2018年09月11日

聞き方の技術1(聞くことの意義と価値)

 前回までは、「傾聴の技術」として理論学習を行いました。今回からは日常生活における聞き方の技術を総花的に学習して参ります。

 日本人は、『話しベタ以上に聞きベタ』と、しみじみ思うことがあります。国会中継を見ていると、議員の寝ている光景がブラウン管に映し出されることがよくあります。その映像が世界に配信されているのでしたら、こんな恥ずかしいことはありません。議員に限らず、日本人には、相手が話しているのに平気で眠る人が実に多くいます。それに、隣りで寝ていても誰も注意もしません。おかしな国とつくづく思います。結局は『聞く』ということの意義や価値への認識が低いのでしょう。

 書店には、話し方に関するビジネス本があふれています。これでもか、これでもかと所狭しと並べまくります。私は話し方の講師。(最近では、勝手に『話し方職人』と思っています)それらの著者の大半と面識があります。いつだったか妻が言いました。「話し方の講師は、あなたを含めてみんなインチキ!?」と。当時の私は反論できませんでした。(いまでしたら、少なくとも自分については反論しますが)妻も私と同様に昔『話し方』を学んだ一人なのです。内情をよく知っています。「言っていることとやっていることが違う」と冷めた目で見ています。話が横道にそれました。書店では聞き方に関する本を探そうと思ったら大変です。なぜ、話し方だけスポットを浴びるのでしょうか。数回に亘って、聞き方に光をあてた配信をいたします。






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2018年09月02日

傾聴の技術12(まとめ)

 まとめとして双方に内面的変化をもたらす傾聴のメリットについて考察します。
【話し手の側】
1.批判への脅威が減少し、ゆとりやリラックス感が生まれる。
2.自己防衛の態度を捨てて心を開く。
3.気持ちを正確・素直に表現しようとする。
4.自分の話していることに自信を持つようになる。
5.聞き手の身になって話そうと心がける。

【聞き手の側】
1.真剣な関心、考え方の尊重、理解しようとする気持ちが伝わる。
2.より多くの情報が得られる。
3.人を受け入れようとする方向へ、自己変容する。
4.関心、興味の領域が拡がる。
5.コトバの奥にある意味、感情がよく見えてくる。


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2018年08月19日

傾聴の技術11(質問)

 質問には、(弔兇気譴深遡筺´開かれた質問の二つがあります。  答えやすいように、あるいはそれほど考えなくても答えられるように絞り込んだ問いが,任后「はい」や「いいえ」で簡単に答えられる問いや正解が一つで誰に聞いても同じ答えがかえってくるような問いがこれに当てはまります。クライエントの緊張をほぐすときや会話の導入時に有効です。
 すぐには答えられない(考えなければならない)あるいは正解が複数あるような問いが△任后カウンセリングでは、クライエントに考えや感情を語ってもらうために行なう質問です。クライエントの感情にスポットを当てる場合などに有効です。
 質問は有効に行なわないと尋問や誘導尋問のようになりがちですので注意しましょう。


o2558 at 10:00|PermalinkComments(0) 聞き方 | コミュニケーション

2018年07月08日

傾聴の技術10(意味への応答)

 「意味」とは本人が大切にしている人生上の価値観や信条などをいいます。従って抱えている「意味」は1人ひとり違います。「意味への応答」は、相手(クライエント)が語った言葉からその背景にある意味を聞いてクライエントの経験とのつながりを明確に言葉でフィードバックすることです。簡単受容のような単純な言葉のフィードバックとは違います。

 「高橋さんは研修講師として、現場に立つ事で感性を鈍らせない努力して来られたのですね。(意味)だから、現場にも立たずに口先だけ、理想だけのビジネス本を書き続ける人に批判的なんですね。(経験)」、などのように。
意味への応答が的確であれば、クライエントの心が把握できると同時に大きな信頼感を得ることができます。



o2558 at 14:55|PermalinkComments(0) 聞き方 | コミュニケーション

2018年06月19日

傾聴の技術9(事柄への対応)

