

社長 「 …そ、そうだ。 登りは君がスープラで走って上げなよ。 ちょうどセッティングも終わったしさ。」

そういってビートおじさんのほうを見る社長。ビートおじさんもさすがに驚いている。

ビートおじさん 「えっ? いやー 無理ですよ。 僕なんかじゃ全然、相手にならないですよ。」

社長 「大丈夫だよ。とりあえず走るだけでいいんだからさ。そうすれば失格にはならないし伊藤君のメンツもたつしね。 伊藤君もいいだろ? 君が下りで速い所を見せればスカウトの人だってきっと納得するよ。」

バナビー 「そうかー。 確かに本当の走り屋は下りが早いって所がいいんだもんね。 だったら登りなんて走る必要ないかー。 じゃあビートおじさん走りなよー。せっかくタービン変えたんだしさ。」

簡単に言いくるめられるバナビー。それでもやはりビートおじさんは乗り気じゃない。そんなビートおじさんに社長が小声でつぶやく。

社長 「大丈夫だって。どう考えたって普通に走れば伊藤君は負けるんだからさ。その時点で彼はやる気なくすからさ。後は適当に新しいセッティングを試すつもりで気楽に走ってきなよ。」

ビートおじさん 「そうですか。 まぁ久しぶりに峠を攻めるのもイイですね。じゃあちょっとやってみますよ。」

戸惑いながらも社長の提案を受けるビートおじさん。

拓海ハチロクVSバナビービート

拓海インプレッサVSビートおじさんスープラ

ここにプロジェクトD結成以来、最も異色のバトルが決定した。

そして決戦の日が訪れる・・・


頭文字D 第X86話 「決戦迫る」 終     X87話へ続く

*この作品はフィクションです。 登場人物及び登場団体は実在には存在しません。 公道はマナーを守り安全に走行してください。  

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頭文字D  第X87話 「遥かなる夢のため」

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 頭文字D  第X87話 「遥かなる夢のため」 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

PM10:00 三重県I峠・・・

かつて無いほど大勢のギャラリーが注目する中、今まさにバナビーとプロジェクトDの戦いが始まろうとしていた。
一足先に頂上に着いたバナビー。流石のバナビーもギャラリーの多さに緊張を隠しきれない。辺りを見回すと親友(?)の坂下、コンビニの店長に由香ちゃん。ショップの社長に今回の相棒ビートおじさんと馴染みの顔も確認できる。

バナビー 「うぉー! スゴイ人数。 みんな俺を応援しに来てくれたんだねー。 まさか、こんなにたくさんのファンが見に来てくれるなんて思わなかったよ。 今まで死ぬほど峠でのテストやGT4でシュミレーションを繰り返してきたけどその苦労がやっと報われたよー(涙) これだけ多いとBARだけじゃなくてTOYOTA勢やラリー関係のスカウトもいるだろうね。 どこと契約するか今のうちから考えとかないと。」 

そんな妄想にふけっているバナビーに1人の男が近づいてきた。

史裕 「やぁ伊藤君久しぶり。調子はどうだい?」

バナビー 「あっ、史裕さん。ひさしぶりだねー。 調子は最高だよ。 今日の俺は誰にも止められないよー(w)」

史裕 「いやぁ。それは厳しいな。まぁお手柔らかに頼むよ。 それで1つ報告したい事があるんだけど、先週俺と一緒にいたFDのドライバーが前回負ったケガが思った以上にひどくてね。今日は上りも下りも同じドライバーが走るけど良いかな? 君も両方走るみたいだしちょうどいいと思うんだ。」

バナビー 「全然かまわないよー。 でもこっちも上り用のFDが修理中でね。俺が走れなくなっちゃったんだよー。一応代わりの人を用意したんだけどいい?」

史裕 「そうなのか。 こっちは全然かまわないよ。それで上りのドライバーは誰かな?前に一緒にいた坂下君かい?」

バナビー 「冗談止めてよー。あいつなんて全然走れないんだからさー。上りのドライバーはねぇ、あの人。 ビートおじさんっていうんだけどね、なかなか早いと思うよ。まぁ俺ほどじゃないけどねー(W)」

