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本当にあった怖い名無し2012/08/05() 04:14:39.88 ID:i+J6jJVq0

数年前の話を一つ。かなり長文です。

 

大学4年の春休みに当時の彼女(現在は嫁)が車を購入。

そこで俺、彼女のN

そして一つ下の後輩Y3人で泊まりの旅行を計画。

桜のシーズンだったのでそれに見合った候補地を

いくつか挙げていった所、

Nの田舎が桜の名所と言うことが判明。

そこで物は試しとN

その田舎に住む祖父母に連絡を取ったところ、

コレがあっさり宿泊OK

 

俺とNY3人は親同士がすでに昔からの友人同士。

なのでつきあいも長く、3人でのの旅行は初めてではない。

最終的には、俺たち3人に加えNの妹、

中学生のAちゃんを加えて4人で行くことに。

 

 

223 本当にあった怖い名無し2012/08/05() 04:16:25.42 ID:i+J6jJVq0

当日はNの車だが終始運転は俺と後輩Y

 

俺「なーNのお爺さんの家ってやっぱデカイん?」

N「やー普通やないかなー?古いけどええ感じの所よー」

 

と 前の座席で俺とNがだらだらしゃべり、

後部座席では190近い巨漢のYに小柄なAちゃんが

小猿のごとくギャーギャーと絡んでいる。

 

所々でで休憩を挟みつつ5時間ほど車を走らせ、

ようやくNの祖父母の家に到着。

辿り付いたNの祖父母の家は、中々に大きな日本家屋。

白壁の頑丈そうなつくりで、

予想よりもかなり立派な家だった。

 

 

224 本当にあった怖い名無し2012/08/05() 04:17:47.84 ID:i+J6jJVq0

穏やかな物腰で出迎えてくれた

Nの祖父母に挨拶と感謝の意を伝え、

早速自分たちが泊まる座敷部屋に通された。

家の中も予想とおり広く、

良い意味で年季の入った本当に素晴らしいと家だと思った。

 

が、明らかに無視できない所が一つあった。

 

それというのが一階の縁側にそった、長い廊下。

 

そこには人形や剣玉、おはじき等、

今では中々お目にかかれない、

懐かしいおもちゃが廊下に沿って

ずらっと並べて置いてあった。

出しっ放しというわけではなく、

明らかに意図的に並べて置いてある。

 

Y「・・・ズラッと並んでますね」

俺「・・・N、あれなんぞ?」 

N「あー・・・お供え?」

何故か疑問系で返された。

 

 

226 本当にあった怖い名無し2012/08/05() 04:20:54.56 ID:i+J6jJVq0

見ると廊下の突き当たり右手は仏間。

亡くなった人の中に小さな子供でもいたのかと思ったが、

あまり立ち入ったことを聞くのは失礼だろうと、

深く詮索はしなかった。

 

夕飯をいただいた後は4人とも

俺とYが寝る2階の座敷部屋に集まりのんびりしていた。

俺はNと一緒にTVで映画鑑賞。

YAちゃんに捕まりマリカーを延々としてた。

 

異変が起きたのは、夜も更けた頃だった。

 

閉めた襖を挟んだ長い廊下から、

トタタタタと誰かが走る音が聞こえた。

 

んえ?とおもわず俺は変な声をあげた。

この家にいるのは俺たちとNの祖父母を含めて6人。

俺たち4人は部屋の中に全員いるし、時刻は午前12時過ぎ。

Nの祖父母はすでに一階で就寝済み。

足音は軽めで、少なくとも大人のものではないと思った。

この家に猫等のペットはいないし、

何よりその走る足音は間違いなく人のそれだった。

これが俺だけが聞いたのなら、

無理にでも空耳だと無視することも出来た。

が、足音がした瞬間、全員の視線が襖に集中したので

間違いなく4人とも足音を聞いている。

 

 

227 本当にあった怖い名無し2012/08/05() 04:23:51.73 ID:i+J6jJVq0

Aちゃん「いま廊下走ってたの・・・誰?」

俺「さあ・・・?」

Y「ネズミとかじゃないっすね。足音的に。」

Aちゃん「・・・うえ、初めて聞いた。

姉ちゃん何、もしかしてアレ?」

 

Aちゃんは怖がりながらも、何か知っているのか

今の足音についてNに聞いている。

しかし聞かれたNは襖を見るも、

すぐに映画の方に目線を戻し、

「まー古い家だから気にせんでよ」と、

アハハと笑って特に慌てた様子もない。

しかも怖がるどころか、微妙に喜んでいるように見えた。

 

・・・いや、古い家だから何よ?と、

俺がそのあたり詳しく聞こうとすると同時、

Yがのっそり立ち上がり「見てきましょうか?」と聞いてきた。

空き巣の可能性もあると思ったのだろうか、

この武闘派のガチムチはこういうとき非常に頼りになる。

 

 

228 本当にあった怖い名無し2012/08/05() 04:27:56.84 ID:i+J6jJVq0

これ幸いと「よっし、連れション行こか!」と

俺が怖くてトイレに行けなくなる前にYをつれ、

小便を済ますことにした。

この家はトイレが3つ(男用1、男女両用2)あるのだが

何故か全て1階にある。

俺等が寝泊まりするのは2階なので当然階段を下り、

長い廊下を歩いていかなければならない。

 

