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1/22011/11/17() 18:15:02.79 ID:y6DI+dPc0

もう十年以上もたっているので、思い出話に。

体験者が自分なので、

ほんのり怖くもなんともないと思う。スマン。
 

当時の私は看護学校の寮に入っていた。

歴史のある医療機関の

付属看護学校なものだから、結構寮も古い。

和室に2段ベット二つの4人部屋で、

狭いがそれ故に仲が良かった。

寮生は1学年で30人くらい、中には「見える」子もいた。

 

Oさんという子だったが、

その子が「怖いので話を聞いて」という。

何が怖いか聞いてみると、

夜中に窓から女の人が見えるのが怖いとのこと。

それを聞いてピンときた私は、

「長い髪の白い着物を着た女の人?」

と尋ねると、その通りだという。

「害はないので相手しなければいいよ」

とだけ注意しておいた。

 

まあ夜中に2,3階の窓から

女性に覗かれていたら怖いのかもしれない。

着物も死装束っぽかったし。ただ悪いものは感じなかった。

 

が、もうちょっと真面目に注意しておけばよかったと後悔した。

その数か月後の7月下旬、Oさんが病院実習中に倒れた。

病院なので処置は早い。すぐにICUに運ばれた。

両親は県外在住で到着も遅くなるため、

実習中だったんだが寮長だった私が詰所に呼ばれた。

 

T医師の説明では、血糖やら脳波、CT等調べたが

原因が分からないとのこと。

心当たりはないかと聞かれたが、

こっちも分かりませんとしか答えられない。

が、ICUに入って気づいた。

 

 

706 2/22011/11/17() 18:15:36.09 ID:y6DI+dPc0

彼女がOさんを覗き込んでいる。

黒髪がバサバサとOさんの酸素マスクにまでかかっていた。

白いと思っていた着物は多少黄ばんでいたが、顔は無表情。

が、なにか怒っているらしいことは分かる。

普段は寮周辺にしか居ないくせに、

よくここまで来たなーと感心したが、

機器類に囲まれた真昼間の明るい部屋で、

古めかしい恰好の彼女の姿は結構シュールだった。

 

彼女はすぐに私に気付いた。

まっすぐ立って、今度はじっと私を見ている。

Oさんが彼女を怒らせたんだろう。

仕方ないので、勘弁してやってくれないかとお願いした。

顔色も悪く、目も真っ暗、

相変わらず無表情だったが、すぐに消えた。

 

昏睡状態のOさんには

「そのうち目が覚めるからねー」と頭を撫でておいた。

看護師には礼を言って、すぐにICUを出た。

夕方には彼女は目覚めた。両親にも面会できたらしい。

両親には「お世話になりました」と礼を言われたが、

原因はやっぱり分からなかったらしい。

首を捻っていた両親には、

「暑いし、実習疲れもあったのかも」と言っておいた。

 

Oさんはその後も検査していたが、結局異常なし。

翌月、扇風機とコタツはあった寮に、

クーラーが新しく設置された。

 

 

昏睡していたOさんからは、

「声が聞こえたありがとう」と言われたので、

むやみやたらに悪口は言わないよう厳重注意した。

その後も窓の外から彼女は覗いていたが、

じっと見るのではなく、すうっと飛び去るようになった。

Oさんはその後も彼女を見ていたのかどうか、

どんな言葉を掛けたのかは知らない。

 

ただ両親が持ってこられた大分名物ウイロウは旨かった。

クーラーも設置されてラッキーだった。めでたしめでたし。

 

寮に心当たりのある学生がいて、

窓から覗き込む女性がいたら、注意するように。



ほんのりと怖い話スレ その79

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