2014年12月12日

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先日、ステインラガーラグビーアワードの発表がありました。試合を離れて、オールブラックス選手のタキシード姿もなかなかなものですね。パートナーや奥さんを従えて、試合では見れない姿が新鮮です。

各賞の受賞者は、SUPER RUGBY最優秀選手賞は、今年、日本から復帰したジェロームカイノ、マオリ最優秀選手賞はアーロンスミス、そして注目のKelvin R Tremain Player of the Year(NZ国内の最優秀選手賞)は、ブロディレタリックが受賞しました。ブロディレタリック、IRBの最優秀選手賞に続く2冠です。

New Zealand Rugby Age Grade Player of the Year

Damian McKenzie (Waikato)

Charles Monro Rugby Volunteer of the Year

Dean File (Horowhenua Kapiti)

New Zealand Rugby Referee of the Year

Glen Jackson

Heartland Championship Player of the Year

James Lash (Buller)

New Zealand Rugby Women's Sevens Player of the Year

Sarah Goss (Manawatu)

Richard Crawshaw Memorial Sevens Player of the Year

DJ Forbes (Counties Manukau)

Fans Try of the Year

Malakai Fekitoa; Sharks v Highlanders

NPC Player of the Year

Seta Tamanivalu (Taranaki)

Super Rugby Player of the Year

Jerome Kaino (Auckland)

Tom French Memorial Maori Player of the Year

Aaron Smith (Ngati Kahungunu)

New Zealand Rugby Women's Player of the Year

Rawinia Everitt (Auckland)

New Zealand Rugby Coach of the Year

Steve Hansen

Team of the Year

All Blacks

Outstanding Contribution to New Zealand Rugby

Dick Littlejohn (Bay of Plenty)

Kelvin R Tremain Player of the Year

Brodie Retallick (Bay of Plenty)

今年はブロディレタリックにとって飛躍の年でした。今やサムホワイトロックと共にオールブラックスの不動のロックとなったレタリックですが、意外にも若干23歳という若さです(すでにベテランの風格がありますね)。彼の持ち味は、なんといってもそのワークレイトの高さ。ブレイクダウンには必ずといっていいほど彼の姿があります。ラインアウトスキルはもちろん、ボールを持てば猛烈に前進し、スキあらばパスをほってトライに貢献する、、、。スーパープレーヤーです。

ブロディレタリックは、クライストチャーチの北部の町Broomfieldで生まれました。3人兄弟の真ん中で、兄弟は色々なことに競争しあいながら外で走り回る子たちだったと、彼の母親が語っていました。。父親がエンジニアをしていた関係で、小さいころから機械いじりが好きで、モーターバイクが趣味だったお父さんの影響で、特にモーターバイクいじりが好きだったそうです。そして将来は、兄弟たち同様エンジニアになるつもりで、実際に勉強もしていたそうです。

もちろんラグビーの血統もあり、叔父が元オールブラックスのプロップ・John Ashworthで、また父親が大のラグビー好きで、小さいことからラグビーに触れて育ち、カレッジはダニエルカーターの出身校・ラグビーの名門クライストチャーチボーイズハイスクールに進学しました。当初、厳しいフットネストレーニングがあまり好きではなかったために、ちょっと太めでさらに身長は2mという巨漢で、カレッジでは誰も彼をリフティングすることができなかったそうです。

2011年には、U20NZ代表に選ばれ、ジュニアワールドチャンピオンシップで優勝を果たします。ちなみに2011年のU20NZ代表は、金の卵の宝庫でした。ドミニクバード、サムケイン、スティーブンルアトゥア、ボーデンバレット、TJペレナラ、チャーリーピウタウ、フランシスサイリ、、、すでにオールブラックスデビューしている選手がこんなにもいます。また、リマソポアンガ、ブラッドシールド、ベンタメイフナ、ルークホワイトロック、アンスコムなど、SUPER RUGBYの主力となっている選手も多いです。

