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本当にあった怖い名無し2011/10/30() 01:11:35.28 ID:NoBW7Pmq0

夏、利尻山に鴛泊から登って沓形に降りたとき、

奇妙な体験をしたことがあります。
 

夜明け前にペシ岬を出発して、

七合目手前の七曲りを急登している時、

チリンと音がして上から女性が降りてきました。

薄着で小さなリュックに軍手、

よろよろとおぼつかない足取りで下ってきます。

山慣れしていない方と思いましたが、ずいぶん朝早かったので

ちょっと不自然にも感じました。

この先の長官山の避難小屋で一泊したなら分りますが。

(宿泊禁止ですけどね)

 

山頂で一時間以上ゆっくりし、

下りは山頂直下から沓形コースに分岐しました。

九合目の三眺山の先は急坂で、以前山火事があったため

白骨化したハイマツが立ち並んでいます。

ちょっと不気味な感じが面白く、

坂の途中で休憩しながら写真を撮っていました。

するとガスが上昇して一気に視界がなくなり、

チリンと音がして上から女性が降りてきました。

 

同じ人?でした。少なくともそう見えました。

今朝と同じように俯いたまま、すぐ脇をよろよろと通り過ぎ、

ガスの向うに消えて行きました。

 

ちょっとまってくれ。

どうして今朝、鴛泊コースを下っていた人が、

いま沓形コースを下っているわけ?それはないでしょ。

別人でしょ。いやいや今の人、ほっとくと遭難しそうだから、

付き添った方が良いんじゃ?

ガスが晴れるのをまって後を追い、

礼文岩まで急坂を下りましたが、追いつきません。

念のため避難小屋(こちらも宿泊禁止)を

覗いてみましたが形跡なし。

結局そのまま見返台園地まで降りてしまいました。

 

沓形コースを通った事のある方ならご存知だと思いますが、

沓形分岐から三眺山までは結構荒れていて、

落石しまくりの親不知子不知のトラバースや、

高度感のある背負子投の難所があります。

穂高ほどじゃありませんが、ちょっと身の危険を感じます。

 

利尻山の山頂付近はここ十数年で激しく崩壊し、

近年は北峰、中央峰、南峰の内、

本来の最高峰である南峰は立ち入り禁止に。

元々三つあった山頂へのルート、鴛泊、沓形、鬼脇の内、

鬼脇コースはすでに七合目から先が廃道。

近い将来、沓形コースも三眺山から先が

廃道になるのではないかと心配です。

 

ですから、あの女性が何処から現れて何処へ消えたのか、

まったく分からないのでした。



∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part57∧∧

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