【閲覧注意】知ったら怖い裏設定集めよう
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4651039.html
人形島


31:本当にあった怖い名無し:2007/04/09(月) 21:43:55 ID:xUG1vI2i0
呪い地蔵
鶴見区の国道1号線沿いに木々に埋もれた

地蔵があるんだよ
それ見た人は呪いにかかる
呪いと言っても弱くて
2,3日熱が出るだけ
でも,100%呪われる



72:本当にあった怖い名無し:2007/04/11(水) 01:39:26 ID:RjXYTJ+x0
笑えないくらいひどいトラウマ
VIPの「笑えないくらいひどいトラウマ」ってスレ見てたら

「こわっ!」って思うのが多かったので貼ってみる。虫ネタ多いので注意。



81 名前: 元原発勤務(東京都)[] 投稿日:2007/04/08(日) 02:30:10.14 ID:e/wlgn/i0
バイト先でレーズンパン陳列しなおしてたら、
握った瞬間20匹ぐらいの小バエが飛び立っていったのを見た時と
同じくバイト先のドーナツを揚げる機械の淵のあたりに、
カラっと黒く揚がったゴキの死体を見た時と、
厨房の換気扇に触覚が見えたのでゴキジェットを使ったら
五、六匹もののゴキブリが一気にパラパラ落ちてきたのを見た時



以来バイト先のパン屋のパンは食っていない

90 名前: デパガ(福島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 02:32:15.78 ID:nIY09ue90
自分の部屋で飼ってたハムスターの餌(ヒマワリの種とか)に蛍光灯とかにたかってる小型の蛾の卵が大量に産み付けられていた
それで毎日帰ってきて電気つけると2~3匹は飛んでる…それが約2ヶ月続いた
1ヶ月位で卵の存在に気付いて捨てたが時既に遅し、部屋中に産み付けられていた
さらにハムスターもその卵が体内で孵り、虫に体の中を食い尽くされて死んじまった
この事件は本当に鬱になった
一生心の中から消える事はないと思う



73:本当にあった怖い名無し:2007/04/11(水) 01:40:20 ID:RjXYTJ+x0
112 名前: 理系(ネブラスカ州)[] 投稿日:2007/04/08(日) 02:38:56.95 ID:UABTJ098O
ぶどうに白いてんとう虫の幼虫みたいなやつが大量にくっついててモジモジ動いてた

一口も口にしない兄貴のぶどうを横取りした時に気付いて、気持ち悪がってたら

『おまえのにもついてたよ…』

って真顔で言われた

214 名前: とき(樺太)[] 投稿日:2007/04/08(日) 02:59:02.52 ID:b70etz1BO
小学生の時、道端に死んだ雀がいて、可哀想だな―と思ってお墓作って埋めようと思って持ったの。


そしたら雀の目からアリさんがコンニチワ。出てくる出てくるおびただしい量の蟻。雀の体内は蟻に食い付くされていたのです。あれはキツかった…。

225 名前: マジシャン(ネブラスカ州)[] 投稿日:2007/04/08(日) 03:00:30.56 ID:7Db0oVM9O
カブトムシ飼ってた時、蛹っての知らなくて今どんな状態かなって土をスコップで掘ってたら「グチャ」

226 名前: 短大生(兵庫県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 03:00:36.15 ID:jFCmpmJn0
飼ってたハムたんが死んだので一日外に放置していたら目が食われて無くなってた
速攻穴掘って線香立てて寝た



103:三階のトシ子ちゃん:2007/04/11(水) 14:11:35 ID:Z3leEgC5O
三階のトシ子ちゃん

春というのは若い人達にとっては希望に満ちた、
新しい生命の息吹を感じる季節だろうが
私くらいの年になると、何かざわざわと落ち着かない
それでいて妙に静かな眠りを誘う季節である。

夜中、猫の鳴くのを聞きながら天井を見つめてる時
あるいは、こうして縁側に座って桜の散るのを見ている時
やたら昔の事が思い出される。
知らずに向こうの空気に合わせて息をしている
危ないぞ、と気づいて我に返ると、ひどく消耗している自分がいる。

確か、トシ子ちゃん、といったとおもう。
私の母方の本家は東京の下町で魚屋を営んでいて
大正の頃は皇居にも魚を卸していたそうである。
とは言っても店の造りはそれほど大きくなく、一階が店舗、二階が住居になっており
その上にさらに三階があった。
三階と言っても布団を入れる納戸と、四畳半程の小さな部屋が一つあるだけだ。
トシ子ちゃんとは、戦前からその部屋に寝起きし、住み込みで働いていたお手伝いさんだった。



105:三階のトシ子ちゃん:2007/04/11(水) 14:15:18 ID:Z3leEgC5O

本家には家族も多くいたし、別に手伝いを雇う程のこともなかったのだが
知人からどうしても、と言われ預かっているのだと聞いていた。
生国はどこだか知らないが、いずれ東京から随分と離れていたのではあるまいか。
みんなトシ子ちゃん、とかトシちゃんなどと呼んではいたが、歳はもう当時で四十を超えているらしかった。

障害と言うほどではないだろうが、少し知恵が遅れていて、また口も不自由だった。
毎年、正月に親戚が集まるが、何が嬉しいのか、いつもニコニコと笑いながら人の間を
料理や徳利を運んで忙しく働いていた。
ただ、人と話したり、大人の話に飽いた私達と遊んだという記憶はない。



106:三階のトシ子ちゃん:2007/04/11(水) 14:17:56 ID:Z3leEgC5O

私が八つか九つくらいの時ではなかったか、そのトシ子ちゃんが亡くなった。
三日程寝付いたと思ったら半時間ばかし呻いて苦しんだ末に息を引き取ったそうである。
葬儀には母だけが行った。
遺骨は郷里に持って行ったのか、それとも郷里の誰かが引き取りにきたのか、とにかく本家の墓には名は入っていない。

それから一年ほど経った、あれは春の彼岸の時分じゃなかったか、私も母に連れられて
行ったのだから、たぶんそうだろう。
私は母の隣に座り、叔母達にチヤホヤされながら出された寿司でも食べていたんだろうと思う。
途中尿意を催したので厠にたった、厠は廊下の突き当を右に曲がったところにあったと記憶している。

明治初期に建てられた、かなり古い家なので、廊下は細く、暗い、床は飴色に光っていた。
用を済ませ、また廊下の突き当りまで来ると、正面に狭くて暗い階段がある
三階に続く階段である、随分と急で電灯も付いているのか、いないのか
上がり切った所は暗くて見えない。
そして、その中程より少し上の所にトシ子ちゃんが立っていた。
いつもの、あのニコニコとした顔で、私に手招きをしていた。



107:三階のトシ子ちゃん:2007/04/11(水) 14:20:30 ID:Z3leEgC5O

怖くはあったろう、しかし、私はまだ三階に足を踏み入れたことが一度もなかった、何か上がってはいけない雰囲気が昔からあった気がする
好奇心が先に立ったのか、私は階段に一段、足をかけた。
「ダメだよ、行っちゃあ!」その時声私を咎めるような声がした
驚いて声のした方を振り返るとそこに曾祖母が立っていた。

たいへん長生きをした人で九十九まで生きた、このときは八十くらいではなかったか。
夫に早くに死なれ、女手一つで店を大きくした、たいへん気丈で厳しい人でもあった。
その人も、「早くこっちにおいで」と私を手招きしている。
再び階段を見上げると、さすがに曾祖母だけは恐いのか、トシ子ちゃんは背を向けてゆっくりと、暗い階上を戻って行くところであった
やがてその姿は暗がりに溶けていった。
曾祖母は私の傍、階段の下まで来ると、剣呑な顔をして、あんなに良くしてしてあげたのに、悪戯をするな、
とそんな意味のこと上に向かって言った。



108:三階のトシ子ちゃん:2007/04/11(水) 14:22:54 ID:Z3leEgC5O

後で叔母の話すところによると、本家には従兄弟が三人いるのだが
三人ともが同じ体験をしているのだそうである。
不思議なことに大人がいるときには出ないんだそうな。
もし、あのまま三階に行っていたらどうなっていたのか。

