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本当にあった怖い名無し2012/05/25() 03:15:09.24 ID:VGwPHfZf0

無知をひけらかしてしまったので、

ちょっとだけ不思議な山の話をひとつ

先に下手くそですいませんよと謝っておく

友人Aが新入社員だった頃の話

研修も終わり部署に配属され、

慣れない上に目が回るほど忙しい生活が始まった夏頃

 

毎日のように帰宅は深夜になってしまい、

実家通勤とはいえ会社から帰る頃には

家族は誰も起きているわけもなく玄関は真っ暗で

身も心も疲れきったAは、静まり返った暗い家に帰るのが

だんだんと嫌になっていったそうだ

 

その日も帰りが深夜になり、家に帰りたくないなぁと思いつつ、

車で目的もなしに遠回りしながら家に帰っていると

どこを間違ったのか、気付くと実家から少し離れた

山の入り口を登り始めていた

いつもなら、さすがに遠回りしすぎだと引き返すところを、

その日はなぜかいつにも増して帰りたくなく、

どんどん山を登って行くことにしたそうだ

 

いくつかの分かれ道を曲がり、だんだんと鬱蒼と、

道も細くなったところで、道は行き止まり、小さな川原に出た

そこは周りの鬱蒼とした木々も途切れ、

川のせせらぎと月明かり、陳腐な表現だけど、

とても幻想的な場所だったそうで

不意に目の前にひらけたその光景にAは感動して、

近くの手頃な岩の上に座り込んでしまったそうだ

 

 

987 本当にあった怖い名無し2012/05/25() 03:51:14.32 ID:VGwPHfZf0

つづき

 

Aはしばらくそこで川のせせらぎを

幸せな気分でボーッと眺めていると、

身も心も疲れきっていたせいか、

岩の上に座ったままつい寝てしまっていたそうだ

 

どれくらいたったのか、肌寒さにふと目が覚めると、

風が少し出て、月明かりも雲に隠れてしまっている

辺りはさっきまでのような神秘的な雰囲気は欠片もなく、

足元も覚束ないほど暗くなってしまっていた

Aはうたた寝してしまったことを後悔しつつ、

携帯で足元を照らし、慎重に車まで戻ろうとしたそうだ

 

すると、自分の後ろからガサッと木々を揺らす音がした

熊や猪なんかが出るような山でもないんで、

Aはなんとなしに振り返ったそうだ

そこには対岸の木々の隙間に

びっしりと白く浮かび上がる顔があった

Aはその場で気を失ったそうだ

 

落ち

次の日、大遅刻したAは上司に

これでもかと言うほどこっぴどく怒られたのですが

つい先日Aとその上司はめでたく結婚しました

どうやら叱って凹みすぎたA

上司がフォローしようと飲みに誘ったのが

きっかけだったそうです

Aが見たのはなんだったんでしょうね

不吉なものではなく、幸運な何かだったんでしょうか



∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part61∧∧

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