転載元:http://toro.open2ch.net/test/read.cgi/occult/1396201875/
古代文明とか超常現象などのオカルト語ろうぜ!!!
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4790183.html
清滝


13: 名無しさん 2014/04/03(木)20:21:41 ID:SRBmGPXBl
昔読んだ絵本なんだが飛べなくなった小鳥と目の見えない犬が出会って小鳥が犬の目の代わりに、犬は小鳥を背中に乗せて翼の代わりに走ることで楽しく暮らしてた。だけどある日狐が現れて小鳥に背中に乗せてあげると誘いかけて犬よりも早く走って小鳥も飛ぶってこういうことだと喜ぶ。ずいぶん遠くまで来たところで狐が小鳥を背中から降ろして「今犬が味わってる一人ぼっちとはこういうことだ」みたいなことを言って去ってしまったから小鳥は仕方なく地面を歩き出したという話。

子供心に狐も分かってたんならまた小鳥を送ってやれよと思った。



14: 名無しさん 2014/04/03(木)21:53:18 ID:CJkCOCoVO
これはいい後味の悪さ

狐ってやっぱそういう意味付けをされやすいのか。



23: 名無しさん 2014/04/12(土)02:18:50 ID:7IfARISja
消防の頃読んだと言うか聞いたもの
熊の子がある日川でカニを見つけて、背中をこすると泡を吹くのを面白がって大事そうに遊んでいたんだけど母熊にカニを見せたら問答無用で取り上げられてそのまま食べられてしまう。それを見て子熊は涙を流すという話。
当時は子熊の話しも聞かずこっちにお寄越しなんて言う母熊に対して自分まで涙が出そうになったわ。



26: 名無しさん 2014/04/12(土)22:51:54 ID:3AGEvDFAm
>>23
泡をふくって、苦しんでるんじゃ…
「およこし、母さんが楽にしてやるから」



33: 名無しさん 2014/04/15(火)21:47:57 ID:aV6qC0RD2
>>23
かってにシロクマ思い出した



24: 名無しさん 2014/04/12(土)13:03:44 ID:v0fk5hbgh
うちの母はまさしく母熊タイプ



27: 名無しさん 2014/04/13(日)00:29:04 ID:uovcJuKCW
都築道夫の小説 「黒子」

子供の頃から影が薄く顔を覚えてもらいにくい主人公。
あるとき偶然見た歌舞伎芝居にいた「舞台上では見えていないもの」として扱われる
「黒子」にいつしか自分を重ねるようになっていた。

やがて成人して就職し結婚もして家族も出来るが相変わらず職場でも家庭でも
「いてもいなくてもいい空気のような存在」は変わらず。
彼は自分の存在を認めてくれない世の中を憎悪し、遂に狂気を起こし始める。

まず自宅に帰ると寝静まっている妻子を絞殺。
これで自分は「罪のない家族を殺した殺人犯」として世間から注目される筈!
・・・と思いきや逮捕どころか疑われもせず事件は迷宮入りに。

ヤケクソになった主人公、今度こそはと化学工場の爆破を計画。
爆破は上手くいったものの、逃げ遅れて爆発に巻き込まれてしまい
自分は遺体も残さずバラバラに吹き飛ぶ。

結局遺体が見つからないまま事件は犯人不明で終わってしまったのだった。


その様子をあの世から見ていた主人公は
「俺は結局、黒子から抜け出すことが出来なかった」とうなだれるが
それを見ていた老人に
「あなたは誰にも気付かれずに完全犯罪を成功させたんですよ。これは誇っていい」
と励まされるが主人公は馬鹿にされたと思い怒って立ち去ってしまう。

しかし冷静に思い返せばあの老人の言ってたことも一理あると思い直し
戻って老人に礼を言おうとするがその時老人の口から出た言葉

「はて?あなたはだれでしたかな?」



28: 名無しさん 2014/04/13(日)09:18:06 ID:BgKtzWdSu
うわー都筑道夫っぽいw
あの人落語にも怪談にも造詣深いからな。そういう味わい感じる。



31: 名無しさん 2014/04/15(火)15:41:38 ID:V5YnnyoS1
星新一「鏡」

山奥の村に美少女がいたが、貧しいのでボロを着せられ朝から晩まで泥まみれで働いている。
貧しい村では美しさより勤勉さの方が大事なのだ。
行商人たちの、あれは汚れを落とせば美人になる、という話が殿様の耳に入り、この金で親を納得させて表向きは女中奉公として連れてこい無理強いではあとが厄介だ、と御下命。

少女を町に連れてきて風呂に入れ、上等な着物を着せて化粧させると大変な美人になった。
鏡を与えると覗き込み、嬉しそうだ。
貧しい村には高価な金属鏡などないし、水鏡をしようにも顔が写るほど大きな器もないし、遊ぶ暇なんかないのだ。
礼儀作法を教えて殿様の前につれて行くと、殿様は大層喜んだ。
しかし上等な部屋を与えられ、仕事も免除され食っちゃ寝生活で部屋から出ず日にも当たらず、鏡を覗き込むだけの娘は太って顔つきも締まりがなくなった。

ろくに挨拶もせず鏡を覗き込む娘に殿様はあきれ、村へ返すよう行商人に御下命。
行商人は鏡を取り上げ、貧しい村に戻りたいのかと娘を脅して妻にした。
着物は売り払い、髪結いにも行かせない。
そのうち子供が生まれ、それなりに暮らしたそうだ。



32: 名無しさん 2014/04/15(火)17:29:56 ID:0MfaFoZdz
全ては行商人の手のひらの上で…ということか



36: 名無しさん 2014/04/17(木)23:25:08 ID:uBvhPkItE
映画「縞模様のパジャマの少年」より
舞台は第二次世界大戦
主人公はドイツ人のブルーノという八歳の少年

ブルーノの父親は、厳格なナチス党員であることを評価され、ユダヤ人収容所の所長に抜擢され家族でベルリン郊外に転勤することになった。

引越しを終えたブルーノはベルリンを冒険し始める。林を抜けると、ユダヤ人の収容所がありそこでブルーノは、鉄条網越しにひとりのユダヤ人少年に出会う。その少年は、縞模様のパジャマを着ていて名前をシュムエルといった。

ブルーノの遊び場はいつしか収容所の鉄条網になり有刺鉄線越しにシュムエルとチェスをしたり友情が芽生えてくる

ある日ブルーノは収容所の焼却場から立ち上る異臭について、両親に聞いた
ブルーノの母親は子どもたちの幸せを第一に考えているごく普通の人だが収容所で何が起きているのかは知らない。
しかし違和感を感じた母親は、子どもたちが住む場所ではないと考え夫を残して引越しをすることを決意



37: 名無しさん 2014/04/17(木)23:25:59 ID:uBvhPkItE

引越しの前日、鉄条網越しにシュムエルは、収容所で生き別れてしまった自分の父親を探していることをブルーノに話す。
ブルーノは父親探しを手伝うと申し入れる。
シェムエルは、収容所は地面が柔らかく掘り下げれば収容所の出入りが可能になるのでブルーノを中に入れてくることを提案した。
そして自分は大量に保管されているパジャマを持ってくるから、ブルーノはスコップを持ってくるように、と。

翌日、引越しのため家は大混乱。
その隙をつきブルーノはスコップを持って収容所に向かう。

ブルーノは土を掘り下げ、パジャマに着替え、髪を隠すためにナイトキャップを被る。

侵入した収容所内の雰囲気は暗澹たるものだった。
ブルーノは帰ろうとするが「お父さんを一緒に探してくれるって約束だったろう」とシュムエルに押されてしまう

しかし突然棟内の全員が外に出るように命じられた。
驚いたブルーノにシュムエルは言った。「"行進"って時々あるよ。心配ないから」

 大人たちの間にはさまれ、ふたりは"行進"をさせられ連れて行かれた棟でシャワーをあびるように告げられる。
「全員、着衣を脱ぎ、裸になるように!」

その頃ブルーノの母親はようやく息子がいないことに気付きます。狂乱した母親は、会議中の夫に訴え収容所挙げての捜索を始める。
警察犬も投入し、導かれた先は収容所の鉄条網。そこにはブルーノの着ていた着衣が脱ぎ捨てられていた。

シャワー室に全員押し込められ、ブルーノとシュムエルは手を握り合う。そして天井の穴から防毒マスクをした兵士が薬物を投入し、穴を塞いだ。
父親は半狂乱で収容所内を調べる。
母親は、鉄条網の外で息子が脱ぎ捨てた衣類を抱きしめ母親の口から忍び泣きが洩れた。

シャワー室の扉が映り次第に灯りが消えていきエンディングへ



39: 1/2 2014/04/18(金)10:34:30 ID:0sqjnerKG
グレアム・グリーン「拝啓ファルケンハイム博士」

ある父親が、12歳の息子の治療を精神分析医に依頼する手紙の形をとった短編。

息子は6歳の頃から毎年、クリスマスが近づくと顔にアザを作って学校から帰宅する。
男子には男子の世界がありプライドがあり、息子は理不尽な敵と戦っているのだと理解している両親は、転んで煉瓦塀にぶつかったという息子の嘘を信じたふりをする。

あの時息子は6歳だった。
両親は、実はパパが靴下にプレゼントを入れていたのだよと穏便に教えるには格好の年齢だと思った。
その地域のスーパーチェーンが、サンタがヘリコプターで各店を巡回するイベントを打ち出したので両親は息子を連れていく事にした。サンタの見納めにはちょうどいい。

ヘリは市内全域の支店をまわり、彼らの行きつけの店が順路の最後だった。
広い駐車場の一角がヘリポートになり、ヘリが舞い降りた。
プロペラが止まるまで子供たちを近づけないよう警備員が見張っていたが、当のサンタはヘリの後部にもプロペラがある事を忘れて後ろ側にまわり、首をはね飛ばされた。
首が落ちるまで、体が踊るように動いていた。

母親は息子に、あれはサンタではなくただのバイトなのだと何度も言い聞かせたが、新聞は子供にも理解できる簡単な見出し
【サンタクロース死亡】
を掲げて母親の努力を台無しにした。



40: 2/2 2014/04/18(金)10:36:01 ID:0sqjnerKG
息子にとって悪い事に、この短期バイトが終わればまた福祉の世話になるはずだった貧しい老人の為に盛大な葬儀が行われ、墓にはモミの木が植えられデコレーションされた。

息子はサンタは実在すると主張し続け、悪ガキのいじめの対象になった。
「サンタは本当にいるよ、だって死ぬところを見たんだもの」

高名な精神分析医であるファルケンハイム博士ならば息子のトラウマを消せるのではないか、と父親は切々と書き綴るのだった。



42: 名無しさん 2014/04/18(金)22:43:33 ID:bI9IYrQum
会社の先輩は新婚で、奥さんは双子を妊娠中。
ところが奥さんは切迫で入院。
翌々日に日本の北と南の距離で離れてるお母さんは脳梗塞で緊急手術。

先輩は一週間ほど有休使ってお母さんの病院に行った。
行ったっきり連絡が取れなくなった。

一週間経っても出勤しないので奥さんの病院へ行ったけど、奥さんも連絡が取れなくなった事で軽いパニックを起こしてた。

お母さんが入院していると言う病院に上司が行ったけど「教えられません」と。
そこで脳外科を一部屋づつ見て回ったものの該当する人物なし。
違う科も同じく。

奥さんから預かった結婚式の招待リストに親戚の住所があるので、この病院にちかいとこを訪ねるも実在しないか、もぬけの殻。

携帯の電源は切ったままで依然として行方不明。
奥さんの了解を取って警察に行って捜索願を出した。

何日かして、奥さんは双子を死産した。
ショックと不安で食事を受け付けないし眠れない状態が続いたらしい。
それを先輩は知るよしもない。

会社としてもこのままだと解雇処分になるとの事で、奥さんを想って上司や部下で現地に行ったり何度もした。

警察も手掛かりなしで、結局社内でカンパつのって振興所にお願いしたんだけど、3ヶ月経っても変わらなかった。

結局解雇処分になって、奥さんは社宅を出ることになった。
引越しの手伝いに行ったが、肌も身なりもボロボロで悲壮感が半端なかった。

それから半年経って、奥さんが昨日会社に「お世話になりました」って来た。

行方は相変わらずわからないままらしい。
カードを使ってる形跡もなく、本当に親族がパッと消えてしまっているのだと言う。

奥さんを知ってた社員がいうには
「結婚も妊娠も死産も悪い夢をみてただけ」と思うようにしているのだとか。

なんか、解決しないぶん後味が悪い。



44: 名無しさん 2014/04/21(月)07:01:49 ID:SGDaTf06q
>>42
実話?だとすると結局身分偽ってたのかな。
会社ごと身分誤魔化して結婚まで出来るのか不思議な感じはするけれど



46: 名無しさん 2014/04/23(水)10:33:35 ID:0BbJ9qJzh
倉橋由美子「倉橋由美子の残酷童話」から、谷崎潤一郎「春琴抄」が元ネタの短編

子供のいない王様と王妃の宮殿に、みすぼらしい老人が一夜の宿を求めた。
神様が時々変装して下界を訪れると知っていた王と王妃は老人をもてなし、どんな子でもいいから子供がいてくれたら、と正餐の席で話した。
老人は目を光らせて、本当にどんな子でもいいのですかな?と言った。

王妃は妊娠し、この世のものとも思われない程醜い姫を産み落とした。
嘆く王と王妃を老人が訪ね、どんな子でも構わないと申されたではないか、でも1つだけ願いを叶えてやろうただし姫を美しくするのはいくらワシでも不可能。と言った。
王と王妃は姫の目を見えなくしてもらった。

醜い姫は美しいとちやほやされて育ち、尊大な性格になった。
ところで宮殿には醜い道化師の少年がいて、姫は少年を気に入りあれこれこき使い身の回りの世話をさせた。
年頃になった姫は太りだし、しかも妊娠した。
生まれた子供は道化師の少年に瓜二つだったが姫は子供の父親を明かそうとせず、問い詰められるとあのような卑しい者なんか、と暴れるのだった。

老人がふらりと現れ、願い事の権利があと一回残っているが今度は姫に選ばせてはいかが、叶えるのは一年後になりますが。と言った。うろ覚え。



47: 続き 2014/04/23(水)10:35:56 ID:0BbJ9qJzh
姫は嬉々として、目が見えるようにしてほしい、美しい自分の顔を見たいから。と答えた。
その夜、宮殿に狼藉者が忍び込み姫を乱暴しようとしたが抵抗されたので顔に熱湯をかけて逃げた。
姫は、醜くなった顔を道化師の少年には見られたくないと泣いた。
王と王妃は姫の乙女心を思って泣いたが、少年は(顔を見たら殺す)と言われたように思い、自分で目玉をえぐった。
王と王妃は少年が犯人だと察したが、追求しなかった。

老人がふらりと現れ、姫の目を治してやった。
姫はやけどでさらに醜くなった自分の顔と内縁の夫である醜い盲目の少年を見た。
我々が何をしたと言うのです、と抗議した王を老人は睨み、人間特有の短慮を罵った。
道化師の醜い少年がどうなったのか、誰も知らない。終



49: 名無しさん 2014/04/23(水)18:22:33 ID:QqSRAX0uG
確か筒井康隆の小説でこんなのがあった
核戦争だったかで地球が滅亡して、科学者とその助手が宇宙船で脱出する話
絶望する助手に学者は自慢気に語る
なんでもこの宇宙船には人間やら何やらの種みたいな物が積んであって水で戻す事で復活させる事が出来るらしい
ゆくゆくは違う惑星に人類の文明を再建出来ると嬉々として語る学者
その後宇宙船は金星に着陸、二人は怪我をし宇宙船も使用不能
助手は必ず文明を再建させるぞと意気込むが学者はある事を思い出した
金星に水は無かったのだ