2011年高校卒業後、レタリックはITMカップのホークスベイに所属。次の年には、SUPER RUGBYのハリケーンズとチーフスからオファーをもらいます。レタリックがチーフスを選んだ理由は、ハリケーンズはワイダートレーニンググループの1人として彼を採用するという条件だったのに対し、チーフスは即戦力としてフルコントラクトを提示してきたことだったそうです。チーフスに先見の明があったということでしょう。レタリックのこの選択に間違いはなかったようで、彼はすぐにハミルトンが好きになったそうです。ハミルトンには親友のサムケインがいて、お互いに切磋琢磨する環境があり、さらに、婚約者との出会いもあり私生活も充実。そして、チーフスに所属した1年目に、大好きなバイク、、、それも50㏄を購入し、巨体のレタリックがハミルトンの町を疾走する姿は、ハミルトンではちょっとした笑いのネタになっていたようです。現在はベスパに乗ってトレーニングに通う日々だそうです。

チーフスに所属してから、レタリックは大きく変わります。大きく影響したのは、プロフェッショナルイズム。それまで、ランニングもフィットネスも大っ嫌いだったレタリック。今からは想像もつきませんが当時は本当にアンフィットだったそうです。しかし、プロフェッショナルに囲まれたトレーニング環境で、次第に意識が変化し、自然と体重が減りフィットネスがつくと共に、プレーがよくなり、試合も楽になる、、、、。その変化を実感し、「今まで嫌いだったフィットネストレーニングも楽しくなった」、そうです。

そして、さらに彼の飛躍の大きな影響力となったのは、オールブラックス。オールブラックスとして国を背負い戦う責任感や、「負けたくない。後悔したくない」という気持ちはオールブラックスの試合に出場するごとに大きくなっていったそうです。もともとの運動能力もありますが、この意識改革がレタリックの急成長の理由のようです。

オールブラックスデビューから僅か2年、先のRWC2011の時はまだジュニアワールドカップに出場していた選手が、急成長し次のRWCの主力選手となる、、、。レタリックに続く若手は誰でしょう。楽しみです。


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(11:07)

2014年12月08日

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2014年ラグビーシーズンが終了し、受賞式シーズンとなりました。まずは、IRBの年間受賞の発表があり、Team of the year:オールブラックス、Player of the year:オールブラックスのLOブロディレタリック、そしてCoach of the year:オールブラックスのハンセン監督と、ニュージーランド勢が3冠を獲得しました。2014年は総じていいシーズンだったということでしょうか。来年は待ちに待ったRWCです。この勢いでオールブラックス、史上初の2連覇を達成してほしいです。

それにしても、23歳のブロディレタリック、2012年のデビュー以来35キャップを稼ぎ、すでにオールブラックスにはなくてはならない存在です。いまやロックのサムホワイトロックと共に、世界最強のロックペアといわれています。ラインアウトスキルはもちろんですが、レタリックの持ち味は、彼のワークレートの高さ。ブレイクダウンでは激しく、そして、ボールを持ったらとにかく前進し続けるパワフルラン。当然の受賞です。

今年のIRBのPlayer of the yearのもう一人の候補者にウィングのジュリアンサベア(24歳)がいました。彼は2012年にオールブラックスデビューしているいわばブロディレタリックとは同期です。彼らのように2011年RWCを経験していない若い選手が確実に育っているのが嬉しいです。

ここ10年のIRB Player of the yearの受賞者は以下の通り。ブロディレタリックも、リッチーやカーターのように、これから受賞を重ねていってほしいです。

2013 – Kieran Read (New Zealand)
2012 – Dan Carter (New Zealand)
2011 – Thierry Dusautoir (France)
2010 – Richie McCaw (New Zealand)
2009 – Richie McCaw (New Zealand)
2008 – Shane Williams (Wales)
2007 – Bryan Habana (South Africa)
2006 – Richie McCaw (New Zealand)
2005 – Dan Carter (New Zealand)

ちなみにオールブラックスのTeam of the yearは5年連続、そして、ハンセン監督のCoach of the yearは3年連続だそうです。

IRBの授賞式の次は、12月11日にニュージーランド国内の受賞式があります。その2014 ステインラガーラグビーアワードの候補者が先日発表になりました。このステインラガーラグビーアワードは、エイジグレード、Heartland rugby、ITMカップ、SUPER RUGBY、マオリ、Sevens、女子、コーチ、レフリー、ボランティア、、、など、多方面の賞の授与があり、ニュージーランドラグビー界では非常に注目される受賞式です。そして、なんといっても目玉となるのは、Kelvin R Tremain Memorial Player of the Year (すべてひっくるめた最優秀選手賞です)。ニュージーランド国内の最優秀選手賞、、、。オールブラックスは世界ランキング1位ですから、この賞は世界でNo1のラグビー選手ということでしょうか。2011年はジェロームカイノ、2012年はリッチーマコウ、2013年はキアランリードが受賞しています。そして、今年の候補者は、リッチーマコウ、ブロディレタリック、アーロンスミス、、、。果たしてブロディレタリックの2連覇はあるでしょうか?

