タイトル フローラル・フローラブ
ブランド SAGA PLANETS
原画 ほんたにかなえ、とらのすけ、 茉宮祈芹、有末つかさ、長浜めぐみ、 柚木ガオ(SD)
シナリオ 籐太、 砥石大樹、 御厨みくり、 龍岳来
OP floral Summer / flip side 予約特典サウンドトラック
コンプリートサウンドトラック
ED kissing me, kissing you / まめこ
Let there's be light / 中恵光城
コンプリートサウンドトラック
エロゲーム特典.comさん ErogameScapeさん




イラスト シナリオ 音楽 Hシーン 総合
75点 83点 80点 70点 78点





SAGA PLANETS最新作。ゆずソフトとパープルソフトウェアと同日発売という激戦区。
ディレクターに籘太氏を迎えシナリオに力を入れているのが見えている作品。
フローラル・フローラブ
どこがフローラルなのか
どこがフローラブなのか というかフローラブってなんなのか
序盤では分かりませんがどうなるのでしょうか


・イラスト
kano2
原画家はほんたにかなえさん、とらのすけさん、 茉宮祈芹さん、有末つかささんです。
ほんたにさんが美鳩夏乃と斉須莉久
とらのすけさんが朱鷺坂七緒
祈芹さんがアーデルハイトと碧衣愁
有末さんが椿姫こはね
だったはずです。

それぞれ特徴がある方々なので統一感はないですね。私は気にはなりませんが人によっては苦手かもしれません。
有名な方なので人気はとてもあるようですが、実は私にとってはあまりストライクな絵柄ではないのです。
艶々しすぎて抜きゲちっくというか、その割にむっちりしていないのでそそられるタイプでもないというか。感性なので言葉で表現するのは難しいですね。
あと制服のセンスが絶望的ですね、このブランドはもともとこんな感じらしいですが。

キャラのイラストの好みで言うと七緒>愁>こはね>夏乃>あーちゃん>莉久ってな具合です。

あとは立ち絵の差分の豊富さもいいですね。見ていて楽しめると思います。


・シナリオ
さてさて絵買いではないと上で書いたように今作を買う決め手となったのはOPを見て中々骨太な話になりそうだなと期待したからでした。籐太さんや 御厨さんは結構シリアスなストーリーを描きますしね。

私は体験版をプレイしていませんがおそらくハンスを捕えてあーちゃんが歌を披露するまでが一区切りかと思います。
この段階で
・教会を主とした学園自治組織とファンダメンタリストなどのクリスチャン系テロリストなどの現実的なキリスト教を主軸とした部分
・天使とギフトといったファンタジー要素を含んだ聖書的な部分
・斉須利成と火事などの主人公に関わる部分(一部夏乃お嬢様の過去も含む)
・ニンジャスキルを用いたアクション要素
といったものが展開されこれらの部分が大きく期待されました。

全ルート終わってお話としては伏線回収して綺麗にまとまったと思います。
ですがこの序章を終えた部分での風呂敷を見て私はこの風呂敷が更に広がってそして綺麗に折りたたまれて行くんだろうという期待をかけていましたが、結果を見るとここから大して広がることはなく綺麗に折りたたむためにこれから良い模様がありそうな部分を切ってしまっているな印象を受けました。


さて天使などのシリアスのお話としては別にエロゲなのでヒロインとの恋愛が描かれます。これは結構良かったと思います。
まずこのゲームの特徴ですが、征鷹は全てのルートでヒロインからの告白を受けて付き合うことを決意します。これが素晴らしいですね。
エロゲに限らずありがちなのが鈍感でヒロインの思いをすかしつづけていた主人公が突然ヒロインに告白するのが嫌いなのです。なんで突然好きになったの?なんでそんな積極的になったの?男から告白すべきということに囚われて今までのキャラをぶん投げる恋愛シーンと一線を画し、愛されることに臆病になっている主人公にヒロイン側から告白して主人公が愛に向き合い付き合うようになります。
こうして主人公が愛を通して成長していくシーンはいいものです。