51: 名無しさん 2014/04/24(木)19:49:51 ID:ZNHKh2Xt2
2ch本スレが規制喰らったぽいのでこっちに投下

犬木加奈子 「プレゼント」

このシリーズはプレゼントにまつわる話
(いつもの犬木先生なので殆どが後味悪いオチだが)を
オムニバス形式で描いてるシリーズでストーリーテラーである
クルミという少女の目を通して描かれる。

しかしこのクルミ(アウターゾーンのミザリィみたいな役回り)の過去話もかなり後味悪い。

自分の誕生日に事故だか病気だか死んでしまい(死んだときは両親共に不在)
心待ちにしてたプレゼントを貰うことが出来なかった。

以来自分へのプレゼントを求めて成仏出来ずにこの世を彷徨ってる・・・という話
(それゆえに「プレゼント」にまつわる物語に現れる)

しかし皮肉な事にクルミの両親は娘の命日(つまり誕生日)には
「あの子が帰ってくるような気がして」と毎年遺影の前にプレゼントを添えている。

つまりクルミ自身はプレゼントを探しに行かずに家にいれば成仏出来るわけだ。

しかしそうとは知らないクルミはプレゼントを求めて成仏出来ずに彷徨い続けてる。

求めるものは実は身近にあるのに永遠に知る術が無い・・・という事で後味悪い。



53: 名無しさん 2014/04/25(金)13:06:24 ID:vMaRVAGqU
>>51
私が知ってるクルミちゃんと違う…

お誕生会(その月が誕生日の子をまとめてお祝い、クラスメートがささやかなプレゼントを渡す)の習慣がある小学校で、一人だけプレゼントをもらえなかったクルミちゃんが失踪したんだよね。
「あたしはお誕生日にプレゼントを貰えなかったから年を取らなくなったの」

クルミちゃんが色白美少女でサラサラのロングヘアでいつもワンピースを着てたのを妬んだ女子が他の女子を焚き付けて、わざとプレゼントをあげなかった。
クルミちゃんの親は、>>51さんの言うとおり毎年プレゼントを用意してクルミちゃんを待っている。



60: 名無しさん 2014/04/27(日)23:16:47 ID:ldZnHcXQ6
前に読んだ絵本なんだが
とある海にいる貝の子が海の中を色々見て回ったりするんだけど蟹にお前は浜辺の子だと馬鹿にされて、貝の子も蟹のように泡を吹こうとするんだけど力尽きて死んでしまう。死んだ貝の身を食べて初めて蟹も貝の子も海の子だったと分かり涙を流すという話し。
絵本の絵自体は凄く綺麗なのに海中を自分で歩き回って冒険する貝の子に感情移入してた矢先のこの話しだから余計に切ない。



62: 1/2 2014/04/30(水)00:33:05 ID:XE9SVa81L
山岸涼子 「着道楽」

着物が大好きな主人公、
雨上がりの道を散歩しながら自分の着物の趣味と
着物にまつわる思い出を回想しながら話は進む・・・

とここまでならただの着物うんちく漫画なんだが
後半から雲行きがおかしくなる。

今日は母の十三回忌。
着物の事を色々教えてくれた母の法事だからお気に入りの「桜の着物」を着ていこう。
ちょっと派手かもしれないけど白地に薄墨の桜だから変じゃないよね(はぁと

と主人公がモノローグしてるところへ継母(父の後妻)登場。
今日は母の十三回忌と同時に父の三回忌でもあったためやって来たのだ。

元々妾だったのを後妻に入ったたため主人公とは折り合いが悪く
また着物の事でもしょっちゅう張り合っていた。

登場するなり主人公の格好を笑う継母。
えっ?と思い主人公が自分の格好を見ると浴衣に綿入れとダサダサのコーディネートをしてる。

着物のセンスが自慢の自分なのにこんな恥ずかしい格好じゃとても人前になんか出られない・・・
でもまだ時間があるから着替えに変えればいい、と思うが
ちょっとした散歩のつもりだったのに
いつのまにか法事の始まる時間になっており寺の門前にまで来てしまっていた。

「もう諦めなさい」と継母が主人公を無理やり引っ張り寺に上げようとする。
それを振り切って大慌てで家に帰って着替えようと思う主人公だったが
帰る途中でうっかり寺の卒塔婆を持って来てしまったのに気付く。

「やだ!こんなもの持って帰ったらばちがあたる」と大慌てで返しに戻り
今度こそはと家路に着くが何故か手には骨壷が・・・

「こんな不吉なもの持って帰れないから戻してこないと!」とまたまた寺に戻る主人公。
皆に気付かれないように寺の廊下をこっそり走っているともう法事が始まってて
皆でご馳走を食べてる音が聞こえる・・・ああ、早く桜の着物を着ないと・・・



63: 2/2 2014/04/30(水)00:34:00 ID:XE9SVa81L
―場面は変わって食事中の寺の部屋の中。

姉妹らしき女性二人が会話をしてる。

姉「あなたさっき着物もってたけどあれどうしたの?・・・まさかネコババしたんじゃないでしょうね?」
妹「人聞きの悪い子といわないでよ。形見でもらったのよ」
姉「ちょっと、あの桜の着物は叔母さんが死装束にしてくれって遺言だったでしょ!」
妹「だって80歳の大往生だってのにあんな派手な着物なんておかしいってw」
姉「馬鹿!あれは叔母さんのお気に入りの着物なのよ。バチ当たるから」
妹「だっていい着物だし燃やしたら勿体無いじゃんwww」
姉「叔母さんは着物については一家言ある人で私が子供のときに後妻さん(継母)と法事の席で
  人目も気にせず大喧嘩したぐらい着物への思い入れが強い人なのよ!」
妹「はぁ?私その頃生まれてないから知らないしwww」

と、ここでこの集まりは法事ではなく葬式だと分かる。
そして姉妹から「叔母さん」と呼ばれてる人が主人公の事であり
亡くなったのは主人公だという事も分かる。
その祭壇には老婆になった主人公の遺影が飾ってあり・・・

姉「とにかく叔母さんの着物への執着は物凄いの。そんなんじゃ叔母さん成仏できないわよ・・・」

姉「本当にバチ当たっても知らないわよ!
  ・・・だって私、外の廊下を叔母さんがウロウロしてるような気がするもの」

ラスト、主人公が卒塔婆や骨壷をたくさん抱えて空ろな顔をして

「桜の着物・・・桜の・・・まだ一度も袖を通してないのよ・・・あれを着なくちゃ」

と、廊下をいつまでも彷徨い続けていた・・・


ただの着物うんちく漫画だと思って読み進めていたらこれだよ・・・

前半までの若い主人公の着物についてのうんちくモノローグは
死んだ主人公の着物への執着心でしかなかったという凄いオチ。
後半の卒塔婆や骨壷持ってきちゃう描写に至っては主人公は大真面目だが見てる分にはほとんどギャグw
てか前半と後半との温度差がヒドスwww

前半の着物知識部分だけでもまったく問題なかったのに
なんでこんなホラー入ったオチにしたんだろうか・・・



64: 名無しさん@おーぷん 2014/04/30(水)09:40:49 ID:lVrZXA5HO
乙でした。

だって山岸凉子だもの、普通の話だと思ったら実は…ってのは当たり前っちゃ当たり前。

悪夢特有の、自分だけ変な格好とか自分だけ取り残されてる感がたまらなくリアルでうわぁ…ってなったの思い出したorz



67: 1/3 2014/04/30(水)19:03:16 ID:SX8r6aNlk
実家の近所で実際に起こったことなので、多少ごまかし入れてます。

当時、私は家業を手伝っていたのですが、ある日、事務所で仕事をしていると、どうも表が騒がしい。
何かと思って玄関を開けると、2歳にならないぐらいの子どもと、その子を抱っこした私の幼なじみ(以降A子)がいて、2人を近所の数人が取り囲んでる。特に、そのうちの1人、60歳ぐらいの女性が異様で、「あー!あー!」と子どもを見ながら叫び続けてた。

何事かと思ってA子に声をかけると、「救急車がもうすぐここに来るはずだから」と言う。
A子は結婚していて1歳半になる子がいたけど、そのとき彼女が抱っこしてたのは違う子で、私には状況が全くつかめなかった。それでも、冬なのに子どもが上着を着てなかったし、子どもの顔色がどんどん紫色に変わっていくので、自宅からバスタオルを何枚か持ってきて体を覆ってあげたりしてた。
そうこうしているうちに救急車が到着、A子と子ども、叫び続けている女性が乗り込み、行ってしまった。



68: 2/3 2014/04/30(水)19:04:06 ID:SX8r6aNlk
数日後、A子から話を聞くと、およそ次のような内容だった。

A子はその日、自分の子どもをベビーカーに乗せて近所を散歩していると、道沿いの一軒家から女性の叫び声が聞こえた。
その家には60代のご夫婦がお住まいで、平日の昼間は近所に住む娘夫婦の子どもを預かっているとのこと。その道はA子家族がいつもの散歩コースにしていて、挨拶や軽い世間話を交わしたり、子どもどうしをちょっと遊ばせたり、なんてこともあったらしい。
で、聞こえてくる叫び声からただならぬ感じがしたし、顔見知りでもあったので、思い切って玄関を開けて声をかけると、奥からおばあちゃんが子どもを抱えて出てきた。最初は要領を得なかったが、話の断片をまとめると、どうやら子どもが何かを誤飲したらしく、息が出来ない状態に陥ってしまったようだ。
とりあえず掃除機を持ってこさせて吸い出そうとしたけど効果がなく、救急車に電話。私の家の前に来たのは、救急車を呼ぶ際に説明しやすかったからだったとか。

その後、近所の人から聞いたところによると、子どもが誤飲したのは「ピーナツ」。
前の夜、おじいちゃんとおばあちゃんが柿ピーを肴に晩酌してて、ピーナツが知らぬ間にこぼれ落ち、こたつ布団に紛れたみたいなんだよね。次の日に、孫が見つけて誤飲、縦向きに飲み込んでいれば良かったものの、横向きだったために掃除機や病院の吸引機でも吸い取れず、器官を切開してやっと取れたんだそうだ。



69: 3/3 2014/04/30(水)19:05:36 ID:SX8r6aNlk
結局、その子は一命を取り留めたものの、意識が戻ることはなく、いわば植物状態。娘夫婦はこれが元で離婚し、お母さんが働きながら看護。おばあちゃんは重い欝病に陥り、おじいちゃんはそちらの看護をしているらしい。

私は転職して引っ越したため、この話を忘れていたが、先日久しぶりに幼なじみと会い、彼女の子が今年成人したと聞いたことで思い出した。「そういえば、あのときの…」という話になったが、彼女は今でも同じ状況が続いていると言っていた。

些細な不注意で家族全員が20年近くも苦しみ、それがまだ続いてるなんて、重すぎる。
「私、助けなきゃ良かったのかな」と幼なじみが言ったが、善意を施した人まで苦しむなんておかしいと思う。でも、慰めの言葉が見つからなかったよ…。



71: 名無しさん@おーぷん 2014/05/02(金)14:34:22 ID:URBdOYW94
>>69
うわあ、これはあまりにも重い。すごく後味の悪い話だわ



72: 名無しさん@おーぷん 2014/05/03(土)23:39:16 ID:4tHgIcp7Y
幼児の誤飲は一瞬目を離しただけでもなるくらいのことで
もうどうやったって防ぐのには限界があるんだから
たまたま運が悪かっただけなんだから気にしないで…いられたら鬱にはならないか。



73: 名無しさん@おーぷん 2014/05/07(水)14:19:39 ID:woR7sepAz
 昨日読んだネット小説、『遺体の街の壁、死体の町の溝』が後を引いた。

 あるところに死者たちの暮らす安楽死の街があった。
 身元のはっきりしている死者である『遺体』たちには生前の記憶があり、対して身元不明の無縁仏である『死体』たちには思い出がない。
 最初は死体たちに優しくしていた遺体たちだが、ある日突然死体たちを迫害するようになる。
 死体たちは安楽死の街を追われ、自分たちだけの町を作ってそこで暮らしはじめる。
 
 死体の町で暮らす死体の青年の『首切り』(死体たちには記憶がないから自分たちの身体に残ってる死の痕跡から名前を決める。)は遺体たちに劣等感を感じながら生きてる。
 彼には同じように首に死の痕跡を持つ『首締め』という恋人がいる。
 首締めは首切りを愛してくれていた。自分はそれほど遺体たちを憎くは思っていないけど、首切りが彼らを憎むなら自分も一緒に遺体たちを憎んであげる、と彼女は言った。
 首切りは首締めのことをずっと愛していこうと思った。

 しかしある夜、首締めが首切りの元を尋ねてきて言った。
「私は恋人に殺されたのよ」
 僕は君を殺してなんかいないよ、と首切りは笑って言ったが、首締めは「違うのよ、恋人ってあなたのことじゃないのよ」と言う。
 首締めはなぜか唐突に記憶を取り戻していた。生者の世界で彼女の死体の身元が特定されたからか、彼女はいまや死体ではなく遺体となっていた。
 彼女は自分が恋人に絞殺されて死んだことから家族のことなど思い出したことを錯乱しながら首切りに話した。
「おめでとう。君は遺体になったんだ。思い出があるなんて素敵だね!」
 混乱して涙を流している首締めに、首切りは突き放すような冷たい声で言った。
「私は恋人に殺されたのよ? そんな思い出のなにが羨ましいの?」
「何が羨ましいかって?」首切りが声を荒げた。「簡単なことだよ! 君は蔑む側にまわったんだ! けど僕は蔑まれる側のままだ! 僕だけ取り残して、君は! 君はもうこの町の死体じゃない! 遺体なんだ! 本当はもう、心のどこかで僕を蔑んでいるんだろ? 言えよ! なあはっきり言っちまえよ!」
 首切りはきつい口調で首締めを拒絶する。そんな彼に対して首締めは「私はあなたのこと愛してたのよ」と言う。
 けど首切りはこれに対して、「君は自分を殺した恋人のことだって愛してたんだろうよ」と意地悪く吐き捨てる。
 首切りのその言葉が決め手で、首締めは死体の町をあとにして遺体の街に向かう。


 寓話っぽい話なんだけど俺のまとめ能力じゃいまいち魅力が伝わらない。興味あったら元のサイト見てくれ。



74: youtubeでみたアニメ 2014/05/10(土)03:44:27 ID:3Fmw6WUIC
いつだかyoutubeで見たCGアニメ。題名とは失念したし、内容もうろ覚え。申し訳ない。

登場人物は全員猫の陶器人形みたいな感じで、ぱっと見、ほのぼの系。
あるところに猫の親子が住んでいた。
お父さんに、お母さんそっくりの可愛い小学生くらいの姉。それに、幼い弟。
お母さんはどうやら難しい病気で死んでしまったらしい。
弟は構われたがる時期で、ご飯中もお気に入りの人形をお父さん見せて、かまってもらおうとする。

姉はそんな弟を優しく注意したりする。
姉弟仲は良いし、お父さんも二人を可愛がってた。
しかし、ある日、お姉ちゃんが公園で倒れ、即入院。
身体にどんどんヒビ割れる病気で、結構グロイ。
おそらく母親と同じ病気。しかも空気感染するらしく、隔離される。
父と弟だけの生活。弟は父を励ますためか、または構われるためかお気に入りの人形を父に見せようとする。

