さみしさの周波数

2008年07月27日

失はれる物語 乙一


目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立て、日日の想いを演奏で伝えることを思いつく。それは、永劫の囚人となった私の唯一の救いとなるが…。表題作のほか、「Calling You」「傷」など傑作短篇5作とリリカルな怪作「ボクの賢いパンツくん」、書き下ろし最新作「ウソカノ」の2作を初収録。(「BOOK」データベースより)

Calling You/
失はれる物語/
傷/
手を握る泥棒の物語/
しあわせは子猫のかたち/
ボクの賢いパンツくん/
マリアの指


つい最近に上の5作品は読んでいるので飛ばしました。

「マリアの指」は黒かったですね。それぞれの思いが交差して謎解きが始まり、最終的にはそうゆうことだったんだとちょっと驚きました。



バナ−


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o_oslot1118o_o at 01:04コメント(6)トラックバック(3) 

2008年05月24日

さみしさの周波数 乙一


「お前ら、いつか結婚するぜ」そんな未来を予言されたのは小学生のころ。それきり僕は彼女と眼を合わせることができなくなった。しかし、やりたいことが見つからず、高校を出ても迷走するばかりの僕にとって、彼女を思う時間だけが灯火になった…“未来予報”。ちょっとした金を盗むため、旅館の壁に穴を開けて手を入れた男は、とんでもないものを掴んでしまう“手を握る泥棒の物語”。他2篇を収録した、短編の名手・乙一の傑作集。(「BOOK」データベースより)


未来予報―あした、晴れればいい。/
「お前ら、いつか結婚するぜ」。
小学生時代にそんなこと言われたら意識しちゃいますよねぇ〜。そのためにずっと眼を見れなくなっちゃうのはいやですね。異性の幼馴染がいなかったから実際どんな気持ちなのかはわからないけど、大人になればそれほど意識しなくなるものでしょうが、大人になってこれからというときにですからね・・・。本当に空気のような存在だったのかも。

手を握る泥棒の物語/
面白かったなぁ〜。設定がいいし、なんでもない話なんだけど親子の関係についても上手く書かれていて楽しく読めました。しかし、簡単に泥棒になった感じに違和感が・・・。

フィルムの中の少女/
「怖い話特集で」と書いた作品だそうです。はじめは確かにホラー的な話ではありましたが、乙一さんの真骨頂ですかね。最後は暖かい感じで終わって。乙一作品を簡潔にあらわした一作ではないでしょうか。書かれ方がちょっと変わっていて読みにくかったかな(^^;)

失はれた物語/
つらいです。何もなくなってしまった自分。唯一感じるのが、右腕のひじから先だけ。最初から生きていること、生かされていることのに疑問を持って、生きているということはどうゆうことなのかを考える作品です。何のために人は生まれ死んでいくのか。重いテーマですね。



バナ−



o_oslot1118o_o at 12:30コメント(4)トラックバック(3) 
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