誰もが絶賛するブロディレタリックですが、人の評価はいろいろです。イングランドの新聞社Telegraph'sによる今年のラグビーワールドXVの人選がニュージーランドで話題となっています。受賞者は以下の通り。

Telegraph's 'World XV'
1 Joe Marler (England)
2. Agustin Creevy (Argentina)
3. Owen Franks (All Blacks)
4. Courtney Lawes (England)
5. Paul O'Connell (Ireland)
6. Jerome Kaino (All Blacks)
7. Chris Robshaw (England, capt)
8. Jamie Heaslip (Ireland)
9. Aaron Smith (All Blacks)
10. Johnny Sexton (Ireland)
11. Jonny May (England)
12. Jean de Villiers (South Africa)
13. Robbie Henshaw (Ireland)
14. Tommy Bowe (Ireland)
15. Willie Le Roux (South Africa)

ブラディレタリックも、リッチーマコウも、そして受賞したNo11 JohnnyMay(アイルランド)より2倍多くラインブレイクをしたジュリアンサベアも人選から漏れています。ラグビーって国が変われば評価も変わる、、、とつくづく実感しました。

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(08:36)

2014年11月27日

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先週末のウェールズ戦で今年のすべてのオールブラックスの試合が終了し、ニュージーランドは本格的なシーズンオフに入ります。とはいっても、来月からは、SUPER RUGBYのプレシーズントレーニングが本格的に始まりますし、セブンスも毎週末各地で大会が行われ、ラグビーシーズンに休みはないラグビー王国ニュージーランドですが、、、。

ウェールズ戦は34-16でオールブラックスが勝ちました。またもや7万人を超える観客、、、欧州で行われる来年のRWCは盛り上がりそうですね。それにしても、ウェールズ戦もスロースタートでした。怒涛の攻撃、荒々しいディフェンス、粘り強さ、、、ウェールズがすべての力を出してきましたので、前半はオールブラックスが苦戦を強いられました。ウェールズのラッシュディフェンスにミスを重ね、、、特に、リーグからユニオンへ華麗な転身を遂げたと思われていたソニビル、、、5つのターンオーバーにつながるハンドリングミスを犯しました。まだまだゲームタイムが必要なようです。

ウェールズ戦ハイライト>>http://tvnz.co.nz/rugby-news/highlights-all-blacks-v-wales-video-6157264

オールブラックスコーチ陣にとって、このウェールズのラッシュディフェンスは想定内だったのでしょう。それを見越してウェールズのディフェンスラインの裏にボールを蹴るという戦術をとっていましたが、前半はウェールズの勢いに押されなかなか思うような展開となりませんでした。3‐3の同点で控室に帰る際、イアンフォスターコーチが、後半はどのように立て直すか、、、という質問に、冷静に、「Play the full 80min (80分間戦うだけ)」と一言。当たり前の発言ですが、試合が終わってみると、深い意味があったと感じます。

元オールブラックスのジャスティンマーシャルが語っています。この試合でのウェールズとオールブラックスの違いは、、どんな条件下でも80分間絶対にパニックにならない精神力を持っているか、持っていないか、である、、、と。ラスト10分、立て続けにトライを取られウェールズは緊張の糸が切れたようでした。

また、試合後、ハンセン監督は語っています。「ウェールズのディフェンスは本当に素晴らしかった。前半は、ウェールズにプレッシャーを掛けられ劣勢となりまいした。しかし、ウェールズは我々にプレッシャーを掛け続けたことの代償を払わなくてはなりません。我々に80分間プレッシャーを掛け続けることは不可能です」。さすがにウェールズは後半疲れが見え、ハンセン監督はその時期を見逃さず、リザーブの選手を次々に導入しチームに新たな活力が生まれる。リザーブを投入しても変わらない戦力、、、時にはファーストXVさえも上回るほどのリザーブ陣がオールブラックスの最大の武器です。ハンセン監督は、「我々は常に23人で戦っている、、、」と。