あの三階に何があったのか、わからず終いのまま
家はいつの間にかコンクリートの二世帯住宅に建て替えられたそうである。
今は曾祖母も叔母も、すでにあちらの世界の人間である
春は、あちらとこちらの世界の境界が少しあいまいになる、そんなことを考えながら、またうつらうつらとしてくる昨今である。



112:本当にあった怖い名無し:2007/04/11(水) 15:44:04 ID:tZnho1mMO
電車
ある日線路沿いの住宅街歩道を歩いていたんですよ。

なんか対岸で子供が遊んでいるみたいな普通の光景
歩き2ちゃんをするために携帯をポケットから出し
顔の前30センチほどに構えアクセス
横を電車が通る
と同時に手に強い衝撃が走り携帯が弾き飛ばされたんです。
はあ?と、思いつつ携帯を拾い上げようとして
背筋が凍りました
携帯上半分が粉々になってる…
そしてブロック塀にめり込んだ少し茶色い石…

糞ガキが置き石していました…
あと一歩前を歩いていたら間違いなく
三面記事ネタだった2年前のある日のことの話



114:本当にあった怖い名無し:2007/04/11(水) 16:44:07 ID:JQpfPmXmO
>>112
コエーー 無事(?)で良かった



137:本当にあった怖い名無し:2007/04/11(水) 22:08:20 ID:D176AMgW0
子取りの鬼
俺がまだ子供だった頃に聞いた話。

遅くまで外で遊んでいると、よく母親からことりにさらわれるぞ、と脅されていた。
しかしそれが何か分からんので、とりあえず気になり始めた頃、物知りな婆ちゃんに教えてもらった。
でまあ、婆ちゃんが言うには、正確には子取りの鬼って名前らしい。
なんでも異常気象(大雨とか日照りとか)が続くと、よく出るんだとか。
もっぱら子供をさらって食うから、子取りの鬼って名前になったんだと教えてもらった。

……でさ、最近思うんだよ。
つまりこれ、間引きの別名じゃないかって。
事情はともかく、子供を殺しても罪にならないようにする、方便じゃないのかって。
婆ちゃんは他界したから、もう確かめられないんだけど……婆ちゃんは、知ってたんだろうか。
知ってて話したんだと思うと、やたらと怖くなった。



138:本当にあった怖い名無し:2007/04/11(水) 22:36:53 ID:OxTS5MT50
事故や災害(川の増水)で亡くなった子供と、その帰りを待つ家族の心情では?
遅くなってもまだ帰らない。我が子の無事を祈りつつ焦燥に焦がれる思い。
そういう思いを家族に味あわせるな、といういましめだと思うけどなあ。



139:本当にあった怖い名無し:2007/04/11(水) 22:49:21 ID:HVAHRiN0O
>>138
なるほどねぇ。



361:本当にあった怖い名無し:2007/04/13(金) 18:48:42 ID:/dtnG8YU0
髪の長い女
前あった話。誤字脱字は気にしないでください。


幽霊では無いけどかなり恐怖な話。
俺は厨房でよく友達と遊んでいる。それである日、駄菓子屋で菓子を買おうとなった。
みんな(4人)で駄菓子を選んで買って、店の前で食べていた。
真ん前に公園があり、そこで一人の薄汚い髪の長い女がブランコに乗っていた。
そこの公園は団地の間にある公園だった。友達と俺はキモイとか小さい声で話し合って
いた。どうやらその会話が耳に入ったらしく、物凄い形相でこちらを睨み、団地の中に、
入っていった。夕暮れ友達と別れる事になり、俺は薄暗い夕暮れの長ーい道を自転車で
走っていった。正直言うと、あの女の事が頭から離れない。イソイソと走っていると
「ギャーーーーーーーー」と道を響くような声で誰かが後ろから来る。この世の物
とは思えない恐怖とビックリが俺襲い、自転車のこぐスピードを速めた。
後ろを見ると案の定、あの女だった。なんとか逃げきろうとした。
長文なので一旦切ります



363:本当にあった怖い名無し:2007/04/13(金) 19:00:07 ID:/dtnG8YU0
家に入ろうとしたら、ドワを開けてる間に捕まると思い、関係ない道をどんどん進む。
女は俺を見失った見たいで、元の道をイソイソと戻り家の中にすぐに入った。
俺の家族は二世帯で一階ばあちゃんじいちゃんが住んでおり、二階には父、母、
姉と俺の四人暮らしだ。バタン!とドワを強く閉めたのでばあちゃんがビックリして
玄関にきて「どうしたの?」と俺に尋ねた。俺は変な奴に追いかけらた、と説明
していた時に!ドンドン!!とドワを強く叩く音がする。覗き穴を見たら、女が
包丁を持ってフーフー言ってたちずんでいる。すぐに警察に連絡し女は補導されて行った。

あとで調べるとその女は学校で包丁投げ女として有名な女だった。
さらに子猫を虐待したり、公園で遊んでいる子供を頭ごなしに怒鳴りつけたと言う。
どうやら脅迫罪、殺人未遂、暴行罪などで捕まったらしい。
その後まだ刑務所から出てきてあの団地にいると言う。



366:本当にあった怖い名無し:2007/04/13(金) 19:02:47 ID:JJ1pvrDO0
>>363
ドワwww



373:本当にあった怖い名無し:2007/04/13(金) 20:34:55 ID:EOPt2t2bO
血濡れの機械
今父から聞いたばかりの話。


もう40年位は前の話。
金属加工の会社に勤務していた父が朝出社すると、同僚が慌てた様子で駆け寄って来た。
どうかしたのかと父が聞くと、作業場で死人が出たと言う。
何でも、大きい金属板を切断・加工する機械に頭を突っ込み、金属板の代わりに首を
切られたらしい。

既に警察が到着していたので父が作業場を見る事は出来なかったそうだが、同僚によると
首無し死体が仕事を続けているかのように両手を機械に当てた状態で突っ立ち、飛ばされた
首は加工部の旋盤上に乗って作業で出た金属の粉で真っ白になり
ながらごろごろごろごろ回り続けている。

床は血の海。機械の表面も血塗れで、真っ赤に染まった機械はそれでも動きを止めて
いなかった。
第一発見者の社長は余りの惨状に卒倒。お陰で通報が遅れたそうだ。無理もない。
しかし、もっと怖いのは、その機械が前にも一人の首を飛ばしていた事。
事故後本来なら処分しなければならないのを前の所有者が欲を出してこっそり転売して
いたのだ。

警察の捜査でこれが分かり、改めて機械は溶鉱炉に放り込まれ、ようやく処分されて
めでたしめでたし…とは到底言えない話だが、持ち主をよそに真っ白になった首を乗せて
動き続ける機械を想像したらかなり怖い物が有る。



388:I君 ① :2007/04/14(土) 01:24:17 ID:DVZMKdkEO
卒業アルバム
目一杯実話やけど、もう随分前のことやしいいかな



小学校からの友達でI君てのがいたのな
明るくてクラスの中心人物て感じ
そいつ中3の12月に自転車で30分ほどのN川に釣りに行って、足滑らせて川に落ちて死んだんだ
そいつが死んだのは日曜日なんやけど、俺たまたまその日家族で外出して夜11時くらいに学校の前を通ると職員室に電気が点いてて、それを見ながら親となんで日曜日のこんな時間に人がいるんやろうと話したことをよく覚えてる
後から考えたらちょうど遺体が上がって学校に連絡が行って先生方が集まってた時間だったのな


で、3ヶ月後
卒業式の日を迎えて、式が終わって教室で最後のときもやっぱりみんなどことなく素直にワイワイ言えない雰囲気なんよ
先生なんか特にね
涙ぐんでる
その涙は卒業の感動じゃないってことくらいみんな分かってたんよ
1人死んでるわけだからね

でもね、その後教室で卒業アルバムを見て恐怖と悲しみでクラス中泣くことになった



389:I君 ②:2007/04/14(土) 01:43:02 ID:DVZMKdkEO
まず卒業アルバムのクラス写真は1人1人の個人写真じゃなくてクラスでの集合写真なんよね
みんな笑顔で正面向いて
目をつむったり、正面見ずによそ見してる奴が1人や2人はいるもんで、そうなると翌週に撮り直しになるんだ
やっぱり数クラスは撮り直ししてた
2回撮り直ししたクラスもあったね
で、そのアルバム用の写真撮影は9月に行われてて、当然12月に亡くなったI君も参加してるわけ


出来上がったアルバムのクラス写真さ
I君、完全に下俯いてるの
それもなんとも言えないすごい寂しそうな顔でね
しかもクラスの最上段右端に写ってるんやけど何故か少しみんなから離れて立ってるの
みんながだいたい肩が触れるか触れないかの距離で固まってるのに、1人だけ隣と50cmは離れてる
有り得ない写真

卒業後に全然事情を知らない奴2人にアルバム見せたら2人とも「こいつだけ合成?WW」って言ったくらい



字だけだと怖くないね
そのクラス写真めっちゃアップしたいけどさすがにできんわ



423:本当にあった怖い名無し:2007/04/14(土) 17:07:11 ID:A1osluiU0
何年か前にテレビで見た気がするんだけど、
会社帰りの道にあるマンションの部屋の窓から毎日可愛い女の子が外を見てて、
直接会いたくなってその部屋まで行ったら女の子の下半身が怪物で主人公が食われちゃう(?)
って話なんだか知ってる人いませんか?



