1001日
パートを始めてもうすぐ三か月…
同僚の女性に、
「変わったね」
と言われた。
毎日笑いながら、元気よく声を出して、テキパキ?と仕事をこなしている私。
こんな日が、こんなに早く来るなんて、数か月前までは思ってもみなかった。
昇さんも、私の変化に、細い目を丸くしていることだろう。
三月に仲間入りした二人の新人さんは、私が夫と死別したことを知らない。
もしも知ったとしたら、
「そんなふうに見えない」
と、本当に思っているかは分からないが、口を揃えてそう言うだろう。
ここまでたどり着くまでに、私は、どれだけ冷たい涙を流しただろう。
時には、耐え難い苦しみに、血の涙を流したこともあった。
人を憎んだこともあった。
内臓を握り潰されるような感覚を、幾度も味わった。
頭が混乱して、私が私じゃ無くなった日は数え切れない。
来る日も来る日も苦しくて、二度と暗闇から抜け出すことは出来ない、いえ、抜け出せなくてもいい、そう思っていた。
そんな日々を過ごしてきたことを知らない人から、私は、お気楽な未亡人と思われていることだろう。
だけど、他人からどう思われようと、あまり気にならなくなった。
若くして夫を見送るという大役を務め上げたのだから、もう些細なことに囚われることもないだろう。
いつ、どこで、誰が、私の日常を見ているか分からない。
真心を持って、人や物に接して生きて行かねば…。
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