けれど、父はため息をつくばかりで、反応しない。
姉はどんどん弱っていく。そして、あるとき、見舞いに来た二人の前で発作を起こす。
身体がビクンビクンと跳ね、心電図の音がどんどん弱くなっていく。
隔離室の窓ガラス越しにそれを見ている親子。
スタッフを呼ぼうとしたが誰もいない。
とうとう父は、我慢できずに病室へと入ってしまう。
発作を起こす娘を抱きしめ、涙を流す父。
そして父の顔にも小さくヒビが…

弟一人になった食卓。
もう誰も人形を見てくれる人はいない。
弟は目の前に置かれたシリアルの入ったボウルに自分の人形を押し付ける。
窒息させるみたいに、何度も何度も。



75: 1/2 2014/05/11(日)12:14:03 ID:L5ifPXAFH
高橋克彦「私のたから」

作家の「私」に、お宝鑑定番組のゲスト出演の依頼が舞い込んだ。
二番煎じにも程がある、と渋る「私」に、スタッフは力説する。
実際持っているお宝を鑑定しても、「私」の言う通り二番煎じ。
この2時間特番では、もう手元にはないお宝を鑑定する。
先生はお若い頃、ジーンズをおはきになりませんでしたか。それがアメリカ製なら、数十万円ですよ。
縫い目やポケットのデザインだけでメーカーや年代を特定できる専門家がいるんです。写真一枚で、ですよ。
「私」は乗り気になった。

ジーンズでは面白くない。稀覯本はどうだ、レコードは。美術品など偽物が存在する物は除外すると、スタッフは言っていた。
そうだ、横尾忠則のポスターがあった。高校時代に手に入れ、四隅に画鋲を刺してボロボロにしてしまったが。
文学青年気取りでそのポスターの前でポーズを取った写真があるはずだ。

ところが、いくら探しても古いアルバムが見つからない。
「私」は死んだ秘書の事を思い出した。
市の図書館で「私」の展示会が企画され、若い頃の写真を選ぶ為に彼に古いアルバムを預けていたのだ。
「私」がハンドル操作を誤った事故で秘書は亡くなり、展示会は頓挫した。
アルバムはまだ彼の家にあるはずだ。
「私」は彼の怯えた顔を思い出した。



76: 2/2 2014/05/11(日)12:15:34 ID:L5ifPXAFH
『先生の右耳の下の大きな痣、いつできたんですか』
生まれつきだよ。
『いいえ、高校2年の時ですよ。演劇部の合宿の時の写真には、痣なんかなかったんですから』
………
『合宿の1週間後の文化祭公演の写真には、はっきり写ってます』
生まれつきだよ。ずっと悩みの種だった。
『そんなはずありません。何度となく確かめたんですから』
何のために?
『先生がなぜつまらない嘘をつき続けるのかと…』
余計な事に気付いたな!

思い出した。「わたし」はわざとハンドルを切り、秘書は怯えた顔を向けた。
「私」は骨折と脳震盪で済んだが、「わたし」の目論見通り秘書は死んだ。

…この痣はわたしがこの体に潜り込んだ時の痕跡である。
耳の穴から入り込むはずが、狭すぎて損傷を与えてしまった。だから周りの皮膚を焼いて応急処置を施した。これが痣となった。
この体の主はわたしの存在に気付いていない。
わたしは「私」と融合してしまい、わたしが何者なのか思い出せない。
しかし、平気で人を殺せる残忍さは大きな武器だ。若い肉体にまた潜り込む事もできるかもしれない。
わたしは新たな人生のはじまりを予感した。



83: 名無しさん@おーぷん 2014/05/15(木)16:05:39 ID:TtAnBBaAz
アニメ版いじわるばあさんであったちょっと後味悪いエピソード

前半は原作4コマと同じ展開。

ある日いじわるばあさんが友人の家を訪ねると
裏の空き地に建設中のアパートが。
友人曰く「コツコツ貯めた貯金で建てたのよ。これで老後は楽にやってくつもり」
と自慢される。

それを羨ましがったばあさん、自分も貯金を増やそうと
家族に対して何かにつけて小銭をせびるようになり
「意地が悪いのだけだったんだがなぁ・・・」
と家族が困り果てた顔をしている・・・とここまでが原作。

アニメだとその後友人のアパートが完成するんだが
それを何処からか聞きつけたのか息子一家が「同居する」と押しかけてくる。

その息子が見るからに風体の上がらない中年親父風で引っ越して来たときも
荷物を運んだ宅配業者に請求された代金すら
「今持ち合わせが無いんだ。悪いけど母さん(友人)立て替えといてよ」
と母親にたかる始末。

その様子を見たばあさん、色々と考え直し「自分以外の人間が得したんじゃしょうがない」と
がめつく稼ぐのをやめる・・・という展開なんだが

こればあさんサイドは良くても友人サイドから見たら後味悪すぎる・・・
せっかくアパート経営してもこのダメ息子に食い潰される未来しか見えないし
息子一家に家もろとも乗っ取られるのも目に見えてる。



85: リオン◆l4dv7rYgAA3U 2014/05/21(水)20:27:26 ID:YRqtmrrI6
昔、あるホラー漫画雑誌で見た自分にとって後味の悪い話。

主人公は19歳女。彼女の夢は漫画家になることだったが、
持ち込む漫画はいつも人気連載中の作品に似ているといって採用されない。
その漫画は、主人公が愛してやまない作品で多くの同人誌まで作られているほど。
(ちなみに、主人公もその漫画の同人作家)
その漫画のキャラクターを生きた人間同然に愛せる彼女は、いつしかその漫画を
同人誌で思いどおりに描くことで満足感を得ていた。
そんなある日、彼女にアシスタントの依頼がやってくる。その漫画の作者からの依頼だった。
憧れの漫画が自分の手で描ける!彼女はウキウキと作者の家(アトリエ?)へ。
ところがそこで彼女は次号掲載予定の作品に頼まれてもいないペン入れをしてしまう。
それも作者が自分で描くといったメインの絵にまで・・・
だが、タッチが作者のそれとよく似ており、ほぼ完璧に書かれていたため作者はそのまま
次号分として出版社へ出してしまった。

すっかり舞い上がってしまった彼女は、その後同人活動をやめ、再び作者の元へ。
「先生のアシスタントを続けるためにやめた。なのになぜ呼んでくれないんですか?」
作者に尋ねる主人公。だが、もともとアシスタントは一回きりという話で、
継続して欲しいと作者は言っていなかった。
そして主人公は作者を縛りつけ、自分が勝手に起こしたネームを見せ付ける。
どのネームもその作品とはかけ離れた話だった。
(漫画の主役が彼女と別れる。主役に思いを寄せる男子など)
その主役が大好きな主人公は、そのキャラクターを本当の意味で自分の思い通りに
しようとしたのだ。
もちろん作者がそんなことを許すはずもなく、抵抗するが、主人公はカッターで
作者の顔を切りつける。
「これからこの作品はわたしが書く。私が今日からあなたになる」



86: リオン◆l4dv7rYgAA3U 2014/05/21(水)20:28:09 ID:YRqtmrrI6
2/2
その後、駆けつけてきたほかのアシスタントたちと流血の乱闘になり、とうとう
彼女は警察に取り押さえられた。
「私は、ただ書きたかっただけなのに」
「私が一番この作品をわかっているのに」
呆然と連行される彼女。この事件は「漫画ジャック」としてニュースになった。
その作品は休載。作者も少し指が動かなくなってしまう。
そして主人公は、閉ざされた狭い部屋で一人、微笑みながら絵を見つめていた・・・

読んだ当時は意味もあまりわからず漠然と読んでいたけど、成長した今、
「合宿所」「G県厨」「肉般若」などを知って、これは押しかけや乗っ取りと同じなんだと思った。
押しかけた主人公は、確かにその作品が大好きだった。
でも、思いが増長して、次第に現実と空想の見分けもつかなくなったのかもしれない・・・
だから、自分にどうにかできるわけもない作品を乗っ取ろうと作者のところへ押しかけた。
上記の合宿所スレなどの厨たちも似たような状況なんだろうか・・・

他の人から見てどうかはわからないけど、漫画のキャラが生きた人間同然に愛せる気持ちが
理解できるわたしにとっては後味の悪い話でした・・・



92: 1/2 2014/05/27(火)14:53:42 ID:lpjHAb4YJ
曽祢まさこのホラー漫画「呪いのシリーズ」から

依頼人の寿命10年と引き換えにターゲットを呪殺する不老不死のイケメン、カイと助手のマリー(19世紀末フランスの少女の魂が宿るビスクドール)が狂言回しのシリーズ。

今回の依頼人は顔も体もごつごつしてムスッとした表情の長身JK、A子。
ターゲットは実妹B子。
A子はからくり人形のふりをして紅茶を運ぶマリーを見て、
「可愛い人形…私もあれくらい可愛ければ…」
とため息をつく。

女の子らしい格好が似合わないA子は、子供の頃からブスのオトコオンナとからかわれていた。
B子は対照的に可愛らしく、また可愛らしさを誉められて育ったので性格が素直で、そのおかげでますます人気者に。
A子は、自分が一方的に想いを寄せている男子がB子に告白してフラれたと知って呪殺を依頼した。

A子が持ってきたB子の写真を見たマリーはカイに言った。
「人形のあたしを見て羨むなんて、相当根が深いわ。それにしてもきれいな妹さんね」
「メスとしては依頼人の方が上等だ、あの腰は子供を10人生んでもびくともしない」
「…カイ、それを聞いて喜ぶ女の子はいないわよ」



93: 2/2 2014/05/27(火)14:55:33 ID:lpjHAb4YJ
その頃B子は友達とこんな事を話していた。
…姉の憧れるイケメン男子は、「お姉ちゃんに似なくてよかったね♪」と話しかけてきた。だからフッてやった。
…こんな奴は願い下げだし、理由を姉に言うわけにはいかない。
…姉は最近冷たいが、子供の頃はもう少し仲がよかった。姉が一緒だといじめっ子が近寄らないし。

誕生日が近いんならプレゼントでもしてあげたら?と友達に言われたB子は、メンズTシャツを買った。
姉の趣味をずっと苦々しく思っていたので。
(「あの身長と男顔でピンクハウスとか、無理だって!」)

B子は帰り道、信号無視の車に跳ねられて死んだ。
葬儀で泣き崩れる両親を、A子は冷たく眺めた。
数日後母親が、B子が最後に買ったラッピングされたメンズTシャツを渡したが、A子は怒鳴り散らして絶縁を申し渡した。
「やっぱりあいつ、私を男みたいだと馬鹿にしてやがったんだ!
何よ、母さんだって死んだのが私ならあんなに泣かなかったでしょ!?
安心して、お望みどおり出ていってあげるから」

簿記の資格を取っていたA子は高卒で事務員になった。
A子は数年おきにカイを訪ね、呪殺を依頼した。
美人の同僚を贔屓する上司…アパートの隣室に毎晩違う男を引き込み、A子をブスばばあ呼ばわりするギャルビッチ…それから…それから…

(私に逆らうと死ぬよ…呪殺師のカイに言ってやるよ…)
A子は誰もが顔を背けるような悪相になっていた。



94: 名無しさん@おーぷん 2014/06/02(月)21:55:19 ID:lHm05ZVb7
昔母から聞いた話、おそらくテレビか図書館の本で知ったのだろう。

無農薬有機栽培の野菜を行商している原始共産制の農業団体がある(あるいは、あった)そうだ。
その思想に賛同して入団した団員は、私有財産を団体に寄付するとか。
団員に子供がいれば義務教育は受けさせてもらえるが、下校すれば大人の団員に混じって農作業。
取材した記者だかライターだかが何の気なしに、
「将来の夢は?」
と訊ねたら、子供たちは「えっ…」と絶句したそうだ。
小さいうちに親が入団したので、そこで働く人生しか知らないのでした。

又聞きのうろ覚え。



98: 1/5 2014/06/06(金)03:23:12 ID:nCTf6TFTd
有名なミステリだから既出かもしれないけど
島田荘司 「異邦の騎士」
 ある男は公園で目が覚めたら、自分が何者なのかも思い出せなかった。
持ち物の中に、身元が分かるようなものはない。
さらには、男は鏡に映る自分が異形(血管だらけの顔)に見えて、
鏡をみることもできなかった。

その後、出会った女と意気投合。そのまま同棲へ。
記憶喪失のまま過ごすが、相思相愛の女と暮らせて男は幸せだった。
しかし、もう前の記憶は思い出さなくてもよいと思い始めたころ、
徐々に女が荒れだし、何かを隠すようになった。
男は、女が自分(男)の記憶がよみがえるのを恐れているのだろうと考えた。
そして、自分自身で過去と決着をつけようと決意。
女が不在のうちに、女の持ち物を探ると、なぜかないはずの自分のものらしき免許証を発見。
女に罪悪感を覚えながらも、男は免許証の住所へ向かった。そこで、男は日記帳を見つけた。



99: 2/5 2014/06/06(金)03:24:53 ID:nCTf6TFTd
そして、そこに書かれている事実に愕然とする。
日記帳には、男には妻子がいたこと、その妻子が死んだこと、
それがAとB(大金持ち)という男二人に嵌められたことを苦にしての自殺だったこと、
自分が復讐のためAを殺し、さらにはBを殺そうとしていたことが書かれていた。
だんだん蘇ってくる記憶に男は戦慄。
思い出してしまった以上、無視はできない。
しかし、女との幸せを壊したくない。
そんな中、Bが女とも関係のある人物で、女がBを憎んでいることを知る。



100: 3/5 2014/06/06(金)03:25:53 ID:nCTf6TFTd
ついに、男は女と、妻子のためBを殺すことを決心。
そして、Bを刺そうとした瞬間、飛び出てきた別の人物を誤って刺してしまう。
それは、女だった。呆然とする男。
(その後、ここでは省いた主人公兼探偵のハイパー謎解きタイム)
それによると、Bと女は親子。女には母親と医者の卵の兄、発達障害の弟がいることが発覚。
Bと母親は離婚済み、女たちは冷遇されていた。
発達障害の弟の養育にお金がかさむため母、女、兄は必死で働く。



101: 4/5 2014/06/06(金)03:28:42 ID:nCTf6TFTd
そんな中、兄が、交通事故を起こし、相手が死亡。損害賠償。
当然、払えるわけもなく、一家は窮する。そこで、Bの遺産を狙う。
自分で殺しては元も子もないので、記憶喪失の人間にうその記憶を刷り込ませて、
殺させることを思いつく。免許証は兄のもの。
(女は免許証は兄の物でなく男のものだと思っていた。だから、男が免許証を発見し
騙されていることに、きづくように、わざと家をあけていた。)
訪れた家は兄の家。誤算は、女が男に惚れてしまったことだった。
女は罪意識で苦しみ、荒れていたのだった。



102: 5/5 2014/06/06(金)03:31:20 ID:nCTf6TFTd
その後、病室のシーンになり、女は涙ながらに騙していたことを謝りのち死亡。
男は愛する人を殺してしまい自分を責める。
さらに、兄は女(妹)を大切に思っており、女が男に惚れこんでいるとは知らなかった。
兄は、証拠がないから自分は裁かれないといいつつ、
捨てられなかった唯一の証拠である女の手紙を男に渡す。

文章力がないし、まとめられないから省いたけど
Bが真のクズなのに、Bは何にもならなくて、
兄も女も男も誰も望まなかった展開になったのが後味悪いなぁと。



103: 1/3 2014/06/06(金)15:32:25 ID:mVz0CJ5Fe
昔、ホラー系少女漫画誌で読んだ作品。タイトルは「夜をあなたに」とか、そんな感じだったと思う。作者は忘れた。