431:本当にあった怖い名無し:2007/04/14(土) 18:43:13 ID:fVoEGf0LO
>>423それはマンションの自分の部屋で首吊り自殺していて顔が外を向いていて窓越しにこちらを見ているように見えたものですねぇ!10年以上も前の話ですね!



466:本当にあった怖い名無し:2007/04/15(日) 10:59:21 ID:TLEWo71g0
>>423
20140414171209_466_1




851:本当にあった怖い名無し:2007/04/19(木) 18:23:03 ID:swwswqoq0
鳴き声
心霊関係ではたぶん無いと思いますが、書いてみます。この時期鮮明に思い出す、嫌な記憶です。


皆さんこたつに入って寝てしまったことはありませんか?
自分はよくあります。まあ、それに関係した話です。

その時は確か冬。こたつの中で寝てしまった自分を、家族はそのままにして各々寝床についていました。
疲れて寝てしまったとはいえ、半端な時間に寝れば起きるのも半端になります。
起きたのは夜の1時過ぎ……だったと思います。暗くて時計は良く見えませんでしたから。
参ったな、宿題やってないや……と思って布団をめくり起き上がる前に、何か異変を感じました。

「ニャァ」という、猫の鳴き声が、していたのです。



852:851:2007/04/19(木) 18:25:11 ID:swwswqoq0
自分は少し訝しみましたが、猫がさかっているのと思い、暗い外に目だけを向けました。
薄暗闇に何か大きな影が見えました。それはじっと、こちらを向いてます。
そしてその影から断続的に「ニャァ」という声が聞こえるのです。
……
…………
カーテンの開いたガラス戸から覗くその男は、影になって表情が見えませんでした。
そう、それは間違いなく人型の人間でした。発する声を覗けば、ですが。

ニャァ、ニャァ、ニャァ……

声は何かを訴えるような抑揚もなく、ただ一定に『鳴いて』いるだけでした。
向こうは灯火と月の光で明るく、こちらは暗い室内。
こちらからそいつが良く見えても、向こうはガラスが鏡のようになって仔細に中を覗うことは難しいはずです。
気付くことが無いはず。それでも……恐い。身動きがとれませんでした。

しかし十分、二十分経ってもそれは変わらずにそこに居続けました。
障害者だとしても執拗で、変質者としては静か過ぎる。ただ鳴くだけ、それだけです。
ニャァ、ニャァ、ニャァ……
気味の悪いけれど単調な声であるせいか、身動きがとれない自分は思考がどんどん鈍化し……つまり眠くなってしまいました。
今思えば変な話です。つい先程寝たばかりで、それに緊張しきっている自分がこうも簡単に寝入ってしまうなんて……。
でも、そのままプツンと意識は途切れ、自分はそいつを見失いました。

翌日。朝起きればその場所には何も無く、家族に質問しても誰も気付いてはいませんでした。
庭の芝に特に異変はなく、雨も降っていなかったので足跡の類も見つかりません。
……親に夢を見ていたのだと諭され、渋々自分も頷いたのを覚えています。
ひょっとすると本当に、唯の夢だったのかもしれません。気味の悪い、唯の悪夢。

でも、今も思い出してしまいます、あの声を、あの鳴き声を。

猫のさかる声は、今も苦手です。



295:本当にあった怖い名無し:2007/05/12(土) 04:02:55 ID:0oTePxU50
山中の声
山中の声って怖いな


子供のころ読んだ昔話
ある猟師が山に入った。
猪を待って身を潜めていると、目の前に一匹の蜘蛛がいた。
そこへ蛙がやってきて蜘蛛を食べた。
蛙は跳ねていった。

そこへ蛇がやってきて蛙を呑んだ。
蛇は這っていった。
すると、どこからか大きな猪がやってきて蛇を喰った。
猟師はしめたと思い、猪に鉄砲の狙いを定めた。

しかし、ここでふと考えた。
「蜘蛛は蛙に喰われ、蛙は蛇に喰われ、蛇は猪に喰われた。
その猪を撃ったら、俺はどうなるんだろう。」
気味が悪くなった猟師は鉄砲を下ろした。
そのとき、山中に響きわたるような大きな声がした。
「撃たなくてよかったな!」



298:本当にあった怖い名無し:2007/05/12(土) 04:09:12 ID:8kYnkNGj0
谷川岳の救難無線
部室で無線機をチェック中にどうしてもそそSOSとしか聞こえない
電波がFMに入るんだけどどお?と部員が聞いてきた、その場に行くと確か
に長点・短点を連続3回クリックする音が聞こえる。「間違い無いな!」
とアンテナを振りその方向は上越国境、信号強度は高い、即座に顧問に連絡
し車をだしてもらう、警察には確信も無いのでとりあえず報告は後にする。

電波の位置を特定する事をFXといい、われわれは車3台で渋川・沼田へ入り
方向を確認。3時間ほどかけてほぼ特定できたのが谷川岳方向だった、天神平
駐車場へ車をいれると平日の夕方ということもあり止まっている車は少なかった。

小型の無線機をポケットにいれて再度方向確認、もうアンテナが無くても信号強度
は強く3方向に分けて移動すると先輩のbさんの無線機が飽和状態でハウリングを
起こした、通常こんなことは無いので一同で驚く、bさんに続いて登山道を入りほん
の20m位でザックを発見した、さらに見回したところ男性の死体を見つけた。

すぐに自分は取って返して警察に連絡した。「こんなこともあるのかと」一同興奮し
ながらも警察がくるのを待った、その時は誰も気がつかなかったがもう無線機は音声
を出していなかった、当然登山者が持っているものと誰もが疑がわなかった。

でもどうして?死体が電波を出すんだ?、警察も当然その事情を聞き無線機を探した
が登山者はもっていなかった、そしてその方は死後2日はたっているといわれた、
こんな駐車場のすぐ近くで誰にも見つからずいたのかと思うとふしぎだった。

さらに捜索すると沢の水の中からそれは出てきた。
もちろん水没して使い物にならない、ではいったい誰が電波を出したのだろうか?
もしやと思い人数を動員して付近を捜索したかが誰もいなかった。

駐車場に残った車もなくなった本人のものと確認され登山カードも他にはなかった
いったいだれが無線機で俺たちをよんだのだろうと同窓会の度に話題になる秋の日
の思いでです。



316:百物語まとめサイトより:2007/05/12(土) 04:48:39 ID:8eI8EYg00
第十四話『地方TV局』
99 : ◆KrithSk2m6 :2006/12/17(日) 00:03:24 ID:0x7Rvhd10

ある地方局の情報番組で、心霊現象や心霊スポットの謎を検証するコーナーを製作していた時の話だ。
毎週ローカルアイドルの3人組が心霊スポットを訪れ、その恐怖を身をもってレポートするという内容で、
地方情報局番組の一コーナーとは思えない高視聴率を記録していた。
その日も3人のアイドルは心霊スポットである、廃墟となった病院へ撮影に向かった。
この病院は数年前、院内感染が発見され、病院内の半数以上の人間が命を落とし、そのまま閉鎖に追い込まれて
しまった経緯を持つ。院内で写真を撮ると、必ず心霊写真が撮れるという噂もあった。
3人はその中で写真撮影をし、番組内で心霊写真が写っているかどうかの検証をすることとなった。

