空を見上げて

桜の香り

昨日、3月3日はひなまつりでした

この年になると、そんなことはすっかり忘れていたのですが、
いつもいらしてくださる80代のお客様にかわいいケーキをいただいて、
いくつになっても女の子のお祭りなんだな… と嬉しくはしゃいでしまいました。



淡いさくら色のクリームに、中には桜餡がサンドされていて、
とても美味しく、4分の1をペロッといただきました。

見た目、味はもちろん、お伝えしたかったのは『香り』。
桜餅の甘くてやさしい、バニラの様な、杏仁の様な、いい香りでした

その香りの正体は「クマリン」という芳香成分です。
サクラはバラ科の植物で、バラはもちろん、
モモやウメも同じバラ科に属しています。
桜の木に近づいてもほとんどその香りがしないのは、
クマリンが糖と結合した配糖体として存在しているためで、
葉や花を採り、塩漬けにすると細胞が壊れ、糖が離れて、クマリンの香りがするのです。

クマリンには抗酸化作用や抗菌作用がありますが、経口使用すると肝毒性があるため、
食品添加物としては認められていません。
桜餅の葉も食べ過ぎはよくないですね。
更にクマリン誘導体としては、抗凝固剤のワーファリンが知られています。

そこで… 桜餅の香りがする精油があるのをご存知ですか?
『トンカビーンズ(トンカ豆)』といって、マメ科 Dipteryx odorata の種子から
溶剤抽出で得られる精油です。
クマリンを含んでいるので、桜餅の香りがして、桜香豆とも呼ばれます。
トンカ豆は、ブラジルやベネズエラなどアマゾンの熱帯林に自生し、
冬に熟した実が自然落下したものを2月から4月に収集します。
実は石製の道具でつぶし、果肉と種子に分けられます。
種子は茶色の種皮にアイボリーの胚乳から成り、プルーンの種に似ています。

実際私もトンカビーンズの精油を試したことはないのですが、
去年フランスの香料会社の方からいただいた
トンカビーンオーガニックバターのサンプルを今も大事に持っています。

IMG_6251このバターは、精油とは異なり溶剤を一切使用することなく、
種子を圧搾処理しただけの固形油脂です。
精油と同様にクマリンを0-6%含有しているので、
桜餅の甘い香りがします。
他には不飽和脂肪酸でオメガ6油であるリノレン酸やビタミンEを含んでいて、老化肌や乾燥肌、敏感肌にオススメだと伺いました。
いい香りがして、肌に良いなんて、これだけでもすぐに使えそうですよね。
湯煎にかければ簡単に液状になるので、何かに応用できないか・・・とひそかに考えています。
ちなみに、クマリン誘導体であるフロクマリン類などには光毒性があることが知られていますが、
クマリン自体には光毒性はないので、皮膚に使用しても問題はありません。

日本人が癒され、春を感じる香りが、
はるか熱帯の南アメリカで採れる植物とつながっているなんて・・・
なにか不思議な縁を感じます。

桜の季節も、もう間もなくやってきますね 





oacblogoacblog  at 10:41  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! イベント | 植物 

精油のポスター

 卒業の季節が近づくと、恒例の「精油ポスター」の課題提出がやってきます。
このブログでも何回かご紹介しているので、お気づきの方もいるかと・・・

IMG_6158実はこれらの作品は、教室内にしばらく展示されると共に、
卒業文集に載せられ、一生の記念?として残されます。
想い起こせば第1期生の将来の想いを綴った手作り冊子から始まり
第2期・第3期生のDVD動画、そして第4期生からphotobackの
小冊子になり、数えること8冊目の卒業文集を今まさに作成中です。
改めてOACの歴史を感じます・・・

学生達は試験を控え、課題提出や勉強に追われる中、
今年もなかなかの力作を作ってくれました。
個性溢れる作品の一部を精油と共に紹介します

IMG_6151ジュニパーベリー:Juniperus communis ヒノキ科
西洋杜松(ネズ)の木の濃紺の果実から精油が採れます。
浄化などにもよく使われ、セラピストには欠かせない精油。
このポスターの写真はアリゾナ州のセドナで撮影されたもの。
さすがにパワーを感じますね・・・。作品は、ハーブでも使用される
ジュニパーの実に、ビーズがデコってありとてもゴージャスです

IMG_6153ローマンカモミール:Anthemis nobilis キク科
青リンゴのような甘くて爽やかな香りで、人気の高い精油です。
可憐で小さな草花ながら、落ち着きのない子どもから
疲労困憊の大人まで、弱者を救い出してくれる、頼もしい精油。
まさにケアする人、看護師さん、ナイチンゲール、といったイメージ。そんなやさしさが溢れたポスターです

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バレリアン:Valeriana officinalis オミナエシ科
サプリメントとして不眠症や不安に対して、錠剤やカプセル剤、
ハーブティーとして飲用されることで知られています。
アロマとしての馴染みは低いのですが、
精油は甘くてまったりとした、大地の土のような香りがします。
眠りの森の美女を連想したこのポスターは、まさに深い眠りに
落ちていくような、神秘的なイメージをよく現しています。
西洋カノコソウの可憐な淡いピンクの花も切り絵のように
周りにちりばめてあり、なかなか手の込んだ作品です


