15:本当にあった怖い名無し:2009/12/26(土) 00:17:08 ID:S4Lbs7bj0
お母さんですよ
書き手さんが居ないっぽいので俺の話。

携帯買ったばっかりの頃、非通知着信がやたらと多かった。
ある日の朝方また非通知から電話がかかってきたらしく今度は留守録が残ってた。

再生したらおばさんっぽい声で
「あなたのお母さんですよ。あなたのお母さんですよ。
あなたのお母さんですよ。あなたのお母さんですよ。」って時間一杯に入ってた。

もちろんかーちゃんに聞いてもそんな事やってないと言われる。

留守録はその日のうちにまた入れられてた。
今度は「宮城のお母さんですよ。玄関が開いていませんよ。
宮城のお母さんですよ。玄関が開いていませんよ。」延々これ。


そんでその日、学校が終わって家に帰ったら玄関脇に停めてあった兄貴の自転車のカゴに
「来ました」とだけ書かれたメモが入れられてた。

今でも何だったか謎。
洒落


22::2010/01/13(水) 23:24:12 ID:GT//eygb0
山の女
変な話かもしれないが、不思議な体験をしたので一応。

と言っても10年くらい前ですが・・・・

中学生のころはラブホに行く金もなく、山で女の子と盛るのが日課になってました。
その山は住宅街にぽつんとある比較的小さい山で、
ドラえもんの裏山を思い浮かべてくれれば分かりやすいと思う。
まぁ今思えば近所の人が散歩代わりに使うこの山で、よくアンアンしてたとw

で、本題。

セ○クスの後、相手を家に帰してから、山頂のベンチで一人タバコを吸うのが楽しみでした。
この日も薄暮の中タバコの煙を見つめていました。

自分が座ってるベンチの後ろは林になっているのですが、
突然その林からガサ…ガサ…となにやら物音。



23:
:2010/01/13(水) 23:25:13 ID:GT//eygb0
セ○クスの後、相手を家に帰してから、山頂のベンチで一人タバコを吸うのが楽しみでした。
この日も薄暮の中タバコの煙を見つめていました。

自分が座ってるベンチの後ろは林になっているのですが、
突然その林からガサ…ガサ…となにやら物音。

「やべぇ熊か!」と思って先輩譲りの警棒をスタンバイしてたのですが、
姿を現したのは女の子。
年は高校生くらい、痩せ型、目が細い。
今まで中学生の女しか知らなかった自分にとっては「大人の女」。

でもその時は予想外の出来事と、薄暮の不気味さで少しビビッてましたw
街灯の光、6月の生ぬるい風、ジーと言う虫の声、そして真っ暗な林から出てきた女。
逃げたくて、でもなぜか逃げられなくて、沈黙のまま女と向かい合っていたら


女「ねぇ・・・いつもここに来てるよね。女の子と。」

と先に声をかけられました。



25:
:2010/01/13(水) 23:26:18 ID:GT//eygb0
あぁ見られてたのか、と恐怖より恥ずかしさが先にたち
「そ、、そうだよ」
としか返せませんでした。


その後も少し会話をして、分かったこと。
・その子は同じ中学の1つ上の学年らしい(見たことはないが)
・俺と女の行為を見ていた
・自分の家が近いので、よくこの山には遊びに来る


そして打ち解けて話せるようになったときに、

女「ねぇ・・・うち親夜遅くまでいないんだけど、来る?」

今なら美人局かなんかと警戒して断るのですが、
当時は「ヤレル!!」しか頭になく二つ返事でOKを出しました。
馬鹿ですこいつ。



26:
:2010/01/13(水) 23:27:17 ID:GT//eygb0
「階段ではなく山の傾斜を降りていった方が早い」らしく、
外灯も何もない真っ暗な林の傾斜の中を二人で降りていきました。

真っ暗な斜面を木の感覚を頼りに小刻みに降りて行くと、
そこには小さな村?がありました。
トリックにでてくるような、あんな感じの村。
あれ?こんなところあったっけ?
昔からこの山で遊んでるのに、こんなところ初めてだ。
そう考えたのも一瞬、頭の中は女の喘ぎ顔の事でいっぱいでした。

女「ここがうち」と指をさしたのは明らかに小さい小屋。
不自然なほどタテに細長い。
中に入ると、4畳半くらいでやけに天井が高い真っ白な部屋が一室。

その家(小屋?)の中で床に座りながら女と少し話してたんですが、
なぜか圧迫感に似た違和感が強く、もうここにいたくない!
「すぐヤってすぐ帰るだな・・・」と思い女の方を向いたら、

女の目の黒目が異様にでかく、しかも黒目がが左右違う方向を向いていることに気がつき


あまりの不自然さと驚きで「ひぁ!!」と声を出してしまいました。



28:
:2010/01/13(水) 23:30:15 ID:GT//eygb0
普通は二つの目の黒目は同じ方向を向いてるじゃないですか。
でもこの子の目は、右目の黒目は右の目尻に、左の黒目は左の目尻に
それぞれくっついていて、しかもそれが目の半分を占めていました。
女の細い目の中の半分が黒目になっていたんでびっくりしました。


そしてその目に驚いて「ひぁっ」と声を出した瞬間、

女の細い目がガン!と見開き、
フヒー!!フヒー!!と甲高い声で叫び(鳴き)はじめました。


その瞬間、部屋の四方をドンドンドンドン!!と何人もが叩く音と
外から数人の男の声で「♪ドンドンドンドンドンドンドンドンドン」
と歌う声が聞こえました。



29:
:2010/01/13(水) 23:31:14 ID:GT//eygb0
中で目玉ひん剥いて、奇声を発しながら自分の周りをぴょんぴょん跳ねる女と
四方の壁を叩く音、そして変なリズムで歌われる「♪ドンドンドン」と言う歌。


もう怖くて怖くて、泣きながら叫んでしまいました。
ドアを開けたら奴ら(歌い手)が襲ってくる、窓を突き破って奇襲を・・・
と周りを見渡すも、

窓がない!!!


とうろたえてたら、
「アベ?アベアベ?」

と叫びながら女が首にまとわりついてきました。


もう必死で女を振り払い、外にダッシュ!
そして家の方を見ると、
数十人の小さな男が家を囲んで叩いてました。


そして家から出る自分を見つけるや否や、
男達「ア゙~」
と叫び両手を前に出してこっちに向かって手を振りはじめたのを見て、


更に怖くなり真っ暗な闇の中を駆け抜け、傾斜を上り、気がつくといつもの山頂に行



30:
7 最後です:2010/01/13(水) 23:32:15 ID:GT//eygb0
まぁそこからは普通に帰れましたが、
帰って鏡を見た後の、自分のどろどろの顔に笑った思い出があります。

この話をしても「嘘だろ」としか言われずに悔しい思いをしたので誰にも話してませんがw
てか自分でも夢だと思っている。思いたい。
後日ツレ5人くらいでその辺を散策したのだが、何も変わった村もなく。
あれはなんだったのでしょう

ちなみにその件からその山をラブホ代わりにするのはやめました。

駄文失礼しました



157:
本当にあった怖い名無し:2010/01/14(木) 22:45:14 ID:TP3Nk6fF0
ウサギ小屋
小学生の頃、学校のウサギ小屋の近くで友達と待ち合わせをしていた。

友達がなかなか来なくて退屈だったので、その辺の草等をむしってたら
ピンク色でツルツルしたウサギの赤ちゃんの死体がでてきた。
ごめん!と、泣きながら死体を元通りに埋めなおした・・・。

これは事故だ、と自分に言い聞かせて、お墓っぽい飾りも追加して埋葬した。
だが真の恐怖はここから始まる、その様子を見ていたお節介な女子が
翌日の帰りの会で、俺の失態を鬼の首を取ったような顔で発表。
それが変な方向に話が進んでしまい、俺はクラス全員から墓荒らし扱いをされ
子供の話なんざ真面目に聞いてもいない32歳のババア担任が
詳しい事情も知りもせず、聞きもせず大激怒、親が呼び出されたよ。

それから更に状況は悪化する。俺を告発したクソガキ女が
話に輪をかけて方々に言いふらしたらしく、上級生の女子全員からも
露骨に避けられるようになった。俺を見ただけでマジ泣きするなよ
そのたびに先生にぶん殴られたんだぞ、俺!

広まった噂の一部を偶然耳にした。
「ウサギ小屋に忍び込んでは子うさぎを殺していた」
 「生きたまま土に埋めて石で潰していた」
「腐った頃に掘り出して食べていた」「次は鶏小屋が危ない」

ああ、うさぎ小屋には入ってたさ、だがそれは生き物に関心の無い
クソガキどもが小屋の手入れ、餌やり、トイレの掃除を怠ってたから
俺がいつもいつもいつも代わりにやってたからだ!
それに俺なら死んじゃった子うさぎを、あんな無造作に葬ったりしねーよ!

ていうか、まず子うさぎ埋めたのは誰なんだよ?
死んでたらまず俺が気づくはずだぜ、普通。



163:
本当にあった怖い名無し:2010/01/15(金) 00:18:48 ID:3nh5eWXaO
>>157
なんかこう、いわれなき差別がどうやって醸成されてくかが、よくわかる話だな。
人間関係の怖さを感じるよ(((゚Д゚)))。



568:
本当にあった怖い名無し:2010/01/22(金) 23:16:15 ID:OsxKnZAM0
妖怪カラコロ
一応自分が実際に体験した話。

正直、聞いてる分には全然怖くないかもしれんけど。

専門学生の頃に深夜専門でコンビニのアルバイトをしてた時期があるんだが、
ある日の1時頃に駐車場の掃除をしてたんだが道路を挟んだ向こう側のほうで
何か乾いた物を引き摺る「カラカラカラ」って音が聞こえてきたんだよ。

最初は、「こんな時間に酔っ払いが木の枝でも引きずってあるいてんのかな?」と
軽い感じで捉えてたんだが、通り過ぎていったと思ったら、また戻ってきてと
往復を繰り返してる事に気づいたんだよ。
しかも移動スピードが徐々に加速していて明らかに在り得ない速度で移動してる。
流石に気持ち悪いなと思ったんだが、勤務時間はその日は3時までだったから
駐車場掃除はそこそこにして店内に戻ってバイトを続けてた。

んで、勤務時間も終わって深夜3時に店を出たんだけど、
その時には音も止んでて気のせいだと思って自転車に乗って家に帰ってたんだ。
けど、少し店を離れた位からまた「カラカラカラ」って聞こえてきた。
俺の後ろから。



569: 本当にあった怖い名無し:2010/01/22(金) 23:17:02 ID:OsxKnZAM0
びびって少し早めに自転車を漕ぐが、音は明らかに俺に付いてきてる。
俺の家はバイト先の店から10分位しか離れてないから
ここはむしろ焦って行動した方が危険だと思って、早めにでも慎重に自転車を漕いでいく。
音は俺から10m以上は離れてるがぴったりと付いて来る。