主人公は高校生の女の子。バスケ部エースでさわやか系イケメンの中田先輩と付き合いだして、幸せの絶頂だ。
中田先輩は人懐こい性格で、陰気でぼっちの留年生A男にも気さくに話しかけたりしtei
た。

下校時、主人公の目の前で中田先輩は事故にあって即死した。
主人公が心の中で「お願い、誰か中田先輩を助けて!」と叫ぶと、不思議な声が「助けよう」と告げた。

気がつくと、中田先輩は生きていた。しかし事故の後遺症で、左脚が動かなくなってしまった。
そのために、中田先輩は荒れ狂った。



104: 2/3 2014/06/06(金)15:35:02 ID:mVz0CJ5Fe
主人公は、「先輩の左脚が治りますように」と祈った。すると、事故の時に聞こえた不思議な声が、主人公に囁いた「いいだろう。だが、代わりにお前の左脚をもらうぞ」

翌朝、中田先輩の脚は元通りになっていたが、主人公の左脚は動かなくなっていた。

中田先輩は、学校で、部活(バスケ)をやりながら、脚が動く喜びを噛み締めていた。
そこへ主人公が松葉杖をついて中田先輩に会いにくると、周囲の人間は「中田先輩の
が治ったら、主人公の脚が動かなくなったらしいよ」とヒソヒソした。
ヒソヒソ声に苛立った中田先輩は、主人公に「陰気なツラ見せてんじゃねーよ!」と
怒鳴り、主人公は涙ぐんで去っていった。

中田先輩に愛されたい。そう思っていると、また不思議な声がささやきかけた。
「その願いを叶えてやろう。だが、3度目は私と契約してもらうぞ」
不思議な声の主は、悪魔だった。悪魔は主人公の肩に、奇妙な形のアザのような
契約の印を残して去った。

悪魔が去ってすぐに、中田先輩が主人公を追いかけてきた。
「さっきは怒鳴ってゴメンな! 主人公は足が動かなくなって落ち込んでるんだから、
陰気な顔をするくらい大目に見てやらなきゃいけなかったよな」と中田先輩は
曇りなき笑顔で言った。



105: 3/3 2014/06/06(金)15:36:04 ID:mVz0CJ5Fe
その後、主人公は偶然に、A男の肩にも契約の印があることを知った。

主人公とA男が夜の公園で話している。
「今までは、夜が怖かった。でも、夜はこんなに綺麗だったのね。中田先輩にも
この綺麗な夜を見せてあげたいわ…」
A男は静かに言った。「見せてやるといい」

翌日、中田先輩は主人公とA男がイチャついてるところを見て顔色を変えた。
主人公を学校の裏手に連れて行って「どういうことだ?!」と詰問したが、
主人公は笑ってのらりくらりと言い逃れるばかり。
激昂した中田先輩は、主人公の首を絞めて殺す。それでも主人公は笑っていた。
主人公は知っているのだ。たとえ自分が死んでも、中田先輩は契約によって、
一生自分を愛し続けるのだということを。



112: 1 2014/06/09(月)00:55:49 ID:OFotRrs7d
昔家庭板であった話。
転送禁止前のだからいいよねテヘ


家の母がした事何だけど、今にして思えば…と言う話。
最初に言っておくけど、家の母檻の付いた病院から一生出られない人ね。

実家は田舎で、両親は結婚してすぐ祖父母と叔母と同居。
こいつらはホント性悪で、父は母や私たちがいびり倒されてるのにも我関せずだった。
叔母は結婚して家を出た物の、
実家に入り浸りで、母と私たちをまるで召使いのように扱い、
気に食わなければ祖父母たちと一緒になって悪口三昧。

家は3人兄妹なんだけど、実は一番下にもう一人妹が居た。
その妹は母が目を離した隙に家を抜け出し、用水路に落ちて亡くなったと聞いていたんだけど
事あるごとにその事を責めていた。

そして叔母に息子が生まれると、母はまるで王子様のようにお仕えし、
欲しい物は何でも与え、我儘はすべて聞いてやり、
祖父母や叔母達も当然の様な顔で母に育児を押し付け、
温泉だ海外だと遊びまわってた。
叔母の夫に対してもそう。ギャンブル好きであればあるだけ使ってしまうと分かってるのに
家の物を売ったりして金を工面した。

私たちには厳しく、家の手伝いも習い事も勉強もさせるが、
従兄弟には何もさせないで、お菓子やお小遣いをあげまくり、
お友達とケンカしたと聞けば「従兄弟ちゃんは何も悪くないわよ、お友達がおかしいのよ」と言い、
夏休みの宿題も「従兄弟ちゃんはこんな事しなくていいのよ」と、母がやってあげていた。
叔母にも子供や人付き合いについて愚痴られても
「あなたが全面的に正しいわ。悪いのは相手、学校よ」と言い、
叔母は今で言う立派なモンペに。



113: 2 2014/06/09(月)00:56:27 ID:OFotRrs7d
私は朝起きて手伝いをして、午前中いっぱい勉強をする事になってたんだけど、
ある日、私が嫌になって「従兄弟君ばっかり大事にして!」と怒ったら
「これはあなたの為なのよ」とガンとして譲らなかった。

当然、従兄弟は落ちこぼれる。
叔母も塾に行かせようとするけど、
我儘放題、嫌な事は何もしなくていいと育てられた従兄弟は当然拒否。
小学生で高脂血症に高コレステロール脂肪肝。
ダルマみたいに太り、叔母もちょっと低カロリー食を与えるがブチ切れる。
家に「何とかしろ!」と怒鳴りこんできたが、母は「アラアラ」と受け入れ
「ママには内緒よ」とお菓子やカップめん三昧。
ほどなく従兄弟は友達に苛められたと登校拒否になり、気に食わないと暴れまくる。
子供でも体重が大人並みなんで破壊力抜群で、手加減なんて知らないから
叔母は顔に傷やあざを作ってた。

叔母の夫は軍資金を手にギャンブルに溺れ、借金まみれになり、無職の自称プロパチンカス。
そしていつの間にか叔母の夫は居なくなってた。
叔母はこの頃にはもうミイラのようになっていて、父に頼ってきた。

が、すでに祖父母は亡く、家の実権は母が握ってたため援助を拒否。
昔のように高圧的に来たけど、完全に立場逆転。
鼻で笑って追い返し、叔母は自分の置かれた立場を実感してかフラフラと帰って行ったそうだ。
今従兄弟は高齢ニートの暴君になり、近所に響くようなどなり声をあげては
叔母に暴力をふるう、家を破壊するなどしてる。

大体、ここまでが頭おかしくなる前の母と、父から聞いた話と自分の記憶で補完した話し。



114: 3 2014/06/09(月)00:58:07 ID:OFotRrs7d
その辺りから母がおかしくなった。
なんかずっと笑ってんの。
たまに金切り声で「ヒャーッハッハッハッハッハ!」とか腹抱えて笑ってんの。
かと思うと鬼の様な形相で壁を睨んでたり。
何かと言えば思い出し笑いをしたり、怒ったりと尋常じゃない。

例えば風でカーテンが揺らいだのを見て、
父に「あなたの親に二階から布団投げつけられたわね。あのクソババァもだけど
止めなかったあんたが憎い」と言いだし、
「憎い憎い憎い」と呟きながらまな板に包丁ガンガン叩きつけ出した。
(落ちてくる布団をよけて転んだ時、カーテンが見えたらしい。それで思い出したんだと)

もう日常生活が立ちいかなくって、しょうがなく病院に行くと即入院。
病院の廊下で、疲れきって父に「なんでこんな事になったんだろうな」と呟いたら
父は泣いて「俺が悪いんだ」って言いだした。
ま、そりゃ悪いよね…と思ってたら衝撃の事実を聞かされた。

妹が亡くなった時、母は確かに目を離したんだがその時歩行器に乗せていたんだそうだ。
それを連れだしたのは祖母と叔母。
そして祖母が転倒し、足をくじいたので妹から目を離し、
ハッと気が付いたら妹が居ない。
そして探したら用水路に…
祖母は高齢、叔母は未婚と言う事で親族会議の結果、全会一致で母のせいにした。
母の身寄りは年老いた実母のみ、
もし言う事を聞かなかったら追い出す、子供は置いていけ、
お前の親に仕送りしてやるから言う事聞け、と散々脅迫したらしい。
仕送りが無ければ母方祖母は生きていけない。
子供たちにも会えないと母は涙をのんだそうだ。

そして叔母は逃げる様に結婚。
近所の人も事情を知ってるから、あまりいい縁談ではなかったがえり好み出来なかった。
きっとこれを逃したら、っていう焦りもあったと思う。
昔の行き遅れは辛いからね…
とはいえほとぼりが冷めたと思ったのか、しゃーしゃーと実家に入り浸ってたけど。
ほんっと図太い女だよ。



115: 4 2014/06/09(月)00:58:41 ID:OFotRrs7d
驚いて「でもあの人たち、いっつもいっつもお母さんが殺したって言ってたじゃない!」
と言ったら、父は「俺が悪かったんだ…どうかしてたんだ…」とだけ。
もちろん父の前でも言ってた。
「お前は子殺しを貰っちまったな」とか。
でも父は何も言わなかった…
「お前最低だよ」って言ってそれ以来父とは連絡取ってない。
祖父母の法事も行かなかった。
母のお見舞いには行くけど、会える日と会えない日があってね。

事実を知った時、
「なんでそんな人の子供にあんなに優しくしたんだろう」って思ってたけど、
どっかのスレで「優しい虐待」という言葉を聞いて納得した。
にっちもさっちもいかない状況で、自分と実母の身を守りつつ、
祖父母と叔母の機嫌も取りつつ、効果的な復讐をと考えたのがこれか…。
背水の陣とでもいうか、何というか。
母の年で言えば「お婆ちゃんっ子は三文安」かな。
でも結果的に母が従兄弟と叔母の人生を狂わせた訳だよね。
まあ親がクソババァとパチンカスギャンブラーだから、元々素質はあったんだろうけど。
ははいったいどれ位長い間、どんだけどす黒い物を抱えてたんだろうなぁ…
しかもやり方が周到だし…
その辺が正直背筋が寒くなる。
でも子供を殺されて、その罪を着せられた女ってのはこういう物なのかもしれない。
そしてその親に育てられて、血が繋がってる自分が…



書き方悪くてごめん。
母に対しては何も思ってない。
そう言われてはいたけど、それを信じてしまっていた事を謝りたい。
憎いのは母を壊した祖父母と叔母、それに父。
父は憎い。
祖父母も叔母も憎い。でも父が一番憎い。
父方の血を取りだせるものならそうしたい位だよ。



116: 5 2014/06/09(月)00:59:06 ID:OFotRrs7d
色々とアドバイスありがと。
あんまり気にしないようにするよ。
確かに大部分は母なんだよね。そーだそーだ。
でも気が滅入ったら献血でも行ってくるわ。
あと兄弟なんだけど、皆事実を知って父とは疎遠になった。
その当時、兄は一年生だったんだけど、その時の記憶がすっぽりと抜けてるらしい。
「まるでハサミで切ったみたいに」記憶が無いんだって。
家に帰った後、何か大変な事が起きたみたいだと思い、
次の記憶が近所の人が家の前から道路に向かって走ってる所。
そしてまた次の記憶は数日後であろう末妹のお葬式の為にスーツを着せられてる所。
次は黒いスカートと白いブラウスを着た私と手を繋いで、どこかの建物の廊下を歩いてる。
そして次は夜、私と一緒に寝てる弟を見てる、って感じ。
何となく「夜なのに人がたくさんいる」って思ってたんだって。
その時の記憶は何か映画とかドラマとか見てるような、凄く他人事みたいなんだって。
辛い記憶を思い出さない様に、そういう事はあるらしい。
防衛本能ってヤツ?

確かに私たちは母に守ってもらえたな。
あの時は従兄弟みたいに甘やかされたいって思ってたけど、
本当の愛情ってそうじゃないもんね。
ちなみに祖父が死んだ時は知らないけど、
祖母が死んだ時、父が家土地のみ継いで残りは全部叔母にやったらしい。
高価な着物も、帯止めも、宝石も、土地も、畑も全部。
更に母屋の奥の庭も売って潰して駐車場になった。
「後生大事に取っておいた家宝や先祖伝来の土地は全部あの(叔母夫)さんが売っぱらって、
今じゃ他人の物だよ。一体いくら分パチンコなんかになったのかね」
と目が笑ってない笑顔で言ってた。



123: 1/2 2014/06/10(火)08:43:16 ID:x8zYGNFD9
友人から聞いた「ほんとうは怖いヘンゼルとグレーテル」の話が後味悪かった。

■一般的なヘンゼルとグレーテル
ヘンゼルとグレーテル兄妹の家は貧乏だった。
そのため母親が父親に「子供たちをこれ以上養えない。捨ててきて」と告げ、
父親は最初は反対したが、母親に説得されて子捨てに同意した。
父親はヘンゼルとグレーテル兄妹を適当な理由をつけて遠くの森に連れて行き、
そのまま置いて帰った。
一度目はヘンゼルが機転を聞かせたので、ヘンゼルとグレーテルは家に帰ることができた。
しかし二度目に捨てられたときは、帰り道がわからなくて森の中で迷子になった。
散々迷ったあとに、ヘンゼルとグレーテル兄妹はお菓子の家(実物大)を見つけて、
空腹のあまり思わず食べてしまう。
すると家の中から老婆が出てきて、ヘンゼルとグレーテルを家に上げてくれた。
実は老婆は悪い魔女で、ヘンゼルは部屋に閉じ込めてご馳走をたくさん食べさせて
ブロイラー作戦、グレーテルの方は女中のようにこき使った。
魔女はヘンゼルだけでなくグレーテルも美味しくいただくつもりだったが、
魔女の企みを察したグレーテルに返り討ちにされた。
魔女の死後、グレーテルはヘンゼルを解放し、魔女が溜め込んでいた財宝を持って家に帰る。
家では子捨てを後悔していた父親に、すごく歓迎された。母親は、病気で死んでいた。



124: 2/2 2014/06/10(火)08:43:35 ID:x8zYGNFD9
■友人から聞いた本当は怖いヘンゼルとグレーテル
ヘンゼルとグレーテルの兄妹は、当時の時代背景からすると一人前の労働力となる
年齢なのに、働きもせず毎日遊び暮らしていた。(←本当にこういう描写があるそうだ)
母親はヘンゼルとグレーテルを働かせたがっていたが、優柔不断な父親が
なあなあにしてしまうので、一向に状況を改善できない。
苛立っていた母親は、父親が出稼ぎに行っている間にヘンゼルとグレーテルを仕込むことにした。
兄ヘンゼルは部屋に閉じ込めてガッツリ勉強させ、妹グレーテルには家事を教え込んだ。
それは母の愛だったが、グレーテルは「この虐待母め!」と逆恨みし、母親を「事故死」させる。
そして出稼ぎから帰ってきた父親と、(父親の稼いできたお金がなくなるまで)楽しく暮らした。



127: 名無しさん@おーぷん 2014/06/11(水)12:25:15 ID:OAlNdD3hn
犬好きはスルー推奨。流血表現あり注意。




犬好きが高じて犬の里親ボランティアを始めた人が書いた本に載っていた話。
著者はハンティングシーズンが終わると山へ行く。
ハンティングシーズンが終わると、もう用済みだとばかりに猟犬を捨てていく人が
少なくないからだ。
しかも、ただ捨てるのではなく「追いかけてこられたら面倒だから」と撃っていたりする。
「それでも一発で急所を撃ち抜いているならまだいい。せめて苦しませずに、
という冷酷な慈愛を感じる」と著者は言う。
ひどい場合は全身に散弾を浴びて、死にきれず苦しんでいるらしい。
そんな犬は人間不信になっているので、助けてやることもできない。死ぬことができるまで、
激痛に苦しみながら山をさまようのだ。