史裕 「あの人ってあそこに立っている人かい?なんだか結構年配の方のようだけど・・・ それにビートおじさんって言ったけど上りをビートで走るつもりなのかい?」

バナビー 「ビートおじさんの車はスープラだよー。まぁHONDA車じゃないけど結構お金かけてるみたいだからそこそこ早いんじゃない? 俺から言わせればターボなんて邪道だけどね。やっぱり車はNAだよねー。」

史裕 『スープラなのにビートおじさん? バナビーといい、あの人といい、ここの走り屋は謎が多いなー まぁいいけど・・・』


史裕 「じゃあ早速、下りから始めようか。じゃあ伊藤君。先行と後追いはどっちがいい? 先に選んでいいよ。」

バナビー 「えー? いいの? ここは俺のテストコースだしさー。そっちが先に選んだ方がいいよー。」

史裕 「いやいや気にしないでいいよ。それが俺たちの流儀なんでね。」

バナビー 『うーん・・・ 先行でぶっちぎりの速さを見せるのもいいけど、やっぱりスカウトの人にアピールするにはオーバーテイクとかしたほうがいいしなー。そのほうがギャラリーも盛り上がるし由香ちゃんも興奮するよね。』

バナビー 「じゃあ後追いで行くよー(w)」

史裕 「OK。 おーい藤原! こっちが先行だ。 ハチロクをビートの前につけてくれ。」

拓海 「分かりました。」

そういってハチロクに乗り込む拓海。その瞬間ギャラリーがざわめきだす・・・

ギャラリーA 「あいつがプロジェクトDのダウンヒルエースか。 まだハタチそこそこじゃん。すごいな。」

ギャラリーB 「噂だけどプロレーサーに勝ったってのもアイツなんだろ。」

ギャラリーC 「ハチロクで無敗なんて信じられねーよ。」

そんなギャラリーの会話を聞いて店長も驚く。

店長 「やっぱスゴイ人みたいだね。あの藤原君って子。」

由香 「そうですね。 それにカッコいいですよね。 走り屋の人ってみんな伊藤先輩みたいなのだと思っていましたけど全然違いますよね。」

店長 「ぜんぜん違うね・・・」

二人とも拓海とバナビーを見比べて軽く笑い始める。車のことを知らない由香でも役者の違いがわかる気がした。そしてスタートラインに着いたハチロクから拓海が出てくる。

史裕 「紹介するよ。 こいつがDのダウンヒル担当の藤原だ。  ・・・って言っても今回はこいつが上りも走るけどね。」

拓海 「藤原です。 よろしくお願いします。」

バナビー 「ゴッドウインドウ伊藤だよ。今日はよろしくねー(w)」

拓海 「ゴッド・・・?」

意味不明な名前に戸惑いつつもハチロクに乗り込む拓海。その横には涼介と啓介が立ちバナビーを見ている。


啓介 「なにがゴッドウインドウだ。前はライトニングビートって言ってたじゃねか・・・」

半分呆れ顔で啓介がつぶやく・・・

涼介 『あれがバナビーか・・・ 正直すごいドライバーとは思えんな・・・ マシンもGTウイングが付いてるだけでサスペンションも純正だな。 音を聞く限りブレーキパッドも駆動系も純正・・・ 最低限のチューンすらされていない。 はっきりいってノーマルだ。 これで藤原に勝つなんて無理だ。 今回は外れかな?  ふん。 京一の言う事も当てにならんな。』

一目見ただけで全てを悟った涼介・・・

拓海 『そういえば、俺と同い年くらいの人と走るのってDに入ってから初めてかな? 全然オーラとか感じないけど涼介さんの言う通り実力を隠しているだけかもしれない? それに相手がどんなヤツでも俺は自分の走りをするだけだ。』

拓海も静かに闘志を燃やす・・・

バナビー『よーし。 今日から俺の伝説が始まるんだね(w) スカウト用に履歴書もハンコも持ってきたし今日は忘れられない夜になりそうだよ(w)』

妄想が一人歩きし始めるバナビー・・・


それぞれの思惑が交差する中ついに運命の瞬間が訪れた。ハチロク先行、ビート後追いでバトルが始まったのだ。

官能的なエキゾーストを発しながら下っていくハチロク。前日のプラクティスでコースの攻略も十分に出来ている拓海は信じられないスピードでビートとの差をどんどん広げる。 ついて行く事すら出来ないハチロクの走りはバナビーにとって未知の領域だった。自分を含め今まで走ってきた走り屋とは次元の違う走りに楽観的なバナビーも流石に焦る・・・

