439:本当にあった怖い名無し:2006/03/24(金) 05:57:31 ID:3fg8Dn3X0
以前、あるスレに投稿したものですが・・・

小学校のとき、担任だった教師。性格がとにかく悪かった。
自分の子供と俺たち生徒を比較して、私の子供は君達みたいな子には育てないだとか、
とにかく奴は自分の息子を溺愛し、俺たちと比較するのが好きな奴だった。

特に俺なんかは出来が悪くバカだったので、いつもいたぶられていた。
こんな問題も出来ないの、とか、とにかくいろいろ言われて頭に来ていた俺は、
教師の机の中身のものを滅茶苦茶にしてやろうと考えた。
(当時俺たちの小学校では、教室に教師の簡易机みたいなものがあった)

休み時間、その日は曇天にもかかわらず、殆どの奴は運動場に出かけたり、
別のクラスに言ったりで、残ってる奴は珍しくいなかった。
教師の机の引出しを開けた俺は、綺麗に整理されたノート、
カラーごとにきちんとまとめられたペンなどが目に入り、
とにかくこれを滅茶苦茶に荒らしていた。

ふと見ると、一番下のノートに、裏向きに写真が挟まっていた。
家族の写真だろう、と直感した俺は、この写真もパクってやるか、と写真をひっくり返した。
その写真に写っていたのは、担任と夫らしき人物、そして小学生ぐらいの子供。

猛烈に震える俺の手。
心臓の音が聞こえるようだった。
怖い話_教師の机


440:本当にあった怖い名無し:2006/03/24(金) 05:58:47 ID:3fg8Dn3X0
写真の子供の顔が、火であぶられていた。

黒ずんだ子供の顔。
焦った俺がノートを落とすと、 ノートの間から何枚も写真が出てきた。
どれも子供の顔だけが火であぶられていた。
はっと気配を感じて廊下側を見ると、廊下側のガラスの向こう。

すりガラスのせいで姿は見えなかったが、
直立姿勢で立っている影があった。

俺は担任と直感し、窓から飛び降りた。一階だったのが助かった。
そして俺は隠れてクラスを見ていた。
(教室側からは死角の、いい位置があったのだ)

誰もいない教室で、担任はマッチを使って写真をあぶり始めた。

そこまで見ると、俺は猛ダッシュで運動場に行き、友達と合流して遊んだ。
他の誰か(生徒)がイタズラをしたんだろう、という俺の考えは間違っていた。

怖いのは、今考えても、そんな事をする理由がわからないのだ。
夫婦の仲が極端に悪いとかで、
写真の中の「夫の顔」をあぶるならまだ分かる。
だがなぜ子供の顔なのか?あんなに自慢していたのに。

そしてあの時、もし俺の教室が2階や3階だったら――――

そう考えると、今でも寒気がする。


駄文スマソ。
小学校のときだから記憶があやふやな面もあるのだが、
幽霊よりも怖いものがあると知ったあの夏。



文藝2024年秋季号