128: 1/3 2014/06/12(木)13:29:49 ID:JyI5wRPs9
ブラウン神父シリーズの短編。G・K・チェスタトン著。タイトルは忘れた。
ブラウン神父シリーズはイギリスの推理小説で、発行は1911年から1934年。


A公爵夫人と大俳優と新聞記者と一般人がピクニックを楽しんでいた。
話の流れで、「引きこもり公爵」と呼ばれるB公爵のことが話題になった。
大俳優が「実はB公爵には頭が3つあって、人前に出られないからなんだよwww」と
ヘラヘラとネタにすると、A公爵夫人が「私の古い友人をおかしな冗談の種に
しないでください」と言って話し始めた。

B公爵の名前はリチャード。B公爵が若く爵位をまだ継いでおらず、
ただのリチャードだった頃のこと。
リチャードには兄弟同然に仲のいい従兄弟、ロバートがいた。
リチャードはロバートのことをベタ褒めで、誰にでも「ロバートはイケメンで
スポーツも得意ですごくカッコイイよな。女の子はみんなロバートを好きになるぜ!」
などと言っていた。

そのロバートが病気でぽっくり逝ってしまって、リチャードは傷心のあまり
外国に旅行に出かけ、10年以上も帰ってこなかった。
リチャードにはアリシアという婚約者がいたが、外国に行く前に一方的に婚約破棄した。アリシアは今でもまだリチャードを待っている。なのに連絡の一つもない。
リチャードの館に出入りするのはカソリックの修道士たちだけ。しかも修道士から
何を吹き込まれたのか、リチャードまで修道士たちの真似事をし、
同じような格好(ローブをつけてフードを深くかぶる)をしている。

ピクニックをしていたのは全員プロテスタントだったので、「修道士たちがおかしなこと
を吹き込んでアリシアを遠ざけているに違いない」などとカソリック叩きが始まった。
新聞記者などは、明らかにカソリックたたきの特集を組む気満々だった。
一般人はやはりカソリックが嫌いだったが、知り合いのブラウン神父のことは好きだったので、
ブラウン神父にカソリック叩き特集のことを警告した。



129: 2/3 2014/06/12(木)13:31:07 ID:JyI5wRPs9
ブラウン神父は一般人に礼を言うと、A公爵に会いに行って、しぶるA公爵から
ロバートの死に関する真相を聞き出した。

リチャードは "イケメンでスポーツも得意ですごく格好いいロバート" と婚約者の
不貞を疑っていた。(作中ではっきりとした記述はないが、不貞は濡れ衣だったらしい)
そしてリチャードはロバートに決闘を申し込んだ。A公爵はリチャードの立会人であり、
ロバートには当時無名だった大俳優が立会人として付いた。
人気のないところでリチャードとロバートは撃ち合い、倒れたのはロバートだった。
A公爵はリチャードに頼まれて医者を呼びに行ったが、医者が来た時にはロバートは
すでに息を引き取っていた。
従兄弟を殺してしまったショックと決闘(違法)を行ったことを隠すためにリチャードは
国を出た。しかし確かに決闘は違法だが、10年くらい前まで普通にに行われていたことだ。
世捨て人のように暮らさなければならないほど、リチャードが罪深いとは思えない。
近々A公爵夫人や大俳優、アリシアをはじめとするリチャードの友人たちがリチャードを
訪れ、リチャードを慰めてまた友人づきあいを再開したがっている。

ブラウン神父は話を聞き終えると、何かに気づいた様子で辞去した。


数日後、A公爵夫人一行がB公爵の館を訪れたが、なぜか大俳優だけは来ていなかった。
ブラウン神父が館から出てきて
「皆様、B公爵をそっとしておいていただけませんか?」
A公爵夫人一行は口々に「決闘はそんなに罪深いことだろうか?」「B公爵に世捨て人のような暮らし指せるのが正しいと本当に思っているの?」とブラウン神父を問い詰め、「どうかあなたたちがいつも言っている慈悲とやらを、リチャードに向けてあげて」と懇願もした。
しかしブラウン神父は「B公爵はあなたがたと交流せず一人で生きたほうがいいのです」と言い張ってひこうとしなかった。
押し問答を繰り返していると、B公爵が出てきて「ブラウン神父。もういいのです」と言ってフードを取った。
フードの下から現れたのは、リチャードではなくロバートの顔だった。



130: 3/3 2014/06/12(木)13:31:44 ID:JyI5wRPs9
決闘の時、自分に勝ち目がないと思ったロバートは、大俳優と相談して策を立てた。
つまり、リチャードが銃を撃った瞬間に撃たれたふりをして倒れ、A公爵は医者を
呼びに行かせる。そしてリチャードがロバートを案じて駆け寄った瞬間に撃ち殺したのだ。
決闘は夜だったし、リチャードとロバートは似ていた上A公爵は気が動転していたので、
この入れ替わりはバレなかった。
そして入れ替わりに気づかれないように、婚約破棄して急いで外国に旅立ったのだった。

真相を知ったA公爵夫人一行は怒り狂ってロバートを責め、軽蔑の言葉を投げつけた。
「こんなやつにはオールの先でさえ触りたくない」と言う者さえいた。
ブラウン神父は冷ややかな目でA公爵夫人一行を見て、「あなたたちは先ほどB公爵に
慈悲を、と言った。そしてB公爵が罪の重みに苦しみ、真に慈悲を必要としていると
知った途端にB公爵を責めだした。こうなると思ったから、帰って欲しかったのです。
あなたたちはB公爵の罪を責めますが、これだけの罪を犯してその罪を告白できるものが
どれだけいるでしょうか。
さあ、もうお帰りなさい。
私たち聖職者は、まさにB公爵のように真に慈悲を必要とする人のために
いるのですから」と、突き放した態度を取った。


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ブラウン神父の「悔い改めた重犯罪者>>>犯罪を犯していない一般人」みたいな態度にもやもやした。



132: 1/2 2014/06/12(木)23:22:04 ID:JyI5wRPs9
清原なつのの短編。タイトルは忘れた。


<第一部:夢見の巫女カルナ>

A国は穏やかな気候に恵まれた豊かで平和な国だ。
A国には何人もの夢見の巫女がいる。夢見の巫女はA国に起きる災いを夢で予知する。
そしてその夢を封じ込める儀式を行うことで、災いをも封じ込めていた。
夢見の巫女の一人カルナ姫は、一人の青年と恋に落ちて霊力を失い、
青年と結婚することになった。
ある時、カルナ姫は恐ろしい夢を見た。青年はカルナ姫から強引に夢の内容を
聞き出した。
「北方から災いがやって来る。たくさんの人々が死に、いくつもの葬儀が行われる。
街には雪が降り、私はその中でいつまでもあなたを探し続けなければならない」
夢見の巫女が見た夢は、封じる前に口に出されてしまうと現実になる。そしてカルナ姫は
夢見の巫女としての霊力を完全に失ったわけではなかった。

カルナ姫の予言のとおり、北方にある山脈を超えて、B国の軍が攻め入ってきた。
ずっと戦争に無縁だったA国はたちまち制圧され、B国の属国となって貢物を
捧げるように要求された。
カルナ姫もまた貢物としてB国に連れられていった。

カルナ姫を連れて行ったB国の若き軍人ダラスは気のいい男だった。
カルナ姫を客人として扱い、きれいな部屋に住まわせて大切にした。部屋を訪れて、
竪琴を引いたり歌を歌って聞かせることもあった。
しかしカルナ姫は一向にダラスと打ち解けようとせず、半年経っても泣き暮らしていた。

カルナ姫は偶然にA国が滅んだことを知り、血相を変えてダラスに「どういうことですか!」と
詰め寄った。
ダラスは穏やかに説明した。B国はA国を意図的に滅ぼしたのではない。B国人にとっては
無害な病気が免疫のないA国人にとって致命的な病であり、流行病となってバタバタと
A国人は死んでいったのだ。

カルナ姫は思いつめた目でナイフをじっと見た。
ダラスはカルナ姫に馬と携帯用の食料などを与え、カルナ姫がA国に帰るための準備を整えた。
ダラスはカルナ姫を愛するようになっており、カルナ姫が心から望んだことを
叶えてやりたかったのだ。

カルナ姫はA国に帰った。A国では毎日沢山の葬儀が行われ、灰は空に舞い、雪のように降りしきった。そしてカルナ姫は愛しい青年を探す。いつまでも探し続ける。



133: 2/2 2014/06/12(木)23:22:24 ID:JyI5wRPs9
<第二部:毒姫キーヤ>

C国はB国に貢物を送らねばならない立場であり、若い娘達も貢ぎ物として求められていた。
C国はB国に送る娘たちを、全員毒姫にすることにした。
毒姫とは、赤ん坊の時から少しずつ少しずつ毒を採らされてきた女性だ。
ずっと毒を撮り続けているから体液全てが毒に変わっていて、キスしただけで相手を
死に至らしめることができるのだ。

キーヤ(10代後半)もそんな毒姫の一人だ。
外国人のためか他の毒姫たちとすこし距離を置いており、時折異国の歌を歌っていた。
「その歌は誰から教わったの?」と聞かれると「母からよ」とキーヤは答えた。
キーヤの母はキーヤを産んですぐに死んだことくらい、皆知ってるのに。

キーヤ達毒姫は貢ぎ物としてB国に送られた。
毒姫たちは手柄を立てた貴族の青年に分配された。
ダラスの息子である青年は、キーヤを受け取った。
貴族の青年たちは、夜になると皆嬉々として毒姫たちをベッドに連れ込み、
死んでいった。

ダラスはおかしな気配を感じて、剣を抜いて息子の寝室へ向かった。
寝室では息子は既に事切れており、キーヤが歌を口ずさんでいた。
「なんという残酷なことを」とダラスが言うと、キーヤはダラスを睨みつけて、
「お前に残酷などと言われたくないわ。A国を滅ぼしたくせに!」と言い返した。
ダラスはここでA国が出てきたことに驚き、気になっていたことを聞いた。
「さっきお前が歌っていた歌は、この国の子守歌だ。誰に教わった?」
「夢で母様に教わったのよ」そう言ってから、ハッとしてキーヤはダラスを見た。
「母様の歌声と一緒に、男性の声が聞こえることもあった。まさか、父様…?」
ダラスもまた、キーヤにはっきりとカルナ姫の面影があることに気づいた。
そして父の責任として、人殺しの道具に成り下がった娘を殺した。

ダラスはキーヤの亡骸の枕元で、キーヤのために竪琴を弾いてやった。
カルナ姫を行かせなければこんなことにならなかったのか。
答えは出なかった。



134: 1/4 2014/06/13(金)07:28:37 ID:txMIqtTWi
有栖川有栖 「后は船を沈める」より 「猿の左手」


■作中で引用されるイギリスの怪奇小説「猿の手」のあらすじ
主人公は友人から猿の手のミイラを譲り受ける。
猿の手は3つまで願いを叶えるが、かなった願い以上の不幸が降りかかるとのことで、
友人が捨てたがっていたのを強引に貰い受けたのだ。
主人公が試しに「200ポンドほしい」と願ってみると、翌日、息子が職場(工場)で
事故死した。
会社から支払われた慰労金が200ポンドだった。

数日後、妻は猿の手に「息子に帰ってきて欲しい」と願う。
すると、しばらく後、ドアを叩く音がした。
ここで息子がゾンビ化して戻ってきたことが示唆され、主人公は猿の手に
「息子を墓に返してくれ」と頼み、ノックの音は止まった。
主人公夫婦は200ポンドと引換えに息子を永遠に失ったのだった。



135: 2/4 2014/06/13(金)07:29:00 ID:txMIqtTWi
夜、大阪湾に車が飛び込んだ。
警察が車を引き上げると、中には中年男性が一人(以下A)いた。フロントガラスが
割れていたので、同乗者が外に流れ出た可能性も考えて辺り一帯の海を探ったが、
見つからなかった。
解剖した結果、Aは飛び込む前に睡眠薬を飲んでいた(飲まされた?)ことが判明した。
その他の理由もあり、警察は殺人事件として捜査を開始した。

容疑者はAの妻と、Aの妻の友人妃沙子と、妃沙子の養子の純である。
Aは事業を営んでいたが、赤字に次ぐ赤字で、Aの妻(エステ経営)の収入を
注ぎ込んでかろうじて倒産はまぬがれているという状態だった。
Aの妻はAが死ねば、高額の生命保険金が手に入るし、自分の収入をもっと有意義なことに
使えるだろう。
AはAの妻を通して、妃沙子に3000万もの借金をしていた。しかも事業が
うまくいかないものだから、全然返済できていなかった。妃沙子は生命保険金で、
借金を一括で返して欲しがっているかもしれないし、養子の純(20代前半♂)は
妃沙子の願いを叶えたいと思ったかもしれない。

しかしAの妻は、事件があったときに揺るぎないアリバイがあった。
妃沙子は足が悪く、歩くときに杖を必要とする。夜の海を泳ぎきるなど出来そうもない。
そして純は小さい頃に海で溺れそうになって以来、海や川、プールなどには
近づくことさえ恐ろしく、泳ぐことは無論できない。



136: 3/4 2014/06/13(金)07:29:21 ID:txMIqtTWi
妃沙子は身一つで財産を築き上げた独身女性だ。
路上ライブなどをやっている若くて夢があって貧乏な20歳前後の若者を見ると、
「手助けしてあげたい」と食事をおごったり家に招いたりする。
若者たちは妃沙子に感謝し、招かれた者同士でも仲良くしていた。
若者たちは妃沙子に飽きられる前、1年か2年程度で妃沙子から「卒業」していったが、
唯一の例外が養子の純だった。
純も妃沙子に招かれた若者の一人だったが、天涯孤独の身だったし、
妃沙子と意気投合したためは数年前に養子縁組をしたのだ。
養子縁組してからしばらくのこと、妃沙子に特別扱いされている純に嫉妬した若者が、
純を襲って顔がわからなくなるくらいにボロボロにして殺した、という事件が起きた。
しかし実は襲われたのは純ではなく、純と少し顔立ちが似ている明だった。
犯人は直ぐに逮捕され、明もまた天涯孤独だったので、葬式などは妃沙子が行った。
また、妃沙子は猿の左手のミイラを大事に持っていた。
物語と同じく、猿の左手に祈れば願いが叶うと信じていた。
「物語では、願うことを間違えたから失敗したのよ。私は大丈夫」と言って
金庫の中に大切に猿の左手をしまいこんでいた。


警察は妃沙子の周囲にいる若者たち3名ほどを呼んで、
「純は本当に泳げないのか?」と質問した。
若者たちは少しためらってから、妃沙子と純と一緒に旅行した時の話を教えてくれた。

地元の子供が川で溺れて、一緒にいた子供たちが川の近くにいた純に助けを求めた。
しかし純は、真っ青な顔で動けなかった。
子供たちは純が泳げないと気づいて、ほかの大人を探しに行った。
助けるのが遅れたためか、溺れた子は助からなかった。
青い顔をした純が、子供の遺体に何度も「ごめん、ごめんよ」と謝っていた。
あれは絶対演技ではない。