家の近くの所まで来てあと角を3つ曲がったらすぐに家につくという距離まで来たとき、
一つ目の角を曲がった途端、音は急に俺の真後ろまで接近した。
「カラカラカラ」という音が「ガラガラガラ」と大きく背後で鳴り響いた時は流石に全身から鳥肌が立った。
緊張はピークにまで達してたけどもう家まであと少しという所まで迫っていたから
振り返りたい気持ちを必死で堪えて兎に角自転車を漕ぎ続けて、
家の門が見えた時には、すぐさま飛び込んだ。

家までついたという安心感か、びびりながら振り向いた先には
拍子抜けだろうが何もいなかった。
その次の朝には家族に深夜にあった事を話して笑われた。
が、その日のうちに俺は自転車でこけて左ひざの靭帯が切れる怪我を負ってしまった。

幸い切れたのは後十字靭帯でめちゃくちゃ痛かったが歩けたので家族とその日のうちにお払いにいったよ。
母からは「妖怪カラコロ」とか変な名前を付けられたそれは家族の間で暫く茶の間を賑わす話題になってた。(俺が怪我したのにw)

それから、4年くらいたった去年の事なんだが兄(長男)から唐突にこんな話をされた。

兄「あの当時にさ、お前には言えなかった事があるんだけど実はその音は俺も聞いてるんだよね。
 大分昔なんだけど次男(これも兄)にさ、『何か気持ち悪い音が聞こえるから一緒に聞いてくんない?』って
 言われて、一緒に部屋で外の音聞いてたら確かになんかお前が言ってたような音が聞こえて、
 二人して気持ち悪いなって話してたんだわ」
俺「ちょ、言えよ!」
兄「だって、うちの周りで聞こえてたんだぞ、そんなこと言ったら余計びびらすだけだと思って言えなかった」

随分前からうちを狙ってたみたいですorz
ちなみに今でも一年に一回くらいは聞こえる。



571:
本当にあった怖い名無し:2010/01/22(金) 23:47:44 ID:pqLSxXDF0
>>569

その「妖怪カラコロ」は一体、何を引きずってんだろうなー
ま、おまえさんが無事に生きてて何よりだな



572:
本当にあった怖い名無し:2010/01/22(金) 23:55:26 ID:OsxKnZAM0
>>571
俺に霊感が無いからなのか何なのか未だに音の正体は不明。
兎に角自転車を漕いでた時は直感的に「振り向いたらヤバイ!」って思ってた。

後、この話をすると妖怪カラコロwはそれが嫌なのか俺に些細な不幸が出る。
ここに書き込んだら嫌がって本気出してむしろ正体見れんじゃね?って思ってるw



666:
本当にあった怖い名無し:2010/01/24(日) 22:07:41 ID:GU8G8inU0
友達の母親
皆の意見も聞きたくてここに投下


昨日起きた話なんだけど
友達の家に泊まってた(4人)
で、夜中だけどめっちゃ騒いでた

そしたら泊まってた友達の母さんが
「もう父さんも寝てるし静かにしなさい」
って言われた。そしたら友達が
「じゃあ、布団敷いて部屋暗くしてPS3で怖いやつみるか」
って事になった。で結構ヤバイのとかあって盛り上がってた。そんな感じで3時位まで見てて
めっちゃ怖いのを見てすっげー皆でビビって

3時なのに自分でも五月蝿い位盛り上がってたらいきなりドアがあいて
「うるさい、静かにしろ」って言われた。
で俺らシーン。

ドアが閉まりもう1人の友人が
「お前の母さんものすげー怖い顔してなかった?暗くてよくわかんなかったけどめちゃびひったわww」
と言い俺が 俺もあせったわーって言って
その友達見たらなんか怖がってる顔してた
で何かの冗談かと思って なにしてんだよw
見たいなノリで話しかけたら

「あれ、ちがう、俺の母さんじゃない...」
って言ってて。で俺ら唖然。
最初は皆信じて無かったけどもうそいつ涙目
しかもずっと震えてた

で朝になって詳しく聞いて見たら
もう母さんとは別の顔。物凄い形相。
髪型も違かったらしい。
それが昨日(正確に言うと今日)
起きた話



861:
:2010/01/27(水) 14:05:21 ID:3yGfAIds0
くねくねの正体
忘れもしない7月1日、一本の電話からそれは始まりました。

「もしもし?」 ぱんっぱんっ
まるで拍手を打つような音だけが聞こえ、そこで通話は切れました。
0742○×△・・・
番号が表示されていたのですぐに掛け直しました
「NT○ド○モです。お掛けになった番号は現在使われておりません。番号を・・・」
ゾクッとして思わず切りました。
(着信履歴から掛けたはずなのに・・・)

仕事が忙しかった事もあり電話の件は忘れていました。
その日の帰り道に友達Aに会いました。
仲が良く色々悪い事もしたつれです。すぐそのまま飲みに行きました。
私の家が近かったものですから近くのスーパーで買い物をし帰宅しました。
他愛もない話に花をさかせ、夜もふけてきた頃に突然Aが話しはじめました。

A「お前覚えているか?」
いきなりの質問でしたし何の事かわかりません。
A「Bと3人で先月ドライブ行っただろ?で○×山でみたあれだよ。」
私「Bがくねくねを見たって騒いで俺がくねくねの正体は
えんらえんらって昔からいる妖怪だろ?ってばかにした時のか」
A「そう。そんでわざわざUターンして見に行ったら・・・・」
私「それがどうしたんだよ」話の要領が得ずイライラしてきた
A「Bが死んだんだ。」



862: :2010/01/27(水) 14:06:10 ID:3yGfAIds0
Bがみた場所に戻ると何もみえず私達はそのみたという場所を散策しました。
そこには朽ちた小さなお社と何本も釘が打ち付けられた大きな木があり
誰かの呪いが具現化してみえたじゃないと茶化し帰宅しました。
その3日後くらいにBが「何も見えないし、
誰もいなんだけども何かがいるんだ。怖いんだ」

と相談してきましたが私は幽霊など信じていないので
「あんな不気味なものを見たから恐怖心に心が支配されているんだよ。
なんならお祓いに行け」と相手にしませんでした
そんなBが死んだ。いつ?

A「家の中でな。自分の家族が2人いるんだと。1階でみたのに2階にいる。
リビングにいるのにトイレからでてくる。両親が怖いって。
自分の部屋を開けたら1階にいたはずの母親がいきなり抱きついてきて
あまりに重くて気を失ったって話を聞いた」

私「ドッペルって誰かが呪いかもってサイトで書いてあったよな?
でもなんで自分じゃなくて両親なんだ?」
A「Bにとって自分をみるより両親の方が怖かったんじゃないかな。」
私「あの木の所に俺達以外に誰かいたのか?っているわけないよな・・・。」
沈黙が続き、酒がなくなったので近くのコンビニに買いに外にでた。



863: :2010/01/27(水) 14:07:24 ID:3yGfAIds0
電信柱の所に誰かいる。左目が異様に大きくムンクの叫びの様な子供。
そいつがいきなり奇声を上げ四つん這いになって追いかけてきた。
意味もわからず逃げる俺達。
A曰くなんで包丁もったお前が追いかけてくるんだよと。
?後を振り返るケケケケケケと笑いながら中年のおっさんが包丁を手に追いかけてくる。

はぁはぁはぁはぁ
ケケケケケケミッキャキャキャッ~ケタケタタケケケタタタ
真後ろにせまってくる。耳元で声がする。
家の前の路地に入ると急に静かになった。
私「なんだったんだよ今の」
A「わからないけど、とりあえず家に入ろうぜ。まだ安心じゃない」

全力で走ったせいか息切れがひどい。倒れこむように部屋に入った。
パキンっと音がし、バタン 神棚の御札が落ちた。
よくみると所々赤黒く染みだらけである。
怖くなりAの方を振り返るとそこには血だらけのAがいた。
その背中にAをめった刺しにする私の祖父
「大丈夫だから。大丈夫だから。」と笑いながら



864: 4 ラスト:2010/01/27(水) 14:10:11 ID:3yGfAIds0
着信音が鳴り響く
部屋には誰もいない。Aもおじいちゃんも
奈良の実家からの電話だった。おじいちゃんが亡くなったと。
今起こった状況が飲み込めず呆然としていると良かったなとAの声が聞こえた気がした。

24ばりの長い一日が終わり葬儀で忙しく落ち着いてから
AとBに電話をかけた。電源が入ってないとの通知だったので
実家にかけるとAは6月27日にBは6月23日に亡くなったとの事だった。
おじいちゃんは御札の神社の氏子をしていてその日はお祭りだったらしい。

その晩に何の前ぶれもなくぽっくりと笑顔で亡くなったので
幸せだね~とみんなは口々に言っていたのだが
私だけは本当の死因を知っている。
おじいちゃんありがとう。でも昨日みちゃったんだ。
自分の部屋のトイレからじいちゃんが無表情ででてくるのを。



895:
本当にあった怖い名無し:2010/01/28(木) 03:23:37 ID:ScBqSOTv0
盗まれた人形
【窃盗】発見!泥棒~手癖の悪いママ92【万引】 よりコピペ


920 :名無しの心子知らず:2010/01/28(木) 00:13:17 ID:Kmji4tRE
規制解除された記念カキコ
流れは敢えて読まない
オカルト入る、後味悪いから注意


うちには祖母から譲り受けた人形がある
西洋人形で、凄く可愛い人形
名前は仮にエミリーとしとく
このエミリーは祖母が骨董屋さんから譲り受けたもので、曰く付き
エミリーは、実母から虐待受けた子供が持っていた人形で、その子供が自殺したあと、
エミリーに魂が乗り移ったとかなんとか


そんなエミリーは、その逸話をバカにした旦那を三日三晩謎の高熱で唸らせた強者
さて本題だが、私が旦那と結婚した年、いろいろな騒動があって、しばらく実家に厄介になることになったんだけど、その時隣近所のママ(幼稚園の子供もち)にエミリー盗まれた

922 :名無しの心子知らず:2010/01/28(木) 00:24:24 ID:Kmji4tRE
私の母親は、そのママに盗まれた、と警察に通報
でも真剣に取り合ってもらえず、私も当時、2ちゃんねる自体知らなかったから、泣き寝入り状態
半田舎だったから、騒ぎにするのも引けて、なにもしないまま数ヶ月たった

そしたら、そのママが自殺した挙げ句、旦那さん(以下Bさん)も交通事故起こして、大怪我を追った
そしたら、そのBさんがエミリー返しに来てくれて、泣きながら謝罪
実はこの数ヶ月ママの家では不吉な事が起こり続けたらしい