バナビー 『やばいよー(汗) なんなんだよアイツ。 全然ついていけない・・・ っていうかもう見えないよー(涙) 今日はスカウトの人も来てるんだから負けられないんだよ。 こうなったら全部のコーナーで神風アタックをするしかないね・・・』

バナビー 「いくぞー 神風アタァァァック!!」

すさまじいスキール音と共に自分の中での限界を超えた突っ込みを繰り返すバナビー。しかし拓海との差は縮まらずハチロクのテールランプを視認する事すらできない。 しかもバナビー自身が気付く事はできないが、その差はどんどん広まっている。 拓海はバナビーの神風アタック以上のスピードでコーナーに進入し完璧な立ち上がりでコーナーを攻略しているのだ。 度胸一発の神風アタックとは違い熟練された無駄のない走りである。もはやバナビーに残された手は無い・・・

バナビー 「どーなってんだよ(汗) 意味わかんないよー(涙)」

半分混乱しながらも得意の神風アタックでコーナーに侵入したその時・・・ 焦りからなのか、いつもよりも高いスピードで進入してしまう。 ただでさえアンダーでまくりの神風アタック。そこからさらに速度を上げればコントロール不能になるのは当然である。 そもそも今の今まで事故らなかったのが奇跡なのだ。

バナビー 「わー 曲がらないよー(汗) ぶつかるー!!!」

ガァァン!!!

ガードレールと接触するバナビー・・・ 当然の結果である。 とはいえ被害は外装だけで自走は可能なようだ。もちろんドライバーに怪我もない。 やはり運だけは人並みはずれているのか。
しかし、もはやバナビーにバトルを続ける気力は残っておらず、大方の予想通り拓海の圧勝でダウンヒルは幕を閉じた・・・

その後連戦する拓海のことも考えて小休止が設けられた。ギャラリー達のテンションも拓海の芸術的な走りを見て最高潮。もはや誰一人バナビーの事を気にかけるものはいない・・・

バナビー 「今日はちょっと調子が悪かったんだよ。 なんかいつもと感じが違ったんだ。 もしかしたらコースにオイル撒いたヤツがいたかもしれない。 いつもやってる神風アタックなのに今日はなぜか外側に膨らんだんだよ!絶対おかしいよー。」

唯一、話を聞いてくれる坂下に言い訳を始めるバナビー。いまだに格の違いに気付いていない。しかしそんな彼を他所に今まさにヒルクライムが始まろうとしていた。

どうやらビートおじさんのスープラが先行で始まるようだ。 外装はオーナーの趣向なのかおとなしめだがエンジン、足回り、駆動系、ボディと高い次元でバランスの取れた本物のチューンドカーにギャラリーの期待も膨らむ。

ギャラリーD 「なんかあのスープラ速そうじゃねぇ?」

ギャラリーE 「おお。 スープラとインプのヒルクライムなんて迫力あるよな! 下りがワンサイドゲームだっただけに、こっちは期待したいよ。」

ギャラリーF 「まぁ始めからバナビーに期待はしてなかったけどな。高橋啓介に勝ったのだってなんか訳ありなんだろ? プロジェクトDのドライバーってプロ級の腕らしいぜ。」

ギャラリーG 「でもスープラのドライバーは結構、年くってたしさ。 案外いい勝負になるかもよ?」

休憩をとり体力の回復した拓海。インプレッサでの初めてのバトルに緊張しつつ相手のドライバーのほうを見る。

拓海 『あのスープラのドライバー、年は親父や城島さんと同じくらいかな? 苦手なんだよな。あの世代って・・・』

一方のビートおじさんは落ち着いているように見える。

社長 「じゃあ無理しない程度にがんばりなよ。 伊藤君みたいに車ぶつけないようにね。 結構手間かかってるんだからさ。 まぁそういう心配は要らないか? 若い頃に散々走りこんだ道だろ? ま、気楽に楽しんできなよ。」