137: 4/4 2014/06/13(金)07:29:38 ID:txMIqtTWi
犯人は純だった。
実は、養子の純として妃沙子と暮らしていたのは、殺されたことになっている明だった。
妃沙子は純(本物)と、殺される前は非常に険悪な関係になっていた。
そして明と仲良くなっていたので、「養子が死んだとなったら色々面倒だし、
明くんが純と入れ替わっちゃえばいい」と考えたのだった。


明は泳ぎがとても得意であり、夜の海を着衣水泳するくらい簡単だった。
旅行先で溺れた子供を助けられなかったのは、純(本物)は泳げなかったから、
純のふりをしている明も泳ぐわけにいかなかったからだ。
しかし子供を見殺しにしたことを、ずっと後悔し続けていた。


この時点で妃沙子が猿の左手に祈った願いごとはふたつ。
一つ目は、純(本物)が惨殺される少し前、純(本物)と喧嘩したあとのこと
「純(本物)の顔など2度と見たくない」と願った。
そして純(本物)は、顔もわからないような惨殺死体になった。
二つ目は、明の前で、「Aが死んで保険金で借金が帰ってきますように」とやった。
明はこれを遠まわしな命令と判断し、犯行に及んだ。

真相を知って青ざめる妃沙子に、明は優しく
「猿の手に祈ったって、いいことは何もないよ」と言って、警察に連行されていった。



138: 名無しさん@おーぷん 2014/06/14(土)00:16:16 ID:VTghwyh9y
昔SFマガジンで読んだ短編。タイトル、作者は忘れた。

主人公は20代後半の息子を持つ女性。
息子から「この人と結婚しようと思ってる」と恋人を紹介され
一緒に食事をするが、主人公は恋人に強い嫌悪を感じた。
何か言われたとかされたとかではない。
しかし、仕草といい話し方といい表情といい、何もかもが下品で耐えられなかった。

主人公は結婚相談所に行った。
対応した相談員は30代の女性で、
「こんな若い人に私の親心を分かってもらえるかしら…」と不安になりながらも主人公は
事情を話した。
相談員は「最近は親御さんが代わりにおいでになることも多いんですよ」と、にこやかに
対応してくれた。
主人公は条件に合う女性の中から、息子の好みぴったりの素晴らしい女性A子を選んだ。
そしてA子に連絡を取り、相談員とA子と主人公の3人で相談し、
A子と息子の「偶然の出会い」を設定した。

それから1,2ヶ月たった頃、息子が「母さんにあって欲しい女性がいるんだ。
前の人とは別の人なんだけど…」と恥ずかしそうに主人公に言った。
そうよね、あんな変な女よりお母さんが選んだ女性の方がいいに決まってるわよね、
と主人公は満足した。

息子をA子を主人公に紹介し、3人で食事をした。
突然、主人公はA子に強い嫌悪を感じた。仕草といい話し方といい表情といい、
何もかもが下品で耐えられなかった。

混乱した主人公は結婚相談所に行き、相談員に事情を話した。
相談員は主人公の話を聞くと、静かに「息子さんのことを最も理解していて、
最も愛していて、パートナーとして最もふさわしいのは誰だと思いますか?」と聞いた。
(それは私だ)と主人公は思ったが、口には出せなかった。
相談員は「私どもは脳の移植により体を取り替えるサービスを行ったおります。
お客様はA子さんになって息子さんと結ばれることができるのです。私もそうやって
息子と結婚しました。毎日が幸せですわ」と微笑んだ。

主人公はA子の体に脳を移す手術を受け、A子として息子と結婚する。
本当のA子は死亡。主人公は、表向きは病死したことになった。、
主人公と息子の結婚式がラストシーン



145: 1/2 2014/06/18(水)08:56:46 ID:Y528SLjqE
綺譚倶楽部シリーズ JET
タイトルは忘れた。


舞台は大正か昭和初期の東京。零細新聞社綺譚倶楽部に務める熱血青年金大中小介と
クール系イケメンの久我雅夢が狂言回しを務めるスプラッターホラー。
グロあり注意。かなり生々しい表現があります。


東京では若い女性ばかりを狙った連続殺人が起こっていた。被害者同士に関係はなく、
無差別殺人であるとみられている。被害者は皆刃物で全身を滅多切りにされている。
特に、下腹部の損傷が著しかった。犯行は、何故か一ヶ月に一回というスローペースで
行われていた。現在確認されている被害者は、全部で4人である。

小介と大学の同級生だったA男は、新進気鋭の政治家として外遊から帰ってきたばかりだ。
同級生のよしみで、小介はインタビューに訪れる。
A男と小介は特に親しかったわけではなかったが、A男は小介を穏やかに歓迎し、
妻を紹介してくれた。
A男は資産家で、立派な屋敷に複数の使用人がいる暮らしをしていた。妻も名家の出身のようで、
実家から連れてきた下男だという不愛想な青年が、妻のそばに控えていた。

インタビューの途中で、A男の姉(A男と同居)が現れ、話に参加する。
姉のA男に対する態度が、まるで熱愛中の恋人への態度のようで小介は戸惑う。


数日後、連続殺人の5人目の被害者が出た。
翌日、A男が小介の職場に来て「助けてくれ。次の被害者は僕かもしれない」と言い出した。
5人目の被害者は、A男家に勤めていたメイドで、赤ん坊を育てるために
退職したばかりだった。そして赤ん坊は、A男の子だった。
「今夜、家に来て欲しい」とA男に頼まれて小介は承諾した。



146: 2/2 2014/06/18(水)08:57:16 ID:Y528SLjqE
夜の10時頃、小介は同僚の雅夢と一緒にA男邸を訪れた。
A男邸は、まだ早いのに灯りが全て落ちていて、しかも焦げ臭い匂いがしていた。
慌てた小介と雅夢は、A男邸に突入する。

A男邸は火事だった。
A男を探して小介たちが家の中を歩き回っていると、下男が「お嬢様に近寄るな!」と
叫んで銃を乱射してきた。
雅夢は冷たく笑って下男に飛びかかり、首の骨を折って下男を殺した。

先へ進むと、A男の惨殺死体があった。
少し離れて、妻がどこか虚脱した表情で座り込み「A男さん、私たちの子供がいないの… 
どこにもいない…」と呟いていた。
妻の前にはメイド二人の惨殺死体が有り、妻はナイフでメイドの体内に
「A男との子供」を探していた。


連続殺人事件の犯人は妻だった。
妻は姉とA男の親密さを常々気にしていた。そんな中で妻は妊娠し、これで「妻の座」を
守れると安心した。
しかし、子供を流産してしまった。
妻は流産したあと、生理が来るたびに夢遊病のようになっていた。
そして、A男との愛の証である「A男との子供」を探すためによその女性の下腹部を
ナイフで探索していたのだ。後始末は、下男がやっていた。

A男は妻が愛しくないわけではないが、真に想っていたのは姉であり、
姉もまたA男を愛していた。
そして5人目の被害者のメイドの赤ん坊は、A男と姉との子であった。


包丁を持った姉が現れ「A男の仇!」と妻に襲い掛かった。姉は妻を殺したが、
自分も左腕を切り飛ばされていた。
小介が「すぐ医者に…」と話しかけると、姉は
「やめて。あの女がA男と一緒に死ぬなんて許さない」と言い、A男の死体に寄り添った。

火は近くまで迫っており、姉は苦しげにむせこんだ。
どうしていいか分からず、呆然と姉を見守る小介に、姉は柔らかく微笑んで
「小介様。楽にして下さいますわね」と頼んだ。

小介は姉の頼みを叶えたあと、雅夢とともに悄然と帰っていった。



151: 1/2 2014/06/19(木)04:19:59 ID:0oXAPG1UU
キノの旅シリーズ 「城壁のない国」 時雨沢恵一

バイクに乗ってあてどなく旅を続けるキノ(10代半ば)は、ある時遊牧民の集落に行き会った。
遊牧民の人たちは「旅人がうちの集落に来るのは珍しい」とキノを歓迎してくれた。
だが、一人だけ雰囲気の違う灰色の目の男は、キノを離れたところから緊張を孕んた目で
じっと見ていた。

遊牧民の大人たちは皆パイプを吸っていた。
子供でもパイプを咥えている子がいたが、中は空だった。パイプを吸えるのは、
大人としての義務と責任を果たしている者だけなのだそうだ。

二日ほど集落に泊めてもらい、キノがまた旅に戻ろうとすると、
遊牧民は盛大なお別れの宴を開いてくれた。
大きな天幕に遊牧民たちが集まり、キノは緑色のどろりとしたお茶(?)を勧められた。
キノはじっとお茶を見て「ボクはこれは飲まないほうがよさそうです」と答えると、
ひとりの男が棒でキノの頭を殴って失神させようとした。
キノは攻撃を避けて天幕を支えている支柱を銃で打ち抜き、混乱に乗じて逃げ出した。

逃げ出してすぐ、灰色の目の男(以下灰目)にあった。
灰目はキノを自分の天幕に連れて行って匿った。

遊牧民の集落では、旅人が来ると合格が不合格かを決める。不合格なら旅人は殺され、
荷物は奪われる。
合格の場合、緑色のどろりとしたお茶を飲まされる。そのお茶は、パイプに詰めるのと
同じ草からできている。草は麻薬だ。パイプはともかくお茶にすると、免疫のない人間なら
三日は寝込む。そして寝込んでいるあいだも草の煙でいぶされ続けて、
目を覚ました頃には立派な中毒患者になっている。
中毒患者になると、1時間もパイプを吸わないでいると激しい頭痛を感じる。
半日で幻覚が見え、二日で死に至る。そして草は特定の場所にしか生えておらず、
場所は遊牧民しか知らない。
死ぬか、遊牧民として一生を生きるかの選択しかない。
灰目もそんな風にして遊牧民に取り込まれたよそ者だった。
遊牧民として生きることを選んだ直後は、自分の運命を呪い続けたが、献身的に世話を
してくれた娘と親しくなり、やがて結婚した。娘との暮らしは、灰目の人生の中で
最も幸福な時間だった。
そして娘は妊娠。出産はひどい難産の果ての死産で、娘は子供を埋めない体になった。
遊牧民にとって子供の産めない女は不要な存在だ、と集落の長は娘に死を与えた。
娘は静かに自分の運命を受け入れて毒を飲んだ。
灰目がキノを助けたのは、キノが娘に少し似ていたからだった。



152: 2/2 2014/06/19(木)04:20:21 ID:0oXAPG1UU
灰目が話を終えた頃、外で騒ぎが起こった。草が燃え上がるような時限装置付きの仕掛けを、
灰目が仕掛けておいたのだった。乾燥した草はよく燃えた。遊牧民たちはパニック状態で
「草がなくなったら死んでしまう!」と慌てていたが、火の回る速度は早く、
消火できなかった。
灰目は半狂乱で暴れまわる遊牧民たちをナイフで殺していった。鮮やかな手つきだった。
二日のあいだ苦しんで苦しんで死んでいくよりは、今一瞬で終わらせたほうがいい。
そう考えたのだ。

草中毒の遊牧民をみんな殺された後、キノは灰目に
「よかったら、ボクと一緒に行きませんか。二日でどこまで行けるか、分からないけれど」
と誘ったが、灰目は
「残された子供たちにできるだけいろいろなことを教えてやりたいから」と断った。

「あなたはどこの国の出身ですか?誰かに伝言はありますか?」と聞くと
「俺は身寄りがいない。祖国は戦争をしていて、国によって暗殺者に育てられてたくさんの
敵を殺した。しかし祖国は相手の国と和解すると、俺は狂人で勝手に人を殺しまくったことに
されたよ。国に帰れば俺は死刑だ。今更何かを伝えたい相手などいない」

キノが去ったあと、灰目は子供たちのいる天幕に入った。灰目が何か言うより先に、
年長の子供が灰目を殺した。子供たちは、灰目が遊牧民を殺したのを見ていたのだ。

子供たちはあちこちを調べて、遊牧民の長の天幕で草のストックを見つけた。
「これからは僕たちが大人としての義務と責任を果たすのだから」と、
みんなでパイプを吸った。

最後に子供たちが全滅したことを暗示して物語は終わる。



155: 名無しさん@おーぷん 2014/06/20(金)12:38:40 ID:qi5GcmuRn
この前見たバラエティー番組が後味悪かった。
なんとかの達人みたいなコーナーがあって、その中で一つの木からどんなものでも彫り上げてしまうという素晴らしい才能あるおじさんが出ていた。一見無粋で無口なおじさんは、その辺に落ちてる木のかけらに魂をふきこみ、オルゴールやブリキのおもちゃやトランクケースなど、元は木のかけらとは思えない素敵な作品を生みだしていた。

しかし番組は終始おじさんをバカにしたような作りで、おじさんにむかって年収はいくらですか?と尋ねおじさんは少し黙ったあと180万と答えた。そこでスタジオに爆笑がおこる。そして番組は、司会者である明石家さんまを題材にしたものを作ってくれと頼む。おじさんはかなり時間をかけて、一つの木から皿の上にのった秋刀魚を彫る。しかしスタジオではさんまはこんなもんいらん、とか犯罪者みたいな顔してますねとおじさんをいじって笑いをとる。

結局作品は買い取ることはなかった。なんか、さんまは番組を盛り上げようとして言ったんだろうし、台本もあったんだろうけどあんなに素敵な作品を作る人にあの態度はないだろと。テレビって本当くそだと思った。



156: 名無しさん@おーぷん 2014/06/20(金)14:12:56 ID:yKUpkqEmW
新井素子の超短編。タイトルは忘れた。

【前提】
新井素子の世代では猫は外飼いがデフォ。室内飼いの方が虐待と言われた。
当時は野良猫の寿命は2~3年、飼い猫の寿命は5~6年と言われていた。

主人公は子供がいない既婚女性。40歳になったとき子供の代わりに猫を飼った。
猫が3才の時に病気になって獣医に連れて行くと、現在の獣医学では治せない病気であることと、
治療はすべて延命治療となることを言われた。
主人公は治療のために、週に一度猫を動物病院に連れて行って注射を受けさせた。
食事も療養用のペットフードに変更し、獣医の指導に従って外飼いではなく完全室内飼いをするようになった。

延命治療を受けさせながら、主人公は悩んだ。
猫にとって動物病院に行くことはストレスだ。それを毎週動物病院に行って注射を
受けさせられる。療養用フードは、間違いなく今までのフードより味が落ちるだろう。
これまでは自由に外に出られていたのに、出してもらえなくなった。
こんな生活は、猫にとって幸せだろうか? 治療をやめ、美味しいフードを食べさせて
外にも自由に行かせたほうが、我慢して少し寿命をのばすより幸福ではないのだろうか?
しかし猫に死んで欲しくなかった主人公は、治療を続けた。

何年かたって、主人公は治療に行くのをやめた。でも猫は死ななかった。
10才以上になったのにまだ元気だ。きっと猫又になったのだろう。

夫が定年退職したあと、夫に癌が見つかった。既に手の施しようがないほど進行しており、
余命半年と言われた。
その頃から、主人公も夫も何故か家から出られなくなった。窓の外は深い霧に沈んで何も見えない。食事もどうしてか必要なくなったので、餓死の心配はない。
そして週に一度くらい、猫が異様な声で鳴く。するとどこからか巨大な手が出てきて
夫を掴んで連れ去ってしまう。
しばらくすると手は夫を返してくれる。夫は特に暴行などを受けた様子はない。
きっとあの手は妖怪の医者なのだ。猫は猫又になっているから、そのつてで治療を
頼んでくれたのだろう。だって家から出られなくなって1年以上経っているのに、
夫は今でも元気だ。