で、Bさんはその原因が盗んだエミリーにあるとわかり、
と言うか初めてママがいろいろ盗んでいたのを知って、世間体きにして黙秘しようとしたらしい

そしたらママはストレスで自殺、Bさん交通事故で、夢うつつにエミリーが出てきて、
あなたが娘さんの鏡なのよ………悪い子を育てたいの、を連発されたらしい




896: 本当にあった怖い名無し:2010/01/28(木) 03:25:09 ID:ScBqSOTv0
924 :名無しの心子知らず:2010/01/28(木) 00:26:29 ID:Kmji4tRE
Bさんはそれから目が覚めて、ママが盗んだものを返し、謝罪行脚して、エミリーを返しにきてくれたらしい
因みにママにエミリーが下した罰は、
・ママの盗んだ玩具にはどんなに所有者の名前消しても浮かんでくる
・エミリー連れていくと、なぜか手に物を持ってくる
・娘さんがママとでなく、エミリーと会話→ママを泥棒さん、と呼ぶようになる
・夢にもエミリー出てきて、泥棒連呼
Bさんはこれで薄々ママの所業に気付いたみたい

私もこれ聞いて、初めてエミリーの恐ろしさ知ったけど、
うちの母親が、きっとろくでもない母親に育てられる娘さんを見たくなかったのね、と

エミリーはもしかしたら、自分のことと重ねたのかもしれない

形は違えど、母親がろくでもないのは同じ
あれ以来、エミリーは柔らかい笑みを浮かべながら、今ではうちの娘と遊んでる
また、風の噂で、Bさんは昇進、娘さんは優しい子に育ったとか
うちの旦那は、あの事件以来、エミリー崇拝しまくっているのは余談です

936 :名無しの心子知らず:2010/01/28(木) 01:06:49 ID:Kmji4tRE
>>920
です
ごめんなさい、一応補足
エミリー連れていくとなぜか手にものを持ってくる

エミリーを連れていくと、ママさんが欲しいとか欲しくないとか別にして、勝手にその訪問した家の物を盗んできた
と言う話です
ママさんの罪を意図的に重くしたんだと思います
エミリーに聞かないと分からないけどさ



897:
本当にあった怖い名無し:2010/01/28(木) 04:29:47 ID:Wq0X92YL0
エミリーの話恐いじゃん・・



969:
本当にあった怖い名無し:2010/01/29(金) 23:28:01 ID:5Hyapti6i
メガネの端
メガネをかけたことのある人なら分かるが、メガネの枠は人間の

視野より小さいので、視界の端は裸眼で見ることになる。
当然目が悪ければボケて見えるのだが、視界の端なので気にすることはほとんどない。
俺は小学校からメガネを日常使っていて、30過ぎの今まで何の違和感もなく過ごしてきた。

ところが最近、顔の左横、視界の端に人の顔が見える。
中年女性が目を釣り上げてこっちを見ている。ようだ。
目だけ左に動かすと1メートルほど先に顔が見えるのだが、メガネ
の枠から外れているので細かい顔の特徴が分からない。

首を動かしてみるが、そこには誰もいない。
鏡を向けてみても、姿が映らない。
カメラで撮してみると、しろいモヤだけが写る。
女性と全く縁のない身なので、恨みをかった憶えもない。
いい年をなので、曰く付きの物件で肝試しした訳でもない。

まぁ、視界の端なので気にすることはほとんどないが。



972:
本当にあった怖い名無し:2010/01/29(金) 23:33:00 ID:ny//bc+BO
>>969
これゾッとする…




51: 45:2009/12/26(土) 19:32:51 ID:3Ckvss8GP
新人修験者の失敗
一応これでも修験道の行者やってます

お寺と師弟関係を結び、京都に有る某本山で僧籍をもっています。

そんな私が駆け出しの頃体験した怖い話です。
やっぱり修行をしていますとだんだん霊感が付くものです。
入門して多少の修行経験を積みお寺の師匠から
「霊感付いてきたみたいだから外でお経を読むな、家以外ではお経を読むな」などと言われ出した頃です。

性分的にダメと言われると、「なぜダメなの?」と思い体当たりで戒めを破りなぜかを知りたがる性分
自宅以外でお経を唱えましたね。
実際、やっている人はわかるかもしれないですがお堂やお寺で唱える読経と
自宅で漠然と唱えるお経では違うものなのです、神様仏様の前で唱えると気持ちが違うものなのです。




52: 45:2009/12/26(土) 19:33:38 ID:3Ckvss8GP
ある休みの朝、ある神社へ行きたくなって後輩を伴い言ったのですが、ここで少し説明
後輩はお寺の後輩ではなく、会社員時代の後輩で行者になった私に興味を持ってくれた人、
行者ではなくいわば普通の信者的な感覚の人です。

そして、ある神社とは、行者になる前に行った場所なのですが、
この時代、行者なんかやろうと思う私は相当オカルト的なものは
大好きで風水だとかにも傾倒していた時期がありました。


その頃見つけた所謂「龍穴」パワースポットと言う奴です。
その手の龍穴は神社仏閣になって守られている事が多く所謂神域と言う事です。
規模的には某県の県庁所在地、中規模都市を支えている龍穴です。
多少の霊感が有る人なら近づくと耳鳴りが三日ほどなり続けるような場所です。



53: 45:2009/12/26(土) 19:34:38 ID:3Ckvss8GP
さて状況説明はこの位にして本題
その後輩と朝思い立って車で2時間ほどの山の中の神社へ到着し、
過去に来た時よりも感を研ぎ澄ませ境内を散策し「龍穴」そのものを見つけました。


大きな巨木(小さな巨木は無いですが^^;)境内側から見えない裏側に回ると塔婆や石碑が
ズラーっと並んでまさにまさに龍穴そのものなのです。

龍神社(水神)も巨木の横にありここだなと思いました。
般若心経をおもむろに唱えました。

そこまではなんでもないんですが、鳥居を背にして車に乗り込み
帰路に着こうと思ったのですがなんだか嫌な予感がしました。単に嫌な予感が直感的にありました。

車に乗り込み進みだしますがブレーキがだんだんと踏みしろが深くなって
最終的にはスコーンって感じになってしまし「ブレーキが利かないな」

などと話しつつ山道をハンドブレーキで進むのですが、
なんだかさっきの悪寒が大きくなってきて何かに追いかけられるような感覚に陥りました。


「やばいなぁヤバイなぁ」などと内心思いながら二又の道「●◎寺→」みたいな看板があり
寺に逃げ込もうと必死でそちらにハンドルを切りました。

ふもととは別な道、だんだんと追いかけてくる感覚が大きくなってきて、感覚が具体性を持ってきます。

とにかく恐怖、恐怖の塊が追いかけてくるような感覚に陥り精神と言うか心というか
全身だんだん覆っていく感覚になりあせりながらハンドルを裁きました。

ようやくついた●◎寺、ここはもう廃寺になったようなお化け寺でお墓しかありません。
大急ぎでハンドルとハンドブレーキを駆使して狭い山道をUターンしました。

それまで自分だけこの感覚に陥っているかと思っていたのですが、ふと助手席の後輩を見る、
目をひん剥いて口はへの字口に体は硬直しているような感じ、
同じ感覚に陥っているのが手に取るようにわかります。


大急ぎで麓におりて山の入り口に有る大鳥居を越えてからその恐怖感覚が無くなりました。
後輩もやっと声を出せるようになったようで「なんか物凄く怖くて怖くて声がでませんでした」との事
「俺もだよなんなんだあれ?」と話、麓にお寺を見つけたのでそこで一息つきました。
と・・・・・。
ここまでならまあまあ良いのですがそこからなのです。



54: 45:2009/12/26(土) 19:35:35 ID:3Ckvss8GP
とにかくお互い家に帰ったのですが、なんだか虫が知らせると言うか、
後輩が気になって電話したのですが電話に出ない。

何回も電話するのですが出ないんです。
2日後の夜10時くらいにやっと電話に出たのですが。出るとたんに泣き出すんです。

大の男が電話口で泣くなんて普通じゃないわけですが、様子がとにかくおかしい
聞けば、一人暮らしの彼は帰った夜から家にいて一人になるのが怖くて繁華街を延々2日間歩いていたそうです。
憔悴しきっていたのですが、「なんで電話に出ないんだよこっちも気になってたんだ」と伝えますが
「電話には出るなとずっと言われてたんだよ」と泣き出します。
「怖いけどなんとか電話出られたんですよ」とさらに泣き出す。
こりゃあもう憑き物ってやつだと思いつつ「どうしようどうしよう」
しかも師匠の言いつけ守っていませんから師匠にも相談できないんですねw


「今一緒にいるんだよ一緒にいるんだよ」とわけわからん事を言いだすのでこっちもわけわららず
必死に「じゃあその人に電話代わって」と言ったらもう霊媒なんでしょうね

「神域を壊しに来たのはなんでだ?」と言い出すんです。
そこで「そんなつもりはありません」とそこからは奇妙な感覚になり会話が成立するんです。


そこでもう必死なんで「◎◎大明神様、私は××と申します、▽▽寺で修行している行者
で壊しに行ったんじゃないんです、物見勇山で行ったのはすみません」と言い、
まだ駆け出しの行者なんですが一生懸命に観音経を唱えますからご勘弁下さい」と言い
電話で観音経を唱えだすとすごい声で泣き出すんですよ後輩が。


唱え終わり「本当に失礼あったら申し訳ございません」と言うとスーッと
体から悪寒が無くなって電話口の後輩も落ち着いた様子でした。

そんなこんなで既に2日会社無断欠勤している後輩なのですが翌日有って話を聞きますと
「近所の神社に末社があるから挨拶に来い」みたいに言ってたと言うのでその後輩の家の近所の神社に行くと・・・・。

ありました「◎◎大明神」もう絶句なんですが昨晩のやりとりは本当だったようです。
般若心経を一巻唱えてご挨拶し事なきをえました。



55: 45:2009/12/26(土) 19:37:06 ID:3Ckvss8GP
結論
初心者が外でお経を唱えるのは怖いですねw
今では修行を積んで神仏とお話が普通に出来るのであの時の話は良い経験で、仲間内で笑い話になっています。
もちろん師匠にも笑える話として話せる時期になった時に話しました。
後輩は神仏の怖さを知ってからというもの、困った事があるとその神様にお願い事をしているようです。
でもって心願かなって来年結婚するようです。



211:
その1:2009/12/27(日) 23:05:16 ID:7jwJJ7JM0
【ドルイド信仰】
ドルイドとは、ケルト人社会における祭司のこと。
Daru-vid「オーク(ブナ科の植物)の賢者」の意味。

ドルイドの宗教上の特徴の一つは、森や木々との関係である。
ドルイドはヤドリギの巻きついたオークの木の下で儀式を執り行っていた。


柳の枝や干し草で作った編み細工の人形を作り、その中に生きたまま人間を閉じ込めて、火をつけて焼き殺し、
その命を神に奉げるという、人身御供の祭儀も行っていた。
刑罰の一種として、森林を違法に伐採した場合、樹木に負わせた傷と同じ傷を犯人に
負わせて木に縛り付け、樹木が許してくれるまで磔にするという刑罰もあった。



