「明日をひらく、多様な言論の広場」

広い視野に立って物事をながめ、自分のアタマで判断する。そのためには、前段として、異なる立場の論者による多面的な言論に接することが欠かせません。「今を読み解き、明日を考えるための知的な材料を提供する、多様な言論の広場」――。WEBRONZAはそれを目指します。社内外で活躍する第一線の筆者陣とともに、日々のニュースに敏感に反応しつつ、深い知見に裏打ちされた意見や解説、表層にとどまらない構造的分析、歴史的な考察などを幅広く紹介する「言論の広場(プラットフォーム)」でありたいと思います。

 

 これは、朝日新聞社のWEBRONZAというネット媒体のコンセプトだそうです。

 「広い視野に立って物事をながめ、自分のアタマで判断する」ために、異なる立場の論者による多面的な言論を目指して厳選されたライター達による「多様な言論の広場」であるWEBRONZAでは、サイト内検索でSTAPと検索すると「杉浦由美子」という名前がずらずらと並んでいます。

http://webronza.asahi.com/search/index.html?word=STAP

 

『小保方晴子氏が「婦人公論」で新連載を開始』
「セックス・アンド・ザ・シティ」のキャリーになりたい
杉浦由美子 2017年01月12日

『ネット保守はなぜ反SEALDsなのか(下)』

動機が不明のときにマスコミなどの権力に反発するのは情報不足が原因か
杉浦由美子 2016年08月15日

『ネット保守はなぜ反SEALDsなのか(上)』

マスコミと理研に叩かれた小保方氏を擁護したのは中年層か
杉浦由美子 2016年08月09日

『なぜ「不倫」がいま注目されるのか(下)』
不倫は当事者以外の人へのセクハラにもなる
杉浦由美子 2016年05月23日

『受験に失敗した子供を親はどうケアするべきか』
不本意な進学先で、花を咲かせるためには
杉浦由美子 2016年3月28日

『なぜ小保方氏への同情論が消えないのか(下)』

マスコミを利用したツケを払うのは当たり前では
杉浦由美子 2016年03月16日

『なぜ小保方氏への同情論が消えないのか(上)』

「女は責任をとらなくてもいい」という弱者意識
杉浦由美子 2016年03月14日

『上野千鶴子氏の一番弟子が語る小保方氏手記(下)』

「女の子」を売りにすることは果たして得なのか?
杉浦由美子 2016年02月24日

『上野千鶴子氏の一番弟子が語る小保方氏手記(上)』

STAP細胞問題をジェンダーの視点で読む

杉浦由美子 2016年02月23日


 この杉浦由美子という人物については、WEBRONZAの著者紹介でこのように紹介されています。
 

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

 

 杉浦由美子氏が書いた上記の記事には、思い込みと決めつけに基づき小保方さんに対するあらゆる誹謗中傷の言葉が並んでいて、とてもまともに読む気にはなれませんが、WEBRONZAでは、昨年「あの日」が出版された際には、この杉浦由美子氏の一連の記事の他にもこういった記事が掲載されています。

『小保方さんの「文章」、ほんと面白かった』

科学少女マンガ版も読みたくなる読後感
青木るえか 2016年02月17日

『おぼちゃん『あの日』は「先生と私」トークだらけ』
「褒められたい」というモチベーションを切り替えられなかった研究者
矢部万紀子 2016年02月17日


 いずれのライターの文章も、小保方さんへの人格攻撃の言葉が並んだ読むに堪えないものばかりでしたが、これも朝日新聞社が掲げる「明日をひらく、多様な言論の広場」としての「言論の自由」ということなのでしょう。
 

 ところで、このようにWEBRONZAには小保方さんの手記出版や雑誌連載に対する論評が並んでいるわけですが、ライター達のラインアップがこれではあまりに一方向に偏り過ぎではないでしょうか。「異なる立場の論者による多面的な言論」である為には、例えば瀬戸内寂聴氏のような立場の方の意見があって初めて「多様な言論の広場」と言えます。しかし、そのような論調の記事はWEBRONZAにはただのひとつもありません。手記出版に際してはひたすら小保方さんを誹謗中傷する記事だけを並べるのがWEBRONZAの編集方針だったということなのでしょう。これの一体どこが「明日をひらく、多様な言論の広場」だと言うのでしょうか。
 しかし実は「あの日」出版以降WEBRONZAで一貫していた小保方さんへの人格攻撃路線とはまったく毛色の異なる記事が一本だけ出ていました。

『米国とドイツでSTAP細胞関連の論文発表』
不都合な事実を無視するマスメディア
湯之上隆 2016年07月13日

http://webronza.asahi.com/science/articles/2016071100001.html

 

 この記事では報道の偏りと不自然さについての論考がされていて、この記事が掲載されたことについては「多様な言論の広場」としての機能を果たしているのかなと一瞬見えたのですが、その裏では編集部との間のゴタゴタの末に、湯之上隆氏がWEBRONZAの執筆陣から外されるという事態となってしまいます。このゴタゴタを簡単に言えば、編集方針に添わない記事を書かせろと湯之上氏がうるさかったので外されたということのようです。そしてこれは「編集権がきちんと機能している」のとは正反対の話で、この顛末の詳しい事情は、湯之上隆氏本人が別の媒体に書いています。

 

『朝日新聞、「海外STAP細胞論文発表」記事の掲載を一旦拒否…何度も執筆者に修正要求』

http://biz-journal.jp/2016/08/post_16176.html

『私が朝日新聞の意向に反する記事を書いてクビになるまで…異論抹殺体質で誤報連発』

http://biz-journal.jp/2016/08/post_16419.html

 この朝日の対応には「多様な言論の広場」としての機能不全が如実に出ていて、朝日はジャーナリズムの精神すらもなくしてしまっているようです。朝日新聞社は、「明日をひらく、多様な言論の広場」の看板を掲げたウェブサイトに杉浦由美子氏らの一方的な誹謗中傷だけを垂れ流しながら、異論を排除していることについて、自ら掲げた理念に照らして恥を知るべきでしょう。 


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