外出もできず、食事などの楽しみもなく、ただぼんやりと暮らす。それでも死ぬよりは、
夫と死別するよりは幸せなのだろうか。



158: 名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)03:56:57 ID:2Yz6Gdmzm
タイトル、作者は忘れた。昔少女漫画誌に掲載された作品
ウロなんで記憶違いがあるかも。

主人公は小さい頃、近所の双子の姉妹(主人公より7~8才年上)によく遊んでもらっていた。
一卵性とは言え双子は本当にそっくりで、家族以外で双子を見分けられるのは主人公くらいだった。
主人公が中学生の時、双子の家(一軒家)が火事になった。
双子の両親は死亡。双子の妹娘は無事だったが、姉娘の方は顔にひどいやけどを負い、
それ以来あまり家から出てこなくなった。

主人公が高校生の時、妹娘が結婚した。妹娘の夫が婿入りするかたちで双子の家に
引っ越してきて、妹娘夫婦+姉娘で一緒に暮らすことになった。
ある時主人公と姉娘は家の近所で偶然に会って少し話をした。その時の会話と姉娘の様子から、
主人公は姉娘もまた妹娘の夫に恋していることに気づく。

主人公は高校を卒業後、遠方の大学に進学した。
そして妹娘夫婦が事故で死んだと聞いた。

何年かたって、主人公が地元に帰省すると、駅で姉娘にあった。
姉娘はやけどの跡は相変わらずだったが何か吹っ切れたような明るさがあって、
「ずっと家にこもっていても仕方ないから、積極的に外に出るようにしたの」と笑顔で言った。
主人公は姉娘の顔をじっと見たあと
「違う。あなたは妹娘さんだ。その火傷はどうしたの?」と聞いた。
相手は「何言ってるの、主人公くん。私は姉娘よ」と言ったが、主人公は引き下がらなかった。
とうとう相手は「昔からあなたは私たちを見分けていたものね。そうよ、私、妹娘よ」と言って
事情を説明した。

妹娘は姉娘にも、恋をして結婚する喜びを味わわせてあげたかった。
だから、夫を共有することにしたのだ。無論、夫となる男性には内緒で。
夫婦の寝室で、姉娘と妹娘はしばしば入れ替わっていた。
ある時入れ替わりに気がついた夫は激昂して姉娘を激しく罵倒し、突き飛ばした。
姉娘は突き飛ばされた拍子に後頭部を打って死亡。
騒ぎに気づいた妹娘が寝室に飛び込み、夫の後頭部をバールのようなもので殴りつけて
静かにさせた。
そして姉娘を、夫の妻として夫と共に死んだことにしてあげたのだ。

妹娘は呆然とする主人公に「証拠もないし、こんなこと誰に言っても信じないわよ」と
笑って去っていった。



159: 名無しさん@おーぷん 2014/06/24(火)00:53:34 ID:wdq6D0iRk
こういう「突き飛ばしたら死んじゃった」ってのはよく見るけど
突き飛ばされたくらいで死ぬかね?
男がその腕力でもって何度も打ち付けないと無理だよな



160: 名無しさん@おーぷん 2014/06/24(火)09:53:22 ID:zla3CbuMM
>>159
想像力ないんだな
強い力で、突き飛ばされた時に机の角とかコンクリートみたいな固い所や尖ったものに
そのまま手をついたり出来ず勢いそのまま打ち付けられたら、打ち所によっては死ぬ



162: 名無しさん@おーぷん 2014/06/26(木)00:03:44 ID:QyeIXHfOW
小さい頃友達ともめて階段から突き落とされたことのある俺が
こうして今もピンピンしてるし
よほど打ち所と運が悪くない限り死ぬようなことはないだろうと思われる
高齢者相手とかだと話は別だが



163: 名無しさん@おーぷん 2014/06/26(木)08:56:51 ID:y0RdV3nBp
自分は小6の時にスケートリンクで仰向けに倒れて後頭部強打したけど
脳挫傷どころか脳内出血も無し。皮膚が切れて流血ってのもなかった。
今でもピンピンしてる。

ぶつかったところにたまたま釘など尖ったものが刺さってて、たまたま延髄に刺さったんなら
「どんと突いて即死」もありえるな。



164: 名無しさん 2014/06/27(金)21:26:02 ID:8QAbDJcaB
三原ミツカズ「死化粧師」に収録されてる話

主人公間宮は凄腕のエンバーマー。とある老夫婦から受けた依頼は
「整形した娘の顔を元に戻してくれ」という変わったものだった。

老夫婦には二人の娘がいたが、姉は町一番の美女にたいして
妹は同父同母か?と思わず首をひねるぐらいのドブス。
言うまでもないが姉は男にモテまくり、妹は陰口を叩かれまくり。
妹は数百万円出して整形を決行。
手術は大成功で、妹はモデル並みの美貌を手に入れた。
しかし男にめちゃモテても、どうせ顔でしょ…と卑屈になる一方。
整形したことの後ろめたさも相まってノイローゼになってしまう。
結局、妹は早死にしてしまったのだった

依頼する時、老夫婦はこう告げた。
「私たちは、あの子たちの美醜なんてどうでもよかった
あの子達をどちらも愛していた。どちらも大切な私たちの子だ。
お願いです間宮さん。妹の顔を元に戻してください。
でないと私たちはあの子を見送る事が出来ないのです」

間宮は依頼を引き受け、妹のエンバーミングを開始。
ちなみに間宮は、遺族の意思はもちろんだが故人の意思を重要視するので
施術の際、故人に、「なあ、アンタは本当はきれいな顔のままで
葬られたいんじゃねえの?」と自問自答。
ともあれ、こうして元のブスに戻って葬られたのであった。

間宮の疑問もありっちゃありだが、
如何せん老夫妻の嘆きが悲痛過ぎてねえ…
妹の整形が、前の顔をうまくベースにしてりゃともかく
魂が入れ替わったレベルの整形だからなあ。



165: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)04:01:09 ID:sWM7zawee
TONOの短編。タイトルは「夜のはばたき」とかそんな感じだったと思う


主人公は高校生の女の子。OLの姉とふたり暮らしだ。
姉はもうすぐ結婚するので、そのあと主人公はひとり暮らしする予定だ。
朝、姉はなんだか浮かない顔で「最近、鳥の羽ばたきの音がうるさくてよく眠れない」と言った。
主人公は「それは幸せの青い鳥で、おねえちゃんのところに幸せを運んできたんだよw」と
冗談で返した。

主人公が小さい時、父親は飛び降り自殺した。ショックで母親はメンヘラ化し、
「父親は実は天使だったのよ。だから子供たちも天使なの」となどと言い出した。
そして主人公姉妹が友達と遊んでいたりすると「うちの子は天使なのよ! 
あんたたちが馴れ馴れしい態度をとっていい相手じゃないの!」と友達をひっぱたいたり
するようになり、最終的には窓の鉄格子の入った病院に入院した。
退院のめどは立っていない。

母親が入院したあとは、近所に住む母方の叔母夫婦(小梨)が主人公姉妹を引き取り、
我が子のように可愛がってくれた。
叔母夫婦とは今でも仲が良くて、時々家に遊びに行って一緒に食事をしたりしている。

その日は姉は婚約者とデートのはずだった。
が、警察から「お姉さんがビルの屋上から飛び降り自殺しました」と連絡があった。
慌てて主人公が病院に駆けつけると、姉は既に冷たくなっており、婚約者は半狂乱で
「一緒に食事をしながら新婚旅行や新居の話をしていたんだ。ずっと楽しい話をしていて
彼女も笑っていて… なのに、ちょっと席を外したと思ったら飛び降りていた!
どうしてだ。どうしてこんなことに……!」と泣き叫んでいた。
ショックで主人公は倒れ、姉の夢を見た。
夢の中の姉は無表情で「あの羽ばたきは、青い鳥が私のところに飛んでくる音じゃない。
私のところから飛び立っていく音なのよ。
ほら、もう一羽も残っていない。私の幸せがみんな飛んでいってしまったから、
私も飛んでいかなくては……」

悲鳴を上げて目を覚ますとそこは叔母の家で、主人公はベッドに横になっていた。
そばについていた叔母に「姉はずっと鳥の羽ばたきを聞いていた、幸せがみんな飛んでいってしまったから自分も飛んで行っちゃったんだ」と半ばパニック状態で訴えると、叔母は青ざめた。
実は主人公には兄がいた。
兄は小さい頃に「最近毎晩鳥の羽ばたく音が聞こえる」と言い出し、その少しあとに飛び降り自殺していたのだ。
主人公に少し眠るように伝えたあと、叔母は部屋を出て行く。

叔母は父親の葬儀の日のことを思い出していた。
葬儀の日、既に母親はおかしくなり始めていて、焦点の合わない目で「実は父親は天使だったのよ。すごいでしょう」などと言い出していた。
葬儀に父親の親族が一人もいないことを不審に思って確認すると、父親の親族は全員が既に他界、それも皆飛び降り自殺していた。

ベッドに横になる主人公は、鳥の羽ばたく音を聞いていた。
これは私の青い鳥が私から去っていく音だ。私の青い鳥は、全部で何羽いるのだろう。



167: 1/3 2014/06/28(土)16:30:28 ID:GblkEJbyI
松本清張「弱味」

都市開発課長の北沢は、不倫旅行で泊まった先の温泉宿で服を盗まれた。
残されたのは財布とワイシャツとネクタイ、妾のナイロンストッキングだけ。
既製服を買おうにも財布の中身は宿賃がせいぜい。
北沢は妾に与える金を、諸手当を誤魔化したりしてやっと工面しているのだ。
人目を避けたい北沢が妾の酒場勤めを止めさせておきながら十分な金を与えないので、妾もその母親も北沢を甲斐性なしと思い始めている。
追い詰められた北沢は妙案を思いついた。

翌朝、盗難があった事を番頭に伝え、実は宿帳には偽名を使った、連れは家内ではない。あんたも客商売なら察してくれるだろう、と警察への通報をやめさせ、長距離電話を申し込み市会議員の赤堀を呼び出した。
実は斯々然々、二人分の既製服を(この際贅沢は言えない)都合してもらいたい、と伝えると、赤堀は笑って快諾した。
私も男だ、お安い御用です。お任せください、課長さんにはお世話になっておりますからな。しかし課長さんもお若いですな。

赤堀は侠気が自慢で、特殊飲食店を経営しているので現金には困らない。
赤堀は夕方の列車で到着し、頭をお上げください、困った時はお互い様ではないですか、私だっていつ課長さんに助けていただく事になるかわかりませんからな、と豪傑笑い。
北沢は見えない縄が首に投げられたように思った。

北沢の住む市では大規模工事の計画があり、都市開発課長の北沢は立ち退き補償金の折衷で忙しい。
そんなある日、赤堀は北沢を一流料亭に誘い、案の定厄介な頼み事を持ち出した。



168: 2/3 2014/06/28(土)16:31:46 ID:GblkEJbyI
赤堀所有の工場が工事予定地に引っ掛かっているが、無届け建築なので立ち退き補償金を請求できない。
工場は休業中だが、私財をつぎ込んだので少しでも取り戻したい。できれば500万。課長さんのお力で何とかなりませんかね。
北沢は、首にかけられた見えない縄が絞まったような気がした。

赤堀は休業中だと言うが、工場は既に廃屋だった。
バラック小屋ひとつに500万とは随分吹っ掛けたが、半額に値切ってやる。しかし250万でも高すぎるではないか。
赤堀は暴力団とも繋がりがある。あの時借りを作ったのは失敗だったが、他に方法はなかった。
北沢はまた妙案を思いついた。市長が出張の今しかできない危うい手品である。

怠惰な北沢は珍しく自分で書類を作成した。
「環状道路工事に伴う排水工事設計変更による家屋移転費」についての、穴だらけの書類である。
助役は、また変更かね工事というのは大変だねえ、と呟いただけで決裁印を捺した。
次の市長戦に出馬するつもりの助役は、市長とは仲が悪い。
助役は選挙にむけて人気取りに余念がない、すなわち部下には甘いのだ。

赤堀から礼の電話があり、それから2ヶ月沙汰がなかったので、北沢は安堵した。
借りは返した、と思った矢先、赤堀は北沢に妾宅を押し付けた。もう赤堀名義で登記を済ませた新築である。
○○さん(妾の名前)を住まわせてあげてください、失礼ですが調べさせていただきましたよ。課長さんの事は何だって存じ上げております。と赤堀は呵呵大笑した。



169: 3/3 2014/06/28(土)16:33:24 ID:GblkEJbyI
妾宅は百姓家がまだ残る郊外の、わずか三間の瀟洒な家で、小さな庭がついている。
バラック小屋ひとつで得た250万のリベートなら安いくらいだ、しかも借地なら地代は俺の払いじゃないか、と北沢は思った。
妾と母親は手放しで喜び、北沢を拝まんばかりである。

北沢は新築祝いに赤堀を招かない訳にはいかなくなった。
当日の朝、妾宅に豪華な祝いの品が次々と運ばれた。
床の間に並べられたそれらを検分する北沢は、水引をかけられた奉書に赤堀のみならず札付きの悪徳土建屋二人分の名刺がべったりと貼り付けられているのを発見した。

赤堀は祝いの席に、「課長さんに敬意を表したい」というその二人を連れてきた。
ビールが次々と抜かれ、酒と料理が運ばれた。
妾は厚化粧でお酌した。

弱味を握られた。俺は収賄官吏だ。
北沢は三人の悪魔と酒盛りをしているように思った。



170: 1/2 2014/06/29(日)07:51:01 ID:NWjJF8O4k
心中天ノ浦島 栗本薫

未来ものSF。物語世界では、外宇宙まで開発が進んでいる。
ウラシマ効果※の影響もあり、宇宙飛行士(以下、スペースマン)と地上人のあいだには
深い溝と消極的な敵意が存在している。
※ウラシマ効果:亜光速で飛行しているロケット内での時間は遅れてしまうという現象が起きる。
そのため、外宇宙に飛び立って帰ってきたスペースマンにとって一年も経っていなくても、
地上では10年以上の時間が経っていたりする

主人公はスペースマンの青年。
最近はスペースマンはスペースマン、地上人は地上人で固まるようになっていて、
地球に帰ってきてもスペースマンたちはロケット基地から出ないことが多い。
しかし主人公は積極的に地上人の街に出ていった。
あるとき、幼児の集団が何やらはやし立てながら主人公の後をついてきた。
主人公が困っていると、小さい女の子アリスが「やめなさいよ。その人、困ってるでしょ?」と
幼児たちをたしなめた。

その後、主人公とアリスは友達になり、地上に戻ってくるたびに会うようになった。
ウラシマ効果のためアリスはあっという間に成長し、主人公と恋をして結婚した。
最初は二人はとても幸せだった。しかし中年になったアリスは
「主人公はいつまでも若いままなのに、私だけが年をとっていく」と悩み、離婚を切り出した。
主人公はアリスを愛していたし、アリスが自分より先に年老いていくのは最初から
わかっていたことだから、なんとかアリスの気を変えさせようとした。
しかし、アリスの決心は固かった。

アリスと離婚した主人公はしばらく地球から離れたくて、遥か遠い外宇宙への遠征を決めた。
戻ってくるまでに、主人公の主観時間においては2、3年程度だが、地球では数十年が
経っているはずだった。



171: 2/2 2014/06/29(日)07:51:40 ID:NWjJF8O4k
遠征が終わり、地球に戻ってきた主人公はバーで軽く一杯飲んでいた。
バーテンに話しかけられた主人公は、面倒だったのでそっけない態度をとった。
スペースマンである主人公にとって、主人公の取った態度は「ちょっと感じが悪い」程度だったが、
地上人にとっては許しがたい非礼だったようで、バーテンのみならず客たちまでもが
主人公に対して殺気立った。