自分の叔父は、仕事柄、船で海外に行く事が多かった。
詳しい事は言えないが、いわゆる技術士だ。

1年の6~7割は海外(特に北欧)で仕事をしている様な人で、
日本に帰って来ている時は良く遊んでもらったものだ。


今は既婚で、引退して悠々自適な生活を送っており、知識も豊富でバイタリティ溢れる快男児だ。
以前も、2話程、叔父関連の話を書いているはずだ。その叔父に、こんな恐ろしい話を聞いた。
当時叔父は30代で、彼女とマンションに同棲しており、幸せに暮らしていた。
ひょんな事から、お隣さんと親しくなったらしい。お隣さんは年配の夫婦で、病気の子供が1人。
旦那さんも仕事柄、海外に飛ぶ事が多いとの事だった。話題も合うと言う事で、叔父とは意気投合し、
その奥さんも温厚で、夕食を呼んだり呼ばれたりする仲にまでなったそうだ。ある年の真冬。

そのご夫婦と賑やかな食卓を共にしていると、そのご夫婦の別荘の話題になった。
何でも、関東近郊の閑静な山奥に、別荘を1つ所有しているらしい。
近くには小川もあり、魚等も釣れ、年に1度は家族で、病気の息子の療養がてら遊びに行くらしい。
どうやら今年は仕事の関係で行けなくなったらしく、叔父達に、良かったら使ってくれても良い、との事だった。
アウトドア好きな叔父は、喜んで使わせてもらう事になった。そんな叔父と趣味も合った彼女も賛同したらしい。
そして、翌年の年明け、叔父は彼女と共に、その別荘へと向かった。



212: その2:2009/12/27(日) 23:06:55 ID:7jwJJ7JM0
あまり舗装されていない山道を、40分ほど登った場所にその別荘はあった。
別荘を目にした途端、彼女の溜息が聞こえたそうだ。感動ではない方の。
「ホント、掘っ立て小屋みたいな感じだよ。こっちは小洒落たロッジ的なモノを想像してたんだけどな。
 あの夫婦の説明を聞く限り、誰でもそう思うと思うよ」
叔父は苦笑しながら言った。とにかく、その「別荘」はお粗末なモノだったらしい。

木造平屋で、狭い玄関。猫の額ほどのキッチン。古びた押入れに入った布団。
暖炉がある広間がやや広い事だけは救いだったらしい。

来てしまったモノは仕方がないので、なるべく自分達が楽しむ事にしたと言う。
昼は川魚を釣ったり、近辺の林を散策し、野草を採ったり。
それらは夕飯には天ぷらとして食卓に並び、それはそれで楽しい夕飯だったそうだ。


「野草を採ってる時に、かろうじて遠くに別荘が見えるくらいの距離の、少しだけ森の深くに行ったんだが…
 その時にちょっと気になるモノがあってな。ナラ(楢)の木があったんだよ。クヌギなんだけどな。
 この森にクヌギの木ってちょっと浮いててな。周りは違う種類ばかりだし、明らかにそこだけ近年植林したんじゃないかなぁ。上にヤドリギも撒きついてたよ。
 クヌギは10年も経てば、大きくなるからな。で、気味が悪いのが、そのクヌギに何か文字が彫ってあってな。
 オガム文字って言ってな。古代のドルイド(上記参照)等が祭祀に使ってた文字なんだよ。
 横線を基準と見て、その上下に刻んだ縦や斜めの直線1-5本ほどで構成されててな、パッと見文字には見えないんだが…
 ま、何て書いてあるかまでは分からんが、不気味ではあるよな。日本だぜここは」
叔父の様にオカルト方面に知識がある人から見たら、確かに不気味なのだろう。
そんなこんなで、その日の就寝の時に事件は起こった。

叔父が窓や玄関の戸締りを確認しようとしていた時の事だった。
「何で最初に気がつかなかったんだろうな。鍵がな、外側にもついてるんだよ。」
つまり、窓の内鍵とは別に、窓の外側にも鍵がついているのだ。玄関の入り口の戸にも。
「これはヤバイ、と思ったな。部屋の中に家具が異様に少ないのも実は気になってたんだよ。
 生活に必要最小限のモノだけ…それも、全て木造で燃えやすく…パッと思い浮かんだのが、ウィッカーマンだな」



213: その4:2009/12/27(日) 23:07:45 ID:7jwJJ7JM0
映画にもなり、近年リメイクもされたのでご存知の人も多いと思うが、上記でも書いた様に、
「柳の枝や干し草で作った編み細工の人形を作り、その中に生きたまま人間を閉じ込めて、火をつけて焼き殺し、神に捧げる」
と言うおぞましい秘儀が、古代ドルイドの祭儀であるのだ。

それを英語では「ウィッカーマン(wicker man)」、編み細工(wick)で出来た人型の構造物、と言うらしい。
「彼女を不安がらせない様にその事や鍵の事も秘密にし、
俺だけ起きてる事にしたよ。全部の内鍵開けてな。そしたら、夜中だよ」


砂利を踏む音と、人の気配が別荘の外でした。すかさず窓を開ける。例のお隣の夫婦の旦那だった。
「何をなさってるんですか?」
叔父に急に見つかり、厳しい声を投げかけられた旦那は、驚愕の表情でしどろもどろだったと言う。
「いや、その…大丈夫かなと…」
「大丈夫じゃなないですよ。その缶は何です?灯油の缶じゃないんですか?」
「い…いや…ストーブの灯油を切らしちゃいかんと思ってね…」
「暖炉がありますよね?」
「いや…まぁ」
叔父は、外鍵の事を厳しく追及した。

旦那が弁解するには、この別荘も人から譲り受けたモノで、外鍵はその当時からついていたらしい。

「信じるわけないわな。そんな気味の悪い家で誰が泊まりたがる?」
叔父はまったく旦那の言う事は信用しなかった。
外の騒ぎで、寝ていた彼女も置きだし、不安そうな顔を覗かせていた。


「○○さん(旦那)…あんた、ドルイドの何かやってるんじゃないでしょうね」
「は…? 何ですかそれは」
「とぼけたって良いんですよ?裏の森のクヌギ。良い薪になりそうだなぁ」
「な…何を言うんですか!!」
「あんた、俺らをウィッカーマンにして、捧げようとしたんじゃないのかっ!!」
「…」
本当の事を言わないのなら、クヌギを切り倒す、と脅した叔父に対し、旦那は全てを話し始めた。



214: その4、前記はその3:2009/12/27(日) 23:08:32 ID:7jwJJ7JM0
前にも述べた通り、この夫婦には重い病気の息子がいる。
治療法は、病の進行を遅らせる、強い副作用のある方法しかない。

あらゆる方法を試したが、病は一向に癒える気配は無かった。そんな藁にも縋る思いも極まった時の事。
15年前、仕事先で訪れたウェールズのある村で、ドルイドの呪術師に出会ったと言う。

そのドルイドの呪力が篭ったオークの木の苗を、大枚叩いて旦那は買い、日本へ持ち帰った。
そのドルイドから授けられた秘術は、毎月6日に、白い衣装を見に付けオークの木に登り、
ドルイドから譲り受けた(これも大枚叩いて買ったらしい)鎌でオークに寄生しているヤドリギの枝を切り取り、
「生贄」をオークの木に捧げる、と言うものらしい。
その祭儀の見返りの願いは言うまでも無く、息子の病を治す事、だ。


「確かに、その日は1月6日だったなぁ…」
「生贄って…」
俺は恐る恐る叔父に聞いた。
「最初は、小動物とかだったらしいよ。ハムスターとか、野良猫とか、犬とかな。クヌギの木の根元に埋めて。
 心なしか、大きな動物になればなる程、息子の病が(良くなっている様な気がした)らしい。
 まぁ、そのドルイドに1杯食わされたんだろうけどな。でも病気の子供を持つ、悲しい親の愛とは言えども、
 あんまりじゃないか?俺らを焼き殺そうとするなんて」
叔父は笑いながら言った。それから、懇々とその旦那を説き伏せたらしい。

人を呪わば穴二つ。そんな事をしても、何も良い事はない。
オカルト方面に詳しい叔父だけに、
様々な知識も動員して、旦那を説き伏せた。
「50にもなろうかと言うオッサンが、声上げて泣いてたなぁ。まぁ、俺らも殺されそうにはなったとは言え、
 その旦那の気持ちも分からんでもないからなぁ。同情心もあって。彼女も少しもらい泣きしてたかな。
 旦那も、クヌギも別荘も処分する事を約束してくれてな。明日にでも、特にクヌギの処分は俺ら同伴で」
「じゃあ、この件は、警察沙汰にもならずに一件落着、と」
「ところがなぁ。あのオークは(本物)だったんだなぁ」



215: その5:2009/12/27(日) 23:09:32 ID:7jwJJ7JM0
何とか旦那を説き伏せて、暖かいコーヒーを飲みながら、3人が落ち着いてきたその時。
旦那の携帯が鳴った。奥さんの声が否が応でも聞こえてきたと言う。ヒステリックな金切り声だ。
明らかに「殺したの?捧げたの?やったの?」と傍の叔父にも聞こえて来たと言う。
あんなに温厚に見えた奥さんの方が、実はこの件では主導権を握っていたのだ、と思いゾッとしたと言う。
奥さんは東京のマンションから電話をしているらしい。
旦那は、ある程度は言い返してはいたが、奥さんの凄い剣幕に終始押され気味だったと言う。
たまりかねて叔父が電話を変わり、物凄い口論となった。それは、一時は殺されそうになり、
まだ片方が殺意を剥き出しにしているのだから、激しい感情のぶつかり合いになるのは至極当然だろう。
叔父の彼女も、先ほどの涙とはうって代わり、叔父に負けじと口論に加わったと言う。
「こりゃ将来尻に敷かれるなぁ、と思ったね、その時は」
叔父は苦笑しながら言った。確かに今は尻に敷かれている様だ。
やがて、叔父がたまりかねて、警察、裁判沙汰、をちらつかせる様になると、やっと奥さんも大人しくなり、しぶしぶ旦那の話も聞くようになってきたと言う。
一応、いざこざの一段落はついた。流石にその日は深夜になっていたので、その別荘で休む事になった。
「一応さ、話はついたけど、まさか眠るわけには行かないよな。あんな事されそうになって」
暖炉の広間で、叔父と彼女が身を寄せ合って座り、離れた場所に、旦那が申し訳なさそうに座っていた。
「明日、旦那の知り合いの業者に手伝ってもらい、クヌギの木は切り倒す事を約束してもらったからさ、それを見届けるまではな」
3人ともその日は寝ずに、朝を迎える予定だった。夜もさらに深まった午前3時頃だったと言う。



216: その6:2009/12/27(日) 23:11:05 ID:7jwJJ7JM0
「ザッ ザッ ザッ」
と、森の奥から何かが近づいてくる音が聞こえた。野生の動物か、野犬か。
コックリコックリと船を漕いでいた叔父も、その音に目が覚めた。
「明らかに人間に近い足音と気づいた途端、ゾッとしたね」
最初は奥さんが来た、と思ったらしいが、あの電話を終えてからこんな短時間でここまで来れるわけがない。

