関連記事
おじさん、帰ろうかな…


292
2012/03/25() 18:55:37.19 ID:n2mbGkdFO

前にも書いた姉ちゃんの話。

姉ちゃんが高校生の頃、おかしな子とに気がついた。

姉ちゃんは読書が好きで、

毎日本屋か図書館へふらふら行っては

二時間立ち読みで読破するという生活をしていたらしい。

 

で、最初は俺の家だった。

曾祖母が亡くなった。

まぁ、色々これも話があるが、それは割愛。

翌週、三軒隣のおじいさんが亡くなった。

また翌週は、そのお隣の婆さん。

家族でも「不幸が続くね」なんて言ったのは、俺も覚えている。

 

で、同じ地区だと回覧板で回るから、

葬式とかわかるんだが、地区が違うとよくわからない。

姉ちゃんは、また、本屋へ向かって自転車を走らせた。

すると、地区を外れた辺りにまた葬式が出ていた。

また翌週は、その5軒先。

少し薄ら寒い思いがしたが、

姉ちゃんは本が読みたいから通い続けた。

 

もう1ヶ月は葬式が続いている。

でも、地区を移動していくから、

誰も気づかないのではないか?と思ったらしい。

葬式はまだ続いた。

もう10軒目という頃、姉ちゃんは見た。

 

 

293 2012/03/25() 18:57:19.86 ID:n2mbGkdFO

本屋の帰り、その日は珍しく本を買った。

読むのが楽しみでわくわくして自転車に乗り込んだらしい。

もう夕方は過ぎて、辺りは夜の闇に包まれていた。

外灯の明かりが煌々と道を照らす。

 

ふと、不気味な気配に気づいて顔を上げると、

ある家の屋根に何かいる。

真っ黒な、棒のような人間。

屋根のアンテナの辺りに立っている。

真っ黒なそれを中心に、その家は黒い霧に包まれていた。

姉ちゃんは、凄く怖くなって、慌てて帰った。

 

まあ、帰ったら、

そんなのも忘れちゃって本に夢中になったんだと。

翌日も、すっかり忘れて本屋へ向かった。

そしたら、そこの家葬式だったって。

で、それからたまに分かるらしい。

葬式が出る家が。

 

で、この話はまだ続くんだが、飯を食いに行くので、

機会があればまた書かせてくれ。

 

 

343 2922012/03/27() 01:11:05.86 ID:JJ6hJb1fO

あんまりハードルをあげないでくれ。

ほんのりな程度の話だからさ…

誤字はすまんかった。

 

姉が本を好きで、本屋に通っていたから、

そのルートに葬式が続いたのが分かったんだよ。

そういう意味で、本屋の下りがありました。

 

 

で、姉ちゃんは、自分の通うルートに葬式が続き、

おかしな黒い人影が気になって、

その本屋に通うのは止めたんだ。

 

それから、しばらく忘れていた頃、

今度は町内の反対から葬式が近づいてきた。

姉ちゃんは素手に大学生で、

その日も夜、バイト先からふらふらになって帰ってきた。

すると実家が黒い霧に包まれている。

ぞっとして、見上げたら、屋根にはやはり、黒い人影がいた。

姉ちゃんは、実家に死人が出るんじゃないかと不安になった。

慌てて家に駆け込んだが、

皆寝静まっていて、特におかしなとこはなかった。

 

でも、あいつは死神かなんかで、

きっと良くないことが起きてしまう。

姉ちゃんは、明日になったら家族に話してみようと考えた。

風呂に入り、好きな本を読み、明日の準備をしたら、

幾分さっきの人影は幻だったような気さえしてきた。

それで、姉ちゃんは寝たんだ。

 

 

344 続き2012/03/27() 01:11:48.97 ID:JJ6hJb1fO

明るい日差しに目をさますと、金縛りだった。

姉ちゃんの部屋は、ベッドと本棚しかない。

机すらない小さな部屋は、窓を塞ぐように

ベッドサイドから本が積み上がっていた。

姉ちゃんは、重たい金縛りの中、唯一動く目を、

その窓を塞ぐように置かれた本の壁に向けた。

 

そこには、土気色のボールが半分頭を出していた。

「何でこんな汚いボールがめり込んでるの?」

姉ちゃんは思った。

瞬間、それはまさに頭を出した。

「そいつね、土気色の坊主頭をした、

何か気持ち悪いやつだった」

と、姉ちゃんは言っていた。

 

ボールだと思ったのは、坊主頭だったんだ。

やつは、上半身を本から斜めにつきだして、

姉ちゃんを見下ろした。

汚い黒い袈裟を着ていたから、坊さんだと思ったらしい。

やつは、真っ黒な光のない目を…それは白目すらない、

真っ黒な目立ったんだそうだが、

その目を姉ちゃんに向けて、しゃがれた声で言った。

「行こうか」

姉ちゃんは、次第に体力が失われていくのを感じた。

疲れていって、体がベッドに沈む感じだ。頭がいたい…

「行こうか」

また、やつは、言った。

死ぬと思った。

 

ガチャ

 

 

345 ラスト2012/03/27() 01:12:35.32 ID:JJ6hJb1fO

姉ちゃんの部屋のドアが開く音がして、

姉ちゃんは「増えた!もうダメだ」と悟った。

バサバサバサー

 

姉ちゃんの上に、ベッドサイドの本が崩れて落ちてきた。

窓から明かりがさし、眩しさを感じた。

すると、坊さんは

「ああ、こいつじゃない。こいつはまだだ」

と、また壁に引っ込んだらしい。

引き換えに、姉ちゃんの上に猫が乗った。

姉ちゃんにしかなつかない猫だ。

 

姉ちゃんは、「ありがとう、あんたが追い払ってくれたんだ」と、

心で話しかけると、猫は可愛らしい子供の声で

「いいよ。でもお水が飲みたいから」と言うと、

ふっと消えたらしい。

姉ちゃんは、ふらふらに疲れていて、

ベッドから落ち這って部屋を出た。

ドアは閉まっていたが、本は崩れ落ちていたそうだ。

そしてキッチンには、からっぽの水入れの前に座った、

猫がいた。

 

 

結局、ばあちゃんが急に亡くなったんだけどな。

 

多分、そういうことだったんだよ、と姉ちゃんは言った。

姉ちゃん、最近その話を同僚としたら、

同僚も同じ屋根に立つものを通夜の家で見たらしく、

それで俺に話してくれたんだよ。

ほんのりだが、姉ちゃんは「まだっていつよ」と、

かなり気にしていた。

期待に添えなくてごめんね。ま、ほんのりってことで!

 

 

346 本当にあった怖い名無し2012/03/27() 01:14:06.47 ID:JJ6hJb1fO

誤字すまん!

素手に→既に

です!



ほんのりと怖い話スレ その83

http://toro.2ch.net/test/read.cgi/occult/1331122170/