宮崎県日向市立幸脇(さいわき)小学校の運動場に所有権を主張する男が、ミカンの苗木約130本を運動場に植えたとして逮捕された事件で、市は、学校敷地内に他人名義の土地がほかに2人分計3筆あることを少なくとも数年前から把握していながら、所有権移転登記をせずに放置していたことが分かった。

 不動産登記簿によると、問題の土地3筆はそれぞれ面積が664平方メートル、783平方メートル、257平方メートル。日向市の80歳代の男性が2筆、宮崎市の70歳代の男性が1筆の所有者になっている。

 2筆を所有する男性によると、親族から2006年に土地を相続。その後すぐに学校敷地内にあることを知り、市を所有者とするよう、市側に申し出た。市は「すぐ名義を変える」としたが、変更の手続きを取っていないという。

 男性側は過去、市に固定資産税を払っていた時期もあったという。男性は「土地は学校が長年、使い続けており、『学校の土地』と、私も納得している。早く名義を市に変更したい。なぜこんなに時間がかかるのか分からない」と話す。

 1筆の所有者となっている男性も取材に応じた。過去に固定資産税を支払ったことはなく、「支払う金が発生しなかったので、所有権のことはそのままにしていた」という。

 威力業務妨害容疑で逮捕された同市幸脇、無職福田究(きわむ)容疑者(59)の事件については、「市の対応にも問題があると思う。早いうちに処理しておけばよかったはず」と話していた。

 学校敷地内には、この2人の計3筆のほか、福田容疑者の父名義の1筆1447平方メートルを含め、3人分4筆計3151平方メートルが他人名義のままになっている。

 市教委は、1925年(大正14年)に岩脇村(現・日向市)が学校用地拡張のために地主5人から土地を購入したと主張。その中には、この3人の土地が含まれていると強調している。

 市教委は「なぜ他人名義のままなのか分からない。申し訳ない」と説明し、手続きを進める考えを示した。(江崎宰、甲斐也智)

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