後日院内で撮影した写真が現像されてきた。彼女達の1人の首がその写真に写っていなかった。
あまりに不気味なので、番組内でその心霊写真を除霊することとなった。
心霊写真と3人の除霊が始まった。途端、吊るしてあった照明の1つが彼女達の頭上に落ち、1人の女の子の首を
直撃。なんと切り落としてしまったのだ。
そう、その首が切れ落ちた彼女こそ、心霊写真で首が消えていた本人だったのだ。
あまりに恐ろしい映像だったため、そのテープは放送されることはなかった。後日テープを確認したスタッフは
更なる恐怖に見舞われる。首が切れる瞬間、彼女の後ろにおびただしい数の人影が現れ彼女を押さえつけていたというのだから。

                   【完】



39:本当にあった怖い名無し:2007/03/16(金) 18:02:46 ID:Z9FakKUC0
臨界事故
原子炉停止機能強化工事。

その性能検証試験中に、事故は発生した。

原子炉の上ぶたを全開放。
制御棒89本全てを原子炉の下部から挿入、全出力を停止、、、、させたはずだった。

作業員は試験手順書に従い試験を行っていた。
しかしその手順書には誤記があり、本来なら開いておくべき弁を閉じてしまっていた為
漏水により逃げ場を失った水圧が制御棒3本に集中した。
そして、とうとう3本の制御棒が脱落してしまった。
脱落した直後から中性子の量が増加。異常発生の警報が鳴り響いた。
これは、核反応を停止させている筈の原子炉内で、核反応が発生し出したことを意味した。つまり臨界である。

最悪の事態を避けるため、ついに原子炉緊急停止装置を作動させる事を決断。しかし
試験開始前の事前設定で、緊急停止装置は作動しないよう設定されてしまっていたのである。
遠隔操作による原子炉制御手段は全て失われた。
もはや事態を収拾させる手段は一つだけであった。
作業員の手作業による弁の開け閉めである。
数名の作業員たちが緊急招集された。
弁の開け閉めをする為に、果敢にも炉心へ向かう彼等の運命や如何に。

時、1999年6月18日午前2時すぎ  石川県北陸電力 志賀原子力発電所 1号機内




※この話は現実にあった話である。



40:本当にあった怖い名無し:2007/03/16(金) 22:34:53 ID:EjEymAl7O
ちょっと!
続きはどうなった??



41:本当にあった怖い名無し:2007/03/16(金) 22:51:01 ID:ldYo82AA0
>>40
この事件が明るみになったのは 2007年3月15日である。そう・・・。
作業員は放射線の被曝は無く全員無事であった。と発表されているが、、、真偽のほどは・・・・



146:本当にあった怖い名無し:2007/03/23(金) 14:19:47 ID:NisJsuUZ0
ドラえもん都市伝説
ドラえもんにはこんな話があった


ある日、のび太は病院のベッドの上で目を覚ます。
 そこにはドラえもんの姿はない。
 実はのび太は交通事故に合い、今までずっと植物人間になっていた。
 のび太がドラえもんと過ごした数々の日々は、
 植物人間状態ののび太が見ていた夢だったのだ。

類話 ドラえもん裏話
 
 のび太には実はモデルがいる。
 栃木県のある病院に入院している34歳の青年がその人物だ。
 彼は病院のベッドの上に植物人間状態で眠りつづけているのだが、
 ときおりうわ言で不思議な道具で自分のことを助けてくれる
 友人の夢のことを話すときがある。
 実は藤子・F・不二雄はこのうわ言を書きとめ、
 その内容を物語として再構成することで
 「ドラえもん」を描いていたのだ。
 藤子・F・不二雄の死後もドラえもんの
 テレビ放送や劇場アニメの制作が続けられているのは、
 この青年がまだ生き続けていたから。
 ところが、つい最近この青年が死んでしまったため、
 まもなくドラえもんは終わりを迎える。
 上記の最終回を放送して・・・
アニメ・ゲームの都市伝説、怖い話を語るスレ
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4271567.html



150:(1/2):2007/03/23(金) 17:11:51 ID:u41DR1Xu0
不協和音
「前の婚約者に会っちゃった」今思えば、あの日辺りから彼女がおかしくなりました。


何か突然臭いと言い出したり、いつもイライラして喧嘩を売るような挑発的な
態度を取ったり、近所の公園で俺の帰るのを待っていたり、
とにかく家にいるのがイヤだと言い出すようになりました。

彼女の実家は資産家で警備の犬を放してあるような豪邸なので、
お嬢様の彼女は今の2LDKのアパートが気に入らないのかな?
ごめんね甲斐性のない俺で・・・なんて自己嫌悪に陥ったりもしました。
でも、一年半も一緒にいて今更かよ。という怒りもありました。

前の婚約者とはお見合いで知り合い、半年程付き合った頃に実は彼がSという宗教に
入っていると告白。それ以来週末のデートはSのI会館というところに入り浸るようになり、
それがイヤで彼女が父親に相談すると、父親が怒り狂って婚約破棄。だったらしいです。
そんな義父さんに相談されると俺まで怒られそうだwと。



151:(2/2):2007/03/23(金) 17:12:24 ID:u41DR1Xu0
結局彼女は一週間後に別居するって言い出して、二人で大喧嘩しました。
喧嘩後仲直りして散らかった部屋を片付けることになったとき、
彼女が雑巾バケツをみて、ホラなんか面白いと、指差してます。
そのバケツは何もしていないのに波紋が出ていました。それを見て俺は気が付き。
翌日会社の友人からオシロスコープと低周波マイクを借りてきました。

案の定10Hz・12Hz・16Hzの不協和音が検知され、隣の部屋の壁から出ていました。
空家と思ってた隣の部屋は大家さんに聞くと3ヶ月前荷物置きとして人に貸したということで、
「ニオイが臭いから開けてくれ。」と、でまかせで開けてもらうと本当にとんでもないニオイが
部屋から臭ってきました。「なんだ?こりゃあ!」大家さんが窓を空けに向かったので
ドサクサに俺も入りました。
そこで見つけたのはスピーカーを俺達の部屋に向けた電源入りっぱなしのミニコンポ。
よく分からない装置が付けられてボリュームはMAXになってました。

事情を話すと大家さんが「悪質だよ。」と親身になって警察への通報をしてくれました。
部屋を借りた名義は彼女の前の婚約者ではありませんでしたが、傷害と器物破損で
逮捕されたと聞きました。(警察は犯人がどんなヤツかとかは教えてくれないんですね・・・)

今は平穏を取り戻し、隣の部屋は悪臭の為人に貸せないということで本当に空き部屋になってます。



156:本当にあった怖い名無し:2007/03/23(金) 18:23:06 ID:2xzYNsPp0
>>151
こえぇな・・・



265:本当にあった怖い名無し:2007/03/25(日) 11:26:37 ID:i0x9X4PKO
危険な好奇心って名作じゃね?俺の中ではベスト3に入る
【洒落怖】洒落にならない怖い話『危険な好奇心・ハッピータッチ』
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4589674.html



790:本当にあった怖い名無し:2007/03/29(木) 00:19:33 ID:n8md/qtA0
入ってはならない部屋
俺の実家は結構広くて「入ってはならない」という部屋がある。

「入ってはならない」って言っても大抵はお札とか張ってあって結構安全なのよ。
だから、俺が中学は行ってから「入ってはならない」という部屋に入っても何も言われなくなった。

でも、離れの小屋には絶対に入れてくれないわけ。
中学だった俺は子ども扱いされていると怒り、忍び込むことに。
小屋の鍵をこっそりとじいちゃんの部屋から掠め取って昼間に忍び込んだ。
夜は明らかに霊だと分かる兵士のような人が二人立っているから、あえて昼間に忍び込んだ。

中に入って驚いた。
「ひぐらしのなく頃に」ってゲーム知ってるかな?
その中に祭具殿っていう拷問用の道具をしまっている倉庫があるんだ。
それにそっくり。
当時、ひぐらしなんてゲームもなかったから俺は拷問道具とは分からずに
「かっけー」とか思って見てたんだ。