テキストとしては///といった赤面の描写がちょっと鬱陶しいですね。特にこれはビジュアルノベルなので赤面してるかどうかは見ればわかりますという気持ちになります。


・音楽
OPは夏の爽やかさと夏乃お嬢様の一途さを描いた曲でこの物語の一端を表した曲となっております。
教会を一つの舞台にしてるだけに神聖さをイメージした曲をメインに耳に残るいい曲が多かったです。
個人的にはsplash summerと聖ガブリエレの栄光が好みです。
EDは通常がkissing me, kissing you。本当に普通のEDっぽい曲です。ザ・普通。この歌手さんはあまり知らないのですが高い部分の歌声がいまいち好きではないですね。
グランドエンドはLet there's be light 。映画のEDに用いられるような壮大な曲調です。最後にまたクリスチャンぽくなりましたね。そこそこ好きですが、この曲に合うような終わり方をしていて欲しかったとも思います。



・Hシーン
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Hシーンの体がちょっとのっぺりしていて私にはあまり合わなかったですね。その中でもこはねさんだけやたら塗りが違って淡い感じでこちらは好きでしたね。
あと愁さんは決してイラストとして上手というわけではないのですがとてもエロスを感じる仕上がりでした。シチュエーションなどが良かったのもあるのでしょう。


特殊性癖
・おもらし 愁
・足コキ アーデルハイト
・脇こき 莉久


・システム
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普通のADVです。選択肢を選んでいって個別ルートに進みます。
基本的には詰まるところはないでしょうがLaneのIDという機能がちょっと面倒です。

これは最初はLaneのIDは夏乃の分しか知らないのですがキャラをクリアするとそのIDを入手した状態になり初回では選べなかった選択肢が選べるようになるというものです。
なぜ最初からLaneのIDを入手しているのか、そのギミックはグランドエンドで明かされます。


このゲームには立ち絵モードが搭載されています。
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基本的に操作もしやすく並べやすいモードとなっています。
この作品の立ち絵モードの特徴やフレームやスタンプなども配置できることでしょうか。プリクラっぽい遊び方ができると言えるでしょう。
一方、不満点としては背景選択で昼、夜なども別個の背景と扱うせいで目的の背景にたどり着くまで結構クリックする必要があることです。



推奨順
籘太さんが言っているところですが
アーデルハイト→こはね→愁→七緒→夏乃→莉久の順が良いと思います。
重要なのは夏乃は最後でやっておく、愁もクリアしておくといったところでしょう。
理由としてはグランドエンドで愁がなぜサブヒロイン扱いなのかが明かされるのと、夏乃ルートはほぼ直接莉久ルートに繋がるお話だからです。


まとめ
とてもよく作られたシナリオでしたが序盤に散りばめられた要素がイマイチ伸びずに終わってしまったり、イチャラブでシリアスの流れがどうにもぶつ切れになってしまうなどどこか物足りない感じになってしまった印象です。
これだけ色々伏線を張って、引用などを含めて知識に裏打ちされたストーリーを用意するなどこれだけ力を入れたお話は中々見られないのでそこを賞賛したい反面、畳む部分こそうまかったものの中盤の組み立てに不満が残ってしまい最後にちょっと違和感が残ってしまったのが残念です。
まさに本編で沢城が利成へ下した評価そのままに。確かに力はあるし、節々に輝くところが見えるのに物語全体へ組み上げた時にどこか足りない、その持ったポテンシャル全てを読者にぶつけられていないもどかしさを感じました。今回絶賛することはできないけれど次には期待したくなるという評論ですね。
作中で利成はそのオーディションでロックをやめてしまいました。サガプラさんは次回作どうするのでしょうか、私はここで諦めては欲しくないと思います。
やって良かった作品ですが、やって満足できた作品ではない。90点以上叩き出せるポテンシャルを秘めながら佳作にやや足りない78点という点数にしたいと思います。







<以下ネタバレ>








・美鳩夏乃
kano
CG数 19枚(うちHCG 8枚)
まさたかどーん!な元気系ポジティブ女の子。あざといと言われますがでもこの元気さはやっぱり見てて楽しい。いい子なので同姓からも嫌われることはないと思います。
ルートでは共通でちょろっと出てきた深春お姉ちゃん含めた親族に反対をを受ける良家のご令嬢とそこら辺の若造の結婚というありがちな話ですが、なんだかんだ盛り上がりがあって面白かったと思います。