いや、あの電話は実は近くからかけていたとしたら…もしくは、他に仲間がいたとしたら…?
叔父は寒さなどお構い無しに、全ての窓や戸を開け、アウトドア用のナイフを手に、臨戦態勢で息を殺していた。

「ザッ ザッ ザッ」と言う音は一向に止む事はなく、明らかにこの小屋に向かっている。
「それから10分後くらいかな。もうな、普通にこの小屋を訪ねて来るように、玄関の戸に立ったんだよ。足音の主が」
「○○?(妻の名前)」
と旦那が叫んだ。が、すぐ、驚愕から恐怖の悲鳴に変わった。

「奥さんの様で、奥さんじゃないんだよ。顔は、ほとんど同じなんだな。だが生気が無いと言うか。
 で、この真冬に素ッ裸だぜ? でな、最初は旦那は(妻の様なモノ)の裸に驚いて声を上げたと思ったんだよ。
 違うんだよな。肌の質感も色も、木、そのものなんだよ。で、もっと怖かったのは、
 左右の手足が逆についてるんだよ。分かるか? それが玄関に上がって来ようとしてな、
 右足と左足が逆なもんだから、動きがおかしいんだよ。上がり口に何度もつっかえたりして。それが何よりおそろしくてなぁ」
確かに想像するだけでもイヤな造形だ。



218: その7:2009/12/27(日) 23:12:45 ID:7jwJJ7JM0
「彼女は絶叫してたな。旦那も。明らかに、妻じゃないって確信したと思う。
 でもな、一応人間の形はしてるんだからさ。刺せないぜぇ?なかなかそんなモノを。
 やっぱ、人間の心ってリミッターあるからさ。もし人間だったらどうしよう、とか思うよ」
それは確かに分かるような気がする。

「でな、その(妻の様なモノ)がとうとう小屋の中に入ってきて、何か言うんだよ。
 それも、何言ってるか分からなくてな。カブトムシの羽音みたいな音を喉から出して。
 で、左右逆の足でヨタヨタしながら、俺の方に向かって来るわけだ。しかし、俺も真面目なもんだよなぁ。
 それでも最後に一応、○○さんですかっ!?って聞いたよ。さっきのリミッターの話な。
 それでも、ソイツは虫の羽音の様な耳障りな音を喉から発して、これまた左右逆の両腕を伸ばし、
 俺の首を絞めてきたもんだから、思いっきりソイツの腹を前蹴りで蹴ったよ。
 すると、腹がボロボロ崩れて、樹液みたいな液を撒き散らし、腹に空洞が出来てやんの。
 それで決心出来たんだよな。あぁ、これは人間じゃないから、ヤッちゃって良いんだ、ってな」
と、豪快に笑いながら叔父は言った。こういう時の度胸を決めた叔父は、本当に頼もしく見える。

不気味な声を発しながら、ソイツは起き上がって来たらしい。叔父は、ナイフをソイツの脳天に1発、
もう1度蹴り倒したら、空洞の腹を貫通し、胴体が千切れたらしい。
彼女と旦那の絶叫が一段と激しくなったと言う。


「で、腹の中から異臭のする泥やら、ムカデやら色んな虫がワラワラ出てきてさ。
 もう部屋中パニックだったな。床に倒れたソイツの人型も段々ボロボロと崩壊していって、床には泥と虫だけが残ったね。
 気持ち悪くて、ほとんど暖炉に放り込んだな。突立てたナイフがいつの間にか消えてたのが気になったけどな」



219: その8:2009/12/27(日) 23:13:36 ID:7jwJJ7JM0
その凄惨なな格闘が終わり、全ての残骸を暖炉に投げ込んだ後、
すぐさま旦那に妻へと電話をさせたらしい。妻はすぐに出た。

「妻は死んでいた!とかやはりそういうのは心配するだろ、形が形だけに。元気だったけどな。まぁキョトンとしてたな。
 流石に今起きた事は言わなかったけどな。後で旦那が話したかどうかは知らないが…
 でも、流石に全て終わった後に恐怖が襲って来たね。手足とか震えて来てな。彼女はずっと泣いてたな。
 で、1番怖かったのは、彼女が暫くして変な事言い始めたんだよな。何でアレに○○さんですか?と問いかけたのか、と。
 変な事聞くなぁ、と思ったね。顔ははどう見てもあの奥さんなんだから」

「で、どういう事だったのかな?」
俺が聞くと、叔父は気味が悪そうにこう言った。
「よく、自分の形をしたモノの頭にナイフなんて突き立てられたね、って彼女はこう言ったんだよ。
 つまり、彼女にはあの化け物が、俺の姿に見えてたんだよな」
叔父が想像する所は、次の様な事らしい。古代ドルイドの秘儀で、オークの木に邪悪な生命が宿った。
それに、あの妻の怨念も乗り移り、生贄が止まった事に見兼ねて、自ら実体化して現れた、と。
そして、見る対象者によっては、あの化け物が様々な姿形に見えるのではないか、と。



223: :2009/12/27(日) 23:27:17 ID:7jwJJ7JM0
「翌日、日が真上に昇るまでまって、あの木を見に行ったよ。
 木の表面が、2cm程陥没してて、1m60cmくらいの人型になってたな。そして、頭部らしき箇所に俺のナイフが突き立ってたな」
やがて、夕方になり旦那の知り合いの業者がやってきて、クヌギを木を切り始めたと言う。

「最初にチェーンソーが入るときと、木が倒れる時。完全に聴こえたんだよ。女の絶叫がね。俺と彼女と旦那だけ聴こえた様子だったな。
 で、切り株と根っこまで根こそぎトラックに積んでたんだが、小動物の骨が出るわ出るわ。
 業者も帰りたがってたな。さっきの人型と良い、そりゃ気味悪いよな。まぁ、人骨が出なかっただけマシかぁ?」
後日、隣の夫婦がそれなりの品物を持って謝罪に訪れたと言う。
「受け取ってすぐ捨てたけどなぁ。やっぱり、色々勘ぐってしまうよな」
そして、すぐ夫婦は引っ越し、叔父たちもその後すぐにマンションを引き払ったらしい。
暫くして、叔父は彼女とは一時別れてしまったそうだ。


「そんな事もあったねぇ」
紅茶を飲みながら、叔母が懐かしそうに言った。
「そうだな…あぁ、そう言えば…」
叔父が庭の木を見つめて呟いた。
「ウチにもオーク、ナラのカシワの木があったな。縁起物だから、新築の時植えたんだがな。
 まぁ、アレだな。モノは使い様と言うか…人間の心次第と言う事かな。
 それがプラスかマイナスかで。有り様が変わってくるからな」
そして、叔父の話は終わった。今度来るときは、カシワの葉で包んだ柏餅をご馳走してもらい事を約束し、
その日は叔父夫婦の家を後にした。

(完)



226:
本当にあった怖い名無し:2009/12/27(日) 23:36:01 ID:0QCtivbX0
>>223
乙でした
やはり、生贄を必要とする呪術は怖いですねぇ…



227:
本当にあった怖い名無し:2009/12/27(日) 23:37:22 ID:cYDsQDyVO
>>223
面白かった。
ドルイドの儀式てのは新しいね。
夫婦が最初に殺そうとしたのが叔父だったのが、不幸中の幸いか。



238:
本当にあった怖い名無し:2009/12/28(月) 00:31:15 ID:DhWpR8ECO
>>223
乙~!不気味だったけど、オチがオーライでホッとした。
ちょっと、元お隣の息子さんに害は無かったか、だけ心配だけど。



230:
本当にあった怖い名無し:2009/12/27(日) 23:58:29 ID:NBh0YjQj0
まさかの2年ぶりの叔父シリーズw
もう1回、邪視を読み直しちまったぜ。流石に安定してるな



233:
本当にあった怖い名無し:2009/12/28(月) 00:05:49 ID:WZKqAOn+0
あぁそうか邪視の人か。あれも凄い面白かったなぁ。



252:
呪われてる1 ◆lh3REEGwNw :2009/12/28(月) 13:51:10 ID:3/eWtlpR0
呪われてる
取り敢えず、子供の頃の話。
今は都会へ引っ越してきてるんだが、子供の頃は村?(っていうか集落かもしれない)に住んでたときの話。


俺んちの裏には山が在った。なんの変哲もないただの山なんだが、詳細はそうでもなかった。
その山は村で、呪われていると噂されてたんだ。だから両親や祖父母からは
「絶対に行くな」と念を押されたし、俺も流石に行かなかったんだ。

なんでも、山に入るとそれを期に良くないことが起きるらしい。それか、山の中で遭難(神隠し?)。

村では有名な心霊スポットであり、だれも行かない心霊スポットでもあった。
でもそんな中、一定の人間だけは山へ行くことがあった。

それはいわゆる旅行客。恐らく、この村内だけの噂だったんだと思う、山が呪われているってのは。
村にはなんのお土産屋もないし、正直言ってなぜにこの村に旅行客が来るのか
それがなんとも疑問だった。そして山へ行くことも疑問だった。


しかしだ、旅行客は山へ入ってなにも起きなかったかのごとく降りてくる。
いや、実際なにも起きなかったのだろう。

旅行客が言うには山の奥に、廃れた神社があったそうだ。
ほかの旅行客も口々にそう言ってたから本当なんだろうなあと俺も思った。


某日、学校で友達が山の奥の神社の話を俺にした。
友達が疑問に思ったらしい、なぜ神社がある山が呪われているのか、と。

俺も言われて気付いた。確かに変なもんだと思った。そこで友達は提案したんだ、山へ行こうってね。
 

多分、その時の俺に恐怖心なんてものはなかったと思う。
なぜなら、旅行客はだれひとりとして無事に戻ってくるからだ。

きっと呪われてるなんてのは迷信なんだろう、俺と友達はそう結論付けて、放課後、山へ行く事にした。

俺は、懐中電灯、虫除けスプレー、おやつを持っていった。
あれだな、神社でおやつにしようぜwって話なったんだw

友達も俺んちにきて、山へ入ることになった。もちろん、親には言わなかった。



254: 呪われてる2 ◆lh3REEGwNw :2009/12/28(月) 14:17:00 ID:3/eWtlpR0
続き。もうちょっと長くなりそう。

まあ、結局山へ入るときもなんの異変も感じなかったんだ。多分、気分がハイだったからかもしれないが。
放課後ということもあり、日も沈みかけていたんだ。
こりゃあおやつ食う暇なんてないかなーと達観してた俺と友達は無事、神社へ着いた。

でもここにきてやっと俺たちは後悔することになったんだ。
神社の……、ちょうど、社の奥からなにかが覗いている気がしたんだ。


そこで俺たちは固まった。覗かれている気がしただけで、実際に覗かれているかは判らなかったんだけど……。
気分が悪くなった。友達は顔が引き攣っていた。逃げ様と思い、踵を返そうとしたら身体が全く動かなかった。
やばい、と思った。呪い殺されると思った。でも身体が動かず、頭がくらくらする。

