2007年02月19日

モロッコ王室に日本人専属シェフ

毎日新聞より
グローバル・アイ:モロッコ王室に専属シェフ 国王は日本食に恋をした=西川恵
 モロッコの首都ラバトの王宮では、供宴にモロッコ料理、フランス料理などとともに、刺し身、握り、てんぷらなどの日本料理が供される。作るのはモハメド6世国王専属の料理人、大沼秀明さん(32)である。
 大沼さんがモロッコ国王専属の料理人となったきっかけは、一昨年11月のモハメド6世の来日だった。国賓で訪れた国王は4日間、元赤坂の迎賓館に宿泊したが、国王の食事を担当したのが大沼さんだった。当時、大沼さんは銀座の日本料理店で働いていたが、ルシェヘブ駐日モロッコ大使のたっての頼みで大役を引き受けた。
 大沼さんは01年から3年半、カナダのオタワで日本大使の公邸料理人を務めた。このときルシェヘブ大使はカナダ駐在のモロッコ大使で、日本大使公邸に招かれては大沼さんの日本料理を堪能していた。その後、ルシェヘブ大使は駐日大使となって来日、帰国した大沼さんと再会した。
 国王の賄いを依頼した理由について大使は「国王は皇太子時代、2度来日していて大の日本食ファン。大沼さんなら間違いないと思いました」と語る。予想にたがわず国王は大沼さんの料理を堪能。離日前、大使を呼んで「彼を私の専属料理人としたい」と言った。
 大使が振り返る。「大沼さんには臨時で来てもらったので難しいと申し上げたのですが、国王は“キミは私の要望をこれまでもいろいろかなえてくれた。今度もそうだと期待している”と言われてしまいました」。かつて王宮で国王に仕えたことのある大使にとって殺し文句だった。
 大使の必死の説得に、最初は迷っていた大沼さんも承諾。とりあえず2年契約で昨年2月、妻の栄子さんとモロッコに渡った。
 王宮では外国の賓客を招いた公式供宴はモロッコ料理と決まっており、大沼さんが担当するのは国王の日常食と、私的な供宴。私的といっても数百人からの規模になる。魚介類の豊富なモロッコでは大体の食材は手に入るが、トロやウニなどは空輸する。
 王宮にだけいるのではない。国王が地方視察に出る時は数週間にわたり、大沼さんも保冷車に食材を積んで同行し、毎日、食事を作る。いかに信頼されているかである。
 大沼さんは日本・モロッコ関係の象徴でもあると私は思う。極東と北アフリカと、地理的に遠い両国は、この20年、皇室と王室の交流を軸に関係を発展させてきた。現国王は皇太子時代に2度来日し、愛知万博にはララ・サルマ王妃が訪れた。日本からは皇太子をはじめ故高円宮と同妃が訪問している。皇室と王室の交流は、日本料理という文化を媒介に新しい展開を遂げたのだ。(専門編集委員)

 さて海外で日本食がブームになっているようですが、それにつれ偽者が横行しているのが問題になっているようです。私はそれぞれその国で気候も食材も味覚も違うのだから、ある程度アレンジするのはいいことだと思います。イタリア料理だって、フランス料理だって日本のは微妙にアレンジしていますからね。ただ日本料理はきれいな水と新鮮な食材を使うというのが前提となっているものが多いだけに、衛生面の管理が心配です。いろいろな情報を見ると大丈夫なの・・・というものが結構あります。またアレンジというレベルではなく完全に違う料理を日本食として出すのはいかがなものかと・・・。なんでも基本は大事ですからね。
 そこで重要なのがやはり本物の日本料理を食べる機会を多く作ることでしょう。王室の専用シェフということで一般の人は食べる機会はないかもしれませんが、そこはそれ上流階級が多く食べるのですから、今までフランス料理やイタリア料理しか興味のなかった人たちが興味を持てばしめたものです。今の日本のようにやはり現地のものとかいって材料やお酒を輸入してくれるようになれば、日本の農業もよみがえるような気がします。
 まあそうはいっても一方で、大沼さんはそんなことなど考えずに一生懸命美味しい料理を作ってほしいという気持ちも有ります。損得を考えず食べる人のために技術を磨くことも、日本料理の料理人の重要な要素の一つなのですから。

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nsylvania at 23:06│Comments(2)TrackBack(0)コラム | その他

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この記事へのコメント

1. Posted by 容子   2007年02月20日 07:36
シルバニアさま

モロッコ国王の専属シェフに日本料理が加わり、欧米料理とは違う素材を生かした繊細な料理愛好家が最近は各国に生まれつつあり、うれしい事です・・・

ただご指摘のように、まがい物が多く出ているようですが、日本料理は素材を生かしたものだけに衛生観念を持ったシェフが担当してもらいたいものです。特にお刺身などは生ものだけに、もし食中毒にもなったら・・・そこを注意して欲しいものです。
2. Posted by 管理人   2007年02月20日 22:31
お刺身などは場合によっては寄生虫などの問題もあるので心配です。またフグなんかはちゃんとした料理人が料理しないと死人が出ますしね。ちゃんとした料理人が作ってくれるのなら多少のアレンジは歓迎すべきことです。ただ日本料理に敬意を払わない料理人には作ってほしくはありませんね。

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