下の七緒との共通の話になるのですが、夏乃と七緒と征鷹の3人でデートに行き夏乃から告白するまでのシーンは私のお気に入りです。上でも触れましたがここで征鷹が二人のどちらかを好きになる過程を描けているからです。夏乃お嬢様を守ることしか興味がなく恋愛に興味がなさそうな征鷹が突然どちらかを選ぶのではなくまずデートしようからどちらかを選ぶのはとても自然な流れでした。こういう自然な流れが少ないのがそこらのエロゲなんだよな、これだからエロゲは地獄だぜフハハハファー

さて夏乃お嬢様を選んだ後は、莉久との能力に関わるような話や美鳩家にどうやって認めてもらうかという話をちょこちょこ出てきながら夏乃お嬢様とイチャラブしていきます。障害を乗り越えながら逢瀬を重ねるというのは王道ですがメリハリが効いてよかったです。お嬢様のあざとさがこういうシリアス混じりではむしろ安らぎを与えてくれます。
深春おばさんが征鷹を認めるために舞踏会で皆を認めさせなさいという課題を与えてくるのがひとつ目の壁ですね。この時に殺気うんぬんが出てきましたが最初のニンジャアクションが本当に鳴りを潜めてしまっていたのは残念です。
結果はテーブルマナーを完璧にこなすも裏で手を回されて多数決で負けてしまいます。正直地主の一族とはいえ立会人をつけるのを認めておきながらこうも露骨な手はどうかなーと思いましたね。結局最後に愁さんの怒りを買うハメになるわけですし。大人のずる賢さを描く上ではちょっと弱かったです。むしろ大人も精神面はみんな子供ってのを表していたのかもしれません。
その後に夏乃の代わりに七緒が舞踏会へと戻り二人で子供の頃に火事を起きた時と同じ"駆け落ち"をします。そして今度は自らのホームグラウンドである聖ガブリエレの教会で美鳩の面々を迎え撃ち夏乃を美鳩の主人にするという条件を元に深春も仲間につけて関係を認めてもらうことができたのでした。
ニンジャアビリティを持つ征鷹、教会として全国レベルのつながりを持つ愁さん、ベルクシュトラーセ公国皇女のアーデルハイトを敵に回すのは一地域の領主にしては正直バカな真似だったと思います。深春も正直美鳩家に愛想を尽かしていて夏乃以外じゃダメだこりゃと思っていたことでしょう。こういう古臭い家柄などのこだわりは魔女狩りの行われた中世感を見せたかったのかもと思います。

正直見返すとしょうもない喧嘩にも見えますが、一斉の大反撃をしかけて夏乃が三行半を突き付けたシーンの勢いはやはりスカッとしましたね。


この夏乃ルートではグランドエンディングへ直接繋がる重要な話題が多く出てきます。
利成に助けられていたが無傷なはずではなかったこと。
天使の羽根をみたのはギフトを受け取り利成に羽根を見たのかと勘違いしていたが、実は本当にその場に天使はいたこと(こはねさんの天使の羽根のCGはここのための伏線かなと思います)
ところで征鷹を助けるために運を失ったことを征鷹には伝えていないのになんで征鷹はああもお嬢様を助けようとしたのかちょっと不思議ではありますね。
また征鷹が地上の鎖を結ばなければ死んでしまうと分かっていた割にはいまいち征鷹に好きになってもらわなければならないという必死さが終わってみると薄かったのではないかと思います。
その分他の子と付き合うことになった時もすっぱり諦められたのも生き残るには誰かと付き合わなければならないことが分かっているからと納得できる部分もありますが。
結局夏乃お嬢様は征鷹が男として好きだから付きあおうとしたのか、そのままにしておいたら死んでしまうから付きあおうとしたのかという点が気になってしまうのでした。