主人公が対応に困っていると、バーに入ってきた少女が
「その人、スペースマンでしょ? 私たちのことよく知らないのよ。許してあげたら?」と、
とりなしてくれた。
困っているところを助けてくれた少女に、主人公はアリスを思い出した。

少女の名はクラリス。16歳。どこかアリスに似ていた。
遠征から帰ってきたばかりの主人公は数ヶ月の休暇をもらっており、その休暇を
クラリスと過ごすことに費やした。
主人公とクラリスは恋人になり、幸せな時間を過ごした。
そして主人公が「君はアリスに似ている」と言うたびに、クラリスはおかしそうに笑うのだった。

やがて休暇も終わりに近づき、主人公はクラリスにプロポーズすることにした。
「俺の家族になってくれないか」
そういうとクラリスは笑って
「あら、私たち実は最初っから家族なのよ」と答えた。
主人公が戸惑っていると、クラリスは笑いながら
「私、実は、アリスと主人公さんの間に生まれた娘なの。
アリスはあなたが地球から去った後に妊娠していることに気がついてひとりで私を産んだのよ。
なのに、何度も『アリスに似てる』っていうんだもん、おっかしかったわー。
親子なんだから似てて当然よねえ、パ・パ(ハアト」

「馬鹿を言うな。俺がアリスと別れて何十年経ったと思っている!」
「うん、そうそう、それでね、アリスは、えーとなんて言ったっけ、
この前ドラマで見たんだけどぉ…、そう、罪悪感! アリスはあなたに罪悪感を感じたのよ。
だから娘の私とあなたをどうしても会わせたかったの。

それで赤ん坊の私を、あなたが地球に戻ってきた時に私が16歳になるようにセットして
コールドスリープのポッドに入れたの。
初めて会った日、本当はロケット基地まで迎えに行って娘でーす、って自己紹介するはずだったわ。
でもちょうど好きなドラマをやっていたもんだから遅くなっちゃった。ごめんね?
でも、おかげでドラマチックな出会いができたね☆」

「それが本当なら、実の父娘で寝たことになる。どうしてそんなことをしたんだ!」
「えー?だって、本当の父親と寝るなんて、刺激的じゃーん」
激昂した主人公は無邪気に笑うクラリスを絞め殺し、その後自殺した。



174: 名無しさん@おーぷん 2014/06/30(月)03:47:16 ID:zITh5tQfn
A男は美術部所属の高校生。部室の窓からよく校庭を走るB子に、
そのスラリと伸びた足に見とれていた。
ある時A男は「がらくた屋」という店を見つけて、なんの気なしに中に入ってみた。
がらくた屋は古道具屋らしかった。

狐っぽい顔をした若い店主に「ここにはなんでもあるよ。何が欲しいの?」と
話しかけられたA男は「僕はお金がないんで…」と逃げの姿勢だった。
店主は「物々交換でもいいよ。これなんかいいな」と言って、A男のカバンの中から
B子宛のラブレターを見つけてさっと取り出す。
A男は真っ赤になって逃げ出し、店主は「君に合いそうなものを見つけておくからね~」と
A男の後ろ姿に声をかけた。

松葉杖を付いたB子が店に入ってきて、「ねえ、この店ってなんでもあるんでしょ? 
じゃあ、私に新しい足をちょうだいよ。ちゃんと動くやつ」と、小馬鹿にしたような
口調で言い出した。
しかし店主と話すうちに泣き出して「もう嫌なの。みんなに期待されていた陸上部の
ホープだったのに突然足が動かなくなって、でも誰も責めなくて、なのに私は家族や友達に
八つ当たりしてばかりで……」と訴えた。

店主は「新しい足をあげるから。ちゃんと動く、足の速いやつを。それでもう大丈夫だよ」と
言ってB子の手を引いて店の奥に連れて行き、B子の足を付け替えた。
新しい足は見た目は生身の足そのもので、体との継ぎ目も見えず、本物の足と同様に
動かすことができた。
代金として、B子の生身の足はがらくた屋に引き取られた。
最後に店主は「これはオマケ」と言って、A男のラブレターをB子に渡した。

数日後、B子は思い切ってA男に話しかけた。しかしA男はB子にろくに返事もせずに
歩み去る。
軽く憤慨しながら陸上部の練習に精を出すB子。そのB子の太もも、新しい足と生身の足の
つなぎ目に、赤い線が走った。

A男は暗い美術部室で、防腐液?につけられたB子の生身の足を幸せそうに見ている。



175: 1/2 2014/07/01(火)01:26:38 ID:MXBxtjfSR
蟲師シリーズ 「枕小路」 漆原友紀

【前提】
舞台は対象か昭和初期。物語世界では、「蟲」と呼ばれる妖怪のような生き物がいる。
ほとんどの蟲は霊感のある人間しか見ることができないが、蟲はそこかしこにいて
良くも悪くも人間に影響を及ぼしている。
蟲師とは、蟲絡みのトラブルを解決する仕事をしている人のことである。


主人公の研ぎ師Aは、海の近くの村で妻と幼い娘と共に暮らしている。
あるときからAは予知夢を見るようになった。
Aは夢で崖崩れを予知して村人を救ったり、水脈を見つけたりした。
村人たちはAに感謝して、沢山の贈り物をした。
Aは、贈り物のおかげで、研ぎ師の収入ではできない贅沢を妻子にさせてやれるのが嬉しかった。

Aの元に蟲師が現れ、「予知夢を見せているのはAに憑いている蟲だ」と告げる。
「時間が経つにつれ、どんどん予知夢を見る頻度が上がってくる。そして最後には夢に取り込まれて
二度と目覚めなくなる。予知夢を見る割合が10日に5回以上になったらこの薬を飲め。
予知夢を見る割合を減らしてくれる。しかし、この薬はそれ以上飲んだら毒になる。
飲みすぎてもいけない」
と言って薬を渡し、「一年後、また来る」と言って去っていった。

一年後に蟲師が村を訪れると、村は人気もなく廃墟と化していた。
慌ててAの家に行くと、Aは鬼気迫る顔つきで何があったか教えてくれた。

最初のうちは、Aも妻も薬を飲み忘れることのないように気をつけていた。
あるとき嵐があって海が荒れ、何人もの村人が死んだ。Aの娘もまた死んだ。
娘の亡骸をかき抱いて、Aは「何のための予知能力なんだ、こんな大事なことが
予知できなかったなんて」と嘆いた。
村人たちは「全くだ、今までさんざん贈り物をくれてやったのに肝心な時に役に立ちやしない」と
A夫婦を冷たく睨んだ。
それ以来、A夫婦は薬のことを気にしなくなった。



176: 2/2 2014/07/01(火)01:27:00 ID:MXBxtjfSR
ある日、Aはひどい悪夢を見た。
周りの人間にカビのような青い斑点ができて、そこから体が腐って崩れていくという夢だった。
真っ青な顔で目を覚ましたAに、妻が「どうしたの?」と声をかけた。
その妻の腕にカビのような青い斑点ができて、そこから体が腐って崩れ落ちた。
カビ(?)は主人公を中心として放射状に広がっていき、たちまち村は全滅した。
そしてAは自分が蟲師に騙されたことに気がついた。

Aは蟲師に詰め寄った。
「俺は予知夢を見ていたんじゃない。
俺の見た夢が現実に反映されていたんだ。どうして教えてくれなかった。」
蟲師は「この蟲を取り除く方法はない。そのため皆自殺してしまう。だから言えなかった」

蟲師が少しAから離れた時に、Aは服毒して自殺を図った。
蟲師は必死でAを看病し、「かならず蟲を取り除いてみせる。だから生きてくれ」と懇願した。

蟲師は医術の心得があったので、Aの容態はひとまずは落ち着いた。
眠るAの見た夢で、Aは自分の蟲が枕の中に巣食っていることに気づき、
蟲師もまたAの寝言からそれを察する。
目覚めたAは刀で枕に斬りかかる。蟲師はAを止めようとしたが、間に合わなかった。
Aが刀で枕を斬ったのと同時に、Aはまるで刀で斬られたかのような怪我をして、
激しく血を流しながら倒れた。

かつて日本人は一日の1/3の時間、頭を預ける枕に神秘性を見ていた。
枕という言葉の語源は「魂の座(くら)」である。
Aは自分の魂の座を斬ったため、自分も怪我を負ったのだ。

蟲師は応急手当した後、医者を呼んだ。蟲師の応急手当が良かったこともありAは助かった。
しかしAはメンヘラ化しており、時折わけもなく暴れた。そして数年後には発狂して死亡した。
死ぬまでの間、Aは2度と夢を見なかったという。



177: 1/2 2014/07/01(火)18:27:19 ID:ZuzmUFwyu
原作の新ルパン三世の「だんまり」という話。

そのタイトルの通り、話の中に出てくる登場人物には一切台詞はない。
話の内容はルパンの幼なじみが敵対する殺し屋一味となり、ルパンと戦うというもの。

ルパンは幼なじみであった男から果たし状を貰い、決闘の場である山奥で一人待っていた。
待ってる間、ルパンは幼なじみとの思い出を振り返っていた。

小学校低学年ぐらいの時、ルパンと幼なじみは決闘の場に似た山奥でよく遊んでいた。
そんな二人を見て、いつも楽しそうに笑う車椅子に乗ったお嬢様がいた。
二人はそんなお嬢様のことが好きだった。



178: 2/2 2014/07/01(火)18:49:34 ID:ZuzmUFwyu
それからしばらく時が経ち、ルパンは高校生になった。
ルパンはお嬢様にマジックを見せたり、楽しく話していたが、幼なじみはそれが少し気に食わずにいた。
幼なじみはほんの少しの嫉妬から、履いていた下駄をルパンへ蹴って飛ばした。
それにルパンは間一髪で避けたが、なんとお嬢様に当たってしまう。
車椅子のせいか、あまり体の自由の利かないお嬢様はそのまま崖から落ちてしまう。
幼なじみはそこから逃げ、ルパンはその背中を追いかけることはできなかった。

ここで回想は終わり、現在。
ルパンのもとに幼なじみがやってくる。

カラスの鳴き声を合図にルパンと幼なじみは行動に出た。
幼なじみは懐から拳銃、ルパンはかつて幼なじみが飛ばしたように、自分の靴を相手に飛ばす。

靴の先には刃物が付いており、それは幼なじみが銃を撃つより早く喉に突き刺さり、決着がついた。

最後にルパンは幼なじみが持っていた銃を空に向かって撃つ、が・・・「カチッ」

弾は入っていなかった。



187: 名無しさん@おーぷん 2014/07/03(木)05:05:07 ID:1GKA1pBeo
昔、世にも奇妙な物語で見た話

A教授は、アンチ超能力者で有名だ。
これまで何人もの自称超能力者たちと対決して、トリックを暴いてきた。
学生たちに「超能力にしか見えない手品」を披露したこともある。

A教授が大学の自室のデスクでうたた寝をしていると、突然後ろから首を絞められた。
A教授の抵抗も虚しく相手はA教授の首を絞め続け、A教授の体からは徐々に力が抜けていった。
そこで目が覚めた。襲われたと思ったのは、夢だったのだ。

ドアがノックされ、A教授が返事をすると見知らぬ若い男性(以下B)が部屋に入ってきた。
Bは「自分には予知能力がある。夢で見たことが本当に起こるのだ。
昨日、あなたと会う夢を見た。だから来た」と言い出した。
A教授は苦笑して「予知夢を見たんじゃなくて、あなたが夢で見たことを
なぞって行動しているんだよ」と応えたが、Bは頑固に「自分には予知能力がある」と
言い続けた。
教授は引き出しからひと組のトランプを出して、一番上のカードを裏のままでBに見せ、
「予知能力があるんなら、このカードが何なのかわかるはずだね?」というと、
Bはあっさり「クローバーの3です」と答えた。
カードをひっくり返すと、確かにクローバーの3だった。

A教授はそのあと7~8枚のカード当てをさせたが、Bはすべてを当てた。
本物の超能力としかおもえない状況に、A教授はこれまでの常識が覆されるのを
感じて青ざめた。
だが、何回目かのカード当てでBが「そのカードは分かりません」と答えると
余裕を取り戻した。
「なぜ分からないんだね」とA教授が聞くと、Bは「夢の中でも、あなたはそのカードを
ひっくり返しませんでしたから」と答えた。
そしてA教授の後ろに回り、A教授の首を絞めた。それはまるでBが訪れる直前の
悪夢の再現のようだった。
A教授の抵抗も虚しくBはA教授の首を絞め続け、A教授の体からは徐々に力が抜けていった。
そこで目が覚めた。
A教授は自室のデスクでうたた寝をしていて、室内にはA教授しかいなかった。

A教授は引き出しからトランプを取り出し、上の方のカード数枚をめくってみた。
一番上はクローバーの3。その後も、夢と全く同じカードが並んでいた。

その時ドアがノックされ、A教授が返事をすると来客が部屋に入ってきた。
穏やかな笑顔で室内に入ってきたのは、Bだった。



195: 名無しさん@おーぷん 2014/07/05(土)23:23:43 ID:TXUTJaNY5
タイトルは忘れた。栗本薫の短編。

主人公は人類初の外宇宙探索を成し遂げた宇宙飛行士だ。何年もかけて遠い惑星○○まで赴き、
そしてやっと地球の近くまで戻ってきた。
仲間たちと、「俺たちは地球に戻ったらヒーローだよな!」「きっと盛大な歓迎のパーティが
あるぜ!」とはしゃぎながら地球の管制塔と連絡をとったが、どうも反応が薄い。
あげく衛星軌道上で二日も待たされた。
やっと着陸許可が下りて地上に降り、ロケット基地内を誘導されて一室に行き、
必要な手続きを済ませた。しかしねぎらいの言葉はどこか空々しいし、パーティどころか
人と会わないようにされているようだ。

主人公たち宇宙飛行士は、「自然豊かな地でのんびり長期休暇を」と言われ、
滞在地などをすべて手配してもらって休暇に入った。もちろん費用は全て支払い済みである。
サービスのいいことに、若い美人までがついていた。ただ、何故か宇宙飛行士たちは
一人ずつバラバラの場所で休暇を取るようになっていた。

滞在した家にはテレビもなく新聞も来ない。電話もない。(当時ネットはなかった)
新聞が読みたいと言ったら美人は怒り出して喧嘩になり、あげく「私を愛してないの?!」と
まで言い出した。
「のんびりするのもいいけど、そろそろ退屈になってきた」と思っていたら、
宇宙飛行士仲間の一人Aが主人公を訪れた。何故かひどく顔色が悪い。

「俺たちが○○について引き返した直後、地球では画期的な発明がなされて
数日で○○へ行けるようになったんだ。俺達はもう過去の遺物なんだよ。
宇宙飛行士になるには、数日間ある訓練を受ければ済む。今では外宇宙探索は
そんなお手軽なもなんだ」
Aの話を聞いた主人公は静かに「俺もその訓練を受けてもう一度宇宙飛行士になる」と言った。
Aは悲しそうに「だめなんだよ。その訓練は18歳になるまでに受けないといけないんだ」

Aが去ったあと、主人公は呆然と立ち尽くしていた。自分たちは、数日で終わる宇宙飛行を
何年もかけて行ってドヤ顔していた哀れな過去の遺物だ。これからどうすればいいのか。
でも今まだ、何も知らないふりをしよう。そしてこの美しい地でのバカンスを楽しもう。




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「これ犯罪なのかよ」ってことを教えてくれ