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本当にあった怖い名無し2012/07/03() 03:29:24.01 ID:v4tGVC0f0

私の祖父は泳ぎが上手い。よく一緒に山の川で遊んだ。

いつものように対岸まで泳いで、

元の岸へ戻ろうとした時のこと。

上流から何か泥の塊のようなものが流れてきた。

それはあっという間に祖父を取り囲むと、

泳いでいた祖父の頭が「とぷん」と消えた。

私がハラハラしていると、

すぐに祖父が顔を出したのでホッとした。

岸に上がると祖父は

やけに疲れた顔をし、口数も少なかった。

祖父の横腹には手の痕のような痣ができていた。

 

次の日、外で遊んでいると、

田んぼの隅に妙なものを見つけた。

泥まみれのビニールのようなものが

グチャグチャになって潰れていた。

気になって祖父に「あれは何?」と尋ねると、

「河童も人間様に負ければ、ああなるということだ」

と言っただけで、あとは何も教えてくれなかった。

 

そう言えば母に

「川で遊んで水を濁すと、河童が怒って襲ってくる」

と聞いたことがある。

もしかすると、祖父はあの時水の中で、

河童と戦って打ち負かしていたのだろうか――。

 

そのグチャグチャしたものは、太陽の光で徐々に溶け、

昼ごろにはすっかりなくなっていた。



∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part62∧∧

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