2006年01月03日

Munich(ミュンヘン)

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ここ数年のNYで(あえてアメリカではなくNYで、と書きます。その理由は後ほど)最も存在感のある映画であろう「Munich」(ミューニック)を観てきました。

日本公開は数ヶ月後になるでしょうし、派手な宣伝がされるかどうかわかりません。(スピルバーグ監督ですが、あらゆる先入観抜きで観る必要ありです)
内容はアジア人、日本人には遠い世界の話です。 でも、世界は繋がっていて、日本人もそのリンクの中にあることを強く認識させられます。

9/11のテロ、アフガニスタン、イラク、ロシア、南北朝鮮等、政治/宗教による世界の分断/紛争/軋轢は数え切れないほど。 そのひとつにイスラエル/パレスチナ問題があります。 



先入観抜き、と書きましたが、「Jew」この単語にピンと来ない人は1972年、ミュンヘン・オリンピックでのテロに関するINFOをネットなどで調べて前準備をしていったほうがいいかもしれません。
それだけでなく、僕自身70年代の世界の流れ、政治的な反発などをあらためて見直さなければ、と思いました。 そうすることでわずかでも世界の中の日本、という母国の存在を再確認する必要があるだろうとも。


最初に「アメリカでなく、NYで最も存在感のある映画」と書きました。

何故か?

アメリカの経済を握っているのはJew(ユダヤ人)という事実、ご存知の方もいるでしょう。

あらゆるマイノリティーが自らのアイデンティティーを頑なに守りつつ、互いを尊重しあいながら微妙なバランスを保っているNew Yorkでも、Jewishコミュニティーの存在感はひときわ大きく、他民族とは相容れない世界観を持って暮らしています。
そして、おそらく相当数のJewがこの映画を観にいくことと思います。

ここで誤解を避けるために言っておかなければなりません。
僕にもJewの知り合いはいますが、深い付き合いはなく、僕の不勉強から彼らの歴史、世界観、現在のイスラエル状況などの知識は日本に暮らす皆さんとさほど変わりはありません。
ですから僕の言葉をJew認識の要素とはしないでください。

他民族、他文化への誤認識は先入観から始まるので。


さて、話を元に戻します。
NYに暮らしていれば、たとえばサブウェイなんかで両隣、向こうに座った3,4人がすべて違うナショナリティーなんてことも当たり前。
でもそれがNYそのものだったりする。

民族の誇りと意地がどよめきながら混在している。 そのうねりがNYのエネルギー。 でもNYの街は何も排他せずすべてを飲み込んだ後、新たな調和を提示する力がある。

アメリカの他の都市にはありえない、混在/混沌の上に成り立つバランス。
世界でもここだけなのかもしれませんね。

こんなNYですからこの映画が起こす波紋も大きく、生なましい。


そしてこの映画にはもうひとつ今の日本人に薄れている意識が強烈に織り込まれています。
それが「Familyを守る」という人間生活の根底を支えるもの。
核家族化してしまった日本では重視されなくなってきています。 でも世界の多くの国では、このFamilyへの意識が縦に横に広がって国家や民族の団結を支えている。
僕も年を経るにしたがってこの想いが強まってきているのを感じます。

「Munich」観てください。

PS: 70年代っぽい映像のかっこよさもあります。 正直、最初はそれに惹かれて行ったんですけどね、、、。 でも30分でそんなことは頭から吹っ飛んで、完全に没頭してました。


nywine at 23:19│Comments(1)TrackBack(1) ニューヨークな暮らし 3 

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1. Munich(映画)  [ クランキー猫’s ]   2006年01月09日 03:14
Munichを見た。スピルバーグ監督の新作。Reviewはこちら。3時間と長い映画だった。主演はハルクの俳優。ミュンヘンオリンピックのイスラエルチームのテロ殺害の物語。主演のEmotionalmeltdownはPainfultowatchという感じで、見ていられなかった。あれはOCD〜と叫びたかっ...

この記事へのコメント

1. Posted by ニューヨークブロガーズ   2006年01月05日 09:06
こんにちは、NY Bloggers'です。ブログリンク集に登録してくださり、ありがとうございます。 これからもニューヨークブロガーズと、情報サイトiSeeNY.comをよろしくお願いします。ご意見やご要望がありましたらお気軽にお寄せください。

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