すると、どこか遠くの場所で「ゴトン!」という音がした。金槌を地面に落としてしまったような音がしたんだ。
そこで金縛りが解け、俺はすぐさま友達の手を引っ張り逃げ出した。
途中、なんども木の根に足を掬われた。転びはしなかったが、転んだらおしまいだろうと思った。
ふと気付いた。さっきまでほのかにまだ明るかった空が闇に包まれていることに。

恐怖心は肥大し、異変に気付いた。後ろから、なにかが追ってくるように感じた。いや、追ってきていた。
がさがさと草を掻き分けるように確実に俺に近付いていた。追いつかれたら死ぬと直感した。
後ろをちら、と見たんだ。そこには見るもおぞましい、謎の黒い猿が追ってきてたんだ。目が血走っていた。
死ぬ! 死ぬ! と思いながら、なんとか山から抜ける。黒い猿も追ってこなかった。
はあ、とため息を吐いて、震える手足でなんとか家に帰った。というか家はすぐ目の前だったしな。



255: 呪われてる3 ◆lh3REEGwNw :2009/12/28(月) 14:18:11 ID:3/eWtlpR0
その夜、家のみんなはなぜか暗かった。とくに祖母はなにかブツブツ呟いていた。お経? だったかもしれない。
もしかしたらバレたか? と動揺したがべつになにも言ってこなかった。
飯を食い終え、電話が着た。俺はいまだ山での恐怖を忘れられず、母から離れなかった。
電話の内容も聞こえた。そこで唖然としたんだ。
電話をかけてきたのは俺が山へ一緒に行った友達の母親からだった。


○○が家に帰ってきていない、そちらにいないか、とのこと。もうなにがなんだか判らなかった。
俺が恐怖で山を走り降りているとき、手を握っていた友達はいなかったんだ。つまりどういうことか。
友達は山で神隠しにあった。それも俺のすぐ近くで。

俺はなにも言えなかった。母が知らないかと聞いてきても知らないの返答。とんでもない嘘吐きだった、俺は。
電話は終わった。友達の母は泣いていたそうだ。罪悪感が俺を包んだ。
居間へ戻るとばあちゃんが俺を睨んできた。そして開口一番に、

「山へ行ったのか」

だった。
俺はなぜか頷いてしまった。そうせざるを得ない気がしたんだ。
すると、ばあちゃんは老体と思えない素早さで俺に飛びついてきた。

「どうして入った! あそこは呪われている! お前は憑かれた。じき取りにくるぞ!」

そうばあちゃんが言った。取りにくるとは……あの猿のことなのだろうか。俺の恐怖心はマックスだった。

「お前の友達も行ったんだろう、その友達はお前の身代わりになった」

そこで俺は気を失った。
友達が身代わりになったと聞いて、目の前が暗くなった。



257: 呪われてる4 ◆lh3REEGwNw :2009/12/28(月) 14:27:40 ID:3/eWtlpR0
続き。多分最後。

それから今へ戻る。俺にはなんの異変も起きなかったのが幸いである。友達には謝って誤りきれないほどだ。
呪われている山。その山と村にはひとつ、関係があった。
住んでいた村は、昔、人食いの村だったそうだ。

今となってはそんなものは迷信に近いが、はっきり言うと呪われているのは村の人々のほうだった。
つまり俺も。

人食い人種の汚れた血を今なお濃く引き継ぐ、この村は、神聖な神社にとって嫌われている。
どういうことか、ばあちゃんに聞いたところ、山の神社の護りが強すぎるそうだ。
あんな廃れているようでも効力は健在らしい。


つまり、呪われている人々があんなところへ近付けば、良くないことが起きるのは当たり前。
だから旅行客に異変はなかった。友達は俺の代わりとなり、俺には異変が起きなかった。
結末はこうだった。最初から山など呪われていなかった。あの猿のようなものは山神かなにかかもしれない。
俺は正月やお盆でも村に戻ろうとは思わない。多分、次に行ったら本当に死ぬかもしれないから。



379:
本当にあった怖い名無し:2010/01/01(金) 15:57:14 ID:Y/MLGaSUO
もうかれこれ10年前の話。
まだ自分は9歳だった。諸事情で祖母と二人暮らしをしていたが、
小学生半ば、母親とも一緒に暮らすことになった。

祖母とは小さな漁師町に住んでいたけれど、転校するのは嫌だったが、
母親が住んでいる町に引っ越す事にした。


母親は団地に住んでいたので三人で暮らすには手狭、ということで一軒家を借りることになった。

少しして、町の不動産さんに紹介され、家族三人で内見に行った。
小学校からも遠くない、道路にも面しているし小さいながらも物置がある。駐車場もあった。築20年位に感じた。



380: 本当にあった怖い名無し:2010/01/01(金) 15:58:37 ID:Y/MLGaSUO
まだその家には人が住んでいて、契約が決まり次第退去、引っ越しの手筈だった。

しかし、玄関に入ると不気味な仏像が100体以上並べられていた。
「どうぞ自由に見てくださいね…」
中から出てきたおばさんの目は明らかにおかしく淀んでいた。
仏像からして自分は怯えてしまい、内見どころではなかった。

「早くこの家から出なきゃいけない」
何故かそう感じていました。

母は2階を見ると言い、自分もついて行きましたが、後悔をしました。
2階は不思議な作りで大きな部屋についたてでかろうじて仕切って部屋らしき物を形造っていました。
そして何より、窓が沢山あり南向きなのに、寒い。そして暗い。
黒いもやが部屋中に綿ぼこりの様にいて母にもやは何なのか聞こうとした瞬間、
「家からでるまで喋ってはいけない。悪い物だから。お前について来たがってる。」



381: 本当にあった怖い名無し:2010/01/01(金) 15:59:45 ID:Y/MLGaSUO
そう、小声で言われ自分はもうパニックでした。
黒いもやはゆらゆら、ふわふわ浮きたりし、何となく私達に近づいている気がしました。
それに気づいたのか母は
陽気に喋りまくる不動産屋にもう内見は辞めて帰る旨を伝え、一階に向かいました。
玄関で靴を履きながら、ちらりと居間を見ると夥しい数の仏像がところせましと居て…もう駄目だと思いました。


玄関を出て、不動産屋さんはしきりに母に契約を迫っていました。
しかし母は断り続けていました。ちなみについて来た祖母は私達の車の中から出ては来ませんでした。

そして母は不動産屋さんに行ったのです。
「あんた知らないって思ってるでしょ?ここで首つった爺さん二人もいるじゃない。なんて物件紹介してくれてんのよ。」

全く意味が分からない私は「何が?!何が?!」と母に詰め寄ると母は駐車場を指さし、
「ここで吊ってる。元はここ物置でしょ?自殺があったから壊してとなりに物置を建てた。そういうこと。契約はなかったことにして。こんな家にいたら住んでる人みたいにおかしくなっちゃうわ。」



382: 本当にあった怖い名無し:2010/01/01(金) 16:02:03 ID:Y/MLGaSUO
そう吐き捨てる様に言い、母に手を引かれ車に乗り不動産屋さんを尻目に車を走らせました。

祖母は
「なんて家だろうね…土地がよくない。首吊り自殺した爺さんぶら下がって
あんたたち見下ろしてて不気味ったらあらしゃないわよ。」

その言葉に母も返しました。
「爺さん二人だけじゃないよ。家の中でも少なく見積もっても二人は死んでるよ。
2階なんて最悪。***(難しい言葉で聞き取れませんでした)がいっぱいいるのよ?
不動産屋なんて普通にしてるの。見えないって得だね。
この子は引き寄せ易いから、家帰ったらあれしなきゃね。」



383: 本当にあった怖い名無し:2010/01/01(金) 16:03:01 ID:Y/MLGaSUO
そんな会話をしながら母の団地に着き、
すぐさま私は日本酒が入ったお風呂に入るように命ぜられました。
あれとはお清めだったようでした。
その後、祖母により何かお祓いのようなものをされた記憶があります。

私の家系は視えるようです。払い方なども一通り習いました。
その一件後、知り合いのつてで一軒家を借り、
無事引っ越しせました。
その家にも何体かいたのですが
母は「歩き回るばあさんと子供だけだから可愛いもんだよ」と言っていました。
その家の話はまた今度しようかなと思います。

ちなみにその爺さんが首吊ってる家は本当に爺さんが首を吊ってました。
新しく引っ越した家のお隣りさんから詳しく聞きましたから…
有名な家を紹介されたみたいです。

長文になりましたが読んでくれた方ありがとうございました。



384:
本当にあった怖い名無し:2010/01/01(金) 16:36:29 ID:VolsF6gX0
>>383
おもしろかった



406:
本当にあった怖い名無し:2010/01/02(土) 23:37:50 ID:Lkv8h7QE0
ゴキブリの効能
これは僕が小学生の頃の話です。


僕の家は古い家だったせいかゴキブリやネズミが時々出たんです。
出る場所はだいたい台所が多かったのですが
ある日、僕の部屋でも初めてゴキブリが出ました。

僕はまだゴキブリを退治したこともなくて、どうしていいかわからなくて、
隣の部屋にいたおじいちゃんを呼びました。
するとおじいちゃんは何の躊躇もなくゴキブリを素手で叩き潰しました。
気持ち悪い、と思いながらも一発で仕留める手馴れた手つきは流石だな、と思いました。

そしておじいちゃんは潰れたゴキブリから出てるゴキブリ汁を自分のハゲた頭に塗りたくっていました。
でも僕は驚きません。
おじいちゃんは普段からこうして、潰れたゴキブリのゴキブリ汁を育毛剤として頭に塗っていたのです。
近所に住むおじいちゃんのお友達の「神田さん」という方からこの方法を聞いたのだそうです。

それ件以来、僕の部屋でゴキブリが出ることはもうありませんでした。
そして僕が中学生になった年の春、おじいちゃんは亡くなりました。ゴキブリ汁の育毛効果が現れる前に。

最近、ゴキブリの体液に育毛効果があるという説をネットで知りました。
おじいちゃんのあの行為は間違いでは無かったのだと確信したのです。

今もおじいちゃんを思い出す度にゴキブリ汁の匂いも思い出します。



425:
本当にあった怖い名無し:2010/01/03(日) 19:05:32 ID:Ngb3d9hB0
金魚の呪い
初めまして、初投稿です。

洒落にならない程怖いかどうか分からないので
ほんのりと怖い話スレに投稿したほうがいいのかもしれないですけど…

小学生の時に体験した、金魚の話です。


何年生の時だったかは明確には忘れてしまいましたが、金魚を飼っていました。
金魚すくいでよく見かける小赤が5匹くらいと、琉金が1匹と、コメットが1匹です。
それから小さな銀色の鯉もいました。