するとどうだよ、俺はまだ道具に触ってもないし振動も与えてない。
包丁みたいな物が上から落ちてきて、左手小指が切り落とされた。
不思議に痛みはないわけ、でも怖くなってじいちゃんのところに逃げ出したよ。
そしたら一発殴られて近所の神社でお払い。
お払い中に神社の神主さんの弟子みたいな人が泡吹いて倒れたよ。

お払いが終わった次の日、倉庫が火事になった。
いや、なったと言うよりじいちゃんが放火した。
じいちゃんはぼけてなどいなかった。
「お前達はもうここを守らなくていいんだ」と言って兵士達を供養してたみたいだね。
詳細は不明。



800:別れた女1:2007/03/29(木) 02:39:45 ID:1w4PBrF30
別れた女
五年間、付き合った女性がおりました。

五年という月日は、今思えば長いようであり短い期間でした。
四年目が過ぎたあたりから彼女は結婚を口にするようになりました。
付き合い始めた当初から私も将来は結婚しようと言っておりましたし、
いつかは結婚するものと思ってはいたのです。

しかし当時の私は大学を卒業したばかりで就職難民と呼ばれる身でした。
我が身一つの未来も見えず、どうして結婚などできましょう。
彼女は自分も働くからと申しておりましたが、男の我が侭。
彼女と、いずれ出来るだろう子供を私一人で養っていける自信が付くまでは
結婚するつもりにはなれません。

私の気持ちも分かって欲しいと、何度も説得しましたが互いの意見は食い違うばかりです。
愛しているから結婚したい、護りたいから待って欲しい。
皮肉なことに、それが別れる原因となりました。
愛を紡いだ口で互いを汚く罵りあい、彼女の二度と顔も見たく無いという捨て台詞で
二人の関係は終わったのです。



801:別れた女2:2007/03/29(木) 02:40:36 ID:1w4PBrF30
それから半年ほど経った時です。
彼女から電話がありました。
やりなおしたいと、忘れられない愛していると、泣きながら訴えるのです。
しかし薄情と思われるかもしれませんが、最後の大喧嘩で私の気持ちはすっかり覚めていました。

寄りを戻すつもりは無いと告げて電話を切りました。
三日後に再び着信がありました。
今度は、会って欲しいと言うのです。
会って話せば寄りが戻ると思っているのでしょう。
優柔不断で流されやすい私は、付き合っていた頃は彼女に決断を任せていました。
そんな私の性質を知っているからこその誘いなのです。
もちろん断りました。

次の電話は二日後でした。
三度目ともなるとウンザリしてきます。
着信表示を見るのさえ嫌な気分で、クッションの下に携帯を押し込んで居留守を使うことにしました。
設定通りに20コールで切れたかと思うと、またすぐに掛かってきます。

何度も何度も何度も何度も・・・
耐え兼ねて出る決心をして携帯の画面を見ると、履歴は30を越えていました。
ここまで来るとイヤガラセとしか思えません。
ひとつ説教でもしてやろうと、受話ボタンを押した時です。



802:別れた女3:2007/03/29(木) 02:41:15 ID:1w4PBrF30
「なんで出ないのよ!!!!」
耳に当てなくとも聞こえるような絶叫でした。
情けない話ですが、私の怒りは彼女の声で萎んでしまいました。
怒りを鎮めなければ、それだけを考えました。
フと思いついた嘘を口にします。

携帯を忘れて出かけて今帰ってきた所である。
そして出来るだけ優しい声で、どうしたのか訊ねました。
ククク・・・という押し殺した声に泣いているのかと思いましたが違ったのです。
彼女はケラケラと笑い出しました。
「そこから自販機見えたよね。今も見える?」
私の部屋から数十メートル離れた先に自販機があります。

何を言っているのだろうと眺めて、手から携帯が滑り落ちました。
彼女が鬼の形相で涙を流しながら笑っていました。
付き合っていた五年の歳月の中でも一度も見た事がない顔です。
いや、一度でも見たら即座に別れを決めていたと思えるような恐ろしい顔でした。
その夜は恐怖で一睡も出来ませんでした。

朝日が部屋に差し込むのを感じて救われたような気持ちになりました。
清々しい空気と明るい日差しがそう思わせるのでしょう。
薄くカーテンを開けて自販機を見ると、もう彼女はいませんでした。
ほっとして勢いよくカーテンを開けました。



803:別れた女4:2007/03/29(木) 02:41:50 ID:1w4PBrF30
窓の真向かい、細い路地の電柱にもたれるようにして彼女は座り込んで窓を見上げていました。
私を見つめて微笑みます。
おはよう、と口が動くのが見えました。
開けた時と同じ勢いでカーテンを閉めました。
面倒な事になった。溜息を付かずにはいられません。

気付かれないように外を見ると、彼女は座り込んだままコチラを見上げていました。
うちには1週間ほどの食料の貯えがあります。
彼女だって飲まず食わずでトイレにも行かずにいる訳にはいかないでしょう。
隙をみて部屋を出て、当分友達の家を回る計画を立てて荷物を纏めました。
しかし彼女は動きません。

もしかしたら丁度私が覗いていない時に用を済ませているのかもしれませんが、
見ている間はずっとそこに居ました。
4日目の夜。
彼女の姿がありませんでした。
私は嬉々として部屋を出ようとドアを見て背筋が凍りました。
新聞受けが奇妙な形で開いています。

造りが新聞を受け取る程度にしか開かなかったのが幸いです。
90度開くタイプだったら、私はそこに彼女の目を見ていたでしょう。
もっと開けようと指がもがくのも見えました。
「ねえ、入れてよ。話をしようよ。あんなに愛し合ったじゃない。もう一度話をしようよ。」



804:別れた女5:2007/03/29(木) 02:42:37 ID:1w4PBrF30
脳裏に浮かんだのは長年見てきた笑顔ではなく、先日の恐ろしい形相です。
私は布団を頭から被り、みっとも無いほど震えていました。
それでも何時しか眠ってしまったようです。
恐る恐る布団から顔を出して音を立てないようにドアの様子を伺いました。
新聞受けから赤い筋がいくつも垂れていました。

カタン、と鉄の板が小さく開いて何かが投げ込まれました。
赤い筋がひとつ増えます。
それが何なのか理解できると同時に警察に電話を入れました。
肉片でした。
彼女は小さくなって部屋に入って来るつもりなのです。
ほどなくして部屋の外が騒がしくなり、男性の「救急車!」という叫び声が聞こえました。
サイレンの音が聞こえて騒がしさが増し、少しして
開けて下さい、という男性の声に扉を開けました。

本当は開けたくありませんでしたが、男性は警察でしょうから仕方がなかったのです。
私の部屋のドアも床も真っ赤になっていました。
彼女の姿はありません。
既に救急車に運ばれていて、警察の方の配慮で会わないようにしてくれたようです。
発見した時、彼女は自分の指を食いちぎっていたそうです。



805:別れた女6:2007/03/29(木) 02:43:12 ID:1w4PBrF30
部屋はすぐに引き払いました。
新しい住まいは新聞や郵便物が建物の入り口にあるポストに入れるようになっている所を選びました。
引っ越した当初はカーテンを開けるたびに嫌な汗をかいたものです。
あの事件から数ヵ月後、彼女が自殺したと風の便りで聞きました。
ほっとしました。

悪いとは思いましたが安堵の気持ちが強かったのです。
いつしか私の気持ちも落ち着き、暫くして新しい彼女ができました。
その頃からです。
カタン、ぽとん、カタン。
不規則な音が聞こえるようになりました。
音は玄関の扉の方からします。

カタン、ぽとん、カタン。
別な所に越しても音は付いてきます。
ノイローゼ気味になり、彼女とは別れました。
そうすると音が止んだのです。
また時間が経って、あれは気のせいだと思い始めた頃に女性と付き合う事になりました。
カタン、ぽとん、カタン。
カタン、ぽとん、カタン。



806:別れた女7:2007/03/29(木) 02:43:44 ID:1w4PBrF30
私は今ひとりです。
結婚は一生できないでしょう。
いや・・・厳密に言えば、私は一生一人になる事ができなくなったのです。
彼女が扉の前で自分を小さくし続けているのですから。