・朱鷺坂七緒
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CG数 17枚(うちHCG 9枚)
私はあんたと違うから。ビジュアルだけで言えば私の一番のお気に入りのキャラクターですね。CVくすはらゆいさんというのもグッド。
七緒としては夏乃と征鷹との三角関係新しい父親である沢城と自身の夢についてが主軸の話ですかね。主人公側は自身の本当の出生について向き合う話になります。
このルートに限らず征鷹は父親である沢城を恨み続けますが、私としては沢城が離婚した理由を知るにどうみても母親の方が悪いと思うのでここでの征鷹の行動には?しかつかず感情移入は全くできませんでした。そもそも征鷹についてはひねくれすぎていて同意できる感情が少なくまたルートによって割りと性格が変わるので感情移入は難しいタイプの主人公だったと思います。
ただ恋愛となると捻くれた主人公と素直になれないヒロインという組み合わせが中々によいドラマになっていたと思います。親に捨てられた過去から純粋に人を愛することができない征鷹は七緒に告白されてもすぐに答えを出せず、一方七緒は親友である夏乃への遠慮から振られてしまっても構わないという気持ちになってしまいます。そしてすれ違いながらもお互いの好きという気持ちに素直になることができるようになるのでした。
この恋愛を通した成長物語は逆に伊織と沢城にお互いへの気持ちを素直に伝えるべきという説教につながっていくのが良かったですね。
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ごもっともです。はい。


さて七緒の夢についてなんですが私はお母さんが基本的に正論だと思っています。オトナになってしまったからでしょうか。大学へ行けというアドバイスは実にその通りだと思います。お菓子作りなんて言ってはなんですが専門学校でやるようなことはほとんどないと思いますしね。
もし一生キッチンのバイトでいいというならそれでいいでしょう。母のすねを齧りながら道楽でお菓子を作りたいというならそれでいいでしょう。
ただ職業として自らも食べていく手段としてお菓子屋さんを営んでいきたいと考えるならば大学へ行き経営のいろはを学ぶのは正しいです。
帳簿もつけれずにお菓子屋さんは出来ません。銀行からお金を借りてお店を立てて仕入れをしてとやるべきことは多いです。お菓子を作る、接客をするなんてのは一部に過ぎません。おいしいお菓子をただ作るだけではだめで採算もとれるようにしなくてはいけません。子供の笑顔を見たいというなら尚更販売価格は一つの足かせとなるでしょう。
ここいらについてはエンディングで征鷹に任せようかしらなどという台詞が出てくるなど意識がないことはないようですが、まだまだ夢見る少女に過ぎません。これから1つずつ夢から醒めていくことでしょう。その中でも夢を見続けることができるかそれが七緒のアフターストーリーですかね。
私がしたいのは儲かる店ではないと言っていました。当然百万長者にならなくてもいいという意味でしょうが赤字では店を続けることは出来ません。子供に夢を見せるという仕事は夢を見せ続けなくてはいけないという義務もある。笑顔にした分だけ閉店すれば悲しませることになる。そういった責任もこれから知っていくことでしょう。

このお話でグランドエンディングへのヒントは沢城がプロデューサーとして利成をオーディションで審査していたことが明らかになります。歌を歌い続けるも成功しなかった利成、結局このオーディションでもパッとせず落ちてしまいここで一旦曲をやめて俺にしかできないことをすると告げていたことがわかります。俺にしかできないこととは何なのか…という想像を掻き立てられる話でした。まあ中身は大したことなかったんですが。
そして七緒ルートでは明確に莉久が七緒に見えないこととと結ばれた後に消えることが描写されます。これが後につながります。


nanao1
声の調子を整えています。 ダバダー
OPで見ててこのシーンはドレスかとおもったらパジャマだったという、寝る前にどんだけおしゃれしてるんでしょうか。



・アーデルハイト
arderheit
CG数 16枚(うちHCG 8枚)
ニンジャ?ユーアーニンジャ?なベルクシュトラーセのお姫様。母国語はドイツ語ではないのかというのは征鷹も散々突っ込んでいるのでご愛嬌。
この子のルートはギャグ色が強く読んでいてそこそこ楽しめると思います。
ニンジャ絡みのネタは大体面白いですね、聖書朗読委員会のお手伝いで落書き班を捕まえるシーンは関心しました。

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申し訳ないが唐突な氷菓はNG

シナリオとしてはあーちゃんが王位継承権を辞退するために王位と無関係な人間と結婚することとなり相手として征鷹を選んで告白してきます。上の場合よろしく答えを保留してしまう征鷹ですがなんやかんやあって告白を受けることとなって後はイチャイチャです。
イチャイチャ後は最後にもう一山シリアスが。婚約の際に騎士号を受勲することになるのですがその受勲式兼婚約式でファンダメンタリストに再び襲われます、その際にあーちゃんが再び歌を歌いテロリストを黙らしてエンディングってな感じです。
エンディングに入る寸前がやたらあっさりしているのが特徴でした。もうちょいカタルシスみたいなのが欲しかったかも。