私はその金魚たちの中でも、琉金を特に気に入っていました。
丸い体についた大きな尾びれや胸びれを振って泳ぐ可憐な姿に、
子供ながらにうっとり見とれていたのを憶えています。
その1番のお気に入りの琉金には、シェリーという名前をつけていました。

金魚たちは皆お店で買ってきたもので、知識の無い私は小赤も鯉もコメットも、そしてシェリーも
同じ水槽に入れていました。
本当は琉金などヒレの長い金魚は、動きが鈍くいじめられてしまう可能性があり、
ほかの金魚と一緒の水槽で飼ってはいけないのですが…
同じ水槽のままで3年くらい飼っていたかと思います。

それまでは金魚同士で喧嘩もなく、平和に暮らしていました。
しかしある時、シェリーが病気にかかりました。
長く伸びた美しいヒレをもった金魚や熱帯魚によく発症する、尾ぐされ病です。
症状はその名の通り、ヒレの先端が溶けてバラバラになってしまうのです。
治療すれば治る病気なのですが、気が付いた時には既に遅く、
シェリーの美しかったヒレや尾は仲間達に食いちぎられてもう、残ってはいませんでした。

あの時もっと早く気付いていれば…今も後悔は消えません。
当時私に出来たのは、ヒレを失い泳ぐことが出来ず、
水槽の底でじっとしているシェリーを他の金魚から隔離することだけでした。

長いので切ります。



426: 本当にあった怖い名無し:2010/01/03(日) 19:07:29 ID:Ngb3d9hB0
別の水槽に移されたシェリーはいくらか回復しました。
無くなったヒレは元には戻りませんでしたが、残ったわずかなヒレで泳ぐ気力は出てきたようでした。
シェリーのために沈むタイプの餌を買い、私が様子を見に行くたびに
小さな小さなヒレで必死におねだりをする様子は、
痛々しくもとても愛しく思われました。

狭い別水槽にいつまでも入れておくのは可哀そうに思い、元の水槽内を金網で仕切ってシェリーを戻しました。
異変が起こったのはその後すぐです。

鯉が死にました。鯉は1番丈夫で元気でした。
鯉ヘルペスか?なんて思いましたが、その数日後、コメットが死にました。
数日後小赤が1匹死に、数日置きに1匹ずつ、あれほど元気だった金魚が死んでいきました。
金魚って普通、水面にひっくり返って浮かんで死んでいますよね。
違うんです。底に沈んで、外傷も無く、目に濁りもなく、まるで眠るように死んでいったのです。

最後に1匹残ったのはシェリーでした。
恐らく1番弱く抵抗力の無かったシェリーが1匹だけ残りました。
もしも水槽に病気が広がっていたなら、最も弱っていたシェリーが真っ先に死ぬはずです。
尾ぐされ病でシェリーになんらかの免疫がついていたとしても、なぜ1番丈夫だった鯉が最初に死んだのでしょう?
死んだ金魚たちは皆、死の前日までとても元気でした。傷もおかしな行動もありませんでした。

あれは自分を虐めた仲間達に対する、シェリーの復讐だったのでしょうか。
シェリーはその後数ヶ月生きて、躑躅が咲く頃に旅立っていきました。
精一杯に生きて、そして眠るように死んだシェリーの亡骸は、盛りの躑躅の花といっしょに埋葬しました。
呪いや崇りという言い方はあまりしたくないのですが、そういった物を感じました。
これが私の体験した話です。


オチが無い上に分かりづらい文章で申し訳ありません…
グダグダ長文失礼しました。



483:
ある冬の出来事:2010/01/04(月) 20:26:22 ID:oRxrOo7R0
ある冬の出来事
今、仕事で滋賀県で働いてるんだけど、一昨年の冬初めて滋賀県に来た時にあった不思議な話。


天気予報で「今週末に初雪が降るでしょう」って放送してて、実際、週末夕方頃から雪が降り出した。
いつも通り23時頃に退社してコンビニに寄って晩飯を買い込んで店を出たところ、いきなり声をかけられた。

  「京都まで乗せてってもらえませんか?」

コンビニの軒先を見ると60代位の品のいいお爺さんがいて、こちらをニコニコと見ている。
ベレー帽にマフラー、ロングコートで小さなセカンドバッグを持った小柄なお爺さんだった。

俺 「近所に住んでるんで、京都にまでは行かないんですよ。」

自分の車が京都ナンバーだったので京都に行くのかと思い声をかけたらしいのだが、
ここから京都へは一時間以上かかる。


爺 「福井県から歩いてきたんだけど、雪がひどくなってきちゃって困ってたんだ・・・。」

自分の前の勤務地が福井県で、福井の人に親切にしてもらってた事もあって不憫に思い、
ここから少し先にある駅までなら
と思い、車に乗せてあげる事にした。



484: ある冬の出来事:2010/01/04(月) 20:52:40 ID:oRxrOo7R0
以下はお爺さんが車の中で俺に語った事。(やや、うろ覚えではあるが・・・)

お爺さんは静岡県清水市の出身で、福井市に住むテキヤの元締めの男にお金を二千万貸している。
そのお金を取り立てに来たのだが、男は住処に居らずお金を回収し損ねた。
その男の家の近くに宿をとって張ってみたが、戻る気配がない。
宿泊でお金を使ってしまって手持ちのお金は無いが、清水市の事務所には二億円ある。、
もう一人、広島に大金を貸している男がいるので、そちらの男からは何としてでも回収したい。
だから、少しでも早く広島方向に移動したい・・・。

俺はお爺さんのそんな話を聞きながら、(ひょっとしてボケ老人かな・・・?)なんて感じてた。
初雪初日とはいえ、福井・滋賀県境は豪雪地帯でお爺さんの履いてる革靴では歩いて来るには無理がある。
しかも、傘を持ってないようだし・・・。
お爺さんの話を話半分で聞きながら、駅に向かった。車内には床屋の様なキツめの加齢臭が漂っていた。

お爺さんを駅で降ろし自分は帰宅したんだが、始発まで時間は長いし、又、ヒッチハイクでもするのかな?
駅で寝泊まりするのかな?なんて不思議に思いながらお爺さんを見送った。



486: ある冬の出来事:2010/01/04(月) 21:27:38 ID:oRxrOo7R0
翌日、職場のパートのおばちゃん達に昨日こんな変な事があったよ、なんて話をしたら
おばちゃん連中が一斉に「うわ~、懐かしい!」、「久しぶりに聞いたわ~!」と言われた。
俺は意外な反応にどういう事か尋ねてみた。

おばちゃん連中の中に旦那さんが運送業の人がいて、その人から面白い話が聞けた。

おばちゃんが結婚で滋賀県に来た30年程前に、旦那さんの運送会社で有名な幽霊目撃談があったらしい。
福井と滋賀の県境近くに深夜までやってる食堂があったのだが(今は潰れて廃屋らしい)、そこの駐車場に
広島まで乗せてくれと頼みに来るお爺さんの幽霊が出る、というもので昔は地元で凄い数の目撃談があって
かなり有名な話だったそうな。だが、ここ最近は10年以上目撃談も無く、皆忘れかけていたらしい。

俺は滋賀県に赴任して間もなかったので、いきなりそんな話を俺がした事で、おばちゃん連中は皆一様に驚いていた。
確かに、お爺さんが俺に語った「手持ちのお金が無い」って話も、
何でCDでお金を下ろさないんだ?とか携帯電話で
清水市の事務所の人間を呼んで、
お金を持参させるとかしないんだ?って疑問も、30年以上前の時代にそんなもん
無かったのかもしれない。

昔は車が止まりやすい県境の食堂に居ついていたのが、時と共に食堂も下火になりお爺さんの

幽霊も活動場所を国道沿いのコンビニに移したんかもね・・・。

俺の車のドアはちょっと特殊で、お爺さんでは上手く開けられないだろうと思って、ドアは俺が開閉してあげたんだけど
もし、俺がそうしなかったら、あのお爺さんの幽霊どうやってドア開けたんかな・・・?
それにしても加齢臭の臭いといい、コートに付いた水滴といい、完全に人間としか思えない外見や雰囲気だったな。


                                                   おわり



490:
本当にあった怖い名無し:2010/01/05(火) 01:30:20 ID:Y93HMoGN0
>>486
典型的な寸借詐欺の常習犯だな。



566:
本当にあった怖い名無し:2010/01/06(水) 21:52:02 ID:l1YMo2gd0
耳をなくした話
どうやら自分はやたら耳が良いらしい。コウモリの鳴声なんかフツーに聞こえてたんだけど、

そんな耳、なくしちゃった話。やたら長くてすいません

仕事帰り、深夜の峠をレンタカーで走っていた
除雪はされているが根雪で辺り一面真っ白。天気は荒れ模様で、断続的に降っている雪が、
時折すごい勢いで吹き付けてくることもあった
対向車もほとんどなく、そのときは前にも後にも車は見えなかった

車に乗ってる間中、ずっとFMかけてたんだが、
山ん中なもんでときどき電波が弱くなったりして、雑音にパーソナリティの声が途切れがちだった
で、そのラジオの電波が悪くなる合間に、なんだか違和感を感じた
聞いているラジオ局のものではない音が混じっている気がする
はじめは混線しているのだと思ってたんだが、どうもおかしい

他局の放送がまぎれているなら、声や別の音楽の断片も聞こえていいはずなのに、
いつまでたっても、同じ調子の音しか聞こえない
15秒くらいのワンフレーズを延々繰り返しているようだ
なんだかイラっときて、ラジオのスイッチを切った

とたんに、ワイパーとタイヤがガタガタいう音が大きくなり、それに混じって、
少しはっきりとそのメロディーが・・・
ラジオの音じゃないのか?
知らない曲。サビの部分だけ? 携帯の着メロ?ってのが真っ先に頭に浮かんだけど、
和音なんか使ってない、やけに薄っぺらい電子音だった



567: 本当にあった怖い名無し:2010/01/06(水) 21:52:59 ID:l1YMo2gd0
雪がちょうど小降りになったとき、ちょい先の道脇に車が停められるくらいのスペースをみつけた
チェーンの着脱場かもしれない。そこに車を停めると、ハザード出してエンジンを切った
車内になにか落ちているに違いない。自分が借りる直前に使った人のだろう。レンタ会社の人が見逃したんだ

ちゃんと掃除しろよな、とか思いながら、助手席のシートの下や、ダッシュボードの中、ドアポケットを探した
目覚まし時計のアラームと同じで、単調な電子音って、結構耳について気になるんだ。
できれば見つけだして止めたかった
運転席側も確かめた。フロアマットをめくって見たが、そこにも見つからない

後部座席の方を覗いてみたけど、見渡す限り何もなかったし、
それに後の方に身を乗り出したら音が少し遠くなった

やっぱり前の方か。今度は利き耳(自分は左)を近づけてダッシュボードの方から順繰りチェック
と、シートではなく、カーステレオ付近に向かって音が大きくなる
すぐ下の灰皿の中も確認。シガーソケットも抜いてみたが、異常なし

何度か繰り返してみたが、やっぱりカーステレオの付近から聞こえる。電源切ったのに、なんなんだ?
しばし考えて、ふと思いついた
カーステレオのすぐ上、エアコンの吹き出し口に耳をつけてみた
自分、エアコンの乾いた空気が直接当たるのが嫌いで、
車に乗るときはいつも羽をめいっぱい下向きに下げとくんだが、

その羽越しが、今までで一番大きく聞こえた

ここだ。なーんだ。前のやつがダッシュボードの上にブツを置いて運転
振動でフロントガラス側のエアコン吹き出し口に落ちたんだ
不注意なやつ。でもフロント側のエアコンの吹き出し口、そんなに大きかったっけ?

