「結論ありき」の非専門家ブログが社会を混乱させている:世界三大不正STAP事件の正しい理解を社会に広める会 というブログがあります。
 専門家と称する匿名の現役研究者の方を中心に、複数の管理人によって運営されているサイトで、STAP細胞問題について科学的に正しい理解を広めることを目的としているそうですが、更新される記事群を見る限り科学的な正確さは二の次にして、小保方晴子さんを応援する人達や小保方さんの悪口を言い合う場となっているようです。
http://blog.livedoor.jp/peter_cetera/archives/9676749.html

 こういうのでは話になりませんが、科学的に正しい理解ということ自体は大切なことで、STAP細胞問題に関する間違った情報が広がることを危惧する科学者が「正しい理解」を啓蒙する為に書いたものとしては、
ハーバービジネスというネットメディアに『いまだ根強い「本当はSTAP細胞はあった!」説がやっぱりおかしいこれだけの理由』という記事が9月の末頃に出ていました。

クマムシ博士として有名な堀川大樹氏が書いたこの記事は、「ドイツでSTAP細胞作製に成功!」という噂が流れていたことに対して、現役研究者の方が書かれた大変真摯な内容だと思いますが、これも大事なところで誤解されている部分があり、ソースをきちんと読み込まずに堀川氏の中に形成された、実体のはっきりしないイメージに対する反論記事となっていました。
参考:「科学リテラシーとメディアリテラシー


 有志の会でも、研究者だという方からのコメントを頂くことも多く、一般の人達の理解不足を補正して頂くことも多々ありますが、中には肝心なところで不確かな根拠に基づき逆に間違った情報を事実であるかのごとく話す人もいます。
 情報は受け取る側のリテラシーも重要ですが、そもそも発信する側に思い込みや決めつけがあっては正しい理解を社会に広めること即ち「啓蒙」することにはなりません。
特に専門性の高い科学問題に関しては、判断基準を権威に頼らざるを得ないために、ことに発信者の信用度が重要になって来ます。

 私達はこれまでNHKを初めとしたマスコミ報道が如何に偏っていたのかを明らかにしてきましたが、それに関する議論において匿名で専門家を自称する人達から示される見解には、信頼に足るものは残念ながらあまりありませんでした。
科学的に正しい理解を広めるためには、イメージでものごとを決めつけるのではなく、一般の人達から抱かれている多くの疑問に対して、基本的事実をしっかりと踏まえた上での、本物の専門家による真摯な対応が必要となって来るでしょう。


 近々
BPOではNHKの報道による人権侵害問題について委員会決定が出されることになると思われます。NHKが引き起こした問題に対してどこまで踏み込んだ言及がされるか分かりませんが、STAP事件の構図の一端でも見えてくれば事態は大きく動き始めることになるでしょう。その際には、騒動当時のマスコミによる強烈な刷り込みから逃れられない自称専門家ではない、ものごとを結論ありきで決めつけることのない、正しい議論が進むことを期待しています。