ビートおじさん 「そうですね。 楽しんで来ますよ。 でも慣らし運転しただけで、かなりいい車に仕上がってましたからね。 昔の勘が鈍っていなければそれなりにいい勝負できるかもしれないですよ。」

そういってビートおじさんがスープラをスタートラインにつける。そしてインプレッサも定位置についた。 先ほどのNA同士のバトルとは違う迫力の重低音があたりに響く。

そしてついにバトルが始まった。ロケットのように加速していくスープラ。そのパワーは拓海のインプレッサを格段に上回っていた。

拓海 「スゴイ加速だ。 ここが比較的狭いコースで良かった。 高速コースじゃストレートで一気に引き離されそうだ。」

I峠の様なタイトなコースではパワーを持て余すであろうスープラだがドライバーはパワーに振り回される事なく走っている。しかし拓海も一歩も引かず後ろにつけて走る。お互いまだ余力を残しつつ様子見といったところだろうか。

拓海 『この人思っていたより、ずっとうまい。 突出した速さは無くても一つ一つの動作が丁寧で洗練されている感じだ。 教科書みたいな走りっていうのかな? 渉さんや城島さんのような個性的な走りじゃなくて涼介さんに似てる感じだ。』

ビートおじさん 『流石にきっちりついてくるなぁ。 まだ若いのにたいしたもんだ。 しかもまだまだ本気を出していないって感じだね。  ふぅ・・・ これは勝てないかなぁ?』

結局1本目はお互い大きな動きも無く終了した。 勝負が2本目もつれこんだ事でギャラリーも興奮してくる。

ギャラリーH 「いやぁすごい迫力だったな。こんな狭い峠をガードレールすれすれに走るもんな。」

ギャラリーI 「プロジェクトDの圧勝かと思ったけど案外あのスープラも速いよな。」

ギャラリーH 「まぁ、こう狭いと追い抜きは無理だからな。次で決まるんじゃない?」

そしてインプレッサ先行の2本目が始まる。逃げるインプレッサ。追うスープラ。立場の逆転した2台だったがギャラリーの予想に反して意外にもデッドヒートを繰り広る。 結局、拓海が少し差を広げただけで振り切ったとまではいえない結果に勝負は3本目にもつれこむ。

社長 「相手のインプレッサ、パワーはそんなに出てないみたいだね。 バランス重視のライトチューンって感じじゃないかな。 パワーに物を言わせて次の3本目で一気に引き離してみなよ。」

ビートおじさん 「いやぁ。 2本目も全然追いつけなかったしキツイですよ。 パワーのおかげでついていけてるようなもんですよ。 腕じゃ全然負けてますね。」

社長 「あっはっは。 やっぱりダメそうかい? 僕から見ても相手のドライバーはかなりの腕だと思うからね。 それに結構疲れもきてるでしょ。 向こうは20代だしさ。 この3本目で引き離す事ができないとヤバイよね。」

ビートおじさん 「やっぱり分かります? もう精一杯ですよ。  ホント最後の力を振り絞る位の気持ちで行きますよ。」

気合を入れるビートおじさん。そしてビートおじさんの余力の全てをかけた3本目が始まる。1本目、2本目を上回る走りで逃げるビートおじさん。 追う拓海にも自然と力が入る。

拓海 『すごい。 前よりも全然速い・・・ でもなんだろう?この感じ。 今回は余裕を持って走れる。 Dに入ってから一番安心して走れてる。 ハチロクじゃなくて安定感のあるインプレッサだからかな? ・・・違うな。 多分相手のドライバーがうまいからなんだ。 一発の速さは今までの相手のほうが断然あると思うけど、この人は熟練されているというか危なげが無い。 楽しく走れるって感じかな。 実際楽しんで走ってるよな。 俺・・・』