またあーちゃんのお母さんが利成の幼なじみであり、このルートではその絡みで利成に関する情報が開示されます。自前でCDを作っていてそれが倉庫に残っていたこと。あーちゃんが口ずさむ利成の歌が天使を指していたことなどですね。

melon
ところでこれ、普通メロンアイスの色は緑じゃなくてオレンジ色だと思います。メロンの緑は皮です



・椿姫こはね
kiwami
CG数 17枚(うちHCG 8枚)
こはねさんの100割は優しさで出来ていますな大聖母様。本当に癒やされますね、ああいつまでも甘えていたいの極みですね。キワミアッーもメッの極みとかそこに極みつけるんだってのがいちいちかわいい。
シリアスは薄く基本的にはイチャラブしっぱなしです。そもそもなんでこはねさん征鷹のこと好きになったんでしょうね。聖女を目指していたということでアガペーと恋愛が~って話にはなりそうでなりませんでした。
そんな中微妙にあったシリアスがモーセがいなくなる事件です。モーセは征鷹のアパートの近くで育児放棄された少女を介護していたのでした。そしてこの時にこはねさんも育児放棄されモーセに助けられその後修道院に預けられた少女ということが判明します。
征鷹とこはねは似たような境遇にあり、その中で征鷹は利成に助けられるまでどす黒い感情を持ち、一方こはねさんは愁さんのもと純白の天使という対称的な存在になっていたのでした。

さてこはねさんルートのグランドエンディングに繋がるお話は実は利成はこはねがいた修道院にボランティアとして曲を歌いに来ていたとことが明かされます。そしてその院長と何やら話をしていたシーンが回想されて終わります。

このルートはこはねさんのたわわおっぱいと聖母のような優しさを楽しめばよいと思いますはい。






・莉久(リキエル)
rikiel
CG数 10枚(うちHCG 4枚)
まあ大体想像はついていると思いますが実は莉久は天使様で焼け焦げた征鷹を救っていたのでした。
この子のルートがグランドエンドとなります。
このリキエルというのは魔女狩りの時代に地上に使わされなんと魔女狩りにあい火炙りにされてしまいます。肉体が消えた後も天に還ることはできず人に憑いて地上を放蕩していたのでした。
ここで魔女狩りという久々なキリスト教ワードが出てきましたね。

そしてなんやかんやあって利成に憑きます。このなんやかんやは結局明かされぬままでした。
そして利成が征鷹に希望を見出し火事の現場から連れだした後にその希望の先を知るために焼け焦げた征鷹を救済したのでした。
この代償として夏乃は全ての運を失います。これがいつもトラブルに合う夏乃お嬢様の体質の正体です。
そしてそれだけでは足りずにリキエルは天使としての能力を失います、そして神の使いであるエルの名を捨て莉久として征鷹のそばにずっといたのでした。
更にこの能力の喪失をもってしても征鷹を完全に救済はできず、数年経てば力は尽き征鷹は再び死の運命に見舞われることになります。
そこでちょっぴり残っている天使の力を使って紡いだのが"地上の鎖"です。お互いに必要とすることで鎖が繋がれ征鷹は天に召されることはなくなるという仕組み。まずは柳蔵と鎖を結び、そして柳蔵が死ぬまでに別の誰かと鎖を結び直す必要があります。その候補が今回のヒロインなのです。
そしてこの鎖は実は征鷹と莉久をも繋いでいたのでした。天使の力を失った莉久はこの鎖がなければ消滅してしまうのです。
各ヒロインのルートでは莉久によって与えられたギフトを使うことをやめてしまいます。すなわちもう莉久を必要としなくなり莉久との鎖がなくなり莉久はいなくなっていたのです。一方愁さんエンドではギフトを使い続けるため莉久はいなくなりません、すなわちサブヒロイン扱いとなっていたのです。
そして各ルートで渡された羽のストラップをグランドエンドが集まっています。これは莉久が各ルートのエンディングを可能性として具現化させたものでこれで簡易的な地上の鎖を形成し一つあたり1日の延命が可能ということでした。

