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他方ケインズ経済学の側でも新しい古典派に対応した動きが見られた。ニュー・ケインジアンのマクロ経済学は新しい古典派のミクロ的な前提条件を受容し、ケインズ経済学にミクロ的な基礎を与えようと新しいモデルを構築してきた。またそれに伴い時間を通じて最適化を図るという意味での合理性を仮定するために、合理的期待仮説をも受け入れた。ニュー・ケインジアンも新しい古典派と同様に経済主体の期待の果たす役割を強調している。その上で名目価格の粘着性などアメリカ・ケインジアンを特徴付ける要素をモデルに盛り込んでいる。
その1つの例としてサーチ理論を応用した協調の失敗のモデル化が挙げられる。サーチ理論とは売り手と買い手がそれぞれ取引相手を探し、首尾よく取引相手を見つけることが出来たならば直接相対取引する行動をモデル化したものである。裏を返せば取引相手が見つからなければ取引は成立しない。サーチ理論は、売り手と買い手が一堂に会し価格をシグナルに取引を行うワルラス的な市場環境とは全く異なる取引環境をモデル化している。ワルラス的な市場では経済主体は価格を通じてしか接触しないからである。このモデルでは産出量の異なる複数の均衡が出現する。高産出の均衡は好況に、低産出の均衡は不況に対応する。どの均衡が実現するかはサーチ活動の見通しについて経済主体が抱く期待に左右される。すなわち取引が成立する可能性が高いと予測すれば高産出の、可能性が低いと予測すれば低産出の均衡が実現する。
このようにニュー・ケインジアンは新しい古典派と異なりワルラス的な市場と異なる取引環境をモデル化しながらも、経済主体の期待を重視する点で新しい古典派と共通点を持っている。

参照元:Wikipedia「マクロ経済学