それは拓海にとって初めての感覚だったのかもしれない。今までの相手は皆、打倒プロジェクトDに燃える敵だった。 しかし今回の相手は純粋に走りを楽しむ事しか考えていない。 基本的に勝ち負けにこだわっていないのだ。 友達とツーリングするようなそんな感覚なのかもしれない。 そんな空気が拓海をリラックスさせインプレッサ初めてのバトルという緊張感を和らげている。 その結果安定した高次元の走りが出来ているのだろう。 そしてビートおじさん渾身の3本目も拓海を引き離す事はできず勝負は4本目にもつれ込む。

しかし勝負の結果は4本目を走る前に決していた・・・ 3本目に全精力をつぎ込んだビートおじさんに拓海について行く余裕は残されておらず4本目は先行する拓海がスープラを大きく引き離す結果でバトルは幕を閉じた。これでプロジェクトDの完全勝利である。

拓海 「今日はありがとうございました。 とてもいい経験をさせてもらった気がします。」

ビートおじさん 「いやいや、お礼を言いたいのはこっちですよ。 こんな充実した気分になったのは久しぶりですよ。 本当にありがとう。」

そういって握手を交わす二人。 その瞬間大勢のギャラリーから拍手がおこる。

ギャラリーJ 「すごい勝負だったな。俺鳥肌立っちゃったよ。」

ギャラリーK 「俺も。 なんか最近走りもマンネリでやる気でなかったけど、また走りたくなってきたぜ。」

ギャラリーL 「今度、あのスープラの人にいろいろ教えてもらおうぜ。 あの人がここの最速ドライバーだよな。」

ギャラリーM 「おぉ。 プロジェクトDを苦しめたI峠伝説のスープラ乗りだよ。」

I峠の新たなるヒーローの誕生に未だ興奮の醒めないギャラリー。面白くないのは誰からも忘れ去られたバナビーである。

バナビー 「皆なに言ってるの? ビートおじさんだって負けたんだよ。 それにあんなに差をつけられてさ。 みっともないよ。 俺はぶつからなかったら勝ってたのにね。店長。  まったく、なんでビートおじさんが最早ドライバーなんだよ。 ホントああいう何も分からない素人が一番困るんだよね。由香ちゃんも騙されちゃダメだよ。」

かっこ悪い所を二人に見せてしまい、言い訳を始めるバナビー。しかし店長も由香はまともに聞いていない・・・

由香 「あのー 伊藤さん。 あの藤原君って人紹介してもらえませんか? 私、走り屋とか興味なかったんですけど今日で一気にあの人のファンになっちゃいました♪」

店長 「ほんと爽やかで礼儀正しくていい青年だよ。 ああいう人にうちの店で働いてもらいたいね。」

バナビー 「・・・」

由香と店長の決定的一言にさすがのバナビーもショックを受ける。

坂下 「まぁ気にするなよ。 ビートも重症ってわけじゃないし良かったじゃん。」

付き合いの長い坂下だけが一応バナビーを気遣い声をかける。

バナビー 「良くないよー。 あれは罠なんだよ。 重症じゃないって言うけど10万円くらいかかるよ。そんな大金あるわけないよー(涙) それに店長も由香ちゃんも何言ってるのって感じだよ。 ああいう人を見る目がない人とはもう一緒に働きたくないね。 もうコンビニのバイトも辞めるよー。」

そういって1人ですごすごと帰っていくバナビー・・・


それ以来彼がI峠とコンビニに現れることはなかった・・・

そして数日がたった・・・

あの交流戦以来地元の走り屋のヒーローとなったビートおじさんが時々顔をだしたり、マンネリ気味でだれていた常連の走り屋たちもプロジェクトDに刺激を受けた事によってやる気を出しI峠はかつてない賑わいを見せていた。もはや誰もがバナビーは走り屋をやめたと思っていた・・・



そしてさらに数日後・・・

とあるファミリーレストランの駐車場にGTウイングの付いた黄色いビートが停まっていた・・・

そのファミリーレストランの中で店長らしき男がウェイトレスに声をかける。

ファミレス店長 「つかさちゃん。 ちょっといいかな? 今日から新しいバイトが入る事になったから色々教えてあげてよ。」

つかさ 「あ、はい。 分かりました。」

そう言って店長が一人の青年をウェイトレスに紹介する。

ファミレス店長 「じゃあ分からない事があったらこの子に聞いてよ。 僕は忙しいから教えてあげられないけどがんばってね。」

そういって店長は奥に消えていった。懸命な読者の方ならもうお分かりであろう。 この新しいアルバイトの青年はI峠から姿を消したバナビーその人である。

バナビー 「はじめまして。伊藤です。 愛車はビートで職業はレーサーだよ(w) 今はF1に出るためにシュミレーションを繰り返してるんだ。 君名前なんていうの? かわいいね(w)」