以上が各ルートに仕込まれたギミックです。
ちなみにLaneのIDが各エンドを見た後に開放されるのもそれぞれの可能性が最初に集まってきているということです。ストラップと同様IDも強くてニューゲームされていたということなんですね。このIDイベントでは莉久が出てくることが多かったのもそれを表していたのでしょう。


さてさて羽根の記憶を引っ張りだすことで強くてニューゲームが出来た主人公は莉久を恋人として選びます。そして各ルートの記憶を使って各ヒロインのトラブルを解決していきます。そのたびにそのヒロインと結ばれる可能性が消滅して羽根は莉久に戻っていきます。
そして柳蔵が息絶えようとしている中、なんとか二人共生き残る方法を追いかけますが見つからずに共に消滅しようとしますが柳蔵は天啓を覆して1日生き残ります。
この1日を使って皆を集めて解決策を最後の最後まで探すことになるのですが、莉久は一人征鷹を生き残らせる手段に出ます。本来征鷹が死ぬはずの天啓を早め自分が身代わりとなって死ぬことでした。しかしそれすらも征鷹が莉久が助け出して覆され莉久は地上の存在となり二人共生き残ってハッピーエンド。
というのがグランドエンディングです。

各ルートに散りばめられた伏線をちょっと曖昧な部分もありますが回収、明らかにしていく様はなんだかんだ面白かったです。
何故二人生き残れたのかは結局明らかになりません。
征鷹は皆との絆が地上の鎖となって自分の死の運命が消えたからではないかと想像します。確かにそもそも柳蔵と地上の鎖が結べた以上、鎖を結ぶのは男女の恋愛である必要ではないのだからあり得る話です。
一方、莉久は自分が天啓を利用して征鷹を生き残らせようとしたために天使を追放され人間になったために人として征鷹と地上の鎖が結べるようになっただめだと主張します。すなわち自分こそが征鷹を繋ぐ愛だと言っているのですね。
どちらも正しいようですが結局は真実は分からず、幸せな二人がいるということでいいじゃないかというエンドです。私はこの終わり方は気に入っています。
そもそも神がリキエルを遣わせた理由も、人に憑くのを辞めて天に召されようとしたリキエルが何故利成に再び憑くことになったのかも明らかになっていないので理屈よりも美しさを優先でいいんじゃないかと思います。


ところで最後の火事からの脱出はニンジャならとっても容易いと思いました。窓が頑丈ならスリケンで壊せるし、2階から飛び降りた時布団なくても余裕でしょ君、暴走する車ジャンプして避けてたじゃんね。
nazoriku
このシーンも七緒は莉久に気づかないはずなので何に反応したのかは謎のままです。

キャラ的なところで言うと莉久はわがままな妹でしたがリキエルを見ると大分真面目な天使なように見えますのでグランドエンドで見ると二人のギャップに"本当に同一人物なのか?"という気になるのが莉久にイマイチ没頭できなかった、というかキャラがとても薄っぺらく感じてしまい残念でした。もしかしたら天使の力を失ったことでより人間らしくなったと好意的に解釈できなくもないですがそれなら説明が欲しい、個人的にはキャラに没入するためにどちらかに統一して欲しかったですね。





・碧衣愁
suu
CG数 9枚(うちHCG 4枚)
シスターお姉さん。こういうお姉さんがお酒でgdgdになって甘えてくるシーン大好きです、はい。
このルートの征鷹は他ルートとくらべて大きくキャラが変わり、わがままをゴリ押して愁さんに甘えに行きます。
その押しに負けて愁さんは神に捧げた心とか体を許してしまいます。ビバ☆背徳。
それがバレて司祭にお叱りを受け修道院に閉じ込められそうになりますが、なんやかんやで許してもらえます。
勿論それで反省することはなくニンジャスキルを使いバレずに征鷹は逢瀬を重ね、愁さんは神を欺きシスターを続けながら男との愛を重ねていくのでした。

このルートは人によってはとても不評です。なぜなら愁さんは神と征鷹でどちらを選ぶでもなく、シスターを続けたまま恋人でもあり続けたからです。ですがね、シスターがシスターやめちゃったらエロス激減ですよ。神の前でエロいことするからシスターキャラは輝くのですよ。という抜きゲープレイヤーとしてはきっちりシスターを活かしたエロゲでこのルートは大満足です。