長文、駄文にお付き合い頂きありがとうございました。



855:添い寝:2007/03/29(木) 15:30:36 ID:RJO9BJ3Y0
ごうち
ある新興住宅地で起こった出来事です。

そこはバブル期初期に計画ができ、既存の鉄道路線に新駅を作り、広大な農地を住宅地
へと造りかえて、駅の近辺には高層マンションやショッピングモールなどできるはずで
した。しかし、そのうちバブルもはじけてしまい、新駅を中心に住宅こそそれなりに造
られたものの、高層マンションやショッピングモールなどは建設が中止になってため、
住宅地と住宅地の間に農地や空き地が所々に見られる、ちぐはぐな街となってしまいました。


小学校以来の仲で、今は不動産業を営んでいるやつがいるんだけど、仮にそいつをアキバ
(アキバ氏)としておく。で、そいつに飲みに誘われたとき、その席で言われた。
「うちで分譲した新Q地区の区画なんだけど、そこの建売買った人やその家族が相次いで
死んでるんだよね。数日前にも一人死んだ」

新Q地区とは、この住宅地がある場所で、Q町の新街区だからこう呼んでいる。
どんなような死に方をしているかと言えば、アキバいわく、

「分譲が全部終わって一年かそのくらいは何ともなかったんだけど、それから事故死、病
死で2人が立て続けに死んだ。それからさらにひと月ほどして、4人まとめて自動車事故で
一家全滅。まあ、このくらいなら偶然とも取れなくはないんだけど、その後三月足らずの
間に更に2人が事故や病気で死んでいる。病死の中にはそれなりの年齢の人もいたけど、
異常だろ?」

約30軒のうち、半分近くがわずか半年足らずの間に葬式を出しているという。確かに異常。



856:添い寝:2007/03/29(木) 15:31:23 ID:RJO9BJ3Y0
「今では、何かの祟りじゃないかと、その区画の人は全員といってもいいくらい怯えている。
クレームも多くなってきてね。で、何やら怪しげな話が好きなお前に相談しようと思ったわ
けだ」

確かに俺は怖い話は好きだけど、霊が分かるわけじゃないし、ましてやお祓いや除霊の類は
できない。でも興味があったから、一応一通りのことは聞いてみた。

「その分譲地に何か曰くはなかったのか?」「詳しくは分からないが無かったと思う」
「地鎮祭はやったのか?」「もちろんやった」
「そのとき神主は何も言わなかったのか?」「その場にいなかったので分からない」
「死亡が相次いでいるのはそこの区画だけなのか」「その通り」
「前の地主は何も言っていなかったのか」「俺は特に何も聞いていない」
「亡くなった人の共通性は?」「今は分からない」
「おまえの親父さんが亡くなったのは偶然か?」「それは全く分からない」

アキバの親父さんは1年ちょっと前に癌で亡くなっている。まだ60歳前で、現代なら十分
若死の部類に入るだろう。
その区画を分譲したのは、まだ親父さんが社長をやっているときで、分譲が終わってから
程なくして亡くなった。
それまでは普通だったが、ある日突然立てなくなり、病院に行ったところ頭に大きな腫瘍が
発見され、その後三月と持たずに亡くなってしまった。既に癌が体中に広がっていたのだと
いう。もちろん俺も葬式には参列している。
その後、親父さんの後を継いだのが彼であるが、その区画を分譲しているときは、他の物件
を扱っていて、そのときの様子はよく分からないのだそうだ。



857:添い寝:2007/03/29(木) 15:32:36 ID:RJO9BJ3Y0
俺よりも地鎮祭をやった神主に相談したほうがよっぽど頼りになるんじゃないか、と言ったが
「その神主、死んでしまっている」
なんだそりゃ、と思わず突っ込んだが、冷静に考えるとかなり怖い。
「でも神主、かなりの歳だったからな。それで、うちが檀家になっている寺に頼もうかと思っ
たんだけど、そこの住職、どうも胡散臭いし、俺とも折が会わなくてね。誰かお祓いできる
人知らないか?」
「“自称”霊能者ってやつは俺も知っているんだけど、そいつもかなり胡散臭くてね…」
「それでもいい、紹介してくれ」

そんなやりとりがあって、“自称”霊能者である人間を紹介することに。
(彼を仮に「オオツカ氏」とします)
そして数日後、アキバ、俺、オオツカ氏の3人で現地に。
到着して、界隈を一通り歩いたあと、オオツカ氏が言う。
「確かに何か感じます。しかし、何か違うというか、何かおかしいというか…」
やっぱり、こいつ怪しいなと思う。誰だってそのくらいのこと言えるだろ、と心で突っ込みを
入れてアキバの顔を見ると、彼も胡散臭いものを見ているような目つきをしている。
「対処できそうですか?」アキバが恐る恐る聞く。
「うーん、、」と首をひねったあと、オオツカ氏は「無理そうです」と一言。
まあね、できないのにやった振りをしちゃうよりは良心的かな、と思ったりする。

しかし、それからオオツカ氏はある人物を紹介してくれた。
その人物は近くの市に住む50代の女性で、オオツカ氏とは長い付き合いとのことだった。
ただ、その人に会う前にまた死者がでた。ある家の高校生の息子が急性アルコール中毒で死ん
だ。引越しを検討している一家も少なくないとの噂もでてきた。



858:添い寝:2007/03/29(木) 15:33:38 ID:RJO9BJ3Y0
さらに数日後、その女性(ウエノさんとします)を含め4人で再び現地へ。
件の区画を歩いたあと、「近くの土地も見てみましょう」と区画から外へ足を向ける。
あいにくの小雨模様だったが、傘もささずに早足で歩きだした。後を追う。
ウエノさんは隣の区画を回ったあと、今度は反対に向かった、そこにはとても小さな公園があり、
その向こうは荒地となっている。さらにその荒地に隣接して、また別の区画があった。

荒地の前まできて、ウエノさんは足を止めた。
「ここみたいだね」
「ここ、ですか?」アキバが怪訝な顔で聞く。
「そうよ。ここがおかしい。あなたも何か感じる?」
振られたオオツカ氏も「確かに感じますね」と呟く。相変わらず胡散臭い感じではあったが。
「しかし、ここが原因ならば、あそこの区画より、ここにすぐ隣接している場所のほうに影響が
でるのではないですか?」と俺が聞く。
「まあ、そうなんですが。そこは私もおかしいと思ってます。調べる必要がありそうですね」
「この土地の持ち主はわかりますか?」ウエノさんがアキバに聞く。
「調べれば分かるとは思いますが」
「至急調べて、地主を見つけてください」
「分かりました。で、不躾ですが、対処はできますでしょうか?」
「まずは、ここの因果関係が分からないと何とも言えませんね。それを知るためにも地主さん
に話が聞きたいのです」

職業柄、土地の所有者を探すのは不動産屋にとってはお手の物。その日のうちに地主を割り出し
たが、その地主、今は隣県に住んでいるという。
さっそくアポをとってみたところ、日曜日なら会えそうだとのこと。
早速日曜日に地主宅を伺った。
地主は還暦を過ぎたばかりの男性であった。(地主をカンダ氏とします)
もっとも、俺は仕事のため行けず、ウエノさんとアキバの2人で行った。
後から聞いたことはこんなことだった。



859:添い寝:2007/03/29(木) 15:34:42 ID:RJO9BJ3Y0
簡単な挨拶の後、ウエノさんが用件を切り出す。
「新Q地区にカンダさんが所有している土地についてのことなんですが」
「はあ」
「それで、あの土地についてご存知のことを教えて欲しいのです」
「いや、私はただ土地を持っているだけですが」
最初、カンダ氏は不信感、敵対心がありありだったという。もっとも、見ず知らずの人間が尋ね
てきて、いきなり土地のことを聞けば無理はないのかもしれない。
さらに少しやりとりがあったあと、ウエノさんが努めて穏やかに言った。
「私どもは、カンダさんに金銭的なことを含めて何か要求したり、責任を追及する気はありません。
ただ、俄かには信じられないかもしれませんが、あの土地が原因で人の命が奪われている可能性が
あります。ですから、何でもいいので昔からの謂れを知っていたら教えて欲しいのです。決して、
それを悪用したり、むやみに人に漏らしたりはしないとお約束しますので。どうかお願いします」