つかさ 「は、はじめまして。 つかさっていいます。 レーサーなんですかカッコいいですね。」

バナビー 「カッコいいでしょ。 話が合うねー(w) これは運命かも。 つかさちゃんって言うんだ。名前もかわいいね。 キムタクの“エンジン”見た? オレはF1レベルだからねー。キムタクよりすごいよ。 そうだ! 俺、もうすぐBARからF1デビューするからさー レースクイーンになってよ。 」

初対面なのにテンションの高いバナビーに戸惑うつかさ。彼には明らかに普通の人とは違う感じがする。

つかさ 『な、なにこの人・・・ ちょっと・・・ていうか、かなり変・・・ だいたいレーサーならなんでアルバイトしてるのよ? 』

つかさ 「じゃ、じゃあ伊藤さん。 とりあえず簡単な事から説明しますね。」

おかしいと感じたつかさは早速、仕事の話を切り出したがバナビーの前では無駄である。

バナビー 「もー伊藤さんなんて、そんな堅苦しい呼び方しないでよー(涙)。 俺とつかさちゃんの仲じゃん(w) 俺の事はライトニングビートって呼んでいいよ。  あっ… でも最近車が直ったばかりだし不死鳥みたいに復活したからフェニックスビートのほうがいいかな(ww) いやーちょっと前に峠でバトルしてね。俺の実力を恐れた相手チームが道路にオイルをまいたんだよ。それで事故っちゃってさー。 修理代15万!って言われたんだ。 でもうちの親父は馬鹿だからねー 「車がないと就職活動できないよー(涙)。」  って言ったらコロッと騙されて修理代出すって言ってくれたんだよ。 だから20万って言ってやったよ。 ホント大人って馬鹿だよねー」

つかさ 『この人最低・・・』

全然懲りてないバナビー。ファミリーレストランという新しい舞台でバナビーの伝説がまた動き出す・・・ 誰よりも速く・・・ ただそれだけを目指しバナビーはこれからもビートで走り続ける。拓海とバナビー。 この二人の未来がこの先どこかで交差するのか?それとも永久に交わる事はないのか?その答えは誰にも分からない・・・

しかしI峠に再び黄色いビートが走り出す事だけは間違いない。 そう。遥かなる夢のためバナビーが立ち止まる事はないのだ・・・



頭文字D 外伝 バナビーストーリー  終

*この作品はフィクションです。 登場人物及び登場団体は実在には存在しません。 公道はマナーを守り安全に走行してください。  

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2005年07月29日

ただひたすらに返事を待つのみ

GRID3 2cd974fe.gif きょうはセガフレードに行ったんですが、エアコンの風が直撃でガクガクしながら アイスティーを飲みました。 きょうでウエスト・マクラーレンも見納めですね。 新しいジョニーウォーカーカラーが、どんな感じになるのかとても楽しみです。 そういえばもうすぐミスタークラフトのバーゲンも始りますね。行かねば! http://www.mrcraft.co.jp/   

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2005年07月27日

台風が通過しました。

61e10dba.gif 7/25の日記のコメント欄に書いたコメントは読んでいただけましたでしょうか。 たくさんのコメントに埋もれてしまったので見落としてるんじゃないかと危惧してます。 きのうはTシャツの画像をアップしました。 きょうはTシャツのバーコード部分の拡大画像をUPしました。如何でしょうか。 イニシャルDは面白いですが、曽根正人先生著の「capeta」もオススメです。   

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2005年07月25日

beat110氏をモチーフとしたTシャツデザイン5

2a6cbd94.gifbeat100氏が好きなBARをもとにしたデザインです。 なぜTシャツなのか。 比較的手軽に制作できるグッズであり夏だから。Tシャツがほしかったから。   

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