それにしても愁さんのおっぱいは眼福ですだ。上のCGとかこれ服の柄もあって完全にメロンですよ、メロン。安心ですメロンです。




・美鳩深春
miharu
夏乃の叔母さん。これで39歳てマジですか、全然可愛すぎて反則ですよ。しかしながら本編中で立ちはだかるラスボスっぷりはやはりそれぐらいの年齡の貫禄は持ってました。

上で書いたように夏乃ルートのラスボスになります。征鷹が夏乃との中を認めてもらおうとする時に力を証明してみなさいと壁になります。しかしながら美鳩家は全員敵みたいなものなのであえて前線に立つことで一筋の道を残してくれたとも言えます。とはいってもやはり夏乃と結ばれようとするたびに邪魔をしてくる様は憎たらしかったです。最後には利害が一致して味方してくれるのですが良い敵役として描かれていました。
この描写はシリアスものとしてよかったなあと思います。

さてグランドエンディングへのつながりとしてこの人は利成と同級生であり利成のバンド、リキエルのおっかけをしていた過去がありました。
莉久ルートでは利成のCDと引き換えに協力を得ます。その際のロックへの造詣の深さは意外で笑ってしまいました。またこの時、征鷹の俺を恨まなかったのかに対する"あなたなんてどうでもいい"というのはストーリーの一端を表す台詞だったと思います。征鷹は利成に対して色んなものを背負うとしていましたが、利成を大切に思っていた人間からすれば征鷹ごときが代わりにはならないし、征鷹ごときにその思いの一端を向ける意味もなかったのです。
ストーリーを通して空回りが多かった征鷹はまだここでもから回っているのでした。





・斉須利成
toshinari
本作のキーマンとなる征鷹の命の恩人
生まれた時にリキエルにとり憑かれリキエルと共に人生を歩みます。
ロックバンドのギターを担当し、"リキエル"というバンドに所属していましたが売れることはなく解散。一人続けるも売れることなくバイト先のスタジオも潰れてしまい路上で演奏をしたところで征鷹を見つけ気にかけ火事の中助け出します。
夏乃の不運属性のこともあったのでこの利成の不運も天使が関わっているものかと思いましたが全然関係なかったようです。ここまで周りに絶賛されながらデビューすら出来ないというのはなんとも納得のいかない感じではありますが。
この人物の関わりのあった柳蔵、深春、あーちゃん、あーちゃん母の影響を征鷹は受けていくわけですね。

重要人物な割にお人よしという以外いまいち性格に印象がありません。
征鷹もそうですがギフトを持っている割にそれに苦労している描写があまりないからでしょうか。
ヒロインである莉久に対して製作者は気を使ったのでしょうか?リキエルに対する感情もあまり描かれていなかったので今の状況をどう感じているのかが分かりませんでしたね。

最後は真っ黒な羽根に包まれた征鷹に一つの希望を見出し気にかけて、火事の中から救い出します。
黒い羽根の固まりを魔女狩りを重ねたのでしょうか?真っ黒の羽根の中にも白い希望の羽根はある、パンドラの箱みたいなもんですかね。兎にも角にもリキエルにこの世に絶望しないで欲しいということを征鷹を通じて伝えたかったのではないかと思います。


・モーセ
mose

カトリックの祭服のような恰好をしているげっ歯類。征鷹との絡みは結構面白い。
こはねにとっては命の恩人であるがこの謎モモンガはどこから来たのか、何者か、どこへ行くのは誰にも分からない。




・まとめ
タイトルのフローラブすなわち移ろう愛ということで各ルートで違うキャラとの愛が最終的にりくルートに集まってくることを表していたのですね。
一方、フローラルな要素は最後まで見当たらぬままでした。なんとも期待とは間逆な結果で終わってしまいました。花の名前なんてほとんど出てきませんでしたねえ、薔薇ぐらいでしょうか。
期待していた方向に伸びなかったもののお話がしっかりしていたのは良かったです。ただそれぞれのキャラの相関がうまくとれていなかった分厚みを感じなかったのかなと思います。

そう言えばギフトの継承だとか天使だとか動物が重要な役割を果たす当たりちょっとグリーンマイルっぽいとこありましたね。