 クライエントが発信した事柄(事実、出来事、状況)の中から的確なキーワードをとらえてクライエントに伝え返すことを「事柄への応答」といいます。
例1 「被災地の訪問はもう10回にもなるんです」
   「もう10回にも」
例2 「もちろん子どものことは優先順位1番で考えています」
   「優先順位の1番はお子さんのこと」

注1.クライエントの発信した言葉で短く伝え返す。
注2.単純なオーム返しではなく、クライエントが何をいいたいかの急所をはずさずに返していく。
注3.カウンセラーの準拠枠で評価したり、批判しない。



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2018年05月14日

傾聴の技術8(あいづち)

 前回配信の「うなずき」と同様、「あいづち」も簡単受容の一つです。「はい」「そうですか」「それで」「へー」「ふーん」「ほー」「はー」など、いろいろなバリエーションがあります。うなずきも、あいづちも、多様しすぎると会話の流れを阻害しますので注意が必要です。



o2558 at 10:30|PermalinkComments(0) 聞き方 | コミュニケーション

2018年05月01日

傾聴の技術7(うなずき)

 「うなずき=うなずく」行為は、相手の話している音声が聴こえているということを伝えるメーッセージ(信号)です。うなずかれると相手は聴こえている(あるいは聞いている)と安心します。相手の話す内容によってうなずき方も変わります。
ヽ擇靴は辰簗世襪は叩ΑΑΔΔ覆困は「浅く」「早く」
△弔蕕は辰箒譴靴は叩ΑΑΔΔ覆困は「深く」「遅く」 行ないます。
但し、うなずきがクセにならないように注意しましょう。


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2018年04月17日

傾聴の技術6(自己一致、一致)

 カウンセラーが専門家として、あるいは個人として仮面を付けていない姿を意味します。つまり、―秧茲乃兇蠅里覆せ僂乃錣襪海函´⊃深造乃錣襪海函´0戝廚靴討い襪海函平瓦亡兇犬燭海箸噺斉阿砲困譴ないこと)などがあげられます。ロジャーズは後に『透明であること』ということばを用いて、クライエントに対して自分自身を透明(嘘のない自分)にすること、と述べています。とても難しい課題です。


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2018年03月25日

傾聴の技術5(ロジャーズの共感)

 クライエント(来談者)の私的な世界を、あたかも自分自身の私的世界であるかのように感じる取ること=クライエントの怒りや恐れや混乱を、あたかも自分自身のものであるかのように感じること、しかし決して自分自身の怒りや恐れや混乱と混同しないこと、これを『共感』とロジャーズは述べています。したがって、ロジャーズが『共感』という場合は、正しくは『共感的理解』という過程を意味します。共感は「過程であって状態ではない」、ということを1975年の論文で発表した、といいます。


o2558 at 14:16|PermalinkComments(0) コミュニケーション | 聞き方

2018年03月04日

傾聴の技術4(禁欲とは)

 本項は私自身の学びを振り返りながら配信いたします。ゆっくりとお付き合いいただけましたら幸いです。

 ロジャーズは、受容について何も条件がないこと、と位置づけました。「私があなたを好きなのは、かくかくしかじかだから」という感情がないことという訳です。つまり、カウンセラーには、ある種のアスケーゼ(禁欲)とクライアント(相談者=来談者)を1人の人間としてまるごと受け取ることが要請される、ということなのだそうです。

 私はコンサルタントとして長年生きてきました。ですから、この禁欲が辛くて仕方がないのです。「禁欲」という言葉の響きは誤解を与えそうですが、非常に的を得た表現だと思うのです。ロジャーズの信奉者にはなれませんが、彼が何を言いたかったのか、に耳を傾けることは大切だと思うのです。ゆっくり、ゆっくりと本項を考えて参ります。


o2558 at 14:34|PermalinkComments(0) 聞き方 | コミュニケーション