放射性セシウム濃度の基準値が超えた食品は、岩手県産シカ肉、宮城県産ヤマメ、福島県産の魚介類でした。特に高い値として福島県産クロソイで960Bq/kg検出されていました。宮城県栗原市産の米の検査結果が出てましたが最大値で100Bq/kg。去年、最大260Bq/kgで基準値を超えた産地です。しかし、100Bq/kgってなんですかねー。基準値以下ですが食べますか?
●驚愕の51万ベクレル/kg検出のアイナメを捕獲!
いやはや、51万ベクレルですよ!!海の汚染は想像を絶するものとなっています。事故後の東電による魚介類検査で過去最高値です。福島第一原発港湾内で採取されたアイナメから51万Bq/kgの放射性セシウムが検出されました。これまでの最大値は昨年12月に採取されたムラソイの25万4千Bq/kgでしたが、その2倍以上になります。このほかムラソイからも27万7千Bq/kgを検出するなど、測定した53点のうち16点で10万Bq/kgを超えています。
東京電力は港湾内の魚類の駆除を続けていますが、いったい何の意味があるのでしょうか?凡人の私にはわかりません。
●汚染水対策の限界!トリチウム海洋放出か?
原子炉冷却の為に注入している水は循環させているため、本来なら汚染水が貯まることはない。しかし、1日約400トンもの地下水や雨水が流れ込み、汚染水は増加する一方だ!貯蔵量は現時点で26万トンで飽和量の約32万トンに迫っている。東電は、2014年前半までに約8万トンのタンクを増設、15年度までに計70万トンの容量を確保する計画のようだが、すでに用地に余裕があるようには見えない。やたらとタンクを設置されてもその安全性に疑問もある。高橋毅所長も現時点では70万トンを確保できるとは言えないと認めている。今も、そんな目先の難をどう乗り越えたらいいのか右往左往している危機的状況なのだ。
汚染水対策としては、水から約60種類の放射性物質を取り除ける「多核種除去設備(ALPS)」の試運転を今月中旬に始める計画。ALPSで1日500トンの汚染水を処理できるとしているが、トリチウムと呼ばれる放射性物質は除去できない。それでも、いずれ行き場のなくなる汚染水は海へ再び放出されると思われる。
東電の報道配布資料に「福島第一原子力発電所でのトリチウムについて」なる資料が公開されている。トリチウムは自然界にも存在していて、私たちの飲む水道水にも含まれているとか、食品用ラップでも防げる極めて弱いエネルギーだとか、セシウムに比べて被ばく線量が低いといった内容である。いずれ海洋放出しか選択枠がなくなった場合に備えて、私たちを安心させるためのおまじないのようだ。
放射性物質の人体への影響となると、放射線の強さばかり注目されるが、他に毒性はないのか?凡人の私はいつも疑問に思っている。
トリチウムは細胞の中にでもどこでも入ってきてしまい、有機物に化合するとDNAの一部になるとか、マジか!トリチウムはガン、遺伝子への影響力、発達異常、生殖への影響、腫瘍の危険性を複数の研究者が指摘しているようです。そして、トリチウムは低線量被ばくの影響が大きいこと、X線やガンマ線被ばくの2倍以上の染色体損失を与えるとも指摘されているそうです。
食品に含まれる放射性セシウム濃度の検査結果
今週、2月25日~3月1日までに厚生労働省から発表された食品中の放射性物質の検査結果。放射性セシウム40ベクレル/kg以上を検出した食品のみ抜き出し表にしてあります。
表はクリックで拡大↓
【基準値超過】(最大値)
岩手県産シカ肉 Cs:160Bq/kg
宮城県産ヤマメ Cs:190Bq/kg
福島県産キツネメバル Cs:180Bq/kg
福島県産アイナメ Cs:350Bq/kg
福島県産イシガレイ Cs:110Bq/kg
福島県産ウスメバル Cs:220Bq/kg
福島県産エゾイソアイナメ(ドンコ) Cs:140Bq/kg
福島県産クロソイ Cs:960Bq/kg
福島県産コモンカスベ Cs:120Bq/kg
福島県産ババガレイ(ナメタガレイ) Cs:470Bq/kg
福島県産ヒラメ Cs:200Bq/kg
福島県産マガレイ Cs:150Bq/kg
福島県産マコガレイ Cs:150Bq/kg
福島県産ムラソイ Cs:300Bq/kg
流通品の検査で放射性セシウムが検出された食品
宮城県産マダラ 8.2Bq/kg
茨城県産レンコン 8Bq/kg
北海道産マダラ 7.9Bq/kg
など
厚生労働省 報道発表資料
・ 食品中の放射性物質の検査結果について(第587報)
・ 食品中の放射性物質の検査結果について(第588報)
・ 食品中の放射性物質の検査結果について(第589報)
・ 食品中の放射性物質の検査結果について(第590報)
・ 食品中の放射性物質の検査結果について(第591報)
コクチバスから4千ベクレル超 環境省、福島の生物調査 - 河北新報社
http://www.kahoku.co.jp/news/2013/03/2013030101002164.htm
真野ダム(飯舘村)のコクチバス 4300Bq/kg
環境省 平成24年度水生生物放射性物質モニタリング調査結果(夏期調査)(お知らせ)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16387
【千葉県北西部の放射能汚染進行中!】千葉県、手賀沼の底泥が過去最悪1万5300ベクレル! - ベスト&ワースト
http://www.best-worst.net/news_axwD1tO3fu.html?right
環境省の調査でも放射性セシウム濃度は、昨年よりも悪化していることが明らかとなってる。
魚から51万ベクレルの放射性セシウム - NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130228/t10015859581000.html
これまでの最大値25万4000ベクレル/kgのおよそ2倍!!
東京電力 魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>[PDF]
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/smp/2013/images/fish_130228-j.pdf
福島第1原発 汚染水「背水」の処理 タンク増設もう限界 - 河北新報社
http://www.kahoku.co.jp/news/2013/03/20130302t63023.htm
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