そのとき、ひとりの老婆が部屋に入ってきた。カンダ氏のお袋さんである。80を優に超えてはい
るがしっかりした人である。
「その子(カンダ氏のこと)はあまり知らないから、私がお話しましょう」
「是非お願いします」
「あそこは忌み地なんですよ」カンダ婆さんはそう話し始めた。まとめると、次のようなことで
ある。

いつの時代かははっきりしないが、かなりの昔からその土地に「不幸な出来事」に関連するもの、
「穢れた」ものなどを捨てる(埋める?)ようになった。
それは物質的なものだけではなく、気持ち的なもの、所謂「怨念」や「憎悪」などを代々捨てて
きたという。
ただし、カンダ婆さんがカンダ家に嫁にくる頃には、その風習はほとんど廃れており、実際にど
のようにやっていたかは分からない。しかし、舅や旦那(亡くなっている)から概要を聞かされ
ており、そこには無闇に入ってはならないこと、また子供を近づけてはならないなどと注意を受
けていた。
そして、その土地を「ごうち」と呼んでいた。なぜ「ごうち」と呼ぶのか、またどんな漢字が
あてはまるのかは分からない。



860:添い寝:2007/03/29(木) 15:35:53 ID:RJO9BJ3Y0
その土地はカンダ家の所有ではあるが、管理は集落で行っていて、そういったことは集落全体で
共有していた。
ただ風習はなくなっても、「ごうち」は集落の主に年寄りたちによって管理されつづけ、その
集落一帯が新Q地区となって再開発されるまで行われていた。
もともとカンダ家は集落一の地主であったのだが、農地解放で落ちぶれた。ただし落ちぶれたと
はいっても、かなりの土地は残り、バブルと再開発の影響で土地は高騰、しかし土地を手放すこ
とに抵抗していたカンダ婆さんの旦那(カンダ家先代)が亡くなると、カンダ氏は土地を売り、
それを元手に事業に手を出した。そのうちバブルも崩壊して、事業もだめになり、今はここに
いる。
「ごうち」であるが、そこだけはカンダ婆さんが売却にはかなりの難色を示し、周辺の家々か
らも売らないでくれと懇願されたので、そこと周辺の一部はわずかな土地ではあるし残した。

「そう言われてみれば」とカンダ氏も言った。「そう言われてみれば、子供のころは“ごうち”
の周りにあった雑木林で遊んだときは親父に酷く怒られたっけ。あと、“ごうち”の端を流れ
る水路でも絶対に遊ぶなと、何度も言われたな…」

「心配だったんですよ」とカンダ婆さんは話の最後に呟いた。

ウエノさんは帰りの車の中で「私にはちょっと手に負えないかも。アキバさん今日はお時間
取れます?」と聞いてきた。
アキバは大丈夫だと答える。
「それならW市に行って欲しいのですが」
W市とはQ町近辺の市町の中心的役割を果たす市である。
丁度よいことにカンダ氏宅からQ町に戻る途中に通ることもあり、寄り道するには好都合だった。

ウエノさんからW市で紹介されたのは、オオサキ氏という男性であった。
ちなみに、次から次へと霊能者を紹介されて、ぼられるんじゃないかとアキバは心配したそう
だが、そのときに、ウエノさんとオオサキ氏からきちんと説明を受けて安心したとのことだ。



861:添い寝:2007/03/29(木) 15:37:36 ID:RJO9BJ3Y0
結局その日は時間が遅いこともあって、翌日改めて現地へ向かうことになった。
そのときは俺も参加した。というより、させて貰った。
オオサキ氏は30そこそこで、背が高く端正な顔立ち、礼儀も正しく好印象であったが、それだ
けに全然霊能者らしくない。
彼はアキバの親父さんが分譲した区画と、ウエノさんが目星をつけた荒地(つまり、ごうち)を
見て回わった。見歩いている最中はまったく無言であったが、一通りめぐると口を開いた。
「社長(アキバのこと)、ちょっと協力していただきたいのですが」
「できることなら、なんでも」
「この土地と周辺の昔の形を調べられないですか?できれば戦前、少なくともニュータウンが
計画される前の状態が知りたいのです」
「できると思います」
「それなら、お願いします。ただし時間がない。急がせて申し訳ありませんが、至急お願いします」
その後、彼はウエノさんに言った。
「ここ、結界が張られていますね。分かりますか?」
「ええ、分かります。でも複雑な形に張られているようですね」
「どういうことでしょう?」と俺はふたりに聞いた。
「いえ、今ははっきりと答えられません。社長が昔のここ周辺の状態を調べていただければ、分
かってくると思いますので少しお待ちください」
とオオサキ氏は答えた。「それでは社長、分かりましたら至急連絡をいただけませんか。夜中で
もかまいませんので」

翌日、アキバはオオサキ氏に依頼されたことを早速調べ上げ、彼に連絡した。
そして、資料をファックスで送って欲しいというので送った。
結論が出ましたら、こちらから連絡いたします、とのことで、実際に連絡が来たのは5日後で
あった。
その間、オオサキ氏は彼なりに郷土史を調べたり、カンダ婆さんに会いに行ったり、新Q地区に
古くから住む人に話を聞いたりしていたという。
その間、幸運にも例の区画から死者は出なかった。



862:添い寝:2007/03/29(木) 15:38:37 ID:RJO9BJ3Y0
その日の夕刻、オオサキ氏、ウエノさん、アキバ、俺、なぜかオオツカ氏、そしてシブヤさん
という70歳くらいの男性がアキバの事務所に集まった。
このシブヤさん、オオサキ氏が連れてきたのだが、新Q地区の古くからの住人である。

オオサキ氏が語りだす。
「まず“ごうち”とはどんな意味であるか、どんな字を書くかですが、一般的に“ごうち”と
読ませるのは“郷地”或いは状況を鑑みて“業地”などが思い浮かびます。
 時間がなかったので詳しく調べたとは言えませんが、私の推測では“児地”だろうと思いま
す。読んでその通り小さな子供を意味します。
 これが訛って“ごうち”となったのでしょう。或いは…可能性としては高いのですが、わざ
と訛らせたのかも知れません」

オオサキ氏はシブヤ氏に「それではお話していただけませんか」と促した。

「みなさんは知っていらっしゃるようだが、あの土地には忌みごとを捨ててきた、で、何でそ
うなったのかと言えば、これは言い伝えだから本当かどうかは分からんが“村八分”ってのを
知ってるでしょう?」



863:添い寝:2007/03/29(木) 15:40:20 ID:RJO9BJ3Y0
シブヤ氏の話をまとめると、
少なくとも明治より昔、あの地区で村八分を受けた家があった。その折は天災続きで、村八分
を受けた家はとても生きていけなくなった。そこで村人に許しを請うのだが、村八分というの
はされた側に問題がある。それなら、心を入れ替えた誠意を見せろ、ということになった。
そこで、村八分の家では子供をひとり人柱に建てることにした。それがどちら側の提案である
かは今となっては分からないが、一番小さい子供に白羽の矢が立った。
名主であったカンダ家が土地を提供し、人柱は建てられた。
そのおかげかどうかは分からないが、天災は収束し、その家も村八分を解かれた。
しかし、人柱を建てたその土地は農地やその他実用なことには使えない。
祠を建てて、子供を慰めようかという案もあったが、それでは人柱が記憶に残り、子供を生贄
にした罪悪感が引き継がれる。
そうして、土地はそのままにされたのだが、曰くつきの土地であり、いつの頃からか穢れた物
や忌みごとを捨てる地となった。
シブヤ氏が子供の頃は“ごっち”という人もいたが、シブヤ氏がそのように言うと、罰が当た
ると親に怒られた。ある程度の年齢になったとき、“ごうち”とは子供のことを意味すると教
えられた。
“ごうち”を丁重に管理しなければならないことは、集落の各家に伝えられているはずだが、
その謂れは、親の判断によって伝えられたり伝えられなかったりしているようだ。話したがり
とそうでない人がいるように、親がそうでないときは、詳しい話は伝えられない。初めのうち
は、祟りなどを恐れて詳細に語り継がれていたのだろうが、それにも限度がある。
だから、土地の持ち主であるカンダ婆さんもこのことを知らなくても不思議ではない。

「俺らも、あそこで死人が立て続けにでているので、たぶん“ごうち”に関係があるのだろう
と気を揉んでいた。俺らはもう歳だからいいとしても、そのうち子供や孫に害が及ぶんじゃな
いかと。自分勝手な考えだが」