細いキーホルダーかなんかだろう
車の傍らで談笑中、保険屋がボールペンのキャップだか、クリップだかを
うっかり吸気口に落としてくれて、後でエンジンをかけたら、ブロアのファンがボロボロになってしまったと
ぼやいていた友人を思い出した
故障を自分のせいにされたらかなわん。吹き出し口はフィルターあるから大丈夫だったけ。
とにかく車返却するまでもってくれよ



568: 本当にあった怖い名無し:2010/01/06(水) 21:53:47 ID:l1YMo2gd0
取り出すのは諦めて、急いで帰ろうとキーを差し込んだとき、それまで鳴り続いていた音がピタっとやんだ
車内は乾いた雪が降り積もるサーって音とハザードのカッチカッチいう音だけ
音源探してたのはほんの10分もかかってないはずなのに、フロントガラスは雪で真っ白に覆われて車内は薄暗く、
そこにハザードランプの黄色い点滅が反射して不気味に思えた。急に空恐ろしくなった

最初からかなり小さい音だったし、電池切れかけてたんだ
そうに違いない。音が止んでくれたじゃないか。そう望んでたんだろ
自分を無理矢理納得させて、エンジンをかけた

ブワッと、いきなりひどく冷たい空気が顔に吹き付け、その冷たさに顔をしかめた
さっきまで、送風はフロントガラスと足元側にしかしてなかったはず
変だな、と吹き出し口を見た
吹き出し口の羽のつけ根にある隙間から、なにか白いものが動いたように見えた

いつのまにかあのメロディがしていた。が、今度は1回でブツッと途切れた
そしてエアコンの音じゃない、ボソボソ、ボソボソッとくぐもった音がし始めた
人の呟きに聞こえる。だれかが電話で話している
話しの内容までは聞き取れない。低い声だが、なにかをまくし立てているようだ



569: 本当にあった怖い名無し:2010/01/06(水) 22:00:10 ID:l1YMo2gd0
自分の体は固まったように動かない
見てちゃいけない、そこを見てちゃいけない。自分ではそう思っているのに、なぜか瞬きもできず、目が離せない
吹き出し口の黒い羽がゆっくり動いている。
閉じた羽が開かれ、向こう側から羽の間には、黄緑に変色した爪が覗いた

開ききった羽は、今度は上に向きはじめた。

青みがかった白い指先が自分の顔を指すような角度に持ち上がり、
全開の吹き出し口は真っ黒く、奥底まで見えそうだ

やばい。やばい。理由もなく本能が危険信号を出すってあるんだな。
自分が本当にガタガタ震えはじめるのがわかった。


突然耳元に生臭い息がかかった
「聞いてたんだろぉ゙ぉ゙お゙あ゙あ゛あ゛」しゃがれた男とも女ともつかぬ声
途端に吹き出し口の中、真っ黒の中に閉じた目蓋が開いたように、黄色く濁った目がぎょろっと剥いた
憎悪に満ちたその目と目があったとき、もう訳もわからず、
自分も狂ったように叫び声をあげて発車させてた
目の前は真っ白。

ボンネットに積もった雪がフロントガラスに巻き上がったんだと思う

それがなくとも周りなんか見ている余裕はなかった。目をつぶっていたのかもしれない。
良く人や車にぶつからなかったものだ
左耳いっぱいに「ぎぃぃいいいい」という大音量。音の圧力で鼓膜が痛いほど押されている
それがどんどんひどくなって、ついに太い針を耳から突き入れられるような痛みを感じて、
目の前が真黄色なった。あとは憶えてない



570: 本当にあった怖い名無し:2010/01/06(水) 22:00:55 ID:l1YMo2gd0
気がついたら病院だった。
車は道路脇にあった雪の吹きだまりに突っ込んで止まったらしい
運がいいことに、突っ込んだ吹きだまりもふかふかの新雪だった
そしてその吹きだまりに突っ込まなかったら、崖にダイブするところだったと、あとから人に聞いた

自分は車外に放り出されていたのか、無意識に自分で車の外に出たのか、
車の外に倒れていた。あの悪天候でよく凍死しなかったものだ
事故のすぐあとに来た除雪車の運転手が、車と自分とを見つけてくれたのだそうだ

だから体はちょっとした打撲程度ですんだが、左の鼓膜が破れていたそうだ
それだけで済んで良かったのだろう。いろんな人に、運が良かった、運が良かったって言われた
医者が言うには、吹きだまりに突っ込んだ衝撃で破れたんだろうというんだが、
不思議なことに首から上には打撲はない
でも衝突の前に鼓膜が破れてたなんて話を人にするつもりはない。

頭を打ったで片づけられそうだし、職は失いたくない

病院には親やら職場の上司やらが来て大変だったが、打撲だけなもんで、病院からはすぐに退院させられた。
鼓膜は破けたといっても、完全に取れちゃったわけじゃないので、放っておけばふさがってくるものらしい。

ふさがらなかったら、再生手術しなければならないが、幸い半年前の定期検診では、ほとんど鼓膜はくっついていた
聴力検査をしても、一般平均に比べても良い方だと言われた
でも、自分ではまるで左耳をふさがれているみたいな感覚が続いていて、
左側から話しかけられるとなんだか聞き取りづらい

まあ、聞き取りづらいってだけで、余計なものが聞こえないっていうのは、かえって都合がいいかもしれない
本当に、変なものはもうなんにも聞こえないんだ

職場にも復帰して、今はほ以前の生活にほとんど戻った
入院費は保険でまかなえた。レンタカー会社からの損害賠償は覚悟していた
それが待っていてもなんの音沙汰もない。車は壊れてなかったのだろうか?
壊れてないとしたら、あの車は、またレンタルされるのかな?
まあレンタカー会社だって保険に入ってるだろうし、余計なことは言わない方が
かえって良かったりするから、黙っていることにする



572: 本当にあった怖い名無し:2010/01/06(水) 22:03:06 ID:l1YMo2gd0
ただ、最近ちょっと気になったことがあった
新しい派遣の子に、書類のコピーを頼みに行ったとき、その子は妙な顔をしてきょろきょろしてる
そして自分の方を見て「○○さん(自分)の携帯鳴ってません?」
「??」
「おかしいなー。今音が近づいてきたから、てっきり携帯かと思って。いい曲ですよね」
そんなことがあるわけがない。

冷や汗がどっと出て、内耳から舌のつけ根にかけてキ-ンって痛くなった

「俺、耳悪いんだ。 なにも聞こえないよ? どんな曲?」
「ほら、あの、昔の映画の・・・」
彼女はハミングして見せたが、それはあのメロディとは似ても似つかなかった
動揺したのも安堵したのも気づかれたくなくて、なんとか早々にその場を離れた

ほっとしたのもつかの間、懇親会の2次会でカラオケに行った。彼女は超がつくほどの音痴だった。
その後は彼女にできるだけ近づかないよう気をつけている
また「あれ? 携帯鳴ってません?」「ほら、あの曲!」なんて言われようものなら、
「耳が痛い!」なんて相手にうずくまれたら、その場でパニックを起こしそうでものすごく怖い

 おわり



948:
国道のカーブで 1/3:2010/01/13(水) 00:40:36 ID:zRkZZtHp0
国道のカーブで
国道5号線の小樽方面へ向かう、とある緩やかなカーブは事故が多い。

それは霊的なものというわけではなく、国道で90キロ100キロ出すのが
普通という北海道の交通事情とブラックアイスバーンによるものだ。

数年前の話になるが、そのカーブで友人がスリップ事故を起こしている。
歩道側に乗り上げたが夜間ということもあり幸い人身被害はなく
後続車と若干接触してリアに凹み傷をつけた程度で済んだ。

その友人が言うには事故当時、カーブに差し掛かったところで
異様なものを見つけてそれに気を取られて事故を起こしたらしい。
カーブの路側帯に沿って何人もの人が列を成していた、というのだ。
その人たちは揃って車道側を向き手招きのような仕草をしていたらしい。

そこで亡くなった人たちが仲間を増やそうとしてる系の話か、と私が言うと友人は違うと言った。
その手招きの行列も妙だったが、友人が気を取られたものは別のものだったのだ。



949: 国道のカーブで 2/3:2010/01/13(水) 00:41:31 ID:zRkZZtHp0
手招きの行列より上、歩道より奥の山のあたりに女性が立っていたという。

その場所に立っているということはつまり空中であり、なにより
とんでもない巨人ということになる。
友人が言うには写真で人物だけ切り取って、山の辺りに貼り付けたように見えたという。
友人は手招きの集団ではなく、その女が“引っ張った”んじゃないか、と話していた。

それからしばらく後のことだ。
私が深夜に同じカーブを通ったときのことである。
友人の話を思い出した私は速度を落としながら路側帯に目をやった。
驚いたことに友人が言っていたような行列が目に入った。
ただ違うのは、彼らは誰一人として手招きなどしていなかった。

そして山のほうに立つ女も居なかった。
表情はなくただこちらをじっと見つめているような気がした。
カーブはそれほど長いものではなかったが、すごく長い時間を
走っていたように思う。
嫌な感じを受けつつも結局、私は何事もなくカーブを抜けた。



950: 国道のカーブで 3/3:2010/01/13(水) 00:42:37 ID:zRkZZtHp0
しかしその瞬間だった。
カーブの終端と同時に途切れていた行列、その最後尾。
そこに真っ黒な服の女が立っていて、すれ違いざまに“にや”っと笑ったのだ。
なぜかその女の顔だけはっきりと見えたように思えた。

そして、あっと思った次にはリアのタイヤからぎゅるん、という空回りする音がして
私の車は逆向きになって滑り、歩道側面の石壁に接触していた。
まずいな、と思って顔を上げると、そこには行列も女の姿もなかった。
ただ一言。

「またか」

と女の声がどこかから聞こえた。

幸いなことに人通りも他の車もなく、単独事故で済んだが
駆けつけた警官に前方不注意で咎められ
「スタッドレス変えたばっかり?下手したら死んでたよ」と言われた。

あれからその行列も女も見ていない。
あれがなんだったのかもわからないままだ。
ただ、その後も時折そこで事故の話を聞く。



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