来年のRWCを想定し乗り込んだ欧州遠征でしたが、オールブラックスは決してベストではありませんでした。どの試合も、オークランドでのオーストラリア戦のような完璧と称された試合内容とは程遠く、初戦のイングランド戦では、後半ダンコールズのシンビンで14名になったり、スコットランド戦でバックアップメンバー中心のチーム編成で、何やら攻撃がちぐはぐしていたり、、、ウェールズ戦ではミスが連発、、、もしかしたら負けるかも、、、という場面が何度もありました。それでも勝てた、、、ということが大切なようです。

RWCの決勝トーナメントでは1試合1試合が非常に大切ですが、、、RWCには魔物が住んでいます。試合は、チーム力だけでなく、審判、天候、グランド、観客、選手の体調、怪我人、、、様々なものに影響される、、、とハンセン監督は語っています。とにかく、選手の調子が悪かろうが、怪我人が出ようが、観客のブーイングが酷かろうが、大雨だろうが、、、、どんな試練の中でもどんな形でも勝たなければRWC2連覇はあり得ない、と。過去3回のRWC(1回はウェールズ代表コーチとして、2回はオールブラックスコーチとして)を経験しているハンセン監督はそのことを痛いほど味わってきています。ハンセン監督はこの遠征の勝利を「Ugly Win (醜い勝利)」と表現していますが、内容はどうであれとにかく勝つことができた。魔物が住むRWCのリハーサルとしては、この遠征は成功だったかもしれません。特に、5万人が最大規模のニュージーランドでは味あえない、8万人の観客の前のアウェイの試合は、いまや半数近くを占めるRWC未経験のオールブラックス選手達にとってはいい経験になったと思います。TVで見ていてもすごい観客の迫力でした。

もちろん、来年に向けての修正点が明確になったこと、また、チャーリーファウムイナ、ピウタウ、ジェレミートラッシュ、パトリックトゥイプロトゥなど、新しい人材の実力が証明されたことも大きな収穫となったようです。特に、遠征の途中からメンバーに加わったスレイドの存在は、コーチ陣に大きなインパクトを与えたのではないでしょうか。怪我のコリージェーンの代替として呼ばれたスレイドですが、今やファーストファイブ、ウィング、フルバック、ハーフバック、、、なんでもこなすユティリティとして最重要人材となっています。ウェールズ戦も後半出場してから、オールブラックスの攻撃の起点となり、また、ゴールキックが不安定だったバレットに代わりキッカーを務め、選手として安定感を見せました。一度は競争の激しいNo10 争いから没落したスレイドですが、ユティリティとして新境地を切り開き、さらNo10に関しても不安定な若手のバレットとクルーデンより安定感のあるスレイドがいいのでは、、、という声も聞かれます。。試合後ハンセン監督も絶賛で、このままケガさえなければRWCメンバーに入る可能性大とうわさされています。

今回の遠征で浮き彫りとなったRWCまでの不安材料は、ハーフバックとフッカーでしょうか。ハーフにはアーロンスミスがいますが、バックアップがいまいち定まりません。TJペレナラも浮き沈みがあり、ケーバーローは膝に爆弾を抱えています。今回、遠征メンバーに抜擢されたAugustine Puluはテストレベルか、、、という質問に?マークがついています。今のところ、怪我の少ないアーロンスミスが頑張っていますが、やはり、頼れる控えが必要です。そこで浮上したのが、来年からSUPER RUGBYに復帰するベテランのジミーコーワンとアンディエリス。本人たちはやる気満々のようですが、まさかのオールブラックス復帰はあるでしょうか。

そしてフッカーですが、ダンコールズが確実に実力をつけています。が、ハーフ同様控えが育っていません。いまだ、超ベテランのメアラムにベンチを任せている状況。Nathan Harrisは怪我で遠征の途中で帰国し、代わりに召集されたJames Parsonsはテストマッチレベルかどうか、判断がつきかねる様子。また、この遠征で、イングランド戦の後半でイエローカードをもらい、チームを崖っぷちに追い込んだダンコールズ、、、(これがオールブラックスの奮起のきっかけになりましたが、、、)。その後のウェールズ戦でも、危うくイエローをもらう場面もあり、審判から「短気」というレッテルを張られてしまったかもしれません。要注意人物になっていないことを祈ります。

これで今シーズンの全試合が終了です。来年は待ちに待ったRWCイヤーということで、2015年のラグビーシーズンが今から楽しみです。

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