864:添い寝:2007/03/29(木) 15:41:40 ID:RJO9BJ3Y0
「ありがとうございました」とオオサキ氏が礼を言って、再び話しだす。
「いろいろな地方で、例えば道祖神などにそういったことを肩代わりしてもらうといったことが
ありますが、これもそのひとつの形態といっていいでしょう。ただ、この“ごうち”の場合は
成り立ちが極めて特殊ですが。
 それで、そうしたことをするためには、何か“代”が必要になるわけですが、土地自体が強力
な“代”となりえます。
 しかし、昔あの辺りに住んでいた人々は、それをさらに強力なものにしようとしました。と言
うより、強力なものにしてしまったといったほうが正確かもしれません」

彼は、ここで1枚の地図を取り出した。アキバが調べた「ごうち」とその周辺の昔の地図である。

「これを見てください。これが“ごうち”本来の形です」

地図には赤鉛筆で線が引かれていた。



865:添い寝:2007/03/29(木) 15:42:26 ID:RJO9BJ3Y0
「以前にあった雑木林との境、水路との境、隣地との境界を線引きすると、この通り、人の
形になります。しかも頭の大きな幼児の形です。恐らくこれは偶然ではなくて、当時の人が
意識的に形を作ったのでしょう。
 祠など、目に見えるものを残すのは嫌だが、それでも罪悪感は残る。それで、せめてもの
標しに土地を子供の形に模った。
 その後、この地が忌み的な場所となってしまったので、災いが起こらないように-或いは
すでに何らかの災いが起こり-能力のある人物の助言を得て土地を改造し、結界を張った。
 人型も人形がそうであるように“代”としては優秀なものです。つまり土地を人型に囲い、
その上で結界を張り、かなり強力な“代”としたのです。いや「なってしまった」と言うべ
きでしょうか。
 これならば、ここに捨てられた念や不幸は外に漏れる心配がない。
 ただし、人型は“代”としては優れている反面、ややもすれば閉じもめた念を増幅させて、
それが一人歩きしかねないといった欠点もあります。いわば諸刃の剣といったところです。
 だから、これでは篭った念が強くなりすぎて、ある日突然狂ったように暴れだす、というこ
とにもなりかねません。
 そこで、巧妙な仕掛けを作った。この仕掛けこそが、誰だかは分かりませんが、能力のある
人物のアドバイスによって作られたものでしょう。
 それがこの水路です。
 この水路は幼児の頭にあたる部分を通っていますが、ここの結界をわざと弱くした。その
ため、飽和した念や恨み、穢れといったものはここから水路に流れ込みます。そしてこの水路
は近くを流れるE川につながっています。こぼれ出た念を水に封じ込め、そのまま水やその他
自然の力によって弱めながら海まで運ばれ、拡散される。実にうまい仕組みだと思いますよ」



867:添い寝:2007/03/29(木) 15:43:04 ID:RJO9BJ3Y0
「俺もそれは知らなかった。気づかなかった」とシブヤ氏。
「“ごうち”を見たとき複雑な結界が感じられたので、地形を調べようと思ったのです。こう
いった言い方は不謹慎かもしれませんが、私にとっても思わぬ収穫でした」オオサキ氏が言う。
「で、今回の出来事は、土地開発によってそれが壊されたから起こったのですか?」とアキバ
が聞く。
「まったくその通りです」
「それにしてもおかしい。それなら“ごうち”により近い区画や、隣接部分の多い区画に、より
酷い災いが起こってもおかしくないわけですが、あそこだけに集中している」
「はい、それでは、これをご覧ください」
彼は、また1枚の地図を出した。
「これはアキバ社長のお父上が分譲した区画図ですが、これもどことなく人型に見えるでしょう?」
確かに、トイレを示すマークをいくらか崩したような形に見える。
「そして“ごうち”とこの区画の位置関係は、このようになります」
また地図を出す。それには2つの土地が赤鉛筆で囲ってあった。

「これ、肩の部分にあたるところが隣接しているでしょう。
 母親、もしくは父親が子供に“添い寝”をしているように見えませんか?」

「あっ!」と声があがる。

確かにそう見えた。病気の子供をいたわって、親が添い寝している情景が浮ぶ。

「管理がおろそかになって、結界も弱くなり、所々綻びもでているのでしょう。さらに今は念を
逃がす水路は存在しません。
 だから、その負の念は、隣の添い寝している人型へ移っている。
 人型から人型へ、他に流れ込むより自然だとは思いますよ。
 分譲地が人型になったのは偶然でしょう。しかしその結果、分譲地も“代”としての役割を受け
持つことになってしまった。人型の分譲地に住む人たちも、人間である以上、負の気持ちはある
はずで、忌みごとや昔でいう穢れももっているでしょう。そうしたことが、念を増幅させてしまい、
その偶然が今回の不幸なことを招いてしまったみたいですね」



868:添い寝:2007/03/29(木) 15:44:07 ID:RJO9BJ3Y0
「・・・・」俺もアキバも言葉が出ない。

「ことは緊急を要します。すでに10人が亡くなっている。明日にでも応急処置にしかなりませ
んが、簡単なお祓いをいたします。
 それから、これは私が強制できることではありませんが、“ごうち”を昔の状態に復旧した
ほうがいいと思います。」

オオサキ氏によると、アキバの親父さんの死はこれとは関係がないとのこと。人型の区画に
長時間住んではじめて影響があるのであって、短期間入ったくらいでは命まで失うことはない
だろう、おそらく医者嫌いだったのが原因ではないだろうかと。
しかし、神主はそうかも知れないと。強力な念が流れ込む土地にたいして型どおりの儀式を
行ったとしたら逆効果で、地鎮祭を見たわけではないから断定はできないが、影響はあったの
ではないかと言っていた。



869:添い寝:2007/03/29(木) 15:44:41 ID:RJO9BJ3Y0
その後。
アキバはオオサキ氏に正式なお祓いを依頼したが、彼いわく、
「依頼をされればやるが、それは一時凌ぎにすぎないし。報酬ももらわなければならない。
それより、一日も早く土地を元に近いように復旧して、根本的に解決させることが重要。
今では昔の風習が無くなっているのですから、元の仕組みを復活させれば“ごうち”はその
役割を終えて普通の土地に戻るはず。それなりの年月は必要だとは思いますが」
結果的に、土地を改良するといっても、役所の認可など様々な手続きがあるうえ、工事にも
時間がかかるので、アキバはお祓いを頼み、その後根本的な対処を行うことになった。
また、お祓いを頼んだのはオオサキ・ウエノ両氏へのお礼の意味でもあった。

お祓いは、オオサキ氏が主導して、ウエノさんが補佐という形で行われた。なぜかオオツカ氏
も「お手伝い」として参加している。役に立ったのだろうか…?
また、ギャラリーにはカンダ婆さんも現れた。そして、その後の土地改良計画を聞いて、
「これで私も安心して死ねる」と笑った。

蛇足ではあるが、この後、オオツカ氏がオオサキ氏に弟子入りを願い出て、オオサキ氏は断る
のに難儀したらしい。

土地の改良は、町とも相談した結果、アキバ、カンダ婆さん、シブヤ氏をはじめとする地元の
古くからの住人の一部が出資し、水路を戻し、木を植え、小さな公園と合わせて親水公園のよ
うなものとして、それを町に寄付する形になった。
水路は多くの部分が暗渠となったが、オオサキ氏によればさほど問題はないだろうとのこと。
ただし「ごうち」であった部分はビオトープのようなものにして、自然保護を理由に立ち入り
禁止とした。
それは、その後1年のうちに行われた。


そして、それから約2年が過ぎましたが、人型の分譲区画で自然死以外での死亡は
発生していません。偶然といってしまえばそれまでですが、やはり怖かった・・・
(なお、人物はすべて仮名です。分かった方もいるとは思いますが、山手線の駅名から
 拝借しました。またアルファベットも頭文字や関係のある文字ではありません)



908:本当にあった怖い名無し:2007/03/29(木) 17:07:24 ID:Tg0qlqUz0
>>869
乙。引き込まれるように読みました。



転載元:http://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/occult/1176043762/
http://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/occult/1173951023/
http://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/occult/1175230138/

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