俺「ええか?Y、何ぞ幽霊とか出てきたら張り倒してな?」

Y「いや、人ならともかく幽霊は・・・すり抜けません?」

俺「いやいや、気合いよ気合」

 

などと気を紛らわす為にYと馬鹿話をしながら、

気合いを入れてトイレに向かう。

が、特に変なことも起きず。

そのまま二人で小便を済ませ、多少肩すかしに思いながらも、

すっきりして帰ってきた。

 

そうして俺達が部屋に戻ると、

そこにはAちゃんが姉であるNに、

一緒にトイレへ行ってくれ、と必死に懇願している光景が。

 

 

229 本当にあった怖い名無し2012/08/05() 04:30:31.02 ID:i+J6jJVq0

しかし映画が佳境に入っていたのか、

えーあー言うだけでNの腰が中々上がらない。

一向に立つ気配のない姉に

背に腹は変えられないと判断したのか、

「・・・Yちゃん、ちょお一緒にお願い」

Aちゃんに依頼され、おう、と再びYが同行。

 

 

しばらく時間が経った後、いつも通りなYがのっそりと、

そしてそのYにピッタリと張り付きながら、

何故か先程よりも怖がっているAちゃんが帰ってきた。

 

いや、どした?と話を聞くと、

なんでもAちゃんがトイレを済ませ、

階段を上がる途中で

今度は一階から走る足音が聞こえたらしい。

「え、マジ?」と俺がYに聞くと、

「あ、はい。トトトって音だけでした。

姿は見えんかったです。」と、

真面目な顔で報告。

こういうことでYは悪ノリしないので信憑性はかなり高い。

 

 

230 本当にあった怖い名無し2012/08/05() 04:32:54.70 ID:i+J6jJVq0

が、その話を聞いてもN

「二回目かー今日はええねー」とこれまた暢気に笑っている。

しかもコレはもう間違いなく喜んでいる。

茶柱が立ったー、とかそういったときの喜び方だ。

人様の家にケチつけるのもはばかられたので

聞かずにいたが、さすがに説明が欲しかった。

いい加減に教えれやと詰め寄った所、

そこでようやくNから説明がされることに。

 

それによるとNが子供のころから、この家では

こういう事(誰かの気配とか足音とか)は割と良くある事らしい。

一年に数回の頻度で起こるらしいが、

このことは身内全員が知っており

(Aちゃんも話は知っていたが

あまり祖父母の家には来たことがないらしい)

今ではもう慣れてしまったのこと。

 

このように足音等は時々聞こえるが、

しかし実害は全く『0』とのこと。

というか、信じがたいことだが、この足音が聞こえると、

近いうちに身内の誰かに降って湧いたような

「良いこと」が起こるらしい。

 

 

231 本当にあった怖い名無し2012/08/05() 04:35:20.76 ID:i+J6jJVq0

例えば捜し物が見つかるとか、

疎遠だった友人に再会するとか、

思わぬ朗報が届いたとか、

そういった類の予期せぬ幸運良縁が

高確率で転がり込んで来るんだとか。

それがこの足音のおかげかどうかは定かではないが、

実際、この家に住んでいた家族一同は皆健康で、

目立った悪い話を今まで聞いたことがないそうだ。

 

そして、この足音の正体だが、家族の中でも

ほとんどその正体を見たことが無いんだとか。

ただ唯一の目撃者がこの家に住むNの祖父。

 

30年以上前に、見知らぬ小さな女の子が

この家の中を歩いているのを見かけた事があるそうだ。

その女の子を見た所というのが、まさしく俺達が気になった、

例のおもちゃが大量に並べてあった廊下。

その女の子は、廊下の突き当たりまで歩いて行くと、

そのまま右手にある仏間に入り、祖父が慌てて後を追ったが、

女の子が入ったはずの仏間には誰もいなかったんだとか。

 

その唯一の目撃情報と、

足音の後に高確率で起こる「幸運」からか、

この家ではこの足音を、半ば座敷童のようなものとして

丁重に扱っているそうな。

一階の廊下にズラッと置いてあったおもちゃの類は、

まさしくその感謝と持て成しの証だった。

 

 

232 本当にあった怖い名無し2012/08/05() 04:37:30.55 ID:i+J6jJVq0

翌日、昨夜の足音をNの祖父母に報告したところ

「そりゃあよかったなあ」と2人ともとても喜んでくれ、

素晴らしいエビス顔を見せてくれた。

 

その後2泊ほどしたが、

結局足音が聞こえたのはその初日だけ。

その後は特に何もなく無事帰宅した。

 

足音が幸運のサインというのは未だに半信半疑だが、

実際に自分自身がそれを聞いて体験した事なので、

強く否定が出来ない。

また、その後も自分自身に目立ったトラブルも無く、

健康そのものなので、

今でもこの家には長期休暇の度に

好意でお泊まりさせてもらってる。

身内の中ではもはや恒例行事みたいな扱いで。

 

本当に長々とした駄文長文失礼しました。



不可解な体験、謎な話~enigma Part83

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