20120223093755823_000920120223093755823_0010スイートオレンジ
:Citrus sinensis ミカン科
誰もが好きなダイダイ(みかん)の精油です。
寒い冬、家族みんなでコタツに入って
ミカンを囲む・・・
そんな温かさや幸福感を与えてくれる香りです。
作品は、ミカンの形をした↑を開くと、
←中身が出てきます。
フレッシュで暖かみがあって、元気が伝わりますね
少し古くなって、もぎたてのフレッシュな香りがしなくなったら、
肌に使うのはNG お台所の油汚れ落としにご使用下さい。

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フランキンセンス:Boswellia carterii カンラン科
乳香(にゅうこう)。樹木から分泌される樹脂です。
日本では仏様、お仏壇から白檀の香りを連想するように、
ヨーロッパでは神様から、フランキンセンスの香りを連想します。
また中東のお香は、熱したチャコルの上にフランキンセンスの樹脂を置き、煙を焚きます。チャコルに触れないよう、穴の開いた蓋付きの容器に入れられます。日本の香道に似ていますね。
呼吸を深め、気持ちを静め、瞑想状態のような
穏やかな気持ちにさせてくれる・・・
毎年ポスターでも人気の高い精油です。

まだまだ紹介したい精油がたくさんあるのですが、今年はこの辺で・・・
改めて、植物の持つメッセージや先人たちの教えを感じました。






oacblogoacblog  at 10:57  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! 精油  

初春・初雪・初旅

梅3
遅れながら・・・
あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします!


梅5梅4年末には蕾だった紅白の梅が
ここ数日で一気に開花し、
連休明けにはほぼ満開 
香りをお届けできないのが残念なくらい
甘い香りに包まれています 
梅1



→3日前

今年の初ブログはおめでたく紅白の梅から・・・初春をお届けしました!

例年のごとく、あっという間にお正月休みは過ぎ、気がつけば三連休も終わり
やっと今週から本格的な仕事始まりの方も多いのではないでしょうか?
皆さんはどんな新年を迎えられましたか?

私は成人の日に今年の初旅、初雪を体験しにほぼ日帰りで長野に行ってきました。
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前日、仕事を終えて新幹線で長野に
向かい、友人の車で北信の飯山市へ。
到着した夜中の気温は-8℃。夜は暗くてよくわかりませんでしたが、翌朝見ると家の横には膝より高く雪が・・
こんなにたくさんの雪を見たのは何(十?)年ぶりでしょうか・・・
連日一晩に25cmも降り積もる吹雪で、この日は久しぶりに晴れのお天気とのこと
一面真っ白な大地とすがすがしい青空に、心が洗われます 
朝から出かけた斑尾高原は、たくさんのスキーヤー、スノーボーダーでにぎわっていました。
もちろんスキー、スノボは無理ですが、少しだけスノーモービルを体験。
雪の中、風を切って走り回りました!
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その後、一路安曇野へ・・・
途中、山の中のかわいいパン屋さんに立ち寄りました。
開店直後の店内には、今まさに焼きあがったばかりの天然酵母を使ったパンがずらっと並び、どれにしようか迷うばかり・・・早速、車の中でほおばり・・
自家製の切り干し大根が入ったパンや
ブルーチーズを入れ込んだパンが絶品でした!

そして安曇野市に入り「白鳥湖」へ。湖といっても元は犀川(さいがわ)に造られた人工的な
ダム湖なのですが、いつしか白鳥たちが飛来し、30年ほど前から餌付けを行うようになり、
今期でもすでに700羽以上の白鳥が確認されていました。まさに「白鳥の湖」ですよね・・
美しく優雅な白鳥をこんなにもたくさん見られるなんて・・・感激でした
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そこで、興味深い習性を教えていただきました。
左の写真から→→ それぞれがゆっくりと羽を休めているのですが、
どこからか鳴き声が聞こえたかと思うと、それが大きくなり白鳥達が一箇所に集まり始めます。
そして皆が同じ方向を向いて列を作り出し、鳴き声は一層大きくなり・・(中央の写真)
まるで滑走路を走るように、群れを成して一斉に飛び立っていくのです。(右の写真)

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次にわさび田へ。脇を流れる蓼川・・
風車の中心は凍りついていましたが、
水の流れの美しいこと、清らかなこと・・
上の写真が、この旅の私のお気に入り
No.1ショットです

nagano11nagano12そしてわさび達の広大な田んぼ?
左は今年植えたばかりのわさび達。
それでもすでに苗で5ヶ月間も育てているそうです。
それから1年半かけて右のように
大きく、青々と成長し収穫。
常に綺麗な水を還流させ、夏は日差しを覆い、
想像していた以上に手間と時間をかけて育てられていました。

nagano13nagano14日も暮れて・・旅の締めくくりに
白馬のジャンプ台を訪れました。
頂上には長野五輪のマークが・・
行き交うのはほとんどが外国の方で
かわいらしいペンションも多いので、
ここはスイス?と思う雰囲気でした。

長野駅に向かう頃、景色は夕焼けからゆっくりと暗闇へ・・・
そんな中、目の前には大きく膨張したオレンジ色の満月が
何とも幻想的な光景でした。

年明け早々、寒さで身が引き締まりながらも、澄んだ空気の中で雄大な自然の景色を目にして、
大地のパワーを体一杯に溜め込むことができました。これでしばらく頑張れそうです!

長くなりましたが、最後に・・
2012年が皆さんにとって飛躍の年となりますように、願いを込めてこの映像をお届けします



oacblogoacblog  at 17:13  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! はじめに | 旅行